JP4580556B2 - 抗腫瘍薬である新規インデノイソキノリン類 - Google Patents

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Description

【0001】
発明の分野
本発明は、癌患者を治療するための組成物および方法に関する。より詳細には、本発明は、新規インドノキノリン誘導体および癌治療におけるその使用を教示する。
【0002】
政府の権利
本発明は、米国国立衛生研究所によって与えられたGrant No.NO1−CM−67260の下での政府の援助を受けてなされた。政府は、本発明において一定の権利を有する。
【0003】
発明の背景と要約
癌のコントロールおよび治療は、我々がもっとも挑戦している健康問題のうちの1つである。癌の治療は、手術、放射、化学療法またはこれらの治療のいくつかを組み合わせたものを含む、幾つかの治療方法で取り組むことができる。化学療法は、手術不能か、または転移した状態の疾患に対する必要不可欠な治療であり続けている。このように、癌細胞を特にターゲットにする化合物または癌細胞の増殖に関与する細胞メカニズムの発見によって、癌の根絶およびコントロールにおける著しい進歩を与えることができる。
【0004】
有効な抗癌活性を有する化合物の選択は、癌細胞の生物学および生化学の知識が依然として限られているため複雑である。それゆえ、新規で有効な抗癌剤の開発は、細胞毒活性に対する新規化合物のスクリーニングにかなり依存したままである。抗腫瘍薬の候補は、正常細胞と比較して癌細胞に対する高い細胞毒性を示す。抗癌活性に対するスクリーニング方法は、幾つかのターゲットに焦点を合わせている:(1)動物研究における、腫瘍成長および/または悪化を阻害する化合物の能力;(2)癌由来の細胞株における細胞成長/増殖の阻害;および(3)癌細胞の成長または繁殖に必要な分子内プロセスの阻害。
【0005】
マウスのL1210白血病細胞株は、初め、抗癌活性に対する化合物のスクリーニングに用いる好適なモデル系であった。しかしながら、P388マウスの白血病系が、L1210よりも感受性が高く、かつ予測に役立つことが見出された。
【0006】
マウスのL1210白血病細胞株は、初め、抗癌活性に対する化合物のスクリーニングに用いる好適なモデル系であった。しかしながら、P388マウスの白血病系が、L1210白血病系よりも感受性が高く、かつ予測に役立つことが見出された;それは、過去十年間、主要なスクリーンとして用いられてきた。これらの2つの細胞株に毒性を呈する化合物に対する系統的スクリーニングの結果、多数の活性天然物が単離された。しかしながら、これらの化合物の抗癌活性は、主に白血病、リンパ腫および少数の稀な腫瘍に対するものであった。ゆっくり成長している固形腫瘍に対する公知の化学療法の臨床治療における効果の低さまたは欠如は、重要な関心事である。
【0007】
細胞のタイプ、 形態、成長速度およびその他の細胞特性に関する癌の多様性を考え、米国国立癌研究所(NCI)は、抗癌活性スクリーニングへの「disease−oriented」アプローチを開発した(M.R.Boyd,“Principle of Practice of Oncology” J.T.Devita,S.Hellman,S.A.Rosenberg(Eds.) Vol.3,PPO Update,No.10,1989)。このインビトロプレスクリーニング系は、約60の主なヒト癌細胞株(白血病、および肺、結腸、乳房、皮膚、腎臓などのような、よりゆっくりと成長している腫瘍細胞を含む)からなるヒト癌細胞株パネルに対する、抗癌細胞毒性の測定に基づいており、以下、COMPAREスクリーニングという。新規インビトロスクリーニングパネルの重要な利点は、あるタイプの癌細胞に対して選択的により細胞毒性を有する化合物の同定を容易にし得ること、即ち、特定の疾患に関する更なる研究のための化合物を選択できる能力が高くなることである。
【0008】
本発明の化合物は、COMPAREスクリーニング方法論を用いて、抗腫瘍活性に対してスクリーニングした。その結果から、該化合物は、ヒト癌を治療する際に用いるための抗腫瘍薬であることが示される。
【0009】
抗癌剤は、さまざまなメカニズムを通して作用して、癌細胞を撲滅したり、その増殖を阻害することが知られている。例えば、幾つかの薬剤は、癌細胞の生化学プロセスにおける偽基質として作用する代謝拮抗物質である。この作用メカニズムを有する1つの化合物が、葉酸のアナログであるメトトレキサートであり、これは、ジヒドロ葉酸エステルリダクターゼに結合することによって、部分的に機能を果たし、これにより、葉酸前駆体分子からのグアニンおよびアデニンの形成を阻害する。即ち、メトトレキサートは、葉酸の適切な代謝を阻害することによって、DNAを構成するという癌細胞の能力を抑制する。
【0010】
他の抗癌剤は、DNA鎖のアルキル化によって作用し、これにより、DNA分子の正常な二重らせん構造に欠陥が生じる。このアルキル化は、DNA鎖間(またはDNA鎖内)での崩壊および不適切な結合を生じるかもしれない。このようなDNA構造の破壊は、分子内修復メカニズムによって修復されない場合、そのDNAを複製する細胞の能力を弱める。アルキル化抗癌剤の例は、シクロホスホアミドおよびクロラムブシルである。
【0011】
幾つかの抗癌剤は、DNA鎖自身の複製に関与する分子内メカニズムをターゲットにしている。細胞の遺伝子材料の複製には、DNAの二重らせんを引っ張って2つの鎖に分離する手段が必要である。この分離は、通常、酵素トポイソメラーゼIによって成し遂げられる。この酵素機能が破壊すると、分けた細胞でのDNA鎖切断が生じ、これが分けた細胞の死を引き起こす。癌細胞は、正常細胞よりもずっと速い速度で成長して再生するため、正常細胞よりもトポイソメラーゼ阻害による損傷を受けやすい。即ち、トポイソメラーゼIを阻害する薬剤は、強力な抗癌剤であることが知られている。薬剤であるカンプトテシンは、トポイソメラーゼIの阻害剤であることが示され、強力な抗癌剤である;不運なことに、カンプトテシンは毒性のある副作用も生じる。正常細胞に対して低毒性である、トポイソメラーゼIの強力な阻害剤のサーチが続いている。
【0012】
本発明化合物の多くは、トポイソメラーゼIの阻害をさまざまな程度で引き起こす。それゆえ、COMPARE試験を通して示された成長阻害の幾つかは、この作用メカニズムを通して生じるように思われる。しかしながら、本発明のインデノイソキノリン類の幾つかは、たとえそれらのトポイソメラーゼIでの阻害効果がほかの試験薬剤に対して比較的小さくても、驚くほど強力な細胞成長阻害剤であった。これらのデータは、本発明の新規インデノイソキノリン類は、トポイソメラーゼIの阻害以外の他の作用メカニズムを通して、細胞成長の阻害を少なくとも一部引き起こすことを示している。本発明は、新規インデノイソキノリン化合物を開示しており、その多くは、トポイソメラーゼIの強力な阻害剤であり、抗癌剤として有用である。さらに、本発明は、細胞成長の強力な阻害剤であり、つまり強力な抗癌剤である新規インデノイソキノリン化合物を開示している。
【0013】
発明の詳細な説明
本発明化合物は、一般式:
【0014】
【化3】
Figure 0004580556
【0015】
(式中、R1で示される基は、水素、ホルミル、フェニル、C1−C6アルコキシで置換されたフェニルまたはC1−C6アルキルであるか、あるいはR1は、−(CH2mZ基(ここで、mは、1−6であり、Zは、水素、ヒドロキシ、カルボキシ、ホルミル、C1−C6アルキル、カルボ−(C1−C6アルコキシ)、C2−C6アルケニル、フェニル、C1−C6アルキルアミノおよびC1−C6ヒドロキシアルキルアミノからなる群より選ばれる)であり;
2、R2’およびR4は、独立して、水素、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C1−C6アルコキシ、フェノキシおよびベンジルオキシからなる群より選ばれるか、あるいはR2とR2’とが一緒になって、式−OCH2O−の基を形成し;
3およびR3’は、独立して、水素、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、C2−C6アルケニル、フェノキシおよびベンジルオキシからなる群より選ばれるか、あるいはR3とR3’とが一緒になって、式−OCH2O−の基を形成し;
n=1または0であり、n=1の時、結合は単結合であり、n=0の時、結合は二重結合である;
ただし、R2、R2’、R4、R3およびR3’が水素である時、Zは、C1−C6ヒドロキシアルキルアミノではなく、
さらに、ただし、R1がメチルである場合、R3およびR3’は、独立して、水素、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、C2−C6アルケニル、フェノキシおよびベンジルオキシからなる群より選ばれる)で表される。
【0016】
式Iの本発明化合物の好適な態様において、縮合結合における炭素原子上のプロトンは、結合でcis−配置をとっている。
【0017】
本発明の1つの態様において、式Iの化合物は、以下の置換基を有する:R1が−(CH2mO4であり、mが3−6であり;nがゼロ(0)であり、が二重結合であり;かつ、R2、R2’、R3、R3’およびR4が水素である。
【0018】
本発明のほかの態様において、式Iの化合物は、以下の置換基を有する:R1がC2−C4アルキルまたはC2−C4アルケニルであり;R2およびR2’が、C1−C4アルコキシであり;R3とR3’とが一緒になって、式−OCH2O−の基を形成し;かつ、R4は水素である。
【0019】
本発明のほかの態様としては、式I(式中、R1が(CH2mOHであり、mが3−6であり;nがゼロ(0)であり、が二重結合であり;R2およびR2’がC1−C3アルコキシであり;R3とR3’とが一緒になって、式−OCH2O−の基を形成し;かつ、R4が水素である)の化合物が挙げられる。
【0020】
本発明のさらなる態様としては、式I(式中、R1がC1−C3アルキルまたはC2−C4アルケニルであり;nが1であり、が単結合であり;R3とR3’とが一緒になって、式−OCH2O−の基を形成し;かつ、R4が水素である)の化合物が挙げられる。
【0021】
本発明のほかの態様としては、式I(式中、R1が−(CH2mCOOHであり、mが1−4であり;nがゼロ(0)であり、が二重結合であり;かつ、R2、R2’、R3、R3’およびR4が水素である)の化合物が挙げられる。
【0022】
他の本発明化合物は、以下の式:
【0023】
【化4】
Figure 0004580556
【0024】
(式中、R1は、フェニルまたはC1−C6アルコキシで置換されたフェニルまたはC1−C6アルキルであるか、あるいはR1は、−(CH2mZ基(式中、mが1−6であり、Zは、水素、ヒドロキシ、カルボキシ、ホルミル、C1−C6アルキル、カルボ−(C1−C6アルコキシ)、C2−C6アルケニル、フェニル、C1−C6アルキルアミノおよびC1−C6ヒドロキシアルキルアミノからなる群より選ばれ、ただし、Zが水素である時、mは2−6である)であり;
【0025】
2、R2’およびR4は、独立して、水素、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C1−C6アルコキシ、フェノキシおよびベンジルオキシからなる群より選ばれるか、あるいはR2とR2’とが一緒になって、式−OCH2O−の基を形成し;
【0026】
3およびR3’は、独立して、水素、C1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、C2−C6アルケニル、フェノキシおよびベンジルオキシからなる群より選ばれるか、あるいはR3とR3’とが一緒になって、式−OCH2O−の基を形成し;かつXは、医薬上許容され得るアニオンである)で表される。
【0027】
「医薬上許容され得るアニオン」は、無毒性の1−、2−または3価のアニオンとして定義される。その典型は、Br-、Cl-、SO4 -2、PO4 -3、アセテート、CO3 -2およびHCO3 -である。式IIの塩の化学量論は、アニオン成分の価数に依存しており、アニオン成分に対するカチオン成分の比率は、中性塩を与えるようなものである、と解される。
【0028】
本発明の1つの態様において、式IIの化合物は、以下の置換基を有している:R1がC1−C4アルキルであり;R2およびR2’がC1−C3アルコキシであり;R3とR3’とが一緒になって、式−OCH2−O−の基を形成し;かつR4が水素である。
【0029】
本発明は、さらに、癌患者の治療のための、本発明のインデノイソキノリン化合物の有効量を含有してなる医薬製剤を提供する。ここで用いられているインデノイソキノリン化合物の有効量は、患者に投与することにより、癌細胞の成長を阻害し、悪性細胞を死滅させ、腫瘍の体積または寸法を減少させるか、または治療をうける患者の腫瘍を完全に除去する、化合物の量として定義される。
【0030】
患者に投与する有効量は、通常、身体の表面積、患者の体重および/または患者の状態に基づく。動物およびヒトへの投与量の相互関係(身体表面の平方メートルごとのミリグラムに基づく)は、Freireich,E.J.,ら,Cancer Chemother.Rep.1966,50(4),219に開示されている。身体の表面積は、患者の身長と体重からおおよそ決められる(例えば、Scientific Tables,Geigy Pharmaceuticals,Ardley,New York,537−538頁(1970)を参照)。有効量の本発明のインデノイソキノリン化合物は、患者の癌細胞の成長を阻害(または死滅)するのに有用な量として定義されている。通常、そのような有効量は、約5mg/kgから約500mg/kgまで、より好ましくは約5mg/kgから約250mg/kgまで、もっとも好ましくは、約5から約150mg/kgまでの範囲内である。有効投与量は、当業者に認識されているように、投与ルート、賦形剤の使用量および他の抗腫瘍薬および放射療法を含めた他の治療方法を併用する能力に依存して変化するだろう。
【0031】
医薬製剤は、皮下注射、腹腔内投与、筋肉内投与および静脈注射を含めた非経口ルートで投与されてもよい。非経口投与形態の例としては、等張食塩水、5%グルコースまたはその他のよく知られた医薬上許容され得る液状担体の活性薬剤の水溶液が挙げられる。本態様の1つの好ましい面では、5%ジメチルスルホキシドおよび10%Cremphor EL(Sigma Chemical Company)を含有する食塩水に、インデノイソキノリン化合物を溶解する。本発明のインデノイソキノリン化合物と特定のより可溶性のある複合体を形成することができるシクロデキストリン類のような補足の可溶化剤または当業者によく知られたそのほかの可溶化剤は、インデノイソキノリン化合物の輸送のための医薬上の賦形剤として利用することができる。
【0032】
本発明化合物は、よく知られた方法を利用して、他の投与ルート用の剤形に製剤化することもできる。医薬組成物は、例えば、経口投与用の剤形、カプセル、ゲルシール(gel seal)または錠剤に製剤化することができる。カプセルは、ゼラチンまたはセルロース誘導体のようなよく知られた医薬上許容され得る材料をいずれか含んでいてもよい。錠剤は、慣用の方法に従って、活性のあるインデノイソキノリンと固形担体および当業者によく知られた滑沢剤の混合物を圧縮することにより製剤化することができる。固形担体の例としては、スターチ、糖およびベントナイトが挙げられる。本発明の化合物は、また、例えば、バインダーおよび慣用の充填剤および錠剤化剤として、ラクトースまたはマンニトールを含有する、硬殻錠剤またはカプセルの形態で投与することもできる。
【0033】
提供された実施例は、出願人による発明のさまざまな態様を例示しており、本明細書および特許請求の範囲を説明しており、発明の範囲をいかなる方法でも限定することは意図していない。
【0034】
インデノイソキノリン1の合成は、これまでも報告されている。化合物1は、その後、ヒト癌細胞培養において細胞毒性を有することが見出された。より最近、COMPARE分析によって、1の細胞毒性プロファイルがトポイソメラーゼI阻害剤であるカンプトテシンおよびサイントピン(saintopin)のそれと類似していることが示された。化合物1のトポイソメラーゼに対する活性をテストしたところ、実際に、トポイソメラーゼIの存在下でDNA切断を引き起こすことが分かった。しかしながら、DNA切断部位の幾つかは、化合物1に特有なものであるが、該切断部位の特殊性はカンプトテシンのそれと異なっており、化合物1はカンプトテシン特有の全部位で切断しなかった。さらに、化合物1は、検出可能なDNAの巻き戻しを生じておらず、他の非カンプトテシントポイソメラーゼ阻害剤とは対照的に、DNAインターカレーターではないということを示唆している。本発明は、新規なトポイソメラーゼI阻害剤および化合物1と関連した活性に基づいて開発された強力な抗癌剤の開発を開示している。
【0035】
化学
1のメチレンジオキシおよびメトキシ置換基を除いた、インデノイソキノリン類3−8の多くは、商業的に入手可能なベンゾ[d]インデノ[1,2−b]ピラン−5,11−ジオン(2)をさまざまな第1級アミン類と反応させることによって合成された(スキーム1)。反応は、クロロホルム中、室温で行い、収率は通常高かった。
【0036】
【化5】
Figure 0004580556
【0037】
インデノイソキノリン系の2つの芳香族環上にさらに置換基を適応させるため、別合成を行った。これは、シッフ塩基類11と無水ホモフタル酸類10とを縮合し、cis置換イソキノロン類12を得、引き続いて、これを塩化チオニルの存在下で所望の生成物13に変換することに基づいていた(スキーム2)。この方法を用いることにより、一連の11個の更なるインデノイソキノリン類13a−13kが合成された。これらの化合物は、環系のC−2、C−3、N−6、C−8、C−9およびC−10におけるさまざまな置換基を包含している。
【0038】
このルートの修飾を、N−6の位置にあるアルキル鎖の末端にアルコール基を有する化合物を合成するために行った(スキーム3)。CoreyおよびVenkateswarlu(J.Am.Chem.Soc.1972,94,6190−6191)の製法に従って、4−アミノ−1−ブタノール(14a)または5−アミノ−1−ペンタノール(14b)を、tert−ブチルジメチルシリルクロライドと反応させることにより、対応の保護された中間体15aおよび15bを得た。クロロホルム中、無水硫酸マグネシウムの存在下、O−TBDMSで保護されたアミノール類15aおよび15bをピペロナール(16)と反応させることにより、イミン類17aおよび17bを合成した。シッフ塩基類17aおよび17bと4,5−ジメトキシホモフタル酸無水物(10b)との縮合により、cis 3,4−ジ置換イソキノロン類18aおよび18bを得た。18aおよび18bのcis立体化学は、C−3およびC−4のメチンシグナルで観察されたカップリング定数6Hzにより確認した。18aまたは18bと塩化チオニルとの反応により、末端アルコールが脱保護され、フリーデル−クラフツ反応によって5員環が形成され、脱水素されて19aおよび19bを得ることが可能になった。
【0039】
幾つかのジヒドロ誘導体20−23も調製した(スキーム4)。20および23の合成は、前記と同様にして行った。化合物21および22は、酸12kおよび12cとイートン試薬(Eaton’s reagent)(10% P25、メタンスルホン酸中)との反応によって調製された。還流しているTHF中、21とボラン−テトラヒドロフラン複合体を1時間反応させることにより、ケトンを還元し、24を得た。還流しているTHF中、21を同試薬と12時間反応させた場合、ケトンとアミドカルボニルがともに還元し、25を得た。ヒドロキシル基の立体化学は、インデノイソキノリン21の、立体的にほとんど阻害されていない凸表面への還元剤のアプローチに起因する。
【0040】
【化6】
Figure 0004580556
【0041】
【化7】
Figure 0004580556
【0042】
【化8】
Figure 0004580556
【0043】
【化9】
Figure 0004580556
【0044】
アルコール25の脱水および脱水素は、木炭中のパラジウムの存在下、還流している酢酸中で生じた。生成物とNaCl水との反応により、インデノイソキノリニウム塩27を得た。
【0045】
最後に、我々は、より水溶性である塩に変換されうる、酸性基を有するインデノイソキノリン誘導体を得ることに関心を持った。インデノイソキノリン7をジョーンズ試薬で酸化することにより、カルボン酸26を得た。
【0046】
比較目的のため、カンプトテシン(34)および幾つかのカンプトテシン誘導体33および30を、ニチジン(28)、ファガロニン(29)、抗癌インデノイソキノリニウム種31および32(構造はスキーム5で示す)と同様に、トポイソメラーゼI−修飾DNA切断を調査する実験および/または細胞成長阻害実験のための対照薬として用いた。
【0047】
生物学的結果と議論
これらのインデノイソキノリン類について、国立癌研究所スクリーンでヒト癌細胞系に対する抗増殖活性を調べた(COMPAREスクリーニング)。このスクリーニングでは、各化合物の活性を、種々の腫瘍由来のおよそ55の異なる癌細胞系について評価した。選択された細胞系で得られたGI50値(即ち、50%成長阻害を引き起こす濃度)および平均グラフ中点(MGM)値を表1に要約する。MGMは、試験した全細胞系(およそ55)の平均GI50値の計算に基づいており、GI50値において、試験範囲(10-4Mから10-8M)を下回るものおよび上回るものを、スクリーニング試験で用いた薬物濃度の最小(10-8M)および最大(10-4M)とみなす。加えて、化合物のトポイソメラーゼI切断アッセイにおける相対的な活性を表1に記載する。表1では、トポイソメラーゼI切断アッセイの結果を、以下のように記載する:
1)“++”は、それらの化合物の活性が1μMカンプトテシンの50%を超えていることを意味する;2)“+”は、それらの化合物の活性が1μMカンプトテシンの20%と50%の間であることを意味する;3)“±”は、それらの化合物の活性が1μMカンプトテシンの20%よりも低いことを意味する;4)“0”は、それらの化合物がトポイソメラーゼI切断アッセイで不活性であったことを意味する。
【0048】
【表1】
Figure 0004580556
【0049】
【表2】
Figure 0004580556
【0050】
一般に、大半の新規インデノイソキノリン類は、ヒト癌細胞培養において、並の活性(MGM20μM)のリード化合物1よりも細胞毒性がさらに低かった。しかしながら、一連のもののうちの幾つかは、N−アリルアナログ13c(MGM4.2μM)、N−エチルホモログ13k(MGM2.4μM)、N−(4’−ヒドロキシブチル)置換基を有するアナログ19a(MGM3.2μM)、並びに3つのジヒドロ誘導体20(MGM5.0μM)、21(MGM0.81μM)および22(MGM0.98μM)を含めて、1よりも細胞毒性が高いことが判明した。N−エチルイソキノリニウム種27(MGM13μM)および比較的単純なインデノイソキノリン類7(MGM16μM)と8(MGM14μM)(どちらも芳香環上に置換基を持っていない)は、わずかに1よりも細胞毒性が高かった。イソキノリニウム塩27は1に匹敵するトポイソメラーゼI切断活性を有するにも関わらず、ほかの大半の細胞毒性アナログは、トポイソメラーゼI切断アッセイにおいて、活性が1よりも遙かに低かった。
【0051】
トポイソメラーゼIに対する最も強力な新規インデノイソキノリン類は、26と27であることが分かった(表1)。これらの化合物がともに、トポイソメラーゼIの存在下、pBluescript SK(−)ファージミドDNAの3’末端標識したPvuII/HindIIIフラグメントでDNA切断を引きおこすかどうか調べた。その結果をリード化合物1とカンプトテシン(34)の結果と比較した。26、27および1の存在下で検出される切断部位の幾つかは、カンプトテシン(34)によってもたらされる切断部位とは異なっていた。インデノイソキノリン類26、27および1は、カンプトテシン(34)では観察されなかった幾つかのトポイソメラーゼ切断部位をもたらした。
【0052】
もっと広い範囲の化合物をさまざまな薬物濃度で試験し、トポイソメラーゼ阻害データを表1に要約する。一般に、活性が非常に弱い13kを除いて、インデノイソキノリン類はよく似た切断パターンをもたらした。いくつかの化合物(例えば、27)では、初めは薬物濃度が増加するにつれて活性が増加するように思われるが、より高い薬物濃度になると活性は減退する。このことは、最も強力なインデノイソキノリン類の更に詳細な研究によって得られた図1に示されている。濃度に対する活性の増加とそれに続く減少は、これらの化合物がより高い薬物濃度でトポイソメラーゼで仲介されるDNA切断を阻害することを示しており、その結果は、DNAの巻戻しやインターカレーションを起こす阻害物質で見られる釣鐘型曲線とよく似ている。最も強力なインデノイソキノリン類の幾つかが、高い薬物濃度でDNAを巻戻し、トポイソメラーゼ活性の阻害を引き起こすかどうかを調査するため、DNA巻戻し活性を調べた。トポイソメラーゼI存在下での超らせんDNAを用いる巻戻しアッセイは、DNAインターカレーションを検出するための簡単な手法である。その結果から、インデノイソキノリン27は、実際に、26と同様に、高い薬物濃度でDNAの巻戻しを起こすことが示された。一方、リード化合物1と類似のインデノイソキノリン19aでは、DNAの巻戻しは見られなかった。
【0053】
カンプトテシン(34)は、切断複合体を安定化し、DNAの再連結を阻害することにより、DNA鎖を崩壊させる。しかしながら、塩濃度が増加すると、カンプトテシンにより誘導される切断複合体は元に戻ることができる。この方法は、カンプトテシン誘導体とトポイソメラーゼI切断複合体間の分子間相互作用を比較するために用いられてきた。カンプトテシンとインデノイソキノリン誘導体1、13c、19a、26および27によって引き起こされる切断部位は、塩処理によって元に戻った。この可逆性は、インデノイソキノリン類によるトポイソメラーゼ切断複合体の可逆的なトラッピングと密接に結びついている。
【0054】
一般に、平面のインデノイソキノリン系は、トポイソメラーゼI切断アッセイにおいて強力な活性を有するための、十分ではないが必要な条件であることが分かる。非平面系20−25は全て、トポイソメラーゼIに対して不活性であるか、または弱い活性を示した(表1)。平面のインデノイソキノリン1と対応する非平面のcisジヒドロ化合物20とを直接比較することができる。化合物1はトポイソメラーゼI切断アッセイで良好な活性を示すが、20の活性は弱い。一方、インデノイソキノリン類3−6と13f−13jは全て平面の環系であり、トポイソメラーゼI阻害剤として不活性である。
【0055】
トポイソメラーゼI切断アッセイにおいて、N−(4’−ヒドロキシブチル)化合物7で得られた結果を対応の酸26の結果と比較することは、興味深い。これらの単純なインデノイソキノリン類はともに芳香環に置換基を有しておらず、N置換基の末端炭素の酸化状態だけが異なっている。アルコール7から対応するカルボン酸26となると、トポイソメラーゼI阻害活性が顕著に増大する。
【0056】
表2には、化合物1、カンプトテシン(34)、いくつかのカンプトテシン誘導体33と30、並びにニチジン(28)、ファガロニン(29)、抗癌インデノイソキノリニウム種(31)と(32)およびいくつかの新規インデノイソキノリン誘導体のGI50値から導いたピアソン相関係数を示す。ピアソン相関係数は、およそ55の癌細胞系のNCIパネルに挙げられた化合物の細胞毒性プロファイルにおいて類似度を定量化している。分析は、公知の作用メカニズムを有する確立されている抗癌剤に対して、類似もしくは新規な細胞毒性プロファイルを有する化合物の迅速な選別を容易にするために開発されたCOMPAREアルゴリズムを用いて行った。目的とする薬剤のデータパターンが、公知の作用メカニズムを有する公知の薬剤のデータパターンと非常に相関性があるならば、目的とする薬剤は公知の薬剤と同じ作用メカニズムを有するかもしれないという仮説が成立する。本件では、ジヒドロインデノイソキノリン誘導体20は、カンプトテシン類30、33および34と非常に相関性があり、このことは20の細胞毒性はそのトポイソメラーゼI阻害活性によるかもしれないことを示している。
【0057】
【表3】
Figure 0004580556
【0058】
多くのトポイソメラーゼI阻害物質はトポイソメラーゼIIも阻害するので、インデノイソキノリン類によるトポイソメラーゼII切断複合体がもたらされるかどうかを試験した。その結果、化合物26により、VP−16(エトポシド)によってもたらされるトポイソメラーゼIIの部位とほとんど重複しない部位で、トポイソメラーゼII切断複合体がもたらされる。化合物27は100μMでわずかにトポイソメラーゼII活性を有するのみであり、化合物13c、19aおよび1はトポイソメラーゼII切断活性に関する効果を示さなかった。化合物7と8は弱いトポイソメラーゼII活性も示し、化合物13b、13k、20、21および22はトポイソメラーゼII切断に関する効果を示さなかった。これらの結果は、DNAの巻き戻しを生じる2つの誘導体26と27を除き、インデノイソキノリン類は顕著なトポイソメラーゼI阻害剤であることを示している。
【0059】
インデノイソキノリン化合物の腫瘍や癌細胞系に対する細胞毒性を最大化するという目的は、インデノイソキノリン類7、8、13c、13k、19a、20、21、22および27(これら全てが、リード化合物1より低いMGMを示した)で実現した(表1)。さらに、1のトポイソメラーゼ活性に匹敵する13c、19a、26および27を含めた、いくつかのトポイソメラーゼI阻害剤を合成した。更に興味深い明白な点の1つに、19aはおそらく別として、同一の化合物中では2つの活性が最大化されることはなかったという点であり、これは、より細胞毒性の高いいくつかの化合物の活性はトポイソメラーゼに対するそれらの活性によるものではないかもしれないということを示している。細胞の取り込みや親化合物のトポイソメラーゼに対する活性を増大しうる代謝産物への可能な転化といった要因により状況は複雑になる。
【0060】
実施例
以下の実施例は、本発明化合物の幾つかの態様の合成を示す。融点は、毛細管中で測定しており、補正していない。別のやり方で特定する場合を除いて、溶媒としてCHCl3を用いて赤外スペクトルを得た。1H−NMRスペクトルは、溶媒としてCDCl3を用い、内部標準としてTMSを用いて得た。1H−NMRスペクトルは300MHzで測定した。化学イオン化質量分析(CIMS)は、試薬ガスとしてイソブタンを用いて測定した。微量分析は、パドゥー大学 微量分析研究室で行った。分析用薄層クロマトグラフィはAnaltech silica gel GF 1000ミクロンガラスプレート上で行った。化合物は、短波長UV光またはリンモリブデン酸指示薬を用いて目視した。シリカゲルフラッシュクロマトグラフィは、230−400メッシュシリカゲルを用いて行った。
【0061】
実施例1:6−エチル−5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(3):エチルアミン(0.2mL,3mmol)を、ベンゾ[d]インデノ[1,2−b]ピラン−5,11−ジオン(2)(0.49g,2mmol)の攪拌したCHCl3(10mL)溶液に加えた。明るい橙色混合物を一晩攪拌した。反応混合物にCHCl3(100mL)を加え、混合物をH2O(3x25mL)および食塩水(1x25mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧濃縮し、橙−赤色固体(0.43g,75%)を得た:mp 188-189℃; IR(薄膜) 2986, 1690, 1656, 1611, 1549, 1503, 1430, 1320, 1197, 991 cm-1; 1H NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 8.66 (d, 1 H, J= 8.3 Hz), 8.32 (d, 1 H, J= 7.9 Hz), 7.69 (dt, 1 H, J= 8.4, 1.4 Hz), 7.60 (dd, 1 H, J= 8.0, 1.4 Hz), 7.52 (d, 1 H, J= 6.9 Hz), 7.40 (m, 3 H), 4.56 (q, 2 H, J= 7.2 Hz), 1.53 (t, 3 H, J= 7.2 Hz); CIMS, m/z (相対強度) 276 (MH+, 100). C18H13NO2の計算値: C, H, N.
【0062】
実施例2:5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−6−プロピル−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(4)。プロピルアミン(0.3mL,3mmol)を、ベンゾ[d]インデノ[1,2−b]ピラン−5,11−ジオン(2)(0.49g mmol)の攪拌したCHCl3(10mL)溶液に加えた。赤色溶液を一晩攪拌した後、CHCl3(75mL)を加え、混合物をH2O(3x20mL)および食塩水(1x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧濃縮し、黄−橙色溶液(0.32g,55%)を得た: mp 166-167℃; IR(neat) 2967, 1660,1502,1427,1317, 1193, 959 cm-1; 1H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.69 (d, 1 H, J= 8.0 Hz), 8.33 (d, 1 H, J= 9.0 Hz), 7.70 (td, 1 H, J= 9.0, 3.0 Hz), 7.62 (d, 1H, J= 6.2 Hz), 7.40 (m, 4 H), 4.46 (t, 2 H, J= 8.0 Hz), 1.92 (m, 2 H), 1.12(t, 3 H, J= 7.4 Hz); CIMS m/z (相対強度) 290 (MH+, 100). C19H15NO2の計算値: C, H, N.
【0063】
実施例3:6−シクロプロピル−5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(5)。シクロプロピルアミン(10mL)を、ベンゾ[d]インデノ[1,2−b]ピラン−5,11−ジオン(2)(0.28g,1.1mmol)の攪拌したCHCl3(10mL)溶液に加えた。赤色溶液を一晩攪拌後、CHCl3(50mL)を加え、混合物をH2O(3x20mL)および食塩水(1x20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧濃縮し、赤色固体(0.3g,91%)を得た: mp 206-208℃; IR (薄膜) 3751, 1665, 1500, 1420, 1311, 1083, 950 cm-1; 1H NMR(CDCl3,300MHz) δ 8.62 (d, 1 H, J= 7.7 Hz), 8.29 (d, 1 H, J= 8.4 Hz), 7.88 (d, 1 H, J= 7.0 Hz), 7.69 (td, 1 H, J= 6.9, 1.2 Hz), 7.59 (dd, 1 H, J= 6.1, 1.3 Hz), 7.40 (m, 3 H), 3.37 (m,1 H), 1.45 (q, 2 H, J= 6.8 Hz), 0.99 (m, 2 H); CIMS m/z (相対強度) 288(MH+, 100). C19H13NO2の計算値: C, H, N.
【0064】
実施例4:5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−6−(メトキシカルボニルメチル)−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(6):トリエチルアミン(2.7mL,19.4mmol)を、グリシンメチルエステル塩酸塩(1.57g,12.5mmol)の攪拌したクロロホルム(30mL)溶液に加えた。1時間後、ベンゾ[d]インデノ[1,2−b]ピラン−5,11−ジオン(2)(1.24g,5.0mmol)を混合物に加えた。赤色混合物をさらに4時間攪拌後、CHCl3(100mL)を加え、混合物をH2O(3x50mL)および食塩水(1x50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧濃縮し、橙−赤色固体(1.48g,92%)を得た:mp 248-251℃; IR (薄膜) 2956, 1735, 1667, 1609, 1502, 1426, 1227, 981 cm-11H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 8.68 (d, 1 H, J= 8.0 Hz), 8.32 (d, 1 H, J= 8.2 Hz), 7.73 (td, 1 H, J= 7.1, 1.3 Hz), 7.61 (m, 1 H), 7.47 (td, 1 H, J= 7.1, 1.1 Hz), 7.37 (m, 2 H), 7.26 (m, 1H), 5.34 (s, 2 H), 3.79 (s, 3 H); CIMS m/z (相対強度) 320 (MH+, 100). C19H13NO4の計算値: C, H, N.
【0065】
実施例5:5,6−ジヒドロ−6−(4−ヒドロキシ−1−ブチル)−5,11−ジケト−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(7):4−アミノ−1−ブタノール(0.891g,10mmol)を、ベンゾ[d]インデノ[1,2−b]ピラン−5,11−ジオン(2)(2.48g,10mmol)のクロロホルム(30mL)溶液に加え、反応混合物を室温で2日間攪拌した。反応混合物は、暗赤色に変わった。反応混合物をクロロホルム(100mL)中に取り出し、水(2x50mL)、0.5N HCl(50mL)、食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮し、粗生成物を得た。生成物をシリカゲルのショートカラムに通してろ過し、極性フラクションを濃縮し、赤みがかった茶色固体を得た。これをイソプロパノールから結晶化し、生成物(2.56g,80%)を得た: mp160-162℃; IR (KBr) 3300, 1695, 1645, 1615 cm-1; 1H NMR (CDC13) δ 8.63 (d, J=8.1 Hz, 1 H), 8.26 (d, J= 8.1 Hz, 1 H), 7.70-7.15 (m, 6 H), 4.51 (t, J= 7.8 Hz, 2 H), 3.77 (t, J= 6.1 Hz, 2 H), 1.99 (p, J= 8.0 and 7.5 Hz, 2 H), 1.83 (s, 1 H, D2O 交換可能). C20H17NO3の計算値C, H, N.
【0066】
実施例6:5,6−ジヒドロキシ−6−(5−ヒドロキシ−1−ペンチル)−5,11−ジケト−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(8)。5−アミノ−1−ペンタノール(1.03g,10mmol)を、ベンゾ[d]インデノ[1,2−b]ピラン−5,11−ジオン(2)(2.48g,10mmol)のクロロホルム(20mL)溶液に加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。反応混合物は暗赤色に変化した。反応混合物は、クロロホルム(100mL)中に取り出し、水(2x50mL)、0.5N HCl(50mL)、食塩水(100mL)で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮し、粗生成物を得た。微量の出発原料がTLCにより示された。生成物は、シリカゲルのショートカラムに通してろ過し、極性フラクションを濃縮し、赤みがかった茶色固体を得、これをイソプロパノールから結晶化し、生成物(2.53g,76%)を得た: mp 146-148℃; IR(KBr) 2996, 1698, 1642, 1615 cm-1; 1H NMR (CDCl3) δ 8.63 (d, J= 8.1 Hz, 1 H), 8.27 (d, J= 8.1 Hz, 1 H), 7.67 (d, J= 8.4 Hz, 1 H), 7.56 (d, J= 6.8 Hz, 1 H), 7.45-7.30 (m, 4 H), 4.47 (t, J= 7.9 Hz, 2 H), 3.71 (t, J= 5.9 Hz, 2 H), 1.92 (p, J= 7.9 and 7.4 Hz, 2 H), 1.82 (s, 1 H, D2O 交換可能), 1.78- 1.55 (m, 4 H); CIMS m/z(相対強度) 334 (MH+, 100). C21H19NO3の計算値: C, H, N.
【0067】
実施例7:cis−4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−N−メチル−3−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−1(2H)イソキノロン(12a):無水ホモフタル酸(10a)(0.81g,5mmol)を、3,4−メチレンジオキシベンジリデンメチルアミン(11a)(0.82g,5mmol)の撹拌したクロロホルム(5mL)溶液に加えた。30分後、析出した生成物を黄色溶液からろ過し、クロロホルムで洗浄し、淡黄色固体(1−2g,74%)を得た:mp 165-167℃; 1H NMR (DMSO-d6) δ 7.99 (d, J= 7.5 Hz, 1 H), 7.48 (m, 3 H), 6.76 (d, J= 8.0 Hz, 1 H), 6.52 (d, J= 8.0 Hz, 1 H), 6.43 (s, 1 H), 5.93 (s, 2 H), 5.03 (d, J= 6.2 Hz, 1 H), 4.64(d, J= 6.1 Hz, 1 H), 2.89 (s, 3 H); CIMS m/z (相対強度) 326 (MH+, 100).
【0068】
実施例8:5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−6−メチル−8,9−メチレンジオキシ−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(13a)。塩化チオニル(8.1mL)をcis酸12a(0.7g,2.1mmol)に撹拌しながら加えた。黄味を帯びた茶色混合物は、15分以内に橙色になり、30分後に赤色になった。4時間後、反応混合物をベンゼン(25mL)で希釈し、蒸発乾固させた。茶色がかった赤色固体をメタノールから再結晶し、ショートカラム(SiO2)に通し、クロロホルムで溶出し、茶色固体(0.14g,24%)を得た:mp 310-312℃; IR (薄膜) 2358,1652,1540,1506,1292 cm-1; 1H NMR(DMSO-d6) δ 8.43 (d, J= 8.0 Hz, 1 H), 8.16 (d, J= 8.0 Hz, 1 H), 7.75 (t, J= 7.5 Hz, 1 H), 7.56 (s, 1 H), 7.44 (t, J= 7.6 Hz, 1 H), 7.15 (s, 1 H), 6.19 (s, 2 H), 3.92 (s, 3 H); CIMS m/z(相対強度) 306 (MH+, 100). C18H11NO4の計算値: C, H, N.
【0069】
実施例9:3,4−メチレンジオキシベンジリデンブチルアミン(11b):
ピペロナール(7.5g,50mmol)およびn−ブチルアミン(6mL,75mmol)を、クロロホルム(100mL)中、無水MgSO4(5g)の存在下、室温で4時間撹拌した。混合物をろ過し、残渣をクロロホルム(20mL)で洗浄した。合わせたろ液を減圧濃縮し、黄色油状物(9.8g,96%)を得た:IR (neat) 1649, 1643, 1604 cm-1; 1H NMR (CDC13) δ 8.11 (s,1 H), 7.31 (d, J= 1.2 Hz, 1 H), 7.06 (dd, J= 1.2 and 7.9 Hz, 1 H), 6.79 (d, J= 7.8 Hz, 1 H), 5.95 (s, 2 H), 3.53 (t, J= 6.6 Hz, 2 H), 1.63(p, J= 7.3 Hz, 2 H), 1.37 (hextet, J= 7.3 Hz, 2 H), 0.91 (t, J= 7.3 Hz, 3 H).
【0070】
実施例10:cis−N−(1−ブチル)−4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−3−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−1(2H)−イソキノロン(12b):無水ホモフタル酸(10a)(3.24g,20mmol)を、イミン11b(4.1g,20mmol)のクロロホルム(20mL)溶液に加え、混合物を室温で45分間撹拌した。その後、TLCは出発原料の完全な消失を示した。反応混合物を濃縮し、クロロホルムを完全に除去した。残渣を熱酢酸エチル(100mL)に溶解し、室温で12時間放置した。分離した無色結晶をろ過し、乾燥し、純粋な12b(6.57g,89%)を得た: mp 178-181℃; IR (KBr) 1712, 1634, 1600 cm-1; 1H NMR (CDCl3) δ 8.08 (dd,J= 1.0 and 7.5 Hz, 1 H), 7.52 (d,J=7.5 Hz, 1 H), 7.40-7.28 (m, 2 H), 6.51-6.45 (m,2 H), 6.37 (s, 1 H), 5.75 (dd, J= 1.1 and 6.4 Hz, 2 H), 4.87 (d, J= 6.2 Hz, 1 H), 4.51(d. J= 6.2 Hz, 1 H), 3.93 (dt, J= 7.2 and 6.6 Hz, 1 H), 2.73 (dt, J= 7.2 and 6.6 Hz, 1H), 1.52(p, J= 7.2 Hz, 2 H), 1.26 (hextet, J= 7.3) Hz, 2 H), 0.83 (t, J= 7.2 Hz, 3 H); CIMS m/z (相対強度) 368 (MH+, 100); EIMS m/z (相対強度) 367 (M+,5), 322 (30), 135 (100). C21H21NO5の計算値: C, H, N.
【0071】
実施例11:6−(1−ブチル)−5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−8,9−メチレンジオキシ−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(13b):塩化チオニル(30mL)を、酸12b(3.35g,0.089ml)に撹拌しながら滴下した。得られた溶液を室温で12時間撹拌し、その後、溶液は暗桃色に変化した。ベンゼン(20mL)を反応混合物に加え、減圧濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィ(アセトン:ヘキサン,1:4)、続いて結晶化(EtOAc/ヘキサン)で精製し、純粋なインデノイソキノリン13b(1.37g,44%)を得た: mp 200-201 ℃; IR (KBr) 1691,1665, 1631 cm-1; 1H NMR (CDCl3) δ 8.50 (d, J= 8.1 Hz, 1 H), 8.21 (d, J= 8 Hz, 1 H), 7.61 (t, J= 8 Hz, 1 H), 7.34 (t, J= 8 Hz, 1 H), 6.98 (s, 1 H), 6.87 (s, 1 H), 6.03 (s, 2 H), 4.34 (t, J= 8 Hz, 2 H), 1.80 (p, J= 8 Hz, 2 H), 1.51 (hextet, J= 8 Hz, 2 H), 1.01(t, J= 8 Hz, 3 Hz); 13C NMR (CDCl3) δ 189.01, 163.1, 154.85, 151.21, 148.97, 133.58, 132.18, 132.05, 130.50, 128.29, 126.39, 122.82, 122.69, 107.48, 105.12, 104.84, 102.57 ,44.13, 31.33, 20.1, 13.73; CIMS m/z (相対強度) 348 (MH+,100); EIMS m/z (相対強度) 347 (M+, 60), 330(10), 318 (30), 291(100). C21H17NO4の計算値: C, H, N.
【0072】
実施例12:3,4−ジメトキシベンジリデンアリルアミン(11c):無水硫酸マグネシウム(5g)の存在下、アリルアミン(6mL,80mmol)を3,4−ジメトキシベンザルデヒド(8.3g,50mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液に加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をろ過し、残渣をクロロホルム(10mL)で洗浄し、合わせたろ液を減圧濃縮し、11を黄色油状物(10.18g,99%)として得た: IR (neat) 1692, 1679,1646, 1604 cm-1; 1H NMR (CDCl3) δ 8.14 (s, 1 H), 7.40 (d,J= 1.8 Hz, 1 H), 7.11 (dd, J=1.8 and 8 Hz, 1 H), 6.82 (d, J=8 Hz, 1 H), 6.10-5.90 (m, 1 H), 5.20(dd, J=1.8 and 17.4 Hz, 1 H), 5.10 (dd, J= 1.3 and 10 Hz, 1 H), 4.20 (d, J= 6.3 Hz, 2 H), 3.88 (s, 3 H), 3.85 (s, 3 H).
【0073】
実施例13:cis−N−アリル−4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−3−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−1(2H)イソキノロン(12c)。4,5−ジメトキシホモフタル酸無水物(10b)(1.11g,5mmol)を、イミン11c(0.945g,5mmol)のクロロホルム(10mL)溶液に加え、混合物を室温で45分間撹拌した。その後、TLCは出発原料の完全な消失を示し、白色析出物が反応混合物中に形成された。析出した生成物をろ去し、クロロホルム(5mL)で洗浄し、乾燥し、純粋な12c(1.43g,70%)を得た: mp 235-238℃; IR (KBr) 3000, 1736, 1686, 1615 cm-1; 1H NMR (DMSO-d6) δ 13.0 (bs, 1 H), 7.52 (s, 1 H), 7.13 (s, 1 H), 6.76 (d, J= 8.5 Hz, 1 H), 6.52 (d, J= 8.5 Hz, 1 H), 6.44 (s, 1 H), 5.94 (s, 2 H), 5.85-5.70 (m, 1 H), 5.16 (dd, J= 3.5 & 17.5 Hz, 2 H), 4.92 (d, J= 6.5 Hz, 1 H), 4.57 (d, J= 6.5 Hz, 1 H), 3.82 (s, 3 H), 3.75 (s, 3 H), 3.20-3.10 (m, 2 H). CIMS m/z (相対強度) 412 (MH+, 100). C22H21NO7の計算値: C, H, N.
【0074】
実施例14:6−アリル−2,3−ジメトキシ−5,6−ジヒドロ−5,11−オキソ−8,9−(メチレンジオキシ)−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(13c):開放フラスコ中、12c(2.05g,5mmol)をイートン試薬(10% P25,メタンスルホン酸中,60mL)と室温で撹拌しながら24時間反応させ、22および13cの混合物を得た。ヘキサン:アセトン(4:1)を用いて、2つの生成物をシリカゲル(230−400メッシュ)カラムクロマトグラフィによって分離し、酢酸エチル ヘキサンからの再結晶化後、22(842mg,43%)および紫色固体生成物として12c(588mg,30%)を得た。:mp 290-294℃; IR (KBr) 2370, 1698, 1653, 1551, 1484; 1H NMR (CDCl3) δ 7.97 (s, 1 H),7.63 (s, 1 H), 6.99 (s, 1 H), 6.91 (s, 1 H), 6.20-6.05 (m, 1 H), 6.06 (s, 2 H), 5.31 (d, J= 10.5 Hz, 1 H), 5.20-5.00 (m, 3 H), 3.33 (s, 3 H), 3.97 (s, 3 H). C22H17NO6の計算値: C, 67.52; H, 4.38; N, 3.58. 実測値: C, 67.18; H, 4.32; N, 3.31.
【0075】
実施例15:cis−N−(1−ブチル)−4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−3−(3’,4’メチレンジオキシフェニル)−1(2H)イソキノロン(12d):4,5−ジメトキシホモフタル酸無水物10b(2.22g,10mmol)を、イミン(11b)(2.1g,10mmol)のクロロホルム(10mL)溶液に加え、混合物を室温で45分間撹拌した。その後、TLCは出発原料の完全な消失を示し、白色析出物が反応混合物中に形成した。析出した生成物をろ去し、クロロホルム(5mL)で洗浄し、乾燥し、純粋な12d(3.45g,81%)を得た:mp 242-244℃; IR (KBr) 1732, 1640, 1610, 1600 cm-1; 1H NMR (CDCl3 + DMSO-d6) δ 7.56 (s, 1 H), 7.08 (s, 1 H), 6.55-6.48 (m, 2 H), 6.40 (s, 1 H), 5.79 (d, J= 2.5 Hz, 2 H), 4.86 (d, J= 6.2 Hz, 1 H), 4.45 (d, J= 6.2 Hz, 1 H), 3.88 (dt, J= 7.4 and 6.1 Hz, 1 H), 2.71 (dt, J= 7.5 and 6.1 Hz, 1 H), 1.49 (p, J= 7.3 Hz, 2 H), 1.26 (hextet, J= 7.3 Hz, 2 H), 0.83 (t, J= 7.3 Hz, 3 H). C23H25NO7の計算値: C, H, N.
【0076】
実施例16:6−(1−ブチル)−5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−2,3−ジメトキシ−8,9−メチレンジオキシ11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(13d)。塩化チオニル(30mL)を酸12d(2.135g,5mmol)に撹拌しながら滴下した。得られた溶液を室温で12時間撹拌し、その後、溶液は暗桃色に変化した。ベンゼン(20mL)を反応混合物に加え、減圧濃縮した。ベンゼン(50mL)を得られた残渣に加え、桃色固体をろ去し、純粋なインデノイソキノリン13d(1.3g,65%)を得た:mp 280-284℃; IR (KBr) 1699, 1653, 1646, 1578 cm-1; 1H NMR (CDCl3) δ 7.99 (s, 1 H), 7.62 (s, 1 H), 7.04 (s, 1H), 6.92 (s, 1 H), 6.07 (s, 2 H), 4.39 (t, J= 7.6 Hz, 2 H), 4.01 (s, 3 H), 3.96 (s, 3 H), 1.82 (p, J= 7.3 Hz, 2 H), 1.68-1.55 (m, 2 H),1.02 (t, J= 7.3 Hz, 3 Hz). C23H21NO6 0.1 H2Oの計算値: C, H, N.
【0077】
実施例17:3,4−メチレンジオキシベンジリデンベンジルアミン(11e)。無水MgSO4(5g)の存在下、メチレンクロライド(30mL)中、ピペロナール(4.5g,30mmol)およびベンジルアミン(3.21g,30mmol)を室温で4時間撹拌した。混合物をろ過し、残渣をメチレンクロライド(20mL)で洗浄し、合わせたろ液を減圧濃縮し、白色固体(7.03g,98%)を得た: mp 69-70℃; IR (KBr) 1638, 1618, 1602 cm-1; 1H NMR (CDCl3) δ 8.18 (s, 1 H), 7.33 (d, J= 1.3 Hz, 1 H), 7.30-7.10 (m, 5 H), 7.06 (dd, J= 1.3 and 8.0 Hz, 1 H), 6.74 (d, J= 8 Hz, 1 H), 5.90 (s, 2 H), 4.69 (s,2 H).
【0078】
実施例18:cis−N−ベンジル−4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−3−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−1(2H)イソキノロン(12e):4,5−ジメトキシホモフタル酸無水物(10b)(1.11g,5mmol)をイミン11e(1.19g,5mmol)のクロロホルム(10mL)溶液に加え、混合物を室温で2時間撹拌した。その後、TLCは出発原料の完全な消失を示し、反応混合物中に白色析出物を形成した。析出した生成物をろ去し、クロロホルム(5mL)で洗浄し、乾燥し、純粋な12e(1.89g,82%)を得た: mp 262-264℃; IR (KBr) 1736, 1654, 1647, 1618, 1595, 1575 cm-1; 1H NMR (DMSO-d6) δ 7.56 (s, 1 H), 7.35-7.20 (m, 5 H), 7.13 (s, 1 H),6.75 (d, J= 8.3 Hz, 1 H), 6.51 (d, J= 8.1 Hz, 1 H), 6.43 (s, 1 H), 5.93 (s, 2 H), 5.25 (d, J= 15.6 Hz, 1 H), 4.86 (d, J= 5.6 Hz, 1 H), 4.51 (d, J= 5.3 Hz, 1 H), 3.83 (s, 3 H), 3.74 (s, 3 H), 3.39 (d, J= 15.6 Hz, 1 H).
【0079】
実施例19:6−ベンジル−5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト2,3−ジメトキシ−8,9−メチレンジオキシ−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(13e)。塩化チオニル(10mL)を酸12e(1.15g,1.5mmol)に撹拌しながら滴下した。得られた混合物を室温で5時間撹拌し、その後、溶液は紫色に変化した。ベンゼン(20mL)を反応混合物に加え、減圧濃縮した。四塩化炭素を得られた残渣に加え、不溶固体をろ去し、純粋なインデノイソキノリン13e(0.716g,65%)を得た。:mp 310-312℃; IR (KBr) 1695, 1652, 1619, 1578 cm-1; 1H NMR (CDCl3) δ 8.02 (s, 1 H), 7.66 (s, 1 H), 7.4-7.20 (m, 5 H), 7.02 (s, 1 H), 6.74 (s, 1 H), 5.99 (s, 2 H), 5.69 (s, 2 H), 4.04 (s, 3 H), 3.97 (s, 3 H); 13C NMR (CDCl3) δ 162.54, 155.03, 148.72, 135.44, 132.52, 130.22, 129.19, 127.67, 125.64, 108.32, 105.24, 103.03, 102.47, 56.31, 47.80 and 56.03. C26H19NO6 0.8 H2Oの計算値: C, H, N.
【0080】
実施例20:3,4−メチレンジオキシベンジリデン−p−アニシジン(11f)。メチレンクロライド(100mL)中、無水MgSO4(5g)の存在下、ピペロナール(15g,0.1mol)およびp−アニシジン(12.3 0.1mol)を、室温で4時間撹拌した。混合物をろ過し、残渣をメチレンクロライド(20mL)で洗浄し、合わせたろ液を減圧濃縮し、黄色固体を得た。粗生成物を95%エタノールで結晶化し、白色結晶性固体(22.38g,87%)を得た: mp 113-114℃; IR (KBr) 1636 and 1617 cm-1; 1H NMR (CDCl3) δ 8.33 (s, 1 H), 7.51 (d, J = 1.2 Hz, 1 H), 7.25-7.1 0 (m, s), 6.95-6.80 (m, 3 H), 6.01 (s, 2 H), 3.80 (s, 3 H).
【0081】
実施例21:cis−N−(p−アニシル)−4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−3−(3’,4’−メチレン−ジオキシフェニル)−1(2H)イソキノロン(12f)。4,5−ジメトキシホモフタル酸無水物(10b)(1.11g,5mmol)をイミン11f(1.275g,5mmol)のクロロホルム(10mL)溶液に加え、混合物を室温で12時間撹拌した。その後、TLCは出発原料の完全な消失を示し、反応混合物中に白色析出物を形成した。析出した生成物をろ去し、クロロホルム(5mL)で洗浄し、乾燥し、純粋な12f(1.36g,60%)を得た:mp >350℃; IR (KBr) 1644, 1639, 1599 cm-1; 1H NMR (DMSO-d6,) δ 7.60-7.30 (m, 5 H), 7.20-6.80 (m, 4 H), 6.10 (s, 2 H), 5.30 (d, J= 6 Hz, 1 H), 4.77 (d, J= 6 Hz, 1 H), 3.78 (s, 3 H), 3.71 (s, 3 H), 3.01 (s, 3 H).
【0082】
実施例22:6−(p−アニシル)−2,3−ジメトキシ−5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−8,9−メチレンジオキシ−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(13f)。塩化チオニル(9mL)を、酸12f(0.822g,2mmol)に撹拌しながら滴下した。得られた溶液を室温で5時間撹拌し、その後、溶液は紫色に変化した。ベンゼン(20mL)を反応混合物に加え、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲル(230−400メッシュ)のショートカラムに通し、クロロホルムで溶出した。溶離液の濃縮物は桃色固体となり、これを酢酸エチルから結晶化し、純粋なインデノイソキノリン13f(0.436g,53%)を得た:mp 360-364℃; IR (KBr) 1692, 1652, 1625 and 1552 cm-1; 1H NMR (CDCl3) δ 7.94 (s, 1 H), 7.60 (s, 1 H), 7.34 (d, J = 8.1 Hz, 2 H), 7.24 (s, 1 H), 7.10 (d, J= 8 Hz, 2 H), 6.88 (s, 1 H), 5.90 (s, 2 H), 5.05 (s, 1 H),4.02 (s, 3 H), 3.93 (s, 3 H), 3.91 (s, 3 H); CIMS m/z (相対強度) 458 (MH+,100). C26H19NO7の計算値: C, H, N.
【0083】
実施例23:3,4−ジベンジルオキシベンジリデンメチルアミン(11g)。3,4−ジベンジルオキシベンザルデヒド(7.96g,25.0mmol)を、40%メチルアミン(10mL)水溶液に加え、反応混合物を室温で3時間撹拌した。混合物をエーテル(4x75mL)で抽出し、エーテル層を合わせ、溶液を飽和塩化ナトリウム水(75mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧濃縮し、オフホワイト固体(7.7g,94%)を得た:mp 56-57℃; IR (KBr) 3031, 2936, 2832, 1648, 1600, 1582, 1509, 1454, 1431, 1267, 1171, 113 7, 1017, 735, 696 cm-1; 1H NMR (CDC13, 300 MHz) δ 8.14 (s, 1 H), 7.35 (m, 11 H), 7.1 1 (dd, J= 8.1, 1.0 Hz, 1 H), 6.93 (d, J= 8.1 Hz, 1H), 5.18 (s, 4 H), 3.46 (s, 3 H); CIMS m/z (相対強度) 332 (MH+, 100). C31H21NO2の計算値: C, H, N.
【0084】
実施例24:cis−3−(3’,4’−ジベンジルオキシフェニル)−4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−N−メチル−1−2H−イソキノロン(12g)。無水ホモフタル酸(10a)(0.81g,5mmol)を、3,4−ジベンジルオキシベンジリデンメチルアミン(11g)(1.66g,5mmol)の撹拌したクロロホルム(5mL)溶液に加えた。30分後、エーテルを加え、得られた析出物をろ過し、エーテルで洗浄し、淡黄色固体(0.9g,36%)を得た: mp 170-172℃; IR (薄膜) 3030, 1731, 1625, 1514, 1263, 1137, 1014 cm-1; 1H NMR(CDC13,300MHz) δ 8.19 (dd, J = 6.5, 1.9 Hz, 1 H), 7.36 (m, 10 H), 7.09 (d, J= 4.9, 1 H), 6.74 (d, J= 8.9, 1 H),6.68 (d, J= 8.9, 1 H), 6.51 (m, 2 H), 5.03) (d, J= 7.2, 2 H), 4.92 (d, J = 6.1, 2 H), 4.8 (d, J= 6.3, 2 H), 4.5 (d, J= 6.2, 2 H), 2.98 (s, 3 H); CIMS m/z (相対強度) 494 (MH+, 100). C31H27NO5の計算値: C, H, N.
【0085】
実施例25:8,9−ジベンジルオキシ−5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−6−メチル−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(13g)。塩化チオニル(8.1mL)を、cis酸12g(0.7g,2.1mmol)に撹拌しながら加えた。得られたものは黄色がかった茶色混合物であり、15分以内に橙色になり、30分後には赤色になった。4時間後、反応混合物をベンゼン(25mL)で希釈し、蒸発乾固させた。茶色がかった赤色固体をメタノールから再結晶化し、ショートカラム(SiO2)に通し、クロロホルムで溶出し、茶色固体(0.14g,24%)を得た: MP 198-200℃; 1H NMR (DMSO-d6) δ 8.43 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 8.16 (d, J= 8.0 Hz, 1 H), 7.75 (t, J= 7.5 Hz, 1 H), 7.39 (m, 13 H), 5.34 (s, 1 H), 5.29 (s, 1 H), 3.93 (s, 1 H)); CIMS m/z (相対強度) 474 (MH+, 100). C31H23NO4の計算値: C, H, N.
【0086】
実施例26:cis−3−(3’,4’−ジベンジルオキシフェニル)−4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−N−メチル−6,7−ジメトキシ−1−(2H)−イソキノロン(12h)。3,4−ジメトキシホモフタル酸無水物(10b)(0.56g,2.5mmol)を、3,4−ジベンジルオキシベンジリデンメチルアミン(11g)(0.83g,2.5mmol)の撹拌したクロロホルム(3mL)溶液に加えた。30分後、黄色混合物は不均一となり、エーテルを加え、さらに生成物を析出させた。明るい黄色析出物を集め、クロロホルムで洗浄し、固体(0.59g,44%)を得た:mp 194-196℃; 1H NMR (CDCl3) δ 7.49 (s, 1 H), 7.34 (m, 11 H), 7.18 (s, 1 H), 6.91 (d, 1 H, J= 8.3 Hz), 6.79 (s, 1 H), 6.57 (d, 1 H, J= 8.3 Hz), 5.02 (s, 2 H), 4.98 (d, 1 H, J = 6.1 Hz),4.92 (s, 2 H), 4.50 (d, 1 H, J = 5.8 Hz), 3.78 (s, 3 H), 3.74 (s, 3 H), 2.81 (s, 3 H); FABMS (m-NBA) m/z (相対強度) 554 (MH+, 100).
【0087】
実施例27:8,9−ジベンジルオキシ−5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−6−メチル−2,3−ジメトキシ−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(13h)。塩化チオニル(15mL)をcis酸12h(1.2g,2.2mmol)に撹拌しながら加えた。得られたものは橙色混合物であり、15分以内に暗赤色となった。6時間後、反応混合物をベンゼン(25mL)で希釈し、蒸発乾固させた。クロロホルム(7mL)を紫色固体に加え、その固体を集め、エーテルで洗浄し、明るい紫色固体(0.75g,64%)を得た: mp 238-240℃; IR (薄膜) 3027, 2963, 1685, 1649, 1493, 1458, 1252, 1203, 1088, 1014 cm-1; 1H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 7.96 (s, 1 H), 7.62 (s, 1 H), 7.38 (m, 1 H), 7.21 (s, 1 H), 7.11 (s, 1 H), 5.23 (d, 4 H, J=5.2 Hz), 4.02 (s, 3 H) 3.95 (s, 3 H), 3.81 (s, 3 H); CIMS m/Z (相対強度) 534 (MH+, 22). C33H27NO6の計算値: C, H, N.
【0088】
実施例28:3,4,5−トリメトキシベンジリデンメチルアミン(11i)。3,4,5−トリメトキシベンザルデヒド(7.81−40.0mmol)および40%メチルアミン(20mL)水溶液を室温で2.5時間撹拌した。混合物をエーテル(4x75mL)で抽出し、エーテル層を合わせ、溶液を飽和塩化ナトリウム水(75mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)し、減圧濃縮し、無色油状物(7.94g,95%)を得た: IR (neat) 2940, 2840, 1646, 1576, 1500, 1453, 1407, 1369, 1323, 1230, 1115, 1013 cm-1; 1H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 8.18 (d, 1 H, J = 1.3 Hz), 6.95 (s, 2 H), 3.89 (s, 6 H), 3.87(s, 3 H), 3.50 (d, 3 H, J = 1.3 Hz); CIMS m/z (相対強度) 210 (MH+, 100). C11H15NO3の計算値: C, H, N.
【0089】
実施例29:cis−4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−N−メチル−6,7−ジメトキシ−3−(3’,4’,5’−トリメトキシフェニル)−1(2H)イソキノロン(12i)。3,4−ジメトキシホモフタル酸無水物(10b)(0.22g,mmol)を、3,4,5−トリメトキシベンジリデンメチルアミン(11i)(0.23g,1mmol)の撹拌したクロロホルム(5mL)溶液に加えた。30分後、明るい黄色の均一な溶液は黄褐色となり、固体は観察されなかった。エーテルを滴下し、得られた析出物をろ過し、エーテルで洗浄し、微細な白色固体(0.1g,20%)を得た:mp, 229-231℃; IR (neat) 2928, 1743, 1593, 1418, 1329, 1241, 1167, 1119 cm-1; 1H NMR (CDCl3, 3OO MHz) δ 7.5O (s, 1 H), 7.15 (s, 1 H), 6.38 (s, 2 H), 5.O (d, 1 H, J= 5.9 Hz), 4.48 (d, 1 H, J = 5.9 Hz), 3.79 (s, 3 H), 3.72 (s, 3 H), 3.59 (s, 9 H); CIMS m/z (相対強度) 432 (MH+, 1OO). C22H25NO8の計算値: C, H, N.
【0090】
実施例30:5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−6−メチル−2,3,8,9,10−ペンタメトキシ−11H−インデノ[1,c]イソキノリン(13i)。塩化チオニル(15mL)を、cis酸12i(1.2g 2.8mmol)に撹拌しながら加えた。得られたものは黄色混合物であり、15分以内に暗赤色になった。4時間後、反応混合物をベンゼン(25mL)で希釈し、蒸発乾固させた。紫色固体をクロロホルムに溶解し、エーテルを加え、析出物を得、これを集めてエーテルで洗浄し、紫色固体(0.75g,7.1%)を得た:IR (neat) 2944, 1653, 1471, 1255, 1116, 1O19 cm-1; 1H NMR (CDCl3, 3OOMHz) δ 8.15 (s, 1 H), 7.69 (s, 1H), 7.O2 (s, 1 H), 4.11 (s, 3 H), 4.O5 (s, 3 H), 4.O2 (s, 3 H) 3.99 (s, 6 H), 3.91 (s, 3 H); CIMS m/z (相対強度) 412 (MH+, 1OO).
【0091】
実施例31:cis−4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−N−メチル−3−(3’,4’,5’−トリメトキシフェニル)−1(2H)イソキノロン(12j)。無水ホモフタル酸(10a)(0.32g,2mmol)を、3,4,5−トリメトキシベンジリデンメチルアミン(11i)(0.46g,2mmol)の撹拌したクロロホルム(5mL)溶液に加えた。45分後、エーテルを均一な混合物に滴下し、得られた析出物を黄色溶液からろ過し、エーテルで洗浄し、淡黄色固体(0.43g,60%)を得た:mp 194-195℃; IR (neat) 283O, 162O, 1549, 1459, 1185, 1123 cm-1; 1H NMR (CDCl3, 3OO MHz) δ 8.13 (s, 1 H), 7.99 (d, 1 H, J= 7.2 Hz), 7.52 (m, 4 H), 6.32 (s, 2 H), 5.O4 (d, 1 H, J = 5.9 Hz), 4.63 (d, 1 H, J = 6.O Hz), 3.58 (s, 3H), 3.55 (s, 6 H), 2.94 (s, 3 H); CIMS m/z (相対強度) 372 (MH+, 1OO). C2OH21NO6の計算値: C, H, N.
【0092】
実施例32:5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−6−メチル−8,9,10−トリメトキシ−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(13j)。塩化チオニル(10mL)を、12j(200mg,0.5mmol)に撹拌しながら加えた。4時間後、反応混合物をベンゼン(50mL)で希釈し、蒸発乾固させた。暗橙色固体をクロロホルムに溶解し、エーテルを加え、暗橙色固体(16mg,10%)を得た:mp 194-195℃; IR (neat) 2938, 1665, 1463, 1400,1292, 1125, 1007, 976 cm-1; 1H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 8.67 (d, 1 H, J= 7.8 Hz), 8.32 (d, 1 H, J = 8.0 Hz), 7.68 (t, 1H, J = 8.0 Hz), 7.45 (t, 1 H, J= 7.8 Hz), 7.04 (s, 1 H), 4.09 (s, 3 H), 4.06 (s, 3 H), 3.97 (s, 3 H), 3.89 (s, 3 H); CIMS m/z (相対強度) 352 (MH+, 100). C20H17NO5の計算値: C,H,N.
【0093】
実施例33:3,4−メチレンジオキシベンジリデンエチルアミン(11k)。ピペロナール(20.1g,0.14mol)および70%エチルアミン(20mL)水溶液を、室温で3時間撹拌した。混合物をエーテル(4x50mL)で抽出した。エーテル層を合わせ、塩化ナトリウム水(50mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧濃縮し、白色結晶性粉末(24.56g,93%)を得た:mp 47-48℃; IR (KBr) 2963, 2836, 1645, 1603, 1498, 1480, 1441, 1252, 1092, 1031, 959, 926 cm-1; 1H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 8.15 (s, 1H), 7.32 (d, 1 H, J=l.3 Hz), 7.09 (dd, 1H, J= 1.4, 6.0Hz), 6.80 (d, 1 H,J=8.0), 5.98 (s,2 H) 3.59 (qd, 2 H, J = 6.0, 1.2 Hz), 1.26 (t, 3 H, J= 7.3 Hz); CIMS m/z (相対強度) 178 (MH+, 100). C10H11NO2の計算値: C, H, N.
【0094】
実施例34:cis−4−カルボキシ−N−エチル−3−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−6,7−ジメトキシ3,4−ジヒドロ−1(2H)イソキノロン(12k)。3,4−メチレンジオキシベンジリデンエチルアミン(11k)(0.89g,5.0mmol)をクロロホルム(5.0mL)中で撹拌し、4,5−ジメトキシホモフタル酸無水物(10b)(1.11g,5.0mmol)を加えた。30分後、黄色析出物をろ過し、クロロホルムで洗浄し、淡黄色固体(0.58g,29%)を得た:mp 231-233℃ (分解); IR (KBr) 2937, 1732, 1615, 1594, 1573, 1254, 1223, 1174, 1089, 1034, 986, 898 cm-1; 1H NMR (DMSO, 300 MHz) δ 7.50 (s, 1H), 7.15 (s, 1 H), 6.76 (d, 1H, J= 7.8 Hz), 6.57 (d, 1H, J= 8.1 Hz), 6.48 (s, 1H), 5.94 (s, 2 H), 5.03 (d, 1 H, J= 6.2 Hz), 4.51 (d, 1 H, J=6.2 Hz), 3.79 (dq, 1 H, J = 6.9 Hz), 3.80 (s, 3 H), 3.73 (s, 3 H), 2.96 (dq, 1H, J = 6.9Hz), 1.01 (t, 3 H, J = 6.9 Hz); FABMS (m-NBA) m/z (相対強度) 400 (MH+,100).
【0095】
実施例35:6−エチル−5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−2,3−ジメトキシ−8,9−メチレンジオキシ−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(13k)。塩化チオニル(6.0mL)を、cis酸12k(0.58g,1.5mmol)に撹拌しながら加え、反応混合物は暗赤色がかった紫色となり、不均一になった。4時間後、反応混合物をベンゼン(5.0mL)で希釈し、蒸発乾固させた。茶色がかった赤色固体をシリカゲル上に詰め、シリカゲルのショートカラムに通し、クロロホルムで溶出し、茶色がかった赤色固体(0.34g,60%)を得た: mp 291-293℃; IR 2969, 1694, 1643, 1613, 1555, 1486, 1393, 1308, 1252 cm-1; 1H NMR (CDC13, 300 MHz) δ 8.02 (s, 1 H), 7.65 (s, 1 H), 7.08 (s, 1 H), 7.01 (s, 1 H), 6.08 (s, 2 H), 4.49 (q, 2 H, J= 7.2Hz), 4.03 (s, 3 H), 3.97 (s, 3 H), 1.50 (t, 3 H, J= 7.2 Hz); CIMS m/z(相対強度) 366 (MH+, 4.0). C21H17NO6の計算値: C, H, N.
【0096】
実施例36:イミン類17の合成のための一般製法。O−TBDMSで保護されたアミノール類15を報告された方法で合成した。イミン類17は、クロロホルム(20mL)中、無水硫酸マグネシウム(2g)の存在下、O−TBDMSで保護されたアミノール類(9mmol)とピペロナール(9mmol)とを、室温で3時間反応させることによって合成した。イミン類は、さらに精製することなく次反応に用いた。イミン類17の粗収率は、定量的であった。
【0097】
実施例37:イソキノロン類18の合成のための一般製法。4,5−ジメトキシホモフタル酸無水物(10b)(2.22g,10mmol)をイミン17aまたは(of)17b(10mmol)のクロロホルム(20mL)溶液に加え、混合物を室温で12時間撹拌した。その後、TLCは出発原料の完全な消失を示し、反応混合物中に白色析出物を形成した。析出した生成物をろ去し、クロロホルム(5mL)で洗浄し、乾燥し、純粋な18aまたは18bを得た。
【0098】
実施例38:cis−N−(t−ブチルジメチルシリルオキシブタ−1−イル)−4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−6,7ジメトキシ−3−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−1(2H)イソキノロン(18a)。イソキノロン18aを収率36%で単離した: mp 239-24O℃; IR (KBr) 3O65, 2944, 1737 cm-1; 1H NMR (DMSO-d6) δ 7.51 (s, 1H), 7.11 (s, 1 H), 6.75 (d, J=8.OHz, 1 H), 6.54 (dd, J = 1.3 and 8.1 Hz, 1 H), 6.46 (d, J = 1.2Hz, 1 H), 5.93 (s, 2H), 4.98 (d, J = 6.1 Hz, 1 H), 4.55 (d, J= 6.1 Hz, 1 H), 3.81 (s, 3 H), 3.8O-8.7O (m, 1H), 3.74 (s, 3 H), 3.53 (t, J= 5.78 Hz, 2 H), 2.95-2.8O (m, 1 H), 1.6O-1.35 (m, 4 H), O.88 (s, 9 H), -O.98 (s, 6 H); 13C NMR (DMSO-d6) δ 17O.64, 162.47, 151.21, 147.65, 147.OO, 146.81, 131.26, 126.84, 121.55, 121.43, 11O.85, 1O9.81, 1O7.87, 1O7.71, 1O1.O6, 62.2O, 61.O1, 55.44, 47.77, 45.25, 29.67, 29.54, 25.81, 24.O7, 17.91, -5.37; CIMS m/z (相対強度) 558 (MH+, 8O). C29H39NO8Siの計算値: C, H, N.
【0099】
実施例39:cis−N−(t−ブチルジメチルシリルオキシペンタ−1−イル)−4−カルボキシ−3,4−ジヒドロ−6,7ジメトキシ−3−(3’,4’−メチレンジオキシフェニル)−1(2H)イソキノロン(18b)。イソキノロン18bを収率57%で単離した: mp 24O-242℃; IR (KBr) 3O54, 2933, 1737 cm-1; 1H NMR (DMSO-d6) δ 12.9O (bs, 1 H), 7.51 (s, 1 H), 7.O9 (s, 1 H), 6.75 (d, J= 8.1Hz, 1 H), 6.55 (dd, J= 1.6 and 8.1Hz, 1 H), 6.47 (d, J= 1.3Hz, 1 H), 5.93 (s, 2 H), 4.97 (d, J= 6.2 Hz, 1H), 4.53 (d, J= 6.2 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.83-8.7O (m, 1 H), 3.74 (s, 3 H), 3.52 (t, J= 6.2 Hz, 2 H), 2.85-2.73 (m, 1H), 1.6O-1.3O (m, 6 H), O.82 (s, 9 H), -O.99 (s, 6 H). CIMS m/z (相対強度) 572 (MH-, 1OO). C3OH41NO8Siの計算値: C, H, N.
【0100】
実施例40:インデノイソキノリン類19の合成のための一般製法。塩化チオニル(10mL)を酸18(2mmol)に撹拌しながら滴下した。得られた溶液を室温で5時間撹拌し、その後、溶液は紫色に変化した。ベンゼン(20mL)を反応混合物に加え、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲル(230−400メッシュ)のショートカラムに通し、クロロホルム:メタノール(95:5)で溶出した。溶離液の濃縮物は桃色固体になり、これを酢酸エチルから結晶化し、純粋なインデノイソキノリン類19を得た。反応条件下、O−TBDMS基の脱保護が観察され、ヒドロキシ化合物のみが単離された。
【0101】
実施例41:5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−6−(4−ヒドロキシブタ−1−イル)−2,3−ジメトキシ−8,9−メチレンジオキシ−(11H)インデノ[1,2−c]イソキノリン(19a)。インデノイソキノリン19aを収率84%で単離した: mp 3O4-3O8℃; IR (KBr) 3432, 2929, 1696, 1645, 161O cm-1; 1H NMR (DMSO-d6, 65℃) δ 7.91 (s, 1 H), 7.53 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 7.O6 (s, 1 H), 6.17 (s, 1 H), 4.43 (t, J= 7.7 Hz, 2 H), 3.9O (s, 3 H),3.86 (s, 3 H), 3.45 (t, J = 5.8 Hz, 2 H), 1.88-1.7O (m, 2 H), 1.6O-1.5O (m, 2 H); CIMS m/z (相対強度) 424 (MH+, 1OO). C23H21NO7 0.5H2Oの計算値:C, H, N.
【0102】
実施例42: 5,6−ジヒドロ−6−(4−ヒドロキシ(h,vdroxy)ペンタ−1−イル)−5,11−ジケト−2,3−ジメトキシ−8,9−メチレンジオキシ−11H−インデノイソキノリン(19b)。インデノイソキノリン18bを収率79%で単離した: mp 288-290℃; IR (KBr) 3411, 2929, 1698, 1653, 1582, 1550 cm-11H NMR (DMSO-d6, 80℃) δ 7.91 (s, 1 H), 7.53 (s, 1 H), 7.21 (s, 1 H), 7.07 (s, 1H), 6.18 (s, 1 H), 4.41 (bs, 2 H), 3.90 (s, 3 H), 3.86 (s, 3 H), 3.60 (bs, 1H), 3.40 (bs, 2 H), 1.88-1.70 (m, 2 H), 1.60-1.40 (m, 4 H); CIMS m/z (相対強度) 438 (MH+, 100). C23H21NO7 0.3H2Oの計算値: C, H, N.
【0103】
実施例43:cis−5,6,12,13−テトラヒドロ−2,3−ジメトキシ−6−メチル−5,11−ジオキソ−8,9(メチレンジオキシ)−(11H)インデノ[1,2−c]イソキノリン(20)。この化合物は、J.Med.Chem.1984,27,544−547に以前開示されたものと同様にして調製した。
【0104】
実施例44:cis−6−エチル−5,6,12,13−テトラヒドロ−2,3−ジメトキシ−5,11−ジオキソ−8,9−(メチレン−ジオキシ)−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(21)。窒素下、酸12k(3.99g,3mmol)を、脱気したイートン試薬(10% P25 メタンスルホン酸中,120ml)溶液に、撹拌しながら20分かけてゆっくりと加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、その後、混合物を水(600mL)に撹拌しながら滴下した。析出した白色固体をろ去し、クロロホルム(150mL)に溶解した。クロロホルム層を飽和NaHCO3溶液(2x50mL)、水(50mL)、食塩水(60ml)で洗浄し、乾燥した(Na2SO4)。有機層を濃縮することにより、粗生成物を得、これをカラムクロマトグラフィ(4:1,ヘキサン:酢酸エチル)で精製し、純粋な21を白色固体(2.39g,63%)として得た。炭酸水素酸塩層を濃HClを用いて中和することにより、未反応の酸(0.821g)を白色固体として得た。即ち、回収された出発物の酸に基づく収率は、79.3%である。分析用サンプルは、EtOAc−ヘキサン(1:1)から再結晶することにより調製され、白色プリズムを得た:mp 169-170℃; IR (KBr) 3006, 2994, 1706, 1642, 1601 cm-1; 1H NMR (CDCl3) δ 7.59 (s, 1 H), 7.16 (s, 1H), 7.06 (s, 1 H), 7.00 (s, 1 H), 6.09 (s, 1 H), 6.04 (s, 1 H), 5.04 (d, J= 6.9 Hz, 1H), 4.70-4.53 (m, 1 H), 4.21 (d, J= 7.0 Hz, 1 H), 3.94 (s, 3 H), 3.88 (s, 3 H), 3.40-3.26 (m, 1 H), 1.35 (t, J= 7.1 Hz, 3 H); 13C NMR (CDCl3) δ 198-8, 162.0, 154.7, 152.0, 150.6, 149.4, 148.5, 128.8, 126.4, 120.3, 110.2, 108.6, 104.2, 102.6, 56.6, 56.0, 55.8, 50.4, 43.3, 13.2. C21H19NO6の計算値: C, H, N.
【0105】
実施例45:cis−6−アリル(Allyi)−5,6,12,13−テトラヒドロ−2,3−ジメトキシ−5,11−ジオキソ−8,9−(メチレンジオキシ)−(11H)インデノ[1,2−c]イソキノリン(22)。インデノイソキノリン21の合成のための方法と同様にして、インデノイソキノリン22を酸12cから収率72%で合成した。イソキノロン12c(4.11g,10mmol)とイートン試薬(120mL)との反応により、インデノイソキノリン22を収率72%(2.83g)で得た:mp 178-180℃; IR (KBr) 2990, 1708, 1642, 1600 cm-1; 1H NMR (CDCl3) δ 7.60 (s, 1 H), 7.17 (s, 1 H), 7.07 (s, 1 H), 7.03 (s, 1 H), 6.09 (s, 1 H), 6.05 (s, 1 H), 6.05-5.90 (m, 1 H), 5.45-5.20 (m, 3 H), 5.16 (d, J = 6.9Hz, 1 H), 4.19 (d, J = 6.9Hz, 1 H), 3.94 (s, 3 H), 3.88 (s, 3 H), 3.90-3.80 (m, 1 H); 13C NMR (CDCl3) δ 198.8, 162.3, 154.8, 152.3, 150.6, 149.5, 148.6, 132.6, 129.0, 126.6, 120.0, 118.0, 110.4, 108.7, 104.4, 102.7, 102.6, 56.3, 56.1, 55.9, 50.3. C22H19NO6の計算値: C, H, N.
【0106】
実施例46:5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−2,3,8−トリメトキシ−6−メチル−9[(メチルスルホニル)オキシ]−(11H)インデノ[1,2−c]イソキノリン(23)。この化合物は、J.Med.Chem.1985,28,1031−1036で以前開示されたものと同様にして調製した。
【0107】
実施例47:6−エチル−5,6,12α,13α−テトラヒドロ−11β−ヒドロキシ−2,3−ジメトキシ−8,9−(メチレンジオキシ)−5−オキソ−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(24)。乾燥THF(30mL)中、1M ボラン−テトラヒドロフラン複合体(4mL)溶液を用いて、インデノイソキノリン21(0.381g,1mmol)を1時間加熱還流した。冷却後、反応混合物を濃縮し、残渣をEtOAc(60mL)に溶解し、氷酢酸をpH5まで滴下した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム(2x50mL)、食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮した。残渣をクロマトグラフィ(溶離液:クロロホルム中の2%メタノール)で精製することにより、純粋な生成物24(0.363g,95%)を得た。分析用サンプルは、EtOAc−ヘキサン(3:1)からの再結晶化によって調製し、白色プリズムを得た: mp 189-192℃; IR (KBr) 3468, 2919, 1630, 1594 cm-1; 1H NMR (CDCl3) δ 7.62 (s, 1 H), 6.95 (s, 1 H), 6.94 (s, 1 H), 6.74 (s, 1H), 5.99 (s, 1 H), 5.98 (s, 1 H), 4.97 (dd, J = 5.8 and 7.6 Hz, 1 H), 4.89 (d, J = 6.4 Hz, 1 H), 3.94 (s, 3 H), 3.93 (s, 3H), 3.90-3.73 (m, 1H), 3.59 (t, J= 5.8 Hz, 1 H), 3.45-3.30 (m, 1H), 2.03 (d, J= 7.6Hz, 1H, D2O 交換可能), 1.03 (t, J= 7.1 Hz, 3 H); 13C NMR (CDCl3) δ 162.8, 152.1, 148.5, 148.4, 148.3, 138.7, 135.2, 128.2, 122.8, 110.5, 109.2, 106.6, 106.0, 101.5, 77.4, 60.0, 55.9, 55.8, 48.3, 37.9, 12.0. C21H21NO6の計算値: C, H, N.
【0108】
実施例48:6−エチル−5,6,12α,13α−テトラヒドロ−11β−ヒドロキシ−2,3−ジメトキシ−8,9−(メチレンジオキシ)−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(25)。乾燥THF(100mL)中、1M ボラン−テトラヒドロフラン複合体(15mL)溶液を用いて、インデノイソキノリン21(2.391g,6.27mmol)を12時間加熱還流した。冷却後、反応混合物を濃縮し、残渣をEtOAc(100mL)に溶解し、氷酢酸をpH5まで滴下した。有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム(2X100mL)、食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濃縮した。残渣をクロマトグラフィ(溶出液:クロロホルム中の5%酢酸エチル)で精製することにより、純粋な生成物25(2.13g,92%)を得た。分析用のサンプルは、イソプロパノールからの再結晶化により調製され、白色結晶を得た:mp 180-184℃; IR (KBr) 3479, 2909, 1605, 1594 cm-1; 1H NMR (CDCl3) δ 7.76 (s, 1 H), 6.90 (s, 1 H), 6.77 (s, 1 H), 6.66 (s, 1 H), 6.040 (s, 1 H), 6.02 (s, 1 H), 5.34 (dd, J= 3.1 and 6.6Hz, 1 H), 4.90 (d, J= 8.4Hz, 1 H), 4.15 (d, J= 16.2Hz, 1H), 4.06 (d, J= 16.2 Hz, 1 H), 3.93 (s, 3 H), 3.89 (s, 3 H) 371 (t, J= 7.5 Hz, 1 H), 2.86-2.70 (m, 1 H), 2.20-2.13 (m, 1 H), 2.03 (d, J = 3.1 Hz, 1H, D2O 交換可能),1.02 (t, J= 7.1 Hz, 3 H); 13C NMR (CDCl3) δ 149.4, 149.3, 148.4, 137.9, 131.2, 124.3, 123.4, 110.4, 110.1, 109.9, 104.7, 101.6, 74.0, 73.6, 58.0, 56.2, 56.0, 46.8, 45.6, 9.00. C21H19NO6.1.5H2Oの計算値: C, H, N.
【0109】
実施例49:6−(3−カルボキシ−1−プロピル)−5,6−ジヒドロ−5,11−ジケト−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリン(26)。インデノイソキノリン7(0.319g,1mmol)をアセトン(50mL)に溶解し、氷浴中で冷却した。ジョーンズ試薬の赤色が残るようになるまで、ジョーンズ試薬を冷アルコール溶液に滴下した。2,3滴イソプロピルアルコールを加えることによって、余分のジョーンズ試薬をクエンチした。反応混合物を小さなパッドのセライトに通してろ過し、残渣をアセトン(50mL)で洗浄した。合わせたろ液を濃縮し、残渣を飽和炭酸水素酸塩(100mL)に溶解し、水層をクロロホルム(2x30mL)で洗浄した。水層を濃HClで中和し、CHCl3(3x50mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(Na2SO4)、濃縮し、橙色固体として酸を得た。固体をイソプロピルアルコールから結晶化し、橙色結晶を得た(0.320g,96%):mp 204-206℃; IR (KBr) 3000 (b), 1708, 1698, 1654 cm-1; 1H NMR (CDCl3) δ 8.68 (d, J = 8Hz, 1 H), 8.30 (d, J= 8 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 7.4Hz, 1 H), 7.73 (t, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.61 (d, J= 7.2 Hz, 1 H), 7.50-7.30 (m, 3 H), 4.60 (t, J = 7.8 Hz, 2 H), 3.71 (s, 1 H), 2.60 (t, J= 7.0Hz, 2 H), 2.19 (p, J= 7.0Hz, 2 H). C20H15NO4の計算値: C, H, N.
【0110】
実施例50:6−エチル−2,3−ジメトキシ−8,9−(メチレンジオキシ)−11H−インデノ[1,2−c]イソキノリニウム クロライド(27)。氷酢酸(100mL)中、木炭上の5%パラジウム(0.265g)を用いて、アミノアルコール25(0.738g,2mmol)を20時間加熱還流した。冷却後、混合物を小さなパッドのセライトに通してろ過し、溶媒を蒸発させ、茶色残渣を得た。残渣を水(50mL)およびエタノール(6mL)に溶解し、明るい茶色溶液を得、これに15%塩化ナトリウム水(10mL)を加えた。黄色生成物がすぐに析出し、これをろ過し、氷冷水(10mL)で洗浄し、P25上で一晩真空乾燥し、黄色粉末(0.552g,72%)を得た。分析用サンプルは、メタノールから結晶化した:mp 340-343℃ (分解); IR (KBr) 3382, 1480, 1305 and 1210 cm-1; H NMR (MeOH-d4) δ 9.27 (s, 1 H), 7.61 (s, 2 H), 7.46 (s, 1 H), 7.30 (s, 1 H), 6.15 (s, 2 H), 5.03 (q, J= 7.2 Hz, 2 H), 4.87 (s, 2 H), 4.15 (s, 3 H), 4.05 (s, 3 H), 1.75 (t, J= 7.2Hz, 3 H). 13C NMR (MeOH-d4) δ 189.5, 162.4, 155.7, 155.0, 152.5, 147.3, 133.4, 130.8, 127.9, 123.6, 107.5, 107.3, 106.6, 105.4, 101.5, 57.7, 57.1, 54.8, 15.7. C21H20NO4C1.H2Oの計算値: C, H, N.
【0111】
実施例51:3’末端標識した161BPプラスミドDNAを用いる、トポイソメラーゼIに仲介されるDNAの切断反応。サプライされたNE緩衝液2(1
0μL反応)中、制限エンドヌクレアーゼPvuIIおよびHindIII(New England Biolabs社製、Beverly、MA)を用いて、pBluescript SK(−)ファージミドDNA(Stratagene社製、La Jolla、CA)由来の161bpフラグメントを1時間、37℃で切断し、1XTBE緩衝液中で調製した1%アガロースゲル中の電気泳動により分離した。ゲル片から161bpフラグメントを溶出させ(セントリリューター Amicon社製)、セントリコン50遠心濃縮機(Amicon社製、Beverly、MA)で濃縮した。そのフラグメントのおよそ200ngを、反応2緩衝液(50mMトリス−HCl、pH8.0、100mM MgCl、50mM NaCl)および0.5ユニットのDNAポリメラーゼI(クレノウフラグメント)中で、[アルファ−32P]−dCTPおよび0.5mMのdATP、dGTPおよびdTTPを用いたfill−in反応によって、HindIIIサイトで3’末端標識した。標識反応に続いて、フェノール−クロロホルム抽出とエタノール沈殿を行った。得られた161bp3’末端標識したDNAフラグメントを水に再懸濁させた。指示された薬剤の存在下、アリコート(およそ50,000dpm/反応)を、30℃で15分間、トポイソメラーゼIとインキュベートした。0.5%SDSを加えることにより、反応は終了した。エタノール沈殿後、試料はローディング緩衝液(80%ホルムアミド、10mM水酸化ナトリウム、1mM EDTAナトリウム、0.1%キシレンシアノール、0.1%ブロモフェノールブルー、pH8.0)に再懸濁させ、51℃で変性ゲル(16%ポリアクリルアミド、7M尿素)泳動を行って分離した。ゲルを乾燥してPhosphoimagerとImageQuantソフトウエア(Molecular Dynamics,Sunnyvale,CA)を用いて視覚化した。
【0112】
実施例52:5’末端標識したヒトC−myc DNAを用いる、トポイソメラーゼIIに仲介されるDNA切断アッセイ。最初のイントロンと最初のエクソンの間をつないで得たヒトc−myc遺伝子の403塩基対DNAフラグメントは、オリゴヌクレオチド5’−TGCCGCATCCACGAAACTTTGC−3’をセンスプライマーとして用い、かつオリゴヌクレオチド5’−GAACTGTTCAGTGTTTACCCCG−3’をアンチセンスプライマーとして用い、位置2671と位置3073との間のPCRによって調製した。これらのDNAフラグメントのシングル末端標識は、適切なプライマーオリゴヌクレオチドの5’末端標識によって得た。XhoIとXbaIで制限されたおよそ0.1μgのヒトc−myc DNAをPCRの鋳型として用いた。1%ジメチルスルホキシド、10mMトリス−HCl、pH7.5、50mM KCl、5mM MgCl2、2mMジチオスレイトール、0.1mM Na2EDTA、1mM ATPおよび15μg/mLウシ血清アルブミン中、薬物とともにまたは薬物なしで、5’末端標識したDNAフラグメントを5分間平衡化させた後、最終反応液量10μLに、精製したヒトのトポイソメラーゼII(40〜70ng)を加えた。反応は37℃で30分間行い、その後1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)および0.4mg/mLプロテイナーゼK(最終濃度)を加えて停止させた。続いて、さらに50℃で30分間インキュベートした。試料は、エタノール沈殿を行った後、変性ポリアクリルアミドゲル上でトポイソメラーゼII切断フラグメントを分離した。シークエンスゲルは、IXTBE緩衝液(90mMトリスホウ酸、2mM EDTA、pH8.3)中、7%ポリアクリルアミドからなる。電気泳動は2500V(60W)で2〜5時間行った。ゲルは乾燥してPhosphoimagerとImageQuantソフトウエアを用いて視覚化した。
【0113】
実施例53:SV40 DNA巻き戻しアッセイ。反応混合物(最終液量10μL)は、反応緩衝液(10mMトリス−HCl、pH7.5、50mM KCl、5mM MgCl2、0.1mM EDTA、15μ/mLウシ血清アルブミン)および10ユニットの精製ウシ胸腺トポイソメラーゼI中、0.3μgの超らせんSV40 DNAを含んでいた。反応は、37℃で30分間行い、0.5%SDSを加えて終了させ、その後、1.1μLの10Xローディング緩衝液(20%Ficol 400、0.1M Na2EDTA pH8、1.0%SDS.0.25%ブロモフェノールブルー)を加え、反応混合物をIXTBE緩衝液中で調製した1%アガロースゲル上にロードした。電気泳動後、DNAバンドを10μg/mL臭化エチジウムで染色し、UV光(300nm)による徹照で視覚化した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一般に、活性が非常に弱い13kを除いて、インデノイソキノリン類はよく似た切断パターンをもたらした。いくつかの化合物(例えば、27)では、初めは薬物濃度が増加するにつれて活性が増加するように思われるが、より高い薬物濃度になると活性は減退する。このことは、最も強力なインデノイソキノリン類の更に詳細な研究によって得られた図1に示されている。

Claims (6)

  1. 式:
    Figure 0004580556
    (式中、R は、−(CHZ基(ここで、mは、1−6であり、Zは、ヒドロキシ、カルボキシ、−Cアルキル、カルボ−(C−Cアルコキシ)、C−Cアルケニル、−CアルキルアミノおよびC−Cヒドロキシアルキルアミノからなる群より選ばれる)であり;
    およびR 、独立して、−Cアルキル、C−CアルケニルおよびC−Cアルコキシ、フェノキシおよびベンジルオキシからなる群より選ばれるか、あるいはRとR とが一緒になって、式−OCHO−の基を形成し;
    およびR は、独立して、−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cアルケニル、フェノキシおよびベンジルオキシからなる群より選ばれるか、あるいはRとR とが一緒になって、式−OCHO−の基を形成し;
    は、水素、C −C アルキル、C −C アルケニルおよびC −C アルコキシ、フェノキシおよびベンジルオキシからなる群より選ばれ;
    nは、0であり、結合は二重結合である
    だし、RおよびR がCHOであり、かつRおよびR が一緒になって、式−OCHO−の基を形成し、Rが水素である時、Rは、CHCH でない)の化合物。
  2. が、−(CH Z基(ここで、mは、1−6であり、Zは、ヒドロキシ、カルボキシ、カルボ−(C −C アルコキシ)、C −C アルケニル、C −C アルキルアミノおよびC −C ヒドロキシアルキルアミノからなる群より選ばれる)である、請求項1の化合物。
  3. が、水素である、請求項1の化合物。
  4. が、アリル、−(CHCOOHまたは−(CHOH(ここで、mは4または5である)であり;
    およびR が、それぞれ、メトキシであり
    およびR 、一緒になって−OCHO−基を形成し;
    が、水素である
    求項1の化合物。
  5. 請求項1〜のいずれかの化合物、およびそのための医薬上許容され得る担体、賦形剤もしくは希釈剤を含有してなる、医薬組成物。
  6. 式:
    Figure 0004580556
    (式中、R は、−(CH Z基(ここで、mは、1−6であり、Zは、ヒドロキシ、カルボキシ、C −C アルキル、カルボ−(C −C アルコキシ)、C −C アルケニル、C −C アルキルアミノおよびC −C ヒドロキシアルキルアミノからなる群より選ばれる)であり;
    およびR は、独立して、C −C アルキル、C −C アルケニルおよびC −C アルコキシ、フェノキシおよびベンジルオキシからなる群より選ばれるか、あるいはR とR とが一緒になって、式−OCH O−の基を形成し;
    およびR は、独立して、C −C アルキル、C −C アルコキシ、C −C アルケニル、フェノキシおよびベンジルオキシからなる群より選ばれるか、あるいはR とR とが一緒になって、式−OCH O−の基を形成し;
    は、水素、C −C アルキル、C −C アルケニルおよびC −C アルコキシ、フェノキシおよびベンジルオキシからなる群より選ばれ;
    nは、0であり、結合aは二重結合である)の化合物の有効量、およびそのための医薬上許容され得る担体、賦形剤もしくは希釈剤を含有してなる、癌用医薬組成物。
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