JP2001354315A - キャリア及びトラックシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンベアシステムに使用される緩衝及び制動
効果を持つキャリア。 【解決手段】 キャリア１０の後端に、他のキャリア１
０が衝突したときに圧縮される可撓性リング２８を備え
る。リング２８は、横方向の膨張により、トラック側壁
に摩擦当接し、キャリア１０のブレーキとして作用す
る。リング２８は、キャリア１０の衝突によるショック
を吸収し、他のキャリア１０に衝撃力が伝達されること
を制限する。リング２８は、バンパーサポート２４に担
持される。バンパーサポート２４は、キャリア１０が曲
がり角を曲がるときに、パレット１５に対して旋回運動
可能である。これにより、トラック６０の曲がり角にお
いてキャリア１０が詰まった状態となる傾向を低減でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動組立システム
又は工作機械の装填作業のような製造作業において使用
されるコンベヤ装置に関連する。改良されたキャリアに
は制動能力を有するバンパーが備えられ、このバンパー
により、コンベア装置において移動中或いは接近中のキ
ャリアが、静止中或いは低速移動中で列をなすキャリア
に衝突するときに伝達される衝撃を低減する。本発明の
バンパーは、キャリアがコンベア装置内で曲がり角を進
むときに、旋回できるように取り付けられる。

【０００２】

【背景技術及び本発明の概要】製造物組み立てのための
自動コンベア装置は、よく知られている。本発明が適用
され得るトラックシステムの一例は、米国特許５，４４
７，２２０号に開示され説明されている。本発明は、非
同期式組立装置に関し、特に、コンベアトラックに沿っ
て静止中或いは列をなすキャリアに移動中のキャリアが
衝突したときに直面する問題に関する。本発明は、２つ
のキャリアの衝突を緩衝し、これによりキャリア上に配
置された製造物に伝わるショックを低減する改良された
装置に関する。本発明は、旋回するバンパーを含む。こ
のバンパーは、直線上にない２つのキャリアが衝突した
場合でも、キャリアが動かなくなってしまうことなしに
コンベア装置の曲がり角を曲がることができるように、
キャリアの能力を改良するものである。

【０００３】ワークピースは、トラック内のコンベア或
いはコンベアチェーン上に乗っているキャリアにより、
組立装置のステージ（作業段階）からステージへと転送
される。同期式組立装置では、ワークピースとキャリア
は、組立工程の各ステージを通って進行するが、この場
合、残りのワークピースが次のステージに進む準備がで
きるまでは次のステージに進むことはない（つまり、各
ワークピースが他のワークピースと同期して動く）。こ
のように、同期式組立装置においては、コンベアは各ワ
ークピースがそれぞれの進行していくステージに到達し
た後に停止し、最も長時間を要するステージ或いはタス
ク（作業）が、他の総てのタスク或いはステージが実行
される速度を制限する。これは、コンベアは、最も時間
のかかるステージにあるワークピースを含む総てのワー
クピースが次のステージに進む準備ができるまでは、先
に進むことを再開することはないからである。

【０００４】これに対して、非同期式組立装置において
は、コンベアは前進を継続する。より時間がかかる作業
は、分割モジュール或いは分割セクションを組み合わせ
て用いることによって、並列的に実行される。分割セク
ションにおいては、キャリアはメインコンベアから送り
出され、時間のかかるタスクは、コンベア装置上にある
幾つかのワークピースと同時に実行され得る。分割セク
ションは、時間のかかるタスクが完了したワークピース
を、ライン速度或いはメインコンベアチェーンが動く速
度で、コンベアの下流に送るように設計されている。よ
り時間のかかる作業が完了した後には、ワークピースは
合流機構を介してメインコンベアチェーンに戻される。
時間のかかる組立作業は、ワークピース及びキャリアを
コンベアから物理的に除去し、タスクを実行し、ワーク
ピース及びキャリアが移動コンベアによって次のステー
ジへ輸送されるところであるコンベアにワークピース及
びキャリアを戻すことによっても、実行され得る。ワー
クピース及びキャリアは、物理的な退去、又は分離セク
ションへのワークピースの分離のいずれによっても、メ
インコンベアチェーンから取り除かれるので、実行され
るべき時間のかかるタスクは、装置の処理量を限定する
要因とはならない。

【０００５】状況によっては、キャリアの列は、一つの
タスクが実行される場所であるワークステーション（作
業位置）に蓄積され得る。接近してくるキャリアが到着
すると、このキャリアは、このキャリアより先の静止中
或いは低速移動中で列をなすキャリアに、搬送ライン上
で当たる。この状況に対処するため、緩衝ストップ部材
が、接近中のキャリアによる後方からの押圧力を和らげ
るように、ワークステーションの上流側に採用され得
る。順番待ちストップ部材もまた、ワークステーション
上のキャリアを、接近してくるキャリアの衝突から防御
するために採用され得る。なぜならば、キャリアの衝突
は、運動エネルギーの消耗の原因となり、ワークステー
ションにおいて実行されるタスクを妨害するのみなら
ず、キャリア上に配設されたワークピースを正規の位置
から動かしてしまうからである。

【０００６】米国特許５，３７２，２４０号（以下、
「２４０号特許」と言う）は、本発明がその改良となる
搬送装置を開示する。この装置における可撓性リングが
接近中のキャリアに当たると、このリングは、同時に、
縦（或いは前後）方向に縮み、横（或いは左右）方向に
膨張する。２４０号特許におけるリングの横方向膨張
は、コンベアに適合したトラック部或いはサポートフレ
ームの上方に突出した側壁（垂直壁）に、リングを当接
させる。トラックの側壁に対するリングの摩擦当接は、
列をなすキャリアを適所に固定する。可撓性リングの力
を吸収する能力と、この可撓性リングの衝撃力をキャリ
アサポートの側壁に向けて外側に逃がす能力は、接近し
てくるキャリアに衝突されたときに、列をなすキャリア
をその場に止めておくように作用する。さらに、リング
は、可撓性及び弾性を有するものであるので、それ自
体、衝撃吸収部材として作用し、接近してくるキャリア
と静止中のキャリアの衝突によるショックを低減し、列
をなすキャリア或いは接近してくるキャリアのいずれか
からワークピースが移動する恐れを低減する。

【０００７】２４０号特許のコンベア装置における曲が
り角の曲率半径によっては、２４０号特許に記載されて
いるバンパーの配置は、キャリアが互いにくっつき合う
状態或いは束縛し合う状態を引き起こす可能性がある。
しかしながら、本発明の配置は、バンパーを旋回可能と
し、これにより、キャリアがコンベアトラックの曲がり
角において混み合った（詰まった）状態となる機会を大
幅に減少させる。バンパーリング用サポートの旋回運動
は、リングによって吸収される衝撃力の方向を調節する
のに役立ち、この結果、バンパーリングが受ける力に関
してほとんど異常性をなくすことができる。

【０００８】したがって、本発明の利点は、非同期式ト
ラックシステムにおいて使用されるキャリアにして、旋
回するバンパー組立品を備えたキャリアを提供すること
である。

【０００９】本発明の他の利点は、トラックシステムの
カーブを回るときに詰まった状態となる傾向を避けるこ
とができるキャリアを提供することである。本発明の更
に他の利点は、動いていないキャリアの後方サポートに
伝えられる力が、おおよそサポートの縦方向軸に沿って
伝わっていくキャリアを提供することである。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下の図面に関する記載において
は、各図について、同一の部分を参照するために同一の
参照番号が用いられる。

【００１１】図１は、本発明のキャリア１０に備えられ
るパレット１５の平面図である。このパレット１５は、
前端部１６と後端部１７とを備える。リング２８は、後
端部１７に取り付けられたリアキャリアガイド（後方バ
ンパー）２２から後方に延びる。リング２８は、バンパ
ーサポート（下側プレート）２４の内部で支持される。
上側プレート２６（図２、図３参照）は、バンパーサポ
ート２４とパレット１５の間に介装される。上側プレー
ト２６は、バンパーサポート２４及びリング２８ととも
に、リアキャリアガイド２２を構成する。フロントキャ
リアガイド（前方バンパー）２１は、従来と同様の構成
のもので、ガイドプレート２０を備える。フロントキャ
リアガイド２１とリアキャリアガイド２２は、パレット
１５の下部１９に取り付けられる（図２、図３参照）。

【００１２】図２、図３によく示されるように、バンパ
ーサポート２４は、このバンパーサポート２４の上面に
形成された穴の中に固定されるピン３２を持つ。リング
２８とバンパーサポート２４は、パレット１５の上側プ
レート２６に対して旋回（回転）可能である。

【００１３】上側プレート２６は、パレット１５の下側
に旋回（回転）不能に取り付けられる。バー４２は、上
側プレート２６の上面から上方に延びるもので、パレッ
ト１５の下部１９に形成された長方形穴に嵌合し、上側
プレート２６の旋回を禁止する。しかしながら、バンパ
ープレート２４とリング２８は、上側プレート２６とパ
レット１５に対して、一体に旋回可能である。

【００１４】肩（段部）付きボルト３４は、バンパーサ
ポート２４の上面の中央に形成されたネジ穴４１に、き
つくねじ込まれる。ボルト３４の肩（段部）３５は、バ
ンパーサポート２４のボス４０上面に対して、ぴったり
密着する。しかしながら、ボルト３４の頭部３４Ａはパ
レット１５の上面に形成された凹部３６内に遊びを持っ
て嵌合するので、バンパーサポート２４、リング２８及
びボルト３４のパレット１５及び上側プレート２６に対
する自由な旋回運動は制限されない。

【００１５】ピン３２は、上側プレート１６に形成され
たスロット３０の内側に沿って旋回運動する（図１参
照）。これにより、スロット３０の両端部は、バンパー
サポート２４の旋回運動に限界を与える。スロット３０
の長さは、バンパーサポート２４が左右に６０度、計１
２０度の範囲で旋回運動できるようなものとされる。

【００１６】図４は、パレット１５（キャリア１０）が
トラック１２内で曲がり角を曲がる（ターンする）とき
の、バンパーサポート２４、ピン３２及びスロット３０
の相対位置を示す。

【００１７】リング２８とバンパーサポート２４は、そ
れぞれ、略円形で、直径が等しいものである。これによ
り、リアキャリアガイド２２は、４つの（トラック１２
の両側側壁（垂直壁）との）接触点４６、４７、４８及
び４９、すなわちリング２８により形成される２つの接
触点（つまり、点４６及び４８）とバンパーサポート２
４の外側エッジにより形成される他の２つの接触点４７
及び４９を持つことになる。

【００１８】図４に示すように、パレット１５ａの位置
は、図４の上側に示されるトラックの真っ直ぐな部分に
対して略４５度の角度となる位置にパレットの前部が進
行して来ている位置である。パレット１５がパレット１
５ａの位置にあるときには、リング２８とバンパーサポ
ート２４は、パレット１５がトラック１２内で曲がり角
を曲がり始めていないとした場合にとる配置と同じ配置
にある点に注目すべきである。これにより、リングに作
用し、その結果としてバンパーサポート２４に伝達され
る衝撃力は、均等に分配されることになる。

【００１９】本発明のリアキャリアガイド２２及びその
旋回能力によれば、リング２８の中心とバンパーサポー
ト２４によって画定される円の中心とを貫いて延びる線
が、トラックシステム中のトラック１２のセンターライ
ン上に配置され続けるようにでき、カーブするときに
も、トラック１２のセンターラインにほぼ接し続けるよ
うにできる。パレットが図４に示すように曲がり角を曲
がるときの各位置は、パレット１５ａ、１５ｂ及び１５
ｃで図示するパレット１５（キャリア１０）の進行によ
り示される。

【００２０】図５から図１１には、リアキャリアガイド
２２の３つの構成要素の構造を、より明確に示す。バン
パーサポート２４は、図５及び図６に示すように、平坦
底面２７を備えた平坦円形下側ディスク２５を含んでい
る。アーチ型支持部（アーチ型凹部、凹状垂直方向面）
４５を画定する三日月型構造部（三日月型サポート）４
４は、ディスク２５上面から上方に延び出している。ピ
ン３２は、三日月型構造部４４の上面に形成された穴４
４Ａの中に、堅固に固定される。

【００２１】また、Ｄ型の中央サポート５０も、ディス
ク２５から上方に延びている。ボス４０は、この中央サ
ポート５０の上面から上方に延び出しており、その中央
に形成されたネジ穴４１を備えている。ボス４０は、上
側プレート２６を貫通して延びる開口２９（図３参照）
の内に隙間無くしかし自由な状態で嵌合する寸法となっ
ている。

【００２２】中央サポート５０及び三日月型構造部４４
の上面は、上側プレート２６の底面との接触時にスライ
ドする支持面となっている。図７と図８には、略四角形
（正方形）断面形状を持つ環状リングであるウレタンリ
ング２８を示す。このリング２８は、アーチ型支持部４
５と中央サポート５０とによって画定される空間或いは
溝（アーチ型凹部）４３（図５、図６参照）の内に隙間
無く嵌合する。三日月型構造部４４によるずれた状態
（オフセット）の配置での備え付けによって、リアキャ
リアガイド２２は、トラック１２内に配置されたときに
４つの接触点４６〜４９を持つことになる（図４参
照）。

【００２３】ウレタンエラストマーで作られたリング２
８は、最良のものであることが分かっている。これは、
摩耗に対する耐性と、他の特性、例えば弾性や、他のエ
ラストマーに対して不利に作用する化学製品に暴露され
た場合に対する抵抗力等、によるものである。

【００２４】図９、図１０には、上側プレート２６の詳
細を示す。バー４２は、上側プレート２６の上面から上
方に延びる。バー４２は、パレット１５の下面１９上に
設けられた同型の凹部１９Ａ（図３参照）にぴったり嵌
合し、上側プレート２６とパレット１５の相対旋回を防
止する。上側プレート２６の下側は、平坦であり、支持
面２６Ａとなっている。この支持面２６Ａ上を、中央サ
ポート５０と三日月型構造部４４の上面がスライドでき
るようになっている。

【００２５】スロット３０は空間を形作る。バンパーサ
ポート２４と上側プレート２６が相対旋回するとき、つ
まりパレットがトラックシステム内で曲がり角を曲がる
（ターンする）ときには、三日月型構造部４４に取り付
けられたピン３２は、このスロット３０が形作る空間内
を動く。

【００２６】図１１は、リアキャリアガイド２２を構成
する３つの構成部分の分解斜視図である。リング２８の
一部は溝４３内に嵌合する。このリング２８の高さは、
アーチ型支持部４５の高さ及びセンターサポート５０の
高さよりもわずかに低くなっている。上側プレート２６
は、リング２８とバンパーサポート２４の組み合わせの
上に取り付けられる。ボス４０は、上側プレート２６を
貫通して延びる開口２９内にはめ込まれ、上側プレート
２６を上側サポート２４に対して位置決めする。

【００２７】図１１に示す３つの構成部分を組み立てた
ならば、リアキャリアガイド２２はパレット１５の下部
１９に取り付けられ、肩付きボルト３４はパレット１５
の上面１８の凹部３６内に挿入される（図３参照）。ボ
ルト３４は、パレット１５の貫通穴３８と上側プレート
２６の開口３９とを貫通して延びる。ボルト３４の肩部
３５の下側は、中央サポート５０から上方に延びるボス
４０の上面に対して固定される。この場合、貫通穴３８
の寸法は肩部３５の長さよりもわずかに短いので、ボル
ト３４の頭部は凹部３６の底部に押しつけられて固定さ
れた状態となることはない。むしろ、バンパーサポート
２４が上側プレート２６及びパレット１５に対して旋回
するときには、ボルト３４は凹部３６及び貫通穴３８内
で自由に旋回する。

【００２８】フロントキャリアガイド２１及びリアキャ
リアガイド２２の底面は、移動するトラック１２の一部
に当接するので、これらの底面がこのような使用による
摩耗に耐えるための能力は重要である。このため、フロ
ントキャリアガイド２１のガイドプレート２０及びリア
キャリアガイド２２のバンパーサポート２４は、硬化鋼
から成るのが望ましい。

【００２９】図１２及び図１３は、それぞれ、ワークス
テーションにおけるトラック６０内に配置されたキャリ
ア１０の平面図及び底面図である。キャリア１０のパレ
ット１５の動きは、パレット停止組立品５２において、
選択的に停止される。パレット停止組立品５２は旋回フ
ィンガー５４を含み、この旋回フィンガー５４は、干渉
ポジション５５（図１２に波線で示す）の内側又は外側
に、矢印５６で示すように動く。シリンダー組立品５８
のピストンは、フィンガー５４の一端に接続されてい
る。組立品５２はピストンの駆動装置を備え、シリンダ
ー組立品５８は空気圧によってコントロールされ得る
が、例えば電動モータを使用したもの等、フィンガー５
４を干渉ポジションの内側と外側への動かすための他の
手段も採用可能である。

【００３０】第２の矢印５７は、トラック６０に沿うパ
レット１５の流れ方向を示す。パレット１５の後端又は
追従端部に取り付けられた本発明のバンパーリング２８
は、トラック６０内での後方からの圧力、つまり停止中
のパレット１５に他のパレット１５が衝突した衝撃に基
づく、矢印５７と反対方向の力の伝達を制限する。リン
グ２８が横方向へ膨張することは、衝撃力が、パレット
１５からパレット１５に伝達されるよりも、むしろトラ
ック構造内に伝達されることを意味する。これは、パレ
ット１５同士が衝突し、その力がトラック６０に沿って
パレット１５からパレット１５に伝達された結果の、反
復される大きな衝撃力を、フィンガー５４が受けること
はないことを意味する。

【００３１】以上、本発明の好ましい一実施形態のみを
図示して説明してきたが、本発明の意図及び範囲内にお
いて様々な変形が可能であることは、当業者にとって自
明である。したがって、本発明の範囲は、特許請求の範
囲によってのみ制限されるもので、発明の詳細な説明に
おけるいかなる特定の表現によっても制限されるもので
はない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に基づいて作られたキャリアを示す平面
図である。

【図２】図１に示すキャリアの縦断面図である。

【図３】図１に示すキャリアの後方部分（図２、図３に
円Ｃで示す領域）の拡大断面図である。

【図４】トラックの曲がり角部分の平面図であり、曲が
り角を曲がるときの複数のポジションにおけるキャリア
を示す。

【図５】本発明のキャリアの後部に用いられるパック
（リアキャリアガイド）の下側部分（バンパーサポー
ト）を示す平面図である。

【図６】図５に示すパックのＸ−Ｘ断面図である。

【図７】本発明の実施例において使用されるバンパーリ
ングの平面図である。

【図８】図７のＹ−Ｙ断面図である。

【図９】本発明のキャリアの後部において使用されるパ
ックの上側部分（上側プレート）を示す平面図である。

【図１０】図９に示すパックのＺ−Ｚ断面図である。

【図１１】本発明のキャリアの後部において使用される
バンパー（リアキャリアガイド）の構成部分を示す分解
斜視図である。

【図１２】パレットとトラックの組み合わせを示す平面
図であり、遠隔操作で駆動されるパレット停止組立品に
よって停止される本発明のキャリア（パレット）を示
す。

【図１３】パレットとトラックの組み合わせを示す側面
図であり、遠隔操作で駆動されるパレット停止組立品に
よって停止される本発明のキャリア（パレット）を示
す。

【符号の説明】

１０ キャリア １２ トラック １５ パレット ２２ リアキャリアガイド ２４ バンパーサポート ２６ 上側プレート ２８ リング ３０ スロット ３２ ピン ４４ 三日月型構造部 ４５ アーチ型支持部 ５０ 中央サポート ６０ トラック

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トラックシステム用のキャリア（１０）
   であって、 パレット（１５）と、 このパレット（１５）に対して旋回可能となるように前
   記キャリア（１０）の後方部分に取り付けられるバンパ
   ーサポート（２４）と、 バンパーリング（２８）と、 を備えたことを特徴とするキャリア。
2. 【請求項２】 前記バンパーサポート（２４）は、前記
   パレット（１５）の上面によって画定される平面と平行
   な旋回面内で、前記パレット（１５）に対して運動可能
   であることを特徴とする請求項１に記載のキャリア。
3. 【請求項３】 前記キャリア（１０）は前記パレット
   （１５）側のスロット（３０）と前記バンパーサポート
   （２４）に設けられたピン（３２）とを含む旋回限界を
   備え、前記ピン（３２）は前記スロット（３０）内に配
   置され、前記スロット（３０）の両端部は前記ピン（３
   ２）が当接する止め部となり、これにより前記バンパー
   サポート（２４）の前記パレット（１５）に対する旋回
   運動が制限されることを特徴とする請求項１に記載のキ
   ャリア。
4. 【請求項４】 前記バンパーサポート（２４）は、その
   上面にアーチ型凹部（４５）からなる湾曲した垂直方向
   に延びる支持部を備え、前記バンパーリング（２８）の
   一部は前記アーチ型凹部（４５）に嵌合することを特徴
   とする請求項１に記載のキャリア。
5. 【請求項５】 前記バンパーリング（２８）と前記バン
   パーサポート（２４）は略円形で同一の直径を持つとと
   もに、前記バンパーリング（２８）は、このバンパーリ
   ング（２８）の両外側エッジが第１の組の点（４６、４
   ８）において前記トラックシステムのトラック（１２）
   の内壁に隣接し、かつ前記バンパーサポート（２４）の
   両外側エッジが第２の組の点（４７、４９）において前
   記トラック（１２）の内壁に隣接するように、前記バン
   パーサポート（２４）に対する相対的な位置で支持さ
   れ、前記第１の組の点（４６、４８）と前記第２の組の
   点（４７、４９）は、前記トラック（２３）の長手方向
   軸に沿って互いにずれた状態で配置され、これにより、
   前記バンパーリング（２８）の圧縮が、前記バンパーリ
   ング（２８）を前記トラックに係合する状態へと横方向
   に膨張させ、ブレーキ動作を行わせることを特徴とする
   請求項４に記載のキャリア。
6. 【請求項６】 前記バンパーサポート（２８）は、円盤
   状であり、前記トラックシステムのトラック（１２）に
   沿って動く移動可能なコンベヤに当接するための平坦な
   下面と、前記バンパーサポート（２８）の端部付近から
   上方向に延び横方向支持用の三日月型サポート（４４）
   と、前記バンパーサポート（２４）の中央部に配置され
   横方向支持用の中央サポート（５０）とを備え、前記三
   日月型サポート（４４）及び前記中央サポート（５０）
   は前記バンパーサポート（２４）の上面にアーチ型凹部
   （４３）を形成し、このアーチ型凹部（４３）は前記バ
   ンパーリング（２８）のアーチ型部分を受け入れ支持す
   るような形状とされることを特徴とする請求項１に記載
   のキャリア。
7. 【請求項７】 中央溝とこの中央溝の底部に配置された
   移動可能なコンベヤとを有する少なくとも一つのトラッ
   ク（１２）と、 このトラック（１２）に沿って移動可能な複数のキャリ
   ア（１０）にして、それぞれに前記中央溝内に延びる前
   方及び後方バンパー（２１、２２）が取り付けられるキ
   ャリア（１０）と、 前記各キャリア（１０）のバンパー（２１、２２）の一
   つに担持されるバンパーリング（２８）と、 を備え、 前記中央溝には、前記キャリア（１０）の上方まで延び
   る垂直壁にして、前記バンパー（２１、２２）の方向案
   内となる垂直壁を設け、 前記バンパーリング（２８）は、凹状垂直面（４５）で
   横方向に支持され、これにより前記バンパーリング（２
   ８）に作用する横方向の衝撃力が前記凹状垂直面（４
   ５）に分配されることを特徴とするトラックシステム。
8. 【請求項８】 前記バンパーリング（２８）は、前記各
   キャリア（１０）の後方バンパー（２２）に担持され、
   かつこの後方バンパー（２２）上面の中央サポート（５
   ０）を取り囲むとともに、前記凹状垂直面（４５）は、
   前記後方バンパー（５０）上面の三日月型構造部（４
   ４）によって形成され、前記中央サポート（５０）及び
   前記三日月型構造部（４４）は前記バンパーリング（２
   ８）の横方向の動きを受けて制限するスロット（３０）
   を形作ることを特徴とする請求項７に記載のトラックシ
   ステム。
9. 【請求項９】 中央溝とこの中央溝の底部に配置された
   移動可能なコンベヤとを有する少なくとも一つのトラッ
   ク（１２）と、 このトラック（１２）に沿って移動可能な複数のキャリ
   ア（１０）にして、それぞれに前記中央溝内に延びる前
   方及び後方バンパー（２１、２２）が取り付けられるキ
   ャリア（１０）と、 前記各キャリア（１０）のバンパー（２１、２２）の一
   つに担持されるバンパーリング（２８）と、 を備え、 前記中央溝には、前記キャリア（１０）の上方まで延び
   る垂直壁にして、前記バンパー（２１、２２）の方向案
   内となる垂直壁を設け、 前記バンパーリング（２８）は、凹状垂直面（４５）で
   横方向に支持され、これにより前記バンパーリング（２
   ８）に作用する横方向の衝撃力が前記凹状垂直面（４
   ５）に分配されるとともに、 前記バンパーリング（２８）及び該バンパーリング（２
   ８）を担持するバンパーの構成要素（２４）はバンパー
   組立品を形成し、このバンパー組立品は、前記キャリア
   （１０）の本体（１５）側に旋回可能に結合され、この
   キャリア本体（１５）に対して水平面内で運動可能であ
   ることを特徴とするトラックシステム。
10. 【請求項１０】 前記バンパー（２２）は、上方に延び
    るボス（４０）を有する下側プレート（２４）と、開口
    （２９）を有する上側プレート（２６）とを備え、前記
    ボス（４０）は前記開口（２９）内に延び、前記上側プ
    レート（２６）は前記キャリア本体側に対して旋回不能
    に結合され、前記下側プレート（２４）は前記上側プレ
    ート（２６）及び前記キャリア本体（１５）に対して旋
    回可能であることを特徴とする請求項９に記載のトラッ
    クシステム。
11. 【請求項１１】 前記下側プレート（２６）は、上方に
    延びる三日月型構造部（４４）と、上方に延び前記ボス
    （４０）が設けられる中央サポート（５０）とを備え、
    前記三日月型構造部（４４）と前記中央サポート（５
    ０）との間にアーチ型の空間（４３）を形成し、前記バ
    ンパーリング（２８）はこの空間（４３）内に部分的に
    配置され、前記三日月型構造部（４４）に前記バンパー
    リング（２８）の一部の外側面と当接するための凹状垂
    直方向面（４５）を設け、前記上側プレート（２６）に
    その下側面に形成されたアーチ型スロット（３０）を設
    け、前記下側プレート（２４）に前記スロット（３０）
    内に嵌合する形状とされた突出部（３２）を設け、前記
    スロット（３０）の両端部が前記下側プレート（２４）
    の前記上側プレート（２６）に対する旋回運動の限界を
    与えることを特徴とする請求項１０に記載のトラックシ
    ステム。