JP2001353821A - 熱収縮性多層フィルム - Google Patents
熱収縮性多層フィルムInfo
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Abstract
入して得たフイルムでも透明性、熱収縮性、剛性、衝撃
強度に優れた熱収縮性多層フィルムを提供すること。 【解決手段】 スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸
エステル単量体からなる特定の屈折率を有する共重合体
と特定の屈折率を有するゴム状弾性体とからなるA成分
で形成され少なくとも1層と、スチレン系単量体と共役
ジエンからなるブロック共重合体、スチレン系重合体、
スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル及び/
又は(メタ)アクリル酸からなる共重合体を主体とした
特定の屈折率からなるB成分で形成された少なくとも1
層からなる熱収縮性多層フイルムとすること。
Description
フイルムでも、バージン材にリターン材を混入して得た
フイルムでも透明性、熱収縮性、剛性、衝撃強度に優れ
た熱収縮性多層フィルムに関する。
て用いられる熱収縮性フィルムには、熱収縮性や収縮後
の仕上がりがよく、廃棄の際にもポリ塩化ビニルのよう
な有害物質の問題がない点から、スチレン−ブタジエン
系ブロック共重合体フィルムが用いられている。しか
し、このフィルムは柔らかく腰がない、自然収縮が大き
いといった問題があり、これらの欠点を改良すべく各種
多層フィルムが提案されている(特開平9−11438
0号公報、特開平11−77916号公報)。一方、実
際のフィルム製膜は、得られたフィルムの端や良品が得
られるまでにできた不要フィルムをリターン材としてバ
ージン材と混ぜて行うのが通常である。しかしながら、
上記の各種多層フィルムは、リターン材をバージン材と
混合した際に白濁してしまい、フィルムとして使用でき
ないという問題がある。
な状況を踏まえ、バージン材で得たフイルムの透明性、
熱収縮性、剛性、衝撃強度に優れ、さらにバージン材に
リターン材を混入して得たフイルムでも透明性、熱収縮
性、剛性、衝撃強度に優れた熱収縮性多層フィルムを提
供することを目的とする。
的を果たすべく鋭意研究を重ねた結果、スチレン系単量
体と(メタ)アクリル酸エステルからなる特定の屈折率
を有する共重合体と特定の屈折率を有するゴム状弾性体
とからなる組成物を多層フィルムの少なくとも1層と
し、スチレン系単量体と共役ジエンからなるブロック共
重合体、スチレン系重合体、並びにスチレン系単量体と
(メタ)アクリル酸エステル及び/又は(メタ)アクリ
ル酸からなる共重合体より選ばれた少なくとも1種以上
の重合体を主体とした少なくとも1層を他層として形成
させることにより、バージン材で得たフイルムの透明
性、熱収縮性、剛性、衝撃強度に優れ、さらにリターン
材が混入したフイルムでも透明性、熱収縮性、剛性、衝
撃強度に優れた多層フィルムが得られることを見出し、
本発明を完成するに至った。
ける屈折率が1.550〜1.580であるスチレン系
単量体と(メタ)アクリル酸エステルからなる共重合体
(以下、スチレン系単量体−(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体という)と、(b)温度23℃における屈折
率が1.535〜1.550のゴム状弾性体の質量比
が、(a)/(b)=60/40〜97/3であるA成
分で形成された少なくとも1層と、(I)スチレン系単
量体と共役ジエンからなるブロック共重合体(以下、ス
チレン系単量体−共役ジエンブロック共重合体とい
う)、(II)スチレン系重合体、並びに(III)ス
チレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル及び/又
は(メタ)アクリル酸からなる共重合体より選ばれた少
なくとも1種以上の重合体を主体とし、温度23℃にお
ける屈折率が1.568〜1.582であるB成分で形
成された少なくとも1層を有する熱収縮性多層フィルム
である。
屈折率が1.550〜1.580であるスチレン系単量
体−(メタ)アクリル酸エステル共重合体と、(b)温
度23℃における屈折率が1.535〜1.550のゴ
ム状弾性体の質量比が、(a)/(b)=60/40〜
97/3であるA成分で形成され、中間層が(I)スチ
レン系単量体−共役ジエンブロック共重合体、(II)
スチレン系重合体、並びに(III)スチレン系単量体
と(メタ)アクリル酸エステル及び/又は(メタ)アク
リル酸からなる共重合体より選ばれた少なくとも1種以
上の重合体を主体とし、かつ温度23℃における屈折率
が1.568〜1.582であるB成分で形成された熱
収縮性多層フィルムである。
体−共役ジエンブロック共重合体、(II)スチレン系
重合体、並びに(III)スチレン系単量体と(メタ)
アクリル酸エステル及び/又は(メタ)アクリル酸から
なる共重合体より選ばれた少なくとも1種以上の重合体
を主体とし、かつ温度23℃における屈折率が1.56
8〜1.582であるB成分で形成され、中間層が
(a)温度23℃における屈折率が1.550〜1.5
80であるスチレン系単量体−(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体と、(b)温度23℃における屈折率が
1.535〜1.550のゴム状弾性体の質量比が、
(a)/(b)=60/40〜97/3であるA成分で
形成された熱収縮性多層フィルムである。
屈折率が1.550〜1.580であるスチレン系単量
体−(メタ)アクリル酸エステル共重合体として、スチ
レン系単量体がスチレン及び(メタ)アクリル酸エステ
ル単量体がメチルメタクリレートである単量体を重合し
て得られる重合体、又はスチレン系単量体がスチレン及
び(メタ)アクリル酸エステル単量体がメチルメタクリ
レートとn−ブチルアクリレートである単量体を重合し
て得られる重合体を用いることが特に好ましい熱収縮性
多層フィルムである。
A成分として用いられる(a)スチレン系単量体−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体に使用されるスチレン
系単量体及び(メタ)アクリル酸エステルは下記のとお
りである。スチレン系単量体とは、スチレン、α−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチ
レンなどをあげることができるが、好ましくはスチレン
である。これらスチレン系単量体は、単独で用いてもよ
いが二種以上を併用してもよい。一方(メタ)アクリル
酸エステル単量体とは、メチルメタクリレート、エチル
メタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、n−ブチルアクリレート、2−メチルヘキシルア
クリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチ
ルアクリレートなどがあげられるが、好ましくはメチル
メタクリレート及び/又はn−ブチルアクリレートであ
る。これらの(メタ)アクリル酸エステル単量体は単独
で用いてもよいが二種以上を併用してもよい。メチルメ
タクリレートとn−ブチルアクリレートの併用は好適な
例である。また、必要に応じて、本発明の目的を損なわ
ない範囲で他の単量体を用いることもできる。例えば共
重合可能な単量体としてアクリル酸、メタアクリル酸、
マレイン酸、イタコン酸、無水マレイン酸等が用いられ
る。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体の製造法には、ス
チレン系重合体の製法で常用されている塊状重合法、溶
液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などが用いられる。
また、回分式重合法、連続式重合法のいずれの方法も用
いることができる。
ビスブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニ
トリルなどのアゾ化合物や、ベンゾイルパーオキサイ
ド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパ
ーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチル
パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、エチル−
3,3−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ブチレートなど
の有機過酸化物を用いることができる。また、分子量調
整剤としてt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメ
ルカプタン、4−メチル−2,4−ジフェニルペンテン
−1を、可塑剤としてはブチルベンジルフタレートやジ
イソブチルアジペートなどを必要に応じて添加してもよ
い。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体の温度23℃にお
ける屈折率は、1.550〜1.580である。1.5
50未満ではリターン材を混入時の透明性が劣り、1.
580を超えるとフィルム製造時の延伸温度が高くな
り、またフイルムの熱収縮性が劣るので、実用に供せな
い。
は、スチレン系単量体と共役ジエンからなるブロック共
重合体、MBS樹脂、MBAS樹脂があげられる。これ
らのゴム状弾性体は単独でも、混合しても用いることが
できる。なお、これらは用いる際の屈折率は後記するよ
うに1.535〜1.550の範囲を満足することが必
要である。
ロック共重合体は、有機溶剤中で有機リチウム化合物を
開始剤としてスチレン系単量体と共役ジエンを特定の条
件下で重合することによって得られる。有機溶剤として
はブタン、ペンタン、ヘキサン、イソペンタン、ヘプタ
ン、オクタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素、シ
クロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなど
の脂環式炭化水素あるいはベンゼン、トルエン、エチル
ベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素など公知の有
機溶剤が使用できる。また、有機リチウム化合物は分子
中に1個以上のリチウム原子が結合した化合物であり、
例えばエチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプ
ロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチル
リチウム、t−ブチルリチウムなどが使用できる。
記の(a)スチレン系単量体−(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体で述べたと同様のものがあげられる。ま
た、使用される共役ジエンとしては、1,3−ブタジエ
ン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペン
タジエン、1,3−ヘキサジエンなどあげられるが、特
に一般的なものとしては、1,3−ブタジエン、イソプ
レンである。
などに特に制限はない。全体の構造としては線状の共重
合体、星形の共重合体があげられる。線状の共重合体の
分子量を上げたり、星形にするために公知のカップリン
グ剤を使用することができる。また、ブロック共重合体
を構成する各ブロック部分の構造もスチレン系単量体、
あるいは共役ジエン単量体の単独ブロック、両者のテー
パードブロック、ランダムブロックのどれでも良い。テ
ーパードブロックやランダムブロック部分を形成するた
めに、公知のランダム化剤を用いたり、両者を重合缶に
連続フィードしたり、交互に少量ずつ添加しても良い。
タジエン又はブタジエンを主成分とするスチレンとの共
重合体ゴムラテックスを公知の乳化重合法で製造する。
この際に、架橋剤や連鎖移動剤を使用しても良い。次
に、MBS樹脂は、このゴムラテックスにスチレン及び
メチルメタクリレートを、MBAS樹脂はスチレン、メ
チルメタクリレート、アルキルアクリレート及び/又は
アクリロニトリルを添加し、グラフト重合を行うことに
よって得られる。MBAS樹脂に使用されるアルキルア
クリレートは、前記の(a)スチレン系単量体−(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体で述べたと同様のもの
があげられる。
23℃における屈折率は、1.535〜1.550であ
る。1.535未満ではリターン材を混入時の透明性が
劣り、1.550を超えると衝撃強度に劣り、実用に供
せない。
系単量体−(メタ)アクリル酸エステル共重合体と、
(b)ゴム状弾性体の質量比は、(a)/(b)=60
/40〜97/3であり、好ましくは70/30〜95
/5であり、さらに好ましくは75/25〜91/9で
ある。(a)の割合が60質量%では剛性が劣り、97
質量%以上では衝撃強度に劣り、実用に供せない。
いが、例えばヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、
Vブレンダーなどでドライブレンドしてもよく、さらに
押出機で溶融化してペレット化しても良い。
(I)スチレン系単量体−共役ジエンブロック共重合
体、(II)スチレン系重合体、並びに(III)スチ
レン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル及び/又は
(メタ)アクリル酸からなる共重合体について説明す
る。本発明の(I)スチレン系単量体−共役ジエンブロ
ック共重合体は、スチレン系単量体と共役ジエンを、前
記の(b)のスチレン系単量体と共役ジエンのブロック
共重合体で述べたと同様の有機溶媒、開始剤を用いて重
合することによって得られる。
記の(a)スチレン系単量体−(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体や(b)スチレン系単量体と共役ジエンの
ブロック共重合体で述べたと同様のものがあげられる。
また、使用される共役ジエンとしては、(b)スチレン
系単量体と共役ジエンのブロック共重合体で述べたと同
様のものがあげられる。
などに特に制限のないことも、前記の(b)スチレン系
単量体と共役ジエンのブロック共重合体と同様である。
レン系重合体としては、前記の(a)スチレン系単量体
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体や(b)スチレ
ン系単量体と共役ジエンのブロック共重合体で述べたと
同様のスチレン系単量体を用い、これらスチレン系単量
体の単独重合体又は二種以上の共重合体、さらには耐衝
撃性ポリスチレン(HIPS)があげられる。
レン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル及び/又は
(メタ)アクリル酸からなる共重合体は、スチレン系単
量体と(メタ)アクリル酸エステル及び/又は(メタ)
アクリル酸を重合することによって得られる。スチレン
系単量体としては、前記の(a)スチレン系単量体−
(メタ)アクリル酸エステル共重合体や(b)スチレン
系単量体と共役ジエンのブロック共重合体で述べたと同
様のスチレン系単量体があげられる。(メタ)アクリル
酸エステルとしては、前記の(a)スチレン系単量体と
(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体で述べたと同
様の(メタ)アクリル酸エステルがあげられる。また、
(メタ)アクリル酸としては、アクリル酸、メタアクリ
ル酸があげられる。
−共役ジエンブロック共重合体、(II)スチレン系重
合体、(III)スチレン系単量体と(メタ)アクリル
酸エステル及び/又は(メタ)アクリル酸からなる共重
合体は、それぞれ単独で多層フィルムの層を形成しても
良いし、二種以上の混合物を主体として多層フィルムの
層を形成しても良い。混合する際は、前記したA成分の
場合と同様の方法を用いることができる。
折率は、1.568〜1.582である。1.568未
満では剛性に劣り、1.582を超えるとフィルム製造
時の延伸温度が高くなり、またフイルムの熱収縮性に劣
るので、実用に供せない。
は、必要に応じて、酸化防止剤、耐候剤、滑剤、可塑
剤、粘着付与剤、着色剤、帯電防止剤、鉱油、難燃化
剤、フィラーなどの添加剤を本発明の効果を阻害しない
範囲で配合しても良い。添加剤を配合する方法について
は、特に規定はないが、たとえばヘンシェルミキサー、
リボンブレンダー、Vブレンダーなどでドライブレンド
しても良く、さらに押出機で溶融してペレット化しても
良い。あるいは、各重合体の製造時、重合開始前、重合
反応途中、重合体の後処理などの段階で、添加しても良
い。
レイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸など脂肪族
−塩基酸エステル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ
イソブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸
ジ−2−エチルヘキシル、サバシン酸ジブチル、サバシ
ン酸ジ−2−エチルヘキシルなどの脂肪族−二塩基酸エ
ステル、あるいはフタル酸ジメチル、フタル酸ジエチ
ル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フ
タル酸ジ−2−エチルヘキシルなどのフタル酸エステル
が好ましい。好ましい添加量としては、A成分100質
量部に対して0〜3質量部添加することが好ましい。
用、中間層用に上記の樹脂を各々押出機で溶融し、それ
をダイ内又はフイードブロックなどで多層化後、一軸、
二軸あるいは多軸に延伸することによって得られる。ダ
イは、Tダイ、環状ダイなど公知のものが使用できる。
一軸延伸の例としては、押し出されたシートをテンター
で押し出し方向と直交する方向に延伸する方法、押し出
されたチューブ状フィルムを円周方向に延伸する方法な
どがあげられる。二軸延伸の例としては、押し出された
シートをロールで押し出し方向に延伸した後、テンター
などで押し出し方向と直交する方向に延伸する方法、押
し出されたチューブ状フィルムを押し出し方向及び円周
方向に同時又は別々に延伸する方法などがあげられる。
℃が好ましい。60℃では延伸時にシートやフィルムが
破断してしまい、また、120℃を越える場合は良好な
収縮特性が得られないため好ましくない。延伸倍率は、
特に制限はないが、1.5〜8倍が好ましい。1.5倍
では熱収縮性が不足してしまい、また、8倍を越える場
合は延伸が難しいため好ましくない。これらのフィルム
を熱収縮性ラベルや包装材料として使用する場合、熱収
縮率は温度80℃において20%以上必要である。20
%では収縮時に高温が必要となるため、被覆される物品
に悪影響を与えてしまい好ましくない。フィルムの厚さ
は10〜300μmが好適である。
ィルムのリターン材を、A成分及び/又はB成分のバー
ジン材に混入して得た熱収縮性多層フィルムは、透明
性、熱収縮性、剛性、衝撃強度にも優れた熱収縮性多層
フィルムを形成するものである。この混合割合は、特に
限定されるものではないが、好ましくはA成分及び/又
はB成分のバージン材に50質量%以下(但し、0質量
%は含まず)混合することが透明性から望まれる。
面特性を良好にするために帯電防止剤や滑剤などを表面
に塗布してもよい。
は、熱収縮性ラベル、熱収縮性キャップシールなどが特
に好適であるが、その他、包装フィルムなどにも適宜利
用することができる。
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
エステル共重合体 表1に示すとおりのスチレン系単量体−(メタ)アクリ
ル酸エステル共重合体を用いた。
ン系単量体−共役ジエンブロック共重合体、(II)ス
チレン系重合体、並びに(III)スチレン系単量体と
(メタ)アクリル酸エステル及び/又は(メタ)アクリ
ル酸からなる共重合体を用いた。
mm)を、JIS K7105に準拠しアタゴ社製デジ
タル屈折率計RX−2000を用い温度23℃で測定し
た。
(メタ)アクリル酸エステル共重合体、及び表2に示し
た(b)ゴム状弾性体、並びにB成分として表3に示し
た重合体を用いて、表4〜表7に示した各層の原料重合
体の配合量(質量部)、層比(%)で熱収縮性多層フィ
ルムを作成した。なお、実施例9ではA成分に可塑剤ア
ジピン酸ジイソブチル(DIBA)を添加して実施し
た。フィルムは、まず各層に対応する重合体又は重合体
組成物を別々の押出機で溶融し、Tダイ内で多層化し、
厚さ0.3mmのシートを成形した。また、得られた多
層シートの一部をペレット化し(このペレットをリター
ン材という)、中間層を構成する成分に30質量%混合
し、上記と同様の方法でシートを作成した。その後、東
洋製作所社製の二軸延伸装置を用い、温度90℃で5倍
に横一軸延伸することによって延伸フイルム作成した。
(質量部)、層比(%)とともに物性を示した。なお、
実施例3の表裏層の屈折率は1.573、実施例4の表
裏層の屈折率は1.577あった。また、比較例1,6
はシート成形はできたが延伸フイルムは得られなかっ
た。
った。 (1)曇度:ASTM D1003に準拠し、日本電色
工業製HAZEメーター(NDH−1001DP型)を
用いて測定した。 (2)熱収縮率:80℃の温水中に30秒間浸漬し、次
式より算出した。 熱収縮率(%)={(L1−L2)/L1}×100、 但し、L1:浸漬前の長さ(延伸方向)、L2:80℃
の温水中に30秒間浸漬した収縮後の長さ(延伸方向) (3)引張弾性率:JIS k6871に準拠し、エー
・アンド・デイ製テンシロン万能試験機(RTC−12
10A)を用いて測定した。 (4)フィルムインパクト:延伸フイルムを用いてテス
ター産業製フィルムインパクトテスターを用いて測定し
た。
ィルムは、バージン材で得たフイルムでも、バージン材
にリターン材を混入して得たフイルムでも透明性、熱収
縮性、剛性、衝撃強度に優れることがわかる。
ルムの透明性、熱収縮性、剛性、衝撃強度に優れ、さら
にバージン材にリターン材を混入して得たフイルムの透
明性、熱収縮性、剛性、衝撃強度にも優れた熱収縮性多
層フィルムを提供することができる。本フイルムは、各
種物品の包装に用いたり、印刷を施してラベルとして用
いることが出来る。
Claims (8)
- 【請求項1】 (a)温度23℃における屈折率が1.
550〜1.580であるスチレン系単量体と(メタ)
アクリル酸エステルからなる共重合体と、(b)温度2
3℃における屈折率が1.535〜1.550のゴム状
弾性体の質量比が、(a)/(b)=60/40〜97
/3であるA成分で形成された少なくとも1層と、
(I)スチレン系単量体と共役ジエンからなるブロック
共重合体、(II)スチレン系重合体、並びに(II
I)スチレン系単量体と(メタ)アクリル酸エステル及
び/又は(メタ)アクリル酸からなる共重合体より選ば
れた少なくとも1種以上の重合体を主体とし、かつ温度
23℃における屈折率が1.568〜1.582である
B成分で形成された少なくとも1層を有することを特徴
とする熱収縮性多層フィルム。 - 【請求項2】 A成分の(a)の共重合体において、ス
チレン系単量体がスチレンで(メタ)アクリル酸エステ
ル単量体がメチルメタクリレートである単量体混合物を
重合して得られる重合体、又はスチレン系単量体がスチ
レンで、(メタ)アクリル酸エステル単量体がメチルメ
タクリレートとn−ブチルアクリレートである単量体混
合物を重合して得られる重合体であることを特徴とする
請求項1記載の熱収縮性多層フィルム。 - 【請求項3】 B成分がスチレンとブタジエンからなる
ブロック共重合体であることを特徴とする請求項1又は
2記載の熱収縮性多層フィルム。 - 【請求項4】 表裏層が請求項1又は2記載のA成分で
形成され、中間層が、請求項1又は3記載のB成分で形
成されたことを特徴とする熱収縮性多層フィルム。 - 【請求項5】 表裏層が請求項1又は3記載のB成分で
形成され、中間層が、請求項1又は2記載のA成分で形
成されたことを特徴とする熱収縮性多層フィルム。 - 【請求項6】 請求項1乃至3記載の熱収縮性多層フイ
ルムのリターン材をA成分及び/又はB成分のバージン
材に50質量%以下(但し、0質量%は含まず)混合し
なること特徴とする熱収縮性多層フイルム。 - 【請求項7】 請求項4記載の熱収縮性多層フイルムの
リターン材をA成分及び/又はB成分のバージン材に5
0質量%以下(但し、0質量%は含まず)混合しなるこ
と特徴とする熱収縮性多層フイルム。 - 【請求項8】 請求項5記載の熱収縮性多層フイルムの
リターン材をA成分及び/又はB成分のバージン材に5
0質量%以下(但し、0質量%は含まず)混合しなるこ
と特徴とする熱収縮性多層フイルム。
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JP2000000932A (ja) * | 1998-06-15 | 2000-01-07 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | 熱収縮性ポリスチレン系積層フィルム |
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JP2000000932A (ja) * | 1998-06-15 | 2000-01-07 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | 熱収縮性ポリスチレン系積層フィルム |
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