JP2001348250A - Li2O−Al2O3−SiO2系透明結晶化ガラス物品及びそれを用いた光通信デバイス - Google Patents

Li2O−Al2O3−SiO2系透明結晶化ガラス物品及びそれを用いた光通信デバイス

Info

Publication number
JP2001348250A
JP2001348250A JP2000143988A JP2000143988A JP2001348250A JP 2001348250 A JP2001348250 A JP 2001348250A JP 2000143988 A JP2000143988 A JP 2000143988A JP 2000143988 A JP2000143988 A JP 2000143988A JP 2001348250 A JP2001348250 A JP 2001348250A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crystallized glass
transmittance
thermal expansion
optical communication
communication device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000143988A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Matano
高宏 俣野
Akihiko Sakamoto
明彦 坂本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Electric Glass Co Ltd filed Critical Nippon Electric Glass Co Ltd
Priority to JP2000143988A priority Critical patent/JP2001348250A/ja
Publication of JP2001348250A publication Critical patent/JP2001348250A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Glass Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光カプラー等の光通信デバイスのケース材料
として好適に使用可能なLi2O−Al23−SiO2
の透明結晶化ガラス物品とこれを用いた光通信デバイス
を提供することである。 【解決手段】 主結晶としてβ−石英固溶体を析出し、
−40〜100℃の温度範囲の熱膨張係数が−6〜20
×10-7/℃であり、肉厚1mmで340nm波長の紫
外線透過率が15%以上であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Li2O−Al2
3−SiO2系の結晶化ガラス物品とこれを用いた光通信
デバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】Li2O−Al23−SiO2系結晶化ガ
ラスは、熱的、機械的強度に優れており、種々の用途に
利用されている。これらの材料として例えば、特公昭3
9−21049、特公昭40−20182、特開平1−
308845等には主結晶としてβ−石英固溶体〔Li
2O・Al23・nSiO2、(n≧2)〕を析出してな
るLi2O−Al23−SiO2系の結晶化ガラスが開示
されている。
【0003】上記結晶化ガラスは、熱膨張係数が石英ガ
ラスに近似しており、可視光線を透過し、機械的強度も
高く、タンク窯でガラスを連続的に製造することができ
るため、低コストな透明結晶化ガラス物品として広く用
いられている。
【0004】近年、情報通信分野においてLi2O−A
23−SiO2系の結晶化ガラスが多く使用されてい
る。特に光通信分野では、光カプラーケースとして多量
に使用されつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記結
晶化ガラスからなる光カプラーケースは、光ファイバー
を固定する際に紫外線硬化樹脂を使用できない等の不都
合がある。そこで紫外線硬化樹脂の代わりに熱硬化樹脂
が使用されるが、加熱により光学特性が劣化する等の恐
れがある。
【0006】本発明の目的は、光カプラー等の光通信デ
バイスのケース材料として好適に使用可能なLi2O−
Al23−SiO2系の透明結晶化ガラス物品とこれを
用いた光通信デバイスを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の透明結晶化ガラ
ス物品は、主結晶としてβ−石英固溶体を析出し、−4
0〜100℃の温度範囲の熱膨張係数が−6〜20×1
-7/℃であり、肉厚1mmで340nm波長の紫外線
透過率が15%以上であることを特徴とする。
【0008】また、本発明の光通信デバイスは、主結晶
としてβ−石英固溶体を析出し、−40〜100℃の温
度範囲の熱膨張係数が−6〜20×10-7/℃であり、
肉厚1mmで340nm波長の紫外線透過率が15%以
上であることを特徴とするLi2O−Al23−SiO2
系透明結晶化ガラス物品を用いてなることを特徴とす
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のLi2O−Al23−S
iO2系の結晶化ガラス物品は、主結晶としてβ−石英
固溶体を析出することにより−40〜100℃の温度範
囲で光ファイバー材料である石英ガラスと近似した−6
〜20×10-7/℃の熱膨張係数を有する。カプラーケ
ースと光ファイバーの熱膨張係数が近似していること
は、気温の変化によって光ファイバに応力が発生するこ
とを抑えることができるので、本発明の結晶化ガラス物
品を用いれば、カプラー特性を安定化することができ
る。
【0010】主結晶として析出するβ−石英固溶体は、
結晶の大きさが可視光線の波長(約380〜780nm)
より小さいため光の散乱が抑えられて、肉厚1mmにお
ける可視光平均透過率が55%以上になるので本発明の
結晶化ガラス物品は透明となる。
【0011】ところで、従来のLi2O−Al23−S
iO2系結晶化ガラス物品は、可視光の透過率は高いが
紫外線の透過率が低い。光通信用途に使用されるカプラ
ーケース等では、光ファイバーとカプラーケースの固定
に際して紫外線硬化樹脂を用いることが一般化しつつあ
る。その理由は、紫外線硬化樹脂が熱硬化樹脂にくらべ
て短時間で硬化できるためである。従ってカプラーケー
スには紫外線透過率が高いことが望まれている。
【0012】これに対して本発明の結晶化ガラス物品
は、340nm波長の紫外線を15%以上透過し、紫外
線硬化樹脂の使用が可能である。ところで紫外線透過率
の高い結晶化ガラスを作製するための手段として、2つ
の方法がある。1つの方法は、紫外線領域で吸収のある
TiO2やFe23等の成分を低減させることであり、
特にFe23を50ppm以下にする。もう1つの方法
は、結晶化ガラス構成成分及び結晶相と結晶粒子径を調
節することである。前者については、Fe23はバッチ
原料から不純物として通常500ppm程度混入してく
るので、Fe23を低減することはコスト高になる。一
方、後者については、組成の調整により比較的容易に達
成可能である。例えば、約100nm以下の微細なβ―
石英固溶体結晶を析出させて光の散乱を低減させる。こ
のためには、核形成剤として作用し、焼成条件の変動に
対しても安定に微細なβ―石英固溶体結晶を析出させる
働きを持つTiO2を、Li2O−Al23−SiO2
結晶化ガラスに少量添加すればよい。また、ZnOとB
aOを必須成分として加え、ZnO+BaOの合量及び
BaO+Na2O+K2Oの合量を調整することによって
紫外線の透過率を大きくできる。
【0013】本発明においては、実用上、後者の方法を
用いることが好ましい。なお、後者の方法において高純
度のバッチ原料を使用してFe23量を50ppm以下
にすると更に紫外線及び可視光線の透過率を大幅に改善
され好ましい。
【0014】また本発明の結晶化ガラス物品は、結晶が
析出しているのでガラスよりも機械的強度が高い。カプ
ラーケースとして用いる場合、紫外線硬化樹脂の硬化収
縮によってカプラーケースに応力が加わる場合がある。
この応力や各種の取り扱いによっても破損が生じないよ
う、機械的強度の高い材料が望まれる。この点から結晶
化ガラスは有利である。
【0015】本発明において使用する結晶化ガラスの好
ましい組成は、質量%でSiO2 60〜75%、Al2
3 17〜27%、Li2O 3〜6%、MgO 0〜
3%、ZnO 0.1〜3%、BaO 0.1〜4%、
Na2O+K2O 0〜6%、TiO2 0.01〜2%、
ZrO2 1〜4%、P25 0〜4%、SnO2 0.0
5〜3%、ZnO+BaO 0.2〜7%、4.2≦B
aO+Na2O+K2O≦10である。
【0016】上記のように組成範囲を限定した理由を述
べる。
【0017】SiO2は、ガラスの骨格を形成するとと
もに結晶を構成する成分であり、その含有量は、60〜
75%、好ましくは60〜71%である。SiO2が6
0%より少ないと熱膨張係数が大きくなりすぎ、75%
より多いとガラスの溶融が困難になる。
【0018】Al23は、ガラスの骨格を形成するとと
もに結晶を構成する成分であり、その含有量は、17〜
27%、好ましくは17〜24%である。Al23が1
7%より少ないと化学耐久性が低下し、また、ガラスが
失透しやすくなる。一方、27%より多いとガラスの粘
度が高くなりすぎてガラスの溶融が困難になる。
【0019】Li2Oは、結晶を構成する成分であり、
結晶性に大きな影響を与えるとともにガラスの粘性を低
下させる働きがあり、その含有量は、3〜6%、好まし
くは3〜5%である。Li2Oが3%より少ないとガラ
スの結晶性が弱くなり、熱膨張係数が大きくなりすぎ
る。また、結晶物が白濁し易くなり、透明性を低下させ
やすくなる。一方、6%より多いと結晶性が強くなりす
ぎ、ガラスが失透しやすくなる。
【0020】MgOは、0〜3%、好ましくは、0〜2
%である。MgOは結晶構造に取り込まれるが、MgO
の含有量が3%より多いと結晶性が低下し、熱膨張係数
が大きくなり、また、MgOが残存ガラスマトリックス
相に多く含まれることになるため、Fe3+イオンの着色
を助長し紫外線の透過率を低下させる。
【0021】ZnOは、0.1〜3%、好ましくは、
0.5〜2.5%である。ZnOは、結晶構造に取り込
まれて熱膨張特性を調整し易い働きとFe3+イオンの発
色を抑えて紫外線の透過を向上させる働きがある。Zn
Oの含有量が0.1%より少ない場合、Fe3+イオンの
発色が抑えられない。ZnOの含有量が3%より多いと
結晶性が低下し、熱膨張係数が大きくなる。またFe3+
イオンの発色を抑える作用が低下する。
【0022】BaOは、Fe3+イオンの発色を抑える働
きがあり、また清澄性を高めたり、失透性を低下させる
効果もあるで、その含有量は、0.1〜4%、好ましく
は0.2〜3.5%である。BaOが4%より多いと結
晶性が低下し、0.1%より少ないとFe3+イオンの発
色を抑える効果なく、失透性が高くなる。BaOは、他
のZnO、MgO等のアルカリ土類成分やNa2O、K2
O等のアルカリ成分に比べて、失透性を抑える効果が大
きいとともに熱膨張係数の調整作用も有する。
【0023】ZnO+BaOの含有量は、合量で0.2
〜7%で、好ましくは0.5〜6.5である。その含有
量が、7%より多いと熱膨張係数が大きくなり、0.2
%より少ないと失透性が強くなり、原ガラスの成形が困
難になり、また紫外線の透過率を悪くする。
【0024】Na2OとK2Oの合量は、0〜6%、好ま
しくは、0〜5%に制限される。これらの成分は、熱膨
張係数を調整する働きとFe3+の発色を抑える働きがあ
る。合量が6%を越えると熱膨張係数が大きくなりす
ぎ、Fe3+の発色を抑える働きがなくなる。
【0025】BaO+Na2O+K2Oの合量は、4.2
〜10%、好ましくは4.2〜8.5%である。これら
の成分の合量が4.2%より少ないと紫外線の透過率が
悪くなり、10%より多いと熱膨張係数が大きくなりす
ぎる。
【0026】加えて、ZnO/(BaO+Na2O+K2
O)の比が、0.1以上になると紫外線の透過率が更に
向上して好ましい。
【0027】TiO2は、主結晶であるβ−石英固溶体
の核となる働きをもっており、その含有量は、0.01
〜2%、好ましくは、0.05〜2%である。TiO2
が0.01%よりも少ないと主結晶が析出する際の核形
成剤としての働きが小さくなるため、焼成条件等のバラ
ツキによって析出結晶量が変動し、熱膨張係数の安定し
た材料が得にくい。また、TiO2が2%より多くなる
と紫外線の透過率が低下する。これは、Fe23のFe
3+イオンの発色を助長することによる。
【0028】ZrO2は、TiO2と同様に核形成剤とし
て働く成分であり、その含有量は、1〜4%、好ましく
は1.2〜3.8%である。含有量が4%より多いと溶
解性が悪くなると共に、失透性が強くなり、原ガラスの
成形が困難になる。また、含有量が1%より少ないと、
結晶量が少なく、熱膨張係数が大きくなり、得られる曲
げ強度も小さくなる。
【0029】P25は、核形成を促進する成分であり、
0〜4%、好ましくは0.2〜3.8%である。含有量
が4%より多いと熱膨張係数が大きくなり、また、得ら
れる結晶化ガラスが白濁する。
【0030】SnO2の含有量は、0.05〜3%、好
ましくは0.1〜2%である。SnO2は、核形成成分
であると同時に清澄剤として作用する。含有量が3%よ
り多いと失透性が強くなり、原ガラスの成形が困難にな
る。0.05%より少ないと清澄効果がえられず、得ら
れた原ガラスに泡が多く残り、曲げ強度と紫外線の透過
率を低下させる。
【0031】上記組成を有する本発明のLi2O−Al2
3−SiO2系の透明結晶化ガラス物品は、以下のよう
にして製造することができる。
【0032】まず、質量%でSiO2 60〜75%、A
23 17〜27%、Li2O 3〜6%、MgO 0
〜3%、ZnO 0.1〜3%、BaO 0.1〜4
%、Na2O+K2O 0〜6%、TiO2 0.01〜2
%、ZrO2 1〜4%、P250〜4%、SnO2 0.
05〜3%、ZnO+BaO 0.2〜7%、4.2≦
BaO+Na2O+K2O≦10%の組成となるよう原料
を調合する。このとき、不純物として混入するFe23
量を50ppm以下になるように調整するとより高い紫
外線透過率を得ることができる。
【0033】次に調合した原料を1550〜1650℃
で8〜20時間溶融した後、成形する。
【0034】続いて、ガラス成形体を700〜820℃
で1〜4時間保持して核形成を行い、820〜950℃
で0.5〜2時間熱処理してβ−石英固溶体結晶を析出
させることにより本発明の結晶化ガラス物品を得ること
ができる。
【0035】本発明の光通信用デバイスは、その構成材
料の1つに上記した結晶化ガラス物品を用いたものであ
る。デバイスの一例としてカプラーが挙げられる。
【0036】光通信用デバイスのカプラーは、1つの入
力端子に入射した光を2つ以上の出力端子に出射する分
岐機能と、2つ以上の入力端子に入射した光を1つの出
力端子に出射する結合機能を有する光分岐結合器であ
る。このカプラーに用いられるカプラーケースは、光フ
ァイバー融着によるファイバー型カプラーの安定した固
定材料となる。そのため、カプラーケースは、光ファイ
バーである石英ガラスの諸特性(特に、熱膨張係数)に
等しく、また機械的強度が高く紫外線透過率も高く長期
信頼性の優れたものが要求される。よって、このデバイ
スには上記結晶化ガラス物品からなるカプラーケースが
用いられる。
【0037】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明のLi2O−
Al23−SiO2系の透明結晶化ガラス物品を説明す
る。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】表1、2は、本発明の実施例(試料No.
1〜10)、表3は、比較例(No.11〜13)、表
4は、Fe23を低減した実施例を示している。
【0043】各試料は次のように調整した。
【0044】まず、表の組成となるように各原料を酸化
物、水酸化物、ハロゲン化物、炭酸塩、硝酸塩等の形態
で調合し、均一に混合した後白金坩堝を用いて電気炉で
1550〜1650℃で8〜20時間溶融した。次いで
溶融したガラスをカーボン定盤上に流しだし、ステンレ
スローラーを用いて5mm厚さに成形してさらに徐冷炉
を用いて室温まで冷却した。このガラス成形体を電気炉
に入れ、熱処理を行った。その熱処理条件は、核形成を
780℃−2時間、結晶成長を900℃−1時間であっ
た。なお、昇温速度は、室温から核形成温度までを30
0℃/時間、核形成から結晶成長温度までを60℃/時
間とし、降温速度は、炉冷にて行った。
【0045】得られた各試料について、透過率、熱膨張
係数、曲げ強度、液相温度、結晶相、耐環境性を評価し
た。その結果、実施例であるNo.1〜10の各試料の
紫外線透過率は、17〜32%であり、熱膨張係数は、
−40〜100℃の範囲において−3〜10×10-7
℃であった。また、曲げ強度は、95MPa以上であ
り、同じ測定条件での石英ガラスの曲げ強度(70MP
a)より大きな値を示した。液相温度は、1220〜1
260℃でいずれも量産を行う連続炉で生産可能な範囲
であった。この結晶化ガラスを、大きさ3×3×80m
m板の上面に幅0.8×深さ0.8mmの溝加工を施し
たカラプーケース形状に加工し、石英ファイバーを実装
し、紫外線硬化樹脂を塗布した後側面より紫外線(10
0V、200mA)を照射し接着状態を確認した。その
結果、いずれも強固な接着がなされていることが確認で
きた。ところで、カプラーケースと光ファイバーの熱膨
張係数が近似していること及び紫外線透過率の高い基板
によるカプラーケースと光ファイバーの良好な樹脂接着
性は、長期信頼性が優れている。この長期信頼性は、組
み立てられた光デバイスをヒートサイクルにかけた後、
光ファイバーの光学ロスを測定する耐環境性試験によっ
て評価した。実施例No.1〜10の光学ロスは、±
0.1dB以内と良好であった。
【0046】一方、比較例であるNo.11〜13の試
料は、紫外線透過率が2〜12%と低く、紫外線硬化樹
脂での接着ができなかった。このため、熱硬化樹脂を塗
布し、140℃で60分間加熱してデバイスを作製した
後、評価に供した。その結果光学ロスは0.1dB以上
と悪かった。
【0047】なお、実施例及び比較例について、結晶相
は、すべてβ―石英固溶体であった。また実施例の可視
光平均透過率は、82%以上で全て透明な結晶化ガラス
物品が得られた。
【0048】表4の試料No.14は、表1のNo.1
と同じ基本組成でFe23を48ppmに調整したもの
である。表から明らかのようにFe23が低減すること
によって340nmでの紫外線透過率が30%→44%
に向上した。また可視光平均透過率も84→88%と高
くなった。
【0049】透過率は、試料を1mm厚に鏡面研磨し、
分光光度計を用い測定を行った。熱膨張係数は、試料を
5mmφ×20mmの棒に加工し、−40〜100℃の
温度域で測定を行った。曲げ強度は、JIS R−16
01に準じて測定を行った。液相温度は温度傾斜炉を用
いてβ―スポジュメン固溶体結晶の析出温度を測定して
評価した。なお結晶相はX線回折装置を用いて評価し
た。耐環境性は、光デバイスを−40〜85℃のヒート
サイクル試験に4サイクルかけた後の光学ロスを測定す
ることによって評価した。
【0050】なお、本実施例では光カプラーケースとし
て利用する場合を説明したが、本発明の結晶化ガラス物
品はこれに限られるものではなく、種々の光通信デバイ
ス、例えば導波路を形成する結晶化ガラス基板として使
用可能である。
【0051】
【発明の効果】以上説明をしたように本発明のLi2
−Al23−SiO2系の透明結晶化ガラス物品は、紫
外線透過率が高くいため紫外線硬化樹脂を用いた接着固
定が可能となり、かつ熱膨張係数が石英ガラスのそれに
近く高強度であるため、光カプラー等の光通信デバイス
のケース材料として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G062 AA11 BB01 DA06 DA07 DB04 DC01 DD01 DD02 DD03 DE02 DE03 DF01 EA03 EB01 EB02 EB03 EC01 EC02 EC03 ED01 ED02 ED03 EE01 EF01 EG02 EG03 FA01 FB02 FB03 FC03 FD01 FE02 FE03 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GA10 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM04 NN16 NN29 QQ02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主結晶としてβ−石英固溶体を析出し、
    −40〜100℃の温度範囲の熱膨張係数が−6〜20
    ×10-7/℃であり、肉厚1mmで340nm波長の紫
    外線透過率が15%以上であることを特徴とするLi2
    O−Al23−SiO2系透明結晶化ガラス物品。
  2. 【請求項2】 質量%でSiO2 60〜75%、Al2
    3 17〜27%、Li2O 3〜6%、MgO 0〜
    3%、ZnO 0.1〜3%、BaO 0.1〜4%、
    Na2O+K2O 0〜6%、TiO2 0.01〜2%、
    ZrO2 1〜4%、P25 0〜4%、SnO2 0.0
    5〜3%、ZnO+BaO 0.2〜7%、4.2≦B
    aO+Na2O+K2O≦10であることを特徴とする請
    求項1のLi2O−Al23−SiO2系透明結晶化ガラ
    ス物品。
  3. 【請求項3】 主結晶としてβ−石英固溶体を析出し、
    −40〜100℃の温度範囲の熱膨張係数が−6〜20
    ×10-7/℃であり、肉厚1mmで340nm波長の紫
    外線透過率が15%以上であることを特徴とするLi2
    O−Al23−SiO2系透明結晶化ガラス物品を用い
    てなることを特徴とする光通信デバイス。
JP2000143988A 2000-04-03 2000-05-16 Li2O−Al2O3−SiO2系透明結晶化ガラス物品及びそれを用いた光通信デバイス Pending JP2001348250A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000143988A JP2001348250A (ja) 2000-04-03 2000-05-16 Li2O−Al2O3−SiO2系透明結晶化ガラス物品及びそれを用いた光通信デバイス

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-101492 2000-04-03
JP2000101492 2000-04-03
JP2000143988A JP2001348250A (ja) 2000-04-03 2000-05-16 Li2O−Al2O3−SiO2系透明結晶化ガラス物品及びそれを用いた光通信デバイス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001348250A true JP2001348250A (ja) 2001-12-18

Family

ID=26589382

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000143988A Pending JP2001348250A (ja) 2000-04-03 2000-05-16 Li2O−Al2O3−SiO2系透明結晶化ガラス物品及びそれを用いた光通信デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001348250A (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7148164B2 (en) * 2000-07-07 2006-12-12 Kabushiki Kaisha Ohara Low expansion transparent glass-ceramics, glass-ceramic substrate and optical waveguide element
WO2007139068A1 (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Nippon Electric Glass Co., Ltd. Li2O-Al2O3-SiO2系結晶化ガラス
EP1864952A1 (en) * 2006-06-06 2007-12-12 Ohara Inc. Crystallized glass, and method for producing crystallized glass
WO2008065166A1 (en) 2006-11-30 2008-06-05 Eurokera Transparent, colorless low-titania beta-quartz glass-ceramic material
EP2284131A1 (en) * 2008-05-19 2011-02-16 Nippon Electric Glass Co., Ltd. Crystallizable glass and crystallized glass obtained by crystallizing the same
US8093167B2 (en) * 2007-12-21 2012-01-10 Ohara Inc. Glass composition and substrate
WO2013011897A1 (ja) * 2011-07-15 2013-01-24 旭硝子株式会社 結晶化ガラス筐体
WO2019022035A1 (ja) * 2017-07-26 2019-01-31 Agc株式会社 化学強化ガラスおよびその製造方法
WO2019022034A1 (ja) * 2017-07-26 2019-01-31 Agc株式会社 結晶化ガラスおよび化学強化ガラス
WO2019172426A1 (ja) * 2018-03-09 2019-09-12 Agc株式会社 カバーガラスおよび無線通信機器
JP2020503234A (ja) * 2017-01-09 2020-01-30 コーニング インコーポレイテッド 熱膨張係数が低いイオン交換可能なガラス
EP3683197A4 (en) * 2017-09-05 2021-05-26 Nippon Electric Glass Co., Ltd. LAS SYSTEM CRYSTALLINE GLASS, LAS SYSTEM CRYSTALLINE GLASS, LAS SYSTEM CRYSTALLINE GLASS PRODUCTION PROCESS, AND LAS SYSTEM CRYSTALLINE GLASS PRODUCTION PROCESS
US20220033298A1 (en) * 2019-03-22 2022-02-03 Nippon Electric Glass Co., Ltd. Li2o-al2o3-sio2-based crystallized glass
EP3950622A4 (en) * 2019-04-01 2023-06-07 Nippon Electric Glass Co., Ltd. CRYSTALLIZED GLASS BASED ON LI2O-AL2O3-SIO2
US11718556B2 (en) 2017-07-26 2023-08-08 AGC Inc. Glass for chemical strengthening, chemically strengthened glass, and electronic device case

Cited By (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7148164B2 (en) * 2000-07-07 2006-12-12 Kabushiki Kaisha Ohara Low expansion transparent glass-ceramics, glass-ceramic substrate and optical waveguide element
CN101454254B (zh) * 2006-05-29 2012-04-18 日本电气硝子株式会社 Li2O-A12O3-SiO2系结晶化玻璃
WO2007139068A1 (ja) * 2006-05-29 2007-12-06 Nippon Electric Glass Co., Ltd. Li2O-Al2O3-SiO2系結晶化ガラス
EP1864952A1 (en) * 2006-06-06 2007-12-12 Ohara Inc. Crystallized glass, and method for producing crystallized glass
JP2007326722A (ja) * 2006-06-06 2007-12-20 Ohara Inc 結晶化ガラスおよび結晶化ガラスの製造方法
WO2008065166A1 (en) 2006-11-30 2008-06-05 Eurokera Transparent, colorless low-titania beta-quartz glass-ceramic material
US8759239B2 (en) * 2006-11-30 2014-06-24 Eurokera Transparent, colorless low-titania β-quartz glass-ceramic material
US8318619B2 (en) * 2006-11-30 2012-11-27 Eurokera Transparent, colorless low-titania β-quartz glass-ceramic material
US8114795B2 (en) * 2007-12-21 2012-02-14 Ohara Inc. Glass-ceramics and method for manufacturing the same
US8093167B2 (en) * 2007-12-21 2012-01-10 Ohara Inc. Glass composition and substrate
US8309480B2 (en) * 2008-05-19 2012-11-13 Nippon Electric Glass Co., Ltd. Crystallizable glass and crystallized glass obtained by crystallizing the same
EP2284131A4 (en) * 2008-05-19 2014-01-22 Nippon Electric Glass Co CRYSTALLIZABLE GLASS AND CRYSTALLIZED GLASS OBTAINED BY CRYSTALLIZATION THEREOF
US20110071011A1 (en) * 2008-05-19 2011-03-24 Nippon Electric Glass Co., Ltd. Crystallizable glass and crystallized glass obtained by crystallizing the same
EP2284131A1 (en) * 2008-05-19 2011-02-16 Nippon Electric Glass Co., Ltd. Crystallizable glass and crystallized glass obtained by crystallizing the same
WO2013011897A1 (ja) * 2011-07-15 2013-01-24 旭硝子株式会社 結晶化ガラス筐体
US9321672B2 (en) 2011-07-15 2016-04-26 Asahi Glass Company, Limited Crystallized glass housing
JP2020503234A (ja) * 2017-01-09 2020-01-30 コーニング インコーポレイテッド 熱膨張係数が低いイオン交換可能なガラス
JP7373397B2 (ja) 2017-01-09 2023-11-02 コーニング インコーポレイテッド 熱膨張係数が低いイオン交換可能なガラス
WO2019022035A1 (ja) * 2017-07-26 2019-01-31 Agc株式会社 化学強化ガラスおよびその製造方法
US11718556B2 (en) 2017-07-26 2023-08-08 AGC Inc. Glass for chemical strengthening, chemically strengthened glass, and electronic device case
KR20200035005A (ko) * 2017-07-26 2020-04-01 에이지씨 가부시키가이샤 결정화 유리 및 화학 강화 유리
JPWO2019022034A1 (ja) * 2017-07-26 2020-07-02 Agc株式会社 結晶化ガラスおよび化学強化ガラス
KR102638938B1 (ko) 2017-07-26 2024-02-22 에이지씨 가부시키가이샤 결정화 유리 및 화학 강화 유리
WO2019022034A1 (ja) * 2017-07-26 2019-01-31 Agc株式会社 結晶化ガラスおよび化学強化ガラス
US11274058B2 (en) 2017-07-26 2022-03-15 AGC Inc. Crystallized glass and chemically strengthened glass
US11731901B2 (en) 2017-07-26 2023-08-22 AGC Inc. Chemically strengthened glass and production method therefor
JP7115479B2 (ja) 2017-07-26 2022-08-09 Agc株式会社 結晶化ガラスおよび化学強化ガラス
US11286198B2 (en) 2017-09-05 2022-03-29 Nippon Electric Glass Co., Ltd. LAS system crystalline glass, LAS system crystallized glass, method for producing LAS system crystalline glass, and method for producing LAS system crystallized glass
EP3683197A4 (en) * 2017-09-05 2021-05-26 Nippon Electric Glass Co., Ltd. LAS SYSTEM CRYSTALLINE GLASS, LAS SYSTEM CRYSTALLINE GLASS, LAS SYSTEM CRYSTALLINE GLASS PRODUCTION PROCESS, AND LAS SYSTEM CRYSTALLINE GLASS PRODUCTION PROCESS
WO2019172426A1 (ja) * 2018-03-09 2019-09-12 Agc株式会社 カバーガラスおよび無線通信機器
EP3943460A4 (en) * 2019-03-22 2023-02-08 Nippon Electric Glass Co., Ltd. CRYSTALLIZED GLASS BASED ON LI2O-AL2O3-SIO2
US20220033298A1 (en) * 2019-03-22 2022-02-03 Nippon Electric Glass Co., Ltd. Li2o-al2o3-sio2-based crystallized glass
EP3950622A4 (en) * 2019-04-01 2023-06-07 Nippon Electric Glass Co., Ltd. CRYSTALLIZED GLASS BASED ON LI2O-AL2O3-SIO2

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7120341B2 (ja) 高周波デバイス用ガラス基板と高周波デバイス用回路基板
EP2604583B1 (en) Li2O-Al2O3-SiO2-BASED CRYSTALLIZED GLASS
JP2001348250A (ja) Li2O−Al2O3−SiO2系透明結晶化ガラス物品及びそれを用いた光通信デバイス
JP3421284B2 (ja) 負熱膨張性ガラスセラミックスおよびその製造方法
JP5416917B2 (ja) ガラス
KR20020025629A (ko) 글라스 세라믹 및 온도보상 부재
JP7248020B2 (ja) 化学強化用ガラス
TW202043166A (zh) 無鹼玻璃及玻璃板
WO2007001048A1 (ja) 光学ガラス
CN113039163A (zh) 高频器件用玻璃基板、液晶天线和高频器件
JP2001316132A (ja) Li2O−Al2O3−SiO2系透明結晶化ガラス物品及びそれを用いた光通信用デバイス
JP2003279749A (ja) 偏光ガラス
WO2002061475A1 (fr) Élément de guide d'onde optique et son procédé de préparation
WO2004113244A1 (ja) 無鉛光学ガラスおよび光ファイバ
CN109485256A (zh) 一种折射率为1.5-1.6的光纤面板芯料玻璃及其制造方法
JP4367019B2 (ja) 無鉛光学ガラスおよび光ファイバ
WO2016042985A1 (ja) Li2O-Al2O3-SiO2系結晶化ガラス及びその製造方法
JPS63303831A (ja) 低膨張透明結晶化ガラス
JP7332601B2 (ja) Li2O-Al2O3-SiO2系結晶化ガラス
WO2021215307A1 (ja) 結晶化ガラス
WO2023090177A1 (ja) 結晶化ガラス
WO2023219023A1 (ja) ガラス、ガラス板およびガラス板の製造方法
JP2757916B2 (ja) 低膨張透明結晶化ガラス
JP7348602B1 (ja) ガラス繊維
US20040242396A1 (en) Matrix glass for cathode ray tube panel, panel for cathode ray tube, and process for the production of the panel