JP2001342370A - モノアゾ化合物又はその塩、及びそれらの繊維への適用 - Google Patents

モノアゾ化合物又はその塩、及びそれらの繊維への適用

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JP2001342370A
JP2001342370A JP2000167204A JP2000167204A JP2001342370A JP 2001342370 A JP2001342370 A JP 2001342370A JP 2000167204 A JP2000167204 A JP 2000167204A JP 2000167204 A JP2000167204 A JP 2000167204A JP 2001342370 A JP2001342370 A JP 2001342370A
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Minoru Uchiyama
実 内山
Atsushi Inoue
淳 井上
Osayuki Katsuta
修之 勝田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルロース繊維を緋色〜橙色に染色するに有
用な繊維反応性のモノアゾ化合物の提供。 【解決手段】 式(I)で示されるモノアゾ化合物又は
その塩。 【化1】 (I)[m、nは0又は1、Xはmが0のとき、特定の
非芳香族性基、mが1のとき、下式 【化2】 (R7は水素、置換可アルキル、R8は水素、置換可アル
キル、スルホ、カルボキシ)の基、Yはカルボキシ等に
より置換可ピリジニオを表す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、橙色〜緋色の反応
染料等として有用なモノアゾ化合物又はその塩、及びそ
れらを用いる繊維材料の染色又は捺染方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から種々の橙色〜緋色の反応染料が
知られており、例えば、下記式
【0003】
【化4】
【0004】で表されるモノアゾ反応染料等が知られて
いる。(特開昭62-199656号公報を参照)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、該公知
の反応染料は、染色性能(ビルドアップ性等)と得られ
た染色物の諸堅牢度(耐湿潤堅牢度等)のバランスにお
いて不十分であり、さらに改良された繊維反応性モノア
ゾ化合物が要望されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記染色
性能と諸堅牢度のバランスの優れた橙色〜緋色の繊維反
応性モノアゾ化合物を提供すべく鋭意検討した結果、ト
リアジン環の2−位に−NH−を介して色素母体が置換
されているときは、同環の4−位に非芳香族性基が置換
され、一方、トリアジン環の2−位に−N(CH3)−
を介して色素母体が置換されているときは、同環の4−
位にアニリノ基が置換されたモノアゾ化合物がその目的
を達成することを見出して、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、下記式(I)
【0008】
【化5】 (■)
【0009】[式中、m及びnは、互いに独立に0又は
1であり、Xは、mが0であるときには、下記式(X
1)、(X2)、(X3)又は(X4)
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R2、R3、R4及びR5は、互いに
独立に、水素、シアノ、非繊維反応性基で置換されてい
てもよいアルキル又は非繊維反応性基で置換されていて
もよいシクロヘキシルを表し、Qは−CH2−、−O
−、−S−、−SO2−又は−NR 6−を表し、R6は水
素又は非繊維反応性基で置換されていてもよいアルキル
を表し、uは1、2又は3である。)で示される基を表
し、mが1であるときには、下記式(X5)
【0012】
【化7】 (X5)
【0013】(式中、R7は水素又は非繊維反応性基で
置換されていてもよいアルキルを表し、R8は水素、非
繊維反応性基で置換されていてもよいアルキル、スルホ
又はカルボキシを表す。)で示される基を表し、Yはカ
ルボキシ及びカルバモイルからなる群より選ばれる1〜
2個の置換基により置換されていてもよいピリジニオを
表す。]で示されるモノアゾ化合物又はその塩、並び
に、それらを用いて繊維材料を染色又は捺染する方法を
提供するものである。以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】
【発明の実施の形態】モノアゾ化合物(I)において、
mは0又は1である。又、nは0又は1であるが、0が
より好ましい。モノアゾ化合物(I)におけるmが0で
あるとき、Xは上式(X1)、(X2)、(X3)又は(X4)
で示される基を表す。
【0015】式(X1)、(X3)及び(X4)で示される基
中、R2、R3、R4及びR5は、互いに独立に、水素、シ
アノ、非繊維反応性基で置換されていてもよいアルキル
又は非繊維反応性基で置換されていてもよいシクロへキ
シルを表す。R2、R3、R4及びR5で表されるアルキル
としては、例えば、炭素数1〜4個のアルコキシ、スル
ホ、カルボキシ、スルファモイル、カルバモイル、ヒド
ロキシ、ハロゲノ、シアノ、カルボン酸エステル及びス
ルホン酸エステルからなる非繊維反応性置換基の群より
選ばれる1又は2個の基により置換されていてもよい炭
素数1〜4個のアルキルが挙げられる。又、R2、R3
4及びR5で表される非繊維反応性基で置換されていて
もよいシクロヘキシルとしては、例えば、未置換のシク
ロヘキシルや、メチル及び水酸基等で置換されたシクロ
ヘキシル等を挙げることができる。
【0016】R2、R3、R4及びR5で表される非繊維反
応性基で置換されていてもよいアルキルの具体例として
は、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピ
ル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、2
−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒ
ドロキシプロピル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロ
キシブチル、4−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロ
キシプロピル、3,4−ジヒドロキシブチル、シアノメ
チル、2−シアノエチル、3−シアノプロピル、4−シ
アノブチル、メトキシメチル、エトキシメチル、2−メ
トキシエチル、2−エトキシエチル、3−メトキシプロ
ピル、3−エトキシプロピル、2−ヒドロキシ−3−メ
トキシプロピル、カルボキシメチル、2−カルボキシエ
チル、3−カルボキシプロピル、4−カルボキシブチ
ル、1,2−ジカルボキシエチル、カルバモイルメチ
ル、2−カルバモイルエチル、3−カルバモイルプロピ
ル、4−カルバモイルブチル、メトキシカルボニルメチ
ル、エトキシカルボニルメチル、2−メトキシカルボニ
ルエチル、2−エトキシカルボニルエチル、3−メトキ
シカルボニルプロピル、3−エトキシカルボニルプロピ
ル、4−メトキシカルボニルブチル、4−エトキシカル
ボニルブチル、メチルカルボニルオキシメチル、エチル
カルボニルオキシメチル、2−メチルカルボニルオキシ
エチル、2−エチルカルボニルオキシエチル、3−メチ
ルカルボニルオキシプロピル、3−エチルカルボニルオ
キシプロピル、4−メチルカルボニルオキシブチル、4
−エチルカルボニルオキシブチル、スルホメチル、2−
スルホエチル、3−スルホプロピル、4−スルホブチ
ル、スルファモイルメチル、2−スルファモイルエチ
ル、3−スルファモイルプロピル、4−スルファモイル
ブチル、クロロメチル、ブロモメチル、2−クロロエチ
ル、2−ブロモエチル、3−クロロプロピル、3−ブロ
モプロピル、4−クロロブチル及び4−ブロモブチル等
を挙げることができる。R2、R3、R4及びR5で表され
る置換されていてもよいアルキルとしては、好ましく
は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、2−ヒドロキシ
エチル、、2−スルホエチル、2−メトキシエチル、2
−カルボキシエチル、2−カルバモイルエチル及び2−
スルファモイルエチルである。
【0017】上式(X2)で示される基におけるQは、−
CH2−、−O−、−S−、−SO2−又は−NR6−を
表し、R6は水素又は非繊維反応性基で置換されていて
もよいアルキルを表す。R6としては、例えば、水素、
炭素数1〜4個のアルキル、及び、アルコキシ(炭素数
1〜4)置換アルキル(炭素数1〜4)等を挙げること
ができ、水素、メチル及びエチルが特に好ましい。又、
上式(X2)におけるuは、1、2又は3の整数である。
上式(X2)で示される基の具体例としては、例えば、ピ
ロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、チオモルホリノ、
n−アルキルピペラジノ及びモルホリノ等を挙げること
ができる。中でも、Qが−S−又は−O−であり、か
つ、uが2である場合、つまり、チオモルホリノ又はモ
ルホリノが特に好ましい。
【0018】上式(I)におけるmが0であるとき、X
は上式(X1)及び(X2)が好ましく、アミノ、チオモル
ホリノ、モルホリノ及びアミノエチルが特に好ましい。
【0019】上式(I)におけるmが1であるとき、X
は上式(X5)で示される基を表す。式(X5)で示される
基におけるR7は、水素又は非繊維反応性基で置換され
ていてもよいアルキルを表す。非繊維反応性基で置換さ
れていてもよいアルキルの具体例としては、メチル、エ
チル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ
ブチル、sec−ブチル、2−ヒドロキシエチル、、2−
スルホエチル、2−メトキシエチル、2−カルボキシエ
チル、2−カルバモイルエチル及び2−スルファモイル
エチルを挙げることができる。上記R7の中でも、水
素、メチル、エチル、ヒドロキシエチル及び2−スルフ
ァモイルエチルが特に好ましい。
【0020】上式(X5)で示される基におけるR8は、
水素、非繊維反応性基で置換されていてもよいアルキ
ル、スルホ又はカルボキシを表す。非繊維反応性基で置
換されていてもよいアルキルの具体例としては、前記R
7で例示した置換されていてもよいアルキルを挙げるこ
とができる。上記R8の中でも、水素、メチル又はエチ
ルが特に好ましい。
【0021】本発明におけるモノアゾ化合物(I)又は
その塩において、Yは、カルボキシ及びカルバモイルか
らなる群より選ばれる1〜2個の置換基により置換され
ていてもよいピリジニオ基である。かかるピリジニオ基
をトリアジン環に導入するための原料化合物としては、
例えば、ピリジン、ピコリン酸、ニコチン酸、イソニコ
チン酸、キノリン酸、2,4−ピリジンジカルボン酸、
イソシンコメロン酸、ジピコリン酸、シンコメロン酸、
ジニコチン酸、ニコチン酸アミド、イソニコチン酸アミ
ド及びシンコメロン酸アミド等が挙げられる。中でも、
ピリジン、ニコチン酸、イソニコチン酸、ニコチン酸ア
ミド及びイソニコチン酸アミドが好ましく、ニコチン酸
及びイソニコチン酸が特に好ましい。
【0022】本発明におけるモノアゾ化合物(I)又は
その塩は、例えば、遊離酸の形のものとその塩との混合
物であってもよいが、好ましくは、アルカリ金属塩、ア
ルカリ土類金属塩、及びそれらを含有する混合物であ
り、中でもソーダ塩、カリウム塩、リチウム塩及びそれ
らを含有する混合物が特に好ましい。
【0023】モノアゾ化合物(I)の製造方法は特に限
定されないが、例えば、次のようにして製造することが
できる。 下式(II)
【0024】
【化8】 (II)
【0025】[式中、n及びmは前記と同じ意味を表
す。]で示される化合物と、式 X−H (III)[式
中、Xは前記の意味である。]で示される化合物と、前
記したYで示されるピリジニオ基をトリアジン環に導入
するための原料化合物とを、2, 4, 6―トリクロロ
―s―トリアジン又は2, 4, 6―トリフルオロ―s
―トリアジンに、任意の順序で、それぞれ縮合させるこ
とにより製造することができる。2, 4, 6―トリク
ロロ―s―トリアジン又は2, 4, 6―トリフルオロ
―s―トリアジンとの縮合反応において、その縮合の順
序や各縮合反応条件は特に制限されるものではないが、
一次的には温度―10℃〜40℃でpH1〜9、二次的
には温度0〜70℃でpH4〜10、三次的には温度2
0〜100℃でpH1〜7に調整しながら縮合させるこ
とが好ましい。
【0026】式(II)で示される化合物の製造方法も
特に限定されないが、例えば、下式(IV)
【0027】
【化9】 (IV)
【0028】[式中、nは前記の意味である。]で示さ
れる化合物をジアゾ化し、得られたジアゾ化物を下式
(V)
【0029】
【化10】 (V)
【0030】〔式中、mは前記の意味である。]で示さ
れる化合物とジアゾカップリング反応させることによ
り、上式(II)の化合物を得ることができる。
【0031】本発明のモノアゾ化合物(I)又はその塩
は、ピリジニオトリアジン系の繊維反応性基を分子中に
有し、繊維材料を染色及び捺染する染料として用いるこ
とができる。かかる繊維材料としては、ヒドロキシ基及
び/又はアミド基を含有するものであれば特に限定され
ないが、例えば、天然又は再生セルロース繊維、天然又
は合成ポリアミド繊維、ポリウレタン繊維、皮革、及び
これらを含有する混紡材料等を挙げることができる。天
然セルロース繊維として、具体的には、木綿、リネン、
麻、ジュート、ラミー繊維等を挙げることができる。好
ましくは、木綿である。再生セルロース繊維として、具
体的には、レーヨン、ポリノジック、キュプラ繊維、及
び商品名「テンセル」、「タフセル」、「モダール」、
「セルティマ」等を挙げることができる。天然又は合成
ポリアミド繊維として、具体的には、羊毛、絹、ポリア
ミド−6,6、ポリアミド−6、ポリアミド−11、ポ
リアミド−4等を挙げることができる。また、これらを
含有する混紡材料としては、これら繊維材料の混紡材料
の他、これらの繊維材料と、ポリエステル、ナイロン、
アクリル等の合成繊維との混紡材料等も例示することが
できる。本発明のモノアゾ化合物又はその塩は、上述の
材料上、特に上述の繊維材料上に、物理的化学的性状に
応じた方法で、染色又は捺染することができる。具体的
には、例えば、上述の繊維上に、吸尽染色法、コールド
バッチアップ法、連続染色法、捺染法等の方法により染
色又は捺染する方法を挙げることができる。例えば、セ
ルロース繊維上に吸尽染色法で染色する場合において
は、炭酸ソーダ、重炭酸ソーダ、第三燐酸ソーダ、苛性
ソーダ等の酸結合剤の存在下、必要に応じて芒硝、食塩
等の中性塩を加え、更に必要に応じて、溶解助剤、浸透
剤又は均染剤等を併用し、30〜100℃程度の温度で
染色する方法等が例示される。ここで酸結合剤、中性塩
等の添加は、一度に行ってもよく、また常法により分割
して行ってもよい。セルロース繊維上にコールドバッチ
アップ法で染色する場合においては、芒硝、食塩等の中
性塩、及び、苛性ソーダやケイ酸ソ−ダ等の酸結合剤を
用いてパジング後、密閉包装材料中に一定温度で放置し
て処理する方法等が例示される。セルロース繊維上に連
続染色法で染色する場合においては、炭酸ソーダ、重炭
酸ソーダ等の酸結合剤の存在下、公知の方法で室温又は
高められた温度でパジング後、スチーミング又は乾熱に
より処理する一相パジング法や、本発明の化合物が溶解
されているパジング液に繊維を浸漬後、芒硝又は食塩等
の中性塩、及び、苛性ソーダやケイ酸ソ−ダ等の酸結合
剤をパジングし、スチーミング又は乾熱することにより
処理する二相パジング法等が例示される。セルロース繊
維上に捺染する場合においては、一相で、重曹等の酸結
合剤を含有する捺染ペーストで印捺し、次いで80℃以
上の高温でスチーミングする方法や、二相で、例えば中
性又は弱酸性の捺染ペーストで印捺し、これを電解質含
有のアルカリ性浴に通過させた後、又はアルカリ性の電
解質含有パジング液でオーバパジングし、その後スチー
ミング又は乾熱処理することにより処理する方法等が例
示される。ここで、捺染ペーストには、例えばアルギン
酸ソーダ、澱粉エーテル等の糊剤及び/又は乳化剤を含
んでいてもよく、また必要に応じて、例えば尿素等の捺
染助剤及び/又は分散剤を含んでいてもよい。セルロー
ス繊維上に本発明の化合物を染色又は捺染する場合、用
いられる酸結合剤は特に限定されないが、例えば、アル
カリ金属の水酸化物、アルカリ金属又はアルカリ土類金
属と無機又は有機酸との水溶性塩基性塩、あるいは加熱
状態でアルカリを遊離する化合物等を例示できる。特
に、アルカリ金属の水酸化物及び弱ないし中程度の強さ
の無機又は有機酸のアルカリ金属塩が挙げられ、これら
の中でも、ナトリウム又はカリウムの水酸化物、ナトリ
ウム塩及びカリウム塩が好ましい。このような酸結合剤
として具体的には、上述した炭酸ソーダ、重炭酸ソー
ダ、第三燐酸ソーダ、苛性ソーダ、ケイ酸ソーダの他、
苛性カリ、蟻酸ソーダ、炭酸カリ、第一又は第二燐酸ソ
ーダ、トリクロロ酢酸ソーダ等を用いることもできる。
合成又は天然のポリアミド繊維上や、ポリウレタン繊維
上に吸尽染色する場合においては、酸性〜弱酸性の染浴
中、pHの制御下に、本発明の化合物を吸尽させ、次い
で60〜120℃程度の温度下、中性〜アルカリ性にp
Hに変化させる方法等が例示される。ここで必要に応じ
て、均染剤等、例えば、塩化シアヌルとアミノベンゼン
スルホン酸の縮合生成物、塩化シアヌルとアミノナフタ
レンスルホン酸の縮合生成物、ステアリルアミンとエチ
レンオキサイドとの付加生成物等の均染剤等を用いても
差し支えない。
【0032】本発明のモノアゾ化合物又はその塩は、所
望の色相を得るために、必要に応じて本発明の特徴を損
なわない範囲で、他の反応染料と混合して使用すること
ができる。混合して使用する反応染料としては、特に制
約はないが、例えば、反応基としてスルファトエチルス
ルホン基、ビニルスルホン基、モノクロロトリアジン
基、モノフルオロトリアジン基、モノニコチン酸トリア
ジン基、ジクロロトリアジン基、ジフルオロモノクロロ
ピリミジン基、および、トリクロロピリミジン基の少な
くとも1種を少なくとも1つ以上有する染料、又はSumi
fix 、SumifixSupra 、Sumifix HF 、 Remazol
、Levafix 、Procion 、Cibacron、Basilen 、Dri
marene 、Kayacion、Kayacelon React などの冠称名
で市販されている染料、更には、特開昭50-178号、特開
昭 56-9483号、特開昭56-15481号、特開昭 56-118976
号、特開昭 56-128380号、特開昭 57-2365号、特開昭
57-89679号、特開昭 57-143360号、特開昭59-15451
号、特開昭 58-191755号、特開昭59-96174号、特開昭
59-161463号、特開昭 60-6754号、特開昭 60-12355
9号、特開昭 60-229957号、特開昭 60-260654号、特
開昭 61-126175号、特開昭 61-155469号、特開昭 61
-225256号、特開昭63-77974号、特開昭 63-225664号、
特開平1-185370号、特開平 3-770号、特開平5-32907
号、特開平5-117538号、特開平5-247366号、特開平6-28
7463号の各公報に記載されている染料、及びC.I.Reacti
ve Blue 19、C.I.Reactive Black 5で表される染料
等が例示される。
【0033】
【発明の効果】本発明のモノアゾ化合物(I)又はその
塩は繊維材料に対する染色及び捺染において優れた性能
を発揮する点に特徴がある。特にセルロース繊維材料の
染色に好適であり、良好な耐光性と耐汗日光性、優れた
耐湿潤性、例えば耐洗濯性、耐過酸化洗濯性、耐汗性、
耐酸加水分解性及び耐アルカリ性、更に良好な耐塩素
性、耐摩擦性と耐アイロン性を有する。又、優れたビル
ドアップ性、均染性及びウオッシュオフ性、さらに良好
な溶解性と吸尽・固着性を有する点、染色温度、中性塩
もしくは酸結合剤の量や染浴比の変動による影響を受け
にくく安定した品質の染色物が得られる点において特徴
を有する。更に、得られた染色物のフィックス処理時や
樹脂加工時における変色が少なく、保存時の塩基性物質
との接触による変化が少ないことにおいても優れてい
る。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。例中、「部」は重量部を表わす。
【0035】例1 常法により合成した、遊離酸の形が式(1)
【0036】
【化11】 (1)
【0037】で示されるモノアゾ中間体45.34部と
2, 4, 6―トリクロロ―s―トリアジン18.44
部とをpH3〜8、温度0〜30℃で縮合させ、遊離酸
の形が式(2)で示される化合物を得た。
【0038】
【化12】 (2)
【0039】これに、pH4〜9、温度10〜60℃、
水性媒体中でモルホリン8.71部を縮合させ、遊離酸
の形が式(3)で示される化合物を得た。
【0040】
【化13】 (3)
【0041】これに、pH1〜6、温度30〜100
℃、水性媒体中でニコチン酸12.31部を縮合させ、
遊離酸の形が下式(4)で示される化合物を得た。この
化合物(水溶液中のλmax510nm)は、木綿を染色し
たとき、スカーレットの色調の染色物をを与えた。
【0042】
【化14】 (4)
【0043】例2 2, 4, 6―トリクロロ―s―トリアジンの代りに
2, 4, 6―フルオロ―s―トリアジンを用いる以外
は、上記例1と同様の方法で合成しても、遊離酸の形が
式(4)で示される化合物が得られる。
【0044】例3 上記の例1及び2において、モノアゾ中間体(1)、モ
ルホリンおよびニコチン酸の2, 4, 6―トリクロロ
―s―トリアジンに対する縮合反応の順序を変えて合成
しても、遊離酸の形が式(4)で示されるモノアゾ化合
物が得られる。
【0045】例4 モノアゾ中間体(1)、モルホリンおよびニコチン酸の
代りに、各々、下表第二欄の化合物、第三欄の化合物及
び第四欄の化合物を用いる以外は、例1及び例2に準拠
して合成することにより、各々対応するモノアゾ化合物
が得られる。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】例5 例1で得た式(4)のモノアゾ化合物0.3部を200
部の水に溶解し、芒硝20部を加え、さらに木綿10部
を加えて60℃に昇温した。60℃に達してから、30
分経過後、炭酸ソーダ4部を加え、同温度で1時間染色
した。次いで水洗い及びソーピングを行なった。水洗い
時及びソーピング時のウオッシュオフ性は良好であり、
染色排水の着色量はわずかであった。得られた染色物
は、均一で濃い色であった。染色加工時において、溶解
性は良好であり、吸尽特性が優れ、固着率が高く、高い
カラーバリューを示した。得られた染色物の耐光性、耐
汗性、耐汗日光性、耐塩素性、耐酸加水分解性、耐アル
カリ加水分解性、耐洗濯性、耐過酸化洗濯性等の諸堅牢
度はいずれも良好であった。
【0051】例6 例4で得られるモノアゾ化合物0.3部を、各々、20
0部の水に溶解し、芒硝20部を加え、さらに木綿10
部を加えて60℃に昇温する。60℃に達してから、3
0分経過後、炭酸ソーダ4部を加え、同温度で1時間染
色する。次いで水洗い及びソーピングを行う。水洗い時
及びソーピング時のウオッシュオフ性はいずれのモノア
ゾ化合物を用いる場合でも良好であり、染色排水の着色
量はわずかである。得られる染色物は、いずれも均一で
濃い色である。染色加工時において、溶解性は良好であ
り、吸尽特性が優れ、固着率が高く、高いカラーバリュ
ーを示す。得られる染色物の諸堅牢度はいずれも良好で
ある。
【0052】例7 芒硝の使用量を20部から10部に変える以外は、例5に準
拠して染色を行う。得られる染色物は例5で得られる染
色物と同等の品質を有する。 例8 芒硝の使用量を20部から4部に変える以外は、例5に
準拠して染色を行う。得られる染色物は、例5で得られ
る染色物と同等の品質を有する。 例9 染色温度を60℃から70℃に変える以外は、例5〜8に準
拠して染色を行う。得られる染色物は優れた諸堅牢度を
有している。 例10 染色温度を60℃から80℃に変える以外は、例5〜8に準
拠して染色を行う。得られる染色物は優れた諸堅牢度を
有している。 例11 各モノアゾ化合物0.3部を用いる代わりに、各モノア
ゾ化合物0.3部及びメチルナフタレンスルホン酸とホ
ルムアルデヒドとの縮合物のナトリウム塩(スルホン化
度110%、平均重合度1.8)0.06部の混合物を
用いる以外は、例5〜10の各々に準拠して染色を行
う。得られる染色物は、例5〜10で得られる染色物と
同等の品質を有する。 例12 モノアゾ化合物0.3部の代わりにモノアゾ化合物の
0.1部又は0.6部を用いる以外は、例5〜11の各
々に準拠して染色を行う。得られる染色物は、モノアゾ
化合物0.6部を用いたものでは、0.3部を用いたも
のに比べて十分に濃く、使用したモノアゾ化合物のビル
ドアップ性はいずれも良好である。
【0053】例13 例1〜4で得られるそれぞれのモノアゾ化合物を用い
て、以下の組成をもつ色糊を作る。
【0054】色糊組成 モノアゾ化合物 5部 尿素 5部 アルギン酸ソーダ(5%)元糊 50部 熱湯 25部 重曹 2部バランス(水) 13部 合 計 100部
【0055】この色糊をシルケット加工綿ブロード上に
印捺し、中間乾燥後、100℃で5分間スチーミングを
行い、湯洗い、ソーピング、湯洗い、そして乾燥して、
仕上げる。得られる捺染物は、いずれも均一で濃い色で
ある。得られる捺染物の諸堅牢度は、いずれも良好であ
る。
【0056】例14 例1〜4で得られるモノアゾ化合物30部をそれぞれ、
熱水に溶解した後、25℃に冷却する。この染料溶液
に、32.5%苛性ソーダ水溶液15部および50度ボ
ーメの水ガラス150部を添加し、さらに25℃で水を
加えて全量を1000部とした直後に、この液をパジン
グ液として木綿織物をパジングする。パジングした木綿
織物を巻き上げ、ポリエチレンフィルムで密閉して、2
5℃の室温で20時間放置した後、常法で洗浄し、乾燥
して仕上げる。得られた染色物は、いずれも均一で濃い
色である。得られる染色物の諸堅牢度は、いずれも良好
である。 例15 例1〜4で得られるモノアゾ化合物20部をそれぞれ、
熱水に溶解した後、25℃に冷却する。この染料溶液
に、アルギン酸ソーダ1部、メタニトロベンゼンスルホ
ン酸ソーダ10部、および重炭酸ソーダ20部を添加
し、さらに25℃で水を加えて全量を1000部とした
直後に、この液をパジング液として木綿織物をパジング
する。パジングした木綿織物を120℃で2分間乾燥
し、次いで100℃で5分間スチーミングして、染料を
固着させる。得られる染色物は、いずれも均一で濃い色
である。又、染色物の諸堅牢度は、いずれも良好であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝田 修之 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住 友化学工業株式会社内 Fターム(参考) 4C063 AA01 BB02 CC43 DD12 EE10 4H056 FA01 JA02 JB02 JC05 4H057 AA01 AA02 BA07 BA24 DA01 DA20 DA24 EA01 GA04 GA07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I)で示されるモノアゾ化合物又
    はその塩。 【化1】 (I)[式中、m及びnは、互いに独立に0又は1であ
    り、Xは、mが0であるときには、下記式(X1)、(X
    2)、(X3)又は(X4) 【化2】 (式中、R2、R3、R4及びR5は、互いに独立に、水
    素、シアノ、非繊維反応性基で置換されていてもよいア
    ルキル又は非繊維反応性基で置換されていてもよいシク
    ロヘキシルを表し、Qは−CH2−、−O−、−S−、
    −SO2−又は−NR 6−を表し、R6は水素又は非繊維
    反応性基で置換されていてもよいアルキルを表し、uは
    1、2又は3である。)で示される基を表し、mが1で
    あるときには、下記式(X5) 【化3】 (X5)(式中、R7は水素又は非繊維反応性基で置換さ
    れていてもよいアルキルを表し、R8は水素、非繊維反
    応性基で置換されていてもよいアルキル、スルホ又はカ
    ルボキシを表す。)で示される基を表し、Yはカルボキ
    シ及びカルバモイルからなる群より選ばれる1〜2個の
    置換基により置換されていてもよいピリジニオを表
    す。]
  2. 【請求項2】mが、0である請求項1に記載のモノアゾ
    化合物又はその塩。
  3. 【請求項3】mが、1である請求項1に記載のモノアゾ
    化合物又はその塩。
  4. 【請求項4】Xが、一般式(X1)又は(X2)で示される
    基である請求項1もしくは2に記載のモノアゾ化合物又
    はその塩。
  5. 【請求項5】nが、0である請求項1〜4のいずれかに
    記載のモノアゾ化合物又はその塩。
  6. 【請求項6】Yが、3−カルボキシピリジニオである請
    求項1〜5のいずれかに記載のモノアゾ化合物又はその
    塩。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載のモノアゾ
    化合物又はその塩を用いることを特徴とする繊維材料の
    染色又は捺染方法。
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