JP2001336626A - 車両の変速制御装置 - Google Patents

車両の変速制御装置

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JP2001336626A JP2000159754A JP2000159754A JP2001336626A JP 2001336626 A JP2001336626 A JP 2001336626A JP 2000159754 A JP2000159754 A JP 2000159754A JP 2000159754 A JP2000159754 A JP 2000159754A JP 2001336626 A JP2001336626 A JP 2001336626A
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弘喜 小野
Matsuhiko Tsunekawa
松彦 常川
Shiro Ito
志郎 伊藤
Tomoyuki Ishida
智之 石田
Yutaka Kajino
楫野  豊
Takashi Niiyama
高司 新山
Fumiaki Nishikawa
文顕 西川
Fumio Shigematsu
文雄 重松
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Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変速装置の変速位置を現位置からアップ若し
くはダウン指令する一対のスイッチ式変速操作部を備え
た車両に於いて、油圧多板クラッチによる変速装置とシ
ンクロメッシュ機構による変速装置とを組合せて変速位
置を多段化する場合、多段化した変速操作を違和感なく
操作するとともに、変速位置を正確に把握できるように
する。 【解決手段】 変速レバーの把持部にスイッチ式の変速
操作部を設け、Hi−Loクラッチ47による第1主変
速装置41とシンクロメッシュ機構による第2主変速装
置43とを組合せて連携された主変速パターンを構成す
るに際して、第2主変速装置43を一旦中立位置にシフ
トした後に所定の変速位置にシフトさせるように制御す
るので、すべての変速操作でシンクロ同期が行われるよ
うになり、全ての変速時間が同一となって変速操作部の
スイッチ操作の違和感が解消される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の変速制御装置
に関するものであり、特に、変速装置の変速位置を現位
置からアップ若しくはダウン指令する一対のスイッチ式
操作部を備えた車両の変速制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
農業用トラクタをはじめとする此種車両には、特開平4
−259248号公報に示されるように、変速装置の変
速位置を現位置からアップ若しくはダウン指令する一対
のスイッチ式変速操作部を備え、この変速操作部のスイ
ッチ信号に応じてアクチュエータを駆動させて前記変速
装置を切換えるものが知られている。
【0003】しかし、油圧多板クラッチによる変速装置
(仮に「第1変速装置」という)と、シンクロメッシュ
機構による変速装置(仮に「第2変速装置」という)と
を組合せて変速位置を多段化する場合、前記第2変速装
置はシフタの移動時間の中にシンクロメッシュの同期時
間が入るので前記第1変速装置よりも変速に時間がかか
る。従って、前記変速操作部のスイッチ操作で変速位置
を1段ずつアップ若しくはダウンする際に、第1変速装
置が動作するときと第2変速装置が動作するときとでは
変速時間が異なって、スイッチ操作に違和感が生じる。
また、変速に要する時間的な遅れのため、前記変速操作
部のスイッチ操作による変速指示位置に対して実際の変
速位置が異なるので、変速位置を多段化した場合に作業
者が変速位置を誤認する虞がある。
【0004】そこで、変速装置の変速位置を現位置から
アップ若しくはダウン指令する一対のスイッチ式変速操
作部を備えた車両に於いて、油圧多板クラッチによる変
速装置とシンクロメッシュ機構による変速装置とを組合
せて変速位置を多段化する場合、多段化した変速操作を
違和感なく操作するとともに、変速位置を正確に把握で
きるようにするために解決すべき技術的課題が生じてく
るのであり、本発明はこの課題を解決することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたものであり、変速装置の変速位置
を現位置からアップ若しくはダウン指令する一対のスイ
ッチ式変速操作部36を備え、この変速操作部36のス
イッチ信号に応じてアクチュエータ60,61を駆動さ
せて前記変速装置を切換える車両の変速制御装置に於い
て、前記変速装置は高低2段の変速位置を有する油圧多
板クラッチ47による第1主変速装置41と、少なくと
も3段以上の変速位置を有するシンクロメッシュ機構に
よる第2主変速装置43とからなり、該第1主変速装置
41と第2主変速装置43を連携して切換えることによ
り少なくとも6段以上の主変速パターンを設け、該主変
速パターンを前記変速操作部36のスイッチ信号によっ
て切換える際に、前記アクチュエータ60,61を駆動
させて一旦前記第2主変速装置43を中立位置にシフト
した後に所定の変速位置にシフトさせるような制御手段
30を備えた車両の変速制御装置、及び、上記主変速パ
ターンの全変速位置を表示する表示部38を設け、該表
示部38に上記変速操作部36のスイッチ操作による変
速指示位置を表示するとともに、上記変速操作部36の
スイッチ操作から所定時間経過後に上記第1主変速装置
41若しくは第2主変速装置43が所定位置にシフトさ
れないときは、実際の変速検出位置を前記変速指示位置
とは表示方法を異にして前記表示部38に表示するよう
に構成した請求項1記載の車両の変速制御装置を備えた
車両の変速制御装置を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に従って詳述する。図1は車両の一例として農業用ト
ラクタ10を示し、車体の前部にエンジン11を搭載
し、該エンジン11の回転動力を後述するようにミッシ
ョンケース12内の各種変速装置により適宜変速した後
に、後輪13または前後輪14,13へ伝達するように
構成してある。車体の後部にはリンク装置15を介して
ロータリ等の作業機16を牽引する。
【0007】一方、運転席17の近傍には変速操作を行
うための変速レバー18や、作業機16の高さを変更す
るポジションレバー19等の各種レバーと、耕深制御ス
イッチ20や旋回制御スイッチ21等の各種スイッチ類
が設けられている。該運転席17の前方にはハンドルポ
スト24が設けられ、このハンドルポスト24にステア
リングハンドル25が装着されている。該ステアリング
ハンドル25を回転操作することにより、操向輪である
前輪14が回向して車体が旋回する。
【0008】また、ハンドルポスト24の側面に前後進
切換えレバー26を突設し、ステアリングハンドル25
の前方にメータパネル27を設けるとともに、該ステア
リングハンドル25の下方にクラッチペダル28や左右
ブレーキペダル(図示せず)等のペダル類を設ける。
尚、符号30は後述の制御手段であるコントローラ、3
1は作業機の高さを検出するリフトアーム角センサであ
る。
【0009】図2は前記変速レバー18を示し、該変速
レバー18はh字型のレバーガイド34から上方に突出
され、「高速」「中速」「低速」の3段の変速パターン
を有し、該変速レバー18をレバーガイド34に沿って
回動操作することにより、後述の副変速装置44がリン
ク機構を介して「高速」「中速」「低速」の何れかに手
動で切換わるように構成されている。また、該変速レバ
ー18の把持部には、後述の第1主変速装置41を「高
速」「低速」の何れかにアップ若しくはダウン指令する
スイッチ式第1変速操作部35と、該第1主変速装置4
1と後述の第2主変速装置43とを連携して組合わせた
主変速パターンを、現位置からアップ若しくはダウンす
る1対のモーメンタリスイッチからなる第2変速操作部
36とを備えてある。
【0010】前記第1変速操作部35は、水平方向に1
対のモーメンタリスイッチ35a,35bを設けてアッ
プ若しくはダウン指令するものであるが、シーソー式の
モーメンタリスイッチでアップ若しくはダウン指令する
もの、或いは、1個のモーメンタリスイッチにて操作す
る都度交互にアップ若しくはダウン指令をするものであ
ってもよい。また、前記第2変速操作部36は、上下方
向に1対のモーメンタリスイッチ36a,36bを設け
てアップ若しくはダウン指令するものである。そして、
変速レバー18の近くに変速位置のインジケータ37を
設け、第1主変速装置41と第2主変速装置43とを連
携して組合わせた主変速パターンの現位置がどこである
かを表示する。
【0011】或いは、図3に示すように、前記メータパ
ネル27内にインジケータ38を設け、第1主変速装置
41と第2主変速装置43とを連携して組合わせた主変
速パターンの現位置と、副変速装置44の副変速パター
ンの現位置とを同時に表示するようにしてもよい。後述
するように、第1主変速装置41は高低2段の変速パタ
ーンを有し、第2主変速装置43は少なくとも3段以
上、本実施の形態では4段の変速パターンを有する。従
って、第2主変速装置43の4段が夫々高低に切換え可
能となって、第1主変速装置41と第2主変速装置43
とを連携して組合わせた主変速パターンは、少なくとも
6段以上、本実施の形態では8段の変速パターン(第1
速〜第8速)を有することになり、更に、副変速装置4
4は3段の副変速パターン3段を有する。
【0012】図4は動力伝動系の線図であり、図5は油
圧回路図、図6は変速制御系のブロック図である。前記
エンジン11の回転動力は、クラッチハウジング内の主
クラッチ40にて断続操作され、順次ミッションケース
12内の第1主変速装置41、前後進切換え装置42、
第2主変速装置43、副変速装置44へと伝達するよう
に構成されている。
【0013】第1主変速装置41は、「高速」「低速」
二つのギヤ組45,46を切換えるための湿式多板形の
Hi−Loクラッチ47を有する変速装置であり、制御
手段であるコントローラ30によりHi−Loクラッチ
バルブ48を「高速」位置に切換えれば、前記Hi−L
oクラッチ47がHi側に「入」となり、一方のギヤ組
45を介して動力が「高速」で伝達される。また、Hi
−Loクラッチバルブ48を「低速」位置に切換えれ
ば、前記Hi−Loクラッチ47がLo側に「入」とな
り、前記一方のギヤ組45よりも減速比の高い他方のギ
ヤ組46を介して動力が「低速」で伝達される。このよ
うに、第1主変速装置41は高低2段の変速位置を有
し、該第1主変速装置41で変速された回転動力は前後
進切換え装置42に伝達される。
【0014】前後進切換え装置42は、「前進」「後
進」二つのギヤ組49,50を切換える湿式多板形の前
後進クラッチ51を有する変速装置であり、前述の前後
進切換えレバー26が前進側に操作されているときは前
進操作位置スイッチ52がオンとなり、コントローラ3
0から前後進バルブ54の前進ソレノイドに信号が送ら
れて、前後進クラッチ51の前進用クラッチが「入」と
なり、一方のギヤ組49を介して前進方向回転にて動力
が第2主変速装置43に伝達される。
【0015】これに対して、前後進切換えレバー26が
後進側に操作されているときは後進操作位置スイッチ5
3がオンとなり、コントローラ30から前後進バルブ5
3の後進ソレノイドに信号が送られて、前後進クラッチ
51の後進用クラッチが「入」となり、カウンタギヤを
含む他方のギヤ組50を介して後進方向回転にて動力が
第2主変速装置43に伝達される。そして、前後進切換
えレバー26が中立位置にあるときは前進操作位置スイ
ッチ52及び後進操作位置スイッチ53の双方がオフで
前後進クラッチ51が「切」となり、回転動力が遮断さ
れて第2主変速装置43に伝達されない。
【0016】第2主変速装置43は、四つのギヤ組から
なるシンクロメッシュギヤ式変速装置であり、前後進切
換え装置42から出力された回転動力を、動力上手側か
ら4速ギヤ組56、3速ギヤ組57、2速ギヤ組58、
1速ギヤ組59の何れか一つを通じて副変速装置44へ
伝達する。4速ギヤ組56と3速ギヤ組57との駆動側
ギヤ間にはシンクロメッシュ機構を有するシフタリング
を設け、このシフタリングを変速用アクチュエータであ
る第1変速用油圧シリンダ60の伸縮により前後スライ
ドさせるように構成し、これと同様に、2速ギヤ組58
と1速ギヤ組59との駆動側ギヤ間にもシンクロメッシ
ュ機構を有するシフタリングを設け、このシフタリング
を変速用アクチュエータである第2変速用油圧シリンダ
61の伸縮により前後スライドさせるように構成してあ
る。
【0017】コントローラ30から主変速「3−4速」
バルブ62の4速ソレノイドに信号が送られると、第1
変速用油圧シリンダ60の伸長により、前記4速ギヤ組
56を介して動力が伝達されて「4速」となり、主変速
「3−4速」バルブ62の3速ソレノイドに信号が送ら
れると、該第1変速用油圧シリンダ60の収縮により、
前記3速ギヤ組57を介して動力が伝達されて「3速」
となる。また、コントローラ30から主変速「1−2
速」バルブ63の2速ソレノイドに信号が送られると、
第2変速用油圧シリンダ61の伸長により、前記2速ギ
ヤ組58を介して動力が伝達されて「2速」となり、主
変速「1−2速」バルブ63の1速ソレノイドに信号が
送られると、該第2変速用油圧シリンダ61の収縮によ
り、前記1速ギヤ組59を介して動力が伝達されて「1
速」となる。このように、前記第2主変速装置43は
「1速」から「4速」までの4段の変速位置を有し、該
第2主変速装置43で変速された回転動力は副変速装置
44へ伝達される。
【0018】副変速装置44は、前記変速レバー18の
手動操作によりリンク機構を介して切換えるスライディ
ングメッシュギヤ式変速装置となっており、「低速」
「中速」のギヤ組65,66と、「高速」(直結)のギ
ヤ組67との3段の変速位置を有している。前記第2主
変速装置43で変速された回転動力は、この副変速装置
44にて更に変速される。
【0019】ここで、前記第2主変速装置43には、ギ
ヤ組合わせを検出する手段として主変速「1−N−2
速」位置センサ68と、主変速「3−N−4速」位置セ
ンサ69とが設けられ、副変速装置44にはギヤ組合わ
せを検出する手段として副変速「低速」位置センサ70
と、副変速「中速」位置センサ71と、副変速「高速」
位置センサ72とが設けられている。これらのセンサ6
8乃至72の検出信号はコントローラ30に送られる。
尚、符号73は前記クラッチペダル28の踏み込み操作
を検出するクラッチペダルセンサ、74は車体の走行速
度を検出する車速センサ、75は車体が走行状態か作業
状態かを指定する手段としての走行/作業切換えスイッ
チである。また、76は作業機16を昇降させるリフト
シリンダ、77はステアリングハンドル25の回転操作
により作動するパワーステアリング装置、78は前輪1
4へ伝達する動力を「等速」若しくは「増速」に切換え
る四駆切換えクラッチ、79L,79Rは左右の後輪を
独立して制動する左右のブレーキシリンダである。
【0020】そして、前記副変速装置44で変速された
回転動力は、リヤデファレンシャル装置81を経てリヤ
アクスルの減速ギヤ82にて減速され、後輪13が駆動
される。また、前記副変速装置44で変速された回転動
力は四駆切換えクラッチ78にも伝達され、該四駆切換
えクラッチ78にて「等速」或いは「増速」に切換えら
れた後、フロントデファレンシャル装置84を経てフロ
ントアクスルの減速ギヤ85にて減速され、前輪14が
駆動される。更に、エンジン11の回転動力は主クラッ
チ40の前段にてPTO系に分岐され、PTOクラッチ
86にて断接されて順次PTO逆転装置87、PTO変
速装置88を経て、車体後部に突設されたPTO取出し
軸89に伝達される。
【0021】斯くして、図3及び図7に示すように、第
1主変速装置41と第2主変速装置43とを連携して8
段の主変速パターンが得られ、更に、副変速装置44の
副変速パターン3段を組合わせて、24段の変速パター
ンを得ることができる。そして、前述の変速レバー18
の把持部に設けた第1変速操作部35の操作により、第
1主変速装置41が「高速」若しくは「低速」のどちら
かに切換わり、第2主変速装置43の変速パターンが
「1速」乃至「4速」の何れに位置している場合であっ
ても、第2主変速装置43の現位置は切換えずに第1主
変速装置41の変速パターンのみを現位置からアップ若
しくはダウンすることによって、変速段が1段アップ若
しくはダウンする。例えば、連携された主変速パターン
が「1段目」のときに第1変速操作部35のHiスイッ
チ35aを押圧操作すれば主変速パターンが「2段目」
にアップし、また、例えば主変速パターンが「6段目」
のときに第1変速操作部35のLoスイッチ35bを押
圧操作すれば主変速パターンが「5段目」にダウンす
る。
【0022】一方、変速レバー18の把持部に設けた第
2変速操作部36の操作により、第1主変速装置41と
第2主変速装置43とを連携して組合わせた主変速パタ
ーンを現位置からアップ若しくはダウンさせる。この第
2変速操作部36の増速スイッチ36a若しくは減速ス
イッチ36bを押圧操作したときは、後述する車体の走
行状態や作業状態に応じて、コントローラ30が前記増
速スイッチ36a若しくは減速スイッチ36bの押し操
作毎に現位置から1段ずつアップ若しくはダウンさせる
第1変速制御状態に、或いは、前記増速スイッチ36a
若しくは減速スイッチ36bの押し操作中の規定時間毎
に現位置から1段ずつアップ若しくはダウンさせる第2
変速制御状態に設定する。
【0023】本実施の形態では、前記第1変速制御状態
では前記増速スイッチ36a若しくは減速スイッチ36
bの押し操作毎に現位置から1段ずつアップ若しくはダ
ウンさせるが、前記スイッチの押し操作毎に現位置から
2段以上の複数段ずつアップ若しくはダウンさせるよう
にしてもよい(第3変速制御状態)。また、第2変速制
御状態では前記増速スイッチ36a若しくは減速スイッ
チ36bの押し時間毎に現位置から1段ずつアップ若し
くはダウンさせるが、前記スイッチの押し時間毎に現位
置から2段以上の複数段ずつアップ若しくはダウンする
ようにしてもよい(第4変速制御状態)。
【0024】いま、第1変速制御状態である場合、例え
ば主変速パターンが「1段目」のときに第2変速操作部
36の増速スイッチ36aを押圧操作すれば主変速パタ
ーンが「2段目」にアップし、主変速パターンが「2段
目」のときに該増速スイッチ36aを押圧操作すれば主
変速パターンが「3段目」にアップする。また、例えば
主変速パターンが「6段目」のときに第2変速操作部3
6の減速スイッチ36bを押圧操作すれば主変速パター
ンが「5段目」にダウンし、主変速パターンが「5段
目」のときに該減速スイッチ36bを押圧操作すれば主
変速パターンが「4段目」にダウンする。
【0025】これに対して、第2変速制御状態である場
合は、例えば主変速パターンが「1段目」のときに第2
変速操作部36の増速スイッチ36aを連続的に押圧操
作すれば、規定時間毎に主変速パターンが「2段目」
「3段目」……と順次1段ずつアップする。また、例え
ば主変速パターンが「7段目」のときに第2変速操作部
36の減速スイッチ36bを連続的に押圧操作すれば、
規定時間毎に主変速パターンが「6段目」「5段目」…
…と順次1段ずつダウンする。
【0026】ここで、油圧クラッチ(Hi−Loクラッ
チ47)を有した第1主変速装置41と、シンクロメッ
シュ機構を有した第2主変速装置43とを組合わせた動
力伝達系では、前記第2主変速装置43はシフタの移動
時間の中にシンクロメッシュの同期時間が入るので前記
第1主変速装置41よりも変速に時間がかかる。従っ
て、前記第2変速操作部36のスイッチ操作で変速位置
を1段ずつアップ若しくはダウンする際に、第1主変速
装置41が動作するときと第2主変速装置43が動作す
るときとでは変速時間が異なって、スイッチ操作に違和
感が生じる。
【0027】本発明では、この不具合を解消するため
に、前記第2変速操作部36のスイッチ操作があったと
きは、コントローラ30の指令により前記第1変速用油
圧シリンダ60または第2変速用油圧シリンダ61を駆
動させて、一旦前記第2主変速装置43を中立位置にシ
フトした後に所定の変速位置にシフトするように制御す
る。即ち、第2主変速装置43のギヤ組合わせが変速操
作前と変速操作後とで同一であり、該第2主変速装置4
3の変速動作が必要でない場合であっても、前記第2変
速操作部36のスイッチ操作で変速を行うときには、第
2主変速装置43を擬似動作的に一旦中立位置に経由さ
せることにより、すべての変速時間が同一となってスイ
ッチ操作の違和感が解消される。また、前記第1主変速
装置41のHi−Loクラッチ47による接続動作と、
第2主変速装置43のシフタのスライド動作を同時に行
うことにより、二つの系統の変速装置を略同時に変速開
始させて、トータルの変速時間を短縮することができ
る。
【0028】一般に、車体の発進時や変速時には動力伝
達時の軸トルクを可変にすれば変速ショックを低減で
き、油圧クラッチの場合はクラッチの圧力を可変にする
とよい。しかし、前記Hi−Loクラッチ47を制御す
るためのHi−Loクラッチバルブ48を比例圧力制御
弁に交換するとコスト高になるため、前後進切換え装置
42の前後進クラッチ51を制御するための前後進バル
ブ54を、発進時や変速時に比例圧力制御にて昇圧すれ
ば、コストを低減できるとともに制御のアルゴリズムが
簡素化される。
【0029】ここで、前記第2変速操作部36のスイッ
チ操作があったときは、前述したように、前後進バルブ
54を昇圧制御して前後進クラッチ51を一旦中立位置
にするが、前記第1変速操作部35のスイッチ操作があ
ったときは、シンクロメッシュ機構の同期が必要でない
ため、前記Hi−Loクラッチ47のみを動作させて前
後進切換え装置42の切換わり時間のロスをなくす。
尚、第2変速操作部36のスイッチ操作中に前記第1変
速操作部35のスイッチ操作が行われたときや、双方の
スイッチ操作が略同時に行われたときは、作業者の誤操
作による変速の可能性が高いので、一方の操作(例えば
第1変速操作部35のスイッチ操作)をコントローラ3
0内に記憶しておき、先に行われた変速操作を実行して
から記憶した変速操作を行うようにする。また、前記第
1変速操作部35のスイッチ操作による変速時の昇圧
を、第2変速操作部36のスイッチ操作による変速時の
昇圧よりも初期圧力を高く設定しておくことにより、初
期伝達トルクが高くなって変速時間が短縮され、変速時
の車速差が少なくなる。
【0030】また、図5に示したように、油圧ポンプ2
9から吐出された作動油は減圧バルブ32を通過した後
に、前記Hi−Loクラッチバルブ48、前後進バルブ
54、主変速3−4速バルブ62及び主変速1−2速バ
ルブ63等、パラレル接続された複数のバルブを介して
夫々Hi−Loクラッチ47、前後進クラッチ51、第
1主変速用油圧シリンダ60及び第2主変速用油圧シリ
ンダ61等に供給されるが、前記Hi−Loクラッチバ
ルブ48とパラレルに切換えバルブ33を設けてあり、
該切換えバルブ33の切換え操作によってHi−Loク
ラッチ47及び前後進クラッチ51への潤滑流量を一つ
のバルブのみで調整できるようにしてある。
【0031】そして、Hi−Loクラッチバルブ48の
切換え時や前後進バルブ54の昇圧時には、前記潤滑流
量を減量してアクチュエータに必要な油量を確保するこ
とにより、油圧ポンプ29の容量アップや油路の変更等
をせずして、油圧クラッチの機能維持が可能となる。
【0032】一方、図2及び図3にて前述したように、
第1主変速装置41と第2主変速装置43とを連携して
組合わせた主変速パターンの全変速位置を表示する表示
部であるインジケータ37または38には、第1主変速
装置41が低速ギヤ組46側に変速されているときは、
主変速パターンの左側部分(1速,3速,5速,7速の
何れか)が表示され、第1主変速装置41が高速ギヤ組
45側に変速されているときは、主変速パターンの右側
部分(2速,4速,6速,8速の何れか)が表示され
る。
【0033】従って、前記インジケータ37または38
の表示位置によって、第1変速操作部35を「高速」側
に操作可能か「低速」側に操作可能かを作業者が確実に
認識できる。また、第2変速操作部36を「増速」側に
操作したときは表示が上方へ移動し、第2変速操作部3
6を「減速」側に操作したときは表示が下方へ移動し
て、変速位置の増減が明確となって操作性が著しく向上
する。
【0034】しかし、変速に要する時間的な遅れのた
め、前記変速操作部のスイッチ操作による変速指示位置
に対して実際の変速位置が異なるので、変速位置を多段
化した場合に作業者が変速位置を誤認する虞がある。こ
のため、前記主変速パターンを第2変速操作部36のス
イッチ操作により変速した場合は、該スイッチ操作によ
る変速指示位置を前記インジケータ37または38の該
当箇所の点灯によって表示するとともに、該第2変速操
作部36のスイッチ操作から所定時間経過後に、前記第
1主変速装置41若しくは第2主変速装置43が所定位
置にシフトされないときは、実際の変速検出位置を前記
インジケータ37または38に表示する。
【0035】このとき、実際の変速検出位置の表示方法
は前記スイッチ操作による変速指示位置の表示方法とは
異にして、実際の変速検出位置の表示方法を例えば前記
インジケータ37または38の該当箇所の点滅によって
表示する。このように、故障等で指示された変速位置に
変速できないときは、表示方法を変えることによって作
業者に変速できなかったことを確実に告知することがで
きる。
【0036】尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない
限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該
改変されたものに及ぶことは当然である。
【0037】
【発明の効果】本発明は上記一実施の形態に詳述したよ
うに、請求項1記載の発明はスイッチ式変速操作部36
を備え、油圧多板クラッチ47による第1主変速装置4
1と、シンクロメッシュ機構による第2主変速装置43
とを組合せて主変速パターンを構成するに際して、第2
主変速装置43に対する変速動作の要否に拘わらず、該
第2主変速装置43を擬似動作的に一旦中立位置にシフ
トした後に所定の変速位置にシフトさせるように制御す
るので、すべての変速操作でシンクロ同期が行われるよ
うになり、前記双方の主変速装置41,43の変速時間
に差があったとしても、すべての変速時間が同一となっ
て前記変速操作部36のスイッチ操作の違和感が解消さ
れる。
【0038】請求項2記載の発明は上記主変速パターン
の全変速位置を表示する表示部38を設け、上記変速操
作部36のスイッチ操作による変速指示位置の表示と、
実際の変速検出位置の表示とを表示方法を異にして該表
示部38に表示するので、変速位置を多段化した場合に
作業者が変速位置を誤認する虞が解消される。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施の形態を示すものである。
【図1】トラクタの側面図。
【図2】変速レバーを示す斜視図。
【図3】変速装置のインジケータを示す正面図。
【図4】動力伝動系の線図。
【図5】油圧回路図。
【図6】変速制御系のブロック図。
【図7】変速装置の変速パターンを示す一覧図。
【符号の説明】
30 コントローラ 36 第2変速操作部 37,38 インジケータ 41 第1主変速装置 43 第2主変速装置 60 第1変速用油圧シリンダ 61 第2変速用油圧シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 志郎 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 石田 智之 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 楫野 豊 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 新山 高司 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 西川 文顕 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 重松 文雄 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 Fターム(参考) 3J067 AA03 AA16 AA21 AB11 AC03 AC51 BA51 CA31 DA74 DB02 DB12 FB62 FB71 GA14 3J552 MA04 MA13 MA25 MA26 NA07 NB01 PA18 QC03 RA15 SA02 SA26 SB02 SB33 VA76W VD17W

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速装置の変速位置を現位置からアップ
    若しくはダウン指令する一対のスイッチ式変速操作部3
    6を備え、この変速操作部36のスイッチ信号に応じて
    アクチュエータ60,61を駆動させて前記変速装置を
    切換える車両の変速制御装置に於いて、前記変速装置は
    高低2段の変速位置を有する油圧多板クラッチ47によ
    る第1主変速装置41と、少なくとも3段以上の変速位
    置を有するシンクロメッシュ機構による第2主変速装置
    43とからなり、該第1主変速装置41と第2主変速装
    置43を連携して切換えることにより少なくとも6段以
    上の主変速パターンを設け、該主変速パターンを前記変
    速操作部36のスイッチ信号によって切換える際に、前
    記アクチュエータ60,61を駆動させて一旦前記第2
    主変速装置43を中立位置にシフトした後に所定の変速
    位置にシフトさせるような制御手段30を備えたことを
    特徴とする車両の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 上記主変速パターンの全変速位置を表示
    する表示部38を設け、該表示部38に上記変速操作部
    36のスイッチ操作による変速指示位置を表示するとと
    もに、上記変速操作部36のスイッチ操作から所定時間
    経過後に上記第1主変速装置41若しくは第2主変速装
    置43が所定位置にシフトされないときは、実際の変速
    検出位置を前記変速指示位置とは表示方法を異にして前
    記表示部38に表示するように構成した請求項1記載の
    車両の変速制御装置。
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