JP2001335619A - エポキシ変性ポリイミドおよび、これを用いた感光性組成物、カバーレイフィルム、ソルダーレジスト、プリント配線板 - Google Patents

エポキシ変性ポリイミドおよび、これを用いた感光性組成物、カバーレイフィルム、ソルダーレジスト、プリント配線板

Info

Publication number
JP2001335619A
JP2001335619A JP2000396893A JP2000396893A JP2001335619A JP 2001335619 A JP2001335619 A JP 2001335619A JP 2000396893 A JP2000396893 A JP 2000396893A JP 2000396893 A JP2000396893 A JP 2000396893A JP 2001335619 A JP2001335619 A JP 2001335619A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy
group
carbon
modified polyimide
photosensitive composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000396893A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshifumi Okada
好史 岡田
Masayuki Hara
昌之 原
Hitoshi Nojiri
仁志 野尻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2000396893A priority Critical patent/JP2001335619A/ja
Publication of JP2001335619A publication Critical patent/JP2001335619A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工温度が低く、耐熱性に優れた樹脂とし
て、エポキシ変性ポリイミド及びこれを用いた感光性組
成物、及びこれを用いた配線材料である電気絶縁性、半
田耐熱性、造膜性、可撓性および耐薬品性に優れたカバ
ーレイフィルム、ソルダーレジスト、およびそれを用い
たプリント配線板を提供することを目的とする。 【解決手段】 水酸基またはカルボキシ基を有するポリ
イミドを合成し、これにエポキシ化合物を反応させエポ
キシ変性ポリイミドを得る。これに光反応開始剤等を添
加して感光性組成物とすることができ、感光性カバーレ
イフィルム、ソルダーレジスト等に加工でき、これらを
有するプリント配線板を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエポキシ変性ポリイ
ミド、それからなる新規な感光性組成物、プリント配線
板に関し、より詳しくは特に電子材料の分野で使用され
るエポキシ変性ポリイミド及びその製造方法、並びに、
これを用いエポキシ変性ポリイミドと光反応開始剤とを
必須成分とする、耐熱性、耐薬品性、絶縁性及び可撓性
に優れた感光性組成物、及びそれを用いた配線板材料特
には半田保護膜(ソルダーレジスト)やカバーレイフィ
ルム、およびプリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の高機能化、高性能化、
小型化が急速に進んでおり、それに伴い電子部品の小型
化や軽量化が求められている。このため、電子部品を実
装する配線板も通常のリジッドプリント配線板に比べ、
可撓性のあるフレキシブルプリント配線板(以下FPC
という)が従来にもまして注目され、急激に需要を増し
ている。
【0003】ところで、このFPCには、導体面を保護
する目的で、表面にカバーレイフィルムと呼ばれる高分
子フィルムが貼り合わされている。このカバーレイフィ
ルムを導体面の表面に接着する方法としては、一般的
に、所定の形状に加工した片面に接着剤の付いたカバー
レイフィルムをFPCに重ね、位置合わせをした後、プ
レス等で熱圧着する方法が用いられている。しかし、こ
こで用いられる接着剤はエポキシ系やアクリル系接着剤
等が主流であり、これらを用いると、半田耐熱性や高温
時の接着強度などの耐熱性が低いことや、可撓性に乏し
い等の問題があり、カバーレイフィルムのベースフィル
ムの性能を充分活かすことができなかった。
【0004】また、従来のエポキシ系やアクリル系の接
着剤を使用して、カバーレイフィルムをFPCに貼り合
わせる場合、貼り合わせる前のカバーレイフィルムに、
回路の端子部や部品との接合部に一致する穴や窓を開け
る加工を施す必要がある。しかし、薄いカバーレイフィ
ルムに穴等を開けるのが困難なだけでなく、カバーレイ
フィルムの穴等を、FPCの端子部や部品との接合部に
合わせる位置合わせはほとんど手作業に近く、作業性及
び位置精度が悪くまたコストもかかるものであった。
【0005】これらの作業性や位置精度を改善するため
に、感光性組成物を導体面に塗布し保護層を形成する方
法や、感光性カバーレイフィルム(感光性ドライフィル
ムレジストとも呼ばれる)の開発がなされ、作業性と位
置精度は向上した。
【0006】ところが、上記の感光性カバーレイフィル
ムには、アクリル系の樹脂が用いられているが、これら
は、耐熱温度やフィルムの脆性が十分ではない。このた
め、耐熱性やフィルムの機械的強度の向上の観点より、
感光性ポリイミドの使用が求められた。そこで、エステ
ル結合を介してメタクリロイル基を導入した感光性ポリ
イミド(特公昭55−030207号、特公昭55−0
41422号)や、メタクリロイル基を有するアミン化
合物またはジイソシアネート化合物をポリアミド酸のカ
ルボキシ基部位に導入した感光性ポリイミド(特開昭5
4−145794号,特開昭59−160140号,特
開平03−170547号,特開平03−186847
号、特開昭61−118424号)が開発された。
【0007】しかし、これらの感光性ポリイミドは、ポ
リアミド酸の状態でFPCに積層し、露光・現像した
後、イミド化してポリイミドとする工程を経るため、イ
ミド化反応のために250℃以上の温度をFPCにかけ
る必要があった。また、感光性ポリイミドによってはア
クリロイル基を熱により除去する必要があり、その際に
膜厚減少が大きいという問題があった。
【0008】そこで、露光・現像後、高温での熱処理を
要しない感光性ポリイミドとして、炭素−炭素2重結合
を有するジアミンを予め合成し、酸二無水物と反応させ
て得たポリアミド酸をイミド化し、これを感光性樹脂と
して用いる方法が提案された(特開昭59−10803
1号)。この場合、イミド化は露光・現像前になされて
いるため露光・現像後に高温の熱処理をする必要がな
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭59−
108031号の方法では、炭素−炭素2重結合を有す
るジアミン化合物を収率良く製造することは困難であっ
た。その理由は、ジアミン化合物は通常ジニトロ化物を
還元して得られるが、炭素−炭素2重結合を有するジニ
トロ化物を還元する際に炭素−炭素2重結合も還元され
やすいためである。そして収率が低下するため、炭素−
炭素2重結合を有するジアミン化合物は必然的に高価と
なる問題があった。
【0010】また、プリント配線板の製造においては半
田保護膜(ソルダーレジスト)の形成はほとんど必須と
いえる工程の1つである。産業用プリント配線板のソル
ダーレジストとしては、従来、アルキッド/メラミン樹
脂、エポキシ/メラミン樹脂、二液性エポキシ樹脂等の
熱硬化性ソルダーレジスト組成物が用いられており、こ
れらの熱硬化性ソルダーレジストは、プリント配線板の
表面に印刷その他の方法で塗布され、その後加熱硬化さ
せて保護膜を形成する。
【0011】しかし、これら従来のソルダーレジスト
は、塗布後の加熱硬化に相当の時間と温度を必要とする
ために生産性が悪く、また高い加熱硬化温度のために基
板の反り、収縮等が発生しやすいという問題があった。
これらの問題点を解消すべく民生用プリント配線板に用
いられている紫外線(UV)硬化性のソルダーレジスト
が検討された。しかし、これらは他の特性が十分ではな
かった。さらに、民生用のプリント配線板の銅箔等の導
体厚さが厚くても60μm通常40μmで用いられてい
るのに比較して、産業用プリント配線板は、約50〜7
0μmと、より厚く、したがって、産業用はソルダーレ
ジストを厚く塗布しなくてはならない。その反面、民生
用UV硬化性ソルダーレジストは厚膜での硬化性に問題
があり薄くせざるを得ない。ところがソルダーレジスト
の厚さを薄くすると、産業用プリント配線板に要求され
る絶縁性や半田耐熱性を満足することができず、信頼性
が損なわれる問題があった。
【0012】さらにフレキシブルプリント配線板の場合
には、産業用に限らず民生用であっても、上記の信頼性
に加えて良好な造膜性と可撓性が要求されるために、従
来の加熱硬化およびUV硬化のソルダーレジストでは不
十分である。従って産業用プリント配線板やフレキシブ
ルプリント配線板に用いる感光性ソルダーレジストの開
発が要望されていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたもので、エポキシ変成ポリイミド、お
よびこれを用いた、電気絶縁性、半田耐熱性、造膜性、
可撓性および耐薬品性に優れた保護膜を形成しうる感光
性組成物を提供し、更にこの感光性組成物を利用した、
カバーレイフィルム、ソルダーレジスト、およびプリン
ト配線板及びその製造方法を提供しようとするものであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこでこの様な従来の問
題点を解決し、充分な機械強度を有しつつ、耐熱性に優
れ、更に加工性、接着性、特には低吸湿性に優れた安価
な感光性ポリイミドを提供することを目的に検討を行っ
た。
【0015】具体的には、水酸基やカルボキシ基を有す
るポリイミドをエポキシ化合物で変性することによっ
て、炭素−炭素2重結合に限らず種々の官能基を有する
ポリイミドを自在に作製でき、この製造方法によれば上
記の課題も解決できることを見出した。すなわち本発明
に係るエポキシ変性ポリイミドは、カルボキシ基及び/
または水酸基を有するポリイミドを得た後に、エポキシ
基を2個以上有するエポキシ化合物、あるいはエポキシ
基と炭素−炭素2重結合またはエポキシ基と炭素−炭素
3重結合とを有する化合物等のエポキシ化合物とを反応
させる製造法により得られる。
【0016】すなわち、本発明のエポキシ変成ポリイミ
ドは、一般式(1)化12、
【0017】
【化12】
【0018】(ただし、式中R1は4価の有機基、R3
は、2価の有機基、R2は、化13
【0019】
【化13】
【0020】(式中R4は、エポキシ基、炭素―炭素2
重結合、または炭素―炭素3重結合からなる群から選択
される1以上を有する、1価の有機基である。)からな
る群より選択される有機基を1〜4個含む2価の有機
基、mは1以上の整数、nは0以上の整数。)で表され
る構造単位を1重量%以上有する。
【0021】一般式(1)中のRは、芳香族環を1〜
3個有するか脂環式である、1種又は2種以上の4価の
有機基でありうる。
【0022】また、一般式(1)中のRは、カルボキ
シ基及び/または水酸基を有するジアミンの残基であり
うる。
【0023】また、一般式(1)中のRが、群(I)
化14、
【0024】
【化14】
【0025】(式中はRは、−C−,−C(C
−,−CO−,−O−,単結合、Rは下記群
(II)化15
【0026】
【化15】
【0027】より選ばれる2価の有機基、Rは−O
−,−COO−を表す。)から選択される酸二無水物を
少なくとも10モル%以上含む酸二無水物の残基であり
うる。
【0028】また、一般式(1)中のR2が、群(II
I)化16
【0029】
【化16】
【0030】(但し、式中q及びsは1〜3の整数、r
は1〜4の整数、Rは、−O−,−S−,−CO−,
−CH−,−SO−,−C(CH−,−C
(CF−,−O−CH−C(CH−CH
−O−から選ばれる2価の有機基を表す。)から選ば
れるジアミンの残基でありうる。
【0031】さらに、一般式(1)中のR3が、群(I
V)化17
【0032】
【化17】
【0033】から選ばれるジアミンの残基でありうる。
【0034】本発明のエポキシ変成ポリイミドの製造方
法は、下記一般式(2)化18
【0035】
【化18】
【0036】(但し、式中R10は4価の有機基、R
11はカルボキシ基及び/または水酸基を含む2価の有
機基、R12は2価の有機基、mは1以上の整数、nは
0以上の整数。)で表されるポリイミドと、エポキシ基
を2個以上有するエポキシ化合物、エポキシ基と炭素―
炭素2重結合またはエポキシ基と炭素―炭素3重結合を
有する化合物からなる群より選択される化合物とを反応
させてなる。
【0037】一般式(2)のポリイミドのTgは、35
0℃以下でありうる。
【0038】また、一般式(2)を合成する際、ジアミ
ンと酸二無水物を有機溶媒中反応し、ポリアミド酸を生
成後、該ポリアミド酸有機溶媒溶液を減圧下で加熱乾燥
することにより、ポリイミドを形成しうる。
【0039】減圧下で加熱乾燥する温度は、80℃以上
400℃以下でありうる。
【0040】また、減圧下で加熱乾燥する圧力は、0.
09〜0.0001MPaでありうる。
【0041】本発明の感光性組成物は、少なくとも、
(A)一般式(1)化19
【0042】
【化19】
【0043】(ただし、式中R1は4価の有機基、R3
は、2価の有機基、R2は、化20
【0044】
【化20】
【0045】(式中R4は、エポキシ基、炭素―炭素2
重結合、または炭素―炭素3重結合からなる群から選択
される1以上を有する、1価の有機基である。)からな
る群より選択される1〜4の有機基を含む2価の有機
基、mは1以上の整数、nは0以上の整数。)で表され
る構造単位を有するエポキシ変性ポリイミド、(B)光
反応開始剤及び/または増感剤、を含有する。
【0046】また、本発明の感光性組成物の他の態様
は、少なくとも、(A)一般式(1)化21
【0047】
【化21】
【0048】(ただし、式中R1は4価の有機基、R3
は、2価の有機基、R2は、化22
【0049】
【化22】
【0050】(式中R4は、エポキシ基、炭素―炭素2
重結合、または炭素―炭素3重結合からなる群から選択
される1以上を有する、1価の有機基である。)からな
る群より選択される1〜4の有機基を含む2価の有機
基、mは1以上の整数、nは0以上の整数。)で表され
る構造単位を有する変性ポリイミド、(B)光反応開始
剤及び/または増感剤及び(C)反応性の炭素−炭素不
飽和結合を有する反応性モノマーまたはオリゴマー、を
含有する。
【0051】本発明のカバーレイフィルムは、上記感光
性組成物からなる。
【0052】本発明のソルダーレジストは、上記感光性
組成物からなる。
【0053】本発明のプリント配線板は、上記感光性組
成物を包含する。
【0054】本発明のプリント配線板は、上記カバーレ
イフィルムまたはソルダーレジストからなる保護膜の非
形成部に半田メッキ層または金メッキ層を有する。
【0055】本発明のプリント配線板は、上記感光性組
成物をプリント配線板上に塗布し、光硬化してソルダー
レジストからなる保護膜を形成して製造される。
【0056】本発明のプリント配線板は、上記感光性組
成物をプリント配線板上に塗布し光硬化してソルダーレ
ジストからなる保護膜を形成するステップと、このソル
ダーレジストからなる保護膜非形成部分に半田メッキま
たは金メッキを施すステップとを包含する製造方法によ
って製造される。
【0057】
【発明の実施の形態】本発明のエポキシ変性ポリイミド
は、一般式(1)化23
【0058】
【化23】
【0059】(ただし、式中R1は4価の有機基、R3
は、2価の有機基、R2は、化24
【0060】
【化24】
【0061】(式中R4は、エポキシ基、炭素―炭素2
重結合、または炭素―炭素3重結合からなる群から選択
される1以上を有する、1価の有機基である。)からな
る群より選択される1〜4の有機基を含む2価の有機
基、mは1以上の整数、nは0以上の整数。m/m+n
=0.01以上1以下、望ましくは、0.05以上1以
下、さらに望ましくは、0.1以上1以下である。)で
表される構造単位を含む。好ましくは、上記構造単位を
1重量%以上、好ましくは、5重量%以上、より好まし
くは10重量%以上有する、エポキシ変性ポリイミドで
ある。上記構造単位の含有量が1重量%未満である場合
は、光感光性の特性が発現しない。対して、上記構造単
位の含有量が1重量%以上より多ければ多いほど特性が
顕著に発現する。
【0062】この一般式(1)で表されるエポキシ変成
ポリイミドは、水酸基またはカルボキシ基を有するジア
ミン化合物を必須成分として含むジアミン成分と酸二無
水物成分とを有機溶媒中で反応させポリアミド酸を得た
後、イミド化により水酸基またはカルボキシ基を有する
ポリイミドを生成する。具体的には、下記一般式(2)
化25
【0063】
【化25】
【0064】(但し、式中R10は4価の有機基、R
11はカルボキシ基及び/または水酸基を含む2価の有
機基、R12は2価の有機基、mは1以上の整数、nは
0以上の整数。)で表されるカルボキシ基及び/または
水酸基を有するポリイミドが生成される。その後、この
ポリイミドとエポキシ化合物と反応させることによりエ
ポキシ変成ポリイミドを得ることができる。
【0065】ポリアミド酸の重合に用いられる酸二無水
物は、酸二無水物であれば特に限定されないが、例えば
2,2´−ヘキサフルオロプロピリデンジフタル酸二無
水物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ンジベンゾエート−3,3´,4,4´−テトラカルボ
ン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,
2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、
1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテト
ラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラ
カルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシク
ロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシ
ノルボナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テト
ラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、5−(2,
5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−
シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシ
クロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,
6−テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族または脂環式
テトラカルボン酸二無水物;ピロメリット酸二無水物、
3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
二無水物、3,3´,4,4´−ビフェニルスルホンテ
トラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレン
テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレ
ンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´−ビ
フェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3
´,4,4´−ジメチルジフェニルシランテトラカルボ
ン酸二無水物、3,3´,4,4´−テトラフェニルシ
ランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フラ
ンテトラカルボン酸二無水物、4,4´−ビス(3,4
−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無
水物、4,4´−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4´−ビス
(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパ
ン二無水物、3,3´,4,4´−パーフルオロイソプ
ロピリデンジフタル酸二無水物、3,3´,4,4´−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル
酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェ
ニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−
フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、
ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4´−ジフェニル
エーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−
4,4´−ジフェニルメタン二無水物等の芳香族テトラ
カルボン酸二無水物;1,3,3a,4,5,9b−ヘ
キサヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル−ナフト
[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3
a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5−
(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−
ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,
3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−
5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニ
ル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、
下記一般式(3)で表わされる化合物、化26
【0066】
【化26】
【0067】(式中R13は芳香環を有する2価の有機
基を示し、R14およびR15はそれぞれ水素原子また
はアルキル基を示す。)下記一般式(4)で表わされる
化合物、化27
【0068】
【化27】
【0069】(式中R16は芳香環を有する2価の有機
基を示し、R17およびR18はそれぞれ水素原子また
はアルキル基を示す。)で表わされる化合物等を挙げる
ことができるが、本発明には耐熱性の点で芳香族環を1
〜3個有するか脂環式であるテトラカルボン酸二無水物
が好ましい。
【0070】また、本発明のエポキシ変性ポリイミドは
有機溶媒への高い溶解性を求められる場合が多いので、
2,2´−ヘキサフルオロプロピリデンジフタル酸二無
水物;化28
【0071】
【化28】
【0072】及び2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンジベンゾエート−3,3´,4,4´−テ
トラカルボン酸二無水物;化29
【0073】
【化29】
【0074】が特に好ましい酸二無水物として挙げられ
る。これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独または
2種以上組み合わせて用いることができる。上記酸二無
水物とさらに他の酸二無水物との2種以上組み合わせる
場合には下記群(I)化30
【0075】
【化30】
【0076】(式中はRは、−C−,−C(C
−,−CO−,−O−,単結合、Rは下記群
(II)化31より選ばれる2価の有機基、Rは−O
−,−COO−,単結合を表す。)
【0077】
【化31】
【0078】から選ばれるテトラカルボン酸二無水物を
酸二無水物成分の10モル%以上使用する方が好まし
い。
【0079】次に、水酸基・カルボキシ基を有するジア
ミンとしては、水酸基・カルボキシ基を有していれば特
に限定されることはないが、以下の様なものが例示でき
る。例えば、2,4−ジアミノフェノール等のジアミノ
フェノール類、3,3´−ジアミノ−4,4´−ジヒド
ロキシビフェニル、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジ
ヒドロキシビフェニル、4,4´−ジアミノ−2,2´
−ジヒドロキシビフェニル、4,4´−ジアミノ−2,
2´,5,5´−テトラヒドロキシビフェニル等のヒド
ロキシビフェニル化合物類、3,3´−ジアミノ−4,
4´−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4´−ジア
ミノ−3,3´−ジハイドロキシジフェニルメタン、
4,4´−ジアミノ−2,2´−ジハイドロキシジフェ
ニルメタン、2,2−ビス[3−アミノ−4−ヒドロキ
シフェニル]プロパン、2,2−ビス[4−アミノ−3
−ヒドロキシフェニル]プロパン、2,2−ビス[3−
アミノ−4−ヒドロキシフェニル]ヘキサフルオロプロ
パン、4,4´−ジアミノ−2,2´,5,5´−テト
ラヒドロキシジフェニルメタン等のヒドロキシジフェニ
ルアルカン類、3,3´−ジアミノ−4,4´−ジヒド
ロキシジフェニルエーテル、4,4´−ジアミノ−3,
3´−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4´−ジ
アミノ−2,2´−ジヒドロキシジフェニルエーテル、
4,4´−ジアミノ−2,2´,5,5´−テトラヒド
ロキシジフェニルエーテル等のヒドロキシジフェニルエ
ーテル化合物、3,3´−ジアミノ−4,4´−ジヒド
ロキシジフェニルスルフォン、4,4´−ジアミノ−
3,3´−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、4,4
´−ジアミノ−2,2´−ジヒドロキシジフェニルスル
フォン、4,4´−ジアミノ−2,2´,5,5´−テ
トラヒドロキシジフェニルスルフォン等のジフェニルス
ルフォン化合物、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3
−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]プロパン等のビス
[(ヒドロキシフェニル)フェニル]アルカン化合物
類、4,4´−ビス(4−アミノ−3−ヒドキシフェノ
キシ)ビフェニル等のビス(ヒドキシフェノキシ)ビフ
ェニル化合物類、2,2−ビス[4−(4−アミノ−3
−ヒドロキシフェノキシ)フェニル]スルフォン等のビ
ス[(ヒドロキシフェノキシ)フェニル]スルフォン化
合物、3,5−ジアミノ安息香酸等のジアミノ安息香酸
類、3,3´−ジアミノ−4,4´−ジカルボキシビフ
ェニル、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジカルボキシ
ビフェニル、4,4´−ジアミノ−2,2´−ジカルボ
キシビフェニル、4,4´−ジアミノ−2,2´,5,
5´−テトラカルボキシビフェニル等のカルボキシビフ
ェニル化合物類、3,3´−ジアミノ−4,4´−ジカ
ルボキシジフェニルメタン、4,4´−ジアミノ−3,
3´−ジカルボキシジフェニルメタン、4,4´−ジア
ミノ−2,2´−ジカルボキシジフェニルメタン、2,
2−ビス[3−アミノ−4−カルボキシフェニル]プロ
パン、2,2−ビス[4−アミノ−3−カルボキシフェ
ニル]プロパン、2,2−ビス[3−アミノ−4−カル
ボキシフェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4´−
ジアミノ−2,2´,5,5´−テトラカルボキシジフ
ェニルメタン等のカルボキシジフェニルメタン等のカル
ボキシジフェニルアルカン類、3,3´−ジアミノ−
4,4´−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4´
−ジアミノ−3,3´−ジカルボキシジフェニルエーテ
ル、4,4´−ジアミノ−2,2´−ジカルボキシジフ
ェニルエーテル、4,4´−ジアミノ−2,2´,5,
5´−テトラカルボキシジフェニルエーテル等のカルボ
キシジフェニルエーテル化合物、3,3´−ジアミノ−
4,4´−ジカルボキシジフェニルスルフォン、4,4
´−ジアミノ−3,3´−ジカルボキシジフェニルスル
フォン、4,4´−ジアミノ−2,2´−ジカルボキシ
ジフェニルスルフォン、4,4´−ジアミノ−2,2
´,5,5´−テトラカルボキシジフェニルスルフォン
等のジフェニルスルフォン化合物、2,2−ビス[4−
(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェニル]
プロパン等のビス[(カルボキシフェニル)フェノキ
シ]アルカン化合物類、4,4´−ビス(4−アミノ−
3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル等のビス(ヒド
ロキシフェノキシ)ビフェニル化合物類、2,2−ビス
[4−(4−アミノ−3−カルボキシフェノキシ)フェ
ニル]スルフォン等のビス[(カルボキシフェノキシ)
フェニル]スルフォン化合物、をあげることができるが
下記群(III)化32
【0080】
【化32】
【0081】(但し、式中q及びsは1〜3の整数、r
は1〜4の整数、Rは、−O−,−S−,−CO−,
−CH−,−SO−,−C(CH−,−C
(CF−,−O−CH−C(CH−CH
−O−から選ばれる2価の有機基を表す。)からなる
群(III)から選択される水酸基またはカルボキシ基を
有するジアミン化合物は、工業的に入手しやすく本発明
の目的にかなったエポキシ変性ポリイミドを提供しう
る。
【0082】一般式(1)で表した本発明のポリイミド
の式中R3に相当するジアミン化合物、即ち水酸基やカ
ルボキシ基を有していないジアミン化合物は特に限定さ
れないが、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェ
ニレンジアミン、4,4´−ジアミノジフェニルメタ
ン、4,4´−ジアミノジフェニルエタン、4,4´−
ジアミノジフェニルエーテル、4,4´−ジアミノジフ
ェニルスルフィド、4,4´−ジアミノジフェニルスル
フォン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル]スルフォン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3
−ジメチル−4,4´−ジアミノビフェニル、5−アミ
ノ−1−(4´−アミノフェニル)−1,3,3−トリ
メチルインダン、6−アミノ−1−(4´−アミノフェ
ニル)−1,3,3−トリメチルインダン、4,4´−
ジアミノベンズアニリド、3,5−ジアミノ−3´−ト
リフルオロメチルベンズアニリド、3,5−ジアミノ−
4´−トリフルオロメチルベンズアニリド、3,4´−
ジアミノジフェニルエーテル、2,7−ジアミノフルオ
レン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフル
オロプロパン、4,4´−メチレン−ビス(2−クロロ
アニリン)、2,2´,5,5´−テトラクロロ−4,
4´−ジアミノビフェニル、2,2´−ジクロロ−4,
4´−ジアミノ−5,5´−ジメトキシビフェニル、
3,3´−ジメトキシ−4,4´−ジアミノビフェニ
ル、4,4´−ジアミノ−2,2´−ビス(トリフルオ
ロメチル)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロ
プロパン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、4,4´−ビス(4−アミノフェノキシ)−ビフ
ェニル、1,3´−ビス(4−アミノフェノキシ)ベン
ゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレ
ン、4,4´−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビ
スアニリン、4,4´−(m−フェニレンイソプロピリ
デン)ビスアニリン、2,2´−ビス[4−(4−アミ
ノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘ
キサフルオロプロパン、4,4´−ビス[4−(4−ア
ミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタ
フルオロビフェニル等の芳香族ジアミン;ジアミノテト
ラフェニルチオフェン等の芳香環に結合された2個のア
ミノ基と当該アミノ基の窒素原子以外のヘテロ原子を有
する芳香族ジアミン;1,1−メタキシリレンジアミ
ン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、ペンタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミ
ン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメ
チレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イ
ソフォロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエ
ニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダ
ニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6,2,1,
2.7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4´
−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族ジ
アミンおよび脂環式ジアミン、化33
【0083】
【化33】
【0084】(式中R19は、−O−,−COO−,−
OCO−,−CONH−及び−CO−から選ばれる2価
の有機基を示し、R20はステロイド骨格を有する1価
の有機基を示す。)で表わされるモノ置換フェニレンジ
アミン類、化34
【0085】
【化34】
【0086】(R21は炭素数1〜12の炭化水素基を
示し、yは1〜3の整数であり、zは1〜20の整数で
ある。)で表わされる化合物等を挙げることができ、本
発明には下記群(IV)化35
【0087】
【化35】
【0088】から選ばれるジアミン化合物が本発明の水
酸基やカルボキシ基を有さないジアミン化合物として好
ましい。また、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フ
ェニル]スルフォンの使用は、ポリイミドの溶解性を高
めるので特に好ましい。これらのジアミン化合物は単独
でまたは2種以上組み合わせて用いることもできる。
【0089】ポリアミド酸を得るには、その方法は特に
限定されず、一般的な重合方法が用いられる。この中
で、本発明に好ましく用いられる重合方法を以下、説明
する。すなわち、ポリアミド酸は、アルゴンや窒素等の
不活性雰囲気中においてジアミン化合物を有機溶媒中に
溶解またはスラリー状に拡散させ、これに酸二無水物を
有機溶媒に溶解またはスラリー状に拡散させた状態また
は固体の状態で添加し反応させて製造される。
【0090】本発明では、ジアミン成分に水酸基または
カルボキシ基を有するジアミン化合物を用いるが、これ
らの官能基を有さないその他のジアミン化合物もジアミ
ン成分として用い酸二無水物成分と共重合させても良
い。例えば、2種類のジアミン化合物(ジアミン化合物
−1及びジアミン化合物−2とする。)を有機極性溶媒
中に先に加えておき、ついで酸二無水物成分を加え、ポ
リアミド酸重合体の溶液としてもよい。また、ジアミン
化合物−1を有機極性溶媒中に先に加えておき、酸二無
水物を加えそのあとジアミン化合物−2を加え、ポリア
ミド酸重合体の溶液としてもよい。
【0091】また、2種類の酸二無水物(酸二無水物−
1と酸二無水物−2とする。)を共重合させることもで
きる。この場合には、水酸基またはカルボキシ基を有す
るジアミン化合物を有機極性溶媒中に先に加えておき、
ついで酸二無水物−1を加え、ついで酸二無水物−2を
加え、ポリアミド酸重合体の溶液としてもよい。更に、
ジアミン化合物、酸二無水物をそれぞれ2種用いる場合
には、ジアミン化合物−1とジアミン化合物−2を有機
極性溶媒中に先に加えておき、酸二無水物−1を加え、
ついで酸二無水物−2を加え、ポリアミド酸重合体の溶
液としてもよい。
【0092】本発明はこれらのポリアミド酸の重合手順
に特に限定するものではなく、上記の添加方法を逆に
し、酸二無水物を先に加え、ジアミン化合物を後に加え
るようにしても本発明のポリイミドを得ることができ
る。
【0093】これらの反応成分の組み合わせに関わら
ず、ジアミン化合物の総モル数と酸二無水物の総モル数
の比は100:90〜90:100が好ましいが、通常
はほぼ等モルの100:99〜99:100で良い。こ
れらのポリアミド酸重合時の反応温度は、−20℃〜9
0℃が望ましい。反応時間は30分から24時間程度で
ある。
【0094】ポリアミド酸の重量平均分子量は、5,0
00〜1,000,000であることが望ましい。重量
平均分子量が5,000未満では、生成したポリイミド
の分子量も低くなり、そのポリイミドをそのまま用いて
も脆くなって好ましくない、一方、重量平均分子量が
1,000,000を越えるとポリアミド酸ワニスの粘
度が高くなりすぎ取扱いが難しくなって好ましくない。
これらの分子量は添加するジアミン化合物と酸二無水物
のモル比の調整、反応温度、反応時間、圧力等で調整で
きる。なおポリアミド酸に各種の有機添加剤、無機のフ
ィラー類及び各種の強化材を配合して、複合化されたポ
リイミドとすることも可能である。
【0095】ここでポリアミド酸の生成反応に使用され
る有機極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシ
ド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホル
ムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチル
アセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのア
セトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−
ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェ
ノール、o−、m−、またはp−クレゾール、キシレノ
ール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノ
ール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエー
テル系溶媒、メタノール、エタノール、ブタノール等の
アルコール系溶媒、ブチルセロソルブ等のセロソルブ
系、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロ
ラクトンなどをあげることができ、これらを単独または
混合物として用いるのが望ましいが、更にはキシレン、
トルエンのような芳香族炭化水素も使用可能である。溶
媒は、ポリアミド酸を溶解するものであれば特に限定さ
れない。本発明の好ましいポリイミドへの転化方法を後
で説明するが、その転化方法によればポリアミド酸を減
圧加熱して溶媒の除去とイミド化を同時に行うので、ポ
リアミド酸を溶解し、なるべく沸点の低い有機溶媒を選
択することが工程上有利である。
【0096】次に、ポリアミド酸をイミド化する工程に
ついて説明する。ポリアミド酸をポリイミドに転化する
方法として熱的方法や化学的方法が適用される。このイ
ミド化反応においては反応水が生成する。この生成した
水は、ポリアミド酸を加水分解し分子量の低下を引き起
こす。従って高分子量のポリイミドを得るためには、水
を除去しながらイミド化することが要求される。
【0097】水を除去する方法として、1)トルエン・
キシレン等の共沸溶媒を加え共沸により除去する方法、 2)無水酢酸等の脂肪族酸二無水物とトリエチルアミン
・ピリジン・ピコリン・イソキノリン等の3級アミンを
加える化学的イミド化法が公知である。これらの方法
は、本発明に係る水酸基またはカルボキシ基を有するポ
リイミドを得るためのイミド化に用いることができる。
【0098】しかし、1)の共沸による水の除去は、溶
液系に水が存在し水による加水分解が起こりやすい。ま
た2)の化学的イミド化法は、生成する水を脂肪族酸二
無水物が化学的に取り除くため、加水分解がおこらない
という点では、1)の系に比べ有利であるものの、系内
に脂肪族酸二無水物・3級アミンが残るため、これらを
取り除く工程が必要となる。
【0099】したがって、イミド化により生成する水を
加熱・減圧し、積極的に系外に除去することにより加水
分解を抑え、分子量低下を避ける方法が、特に本発明に
おいて好ましく用いられる。この方法によれば、用いた
原料の酸二無水物中に、加水分解により開環したテトラ
カルボン酸あるいは、酸二無水物の片方が加水開環した
もの等が混入してポリアミド酸の重合反応が停止した場
合でも、イミド化時の減圧・加熱により、開環した酸二
無水物が再び閉環し酸二無水物となり、イミド化中に系
内に残っているアミンと反応して分子量の向上が期待で
きる。
【0100】イミド化の加熱条件は、80〜400℃が
好ましいが、イミド化が効率よく行われ、しかも水が効
率よく除かれる温度である、100℃以上、望ましくは
120℃以上が適している。最高温度は、用いるポリイ
ミドの熱分解温度以下に設定することが望ましく、通
常、250〜350℃程度でイミド化は、ほぼ完了する
ため、最高温度をこの程度にすることもできる。
【0101】減圧する圧力の条件は、圧力が小さいほう
が好ましいが、上記加熱条件で、イミド化時に生成する
水が効率よく除去される圧力であればよい。具体的に
は、減圧加熱する圧力は0.09〜0.0001MPa
であり、望ましくは、0.08〜0.0001MPa、
さらに望ましくは、0.07〜0.001MPaであ
る。
【0102】本発明で好ましく用いられ得るポリアミド
酸溶液を減圧下で加熱乾燥して直接イミド化する減圧加
熱装置については、減圧下で加熱乾燥できるならいずれ
の装置でも良い。バッチ式の減圧加熱装置としては、真
空オーブンが例示できる。また、連続式の装置として
は、減圧装置を備えた押出し機が例示できる。押し出し
機は、2軸あるいは3軸押出し機が好ましい。これらの
装置は生産量により適宜選択できる。ここでいう減圧装
置を備えた押出し機とは、熱可塑性樹脂を加熱溶融押出
しを行う一般的な溶融押出し機に、減圧機構と溶媒を除
去する機構を付設させたものである。この減圧装置を備
えた押出し機により、ポリアミド酸溶液が混練されなが
らイミド化され、同時に溶媒とイミド化時に生成した水
が除去されつつ、水酸基またはカルボキシ基を有するポ
リイミドが生成される。
【0103】次にエポキシ変性ポリイミドの製造方法に
ついて説明する。前述の水酸基またはカルボキシ基を有
するポリイミドを、有機溶媒に溶解し、エポキシ化合物
と反応させることにより本発明のエポキシ変性ポリイミ
ドが得られる。このエポキシ変性ポリイミドは熱可塑性
を示すものが好ましく、350℃以下のガラス転移温度
(Tg)が好ましい。
【0104】エポキシ化合物と水酸基またはカルボキシ
基を有するポリイミドとの反応に用いられる溶媒は、エ
ポキシ基とは反応せず、水酸基またはカルボキシ基を有
するポリイミドを溶解するものであれば特に限定されな
い。例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキ
シドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルム
アミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N
−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリド
ンなどのピロリドン系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、
ブタノール等のアルコール系溶媒、ブチルセロソルブ等
のセロソルブ系あるいはヘキサメチルホスホルアミド、
γ−ブチロラクトン等、更にはキシレン、トルエンのよ
うな芳香族炭化水素も使用可能である。これらを単独ま
たは混合物として使用することができる。本発明のエポ
キシ変性ポリイミドは、最終的には溶媒が除去して用い
られる場合が殆どであるので、なるべく沸点の低いもの
を選択することも重要である。
【0105】ここで、水酸基またはカルボキシ基を有す
るポリイミドと反応させるエポキシ化合物について説明
する。好ましいエポキシ化合物としては、エポキシ基を
2個以上有するエポキシ化合物やエポキシ基と炭素−炭
素2重結合あるいは炭素−炭素3重結合を有する化合物
が挙げられる。
【0106】エポキシ基を2個以上有するエポキシ化合
物とは、エポキシ基を分子内に2個以上持っている化合
物をいい次のように例示できる。例えば、エピコート8
28(油化シェル社製)等のビスフェノール樹脂、18
0S65(油化シェル社製)等のオルソクレゾールノボ
ラック樹脂、157S70(油化シェル社製)等のビス
フェノールAノボラック樹脂、1032H60(油化シ
ェル社製)等のトリスヒドロキシフェニルメタンノボラ
ック樹脂、ESN375等のナフタレンアラルキルノボ
ラック樹脂、テトラフェニロールエタン1031S(油
化シェル社製)、YGD414S(東都化成)、トリス
ヒドロキシフェニルメタンEPPN502H(日本化
薬)、特殊ビスフェノールVG3101L(三井化
学)、特殊ナフトールNC7000(日本化薬)、TE
TRAD−X、TETRAD−C(三菱瓦斯化学社製)
等のグリシジルアミン型樹脂、旭電化工業製エポキシ
アデカオプトマー KRM−2110、アデカオプトマ
ーSP−170等の脂環式エポキシ樹脂などがあげられ
る。
【0107】エポキシ基と炭素−炭素2重結合を有する
化合物とは、エポキシ基と炭素−炭素2重結合を分子内
に持っていれば特に限定されないが、以下のように例示
することができる。即ちアリルグリシジルエーテル・グ
リシジルアクリレート・グリシジルメタクリレート・グ
リシジルビニルエーテル等である。
【0108】エポキシ基と炭素−炭素3重結合を有する
化合物とは、エポキシ基と炭素−炭素3重結合を分子内
に持っていれば特に限定されないが、以下のように例示
することができる。即ちプロパギルグリシジルエーテル
・グリシジルプロピオレート・エチニルグリシジルエー
テル等である。
【0109】これらのエポキシ化合物及び水酸基または
カルボキシ基を有するポリイミドとを反応させるために
は、これらを有機溶媒に溶解し加熱により反応させる。
任意の溶解方法で良いが、反応温度は40℃以上130
℃以下が好ましい。特に炭素−炭素2重結合や炭素−炭
素3重結合を有するエポキシ化合物については、炭素−
炭素2重結合・炭素−炭素3重結合が熱により分解ある
いは架橋しない程度の温度で反応させることが好まし
く、具体的には40℃以上100℃以下、さらに好まし
くは50℃以上90℃以下である。反応時間は数分程度
から8時間程度である。このようにして、エポキシ変性
ポリイミドの溶液を得ることができる。なお、このエポ
キシ変性ポリイミド溶液には、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリウレタン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂
を混合して用いてもよいし、エポキシ樹脂、アクリル樹
脂、ビスマレイミド、ビスアリルナジイミド、フェノー
ル樹脂、シアナート樹脂等の熱硬化性樹脂を混合して用
いてもよい。また、種々のカップリング剤を混合しても
よい。
【0110】本発明のエポキシ変性ポリイミドに、エポ
キシ樹脂用として通常用いられる硬化剤を配合すると良
好な物性の硬化物が得られることがある。この傾向は、
水酸基またはカルボキシ基を有するポリイミドにエポキ
シ基を2個以上有するエポキシ化合物を反応させて得た
エポキシ変性ポリイミドにおいて特に顕著である。この
場合のエポキシ樹脂用の硬化剤としてはアミン系・イミ
ダゾール系・酸無水物系・酸系等が代表例として示され
る。たとえば、4,4´−ジアミノジフェニルスルフォ
ンがある。
【0111】次に、本発明の感光性組成物について説明
する。本発明の感光性組成物は、少なくとも、(A)一
般式(1)化36
【0112】
【化36】
【0113】(ただし、式中R1は4価の有機基、R3
は、2価の有機基、R2は、化37
【0114】
【化37】
【0115】(式中R4は、エポキシ基、炭素―炭素2
重結合、または炭素―炭素3重結合からなる群から選択
される1以上を有する、1価の有機基である。)から選
択される1〜4の有機基を含む2価の有機基、mは1以
上の整数、nは0以上の整数。)で表される構造単位を
有するエポキシ変性ポリイミド、(B)光反応開始剤及
び/または増感剤、を含有する。
【0116】また、本発明の感光性組成物の他の態様と
しては、少なくとも、一般式(1)化38
【0117】
【化38】
【0118】(ただし、式中R1は4価の有機基、R3
は、2価の有機基、R2は、化39
【0119】
【化39】
【0120】(式中R4は、エポキシ基、炭素―炭素2
重結合、または炭素―炭素3重結合からなる群から選択
される1以上を有する、1価の有機基である。)から選
択される1〜4の有機基を含む2価の有機基、mは1以
上の整数、nは0以上の整数。)で表される構造単位を
有するエポキシ変性ポリイミド、(B)光反応開始剤及
び/または増感剤、及び(C)反応性の炭素−炭素不飽
和結合を有する反応性モノマーまたはオリゴマー、を含
有する。
【0121】本発明にかかる感光性組成物は通常、適当
な有機溶媒に少なくとも(A)上記得られた本発明のエ
ポキシ変性ポリイミド、及び(B)光反応開始剤を溶解
させて製造される。適当な有機溶媒に溶解した状態であ
れば、溶液(ワニス)状態で使用に供することができ成
膜する際便利である。
【0122】この場合に用いる有機溶媒としては、溶解
性の観点から非プロトン性極性溶媒が望ましく、具体的
には、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−
ピロリドン、N−ベンジル−2−ピロリドン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジ
メチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミ
ド、N−アセチル−ε−カプロラクタム、ジメチルイミ
ダゾリジノン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、γ−ブ
チロラクトン、ジオキサン、ジオキソラン、テトラヒド
ロフランなどが好適な例としてあげられる.これらは単
独で用いても良いし、混合系として用いることも可能で
ある。この有機溶媒は、エポキシ化合物で変性した際に
用いた有機溶媒をそのまま残留させたものでもよく、単
離後のエポキシ変性ポリイミドに新たに添加したもので
もよい。また、塗布性を改善するために、トルエン、キ
シレン、ジエチルケトン、メトキシベンゼン、シクロペ
ンタノン等の溶媒をポリマーの溶解性に悪影響を及ぼさ
ない範囲で混合することができる。
【0123】次に本発明に係るエポキシ変性ポリイミド
組成物に感光性を付与する場合に好ましく配合されうる
(B)成分として、光反応開始剤について説明する。g
線程度の長波長の光によりラジカルを発生する化合物の
一例として、下記一般式(5)や一般式(6)化40
【0124】
【化40】
【0125】(式中、R22、R25及びR27は、−
、−C(CH)、−C(C
、−C(CH、−CCl
を、R23、R24及びR26は、−C、メ
トキシ,エトキシ、−C(CH)、−C
(CHを表す。)で表されるアシルフォスフィン
オキシド化合物が挙げられる。これにより発生したラジ
カルは、炭素−炭素2重結合を有する反応基(ビニル・
アクリロイル・メタクリロイル・アリル等)と反応し架
橋を促進する。特に一般式(6)で表されるアシルフォ
スフィンオキシドは、一般式(5)の化合物が2個のラ
ジカルを発生するのに対して、α開裂で4個のラジカル
を発生するため好ましい。
【0126】また、光反応開始剤として光カチオン発生
剤を用いるとエポキシ基の硬化反応を進めるため、エポ
キシ基を2個以上有するエポキシ化合物を反応させて得
たエポキシ変性ポリイミドの硬化剤にもなり得る。例え
ば、ジメトキシアントラキノンスルフォン酸のジフェニ
ルヨードニウム塩等のジフェニルヨードニウム塩類・ト
リフェニルスルフォニウム塩類・ピリリニウム塩類、ト
リフェニルオニウム塩類・ジアゾニウム塩類等を例示す
ることができる。この際、カチオン硬化性の高い脂環式
エポキシやビニルエーテル化合物を混合することが好ま
しい。
【0127】更に同様に、光反応開始剤として光塩基発
生剤を用いるとエポキシ基の硬化反応を進めるため、エ
ポキシ基を2個以上有するエポキシ化合物を反応させて
得たエポキシ変性ポリイミドの硬化剤にもなり得る、例
えば、ニトロベンジルアルコールやジニトロベンジルア
ルコールとイソシアナートの反応により得られるウレタ
ン化合物、あるいはニトロ−1−フェニルエチルアルコ
ールやジニトロ−1−フェニルエチルアルコールとイソ
シアナートの反応により得られるウレタン化合物、ジメ
トキシ−2−フェニル−2−プロパノールとイソシアナ
ートの反応により得られるウレタン化合物等が例示でき
る。
【0128】なお上記で例示した光反応開始剤は、本発
明のエポキシ変性ポリイミド100重量部に対し、0.
1〜50重量部配合することが好ましく、0.3〜20
重量部とすることが、さらに好ましい。0.1〜50重
量部の範囲を逸脱すると、物性あるいは現像性に好まし
くない影響を及ぼすことがある.なお、光反応開始剤と
して、1種類の化合物を用いても良いし、数種を混合し
て用いてもよい。
【0129】次に、増感剤について説明する。本発明の
感光性組成物には、炭素―炭素2重結合または3重結合
を構造上有するエポキシ変性ポリイミドのラジカル重合
開始剤として種々のパーオキサイドを用いることができ
る。パーオキサイドの中で、3,3´,4,4´−テト
ラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン
は好ましく用いられる。これらのラジカル重合開始剤
は、次に列挙される増感剤と組み合わせて用いることは
特に好ましい。増感剤は、列挙すると、ミヒラケトン、
ビス−4,4´−ジエチルアミノベンゾフェノン、ベン
ゾフェノン、カンファーキノン、ベンジル、4,4´−
ジメチルアミノベンジル、3,5−ビス(ジエチルアミ
ノベンジリデン)−N−メチル−4−ピペリドン、3,
5−ビス(ジメチルアミノベンジリデン)−N−メチル
−4−ピペリドン、3,5−ビス(ジエチルアミノベン
ジリデン)−N−エチル−4−ピペリドン、3,3´−
カルボニルビス(7−ジエチルアミノ)クマリン、3,
3´−カルボニルビス[7−(ジメチルアミノ)クマリ
ン]、リボフラビンテトラブチレート、2−メチル−1
−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ
プロパン−1−オン、2,4−ジメチルチオキサント
ン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソ
プロピルチオキサントン、3,5−ジメチルチオキサン
トン、3,5−ジイソプロピルチオキサントン、1−フ
ェニル−2−(エトキシカルボニル)オキシイミノプロ
パン−1−オン、ベンゾインエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ベンズアントロン、5−ニトロアセ
ナフテン、2−ニトロフルオレン、アントロン、1,2
−ベンズアントラキノン、1−フェニル−5−メルカプ
ト−1H−テトラゾール、チオキサンテン−9−オン、
10−チオキサンテノン、3−アセチルインドール、
2,6−ジ(p−ジメチルアミノベンザル)−4−カル
ボキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−ジメチルア
ミノベンザル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、
2,6−ジ(p−ジエチルアミノベンザル)−4−カル
ボキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−ジエチルア
ミノベンザル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、
4,6−ジメチル−7−エチルアミノクマリン、7−ジ
エチルアミノ−4−メチルクマリン、7−ジエチルアミ
ノ−3−(1−メチルベンゾイミダゾリル)クマリン、
3−(2−ベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノ
クマリン、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチ
ルアミノクマリン、2−(p−ジメチルアミノスチリ
ル)ベンゾオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノス
チリル)キノリン、4−(p−ジメチルアミノスチリ
ル)キノリン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベ
ンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)
−3,3−ジメチル−3H−インドール等があるがこれ
らに限定されない。
【0130】増感剤は、本発明のエポキシ変性ポリイミ
ド100重量部に対し、0.1〜50重量部配合するこ
とが好ましく、0.3〜20重量部とすることが、さら
に好ましい。0.1〜50重量部の範囲を逸脱すると、
増感効果が得られない。また、現像性に好ましくない影
響を及ぼすことがある。なお、増感剤として、1種類の
化合物を用いても良いし、数種を混合して用いてもよ
い。
【0131】また、本発明に係るエポキシ変性ポリイミ
ド組成物に感光性を付与する場合には、実用に供しうる
感光感度を達成するため光重合助剤を配合することが望
ましい。
【0132】光重合助剤としては、例えば、4−ジエチ
ルアミノエチルベンゾエート、4−ジメチルアミノエチ
ルベンゾエート、4−ジエチルアミノブロピルベンゾエ
ート、4−ジメチルアミノプロピルベンゾエート、4−
ジメチルアミノイソアミルベンゾエート、N−フェニル
グリシン、N−メチルーN−フェニルグリシン、N−(4
−シアノフェニル)グリシン、4−ジメチルアミノベン
ゾニトリル、エチレングリコールジチオグリコレート、
エチレングリコールジ(3−メルカブトプロピオネー
ト)、トリメチロールプロパンチオグリコレート、トリ
メチロールプロパントリ(3−メルカプトプロピオネー
ト)、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート、
ペンタエリスリトールテトラ(3−メルカプトプロピオ
ネート)、トリメチロールエタントリチオグリコレー
ト、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ト
リメチロールエタントリ(3−メルカプトプロピオネー
ト)、ジペンタエリスリトールヘキサ(3−メルカプト
プロピオネート)、チオグリコール酸、α一メルカプト
プロピオン酸、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t
−ブチルペルオキシメトキシペンゾエート、t−ブチル
ペルオキシニトロベンゾエート、t−ブチルペルオキシ
エチルベンゾエート、フェニルイソプロピルペルオキシ
ベンゾエート、ジt−ブチルジペルオキシイソフタレー
ト、トリt−ブチルトリペルオキシトリメリテート、ト
リt−ブチルトリペルオキシトリメシテート、テトラt−
ブチルテトラペルオキシピロメリテート、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、
3,3´,4,4´−テトラ(t−ブチルペルオキシカ
ルボニル)ペンゾフェノン、3,3,4,4´−テトラ
(t−アミルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、
3,3´,4,4´−テトラ(t−ヘキシルペルオキシ
カルボニル)ベンゾフェノン、2,6−ジ(p−アジド
ベンザル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、2,6
−ジ(p−アジドベンザル)−4―カルボキシシクロヘ
キサノン、2,6−ジ(p−アジドベンザル)−4−メ
トキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−アジドベン
ザル)−4−ヒドロキシメチルシクロヘキサノン、3,
5−ジ(p−アジドベンザル)−1−メチル−4−ピペ
リドン、3,5−ジ(p−アジドベンザル)−4−ピペ
リドン、3,5−ジ(p−アジベンザル)−N−アセチル
−4−ピペリドン、3,5−ジ(p−アジドベンザル)
−N−メトキシカルボニルー4−ピペリドン、2,6−
ジ(p−アジドベンザル)−4−ヒドロキシシクロヘキ
サノン、2,6−ジ(m−アジドベンザル)−4−カル
ボキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(m−アジドベン
ザル)−4−メトキシシクロヘキサノン、2,6−ジ
(m−アジドベンザル)−4−ヒドロキシメチルシクロ
ヘキサノン、3,5−ジ(m−アジドべンザル)−N−メ
チル−4−ピペリドン、3,5−ジ(m−アジドベンザ
ル)−4−ピペリドン、3,5−ジ(m−アジドベンザ
ル)−N−アセチルー4−ピペリドン、3,5−ジ(m−
アジドベンザル)−N−メトキシカルボニル−4−ピペ
リドン、2,6−ジ(p−アジドシンナミリデン)−4
−ヒドロキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−アジ
ドシンナミリデン)−4−カルボキシシクロヘキサノ
ン、2,6−ジ(p−アジドシンナミリデン)−4−シ
クロヘキサノン、3,5−ジ(p−アジドシンナミリデ
ン)−N−メチル−4−ピペリドン、4,4´−ジアジ
ドカルコン、3,3´ージアジドカルコン、3,4´−
ジアジドカルコン、4,3´−ジアジドカルコン、1,
3−ジフェニル−1,2,3−プロパントリオン−2−
(o−アセチル)オキシム、1,3−ジフェニル−1,
2,3−プロパントリオン−2−(o−n−プロピルカ
ルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−1,2,3
−プロパントリオン−2−(o−メトキシカルボニル)
オキシム、1,3−ジフェニル−1,2,3−プロパン
トリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、
1,3−ジフェニル−1,2,3−プロパントリオン−
2−(o−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニル
−1,2,3−プロパントリオン−2−(o−フェニル
オキシカルボニル)オキシム、1,3−ビス(p−メチ
ルフェニル)−1,2,3−プロパントリオン−2−
(o−ベンゾイル)オキシム、1,3−ビス(p−メト
キシフェニル)−1,2,3−プロパントリオン−2−
(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−(p−メト
キシフェニル)−3−(p−ニトロフェニル)−1,
2,3−プロパントリオン−2−(o−フェニルオキシ
カルボニル)オキシム等を用いることができるが、これ
らに限定されない。また、別の助剤として、トリエチル
アミン・トリブチルアミン・トリエタノールアミン等の
トリアルキルアミン類を混合することもできる。
【0133】光重合助剤は、エポキシ変性ポリイミド1
00重量部に対し、0.1〜50重量部配合されること
が好ましく、0.3〜20重量部の範囲がさらに好まし
い。0.1〜50重量部の範囲を逸脱すると、目的とす
る増感効果が得られない。また、現像性に好ましくない
影響を及ぼすことがある。なお、光重合助剤として1種
類の化合物を用いてもよいし、数種を混合してもよい。
【0134】また、本発明に係る感光性組成物には、感
光感度をさらに向上させるため、上記(B)成分の、光
反応開始剤または増感剤に加え、(C)反応性の炭素炭
素不飽和結合を有するモノマーまたはオリゴマーを配合
してもよい。
【0135】(C)反応性の炭素炭素不飽和結合を有す
るモノマーまたはオリゴマーは、炭素−炭素不飽和結合
を有する化合物であり、光重合を容易にするものが好ま
しい。例示すると、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチ
レングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトール
ジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート、テトラメチロー
ルプロパンテトラアクリレート、テトラエチレングリコ
ールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタ
クリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリ
スリトールジメタクリレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレー
ト、テトラメチロールプロパンテトラメタクリレート、
テトラエチレングリコールジメタクリレート、メトキシ
ジエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエ
チレングリコールメタクリレート、β−メタクリロイル
オキシエチルハイドロジェンフタレート、β−メタクリ
ロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクレート、ステア
リルメタクレート、フェノキシエチルアクリレート、フ
ェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキ
シポリエチレングリコールアクリレート、β−アクリロ
イルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、ラウリ
ルアクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクレート、トリエチレ
ングリコールジメタクレート、ポリエチレングリコール
ジメタクレート、1,3−ブチレングリコールジメタク
レート、ポリプロピレングリコールジメタクレート、2
−ヒドロキシ1,3ジメタクロキシプロパン、2,2−
ビス[4−(メタクロキシエトキシ)フェニル]プロパ
ン、2,2−ビス[4−(メタクロキシ・ジエトキシ)
フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(メタクロキ
シ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、ポリエチレン
グリコールジクリレート、トリプロピレングリコールジ
アクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレー
ト、2,2−ビス[4−(アクリロキシ・ジエトキシ)
フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキ
シ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、2−ヒドロキ
シ1−アクリロキシ3−メタクロキシプロパン、トリメ
チロールプロパントリメタクレート、テトラメチロール
メタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテト
ラアクリレート、メトキシジプロピレングリコールメタ
クレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレー
ト、ノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレ
ート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールアク
リレート、1−アクリロイルオキシプロピル−2−フタ
レート、イソステアリルアクリレート、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテルアクリレート、ノニルフェノキシ
エチレングリコールアクリレート、ポリプロピレングリ
コールジメタクレート、1,4−ブタンジオールジメタ
クレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジメ
タクレート、1,6−メキサンジオールジメタクレー
ト、1,9−ノナンジオールメタクレート、2,4−ジ
エチル−1,5−ペンタンジオールジメタクレート、
1,4−シクロヘキサンジメタノールジメタクレート、
ジプロピレングリコールジアクリレート、トリシクロデ
カンジメタノールジアクリレート、2,2−水添ビス
[4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロ
パン、2,2−ビス[4−(アクリロキシ・ポリプロポ
キシ)フェニル]プロパン、2,4−ジエチル−1,5
−ペンタンジオールジアクリレート、エトキシ化トリメ
チロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トチ
メチロールプロパントリアクリレート、イソシアヌル酸
トリ(エタンアクリレート)、ペンタエリスリトールテ
トラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテ
トラアクリレート、プロポキシ化ペンタエリスリトール
テトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトレ
アクリレート、ジペンタエリスリトールポリアクリレー
ト、イソシアヌル酸トリアリル、グリシジルメタクレー
ト、グリシジルアリルエーテル、1,3,5−トリアク
リロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、トリアリル
1,3,5−ベンゼンカルボキシレート、トリアリルア
ミン、トリアリルシトレート、トリアリルフォスフェー
ト、アロバービタル、ジアリルアミン、ジアリルジメチ
ルシラン、ジアリルジスルフィド、ジアリルエーテル、
ジアリルシアヌレート、ジアリルイソフタレート、ジア
リルテレフタレート、1,3−ジアリロキシ−2−プロ
パノール、ジアリルスルフィド、ジアリルマレエート、
4,4´−イソプロピリデンジフェノールジメタクレー
ト、4,4´−イソプロピリデンジフェノールジアクリ
レート等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0136】架橋密度を向上するためには、本発明の感
光性組成物は、さらに、特に2官能以上のモノマーを用
いることが望ましい。この反応性の炭素炭素不飽和結合
を有するモノマーまたはオリゴマーは、本発明のエポキ
シ変性ポリイミド100重量部に対し、1〜200重量
部配合することが好ましく、3〜150重量部の範囲が
さらに好ましい。1〜200重量部の範囲を逸脱する
と、目的とする効果が得られない場合がある。また、現
像性に好ましくない影響を及ぼすことがある。なお、反
応性の炭素炭素不飽和結合を有するモノマーまたはオリ
ゴマーとして、1種類の化合物を用いても良いし数種を
混合して用いてもよい。
【0137】本発明の感光性組成物は、さらに適当な有
機溶媒を含んでいてもよい。適当な有機溶媒に溶解した
状態であれば、溶液状態で使用に供することができ造膜
性に優れる。この場合に用いる溶媒としては、溶解性の
観点から非プロトン性極性溶媒が望ましく、具体的に
は、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピ
ロリドン、N−ベンジル−2−ピロリドン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、
ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルトリアミ
ド、N−アセチル−ε−カプロラクタム、ジメチルイミ
ダゾリジノン、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、γ−ブ
チロラクトン、ジオキサン、ジオキソラン、テトラヒド
ロフランなどが好適な例としてあげられる。これらは単
独で用いても良いし、混合系として用いることも可能で
ある。この有機溶媒は、ポリイミドの合成反応で用いた
溶媒をそのまま残留させたものでもよく、単離後のポリ
イミド前駆体に新たに添加したものでもよい。また、造
膜性を改善するために、トルエン、キシレン、ジエチル
ケトン、メトキシベンゼン、シクロペンタノン等の溶媒
を溶解性に悪影響を及ぼさない範囲で混合しても差し支
えない。特に溶媒としてシクロペンタノンを用いると、
造膜性に優れた感光性組成物を得ることができる。
【0138】次に、本発明の感光性を有するカバーレイ
フィルムは、上記のエポキシ変性ポリイミドから得られ
る感光性組成物を流延または塗布し、フィルム状とし、
乾燥させて、得ることができる。この際、金属やPET
等のフィルム等の支持体の上に塗布後乾燥させ、支持体
より剥がして単独のフィルムの形態として取り扱っても
よい。また、図1に示すように、PET等のフィルム1
6の上に積層したまま取り扱うこともできる。感光性ポ
リイミド14の表面に保護フィルム12をラミネートす
る態様であってもよい。感光性組成物の乾燥温度は、熱
によりエポキシ基あるいは、2重結合・3重結合が失活
しない温度で行うことが望ましく、具体的には180℃
以下好ましくは、150℃以下である。また、乾燥温度
は低い温度から段階的に上げていってもよい。乾燥時間
は、含まれる溶媒の大部分が揮発し、塗布したワニスが
フィルム化するのに十分な時間でよく、具体的には数分
間から30分、さらに好ましくは数分間から15分間で
ある。
【0139】このようにして得られた感光性カバーレイ
フィルムは、プリント配線板の一部として用いられう
る。図2に、電気用配線板を貼り合わせる工程について
説明する。この工程は、予め銅箔等の導電体によって回
路が形成されたFPCの導電体面を感光性カバーレイフ
ィルムにより保護する工程である。本発明の感光性カバ
ーレイフィルムを用いたフレキシブルプリント基板の製
造工程を示す。(a)(b)は、銅張積層板(CCL)
と、本発明のPETフィルム16と保護フィルム12と
の積層体の形態を有する感光性カバーレイフィルムとを
張り合わせる工程である。この工程は、予めポリイミド
フィルム22上に銅箔等の導電体によって回路18が形
成されたCCLの導電体面を感光性ドライフィルム(カバ
ーレイフィルム)により保護する工程である。具体的に
は、CCLと、感光性ドライフィルム(カバーレイフィ
ルム)をあわせて、熱ラミネート、熱プレスあるいは熱
真空ラミネートにより張り合わせる。この時の温度は、
熱によりエポキシ基あるいは、炭素―炭素二重結合・三
重結合が失活しない温度で行うことが望ましく、具体的
には180℃以下好ましくは、150℃以下である。
【0140】つぎに、図2(c)は、この積層体に、所
定のパターンのフォトマスク26を介して光を照射して
いる工程、図2(d)は、塩基性溶液によりカバーレイ
フィルムの未露光部を溶解除去する現像により、所望の
パターンを得る工程である。この現像には、通常のポジ
型フォトレジスト現像装置を用いて行ってもよい。
【0141】現像液としては、塩基性溶液あるいは有機
溶媒を用いることができる。例えば、現像液は、塩基性
を呈する水溶液・あるいは有機溶媒であれば、一種類の
化合物の溶液でもよく、2種類以上の化合物の溶液でも
よい.塩基性溶液は、通常、塩基性化合物を水にあるい
はメタノール等のアルコールに溶解した溶液である。
【0142】塩基性化合物の濃度は、通常、0.1〜5
0重量%とするが、支持基板等への影響などから、0.
1〜30重量%とすることが好ましい。なお、現像液
は、ポリイミドの溶解性を改善するため、メタノール、
エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、
N−メチルー2−ピロリドン・N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N一ジメチルアセトアミド等の水溶性有機済媒
を、さらに含有していてもよい。
【0143】上記塩基性化合物としては、例えば、アル
カリ金属、アルカリ土顆金属またはアンモニウムイオン
の、水酸化物または炭酸塩や、アミン化合物などが挙げ
られ、具体的には、2一ジメチルアミノエタノール、3
−ジメチルアミノ−1−プロパノ−ル、4−ジメチルア
ミノ−1−ブタノール、5−ジメチルアミノ−1−ペン
タノール、6−ジメチルアミノ−1−ヘキサノール、2
−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、3
−ジメチルアミノ−2,2一ジメチル−1−プロパノー
ル、2−ジエチルアミノエタノール、3−ジエチルアミ
ノ−1−プロパノール、2−ジイソプロピルアミノエタ
ノール、2−ジ−n−ブチルアミノエタノール、N,N−
ジベンジル−2−アミノエタノール、2−(2−ジメチ
ルアミノエトキシ)エタノール、2−(2−ジエチルア
ミノエトキシ)エタノール、1−ジメチルアミノ−2−
プロパノール、1−ジエチルアミノ−2−プロパノー
ル、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノ
ールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、N−t−
ブチルジエタノールアミン、N一ラウリルジエタノール
アミン、3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオー
ル、トリエタノールアミン、トリイソプロパノ−ルアミ
ン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノール
アミン、N−n−ブチルエタノールアミン、N−t−ブチル
エタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパ
ノールアミン、2−アミノエタノール、3−アミノ−1
−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、6−ア
ミノ−1−ヘキサノール、1−アミノ−2−プロパノー
ル、2−アミノ−2,2−ジメチル−1−プロパノー
ル、1−アミノブタノール、2−アミノ−1−ブタノー
ル、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン、2−
アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール,2−
アミノ−2−エチルー1,3−プロパンジオール、3−
アミノ−1,2−プロパンジオール、2−アミノ−2−
ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸
水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニ
ウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ
エチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアン
モニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウ
ムヒドロキシド、アミノメタノール、2−アミノエタノ
ール、3−アミノプロパノール、2−アミノプロパノー
ル、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イ
ソプロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、
ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリメチル
アミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリ
イソプロピルアミンなどを用いることが好ましいが、水
にあるいはアルコールに可溶であり、溶液が塩基性を呈
するものであれば、これら以外の化合物を用いてもかま
わない。
【0144】また、現像液として、塩基性溶液以外に有
機溶媒を用いることもできる。この場合、有機溶媒を単
独で用いても、感光性組成物をよく溶かす良溶媒とあま
り溶かさない貧溶媒との混合系を用いてもよい。現像に
よって形成したパターンは、次いでリンス液により洗浄
して、現像液を除去する。リンス液には、現像液との混
和性の良いメタノール、エタノール、イソプロピルアル
コール、水などが好適な例としてあげられる。上述の処
理によって得られたパターンを、20℃乃至200℃程
度の温度で加熱処理することにより、本発明の感光性カ
バーレイフィルムからなる樹脂パターンが高解像度で得
られる。この樹脂パターンは、耐熱性が高く、機械特性
に優れる。
【0145】また、本発明のソルダーレジストは、上記
得られた感光性組成物を用いてプリント配線板上に形成
される。具体的には、フレキシブルプリント基板やガラ
スエポキシプリント基板上にスクリーン印刷あるいは他
の方法で塗布する。スクリーン印刷の場合には周知の方
法で基板上にパターン印刷し、印刷された基板を80〜
120℃で30〜60分間加熱して希釈剤を除去する。
次いで基板に光、例えば、紫外線を照射して硬化させ
る。ここで照射する紫外線としては、1000〜800
0オングストロームの間に主波長を有するものが好まし
く、その中でも特に2000〜4000オングストロー
ムの紫外線が適当であり、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高
圧水銀灯、長高圧水銀灯、キセノンランプ等を用いるこ
とができる。照射時間は組成物の組成、膜厚、ランプ強
度、光源からの距離等に依存するが、例えば30W/c
mの入力をもつ高圧水銀灯での露光時間は、5〜30秒
である。
【0146】上述の処理によって得られたソルダーレジ
ストを、20℃から200℃までの選ばれた温度で加熱
処理してもよい。このようにして得られた本発明の感光
性組成物の硬化物からなるソルダーレジストは、耐熱性
が高く機械特性に優れ、これを用いるプリント配線板に
高信頼性を付与する。
【0147】また、プリント配線板上の、上記のソルダ
ーレジスト非形成部には、電解めっき等により、半田メ
ッキや金メッキを施すことができる。
【0148】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものでは
ない。実施例中、ESDAは、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3´,
4,4´−テトラカルボン酸二無水物、6FDAは、
2,2´−ヘキサフルオロプロピリデンジフタル酸二無
水物、BAPS−Mは、ビス[4−(3−アミノフェノ
キシ)フェニル]スルフォン、DMAcは、N,N−ジ
メチルアセトアミド、DMFは、N,N−ジメチルフォ
ルムアミドを表す。
【0149】(ガラス転移温度(Tg))島津製作所
DSC CELL SCC−41(示差走査熱量計)に
より、窒素気流下で昇温速度10℃/分で室温から40
0℃までの温度範囲を測定した。
【0150】(重量平均分子量)Waters製GPC
(gel permeation chromatography)を用いて以下の条
件で測定した。(カラム:Shodex製 KD−80
6M 2本、温度60℃、検出器:RI、流量:1ml
/分、展開液:DMF(臭化リチウム0.03M、リン
酸0.03M)、試料濃度:0.2wt%、注入量:2
0μl、基準物質:ポリエチレンオキサイド)
【0151】(イミド化率の測定)ポリアミド酸溶液
(DMF溶液)をPETフィルム上にキャストし、10
0℃10分、130℃10分加熱後、PETフィルムか
ら剥がし、ピン枠に固定し、150℃60分、200℃
60分、250℃60分加熱し、5μm厚みポリイミド
フィルムを得る。実施例あるいは比較例で作成したポリ
イミドをDMFに溶かし、PETフィルム上にキャスト
し、100℃30分加熱後、PETフィルムから剥が
し、ピン枠に固定し、真空オーブン中で、80℃670
Paの条件で12時間加熱乾燥し、5μm厚みのポリイ
ミドフィルムを得た。それぞれのフィルムのIRを測定
し、イミドの吸収/ベンゼン環の吸収の比を求める。
で得たイミドの吸収/ベンゼン環の比をイミド化率10
0%とした時の、のイミドの吸収/ベンゼン環の比が
何%に相当するかを求める。これをイミド化率とする。
【0152】(実施例1) <カルボキシ基を有するポリイミドの合成>攪拌機を備
えた2000mlのセパラブルフラスコにBAPS−M
43.05g(0.1モル)、DMF300gをとり、
ESDA115.3g(0.20モル)を一気に激しく
攪拌しながら加え、このまま30分間攪拌を続けた。次
いで、ジアミノ安息香酸15.2g(0.1モル)をD
MF150gに溶かし上記溶液に加えて、30分間攪拌
し、ポリアミド酸溶液を得た。このポリアミド酸の重量
平均分子量(以後Mwと表す)は、6万であった。この
ポリアミド酸溶液を、テフロン(登録商標)コートした
バットにとり、真空オーブンで、150℃10分、16
0℃10分、170℃10分、180℃10分、190
℃10分210℃30分、670Paの圧力で減圧加熱
した。その後真空オーブンより取り出し、160gのカ
ルボキシ基を有する熱可塑性ポリイミドを得た。このポ
リイミドのMwは6.5万、Tgは190℃、イミド化
率は100%であった。
【0153】<エポキシ変性ポリイミドの合成>上記で
合成したポリイミド33gをジオキソラン66gに溶解
し、アリルグリシジルエーテル2.85g(25ミリモ
ル)をジオキソラン25gに溶解して加えた。70℃で
2時間加熱攪拌を行い、エポキシ変性ポリイミドを合成
した。
【0154】<感光性組成物(1−1)の調製>上記の
エポキシ変性ポリイミド溶液100gに、エポキシ硬化
剤である、4,4´−ジアミノジフェニルスルフォン
(以後DDSと略する)0.5g、ビス(2,4,6−
トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキシ
ド(一般式(6)中R23 =フェニル、R23 ・R
26=トリメチルフェニル)0.5g(1.2ミリモ
ル)、イソシアヌル酸トリ(エタンアクリレート)30
g、油化シェル社製エポキシ樹脂 エピコート828
3gを添加し感光性組成物(1−1)を調製した。
【0155】<感光性カバーレイフィルムの作製>上記
で得た感光性組成物(1−1)をPETフィルム上に塗
布し、45℃5分乾燥し、ペットフィルムを剥がし、ピ
ン枠にて固定し、65℃5分80℃30分乾燥して、感
光性ポリイミドの35μm厚みのフィルムを得た。
【0156】<銅張り配線板の作製モデル>銅箔/上記
で得た感光性カバーレイフィルム/50μm厚みテフロ
ンシート(剥離紙)の順に重ねて、120℃、10N/
cmの条件でラミネートした(通常の配線板では銅箔の
外側に支持基板がある)。ラミネート後、3分間露光
後、(露光条件:400nmの光が10mJ/c
)、100℃3分間ポストベークし、1%のテトラ
メチルヒドロキシドのメタノール溶液(液温40℃)で
現像後、100℃2時間、120℃2時間、140℃2
時間160℃3時間の条件で硬化した。この積層体の銅
箔と感光性カバーレイフィルムの接着強度は、1.5k
g重/cmであり、100μmのライン/スペースのパ
ターンを形成することができた。積層体の銅箔をエッチ
ング除去して、残った硬化後の感光性カバーレイフィル
ムを50℃に加熱したNMP溶液に10分間浸積したが
まったく溶解しなかった。硬化後の感光性カバーレイフ
ィルムの熱膨張係数は、室温〜100℃で60ppm/
℃であった。なお、熱膨張係数はセイコー電子工業株式
会社製TMA−120を用いてサンプル幅3mm、チャ
ック間10mm、荷重3g、窒素気流下、昇温速度10
℃/分の条件で測定した。接着強度はJIS−6472
−1955に準じて測定した。
【0157】<感光性組成物(1−2)の調製>合成し
た熱可塑性ポリイミド33gをジオキソラン66gに溶
解し、アリルグリシジルエーテル2.85g(25ミリ
モル)をジオキソラン25gに溶解して加えた。70℃
で2時間加熱攪拌を行い、エポキシ変性ポリイミドを合
成した。エポキシ変性ポリイミド溶液100gに4,4
´−ジアミノジフェニルスルフォン(以後DDSと略す
る)0.5g、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイ
ル)−フェニルフォスフィンオキシド0.5g(1.2
ミリモル)、イソシヌル酸トリ(エタンアクリレート)
25g、油化シェル社製エポキシ樹脂 エピコート82
8を 3g、微細シリカ2gを添加した溶液を加えて均
一に混合して感光性組成物(1−2)を調製した。
【0158】<プリント配線板の作製>調製した感光性
組成物をテトラクロルエタンで脱脂したガラスエポキシ
銅張積層板の銅箔側に、パターンが形成された280メ
ッシュのポリエステル繊維製スクリーンを当てて印刷し
た。次いで90℃で30分間乾燥後、2KWの高圧水銀
灯H−2000L/S(東芝社製、商品名)1個設置し
た紫外線照射炉で、10cmの距離からコンベアスピー
ド0.5m/minで2回照射し、その後160℃で1
時間硬化させてプリント配線板を製造した。プリント配
線板の保護膜に、ロジン系フラックス液をはけ塗りして
260℃に溶融した半田浴に10秒浸漬したが、膨れ等
の外観の変化はなかった。JIS−D−0202により
実施したクロスカットテストは100/100であっ
た。JIS−C−2103により、測定した体積抵抗率
は、25℃で40×1015Ω・cm、24時間浸漬後
4×10 15Ω・cm、JIS−C−2103により測
定した誘電率は、25℃で3.3、24時間浸漬後4.
0、JIS−C−2103により測定した誘電正接は、
25℃で、0.0035、24時間浸漬後は、0.00
50、JIS−C−2103により測定した絶縁破壊電
圧は、25℃で、260kV/mm、24時間浸漬後
は、200kV/mmであった。また、作製したプリン
ト配線板を180°に10回折り曲げてもクラックは発
生しなった。
【0159】(実施例2) <エポキシ変性ポリイミドの合成>実施例1で合成した
カルボキシ基を有するポリイミド33gをジオキソラン
66gに溶解し、そこにグリシジルメタクリルエステル
1.4g(12ミリモル)をジオキソラン10gに溶解
して加えた。60℃で30分間加熱攪拌後、旭電化工業
製エポキシ樹脂 アデカオプトマー KRM−2110
3.4g(12ミリモル)を添加後、60℃で60分
間加熱攪拌を行い、エポキシ変性ポリイミドを合成し
た。
【0160】<感光性組成物(2−1)の調製> 上記
のエポキシ変性ポリイミド溶液100gにDDS0.5
g、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェ
ニルフォスフィンオキシド0.5g(1.2ミリモ
ル)、イソシアヌル酸トリ(エタンアクリレート)30
gを添加し感光性組成物を調製した。
【0161】<感光性カバーレイフィルムの作製> 上
記で得た感光性組成物2−1を実施例1と同じ条件でフ
ィルム化し感光性カバーレイフィルムを作製した。
【0162】<配線板の作製モデル> 上記のカバーレ
イフィルムを用いて実施例1と同様に積層体を作製し
た。この積層体の接着強度は、14N/cmであり、1
00μmのライン/スペースのパターンを形成すること
ができた。積層体の銅箔をエッチング除去して、残った
硬化後の感光性組成物を50℃に加熱したNMP溶液に
10分間浸積したがまったく溶解しなかった。硬化後の
感光性カバーレイフィルムの熱膨張係数は、室温〜10
0℃で65ppm/℃であった。
【0163】<感光性組成物(2−2)の調製>実施例
1で合成したカルボキシル基を有する熱可塑性ポリイミ
ド33gをジオキソラン66gに溶解し、そこにグリシ
ジルメタクリルエステル1.4g(12ミリモル)をジ
オキソラン10gに溶解して加え、60℃で30分間加
熱攪拌後、旭電化工業製エポキシ樹脂 アデカオプトマ
ー KRM−2110 3.4g(12ミリモル)を添
加後、60℃で60分間加熱攪拌を行い、エポキシ変性
ポリイミドを合成した。エポキシ変性ポリイミド溶液1
00gに4,4´−ジアミノジフェニルスルフォン(以
後DDSと略する)0.5g、ビス(2,4,6−トリ
メチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキシド
0.5g(1.2ミリモル)、イソシヌル酸トリ(エタ
ンアクリレート)25g、微細シリカ2gを添加した溶
液を加えて均一に混合して感光性組成物を調製した。
【0164】<プリント配線板の作製>その後は実施例
1と同じ条件でプリント配線板を作製した。プリント配
線板の保護膜にロジン系フラックス液をはけ塗りして2
60℃に溶融した半田浴に10秒浸漬したが、膨れ等の
外観の変化はなかった。JIS−D−0202により実
施したクロスカットテストは100/100であった。
JIS−C−2103により、測定した体積抵抗率は、
25℃で45×1015Ω・cm、24時間浸漬後3.
3×1015Ω・cm、JIS−C−2103により測
定した誘電率は、25℃で3.7、24時間浸漬後4.
6、JIS−C−2103により測定した誘電正接は、
25℃で、0.0039、24時間浸漬後は、0.00
60、JIS−C−2103により測定した絶縁破壊電
圧は、25℃で、270kV/mm、24時間浸漬後
は、190kV/mmであった。また、作製したプリン
ト配線板を180°に10回折り曲げてもクラックは発
生しなった。
【0165】(実施例3) <感光性組成物の調製>実施例2で合成したエポキシ変
性ポリイミド溶液100gにアデカオプトマーKRM−
2110 3g、4,4´−ビス(ジエチルアミノ)ベ
ンゾフェノン 0.6g、ベンジル1.0g、トリブチ
ルアミン0.6g、イソシアヌル酸トリ(エタンアクリ
レート)30g、DDS0.5gを添加し感光性組成物
を調製した。
【0166】<感光性カバーレイフィルムの作製>上記
で得た感光性組成物を実施例1と同じ条件でフィルム化
し感光性カバーレイフィルムを得た。
【0167】<配線板の作製モデル>上記のカバーレイ
フィルムを用いて実施例1と同様に積層体を作製した。
この積層体の接着強度は、17N/cmであり、100
μmのライン/スペースのパターンを形成することがで
きた。積層体の銅箔をエッチング除去して、残った硬化
後の感光性ポリイミドを50℃に加熱したNMP溶液に
10分間浸積したがまったく溶解しなかった。硬化後の
感光性カバーレイフィルムの熱膨張係数は、室温〜10
0℃で70ppm/℃であった。
【0168】(実施例4) <水酸基を有するポリイミドの合成>攪拌機を設置した
2000mlのセパラブルフラスコにBAPS−M6
8.88g(0.16モル)、DMF300gをとり、
ESDA115.3g(0.20モル)を一気に激しく
攪拌しながら加え、このまま30分間攪拌を続けた。次
いで、4,4´−ジアミノ-3,3´−ジヒドロキシビ
フェニル 4.32g(0.02モル)を加えて、30
分間攪拌し、次いで、シロキサンジアミン PCR製6
6M13 26g(0.02モル)を加えて、30分間
攪拌してポリアミド酸溶液を得た。このポリアミド酸の
重量平均分子量(以後Mwと表す)は、5.8万であっ
た。この際氷水で冷却して反応を行った。このポリアミ
ド酸溶液を、テフロンコートしたバットにとり、真空オ
ーブンで、150℃10分、160℃10分、170℃
10分、180℃10分、190℃10分210℃30
分、670Paの圧力で減圧加熱した。真空オーブンよ
り取り出し、202gの水酸基を有する熱可塑性ポリイ
ミドを得た。このポリイミドのMwは6.2万、Tgは
190℃、イミド化率は100%であった。
【0169】<エポキシ変性ポリイミドの合成>上記で
合成した水酸基を有するポリイミド33gをジオキソラ
ン66gに溶解し、そこにトリエチルアミン0.5gと
グリシジルメタクリレート1.0g(7ミリモル)をジ
オキソラン25gに溶解して加えた。60℃で2時間加
熱攪拌を行い、エポキシ変性ポリイミドを合成した。
【0170】<感光性組成物(4−1)の調製>上記の
エポキシ変性ポリイミド溶液100gにDDS0.5
g、3,3´−カルボニルビス[7−(ジメチルアミ
ノ)クマリン]0.3g、ベンゾフェノン1g、トリブ
チルアミン0.5g、イソシアヌル酸トリ(エタンアク
リレート)30g、油化シェル社製エポキシ828 3
gを添加し感光性組成物を調製した。
【0171】<感光性カバーレイフィルムの作製>上記
で得た感光性組成物をペットフィルム上に塗布し実施例
1と同様にして35μm厚みの感光性カバーレイフィル
ムを得た。
【0172】<銅張り配線板の作製モデル>上記のカバ
ーレイフィルムを用いて実施例1と同様に積層体を作製
した。この積層体の接着強度は、17N/cmであり、
100μmのライン/スペースのパターンを形成するこ
とができた。積層体の銅箔をエッチング除去して、残っ
た硬化後の感光性カバーレイフィルムを50℃に加熱し
たNMP溶液に10分間浸積したがまったく溶解しなか
った。硬化後の感光性カバーレイフィルムの熱膨張係数
は、室温〜100℃で65ppm/℃であった。
【0173】<感光性組成物(4−2)の調製>合成し
た熱可塑性ポリイミド33gをジオキソラン66gに溶
解し、そこにトリエチルアミン0.5gとグリシジルメ
タクリレート1.0g(7ミリモル)をジオキソラン2
5gに溶解して加えた。60℃で2時間加熱攪拌を行
い、エポキシ変性ポリイミドを合成した。エポキシ変性
ポリイミド溶液100gにDDS0.5g、3,3‘−
カルボニルビス[7−(ジメチルアミノ)クマリン]
0.3g、ベンゾフェノン1g、トリブチルアミン0.
5g、イソシアヌル酸トリ(エタンアクリレート)25
g、油化シェル社製エポキシ樹脂 エピコート828
3g、微細シリカ2gを添加した溶液を加えて均一に混
合して感光性組成物を調製した。
【0174】<プリント配線板の作製>その後は実施例
1と同じ条件でプリント配線板を作製した。プリント配
線板の保護膜にロジン系フラックス液をはけ塗りして2
60℃に溶融した半田浴に10秒浸漬したが、膨れ等の
外観の変化はなかった。JIS−D−0202により実
施したクロスカットテストは100/100であった。
JIS−C−2103により、測定した体積抵抗率は、
25℃で50×1015Ω・cm、24時間浸漬後5.
3×1015Ω・cm、JIS−C−2103により測
定した誘電率は、25℃で3.9、24時間浸漬後4.
7、JIS−C−2103により測定した誘電正接は、
25℃で、0.0045、24時間浸漬後は、0.00
55、JIS−C−2103により測定した絶縁破壊電
圧は、25℃で、250kV/mm、24時間浸漬後
は、200kV/mmであった。また、作製したプリン
ト配線板を180°に10回折り曲げたところ、クラッ
クは発生しなった。
【0175】(実施例5) <水酸基を有するポリイミドの合成>攪拌機を設置した2
000mlのセパラブルフラスコにBAPS−M64.
6g(0.15モル)、DMF400gをとり、ESD
A115.3g(0.20モル)を一気に激しく攪拌し
ながら加え、このまま30分間攪拌を続けた。次いで、
ジアミノ安息香酸7.6g(0.05モル)をDMF5
0gに溶かし上記溶液に加えて、30分間攪拌し、ポリ
アミド酸溶液を得た。このポリアミド酸の重量平均分子
量(以後Mwと表す)は、6万であった。 このポリア
ミド酸溶液300gを、テフロンコートしたバットにと
り、真空オーブンで、150℃10分、160℃10
分、170℃10分、180℃10分、190℃10分
210℃30分、670Paの圧力で減圧加熱した。真
空オーブンより取り出し、85.4gのカルボキシ基を
有する熱可塑性ポリイミドを得た。このポリイミドのM
wは6.5万、Tgは190℃、イミド化率は100%
であった。
【0176】<エポキシ変性ポリイミドの合成>合成した
熱可塑性ポリイミド33gをジオキサン66gに溶解
し、そこに油化シェル製エポキシ樹脂 エピコート82
8 5.3g(エポキシ当量186のもの)をジオキサ
ン25gに溶解して加えた。80℃で1時間加熱攪拌を
行い、エポキシ変性ポリイミドを合成した。
【0177】<感光性組成物の調製>上記のエポキシ変性
ポリイミド溶液100gにDDS0.5g、3,3′,
4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)
ベンゾフェノン0.5g、ビス−4,4‘−ジエチルア
ミノベンゾフェノン 0.5g、イソシヌル酸トリ(エ
タンアクリレート)30gを添加し感光性組成物を調製
した。
【0178】<感光性カバーレイフィルムの作製>上記
で得た感光性組成物を実施例1と同じ条件でフィルム化
し感光性カバーレイフィルムを作製した。
【0179】<銅張り配線板の作製モデル>上記のカバ
ーレイフィルムを用いて実施例1と同様に積層体を作製
した。この積層体の接着強度は、14N/cmであり、
100μmのライン/スペースのパターンを形成するこ
とができた。積層体の銅箔をエッチング除去して、残っ
た硬化後の感光性組成物を50℃に加熱したNMP溶液
に10分間浸積したがまったく溶解しなかった。硬化後
の感光性カバーレイフィルムの熱膨張係数は、室温〜1
00℃で58ppm/℃であった。
【0180】(実施例6)以下の実施例は上記とは異な
る方法で本発明の感光性組成物を用いた例である。
【0181】<感光性組成物の調製>実施例2で合成し
たエポキシ変性ポリイミド溶液100gにアデカオプト
マーKRM−2110 10g、アデカオプトマーSP
−170 1gを添加し感光性組成物を調製した。この
組成物をシリコンウエハー上に滴下しスピンコートし、
40℃5分、80℃5分、120℃5分乾燥して、5μ
m厚みの感光性ポリイミドの塗布膜を得た。3分間露光
後、(露光条件:400nmで10mJ/cm)、1
20℃3分間ポストベークし、1%のテトラメチルヒド
ロキシドのメタノール溶液(液温30℃)で現像後、1
70℃4時間加熱してライン/スペース=50μm/5
0μmのパターンを描くことができた。
【0182】(比較例1)市販の汎用エポキシ系ソルダ
ーレジスト処理されたガラスエポキシプリント配線板を
入手した。プリント配線板の保護膜にロジン系フラック
ス液をはけ塗りして260℃に溶融した半田浴に10秒
浸漬したが、膨れ等の外観の変化はなかった。JIS−
D−0202により実施したクロスカットテストは10
0/100であった。JIS−C−2103により、測
定した体積抵抗率は、25℃で0.025×1015Ω
・cm、24時間浸漬後0.0001×1015Ω・c
m、JIS−C−2103により測定した誘電率は、2
5℃で5.5、24時間浸漬後7.6、JIS−C−2
103により測定した誘電正接は、25℃で、0.02
2、24時間浸漬後は、0.075、JIS−C−21
03により測定した絶縁破壊電圧は、25℃で、150
kV/mm、24時間浸漬後は、135kV/mmであ
った。また、作製したプリント配線板を180°に10
回折り曲げたところ、保護膜にクラックが発生した。
【0183】(比較例2)市販の汎用エポキシ系ソルダ
ーレジスト処理されたフレキシブルプリント配線板を入
手した。プリント配線板の保護膜にロジン系フラックス
液をはけ塗りして260℃に溶融した半田浴に10秒浸
漬したところ、膨れが発生した。JIS−D−0202
により実施したクロスカットテストは100/100で
あった。JIS−C−2103により、測定した体積抵
抗率は、25℃で0.020×10 Ω・cm、24
時間浸漬後0.0001×1015Ω・cm、JIS−
C−2103により測定した誘電率は、25℃で5.
9、24時間浸漬後8.0、JIS−C−2103によ
り測定した誘電正接は、25℃で、0.035、24時
間浸漬後は、0.055、JIS−C−2103により
測定した絶縁破壊電圧は、25℃で、150kV/m
m、24時間浸漬後は、130kV/mmであった。ま
た、作製したプリント配線板を180°に10回折り曲
げたところ、保護膜にクラックが発生した。
【0184】
【発明の効果】上記のように、本発明のエポキシ変性ポ
リイミドは、耐熱性、接着性、耐溶剤性に優れた安価な
感光性組成物を提供し、電子材料の分野、特に電気配線
板材料として有用である。また本発明の製造方法は従来
の感光性ポリイミドの製造方法より簡便で種々の官能基
を導入することが可能で、しかも収率が良く製造効率を
向上できる。また、本発明のエポキシ変性ポリイミドを
用いた感光性組成物は、カバーレイフィルムやソルダー
レジストとして好適に用いられ、これらを用いたプリン
ト配線板は、半田耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性および
可撓性に優れ、産業用エレクトロニクス分野に求められ
る信頼性を備えたプリント配線板を製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカバーレイフィルムの模式的断面図
である。
【図2】 本発明のカバーレイフィルムを用いたフレキ
シブルプリント基板の製造工程の一部を示す。(a)カ
バーレイフィルムの保護フィルムを剥離し、回路を形成
した銅張積層板と重ね合わせる工程、(b)本発明のカ
バーレイフィルムと回路を形成している銅張積層板を加
熱圧着してラミネートする工程、(c)マスクパターン
をのせて露光する工程、(d)PETフィルムを剥離し
現像する工程である。
【符号の説明】
12;保護フィルム 14;感光性カバーレイフィルム 16;保護フィルム 18;銅回路 20;接着剤層(銅張積層板の接着剤層) 22;ポリイミドフィルム(銅張積層板の基板層) 24;熱加圧ロール 26;フォトマスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 63:00 C08L 63:00 Z Fターム(参考) 2H025 AA00 AA06 AA07 AA08 AA10 AA20 AB11 AB15 AC01 AD01 BC42 BD23 CA01 CA20 CA27 CA28 CA48 FA03 FA17 4F071 AA42 AA60 AH12 BA02 BB02 BC01 BC02 4J036 AE07 AG10 AG13 DB28 DB29 DC38 JA08 JA09 JA10 KA01 5E314 AA27 AA32 AA36 AA41 AA47 BB02 CC01 CC15 FF05 FF06 FF19 GG08 GG14

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)化1、 【化1】 (ただし、式中R1は4価の有機基、R3は、2価の有
    機基、R2は、化2 【化2】 (式中R4は、エポキシ基、炭素―炭素2重結合、また
    は炭素―炭素3重結合からなる群から選択される1以上
    を有する、1価の有機基である。)からなる群より選択
    される有機基を1〜4個含む2価の有機基、mは1以上
    の整数、nは0以上の整数。)で表される構造単位を1
    重量%以上有する、エポキシ変性ポリイミド。
  2. 【請求項2】 一般式(1)中のRが、芳香族環を1
    〜3個有するか脂環式である、1種又は2種以上の4価
    の有機基である、請求項1に記載するエポキシ変性ポリ
    イミド。
  3. 【請求項3】 一般式(1)中のRが、カルボキシ基
    及び/または水酸基を有するジアミンの残基である、請
    求項1に記載するエポキシ変性ポリイミド。
  4. 【請求項4】 一般式(1)中のRが、群(I)化
    3、 【化3】 (式中はRは、−C−,−C(CF−,
    −CO−,−O−,単結合、Rは下記群(II)化4 【化4】 より選ばれる2価の有機基、Rは−O−,−COO−
    を表す。)から選択される酸二無水物を少なくとも10
    モル%以上含む酸二無水物の残基である、請求項1に記
    載するエポキシ変性ポリイミド。
  5. 【請求項5】 一般式(1)中のR2が、群(III)化
    5 【化5】 (但し、式中q及びsは1〜3の整数、rは1〜4の整
    数、Rは、−O−,−S−,−CO−,−CH−,
    −SO−,−C(CH−,−C(CF
    −,−O−CH−C(CH−CH−O−か
    ら選ばれる2価の有機基を表す。)から選ばれるジアミ
    ンの残基である、請求項3に記載するエポキシ変性ポリ
    イミド。
  6. 【請求項6】 一般式(1)中のR3が、群(IV)化6 【化6】 から選ばれるジアミンの残基である、請求項1に記載す
    るエポキシ変性ポリイミド。
  7. 【請求項7】 下記一般式(2)化7 【化7】 (但し、式中R10は4価の有機基、R11はカルボキ
    シ基及び/または水酸基を含む2価の有機基、R12
    2価の有機基、mは1以上の整数、nは0以上の整
    数。)で表されるポリイミドと、エポキシ基を2個以上
    有するエポキシ化合物、エポキシ基と炭素―炭素2重結
    合またはエポキシ基と炭素―炭素3重結合を有する化合
    物からなる群より選択される化合物とを反応させること
    を特徴とするエポキシ変性ポリイミドの製造方法。
  8. 【請求項8】 一般式(2)のポリイミドのTgが、3
    50℃以下である請求項7に記載のエポキシ変性ポリイ
    ミドの製造方法。
  9. 【請求項9】 一般式(2)を合成する際、ジアミンと
    酸二無水物を有機溶媒中反応し、ポリアミド酸を生成
    後、該ポリアミド酸有機溶媒溶液を減圧下で加熱乾燥す
    ることにより、ポリイミドを形成することを特徴とする
    請求項7または請求項8に記載するエポキシ変性ポリイ
    ミドの製造方法。
  10. 【請求項10】 減圧下で加熱乾燥する温度が、80℃
    以上400℃以下である請求項9に記載するエポキシ変
    性ポリイミドの製造方法。
  11. 【請求項11】 減圧下で加熱乾燥する圧力が0.09
    〜0.0001MPaである請求項10に記載するエポ
    キシ変性ポリイミドの製造方法。
  12. 【請求項12】 少なくとも、(A)一般式(1)化8 【化8】 (ただし、式中R1は4価の有機基、R3は、2価の有
    機基、R2は、化9 【化9】 (式中R4は、エポキシ基、炭素―炭素2重結合、また
    は炭素―炭素3重結合からなる群から選択される1以上
    を有する、1価の有機基である。)からなる群より選択
    される1〜4の有機基を含む2価の有機基、mは1以上
    の整数、nは0以上の整数。)で表される構造単位を有
    するエポキシ変性ポリイミド、(B)光反応開始剤及び
    /または増感剤、を含有する感光性組成物。
  13. 【請求項13】 少なくとも、 ( A)一般式(1)化10 【化10】 (ただし、式中R1は4価の有機基、R3は、2価の有
    機基、R2は、化11 【化11】 (式中R4は、エポキシ基、炭素―炭素2重結合、また
    は炭素―炭素3重結合からなる群から選択される1以上
    を有する、1価の有機基である。)からなる群より選択
    される1〜4の有機基を含む2価の有機基、mは1以上
    の整数、nは0以上の整数。)で表される構造単位を有
    するエポキシ変性ポリイミド、 (B)光反応開始剤及び/または増感剤及び (C)反応性の炭素−炭素不飽和結合を有する反応性モ
    ノマーまたはオリゴマー、を含有する感光性組成物。
  14. 【請求項14】 請求項12または請求項13に記載す
    る感光性組成物からなるカバーレイフィルム。
  15. 【請求項15】 請求項12または請求項13に記載す
    る感光性組成物からなるソルダーレジスト。
  16. 【請求項16】 請求項12または請求項13に記載す
    る感光性組成物を包含するプリント配線板。
  17. 【請求項17】 請求項14記載のカバーレイフィルム
    または請求項15記載のソルダーレジストからなる保護
    膜の非形成部に半田メッキ層または金メッキ層を有す
    る、プリント配線板。
  18. 【請求項18】 請求項12または請求項13記載の感
    光性組成物をプリント配線板上に塗布し、光硬化してソ
    ルダーレジストからなる保護膜を形成する、プリント配
    線板の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項12または請求項13記載の感
    光性組成物をプリント配線板上に塗布し光硬化してソル
    ダーレジストからなる保護膜を形成するステップと、該
    ソルダーレジストからなる保護膜の非形成部分に半田メ
    ッキまたは金メッキを施すステップとを包含するプリン
    ト配線板の製造方法。
JP2000396893A 1999-12-28 2000-12-27 エポキシ変性ポリイミドおよび、これを用いた感光性組成物、カバーレイフィルム、ソルダーレジスト、プリント配線板 Pending JP2001335619A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000396893A JP2001335619A (ja) 1999-12-28 2000-12-27 エポキシ変性ポリイミドおよび、これを用いた感光性組成物、カバーレイフィルム、ソルダーレジスト、プリント配線板

Applications Claiming Priority (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37368199 1999-12-28
JP11-373681 1999-12-28
JP2000062319 2000-03-07
JP2000-62319 2000-03-24
JP2000-84769 2000-03-24
JP2000084769 2000-03-24
JP2000396893A JP2001335619A (ja) 1999-12-28 2000-12-27 エポキシ変性ポリイミドおよび、これを用いた感光性組成物、カバーレイフィルム、ソルダーレジスト、プリント配線板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001335619A true JP2001335619A (ja) 2001-12-04

Family

ID=27480861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000396893A Pending JP2001335619A (ja) 1999-12-28 2000-12-27 エポキシ変性ポリイミドおよび、これを用いた感光性組成物、カバーレイフィルム、ソルダーレジスト、プリント配線板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001335619A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002097532A1 (fr) * 2001-05-30 2002-12-05 Kaneka Corporation Composition de resine photosensible et reserve sous forme de film sec photosensible, film de protection photosensible comprenant cette derniere
EP1642919A1 (en) 2004-09-30 2006-04-05 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Polyimide having an alcoholic hydroxyl group and a process for the preparation thereof
EP1645909A2 (en) 2004-10-07 2006-04-12 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Photo-curable resin composition comprising a polyimide, a process for forming a pattern therewith, and a substrate protecting film
US7141614B2 (en) 2001-10-30 2006-11-28 Kaneka Corporation Photosensitive resin composition and photosensitive films and laminates made by using the same
JP2006323128A (ja) * 2005-05-19 2006-11-30 Sumitomo Electric Ind Ltd ポジ型感光性樹脂組成物、並びに、これを用いたポジ型感光性接着剤、樹脂フィルム及び感光性カバーレイ
EP1953183A2 (en) 2007-01-31 2008-08-06 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Silphenylene-bearing polymer, photo-curable resin composition, patterning process, and substrate circuit protective film
US7638259B2 (en) 2006-08-22 2009-12-29 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Polyimide resin soluble in aqueous alkaline solution, composition comprising the resin and cured coating prepared from the composition
EP2228400A1 (en) 2009-03-12 2010-09-15 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Novel polyimide silicone, photosensitive resin composition containing the novel polyimide silicone, and method for pattern formation
EP2305736A1 (en) 2009-09-30 2011-04-06 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Novel polyimidesilicone having alcoholic hydroxyl group and process for producing the same
EP2333015A2 (en) 2009-12-10 2011-06-15 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Photo-curable resin composition, pattern forming method and substrate protecting film, and film-shaped adhesive and adhesive sheet using said composition
WO2011086981A1 (ja) * 2010-01-12 2011-07-21 旭硝子株式会社 ネガ型感光性樹脂組成物ならびにこれを用いた硬化膜および基板の製造方法
WO2011092950A1 (ja) * 2010-01-27 2011-08-04 富士フイルム株式会社 ソルダーレジスト用重合性組成物及びソルダーレジストパターンの形成方法
US8063245B2 (en) 2003-06-05 2011-11-22 Kaneka Corporation Phosphazene compound, photosensitive resin composition and use thereof
JP2011236283A (ja) * 2010-05-07 2011-11-24 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 新規ポリイミド及びその製造方法
WO2013146967A1 (ja) * 2012-03-29 2013-10-03 東レ株式会社 ポリアミド酸およびそれを含有する樹脂組成物
JP2017513959A (ja) * 2014-01-31 2017-06-01 フジフイルム エレクトロニック マテリアルズ ユー.エス.エー., インコーポレイテッド 新規ポリイミド組成物

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5829821A (ja) * 1981-08-17 1983-02-22 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 感光性ポリイミド樹脂及びその製造方法
JPH0236232A (ja) * 1988-02-09 1990-02-06 Occidental Chem Corp 新規な可溶性ポリイミドシロキサン及びそれらの製造方法並びに使用方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5829821A (ja) * 1981-08-17 1983-02-22 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 感光性ポリイミド樹脂及びその製造方法
JPH0236232A (ja) * 1988-02-09 1990-02-06 Occidental Chem Corp 新規な可溶性ポリイミドシロキサン及びそれらの製造方法並びに使用方法

Cited By (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002097532A1 (fr) * 2001-05-30 2002-12-05 Kaneka Corporation Composition de resine photosensible et reserve sous forme de film sec photosensible, film de protection photosensible comprenant cette derniere
KR100879668B1 (ko) * 2001-05-30 2009-01-21 가부시키가이샤 가네카 감광성 수지 조성물 및 그것을 사용한 감광성 드라이 필름레지스트, 감광성 커버레이 필름
US7141614B2 (en) 2001-10-30 2006-11-28 Kaneka Corporation Photosensitive resin composition and photosensitive films and laminates made by using the same
US8063245B2 (en) 2003-06-05 2011-11-22 Kaneka Corporation Phosphazene compound, photosensitive resin composition and use thereof
EP1642919A1 (en) 2004-09-30 2006-04-05 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Polyimide having an alcoholic hydroxyl group and a process for the preparation thereof
JP2006131892A (ja) * 2004-09-30 2006-05-25 Shin Etsu Chem Co Ltd アルコール性水酸基を有するポリイミドおよびその製造方法
JP4614349B2 (ja) * 2004-09-30 2011-01-19 信越化学工業株式会社 アルコール性水酸基を有するポリイミドおよびその製造方法
US7678874B2 (en) 2004-09-30 2010-03-16 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Polyimide having an alcoholic hydroxyl group and a process for the preparation thereof
JP4530284B2 (ja) * 2004-10-07 2010-08-25 信越化学工業株式会社 ポリイミド系光硬化性樹脂組成物並びにパターン形成方法及び基板保護用皮膜
EP1645909A2 (en) 2004-10-07 2006-04-12 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Photo-curable resin composition comprising a polyimide, a process for forming a pattern therewith, and a substrate protecting film
JP2006133757A (ja) * 2004-10-07 2006-05-25 Shin Etsu Chem Co Ltd ポリイミド系光硬化性樹脂組成物並びにパターン形成方法及び基板保護用皮膜
US7485405B2 (en) 2004-10-07 2009-02-03 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Photo-curable resin composition comprising a polyimide, a process for forming a pattern therewith, and a substrate protecting film
JP4655757B2 (ja) * 2005-05-19 2011-03-23 住友電気工業株式会社 ポジ型感光性接着剤
JP2006323128A (ja) * 2005-05-19 2006-11-30 Sumitomo Electric Ind Ltd ポジ型感光性樹脂組成物、並びに、これを用いたポジ型感光性接着剤、樹脂フィルム及び感光性カバーレイ
US7638259B2 (en) 2006-08-22 2009-12-29 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Polyimide resin soluble in aqueous alkaline solution, composition comprising the resin and cured coating prepared from the composition
EP1953183A2 (en) 2007-01-31 2008-08-06 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Silphenylene-bearing polymer, photo-curable resin composition, patterning process, and substrate circuit protective film
KR20100103393A (ko) 2009-03-12 2010-09-27 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 신규 폴리이미드 실리콘 및 이것을 함유하는 감광성 수지 조성물, 및 패턴 형성 방법
EP2228400A1 (en) 2009-03-12 2010-09-15 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Novel polyimide silicone, photosensitive resin composition containing the novel polyimide silicone, and method for pattern formation
US8263308B2 (en) 2009-03-12 2012-09-11 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Polyimide silicone, photosensitive resin composition containing the novel polyimide silicone, and method for pattern formation
EP2305736A1 (en) 2009-09-30 2011-04-06 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Novel polyimidesilicone having alcoholic hydroxyl group and process for producing the same
US8487062B2 (en) 2009-09-30 2013-07-16 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Polyimidesilicone having alcoholic hydroxyl group and process for producing the same
EP2333015A2 (en) 2009-12-10 2011-06-15 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Photo-curable resin composition, pattern forming method and substrate protecting film, and film-shaped adhesive and adhesive sheet using said composition
US8673537B2 (en) 2009-12-10 2014-03-18 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Photo-curable resin composition, pattern forming method and substrate protecting film, and film-shaped adhesive and adhesive sheet using said composition
WO2011086981A1 (ja) * 2010-01-12 2011-07-21 旭硝子株式会社 ネガ型感光性樹脂組成物ならびにこれを用いた硬化膜および基板の製造方法
WO2011092950A1 (ja) * 2010-01-27 2011-08-04 富士フイルム株式会社 ソルダーレジスト用重合性組成物及びソルダーレジストパターンの形成方法
JP2012003225A (ja) * 2010-01-27 2012-01-05 Fujifilm Corp ソルダーレジスト用重合性組成物及びソルダーレジストパターンの形成方法
US9389505B2 (en) 2010-01-27 2016-07-12 Fujifilm Corporation Polymerizable composition for solder resist, and solder resist pattern formation method
JP2011236283A (ja) * 2010-05-07 2011-11-24 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 新規ポリイミド及びその製造方法
WO2013146967A1 (ja) * 2012-03-29 2013-10-03 東レ株式会社 ポリアミド酸およびそれを含有する樹脂組成物
JP5472540B1 (ja) * 2012-03-29 2014-04-16 東レ株式会社 ポリアミド酸およびそれを含有する樹脂組成物
US9822281B2 (en) 2012-03-29 2017-11-21 Toray Industries, Inc. Polyamide acid and resin composition containing same
JP2017513959A (ja) * 2014-01-31 2017-06-01 フジフイルム エレクトロニック マテリアルズ ユー.エス.エー., インコーポレイテッド 新規ポリイミド組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100780505B1 (ko) 에폭시변성폴리이미드 및, 이것을 사용한 감광성조성물,커버레이필름, 솔더레지스트, 프린트배선판
JP3997487B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性ドライフィルムレジスト、感光性カバーレイフィルム
JP4695512B2 (ja) ホスファゼン化合物、及び感光性樹脂組成物並びにその利用
JP2009048170A (ja) 感光性ドライフィルムレジスト、これを用いたプリント配線板、及び、プリント配線板の製造方法
JP2001335619A (ja) エポキシ変性ポリイミドおよび、これを用いた感光性組成物、カバーレイフィルム、ソルダーレジスト、プリント配線板
JP2002121207A (ja) 組成物とそれを用いた感光性組成物及びカバーレイ
JP2002003715A (ja) 組成物とそれを用いた感光性組成物及びカバーレイフィルム
JP2003302751A (ja) 感光性樹脂組成物およびそれを用いたドライフィルムレジスト
JP2002003516A (ja) 組成物とそれを用いた感光性組成物及びカバーレイフィルム
JP4078478B2 (ja) 感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性ドライフィルムレジスト
JP2002322277A (ja) 新規な末端修飾したポリアミック酸及びそれを含む感光性樹脂組成物
JP2005055545A (ja) 電気信頼性の高い感光性樹脂組成物並びにその利用
JP2006169409A (ja) ポリイミド前駆体およびそれを用いた感光性樹脂組成物
JP4981215B2 (ja) 感光性樹脂組成物およびそれを用いた感光性ドライフィルムレジスト
JP2002162736A (ja) 感光性ドライフィルム
WO2002032966A1 (fr) Composition de resine photosensible, et reserve de soudage comprenant cette composition, film de couverture, et carte de circuit imprime
JP2002164642A (ja) 感光性カバーレイフィルム
JP4473633B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP2002162740A (ja) 感光性カバーレイフィルム用組成物および感光性カバーレイフィルム
JP4511234B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP4846266B2 (ja) 新規ポリイミド前駆体およびその利用
JP2003330190A (ja) 感光性樹脂組成物及びそれを用いた感光性ドライフィルムレジスト
JP3997462B2 (ja) 感光性樹脂組成物、それを用いた感光性ドライフィルムレジスト、フレキシブルプリント配線板用感光性カバーレイフィルム及びパソコンのハードディスク装置のヘッド用感光性カバーレイフィルム
JP2004326024A (ja) 感光性樹脂組成物およびそれを用いた感光性ドライフィルムレジスト、並びにその利用
JP2006160958A (ja) ポリイミド前駆体およびそれを用いた感光性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070820

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100723

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110203

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111004