JP4511234B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
ここで感光性樹脂組成物には、大きく分けて、(1)銅の回路を形成するためのエッチングレジストの役割を果たした後に最終的には剥離されるパターンレジストもあれば、(2)プリント配線板などの回路の絶縁保護およびフォトレジストの二つの役割を果たす永久レジストの2種類がある。
本発明は、特に、通常の露光機により露光可能なポリイミド系樹脂を用いる感光性樹脂組成物に関するものであって、その感光性樹脂組成物を用いた永久レジストに関する。
本発明の第1は、
下記一般式(1)及び一般式(2)を有するポリイミド組成物と、カルボキシル基と反応しうる官能基および炭素−炭素2重結合を分子内に有する化合物とを反応して得られるポリイミド組成物と、光反応開始剤を必須成分として含有することを特徴とする感光性樹脂組成物であり、酸二無水物とジオールを反応させることにより生成させたカルボキシル基にカルボキシル基と反応しうる官能基および炭素−炭素2重結合を分子内に有する化合物とを反応することにより特殊なモノマーを用いることなく可溶性ポリイミドの側鎖にエポキシ基や炭素−炭素2重結合を導入することができる。本発明のポリイミド組成物はカルボキシル基と2重結合を有し、既にイミド化しているため、露光・現像後高温の熱処理を必要とせず、高価なモノマーを用いずに感光性樹脂とすることができる。
(ただし、式中のR1は芳香族テトラカルボン酸からテトラカルボン酸を除く4価の残基を示し、R2は2価の有機基、R3はジアミン化合物よりアミノ基を除く2価の残基を示す。)
本発明の第2は、カルボキシル基と反応しうる官能基および炭素−炭素2重結合を分子内に有する化合物が、分子内にエポキシ基と炭素−炭素2重結合を有する化合物、分子内に水酸基と炭素−炭素2重結合を有する化合物、および分子内にイソシアネート基と炭素−炭素2重結合を有する化合物の中から選ばれる1種以上の化合物であることを特徴とする、請求項1記載の感光性樹脂組成物である。従って、特殊なモノマーを用いることなく可溶性ポリイミドの側鎖にエポキシ基や炭素−炭素2重結合を導入することができる。本発明のポリイミド組成物はカルボキシル基と2重結合を有し、既にイミド化しているため、露光・現像後高温の熱処理を必要とせず、高価なモノマーを用いずに感光性樹脂とすることができる。
本発明の第3は、請求項1または請求項2に記載の感光性樹脂組成物に加え、炭素−炭素二重結合を有する化合物を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物であり、炭素−炭素二重結合を有する化合物を含有すること加工性と耐熱性を高い次元で両立することが出来る。
本発明に用いられるポリイミド組成物は、下記一般式(1)及び一般式(2)の構造を有するポリイミド組成物と分子内にエポキシ基と炭素−炭素2重結合を有する化合物か分子内に水酸基と炭素−炭素2重結合を有する化合物或いは分子内にイソシアネート基と炭素−炭素2重結合を有する化合物の中から選ばれる1種以上の化合物とを反応して得られる。
(ただし、式中のR1は芳香族テトラカルボン酸からテトラカルボン酸を除く4価の残基を示し、R2は2価の有機基、R3はジアミン化合物よりアミノ基を除く2価の残基を示す。)
一般式(1)の構造は、テトラカルボン酸二無水物とアルコール性ジオールと反応することにより得られる。例えば、下記スキーム1に示すように、テトラカルボン酸二無水物mモルとアルコール性ジオールnモルを反応させれば、末端が酸無水物となる構造が得られる。(m>n)
また、前述のスキーム1のようにテトラカルボン酸二無水物とアルコール性ジオールを反応させることにより、得られた前記末端が酸無水物となる構造中にカルボン酸基が生成する。スキーム1で生成したカルボン酸基は、本発明の目的物であり最終生成物である感光性樹脂組成物まで保持され、これにより通常現像液として用いられるアルカリ水溶液により現像可能となる。カルボン酸基や水酸基などの基を当初から有するモノマーを用いなくとも、スキーム1の反応の結果カルボン酸基が発生する構成である本発明によりアルカリ可溶性の感光性樹脂組成物を提供することが出来る。
このポリイミド組成物に用いられる酸二無水物は、酸二無水物であれば特に限定されないが、例えば2,2´−ヘキサフルオロプロピリデンジフタル酸二無水物、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3´,4,4´−テトラカルボン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等の脂肪族または脂環式テトラカルボン酸二無水物;ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物等を挙げることができる。これらのテトラカルボン酸二無水物は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
有機溶媒への溶解性の高いポリイミドを得るためには、一般式(3)または一般式(4)で示される酸二無水物として、2,2’−ヘキサフルオロプロピリデンジフタル酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸無水物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物を一部用いることが望ましい。
式中、R9の好ましい例としてメチル基・エチル基・フェニル基をあげることができ、さらに好ましくはメチル基である。またx=2〜10が好ましく、特に2〜5が好ましい。y=4〜30が好ましく、さらに好ましくは5〜20、特に8〜15が好ましい。このなかでyの値の範囲が物性に与える影響が大きく、yの値が小さいと、得られたポリイミドの可とう性が乏しくなり、また大きすぎるとポリイミド耐熱性が損なわれる傾向にある。
一般式(1)及び一般式(2)を有するポリイミド組成物と分子内にエポキシ基と炭素−炭素2重結合を有する化合物との反応について説明する。
(1)及び一般式(2)を有するポリイミド組成物と分子内に水酸基と炭素−炭素2重結合を有する化合物との反応溶媒としては、例えばN,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジグライム系溶媒例えばジエチレングリコ−ルジメチルエ−テル(ジグライム)、トリエチレングリコ−ルジメチルエ−テル(トリグライム)、テトラグライム、ジオキソラン、ジオキサン、テトラヒドロフランなどを挙げることができる。
本発明の感光性樹脂組成物においては、感光性を付与するために、光反応開始剤を配合する。
特に一般式(16)で表されるアシルフォスフィンオキシドは、α開裂により、4個のラジカルを発生するため好ましい。(一般式(15)は、2個のラジカルを発生)
ラジカル開始剤として種々のパーオキサイドを下記の増感剤と組み合わせて用いることができる。特に3,3‘,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンと増感剤との組み合わせが特に好ましい
本発明で用いられる感光性樹脂組成物うる感光感度を達成するため、増感剤を含むことができる。増感剤の好ましい例としては、ミヒラケトン、ビス−4,4‘−ジエチルアミノベンゾフェノン、ベンゾフェノン、カンファーキノン、ベンジル、4,4’−ジメチルアミノベンジル、3,5−ビス(ジエチルアミノベンジリデン)−N−メチル−4−ピペリドン、3,5−ビス(ジメチルアミノベンジリデン)−N−メチル−4−ピペリドン、3,5−ビス(ジエチルアミノベンジリデン)−N−エチル−4−ピペリドン、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノ)クマリン、リボフラビンテトラブチレート、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、3,5−ジメチルチオキサントン、3,5−ジイソプロピルチオキサントン、1−フェニル−2−(エトキシカルボニル)オキシイミノプロパン−1−オン、ベンゾインエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンズアントロン、5−ニトロアセナフテン、2−ニトロフルオレン、アントロン、1,2−ベンズアントラキノン、1−フェニル−5−メルカプト−1H−テトラゾール、チオキサンテン−9−オン、10−チオキサンテノン、3−アセチルインドール、2,6−ジ(p−ジメチルアミノベンザル)−4−カルボキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−ジメチルアミノベンザル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−ジエチルアミノベンザル)−4−カルボキシシクロヘキサノン、2,6−ジ(p−ジエチルアミノベンザル)−4−ヒドロキシシクロヘキサノン、4,6−ジメチル−7−エチルアミノクマリン、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン、7−ジエチルアミノ−3−(1−メチルベンゾイミダゾリル)クマリン、3−(2−ベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンゾオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)キノリン、4−(p−ジメチルアミノスチリル)キノリン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ゼンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)−3,3−ジメチルー3H−インドール等が挙げられるが、これらに限定されない。
また、本発明の感光性樹脂組成物の接着性を向上させたり、電気絶縁性を向上させるためにために、エポキシ化合物を含有することが好ましい。エポキシ化合物とは、エポキシ基を分子内にもっていれば特に限定されないが、以下のように例示することができる。
難燃剤がリンを含む化合物である場合、難燃性を効果的に付与できる点から、そのリン含量は5.0%以上であることが好ましく、さらに好ましくは7.0%以上である。難燃剤がハロゲンを含む化合物である場合、難燃性を効果的に付与できる点から、ハロゲン含量は15%以上であることが好ましく、さらに好ましくは20%以上である。ハロゲンとしては、特に塩素または臭素を用いたものが一般的に用いられる。難燃剤がシロキサン部位を含む化合物である場合、耐熱性よび難燃性を効果的に付与できる点から、芳香環を高比率で含有するオルガノポリシロキサン化合物であることが好ましい。
難燃剤としてリン系化合物を用いる場合、リン系化合物として、ホスファゼン、ホスフィン、ホスフィンオキサイド、リン酸エステル(縮合リン酸エステルも含む)、亜リン酸エステルなどのリン化合物、などが挙げられるが、ポリイミド組成物との相溶性の面からホスファゼン、ホスフィンオキサイド、またはリン酸エステル(縮合リン酸エステルも含む)であることが好ましい。難燃剤として用いるリン系化合物のリン含量は5.0重量%、さらに好ましくは7.0%以上であることが好ましい。
さらには、難燃性を付与でき、かつ耐加水分解性を持つという点から
例えば、SPE−100(大塚化学製 ホスファゼン化合物)、SPH−100(大塚化学製 ホスファゼン化合物)、TPP(トリフェニルホスフェート)、TCP(トリクレジルホスフェート)、TXP(トリキシレニルホスフェート)、CDP(クレジルジフェニルホスフェート)、PX−110(クレジル2,6-キシレニルホスフェート)(いずれも大八化学製)などのリン酸エステル、CR−733S(レゾシノ−ルジホスフェート)、CR−741、CR−747、PX−200)(いずれも大八化学製)などの非ハロゲン系縮合リン酸エステル、ビスコートV3PA(大阪有機化学工業製)、MR−260(大八化学製)などのリン酸(メタ)アクリレート、亜リン酸トリフェニルエステルなどの亜リン酸エステルなどが挙げられる。
難燃剤として含ハロゲン化合物を用いる場合、そのハロゲン含量はのぞましくは30重量%以上、さらにのぞましくは40重量%以上、最ものぞましくは50%以上であることが好ましく、難燃性の向上という点からは、ハロゲン含量は多ければ多いほど好ましい。
含ハロゲン化合物として、塩素を含む有機化合物や臭素を含む有機化合物などが挙げられるが、難燃性の付与という面から、含臭素化合物であることが好ましく、以下のようなものが例示できる。
例えばニューフロンティアBR−30、BR−30M、BR−31、BR−42M(第一工業製薬製)などの臭素系モノマー、ピロガードSR−245(第一工業製薬製)などの臭素化芳香族トリアジン、ピロガードSR−250、SR−400A(第一工業製薬製)などの臭素化芳香族ポリマー、ピロガードSR−990A(第一工業製薬製)などの臭素化芳香族化合物、などが挙げられる。
さらに、難燃剤として、シロキサン部位を有する化合物を用いる場合、難燃性を付与するというから芳香環を高比率で含有するオルガノポリシロキサン化合物であることが好ましく、フェニル基を全有機置換基のうち10%以上、さらにのぞましくは20%以上、より好ましくは25%以上含有するオルガノポリシロキサン化合物であることが好ましい。フェニルの基含有率が小さければ難燃の効果は小さくなり、フェニル基の含有率が高ければ高いほど、難燃の効果が高くなり望ましい。
フェニル基の含有率の低いオルガノポリシロキサン化合物を難燃剤として用いた場合、ポリイミド組成物や炭素−炭素二重結合を有する化合物への分散性や相溶性が悪い傾向にあり、感光性樹脂をフィルム化した場合に、屈折率の異なる複数成分が相分離した透明性の低いフィルムか、不透明なフィルムしか得られない傾向にある。また、このようなフェニル基の含有率の低いオルガノポリシロキサン化合物を用いる場合、添加する量を多くしないと十分な難燃効果が得られにくいが、添加量を多くすると作製される感光性カバーレイの機械強度などの物性が大幅に低下してしまう傾向がある。
オルガノポリシロキサン化合物の構造は、一般的に3官能性シロキサン単位(T単位)と、2官能性シロキサン単位(D単位)と、4官能性シロキサン単位(Q単位)との組合せで構成されるが、本発明で良好な組合せはT/D系、T/D/Q系、D/Q系等のD単位を含有する系であり、これにより良好な難燃性が与えられる。D単位は、いずれの組合せの場合でも10〜80モル%含有される必要がある。D単位が10モル%未満であると、オルガノポリシロキサン化合物に付与される可撓性が乏しく、その結果十分な難燃性が得られない。また、80モル%を超えると、(A)成分:可溶性ポリイミドとの分散性・溶解性が低下し、感光性樹脂組成物の外観及び光学的透明度や強度が悪くなる。更に好ましくは、D単位の含有率は10〜70モル%の範囲である。従って、上記良好なD単位含有率に応じて、T/D系の場合、T単位の含有率は30〜90モル%の範囲であり、T/D/Q系あるいはD/Q系の場合、T単位の含有率は0〜89.99モル%、好ましくは10〜79.99モル%であり、Q単位の含有率は0.01〜50モル%である。空間の自由度さえ確保されていれば、難燃性の再現のためには酸化度の高いQ単位をより多量に含有している方がより有利であるが、オルガノポリシロキサン化合物中にQ単位を60モル%を超えて含有すると、無機微粒子的性質が強くなりすぎるため、可溶性ポリイミド中への分散性が不良となるので、配合量はこれ以下に抑える必要がある。以上のシロキサン単位含有率範囲から、難燃性、加工性、成形品の性能などのバランスを考慮して、フェニルシロキサンの全重量のうち40〜80重量%をT単位が占めるような領域を選択することが更に望ましい。
ここで、好ましい構成シロキサン単位を例示すると、3官能シロキサン単位(T単位)は、C6H5SiO3/2,CH3SiO3/2であり、2官能シロキサン単位は、(C6H5)2SiO2/2,(CH3)C6H5SiO2/2,(CH3)2SiO2/2である。
この場合、可撓性を付与するD単位としてジメチルシロキサン単位((CH3)2SiO2/2)は、シリコーン樹脂に可撓性を付与する効果は最も大きいものの、反面、あまりこの部位が多すぎると難燃性が低下する傾向があるため難燃性の向上は難しく、多量に含有させることは望ましくない。従って、ジメチルシロキサン単位は、D単位中60モル%以下に抑えることが好ましい。メチルフェニルシロキサン単位((CH3)C6H5SiO2/2)は、可撓性を付与できると同時に、フェニル基含有率を高くすることができるため最も好ましい。また、ジフェニルシロキサン単位((C6H5)2SiO2/2)は、高フェニル基含有率維持の点で優れるが、嵩高いフェニル基が一つのSi上に密集した構造であるため、多量に配合すると立体障害の大きな構造をオルガノポリシロキサン分子にもたらすため、シロキサン骨格の空間的自由度が低下し、芳香環相互のカップリングによる難燃化機構が作用するのに必要な芳香環同士の重なりが困難になり、難燃化効果を低下させる場合がある。従って、D単位はこれら3原料を前述した範囲を満たすように配合して使用すればよいが、主としてメチルフェニルシロキサン単位を使用するのが好ましい。
また、難燃剤のフェニルシロキサンの重量平均分子量は300〜50,000の範囲であることが好ましい。重量平均分子量が300未満では感光性樹脂組成物のBステージ状態で染み出してくることがあるため好ましくない。50,000を超えると現像液への溶解性が低下し、現像時間が長くなり加工性が低下することがある。更に好ましくは400〜30,000の範囲である。
例えば信越シリコーン(株)製のKF50−100S、KF54、KF56、HIVAC F4、HIVAC F5、X−22−1824B、KR211,KR311などが挙げられ、単独で用いても2種類以上を混合して用いてもよい。
また、難燃剤として含ハロゲン化合物を用いた場合には、三酸化アンチモンおよび/または五酸化アンチモンを添加すると、プラスチックの熱分解開始温度域で、酸化アンチモンが難燃剤からハロゲン原子を引き抜いてハロゲン化アンチモンを生成するため、相乗的に難燃性を上げることができる。その添加量は、ポリイミド組成物や炭素−炭素二重結合を有する化合物、難燃剤の合計重量を基準として0.1〜10重量%であることが好ましく、さらに好ましくは1〜6重量%であることが好ましい。
三酸化アンチモンおよび五酸化アンチモンの白色粉末は有機溶媒に溶解しないため、その粉末の粒径が100μm以上であると、感光性樹脂組成物に混入すると白濁し、得られる感光性カバーレイフィルムに難燃性を付与することはできるが、透明性および現像性が低下する傾向にあるので100μm以下であることが好ましい。さらには、感光性カバーレイフィルムの透明性を失うことなく難燃性を上げるためには、粉末の粒径が50μm以下の三酸化アンチモンおよび/または五酸化アンチモンを用いることが好ましい。さらに好ましくは、粒径10μm以下、もっとも好ましくは粒径5μm以下の粉末である。
粒径が50μm以下の五酸化アンチモンとしては、サンエポックNA−3181、NA−4800、NA−1030、NA−1070L(いずれも日産化学製)、などが挙げられる。
感光性樹脂組成物の溶液を、予め銅箔等の導電体によって回路が形成されたFPCの導電体面上に直接塗布乾燥しても、実質上感光性ドライフィルムを貼り合せたものと同様の被膜を形成することができる。塗布乾燥温度は、熱によりエポキシ基或いは2重結合若しくは3重結合が化学的な活性を失わない温度で行うことが望ましく、具体的には180℃以下、好ましくは150℃以下、さらに好ましくは130℃以下である。
ポリイミド組成物、炭素−炭素二重結合を有する化合物、エポキシ化合物、光反応開始剤を混合し、有機溶媒に溶解して感光性樹脂組成物を調製した。
上記感光性樹脂組成物をPETフィルム(厚み25μm)上に、乾燥後の厚みが25μmになるように塗布し、90℃で2分乾燥して有機溶剤を除去し、感光性ドライフィルムレジストとした。
得られた感光性樹脂組成物および感光性ドライフィルムレジストについて以下の方法により諸特性の評価を行った。
上記(1)で調製した感光性樹脂組成物の溶液を電解銅箔(三井金属製3EC−VLP 1オンス)の輝面にバーコーターを用い塗布し、90℃で2分乾燥して有機溶剤を除去し積層体とした。
上記(2)で作製した感光性ドライフィルムレジストの感光性樹脂組成物面を電解銅箔(三井金属製3EC−VLP 1オンス)の輝面に積層し、遮光しながら100℃、20000Pa・mでラミネート加工し積層体とした。
<現像性>:感光性樹脂組成物
上記で作製した感光性樹脂組成物の積層体の上にマスクパターンをのせ、400nmの光を300mJ/cm2だけ露光し、1重量%のNaCO3水溶液或いは1重量%の水酸化ナトリウム水溶液(液温40℃)で現像した。フォトマスクパターンは、500μmφ、200μmφ、100μmφの微細な穴及びライン/スペースが500μm/500μm、200μm/200μm、100μm/100μmのラインを描いたものである。現像によって形成したパターンは、次いで蒸留水により洗浄して、現像液を除去した。少なくとも500μmφの穴および500μm/500μmのラインが現像できていれば、合格とした。
上記で作製した感光性ドライフィルムレジストの積層体のPETフィルム上にマスクパターンをのせ、400nmの光を300mJ/cm2だけ露光した。このサンプルのPETフィルムを剥離した後は、上記感光性樹脂組成物と同様に、現像・洗浄を行い、同様の判定基準で判定した。
感光性樹脂組成物及び感光性ドライフィルムレジストの積層体をフォトマスクなしで400nmの光を300mJ/cm2だけ露光し、160℃で2時間加熱し、IPC TM650 2.4.28.1 のクロスカットピールを行った。
新日鐵化学製フレキシブル銅貼積層板(ポリイミド系の樹脂の片面に銅箔を形成している片面銅貼積層板:SC18−25−00FR)に図1に示すライン/スペース=50/50μmの櫛型パターンを形成した。
上記(2)で作成した感光性ドライフィルムレジストを鐘淵化学工業株式会社製 アピカルNPI(25μm厚み)に積層し、遮光しながら100℃、20000Pa・mでラミネート加工するか或いは本発明の感光性樹脂組成物溶液をアピカルNPIに直接塗布乾燥して得られるこの積層体に、400nmの光を400mJ/cm2だけ露光し、10cm角の大きさにカットした。PETフィルムを剥がした後、180度で1時間加熱した。23℃、65%RHの条件下で24時間放置後、この硬化後の積層体を平らな面に置き、平らな面から浮き上がっている距離の最大値(mm)を反り量とした。感光性ドライフィルム側を上にして平らな面に置いた場合に浮き上がる場合を+、アピカルNPIを上にして平らな面に置いた場合に浮き上がる場合を−とした。
感光性樹脂組成物及び感光性ドライフィルムレジストの積層体をフォトマスクなしで400nmの光を300mJ/cm2だけ露光し、160℃で2時間加熱し、40℃95%RH 24時間調湿後、半田浴に10秒浸漬し、表面の膨れ及び変色の有無を観察した。膨れ・変色の無かった最高温度を半田耐熱温度とした。
<吸水率>
上記(1)で調製した感光性樹脂組成物の溶液を電解銅箔(三井金属製3EC−VLP 1オンス(厚み35μm))の輝面にバーコーターを用い塗布し、90℃で2分乾燥して有機溶剤溶媒を除去し積層体とした。この積層体をエッチングにより銅箔を除去、水洗、100℃で30分乾燥して、25μ厚み10cm角のサンプルを作製した。この重量を測定してA1とする。25μ厚み10cm角のサンプルを蒸留水に23℃で24時間浸漬し、表面の水を拭いて除去し直ちに重量を測定した。この重量をA2とする。下記式より吸水率を求めた。
吸水率(%)=(A2−A1)÷A1×100
<ポリイミド組成物の分子量>
サイズ排除クロマトグラフィーにより得られたポリイミド組成物の分子量を下記条件で測定した。
カラム :東ソー株式会社製 TSKgel Super AWM-H 2本
展開液 :30mM LiBr+20mM H3PO4のDMF溶液
流 速 :0.6ml/分
カラム温度:40℃
検出器 :RI
試料濃度:1.0mg/ml
基準物質:ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール
(実施例1)
ポリイミドの原料として、ピロメリット酸二無水物(以下PMDAと示す)、1,2-エタンジベンゾエート-3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物(以下、TMEGと示す)(2,2’-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート)-3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物(以下、ESDAと示す)、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸無水物(以下、BPADAと示す)、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAと示す)、2,3,3’、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、a−BPDAと示す)、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフォン(以下、BAPS−Mと示す)、シリコンジアミン、ジアミノ安息香酸、[ビス(4−アミノ−3−カルボキシ)フェニル]メタン(以下、MBAAと示す)を用いた。溶媒として、N,N’−ジメチルホルムアミド(DMF)およびジオキソランを用いた。
攪拌機を設置した500 mlのセパラブルフラスコに、TMEG 41.0g(100mmol)、エチレングリコール 1.86g(30mmol)、シリコンジアミンKF-8010(信越シリコーン製)49.8 g (60mmol)を加え、窒素気流下で180℃に90分間加熱し、ポリイミド組成物88gを得た。このポリイミド組成物を、メチルエチルケトン60gに溶解し、グリシジルメタクリレート5.68g(40ミリモル)、トリエチルアミン0.50g(5ミリモル)、和光純薬製Q−1301 100mgを加え、60℃で4時間反応させた。反応終了後、ヘキサンでデカンテーションを行い、ヘキサンに溶けなかったものを真空オーブンで乾燥させて、ポリイミド組成物91gを得た。ポリイミド組成物の重量平均分子量は12000、重量平均分子量/数平均分子量=2.5であった。
以下に示す成分を混合してジオキソラン溶液に固形分濃度40%になるように溶解して感光性樹脂組成物を調製し、前述の(2)の方法でPETフィルム上にBステージ状態の感光性ドライフィルムレジストを作製した。このPETフィルム付き感光性ドライフィルムレジストの上に保護フィルムをラミネートして三層構造シートを作成した。
(A)上記方法により合成したポリイミド組成物 54重量部
(B)炭素−炭素二重結合を有する化合物:共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートNP-4EA 20重量部、および第一工業製薬株式会社製BR−42M 20重量部
(C)エポキシ化合物:グリシジルノニルフェニルエーテル 15重量部
(D)光反応開始剤:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド 1重量部
(E)その他:大塚化学株式会社製 フォスファゼン化合物SP−100 10重量部
(物性評価結果)
現像性試験(現像液3重量%Na2CO3水溶液)を行ったところ、100μmφの微細な穴及び100μm/100μmのラインが現像できており、合格であった。密着性は剥がれるものが無く合格であった。反りは0mmであった。また吸水率は1.3%であった。耐マイグレーション性は500時間以上10-6Ω以上の抵抗値を示し、デンドライトは観察されなかった。半田耐熱は290℃であった。
(実施例2)
攪拌機を設置した500 mlのセパラブルフラスコに、PMDA 21.81g(100mmol)、p−キシリレングリコール 5.52g(40mmol)、DMF 20gをとり窒素気流下120℃で2時間加熱した。DMF50g加え、冷却後シリコンジアミンKF-8010(信越シリコーン製)49.8 g (60mmol)を加え、窒素気流下、室温で60分間撹拌した。これを真空オーブン中で加熱し、ポリイミド組成物72gを得た。そのポリイミド組成物をジオキソラン70gに溶かし、2−ヒドロキシエチルアクリレート4.03g(35ミリモル)、トリエチルアミン0.5g(5ミリモル)、ジシクロヘキシルカルボジイミド7.22g(35ミリモル)を加え、4時間60℃で攪拌を行った。反応溶液を氷水で冷却し、析出したウレアを除去した。ろ液を真空オーブンで減圧乾燥して、目的のポリイミド組成部77gを得た。ポリイミド組成物の重量平均分子量は130000、重量平均分子量/数平均分子量=2.9であった。
(A)上記方法により合成したポリイミド組成物 54重量部
(B)炭素−炭素二重結合を有する化合物:共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートNP-4EA 20重量部、および大阪有機化学株式会社製V#2308 20重量部
(C)エポキシ化合物:グリシジルノニルフェニルエーテル15重量部
(D)光反応開始剤:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド 1重量部
(E)その他:大塚化学株式会社製 フォスファゼン化合物SP−100 10重量部
(物性評価結果)
現像性試験(現像液3重量%Na2CO3水溶液)を行ったところ、100μmφの微細な穴及び100μm/100μmのラインが現像できており、合格であった。密着性は剥がれるものが無く合格であった。反りは0mmであった。また吸水率は1.5%であった。耐マイグレーション性は500時間以上10-6Ω以上の抵抗値を示し、デンドライトは観察されなかった。半田耐熱は290℃であった。
(実施例3)
攪拌機を設置した500 mlのセパラブルフラスコに、BTDA 32.2g(100mmol)、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール 3.65g(35mmol)、ジメチルフォルムアミド
60gをとり、120℃で2時間加熱した。次いでシリコンジアミンKF-8010(信越シリコーン製)45.65g (55mmol)を加え、減圧下で180℃に90分間加熱し、ポリイミド組成物78gを得た。ジメチルフォルムアミド60gにポリイミド組成物を溶かし、トリエチルアミン0.5g(5ミリモル)、メタクリロイルオキシエチルイソシアネ−ト4.65g(30ミリモル)を加え、100℃で減圧し、2時間反応を行いポリイミド組成物82gを得た。
ポリイミド組成物の重量平均分子量は11000、重量平均分子量/数平均分子量=3.2であった。
(A)上記方法により合成したポリイミド組成物 54重量部
(B)炭素−炭素二重結合を有する化合物:共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートNP-4EA 20重量部、およびダイセル・ユーシービー株式会社製3708 20重量部
(C)エポキシ化合物:グリシジルノニルフェニルエーテル 15重量部
(D)光反応開始剤:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド 1重量部
(E)その他:大塚化学株式会社製 フォスファゼン化合物SP−100 10重量部
(物性評価結果)
現像性試験(現像液3重量%Na2CO3水溶液)を行ったところ、100μmφの微細な穴及び100μm/100μmのラインが現像できており、合格であった。密着性は剥がれるものが無く合格であった。反りは0mmであった。また吸水率は1.6%であった。耐マイグレーション性は500時間以上10-6Ω以上の抵抗値を示し、デンドライトは観察されなかった。半田耐熱は285℃であった。
(実施例4)
攪拌機を設置した500 mlのセパラブルフラスコに、a−BPDA 29.42g(100mmol)、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール 3.12g(30mmol)、ジメチルフォルムアミド60gをとり、120℃で2時間加熱した。次いでシリコンジアミンKF-8010(信越シリコーン製)33.2g (40mmol)、BAPS−M12.9g(30mmol)、DMF60gを加え、減圧下で180℃に90分間加熱し、ポリイミド組成物70gを得た。このポリイミド組成物を、ジオキソラン50gに溶解し、グリシジルメタクリレート4.26g(30ミリモル)、トリエチルアミン0.5g(5ミリモル)、和光純薬製Q−1301 100mgを加え、60℃で4時間反応させた。反応終了後、ヘキサンでデカンテーションを行い、ヘキサンに溶けなかったものを真空オーブンで乾燥させて、ポリイミド組成物75gを得た。ポリイミド組成物の重量平均分子量は150000、重量平均分子量/数平均分子量=3.5であった。
(A)上記方法により合成したポリイミド組成物 54重量部
(B)炭素−炭素二重結合を有する化合物:共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートNP-4EA 20重量部、および大阪有機化学株式会社製V#2308 20重量部
(C)エポキシ化合物:グリシジルノニルフェニルエーテル 15重量部
(D)光反応開始剤:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド 1重量部
(物性評価結果)
現像性試験(現像液3重量%Na2CO3水溶液)を行ったところ、100μmφの微細な穴及び100μm/100μmのラインが現像できており、合格であった。密着性は剥がれるものが無く合格であった。反りは0mmであった。また吸水率は1.8%であった。耐マイグレーション性は500時間以上10-6Ω以上の抵抗値を示し、デンドライトは観察されなかった。半田耐熱は280℃であった。
(実施例5)
(A)実施例4で合成したポリイミド組成物 54重量部
(B)炭素−炭素二重結合を有する化合物:共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートNP-4EA 20重量部、および大阪有機化学株式会社製V#2308 20重量部
(C)エポキシ化合物:なし
(D)光反応開始剤:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド 1重量部
(物性評価結果)
現像性試験(現像液3重量%Na2CO3水溶液)を行ったところ、100μmφの微細な穴及び100μm/100μmのラインが現像できており、合格であった。密着性は剥がれるものが無く合格であった。反りは0mmであった。また吸水率は2.3%であった。耐マイグレーション性は500時間以上10-6Ω以上の抵抗値を示し、デンドライトは観察されなかった。半田耐熱は280℃であった。
(比較例1)
可溶性ポリイミドの代わりにメタクリル酸の共重合体(メタクリル酸メチル57重量%、メタクリル酸23重量%、アクリル酸ブチル10重量%の三元共重合体:重量平均分子量8.5万)を用いた。
以下に示す成分を混合して感光性樹脂組成物を調製し、前述の(2)の方法でPETフィルム上にBステージ状態の感光性ドライフィルムレジストを作製した。このPETフィルム付き感光性ドライフィルムレジストの上に保護フィルムをラミネートして三層構造シートを作成した。
(A)高分子バインダー:上記メタクリル酸の共重合体 60重量部
(B)炭素−炭素二重結合を有する化合物:共栄社化学株式会社製 ライトアクリレートNP-4EA 20重量部、およびビスフェノールA EO変性(m+n≒2)ジアクリレート(東亞合成株式会社製 アロニックスM−208)30重量部
(D)光反応開始剤:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド 1重量部
(物性評価結果)
現像性試験(現像液1重量%NaCO3水溶液)を行ったところ、100μmφの微細な穴及び100μm/100μmのラインが現像できており、合格であった。密着性は一部剥離するものがあり不合格であった。反りは5mmであった。また吸水率は3.0%であった。耐マイグレーション性は約75時間で10-6Ωの抵抗値を下まわり、デンドライトが観察された。半田耐熱は、220℃以下であり、鉛フリー半田温度(250℃)を下まわった。吸水率は、4.5%であった
Claims (5)
- カルボキシル基と反応しうる官能基および炭素−炭素2重結合を分子内に有する化合物が、分子内にエポキシ基と炭素−炭素2重結合を有する化合物、分子内に水酸基と炭素−炭素2重結合を有する化合物、および分子内にイソシアネート基と炭素−炭素2重結合を有する化合物の中から選ばれる1種以上の化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1または請求項2に記載の感光性樹脂組成物に加え、炭素−炭素二重結合を有する化合物を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
- 請求項1または請求項2に記載の感光性樹脂組成物に加え、エポキシ化合物を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
- 請求項1または請求項2に記載の感光性樹脂組成物に加え、炭素−炭素二重結合を有する化合物とエポキシ化合物を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
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