JP2001335481A - 高濃度ビタミンe含有ソフトカプセル - Google Patents
高濃度ビタミンe含有ソフトカプセルInfo
- Publication number
- JP2001335481A JP2001335481A JP2001082512A JP2001082512A JP2001335481A JP 2001335481 A JP2001335481 A JP 2001335481A JP 2001082512 A JP2001082512 A JP 2001082512A JP 2001082512 A JP2001082512 A JP 2001082512A JP 2001335481 A JP2001335481 A JP 2001335481A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- soft capsule
- vitamin
- gelatin
- film
- tocopherol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Ceased
Links
Landscapes
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Pyrane Compounds (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
崩壊時間の延長が起きないソフトカプセル剤を提供す
る。 【解決手段】50重量%以上のコハク酸ゼラチンを含むソ
フトカプセルを使用することによって、上記の課題を解
決できた。
Description
を含有するソフトカプセルに関する。さらに詳しくは高
濃度のビタミンEを含有し、長期間保存しても性状が変
化しないソフトカプセルに関する。
等を有する物質であり、医薬品、医薬品添加物、食品、
食品添加物として広く用いられている。ビタミンEには
多くの同族体や誘導体があるが、その多くは室温で油状
であるため、特に医薬品または食品として高含量を服用
する場合にはソフトカプセルとする場合が多い。ソフト
カプセル剤の皮膜として、通常はゼラチンを主成分とし
たものを使用している。ゼラチンはウシ、ブタ、クジラ
などの皮、骨、腱などを酸またはアルカリで処理して得
た粗コラーゲンを水で加熱抽出して製造したものであ
り、通常は日本薬局方に記載されたゼラチン(以下、日
局ゼラチンと称する)が広く用いられている。
製造したソフトカプセルを使用したビタミンE剤が市販
されているが、これはビタミンEとして最大でも62.5重
量%程度配合したものである。この程度の濃度以下であ
れば、室温で長期に保存しても含量、崩壊時間等の諸性
質に変化は認められない。しかし、ビタミンEのように
酸化されやすい物質を約65重量%以上という高濃度でソ
フトカプセルに充填すると、日局ゼラチンによるソフト
カプセル剤では、3〜6カ月程度の期間保存すると崩壊
時間が延長し、日本薬局方で規定する崩壊試験を実施し
た際に、適合となる20分を越えてしまう場合があった。
また、マクロライド系抗生物質等のアルデヒド基を含む
物質を内容物として含む硬質カプセルは、保存中に皮膜
の溶解性が悪くなることが知られている(特開平6-7286
2号公報、特開昭61-186314号公報)。
防ぐために、ゼラチンにトコフェロール(特開平10-101
550号公報)やリン酸ナトリウム塩(特開平4-178321号
公報)を添加してソフトカプセルを作製したり、皮膜と
してコハク化ゼラチン(特開昭61-186314号公報)を使
用したり、コハク化ゼラチンにさらにポリエチレングリ
コールを添加したもの(特開平6-72862号公報)を使用
して硬質カプセルを製造する試みがなされていた。しか
し、皮膜としてコハク化ゼラチンを使用し、65重量%以
上という高濃度のビタミンEを充填したソフトカプセル
剤については未だ報告されていない。
を解決すべく鋭意検討を行った結果、以下に示す構成に
より課題を解決できることを見出し本発明を完成した。
すなわち本発明は、ビタミンE含有のソフトカプセル剤
において、ソフトカプセル皮膜がコハク化ゼラチンを含
むことを特徴とする皮膜であるビタミンE含有ソフトカ
プセル剤である。また、本発明はソフトカプセル皮膜中
のゼラチン成分が、コハク化ゼラチン50〜100重量
%である上記ビタミンE含有ソフトカプセル剤である。
また、本発明は、内容物としてビタミンEを65〜10
0重量%を含有する上記ビタミンE含有ソフトカプセル
剤である。
は、抗酸化作用、血行促進作用等の生理活性作用を示す
物質であり、特に常温で液状であるdl−α−トコフェロ
ール、酢酸dl−α−トコフェロール、酢酸d−α−トコ
フェロールまたはd−α−トコフェロールであり、好ま
しくは、d−α−トコフェロールである。
タミンE含量は特に限定されないが、好ましくは全内容
物重量に対して65重量%以上であり、さらに好ましくは
80重量%以上である。また、内容物量に対して35重量%
までの範囲で、ビタミンEと相溶性の油を加えることが
できる。ビタミンEと相溶性の油とは例えば綿実油、シ
ソ油、ゴマ油、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレン
グリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール等
を挙げることができる。
ルカリ処理して得られるゼラチンと無水コハク酸を反応
させて得られるゼラチンのスクシニル誘導体である。本
発明におけるソフトカプセル皮膜のゼラチン成分のう
ち、コハク化ゼラチンの割合は特に限定されないが、好
ましくは50〜100重量%である。コハク化ゼラチン以外
に含んでいてもよいゼラチン成分としては、上記、日局
ゼラチンの他、酸性ゼラチン、アルカリ性ゼラチン、有
機酸ゼラチン、ペプチドゼラチン等が挙げられる。
プセル剤は、例えば次のようにして製造することができ
る。コハク化ゼラチンを水に浸漬させ、加温して溶解
し、可塑剤である濃グリセリンを加えて十分混合する。
この際、防腐剤や安定剤、着色剤等を加えてもよい。こ
のコハク化ゼラチン溶液を真空減圧等の操作で脱泡し、
粘度を調整した後、ソフトカプセル充填機の仕込みタン
クに入れて約60℃で保温する。さらに内容物であるビタ
ミンEを約30℃に保温してセットして、通常の操作にし
たがって、皮膜形成、充填、成型打ち抜き、乾燥等を行
って、ソフトカプセル剤を製造すればよい。
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ない。
溶解し、これに濃グリセリン576gを加えて十分混合し、
ソフトカプセル充填機にセットした。一方、内容物とし
てd−α−トコフェロールを充填機にセットして、ビタ
ミンE100%のソフトカプセルを製造した。内容物量は1
00mg、皮膜重量は90mgであった。
ら精製水1.92kgに溶解し、これに濃グリセリン576gを加
えて十分混合し、ソフトカプセル充填機にセットした。
一方、内容物としてd−α−トコフェロールを充填機に
セットして、ビタミンE100%のソフトカプセルを製造
した。内容物量は100mg、皮膜重量は90mgであった。
し、これに濃グリセリン288gを加えて十分混合し、ソフ
トカプセル充填機にセットした。一方、内容物としてd
−α−トコフェロール520gと綿実油280gの混合物を充填
機にセットして、ビタミンE65%のソフトカプセルを製
造した。内容物量は100mg、皮膜重量は90mgであった。
し、これに濃グリセリン288gを加えて十分混合し、ソフ
トカプセル充填機にセットした。一方、内容物としてd
−α−トコフェロール640gと中鎖脂肪酸トリグリセリド
160gの混合物を充填機にセットして、ビタミンE80%の
ソフトカプセルを製造した。内容物量は100mg、皮膜重
量は90mgであった。
製した。内容物はd−α−トコフェロ−ル100mg/カプセ
ルとし、ソフトカプセル充填機を使用してカプセル剤を
製造した。試料1は皮膜の基材としてコハク化ゼラチン
を100%使用したもの、試料2は50%としたものであ
る。一方、比較例として、カプセル皮膜として日局ゼラ
チンのみを用い、内容物としてd−α−トコフェロ−ル1
00mg/カプセルを充填したソフトカプセル剤を製造し
た。また、市販品を模した対照例として、カプセル皮膜
として日局ゼラチンのみを用い、内容物としてd−α−
トコフェロ−ル100mg/カプセルおよび綿実サラダ油60m
g/カプセルの混合物を充填したソフトカプセル剤も製
造した。これら試料および比較例、対照例カプセル剤を
温度40℃、相対湿度75%の条件下で3〜6カ月間保存し
た後の崩壊時間の測定結果を図1に示した(試料1およ
び2、比較例のみ図示した)。
存後に、日本薬局方崩壊試験法に準じて測定した崩壊時
間は15分以内であった。一方、比較例では3カ月保存後
には、崩壊時間は20分以上となった。また、対照例は3
カ月間保存しても、崩壊時間は20分以内であった。この
結果から、本願発明に係るソフトカプセル剤は、加温加
湿条件下で長期間保存しても、皮膜の崩壊時間延長が防
止できることが明らかになった。
のビタミンEを配合したにもかかわらず、長期間保存し
ても崩壊時間が延長しないソフトカプセル剤を得ること
ができた。また、高濃度のビタミンEを配合できるた
め、服用しやすい小型の高濃度ビタミンEソフトカプセ
ル剤を得ることが可能になった。
フトカプセル剤の崩壊時間の保存による変化を示した図
である。
Claims (5)
- 【請求項1】ビタミンE含有のソフトカプセル剤におい
て、ソフトカプセル皮膜がコハク化ゼラチンを含むこと
を特徴とする皮膜であるビタミンE含有ソフトカプセル
剤。 - 【請求項2】ソフトカプセル皮膜中のゼラチン成分が、
コハク化ゼラチン50〜100重量%である請求項1に
記載のビタミンE含有ソフトカプセル剤。 - 【請求項3】ビタミンEがdl−α−トコフェロール、酢
酸dl−α−トコフェロール、酢酸d−α−トコフェロー
ル及びd−α−トコフェロールから選ばれる1種以上で
ある請求項1または2に記載のビタミンE含有ソフトカ
プセル剤。 - 【請求項4】ビタミンE65〜100重量%を含有する
請求項1〜3のいずれかに記載のビタミンE含有ソフト
カプセル剤。 - 【請求項5】ビタミンE80〜100重量%を含有する
請求項1〜3のいずれかに記載のビタミンE含有ソフト
カプセル剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001082512A JP2001335481A (ja) | 2000-03-22 | 2001-03-22 | 高濃度ビタミンe含有ソフトカプセル |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-80371 | 2000-03-22 | ||
JP2000080371 | 2000-03-22 | ||
JP2001082512A JP2001335481A (ja) | 2000-03-22 | 2001-03-22 | 高濃度ビタミンe含有ソフトカプセル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001335481A true JP2001335481A (ja) | 2001-12-04 |
Family
ID=26588071
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001082512A Ceased JP2001335481A (ja) | 2000-03-22 | 2001-03-22 | 高濃度ビタミンe含有ソフトカプセル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001335481A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8383678B2 (en) | 2004-02-13 | 2013-02-26 | Chrysalis Pharma Ag | Type a gelatin capsule containing PUFA in free acid form |
CN114668739A (zh) * | 2022-03-10 | 2022-06-28 | 陈昱辰 | 一种维生素e软胶囊及其制备方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03255024A (ja) * | 1990-03-05 | 1991-11-13 | Tokai Capsule Kk | 口中易溶軟カプセル剤 |
JP2000044465A (ja) * | 1998-05-28 | 2000-02-15 | Fuji Capsule Kk | 軟カプセル剤 |
-
2001
- 2001-03-22 JP JP2001082512A patent/JP2001335481A/ja not_active Ceased
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03255024A (ja) * | 1990-03-05 | 1991-11-13 | Tokai Capsule Kk | 口中易溶軟カプセル剤 |
JP2000044465A (ja) * | 1998-05-28 | 2000-02-15 | Fuji Capsule Kk | 軟カプセル剤 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8383678B2 (en) | 2004-02-13 | 2013-02-26 | Chrysalis Pharma Ag | Type a gelatin capsule containing PUFA in free acid form |
US9012501B2 (en) | 2004-02-13 | 2015-04-21 | Chrysalis Pharma Ag | Type A gelatin capsule containing PUFA in free acid form |
US9132112B2 (en) | 2004-02-13 | 2015-09-15 | Chysalis Pharma Ag | Type A gelatin capsule containing PUFA in free acid form |
CN114668739A (zh) * | 2022-03-10 | 2022-06-28 | 陈昱辰 | 一种维生素e软胶囊及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1564278B1 (en) | Composition containing organic substance having double bond with improved oxidation stability | |
AU2007305614B2 (en) | O/W/O emulsion containing lignan compounds and composition containing the same | |
JP2011079786A (ja) | 崩壊遅延を防止または抑制したポリフェノール類、レシチン、ビタミンe含有ソフトカプセル | |
JP2020508695A (ja) | 安定な脂溶性活性成分組成物、マイクロカプセル及びその製造方法と応用 | |
CN107530358B (zh) | 含有甾醇和增溶剂的凝胶胶囊 | |
Naharros‐Molinero et al. | Shell formulation in soft gelatin capsules: Design and characterization | |
JP2023133070A (ja) | ソフトカプセル及びその製造方法 | |
JPS6112632A (ja) | 脂溶性薬剤含有組成物 | |
JP2001335481A (ja) | 高濃度ビタミンe含有ソフトカプセル | |
US2056208A (en) | Acetyl-salicylic acid composition | |
JP2514093B2 (ja) | 軟カプセル剤 | |
JP4305967B2 (ja) | トコフェロール含有製剤 | |
JP7360103B2 (ja) | ヒドロキシチロソール含有軟カプセル剤 | |
JP3640005B2 (ja) | ソフトカプセル用皮膜 | |
JPH10330250A (ja) | メナテトレノン油性製剤 | |
JP7330581B1 (ja) | ソフトカプセルの製造方法 | |
JPH0611696B2 (ja) | ゼラチン皮膜組成物 | |
JP4099537B2 (ja) | ハードゼラチンカプセル及びハードゼラチンカプセルの製造方法 | |
JP2896185B2 (ja) | 胆汁酸内用液剤およびその製造方法 | |
JP7362248B2 (ja) | カプセル剤 | |
JP2001178383A (ja) | ローヤルゼリー含有ソフトカプセル剤 | |
JP7237479B2 (ja) | ゼラチン含有組成物 | |
US20190029940A1 (en) | Capsule containing functional substance and method for manufacturing said capsule | |
JP2017052810A (ja) | 薬剤組成物、及びこれを密封してなる軟カプセル剤 | |
JP4469660B2 (ja) | ソフトカプセル製剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060420 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060425 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20060711 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060830 |
|
AA92 | Notification of invalidation |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971092 Effective date: 20060912 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060921 |