JP2514093B2 - 軟カプセル剤 - Google Patents
軟カプセル剤Info
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- JP2514093B2 JP2514093B2 JP1189212A JP18921289A JP2514093B2 JP 2514093 B2 JP2514093 B2 JP 2514093B2 JP 1189212 A JP1189212 A JP 1189212A JP 18921289 A JP18921289 A JP 18921289A JP 2514093 B2 JP2514093 B2 JP 2514093B2
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- soft capsule
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、大豆油不けん化物を内容物とする軟カプセ
ル剤であって、長期間保存しても皮膜の不溶化による崩
壊延長を惹起することがない軟カプセル剤に関する。
ル剤であって、長期間保存しても皮膜の不溶化による崩
壊延長を惹起することがない軟カプセル剤に関する。
大豆油不けん化物は、カンペステロール、スチグマス
テロール、β−シトステロール等の植物ステロール類;
α−,γ−,δ−トコフェロール等の天然トコフェロー
ル類を含有し、血清中のコレステロール、中性脂肪、β
−リポ蛋白を低下させる作用があることから、高脂血改
善剤、抗動脈硬化剤として経口投与されている。
テロール、β−シトステロール等の植物ステロール類;
α−,γ−,δ−トコフェロール等の天然トコフェロー
ル類を含有し、血清中のコレステロール、中性脂肪、β
−リポ蛋白を低下させる作用があることから、高脂血改
善剤、抗動脈硬化剤として経口投与されている。
大豆油不けん化物は半固体状の物質であるため、これ
を経口投与製剤とするには、軟カプセル剤とするのが好
ましく、これに関するいくつかの技術が報告されている
(特公昭56-14087号、特公昭62-5886号)。
を経口投与製剤とするには、軟カプセル剤とするのが好
ましく、これに関するいくつかの技術が報告されている
(特公昭56-14087号、特公昭62-5886号)。
しかしながら、斯かる軟カプセル剤は、大豆油不けん
化物中の植物ステロールによって、経時時にゼラチン皮
膜が不溶化され、崩壊延長を起すという問題点があっ
た。
化物中の植物ステロールによって、経時時にゼラチン皮
膜が不溶化され、崩壊延長を起すという問題点があっ
た。
斯かる皮膜の不溶化は、皮膜成分中にソルビトール、
キシリトール、マンニトール等の糖アルコールを配合す
ることによってやや改善されるが、未だ不充分である。
唯一、皮膜としてモデファイドゼラチン(特公昭55-323
82号、特公昭57-4267号)を使用した場合に当該不溶化
を改善することができるが、これは高価であるという欠
点があった。
キシリトール、マンニトール等の糖アルコールを配合す
ることによってやや改善されるが、未だ不充分である。
唯一、皮膜としてモデファイドゼラチン(特公昭55-323
82号、特公昭57-4267号)を使用した場合に当該不溶化
を改善することができるが、これは高価であるという欠
点があった。
斯かる実情において、本発明者は上記課題を解決せん
と鋭意研究を行った結果、本発明を完成した。
と鋭意研究を行った結果、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、大豆油不けん化物を内容物とす
る軟カプセル剤において、皮膜に5〜15重量%の糖アル
コールを、かつ内容物に非イオン界面活性剤及び0.5〜2
0重量%のレシチンを配合したことを特徴とする軟カプ
セル剤を提供するものである。
る軟カプセル剤において、皮膜に5〜15重量%の糖アル
コールを、かつ内容物に非イオン界面活性剤及び0.5〜2
0重量%のレシチンを配合したことを特徴とする軟カプ
セル剤を提供するものである。
軟カプセル剤の皮膜として一般に使用されているもの
は、ゼラチンを主成分とするものであるが、本発明では
これにソルビトール、キシリトール、マンニトール等の
糖アルコールを必須成分として配合する。糖アルコール
の配合量は皮膜に対して5〜15重量%(以下、単に%で
示す)、特に5〜10%が好ましい。糖アルコールの配合
量が5%未満であると皮膜の不溶化を防止するのが不充
分であり、また15%を越えると皮膜の成型が困難となり
好ましくない。この皮膜中には、上記成分のほかに、一
般に使用されているグリセリン、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール等を配合することもできる。
は、ゼラチンを主成分とするものであるが、本発明では
これにソルビトール、キシリトール、マンニトール等の
糖アルコールを必須成分として配合する。糖アルコール
の配合量は皮膜に対して5〜15重量%(以下、単に%で
示す)、特に5〜10%が好ましい。糖アルコールの配合
量が5%未満であると皮膜の不溶化を防止するのが不充
分であり、また15%を越えると皮膜の成型が困難となり
好ましくない。この皮膜中には、上記成分のほかに、一
般に使用されているグリセリン、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール等を配合することもできる。
また、本発明において、レシチンとしては、例えば大
豆レシチン、精製大豆レシチン、卵黄レシチン等が挙げ
られ、これらは内容物に対して0.5〜20%、好ましくは
0.5〜5%配合される。
豆レシチン、精製大豆レシチン、卵黄レシチン等が挙げ
られ、これらは内容物に対して0.5〜20%、好ましくは
0.5〜5%配合される。
内容物には、大豆油不けん化物、レシチンのほかに非
イオン界面活性剤が配合され、更に植物油、中鎖脂肪酸
トリグリセリド等の基剤、ビタミンE、ビタミンA等の
油性薬効成分を適宜配合することができる。
イオン界面活性剤が配合され、更に植物油、中鎖脂肪酸
トリグリセリド等の基剤、ビタミンE、ビタミンA等の
油性薬効成分を適宜配合することができる。
本発明軟カプセル剤において、皮膜への糖アルコー
ル、内容物へのレシチンの配合結果を示せば次のとおり
である。
ル、内容物へのレシチンの配合結果を示せば次のとおり
である。
(1)皮膜 処方: 調製法: ゼラチンの2倍量の精製水にゼラチンを入れ、吸水膨
潤させた。その後、約60℃に加温しゼラチンを溶解し、
次いでグリセリン、ソルビトールを入れ均一に溶解し
た。その後ゼラチン溶液をガラス板状に均一に流し込
み、厚さが約1mmになるようにガラス板をのせた。冷後3
0℃(湿度20%)で24時間乾燥させてゼラチン皮膜を得
た。水分率約8%。
潤させた。その後、約60℃に加温しゼラチンを溶解し、
次いでグリセリン、ソルビトールを入れ均一に溶解し
た。その後ゼラチン溶液をガラス板状に均一に流し込
み、厚さが約1mmになるようにガラス板をのせた。冷後3
0℃(湿度20%)で24時間乾燥させてゼラチン皮膜を得
た。水分率約8%。
(2)内容物 処方(一日量、3カプセル中) 調製法: 上記成分を加温し、均一になるまで攪拌した。
(3)皮膜の溶解性 10号規格ピンに内容物をとり、これに1×2cmに裁断
した皮膜を浸漬し、40℃で3ケ月間保管した。この皮膜
について、日本薬局法、一般試験法の崩壊試験法に従っ
て、20分以内の溶解性(崩壊性)を調べた。その結果は
第3表のとおりである。尚評価は次の基準で行った。
した皮膜を浸漬し、40℃で3ケ月間保管した。この皮膜
について、日本薬局法、一般試験法の崩壊試験法に従っ
て、20分以内の溶解性(崩壊性)を調べた。その結果は
第3表のとおりである。尚評価は次の基準で行った。
○:20分以内に溶解 △:皮膜がわずかに残存 ×:溶解せず 以上の試験結果から明らかな如く、大豆油不けん下物
の軟カプセル剤の経時的な皮膜の不溶化を防止するに
は、皮膜への糖アルコール及び内容物へのレシチンの配
合が必須であり、それぞれの一方では目的は達成されな
い。
の軟カプセル剤の経時的な皮膜の不溶化を防止するに
は、皮膜への糖アルコール及び内容物へのレシチンの配
合が必須であり、それぞれの一方では目的は達成されな
い。
次に実施例を挙げて説明する。
実施例1 大豆油不けん化物70%、大豆レシチン5%、ポリソル
ベート80 4%セスキオンイン酸ソルビタン1%及び中
鎖脂肪酸トリグリセリド適量をとり、加温して均一にな
るまで攪拌したものを内容物とした。
ベート80 4%セスキオンイン酸ソルビタン1%及び中
鎖脂肪酸トリグリセリド適量をとり、加温して均一にな
るまで攪拌したものを内容物とした。
また、エチルパラベン0.2%、プロピルパラベン0.06
%、ソルビトール液(70%)14%に精製水適量を加えて
溶解させた後、ゼラチン60%を加えて膨潤させ、60℃で
溶解し皮膜液とした。
%、ソルビトール液(70%)14%に精製水適量を加えて
溶解させた後、ゼラチン60%を加えて膨潤させ、60℃で
溶解し皮膜液とした。
これらを用いて、ロータリー式自動充填機により軟カ
プセル剤とし、30℃(湿度20%)で24時間乾燥した。水
分率約8%。
プセル剤とし、30℃(湿度20%)で24時間乾燥した。水
分率約8%。
実施例2 実施例1の大豆レシチンを0.5%、ソルビトール液(7
0%)を7%とした以外は、実施例1と同様にして軟カ
プセルを得た。
0%)を7%とした以外は、実施例1と同様にして軟カ
プセルを得た。
実施例3 実施例1の内容物にさらに酢酸dl−α−トコフェロー
ル10%を加えた以外は、実施例1と同様にして軟カプセ
ルを得た。
ル10%を加えた以外は、実施例1と同様にして軟カプセ
ルを得た。
比較例1 実施例1の内容物の大豆レシチンを除いた以外は、実
施例1と同様にして軟カプセルを得た。
施例1と同様にして軟カプセルを得た。
比較例2 実施例1の皮膜のソルビトール液(70%)を除いた以
外は、実施例1と同様にして軟カプセルを得た。
外は、実施例1と同様にして軟カプセルを得た。
試験例1 実施例1〜3、比較例1、2で得た軟カプセル剤を、
40℃(湿度75%)に6ケ月間保管し、崩壊試験を行っ
た。その結果を第4表に示す。これより明らかな如く、
本発明の軟カプセル剤は40℃、6ケ月経時でも良好な崩
壊を示したのに対し、比較例1、2の軟カプセル剤は皮
膜の不溶化が起こってしまった。
40℃(湿度75%)に6ケ月間保管し、崩壊試験を行っ
た。その結果を第4表に示す。これより明らかな如く、
本発明の軟カプセル剤は40℃、6ケ月経時でも良好な崩
壊を示したのに対し、比較例1、2の軟カプセル剤は皮
膜の不溶化が起こってしまった。
〔発明の効果〕 叙上の如く、本発明は、皮膜に糖アルコール、内容物
にレシチンを加えるという簡単な操作によって、安価な
ゼラチン皮膜を用いて、長期間保存しても皮膜の不溶化
を惹起しない大豆油不けん化物の軟カプセル剤を提供す
ることができる。
にレシチンを加えるという簡単な操作によって、安価な
ゼラチン皮膜を用いて、長期間保存しても皮膜の不溶化
を惹起しない大豆油不けん化物の軟カプセル剤を提供す
ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】大豆油不けん化物を内容物とする軟カプセ
ル剤において、皮膜に5〜15重量%の糖アルコールを、
かつ内容物に非イオン界面活性剤及び0.5〜20重量%の
レシチンを配合したことを特徴とする軟カプセル剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1189212A JP2514093B2 (ja) | 1989-07-21 | 1989-07-21 | 軟カプセル剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1189212A JP2514093B2 (ja) | 1989-07-21 | 1989-07-21 | 軟カプセル剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0356423A JPH0356423A (ja) | 1991-03-12 |
JP2514093B2 true JP2514093B2 (ja) | 1996-07-10 |
Family
ID=16237424
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1189212A Expired - Fee Related JP2514093B2 (ja) | 1989-07-21 | 1989-07-21 | 軟カプセル剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2514093B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100420487C (zh) * | 2007-04-24 | 2008-09-24 | 辽宁大生药业有限公司 | 一种软胶囊囊皮组合物 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4627825B2 (ja) * | 1999-09-27 | 2011-02-09 | 三生医薬株式会社 | 被包粒状物質及びその製造方法 |
JP4913340B2 (ja) * | 2003-11-21 | 2012-04-11 | 湧永製薬株式会社 | カプセル剤 |
JP2012051945A (ja) * | 2003-11-21 | 2012-03-15 | Wakunaga Pharmaceut Co Ltd | カプセル剤、カプセル剤の製造方法およびカプセル皮膜 |
JP2007008857A (ja) * | 2005-06-30 | 2007-01-18 | Nisshin Pharma Inc | 大豆油不けん化物含有組成物 |
CN104705772B (zh) * | 2015-01-28 | 2016-09-14 | 汤臣倍健股份有限公司 | 一种改善软胶囊漏油的生产工艺 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5446821A (en) * | 1977-09-22 | 1979-04-13 | Grelan Pharmaceut Co Ltd | Preparation of drug for soft capsule |
JPS60163819A (ja) * | 1984-02-04 | 1985-08-26 | Morishita Jintan Kk | 肝油軟カプセル |
-
1989
- 1989-07-21 JP JP1189212A patent/JP2514093B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100420487C (zh) * | 2007-04-24 | 2008-09-24 | 辽宁大生药业有限公司 | 一种软胶囊囊皮组合物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0356423A (ja) | 1991-03-12 |
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