JP3451399B2 - カルボシステインを含有するカプセル製剤 - Google Patents

カルボシステインを含有するカプセル製剤

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JP3451399B2
JP3451399B2 JP02627293A JP2627293A JP3451399B2 JP 3451399 B2 JP3451399 B2 JP 3451399B2 JP 02627293 A JP02627293 A JP 02627293A JP 2627293 A JP2627293 A JP 2627293A JP 3451399 B2 JP3451399 B2 JP 3451399B2
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carbocysteine
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fatty acid
capsule
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雅人 高橋
有香 伊藤
弘之 望月
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Toyo Capsule Co Ltd
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Toyo Capsule Co Ltd
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気道粘液調整作用及び
粘膜正常化作用を有する公知化合物のカルボシステイン
を含有するカプセル製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】カルボシステインはムコタンパクのジス
ルフィド結合を切断することにより、粘液分子の低分子
化を起こし、粘調度を低下させることから、去痰薬とし
て、あるいは慢性副鼻腔炎の排膿、浸出性中耳炎の排液
に用いられている。
【0003】カルボシステインは水に溶けにくく、いわ
ゆる難溶性医薬品であり、難溶性薬物の生体内における
吸収速度は、それらを含有する薬物からの溶出速度に律
速されるといわれていることから、溶出性の優れた製剤
を作ることが望まれる。
【0004】現在流通しているカルボシステイン製剤
は、その物性から、錠剤、顆粒剤及びシロップ剤という
剤型に加工されている。錠剤や顆粒剤は、服用後消化管
内で崩壊し、そこで存在する液中に分散又は溶解後に吸
収されるため、服用から作用発現までの時間差が長く、
又シロップ剤は液剤という性質上所定量の服用や携帯に
際し、固形製剤に比べ不便な点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況に鑑み、溶出性に優れたカルボシステインの固形製
剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目標
達成のため、従来の内服用製剤に比してカルボシステイ
ンの溶出性を高めることのできる固形製剤に関して、種
々の剤型について検討した。その結果、カルボシステイ
ンを含む半流動性組成物を封入したカプセル剤が上記目
的を達成することを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち本発明は、カルボシステインを、
食用油と所定の界面活性剤との所定の組合せによる半流
動性の油性基剤又は水性基剤に、分散あるいは溶解させ
た組成物をカプセル皮膜中に封入し、カプセル剤とする
ことによって、溶出性に優れたカルボシステインの固形
製剤としたものである。
【0008】カルボシステインと油性基剤及び水性基剤
との使用比率は、カルボシステイン1乃至50重量部に
対し油性基剤及び水性基剤50乃至99重量部であり、
更に好ましくはカルボシステイン5乃至30重量部に対
し油性基剤及び水性基剤70乃至95重量部である。
【0009】本発明において使用し得る油性基剤及び水
性基剤としては、食用油及びHLBが1乃至20の非イ
オン界面活性剤よりなる組成物が挙げられる。
【0010】本発明において使用し得る食用油の例とし
ては、動植物油、エステル類等があり、このうち、植物
油が好ましく、特に炭素数6乃至12の中鎖脂肪酸トリ
グリセリドが好ましい。
【0011】本発明においてはHLB1乃至20の非イ
オン界面活性剤が使用できるが、より好ましくはHLB
は3乃至6及び8乃至18である。また、2種以上の界
面活性剤を用いることができるが、このときの混合型の
HLBは3乃至6及び8乃至18が好ましい。適当な非
イオン界面活性剤としては、多価アルコール系、ポリエ
チレングリコール系、動植物成分系等があるが、このう
ちポリオキシエチレンソルビタンアシルエステル、ソル
ビタンアシルエステル、グリセリンアシルエステル、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル等が望ましく、特に
ポリソルベート80、セスキオレイン酸ソルビタン、グ
リセリン脂肪酸エステル等が望ましい。
【0012】油性基剤及びは水性基剤における、上記食
用油と界面活性剤との使用比率は、上記食用油50乃至
99重量部に対し上記界面活性剤1乃至50重量部であ
り、更に好ましくは上記食用油60乃至99重量部に対
し上記界面活性剤1乃至40重量部であり、特に好まし
くは上記食用油70乃至95重量部に対し上記界面活性
剤5乃至30重量部である。
【0013】該製剤はまた、50重量部までの他の薬物
あるいは添加剤を含有させて医薬品としての機能を修飾
することができる。含有できる医薬品や添加物は通常医
薬品又は食品に使用されるものであり、該製剤の性質を
損なわないものであれば特に制限はない。
【0014】製法のひとつの例としては、カルボシステ
インを界面活性剤に分散あるいは溶解させた後、食用油
を均一に混合してカプセル内容物を得る。このとき80
℃までの熱を加えることができる。これを常法によりカ
プセル皮膜中に充填し、硬カプセル又は軟カプセル等を
得る。
【0015】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説
明する。
【0016】〔実施例1〕 処方 カルボシステイン 30重量部 グリセリン脂肪酸エステル(HLB3.8) 5重量部 サラシミツロウ 5重量部 中鎖脂肪酸トリグリセリド 60重量部 ────────────────────────────── 合 計 100重量部 中鎖脂肪酸トリグリセリドにグリセリン脂肪酸エステル
及びサラシミツロウを加え、60〜70℃の水浴上で加
温し溶解する。これにカルボシステインを加えて攪拌し
ながら冷却し、カプセル内容物を得る。この液を常法に
従い軟カプセル皮膜に充填し、軟カプセル剤を得る。
【0017】〔実施例2〕 処方 カルボシステイン 30重量部 ポリソルベート80(HLB15.0) 4重量部 セスキオレイン酸ソルビタン(HLB3.7) 4重量部 グリセリン脂肪酸エステル(HLB3.8) 5重量部 サラシミツロウ 5重量部 中鎖脂肪酸トリグリセリド 52重量部 ────────────────────────────── 合 計 100重量部 中鎖脂肪酸トリグリセリドにグリセリン脂肪酸エステル
及びサラシミツロウを加え、60〜70℃の水浴上で加
温し溶解する。これにポリソルベート80及びセスキオ
レイン酸ソルビタンに懸濁したカルボシステインを加
え、攪拌しながら冷却し、カプセル内容物を得る。この
液を常法に従い軟カプセル皮膜に充填し、軟カプセル剤
を得る。
【0018】〔実施例3〕 処方 カルボシステイン 30重量部 ポリエチレングリコール400 15重量部 グリセリン脂肪酸エステル(HLB3.8) 5重量部 サラシミツロウ 5重量部 中鎖脂肪酸トリグリセリド 45重量部 ────────────────────────────── 合 計 100重量部 中鎖脂肪酸トリグリセリドにグリセリン脂肪酸エステル
及びサラシミツロウを加え、60〜70℃の水浴上で加
温し溶解する。これにポリエチレングリコールに溶解し
たカルボシステインを加え、攪拌しながら冷却し、カプ
セル内容物を得る。この液を常法に従い軟カプセル皮膜
に充填し、軟カプセル剤を得る。
【0019】〔実施例4〕 処方 カルボシステイン 30重量部 リン酸ジヒドロコデイン 1重量部 グリセリン脂肪酸エステル(HLB3.8) 5重量部 サラシミツロウ 5重量部 中鎖脂肪酸トリグリセリド 59重量部 ────────────────────────────── 合 計 100重量部 中鎖脂肪酸トリグリセリドにグリセリン脂肪酸エステル
及びサラシミツロウを加え、60〜70℃の水溶上で加
温し溶解する。これにカルボシステイン及びリン酸ジヒ
ドロコデインを加え、攪拌しながら冷却し、カプセル内
容物を得る。この液を常法に従い軟カプセル皮膜に充填
し、軟カプセル剤を得る。
【0020】〔各実施例の製剤の溶出性の評価〕局方第
1液中実施例1乃至4の製剤の溶出試験を実施したとこ
ろ、いずれの製剤に於いても良好な溶出挙動を示し、対
照とした錠剤より75%溶出時間が短縮された、この結
果を図に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】錠剤を対照とした本発明の実施例1乃至4の製
剤からのカルボシステインの溶出挙動を示すグラフであ
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/195 A61K 9/48 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボシステインと油性基剤及び水性基剤
    とよりなる組成物がカプセル中に封入されていることを
    特徴とするカルボシステイン含有医薬品製剤。
  2. 【請求項2】油性基剤及び水性基剤が、食用油及びHL
    Bが1乃至20の非イオン界面活性剤よりなることを特
    徴とする請求項1に記載の製剤。
  3. 【請求項3】カルボシステイン以外の薬物をカルボシス
    テインとともに油性基剤又は水性基剤中に溶解させまた
    は分散させたことを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載の製剤。
JP02627293A 1993-01-21 1993-01-21 カルボシステインを含有するカプセル製剤 Expired - Lifetime JP3451399B2 (ja)

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