JP2001335362A - 圧電セラミックスおよびこれを用いた圧電デバイス - Google Patents

圧電セラミックスおよびこれを用いた圧電デバイス

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JP2001335362A JP2000155740A JP2000155740A JP2001335362A JP 2001335362 A JP2001335362 A JP 2001335362A JP 2000155740 A JP2000155740 A JP 2000155740A JP 2000155740 A JP2000155740 A JP 2000155740A JP 2001335362 A JP2001335362 A JP 2001335362A
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岳夫 塚田
Takeshi Nomura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電特性および機械的強度に優れ、安価に製
造し易い圧電セラミックス、およびこれを用いた圧電セ
ラミックデバイスを提供する。 【解決手段】 ビスマス層状化合物を含み、焼結後の炭
素量が53質量ppm未満である圧電セラミックスであ
り、たとえば、圧電セラミックスレゾネータ、フィルタ
ーなどの圧電セラミック素子、および高温用圧力センサ
ーなどの各種圧電デバイスの圧電体として用いることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビスマス層状化合
物を含む圧電セラミックスおよびこれを用いた圧電デバ
イスに関し、特に圧電特性を維持しつつ機械的強度に優
れ、安価に製造し易い圧電セラミックスおよびこれを用
いた圧電デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の圧電セラミックスは、セラミッ
ク共振子、セラミックフィルタ等々の圧電デバイスに広
く応用されている。
【0003】このうち高周波セラミック共振子などの高
周波用圧電素子には、上述したPZT系材料やPT系材
料、さらにこれらに第2成分または第3成分を置換およ
び添加物を加えたセラミック材料が用いられている(た
とえば、特開平5−58724号公報参照)。
【0004】圧電素子のような大振幅で駆動するデバイ
スにおいては、衝撃は勿論のこと、入力電圧を上げて大
振幅で励振させてもノード点と呼ばれる応力集中点で破
壊するおそれがあることから、圧電セラミックデバイス
には、特に薄型化するに際しては、圧電特性を維持しつ
つ、こうした機械的強度が充分に大きいことが必要とさ
れる。
【0005】たとえば、特開平6−112542号公報
では、圧電セラミックスにおいては空孔等の結晶欠陥と
機械的強度とに大きな相関があるため、原料粉の粒子径
を小さくして比表面積を10m/g以下にするとと
もに、650℃以下で仮焼きし、素子の結晶粒子径を1
μm以下にすることが提案されている。
【0006】また、圧電特性の一つである電気機械結合
係数ktを向上させるために、ホットホージング法を用
いることが提案されている(1984年12月発行、京
都大学工学博士論文参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、原料粉
を微粉化することにより機械的強度を向上させる方法で
は、微粉化工程が別途必要となり、また微粉化された原
料粉は、圧電セラミックデバイスを製造する上で取り扱
い性がきわめて悪い。
【0008】また、ホットホージング法を用いて電気機
械結合係数ktを高める方法では、高価な設備を必要と
するためコストアップになるといった問題があった。
【0009】本発明の目的は、圧電特性および機械的強
度に優れ、安価に製造し易い圧電セラミックスおよびこ
れを用いた圧電セラミックデバイスを提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る圧電セラミックスは、ビスマス層状化
合物を含み、焼結後の炭素量が53質量ppm未満であ
ることを特徴とする。
【0011】焼結後に含まれる炭素量は、圧電体の原料
である炭酸塩および有機バインダに含まれる炭素成分が
主な原因であると考えられる。
【0012】好ましくは、圧電特性を維持するために
は、焼結後の炭素量が19質量ppm超である。
【0013】好ましくは、前記ビスマス層状化合物が、
組成式(Me 1−x LnBi(Ti
1−t Me 15+αで表され、前記
組成式中のxが0<x<0.5、yが0.9≦y≦1.
1、zが3.8≦z≦4.2、tが0<t<0.5、α
が0<α<0.1、Lnがランタノイド元素、Me
がCa、BaおよびSrから選ばれる少なくとも1種の
元素、MeがNb、Sb、Ta、WおよびVから選
ばれる少なくとも1種の元素である複合酸化物を含有す
る。
【0014】好ましくは、Me(ただし、Me
は第一遷移金属(Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、
Ni、CuおよびZnから選ばれる少なくとも1種の元
素))の酸化物を、MeO換算で0.62質量%未
満含有する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る圧電セラミックス
は、焼結後の炭素量が53質量ppm未満、好ましくは
48質量ppm以下である。本発明者らは、ビスマス層
状化合物を含む圧電セラミックスにつき焼結後の圧電体
の炭素量に着目し、これを制御することにより、機械的
強度を充分に高められる(たとえば抗折強度が320N
/mm 以上)ことを見出したものである。
【0016】一方、焼結後の炭素量が19質量ppmで
あると、電気機械特性ktなどの圧電特性が低下するが
実用的には問題がない。したがって、機械的強度を高め
つつ圧電特性を維持する(たとえばktが21.5%
超)ためには、焼結後の炭素量が、好ましくは19質量
ppm超、より好ましくは24質量ppm以上である。
【0017】また、本発明に係る圧電セラミックスは、
組成式(Me 1−x LnBi(Ti
1−t Me 15+αで表されるビス
マス層状化合物を含有する。この種のビスマス層状化合
物は、ペロブスカイト類似層が一対のBiおよびOの層
の間にサンドイッチされているような層状構造を有す
る。
【0018】上記式中、xは、0<x<0.5、好まし
くは0.03≦x≦0.3である。xはLnの原子数を
表し、x、すなわちLn/Me比を変えることで機
械的品質係数(Q)を任意に変更可能となる。xを
上記範囲とすることにより、Qを適度に大きくでき
る。ここで、Lnはランタノイド元素を表しているが、
中でも、La、Ce、Er、Nd、Sm、Eu、Gd、
DyおよびHoから選ばれる少なくとも1種の元素が好
ましい。また、MeはCa、BaおよびSrから選
ばれる少なくとも1種の元素である。
【0019】上記式中、yは、0.9≦y≦1.1、好
ましくは0.95≦y≦1.05である。yは(Me
1−x Ln)サイトの原子数を表す。yを上
記範囲とすることにより、機械的品質係数(Q)を
向上させる効果がある。
【0020】上記式中、zは、3.8≦z≦4.2、好
ましくは3.95≦z≦4.05である。zはBiの原
子数を表し、zを上記範囲とすることにより、機械的品
質係数(Q)を向上させる効果がある。
【0021】上記式中、tは、0<t<0.5、好まし
くは0<t≦0.2である。tはMeの原子数を表
し、tを上記範囲とすることにより、強誘電性を向上さ
せる効果がある。ここで、MeはNb,Sb,T
a,WおよびVから選ばれる少なくとも1種の元素であ
る。
【0022】上記式中、αは、0<α<0.1、好まし
くは0<α≦0.05である。αを上記範囲とすること
により、機械的品質係数(Q)を向上させる効果が
ある。
【0023】さらに、本発明に係る圧電セラミックス
は、上述したビスマス層状化合物の他、Meの酸化
物を含有することが好ましい。ここで、Meは第一
遷移金属(Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、
CuおよびZnから選ばれる少なくとも1種の元素)で
あるが、中でもMnを用いることが好ましい。
【0024】Meの酸化物の中でも特にMnの酸化
物を、上述した複合酸化物と複合添加することにより、
機械的品質係数(Q)を向上できるとともに、Q
max (位相角の最大値をθmax としたときのta
nθmax であり、Xをリアクタンス、Rをレジスタ
ンスとしたとき、共振周波数と反共振周波数との間にお
けるQ(=|X|/R)の最大値である。Qmax
大きいほど発振が安定し、低電圧での発振が可能とな
る。)を著しく向上でき、その結果、発振の安定性が良
好である。
【0025】Meの酸化物の含有量は、Me
換算で、好ましくは0.62質量%未満、より好ましく
は0.60質量%以下、さらに好ましくは0.43質量
%以下である。Meの酸化物の含有量が多すぎる
と、絶縁抵抗が低くなって分極処理が困難となるおそれ
がある。一方、上述した複合酸化物との複合添加による
効果を十分に発揮させるためには、Meの酸化物の
含有量を、MeO換算で、好ましくは0.02質量
%以上、より好ましくは0.03質量%以上とする。
【0026】以上のような本実施形態に係るビスマス層
状化合物は、SrBiTi15型結晶を含み、
実質的にこの結晶から構成されていることが好ましい
が、本発明においては完全に固溶している必要はない。
また、本発明の圧電セラミックスは、全体の組成が上述
した範囲内にあれば良く、完全に均質でなくても、たと
えば異相を含んでも良い。
【0027】本発明に係る圧電セラミックスの結晶粒
は、紡錘状ないし針状である。その平均結晶粒径は特に
限定されないが、長軸方向において、好ましくは1〜1
0μm、より好ましくは3〜5μmである。
【0028】本発明に係る圧電セラミックスのキュリー
点は、少なくとも450℃以上とすることができ、50
0℃以上とすることも容易である。また、Qを、
4.5MHz付近において少なくとも2000以上にで
き、3000以上とすることも容易である。
【0029】本発明に係る圧電セラミックスは、たとえ
ば以下のようにして製造できる。
【0030】まず、出発原料として、酸化物、または、
焼成により酸化物に変わりうる化合物、例えば、炭酸
塩、水酸化物、シュウ酸塩、硝酸塩等の粉末を用意し、
これらをボールミル等により湿式混合する。こうした出
発原料の平均粒径は、1.0〜5.0μmであることが
好ましい。
【0031】次いで、仮焼きを行う。仮焼きは、800
〜1000℃の温度で1〜3時間程度行うことが好まし
い。この仮焼きは、大気中で行っても良く、また大気中
よりも酸素分圧が高い雰囲気または純酸素雰囲気で行っ
ても良い。
【0032】次いで、得られた仮焼物をスラリー化し、
ボールミル等を用いて湿式粉砕する。このとき、スラリ
ーの溶媒として、水もしくはエタノールなどのアルコー
ル、または水とエタノールとの混合溶媒を用いることが
好ましい。湿式粉砕は、仮焼き材料の平均粒径が0.5
〜2.0μm程度となるまで行うことが好ましい。
【0033】湿式粉砕されたスラリーを乾燥した後、仮
焼物の粉末にバインダーを添加して、プレス成形する。
バインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルアルコールに分散剤を添加したもの、エチルセルロー
スなど、一般的に用いられる有機バインダーを挙げるこ
とができる。
【0034】バインダーを添加してプレス成形したの
ち、脱バインダー処理を行う。この脱バインダー処理
は、300〜700℃の温度で0.5〜5時間程度行う
ことが好ましい。脱バインダー処理は、大気中で行って
も良く、また大気中よりも酸素分圧が高い雰囲気または
純酸素雰囲気で行っても良い。
【0035】脱バインダー処理を行ったのち、好ましく
は1100〜1350℃の温度で0.5〜5時間程度焼
成する。焼成は大気中で行ってもよく、大気中よりも酸
素分圧の低い雰囲気や高い雰囲気、あるいは純酸素雰囲
気中で行ってもよい。
【0036】なお、脱バインダー工程と焼成工程とは連
続して行っても良く、別々に行っても良い。
【0037】このようにして製造される本発明に係る圧
電セラミックスは、たとえば、圧電セラミックスレゾネ
ータ、フィルターなどの圧電セラミック素子、および高
温用圧力センサーなどの各種圧電デバイスの圧電体に用
いて好適である。使用モードは特に限定されず、例えば
厚み縦振動や厚みすべり振動等のいずれのモードも利用
可能である。
【0038】以上、本発明の実施形態について説明して
きたが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において
種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0039】
【実施例】次に、本発明の実施の形態をより具体化した
実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明する。但し、
本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではな
い。
【0040】実施例1 出発原料として炭酸ストロンチウムSrCO、酸化
ランタンLa 、酸化ビスマスBi
酸化チタンTiOおよび炭酸マンガンMnCO
を用い、これらの粉末を下記の組成式(式1)になるよ
うに秤量、配合して、各配合物をボールミルにより湿式
混合した。 (Sr0.9 La0.1 )BiTi15+MnCO(0.5 質量%)…式1
【0041】この出発原料を充分に混合したのち、80
0℃で2時間仮焼きし、得られた仮焼き物に水を添加し
てスラリーとし、ボールミルを用いて湿式粉砕した。こ
の湿式粉砕は、仮焼き物の平均粒径が1.5μm程度と
なるまで行った。
【0042】スラリーを乾燥後、仮焼き物の粉末100
質量%に、バインダーとしての水を1質量%添加し、こ
れを4トン/cmの圧力で、縦20mm×横20m
m×高さ15mmの形状にプレス成形した。
【0043】次いで、このプレス成形品を、大気中にお
いて、300℃×1時間の脱バインダ処理を行い、これ
に連続して1230℃×4時間の焼成を行って、圧電セ
ラミックスの原試料を得た。
【0044】この原試料について、アルキメデス法を用
いた密度測定を行った。また、炭素・硫黄分析装置(堀
場製作所製EMIA520)を用いて炭素量を測定し
た。この分析装置は、高周波加熱による酸素気流で原試
料を燃焼させ、赤外線吸収により炭素量を測定するもの
である。これらの結果を表1に示す。
【0045】次に、上述した原試料を、厚さ0.5mm
に加工したのち、両主面にCuを蒸着させ、さらにシリ
コンオイル中において、250℃×1分、8〜10kV
/mmの電界を印加することで分極処理を施した。次い
で、Cu電極を除去した後、素子形状が7.0×4.5
mmとなるようにダイシングを行い、両主面にAg電極
を取り付け、これを圧電特性の測定用試料とした。この
圧電特性測定用試料について、日本電子材料工業会規格
EMAS−6100に準拠して電気機械結合係数kt
(%)を測定した。ktは共振周波数および反共振周波
数から求めた。この結果を表1に示す。
【0046】さらに、上述した原試料を、縦2mm×横
4mm×厚み0.4mmに加工し、これを機械的強度の
測定用試料とした。この機械的強度測定用試料につい
て、日本工業規格JISR1601に準拠した抗折試験
をディジタル荷重試験機を用いて行った。この結果を表
1に示す。
【0047】実施例2 実施例1において、バインダーとして水に代えてポリビ
ニルアルコールと分散剤を用いた以外は、実施例1と同
じ条件で原試料、圧電特性測定用試料および機械的強度
測定用試料を作成し、密度、炭素量、抗折強度および電
気機械結合係数を測定した。これらの結果を表1に示
す。
【0048】実施例3 実施例1において、バインダーとして水に代えてエチル
セルロースを用いた以外は、実施例1と同じ条件で原試
料、圧電特性測定用試料および機械的強度測定用試料を
作成し、密度、炭素量、抗折強度および電気機械結合係
数を測定した。これらの結果を表1に示す。
【0049】実施例4 実施例1において、脱バインダー温度を500℃とした
以外は、実施例1と同じ条件で原試料、圧電特性測定用
試料および機械的強度測定用試料を作成し、密度、炭素
量、抗折強度および電気機械結合係数を測定した。これ
らの結果を表1に示す。
【0050】実施例5 実施例2において、脱バインダー温度を500℃とした
以外は、実施例2と同じ条件で原試料、圧電特性測定用
試料および機械的強度測定用試料を作成し、密度、炭素
量、抗折強度および電気機械結合係数を測定した。これ
らの結果を表1に示す。
【0051】実施例6 実施例1において、脱バインダー温度を700℃とした
以外は、実施例1と同じ条件で原試料、圧電特性測定用
試料および機械的強度測定用試料を作成し、密度、炭素
量、抗折強度および電気機械結合係数を測定した。これ
らの結果を表1に示す。
【0052】実施例7 実施例6において、バインダーとして水に代えてエチル
セルロースを用いた以外は、実施例6と同じ条件で原試
料、圧電特性測定用試料および機械的強度測定用試料を
作成し、密度、炭素量、抗折強度および電気機械結合係
数を測定した。これらの結果を表1に示す。
【0053】比較例1 実施例7において、脱バインダー温度を500℃とした
以外は、実施例7と同じ条件で原試料、圧電特性測定用
試料および機械的強度測定用試料を作成し、密度、炭素
量、抗折強度および電気機械結合係数を測定した。これ
らの結果を表1に示す。
【0054】比較例2 実施例5において、脱バインダー温度を700℃とした
以外は、実施例5と同じ条件で原試料、圧電特性測定用
試料および機械的強度測定用試料を作成し、密度、炭素
量、抗折強度および電気機械結合係数を測定した。これ
らの結果を表1に示す。
【0055】比較例3 実施例1において、脱バインダーを行わなかった以外
は、実施例1と同じ条件で原試料、圧電特性測定用試料
および機械的強度測定用試料を作成し、密度、炭素量、
抗折強度および電気機械結合係数を測定した。これらの
結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】以上の結果から、焼結後の炭素量が19質
量ppmであると(比較例2)、電気機械係数ktが2
1.00%となり、特に圧電セラミックスをフィルタに
応用した場合には信号の通過域が制限されるものの実用
的には問題がない。また、焼結後の炭素量が53質量p
pmであると(比較例3)、抗折強度が319N/mm
であり、若干機械的強度に劣るものの実用的には問
題がない。
【0058】これに対して、焼結後の炭素量が20質量
ppm〜43質量ppm(実施例1〜7)である場合に
は、電気機械結合係数ktは22.83%〜22.91
%と充分に大きく、抗折強度も344.8N/mm
〜396.2N/mmと充分に大きかった。
【0059】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、圧電特性および機械的強度に優れ、安価に製造し易
い圧電セラミックス、およびこれを用いた圧電セラミッ
クデバイスを提供できる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4G030 AA08 AA09 AA10 AA11 AA13 AA16 AA19 AA20 AA21 AA22 AA24 AA25 AA27 AA28 AA29 AA31 AA32 AA42 AA43 BA10 CA03 GA09 4G031 AA04 AA05 AA06 AA09 AA11 AA13 AA14 AA15 AA16 AA18 AA19 AA21 AA22 AA23 AA26 AA34 AA35 BA10 CA03 GA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビスマス層状化合物を含み、焼結後の炭
    素量が53質量ppm未満である圧電セラミックス。
  2. 【請求項2】 前記ビスマス層状化合物が、組成式(M
    1−x Ln Bi(Ti1−t
    Me 15+αで表され、前記組成式中
    のxが0<x<0.5、yが0.9≦y≦1.1、zが
    3.8≦z≦4.2、tが0<t<0.5、αが0<α
    <0.1、Lnがランタノイド元素、MeがCa、
    BaおよびSrから選ばれる少なくとも1種の元素、M
    がNb、Sb、Ta、WおよびVから選ばれる少な
    くとも1種の元素である複合酸化物を含有する請求項1
    記載の圧電セラミックス。
  3. 【請求項3】 Me(ただし、Meは第一遷移
    金属(Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu
    およびZnから選ばれる少なくとも1種の元素))の酸
    化物を、MeO換算で0.62質量%未満含有する
    請求項2記載の圧電セラミックス。
  4. 【請求項4】 焼結後の炭素量が19質量ppm超であ
    る請求項1〜3の何れかに記載の圧電セラミックス。
  5. 【請求項5】 圧電セラミックスで構成してある圧電体
    を有し、前記圧電セラミックスが、ビスマス層状化合物
    を含み、焼結後の炭素量が53質量ppm未満である圧
    電デバイス。
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