JPH10338572A - 圧電磁器組成物 - Google Patents
圧電磁器組成物Info
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- JPH10338572A JPH10338572A JP9149111A JP14911197A JPH10338572A JP H10338572 A JPH10338572 A JP H10338572A JP 9149111 A JP9149111 A JP 9149111A JP 14911197 A JP14911197 A JP 14911197A JP H10338572 A JPH10338572 A JP H10338572A
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- piezoelectric
- coupling coefficient
- resonance frequency
- piezoelectric ceramic
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高い電気機械結合係数Kpを有し良好な温度特
性を示す圧電磁器組成物を提供する。 【解決手段】金属元素のモル比組成式を、(Pba-b M
eb )〔(Nb2/3 Co1/3 )e (Nb1/2 Sb1/2 )
f (Nb1/2 Yb1/2 )1-e-f 〕c (Zr1-d Tid )
1-c O3 と表した時、前記a、b、c、d、eおよびf
が、0.98≦a≦1.03、0<b≦0.12、0.
05≦c≦0.15、0.50≦d≦0.54、0.3
0≦e≦0.80、0.02≦f≦0.06、e+f<
1(Me:アルカリ土類金属および希土類元素のうち少
なくとも一種)を満足するものである。
性を示す圧電磁器組成物を提供する。 【解決手段】金属元素のモル比組成式を、(Pba-b M
eb )〔(Nb2/3 Co1/3 )e (Nb1/2 Sb1/2 )
f (Nb1/2 Yb1/2 )1-e-f 〕c (Zr1-d Tid )
1-c O3 と表した時、前記a、b、c、d、eおよびf
が、0.98≦a≦1.03、0<b≦0.12、0.
05≦c≦0.15、0.50≦d≦0.54、0.3
0≦e≦0.80、0.02≦f≦0.06、e+f<
1(Me:アルカリ土類金属および希土類元素のうち少
なくとも一種)を満足するものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電磁器組成物に
関わり、例えばセラミックフィルタ、セラミックレゾネ
ータ、超音波応用振動子、圧電ブザー、圧電点火ユニッ
ト、超音波モータ、圧電ファン、圧電アクチュエータお
よび加速度センサ、ノッキングセンサ、AEセンサ等の
圧電センサ等に適する圧電磁器組成物に関する。
関わり、例えばセラミックフィルタ、セラミックレゾネ
ータ、超音波応用振動子、圧電ブザー、圧電点火ユニッ
ト、超音波モータ、圧電ファン、圧電アクチュエータお
よび加速度センサ、ノッキングセンサ、AEセンサ等の
圧電センサ等に適する圧電磁器組成物に関する。
【0002】
【従来技術】従来から、圧電磁器組成物を利用した製品
としては、例えばセラミックフィルタ、セラミックレゾ
ネータ、超音波応用振動子、圧電ブザー、圧電点火ユニ
ット、超音波モータ、圧電ファン、圧電アクチュエータ
等がある。
としては、例えばセラミックフィルタ、セラミックレゾ
ネータ、超音波応用振動子、圧電ブザー、圧電点火ユニ
ット、超音波モータ、圧電ファン、圧電アクチュエータ
等がある。
【0003】ここでセラミックフィルタ、セラミックレ
ゾネータ等の素子としては、PbZrO3 −PbTiO
3 を主成分とした磁器組成物が利用されており、これに
Nb2 O5 やMnO2 等の金属酸化物、Pb(Mg1/3
Nb2/3 )O3 やPb(Mn1/3 Nb2/3 )O3 等の複
合ペロブスカイト型酸化物を添加したり、置換すること
により圧電特性の向上が図られている。
ゾネータ等の素子としては、PbZrO3 −PbTiO
3 を主成分とした磁器組成物が利用されており、これに
Nb2 O5 やMnO2 等の金属酸化物、Pb(Mg1/3
Nb2/3 )O3 やPb(Mn1/3 Nb2/3 )O3 等の複
合ペロブスカイト型酸化物を添加したり、置換すること
により圧電特性の向上が図られている。
【0004】このような圧電磁器組成物としては、電気
機械結合係数Kpが大きく圧電性に優れた材料として、
例えばPb(Co1/3 Nb2/3 )O3 −PbZrO3 −
PbTiO3 系の圧電磁器組成物が開示されており(特
公昭45−13146号公報参照)、電気機械結合係数
Kpを50%以上と大きくすることが可能である。
機械結合係数Kpが大きく圧電性に優れた材料として、
例えばPb(Co1/3 Nb2/3 )O3 −PbZrO3 −
PbTiO3 系の圧電磁器組成物が開示されており(特
公昭45−13146号公報参照)、電気機械結合係数
Kpを50%以上と大きくすることが可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
Pb(Co1/3 Nb2/3 )O3 −PbZrO3 −PbT
iO3 系の圧電磁器組成物は、環境変化の激しい車両搭
載用通信装置や屋外での使用を前提としている携帯電話
機などのフィルタ用として用いた場合、圧電素子の共振
周波数の温度係数Fr.TC.が50ppm/℃より大
きいため、素子の特性変化によって安定した送受信がで
きなくなるという問題があった。
Pb(Co1/3 Nb2/3 )O3 −PbZrO3 −PbT
iO3 系の圧電磁器組成物は、環境変化の激しい車両搭
載用通信装置や屋外での使用を前提としている携帯電話
機などのフィルタ用として用いた場合、圧電素子の共振
周波数の温度係数Fr.TC.が50ppm/℃より大
きいため、素子の特性変化によって安定した送受信がで
きなくなるという問題があった。
【0006】本発明は、高い電気機械結合係数Kpを有
するとともに温度特性の良好な圧電磁器組成物を提供す
ることを目的とする。
するとともに温度特性の良好な圧電磁器組成物を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、Pb、Z
r、Ti、Nb、Yb、Co、Sbを一定の比率で含有
する複合ペロブスカイト型化合物であって、Pbの一部
をCa、Sr、Baなどのアルカリ土類金属やNd、G
d、La、Pr、Sm等の希土類元素で置換したもの
は、高い電気機械結合係数Kpを示すとともに温度特性
が良好であることを知見し本発明に至った。
r、Ti、Nb、Yb、Co、Sbを一定の比率で含有
する複合ペロブスカイト型化合物であって、Pbの一部
をCa、Sr、Baなどのアルカリ土類金属やNd、G
d、La、Pr、Sm等の希土類元素で置換したもの
は、高い電気機械結合係数Kpを示すとともに温度特性
が良好であることを知見し本発明に至った。
【0008】即ち、本発明の圧電磁器組成物は、金属元
素として少なくともPb、Zr、Ti、Nb、Co、S
b、Ybを含む複合ペロブスカイト型化合物であって、
これらの金属元素のモル比による組成式を、(Pba-b
Meb )〔(Nb2/3 Co1/ 3 )e (Nb1/2 S
b1/2 )f (Nb1/2 Yb1/2 )1-e-f 〕c (Zr1-d
Tid )1-c O3 と表した時、前記a、b、c、d、e
およびfが、0.98≦a≦1.03、0<b≦0.1
2、0.05≦c≦0.15、0.50≦d≦0.5
4、0.30≦e≦0.80、0.02≦f≦0.0
6、e+f<1(Me:アルカリ土類金属および希土類
元素のうち少なくとも一種)を満足するものである。
素として少なくともPb、Zr、Ti、Nb、Co、S
b、Ybを含む複合ペロブスカイト型化合物であって、
これらの金属元素のモル比による組成式を、(Pba-b
Meb )〔(Nb2/3 Co1/ 3 )e (Nb1/2 S
b1/2 )f (Nb1/2 Yb1/2 )1-e-f 〕c (Zr1-d
Tid )1-c O3 と表した時、前記a、b、c、d、e
およびfが、0.98≦a≦1.03、0<b≦0.1
2、0.05≦c≦0.15、0.50≦d≦0.5
4、0.30≦e≦0.80、0.02≦f≦0.0
6、e+f<1(Me:アルカリ土類金属および希土類
元素のうち少なくとも一種)を満足するものである。
【0009】
【作用】本発明の圧電磁器組成物では、Pb、Zr、T
i、Nb、Yb、Co、Sbを一定の比率で含有し、上
記組成式で示される複合ペロブスカイト型化合物であっ
て、Pbの一部をCa、Sr、Baなどのアルカリ土類
金属やNd、Gd、La、Pr、Sm等の希土類元素で
置換することにより、電気機械結合係数Kpが50%以
上であり、共振周波数の温度係数Fr.TC.が50p
pm/℃以下という優れた特性を有する。
i、Nb、Yb、Co、Sbを一定の比率で含有し、上
記組成式で示される複合ペロブスカイト型化合物であっ
て、Pbの一部をCa、Sr、Baなどのアルカリ土類
金属やNd、Gd、La、Pr、Sm等の希土類元素で
置換することにより、電気機械結合係数Kpが50%以
上であり、共振周波数の温度係数Fr.TC.が50p
pm/℃以下という優れた特性を有する。
【0010】電気機械結合係数Kpが50%以上、共振
周波数の温度係数Fr.TC.が50ppm/℃以下の
特性を有する圧電磁器組成物としては、従来からPb
(Cr1/2 Fe1/2 )(ZrTi)O3 系、Pb(Cr
1/2 Mn1/2 )(ZrTi)O3 系のものが知られてい
るが、本願のようなPb(Nb2/3 Co1/3 )(ZrT
i)O3 系の圧電磁器組成物では、従来技術の欄で記載
したように、電気機械結合係数Kpが50%以上である
ものの、共振周波数の温度係数Fr.TC.が50pp
m/℃よりも大きいものであった。
周波数の温度係数Fr.TC.が50ppm/℃以下の
特性を有する圧電磁器組成物としては、従来からPb
(Cr1/2 Fe1/2 )(ZrTi)O3 系、Pb(Cr
1/2 Mn1/2 )(ZrTi)O3 系のものが知られてい
るが、本願のようなPb(Nb2/3 Co1/3 )(ZrT
i)O3 系の圧電磁器組成物では、従来技術の欄で記載
したように、電気機械結合係数Kpが50%以上である
ものの、共振周波数の温度係数Fr.TC.が50pp
m/℃よりも大きいものであった。
【0011】そこで、本願発明では、Pb(Nb2/3 C
o1/3 )(ZrTi)O3 系の圧電磁器組成物において
所定の元素を含有せしめることにより、電気機械結合係
数Kpを50%以上、かつ共振周波数の温度係数Fr.
TC.を50ppm/℃以下の優れた特性が得られるの
である。
o1/3 )(ZrTi)O3 系の圧電磁器組成物において
所定の元素を含有せしめることにより、電気機械結合係
数Kpを50%以上、かつ共振周波数の温度係数Fr.
TC.を50ppm/℃以下の優れた特性が得られるの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】上記組成式においてa、b、c、
d、eおよびfを上記のように設定した理由について説
明する。ペロブスカイト型化合物のAサイトBサイト比
aを0.98≦a≦1.03としたのは、aが0.98
未満の場合や1.03よりも大きい場合には、電気機械
結合係数Kpが低下するからである。Pb量aは0.9
9≦a≦1.01であることが特に望ましい。
d、eおよびfを上記のように設定した理由について説
明する。ペロブスカイト型化合物のAサイトBサイト比
aを0.98≦a≦1.03としたのは、aが0.98
未満の場合や1.03よりも大きい場合には、電気機械
結合係数Kpが低下するからである。Pb量aは0.9
9≦a≦1.01であることが特に望ましい。
【0013】また金属元素MeのPbへの置換量bを0
<b≦0.12としたのは、Pbの一部を金属元素によ
り置換することにより温度特性を改善することができる
からである。bを0.12以下にした理由は、bが0.
12より大きい場合には、電気機械結合係数Kpが低下
すると同時に共振周波数の温度特性が逆に悪くなるため
である。具体的なMe元素としてはアルカリ土類金属が
望ましく、そのなかでも特にBaが最適である。またM
e量bはアルカリ土類金属の場合には、0.04≦b≦
0.06、および希土類元素の場合には、0.01≦b
≦0.03が特に望ましい。
<b≦0.12としたのは、Pbの一部を金属元素によ
り置換することにより温度特性を改善することができる
からである。bを0.12以下にした理由は、bが0.
12より大きい場合には、電気機械結合係数Kpが低下
すると同時に共振周波数の温度特性が逆に悪くなるため
である。具体的なMe元素としてはアルカリ土類金属が
望ましく、そのなかでも特にBaが最適である。またM
e量bはアルカリ土類金属の場合には、0.04≦b≦
0.06、および希土類元素の場合には、0.01≦b
≦0.03が特に望ましい。
【0014】さらに〔(Nb2/3 Co1/3 )e (Nb
1/2 Sb1/2 )f (Nb1/2 Yb1/2)1-e-f 〕の(Z
r1-d Tid )への置換量cを0.05≦c≦0.15
としたのは、cが0.05未満および0.15より大き
い場合には、電気機械結合係数Kpが低下するからであ
る。〔(Nb2/3 Co1/3 )e (Nb1/2 Sb1/2 )f
(Nb1/2 Yb1/2 )1-e-f 〕量cは、0.08≦c≦
0.10であることが特に望ましい。
1/2 Sb1/2 )f (Nb1/2 Yb1/2)1-e-f 〕の(Z
r1-d Tid )への置換量cを0.05≦c≦0.15
としたのは、cが0.05未満および0.15より大き
い場合には、電気機械結合係数Kpが低下するからであ
る。〔(Nb2/3 Co1/3 )e (Nb1/2 Sb1/2 )f
(Nb1/2 Yb1/2 )1-e-f 〕量cは、0.08≦c≦
0.10であることが特に望ましい。
【0015】TiのZrへの置換量dを0.50≦d≦
0.54としたのは、Ti量dが0.50未満になると
共振周波数の温度特性が悪くなり、0.54より大きく
なると電気機械結合係数Kpが低下するためである。T
i量dは、0.51≦d≦0.53であることが特に望
ましい。
0.54としたのは、Ti量dが0.50未満になると
共振周波数の温度特性が悪くなり、0.54より大きく
なると電気機械結合係数Kpが低下するためである。T
i量dは、0.51≦d≦0.53であることが特に望
ましい。
【0016】Bサイト中の(Nb2/3 Co1/3 )比eを
0.30≦e≦0.80としたのは、eが0.30より
小さいときは共振周波数の温度特性が悪くなり、またe
が0.80より大きいときは電気機械結合係数Kpが小
さくなるからである。(Nb2/3 Co1/3 )比eは0.
40≦e≦0.60であることが特に望ましい。
0.30≦e≦0.80としたのは、eが0.30より
小さいときは共振周波数の温度特性が悪くなり、またe
が0.80より大きいときは電気機械結合係数Kpが小
さくなるからである。(Nb2/3 Co1/3 )比eは0.
40≦e≦0.60であることが特に望ましい。
【0017】また、bサイト中の(Nb1/2 Sb1/2 )
比fを0.02≦f≦0.06としたのは、fが0.0
2未満および0.06より大きい場合には、電気機械結
合係数Kpが低下するからである。特にfは0.04で
あることが望ましい。
比fを0.02≦f≦0.06としたのは、fが0.0
2未満および0.06より大きい場合には、電気機械結
合係数Kpが低下するからである。特にfは0.04で
あることが望ましい。
【0018】本発明の圧電磁器組成物は、例えば、原料
としてPbO、ZrO2 、TiO2、Nb2 O5 、Co
3 O4 、Sb2 O3 、Yb2 O3 、アルカリ土類金属酸
化物、希土類元素酸化物の各原料粉末を所定量秤量し、
ボールミル等で10〜24時間湿式混合し、次いで、こ
の混合物を脱水、乾燥した後、500〜1100℃で1
〜3時間仮焼し当該仮焼物を再びボールミル等で粉砕す
る。
としてPbO、ZrO2 、TiO2、Nb2 O5 、Co
3 O4 、Sb2 O3 、Yb2 O3 、アルカリ土類金属酸
化物、希土類元素酸化物の各原料粉末を所定量秤量し、
ボールミル等で10〜24時間湿式混合し、次いで、こ
の混合物を脱水、乾燥した後、500〜1100℃で1
〜3時間仮焼し当該仮焼物を再びボールミル等で粉砕す
る。
【0019】その後、この粉砕物に有機バインダーを混
合し、造粒後、所定圧力で成形体を作製し、これらを大
気中において1200〜1350℃で0.5〜10時間
焼成することにより得られる。
合し、造粒後、所定圧力で成形体を作製し、これらを大
気中において1200〜1350℃で0.5〜10時間
焼成することにより得られる。
【0020】本発明は、(Pba-b Meb )〔(Nb
2/3 Co1/3 )e (Nb1/2 Sb1/2)f (Nb1/2 Y
b1/2 )1-e-f 〕c (Zr1-d Tid )1-c O3 で表わ
されるペロブスカイト型結晶を主結晶相とするもので、
他の結晶相としてパイロクロア相が少々存在していても
よい。
2/3 Co1/3 )e (Nb1/2 Sb1/2)f (Nb1/2 Y
b1/2 )1-e-f 〕c (Zr1-d Tid )1-c O3 で表わ
されるペロブスカイト型結晶を主結晶相とするもので、
他の結晶相としてパイロクロア相が少々存在していても
よい。
【0021】本願の主結晶相は、上記したような式によ
り表されるが、その平均結晶粒径は、1〜10μmであ
ることが望ましい。
り表されるが、その平均結晶粒径は、1〜10μmであ
ることが望ましい。
【0022】また本発明では共振周波数の温度特性の向
上という観点からPbの一部をアルカリ土類金属、希土
類金属元素により置換しているが、アルカリ土類金属ま
たは希土類金属元素の一種または2種以上、あるいはこ
れらのアルカリ土類金属および希土類金属元素を複合さ
せても良い。
上という観点からPbの一部をアルカリ土類金属、希土
類金属元素により置換しているが、アルカリ土類金属ま
たは希土類金属元素の一種または2種以上、あるいはこ
れらのアルカリ土類金属および希土類金属元素を複合さ
せても良い。
【0023】さらに、耐熱性向上という観点から、Cr
2 O3 および/またはMnO2 を添加してもよい。また
Al、Fe、S、Si、Cl、Eu、Y、Tb、K、
P、Cu、Mg等が不可避不純物として混入する場合も
あるが、特性上問題ない。
2 O3 および/またはMnO2 を添加してもよい。また
Al、Fe、S、Si、Cl、Eu、Y、Tb、K、
P、Cu、Mg等が不可避不純物として混入する場合も
あるが、特性上問題ない。
【0024】
【実施例】以下、本発明を次の実施例で説明する。
【0025】原料粉末としてPbO、ZrO2 、TiO
2 、Nb2 O5 、Co3 O4 、Sb2 O3 、Yb
2 O3 、CaCO3 、SrCO3 、BaCO3 、Nd2
O3 、Gd2 O3 、La2 O3 、Pr2 O3 、Sm2 O
3 の各原料粉末を、焼結体の組成が表1、表2となるよ
うに所定量秤量し、ZrO2 ボールを用いたボールミル
で12時間湿式混合し、次いで、この混合物を脱水、乾
燥した後、900℃で3時間仮焼し、当該仮焼物を再び
ボールミルで粉砕する。
2 、Nb2 O5 、Co3 O4 、Sb2 O3 、Yb
2 O3 、CaCO3 、SrCO3 、BaCO3 、Nd2
O3 、Gd2 O3 、La2 O3 、Pr2 O3 、Sm2 O
3 の各原料粉末を、焼結体の組成が表1、表2となるよ
うに所定量秤量し、ZrO2 ボールを用いたボールミル
で12時間湿式混合し、次いで、この混合物を脱水、乾
燥した後、900℃で3時間仮焼し、当該仮焼物を再び
ボールミルで粉砕する。
【0026】その後、この粉砕物に有機バインダー(P
VA)を混合し、造粒した。得られた粉末を1.5t/
cm2 の圧力で直径10mm、厚さ2mmの寸法からな
る円板にプレス成形した。更に、これらの成形体をMg
O等からなる容器内に密閉し、大気中1300℃で2時
間の条件で焼成した。
VA)を混合し、造粒した。得られた粉末を1.5t/
cm2 の圧力で直径10mm、厚さ2mmの寸法からな
る円板にプレス成形した。更に、これらの成形体をMg
O等からなる容器内に密閉し、大気中1300℃で2時
間の条件で焼成した。
【0027】得られた焼結体を研磨して直径20mm、
厚み0.5mmの円板を形成した。
厚み0.5mmの円板を形成した。
【0028】この円板の両主面にAgペーストを焼き付
け、80℃のシリコンオイル中で3kV/mmの直流電
圧を30分間印加して分極処理を行なった後、電気機械
結合係数Kp、共振周波数の温度係数Fr.TCを評価
した。
け、80℃のシリコンオイル中で3kV/mmの直流電
圧を30分間印加して分極処理を行なった後、電気機械
結合係数Kp、共振周波数の温度係数Fr.TCを評価
した。
【0029】電気機械結合係数Kp、共振周波数の温度
係数Fr.TC.は、インピーダンスアナライザーで測
定した共振周波数Fr、反共振周波数Faの値から次の
計算式により求めた。
係数Fr.TC.は、インピーダンスアナライザーで測
定した共振周波数Fr、反共振周波数Faの値から次の
計算式により求めた。
【0030】Kp=〔2.53×(Fa−Fr)/F
r〕1/2 ×100 共振周波数の温度係数Fr.TC(ppm/℃)は、 Fr.TC.=(Fr80−Fr-20 )/(Fr20×10
0)×106 (ここで、Fr80,Fr-20 ,Fr20それぞれ+80
℃、−20℃、+20℃での共振周波数の値を示す)の
式を用いて算出した。結果を表1、表2に示す。
r〕1/2 ×100 共振周波数の温度係数Fr.TC(ppm/℃)は、 Fr.TC.=(Fr80−Fr-20 )/(Fr20×10
0)×106 (ここで、Fr80,Fr-20 ,Fr20それぞれ+80
℃、−20℃、+20℃での共振周波数の値を示す)の
式を用いて算出した。結果を表1、表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】この表1から、本発明の圧電磁器組成物
は、電気機械結合係数Kpが50%以上と大きく、しか
も共振周波数の温度係数Fr.TC.は50ppm/℃
以内と温度特性も良好であることが判る。
は、電気機械結合係数Kpが50%以上と大きく、しか
も共振周波数の温度係数Fr.TC.は50ppm/℃
以内と温度特性も良好であることが判る。
【0034】これに対して、金属元素MeのPbへの置
換量bが0である試料No.9では、電気機械結合係数K
pは大きいものの、共振周波数の温度係数Fr.TC.
が81ppm/℃と非常に悪いことが判る。
換量bが0である試料No.9では、電気機械結合係数K
pは大きいものの、共振周波数の温度係数Fr.TC.
が81ppm/℃と非常に悪いことが判る。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明によれば、
PbZrO3 −PbTiO3 系の磁器組成物のZrおよ
びTiの一部をNb、Yb、Co、Sbで置換し、かつ
Pbの一部をアルカリ土類金属、希土類元素のうち一種
で置換することにより、電気機械結合係数Kpが高く、
かつ共振周波数の温度特性の良好な圧電磁器組成物を得
ることが可能となり、携帯電話など通信機用圧電部品と
して有用な圧電磁器組成物を得ることができる。
PbZrO3 −PbTiO3 系の磁器組成物のZrおよ
びTiの一部をNb、Yb、Co、Sbで置換し、かつ
Pbの一部をアルカリ土類金属、希土類元素のうち一種
で置換することにより、電気機械結合係数Kpが高く、
かつ共振周波数の温度特性の良好な圧電磁器組成物を得
ることが可能となり、携帯電話など通信機用圧電部品と
して有用な圧電磁器組成物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 春美 鹿児島県国分市山下町1番4号 京セラ株 式会社総合研究所内 (72)発明者 吉村 健一 鹿児島県国分市山下町1番4号 京セラ株 式会社総合研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】金属元素として少なくともPb、Zr、T
i、Nb、Co、Sb、Ybを含む複合ペロブスカイト
型化合物であって、これらの金属元素のモル比による組
成式を (Pba-b Meb )〔(Nb2/3 Co1/3 )e (Nb
1/2 Sb1/2 )f(Nb1/2 Yb1/2 )1-e-f 〕c (Z
r1-d Tid )1-c O3 と表した時、前記a、b、c、d、eおよびfが 0.98≦a≦1.03 0 <b≦0.12 0.05≦c≦0.15 0.50≦d≦0.54 0.30≦e≦0.80 0.02≦f≦0.06 e+f<1 Me:アルカリ土類金属および希土類元素のうち少なく
とも一種を満足することを特徴とする圧電磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9149111A JPH10338572A (ja) | 1997-06-06 | 1997-06-06 | 圧電磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9149111A JPH10338572A (ja) | 1997-06-06 | 1997-06-06 | 圧電磁器組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH10338572A true JPH10338572A (ja) | 1998-12-22 |
Family
ID=15467956
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9149111A Pending JPH10338572A (ja) | 1997-06-06 | 1997-06-06 | 圧電磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH10338572A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001284668A (ja) * | 2000-03-29 | 2001-10-12 | Kyocera Corp | 積層型圧電素子及び圧電アクチュエータ並びに噴射装置 |
JP2002329900A (ja) * | 2001-04-27 | 2002-11-15 | Kyocera Corp | 圧電トランス |
EP1354861A1 (en) * | 2000-12-28 | 2003-10-22 | Bosch Automotive Systems Corporation | Ceramic material and piezoelectric element using the same |
JP2011066381A (ja) * | 2010-03-05 | 2011-03-31 | Seiko Epson Corp | 液体噴射ヘッド及びそれを用いた液体噴射装置 |
-
1997
- 1997-06-06 JP JP9149111A patent/JPH10338572A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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