JP2001332534A - プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置

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JP2001332534A
JP2001332534A JP2000154016A JP2000154016A JP2001332534A JP 2001332534 A JP2001332534 A JP 2001332534A JP 2000154016 A JP2000154016 A JP 2000154016A JP 2000154016 A JP2000154016 A JP 2000154016A JP 2001332534 A JP2001332534 A JP 2001332534A
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JP2000154016A
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English (en)
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Shigenori Hayashi
重徳 林
Masabumi Kubota
正文 久保田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマ処理方法において、被加工試料の表
面における反応を、高精度且つ再現性良く制御できるよ
うにする。 【解決手段】 真空状態に保たれたチャンバー10内に
反応性ガスを導入すると共に、第1の高周波電源17か
らコイル15に高周波電力を印加して反応性ガスからな
るプラズマ23を発生させる。プラズマ23中のイオン
種を用いてウエハ20の表面にプラズマ処理を行なう。
高周波電力の印加状態に、高レベルの印加期間と、停止
又は低レベルの印加期間とを交互に設けることにより、
プラズマ23中に生成されウエハ20の表面に飛来する
イオン種の組成比を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波放電プラズ
マを用いて被加工試料の表面に対して処理を行なうプラ
ズマ処理方法及びプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来技術】高周波放電プラズマを用いて被加工試料の
表面にプラズマ処理を行なう方法は、真空状態に保たれ
たチャンバー内に反応性ガスを導入した状態で、コイル
などに高周波電力を印加してプラズマを発生させると共
に、プラズマ中のイオン又はラジカルを被加工試料の表
面に入射させることにより、プラズマエッチングなどの
表面反応を誘起するものである。
【0003】高周波放電プラズマを用いる表面処理方法
は、主として半導体素子の表面処理に適用されながら進
展してきたが、近年の半導体集積回路の高集積化の進展
により、開口径が小さく且つ深さの大きいつまり高アス
ペクト比のビア(接続孔)を絶縁膜に形成する必要が生
じ、これに伴って、高性能で且つ高精度のドライエッチ
ング技術の開発が不可欠となっている。この場合、高速
性、高選択性及び高異方性のエッチングを再現性良く実
現する必要があるが、このためには、プラズマの制御及
び試料表面における反応の制御が重要である。
【0004】最近では、プラズマ処理に、狭ギャップの
平行平板RIE装置、又は電子サイクロトロン共鳴方式
若しくは誘導結合方式の高密度プラズマ装置など導入さ
れ、サブミクロンレベルの開口径及びパターン幅、並び
にアスペクト比が5〜10である高アスペクト比の加工
も可能になりつつある。
【0005】ところが、このような高密度プラズマ処理
は、依然として試行錯誤又は経験則に頼る部分が多く、
一層の微細化に対応するためにはプラズマ表面における
反応の理解及び制御が不可欠である。
【0006】そこで、特開平6−151360号公報に
おいて、新しいプラズマ生成方式として、高周波電力を
ON/OFF制御するパルス変調プラズマ処理方式が提
案されており、この技術は高選択性及び低ダメージなど
の点で優位性が期待されている。また、このパルス変調
プラズマ処理方式は、従来型のプラズマ源又は新しい高
密度プラズマ源の性能を向上させる方式として、研究開
発が行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高密度プラ
ズマを用いる表面処理方法及びドライエッチング方法に
おいても、エッチング形状の異常、マイクロローディン
グ効果及びエッチストップなどの問題を常に抱えてお
り、半導体集積回路の微細化の進展に伴って深刻な課題
となっている。その理由は、半導体集積回路の微細化が
進展するにも拘わらず、試料表面における反応のメカニ
ズムが十分に分かっていないこと、プラズマ中の化学反
応の制御範囲が狭いこと、反応がプラズマの環境つまり
チャンバー壁面の状態の変化の影響を受けることなどに
起因している。
【0008】パルス変調プラズマ方式においても、ガス
導入量を変化させる方式(特開平7−240379号公
報)をはじめとする様々な変調方式が提案されており、
パルス変調の時間スケールについても、マイクロ秒の領
域からナノ秒の領域にまで及んでいる。ところが、パル
ス変調プラズマ方式において推定されるメカニズムには
不明な部分が多く、変調方式が最適化されているとは言
い難い。
【0009】しかしながら、パルス変調プラズマは、C
W(Continuous Wave )プラズマでは実現し得ない新た
な制御パラメーターを提供し、新たなプロセスウインド
ウを開くことは間違いないので、プラズマ表面における
反応の理解及び制御に関する技術開発が不可欠である。
【0010】前記に鑑み、本発明は、被加工試料の表面
における反応を、高精度且つ再現性良く制御できるよう
にすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、パルス変調プラズマを用いて、イオン組
成比の最適化又は被加工試料の表面に形成される堆積膜
の厚さの最適化を図ることにより、高選択比のエッチン
グを達成するものである。
【0012】プラズマ表面における反応は非常に複雑で
はあるが、基本的には、被加工試料の表面に、プラズマ
中で生成されたラジカル等の等方性の中性種が付着する
ことにより堆積膜が形成されると共に、被加工試料の表
面にイオンが入射することにより、試料表面と堆積膜と
の界面で、イオンエネルギー又は化学反応に支援された
表面反応例えばエッチング反応が起こると考えられる。
【0013】パルス変調プラズマにおいては、解離断面
積、イオン化断面積及び各種の時定数と、パルス変調の
時間スケール(変調周期)との兼ね合いで、プラズマケ
ミストリーすなわちプラズマ中に生成されるラジカル種
又はイオン種の量及び割合がCWプラズマとは異なると
いう点が指摘されている。
【0014】本発明は、イオンの試料表面への輸送現象
に着目すると共に、イオンの飛翔時間がイオン種毎に異
なるという現象に着目し、パルス変調の変調周期を制御
して、イオン種の構成比を制御する第1の方法と、堆積
膜中におけるイオン飛程を考慮して堆積膜の厚さを制御
する第2の方法とを見い出したものであって、具体的に
は、以下の解決手段によって実現するものである。
【0015】本発明に係る第1のプラズマ処理方法は、
真空状態に保たれたチャンバー内に反応性ガスを導入す
ると共に、高周波電力を印加して反応性ガスからなるプ
ラズマを発生させ、発生したプラズマ中のイオン種を用
いて被加工試料の表面にプラズマ処理を行なうプラズマ
処理方法を対象とし、高周波電力の印加状態に、高レベ
ルの印加期間と、停止又は低レベルの印加期間とを交互
に設けることにより、プラズマ中に生成され被加工試料
の表面に飛来するイオン種の組成比を制御するものであ
る。
【0016】第1のプラズマ処理方法によると、高周波
電力の印加状態に、高レベルの印加期間と、停止又は低
レベルの印加期間とを交互に設けるため、イオンは、主
として高レベルの印加期間に生成される一方、停止又は
低レベルの印加期間には殆ど生成されない。このため、
イオンを被加工試料の表面に引き込むバイアス電力が常
時高レベル状態であっても、イオン電流密度つまり被加
工試料の表面に入射するイオンの量は、高周波電力の高
レベルの印加期間に多くなる一方、高周波電力の停止又
は低レベルの印加期間には少なくなる。従って、第1の
プラズマ処理方法によると、被加工試料の表面に入射す
るイオンの量を制御できるので、被加工試料の表面にお
ける反応を制御することができる。例えば、第1のプラ
ズマ処理方法がプラズマエッチング方法である場合に
は、エッチングレート又はエッチング選択比などのエッ
チング特性を制御することが可能になる。
【0017】本発明に係る第2のプラズマ処理方法は、
真空状態に保たれたチャンバー内に導入された反応性ガ
スからなるプラズマを発生させると共に、被加工試料を
保持する試料台にバイアス電力を印加してプラズマ中の
イオン種を被加工試料の表面に入射させることにより、
被加工試料の表面にプラズマ処理を行なうプラズマ処理
方法を対象とし、バイアス電力の印加状態に、高レベル
の印加期間と、停止又は低レベルの印加期間とを交互に
設けることにより、被加工試料の表面に飛来するイオン
種の組成比を制御するものである。
【0018】第2のプラズマ処理方法によると、バイア
ス電力の印加状態に、高レベルの印加期間と、停止又は
低レベルの印加期間とを交互に設けるため、イオンは、
主として高レベルの印加期間に被加工試料に入射する一
方、停止又は低レベルの印加期間には殆ど入射しない。
このため、イオンを生成する高周波電力が常時ハイレベ
ルであっても、イオン電流密度つまり被加工試料の表面
に入射するイオンの量は、バイアス電力の高レベルの印
加期間に多くなる一方、バイアス電力の停止又は低レベ
ルの印加期間には少なくなる。従って、第2のプラズマ
処理方法によると、被加工試料の表面に入射するイオン
の量を制御できるので、被加工試料の表面における反応
を制御することができる。例えば、第2のプラズマ処理
方法がプラズマエッチング方法である場合には、エッチ
ングレート又はエッチング選択比などのエッチング特性
を制御することが可能になる。
【0019】第1又は第2のプラズマ処理方法におい
て、高レベルの印加期間と、停止又は低レベルの印加期
間とを切り替える時間スケールは、プラズマ中から被加
工試料の表面に飛来するイオン種の飛翔時間程度に設定
することが好ましい。
【0020】このようにすると、イオンの質量差に基づ
いて決まるイオン飛翔時間の差を利用して、被加工試料
の表面に到達するイオン種の構成比すなわち平均組成比
を制御することが可能になる。一般に、イオンはプラズ
マ中を一定の速度(ボーム速度)でドリフトし、シース
電界で加速されて被加工試料の表面に入射するが、イオ
ンが入射する速度はイオンの質量の関数であるため、イ
オンの飛翔時間は、プラズマのサイズとイオン種毎の質
量とに依存する。従って、被加工試料の表面に飛来する
イオン種の構成比を変化させることができるので、エッ
チング選択性などのプラズマ処理特性を制御することが
可能になる。
【0021】この場合、時間スケールは約5μs〜約1
5μsの範囲であることが好ましい。
【0022】このようにすると、フルオロカーボン系の
ガスから生成される典型的なイオンの飛翔時間は約5μ
s〜約15μsの範囲であるため、フルオロカーボン系
のエッチングガスから生成され、被加工試料の表面に飛
来するイオン種の構成比を変化させることができるの
で、エッチング選択性を確実に制御することができる。
【0023】本発明に係る第3のプラズマ処理方法は、
真空状態に保たれたチャンバー内に反応性ガスを導入す
ると共に、高周波電力を印加して反応性ガスからなるプ
ラズマを発生させ、発生したプラズマ中のイオン種を用
いて被加工試料の表面にプラズマ処理を行なうプラズマ
処理方法を対象とし、被加工試料の表面を、プラズマ中
の主たるイオン種の飛程程度の厚さを有する堆積膜で覆
った状態で、被加工試料の表面にプラズマ処理を行なう
ものである。
【0024】第3のプラズマ処理方法によると、高選択
性及び高精度のプラズマエッチングを実現することがで
きる。すなわち、イオン支援のエッチング反応メカニズ
ムを考えた場合、被加工試料の表面の堆積膜がイオンの
侵入を阻止してエッチング反応を抑制すると考えられ
る。従って、被加工試料の表面を堆積膜で覆った状態で
エッチングを行なうと共に、エッチングの対象としない
下地膜の表面に形成される堆積膜の厚さをイオンの飛程
以上に保ち且つエッチングの対象となる膜の表面に形成
される堆積膜の厚さをイオンの飛程未満に保つことによ
り、高いエッチング選択比を得ることができる。
【0025】第3のプラズマ処理方法において、堆積膜
の厚さは、0nmよりも大きく且つ10nm程度以下に
制御することが好ましい。
【0026】このようにすると、フルオロカーボン系の
エッチングガスを用いて、シリコン膜の表面に堆積され
ているシリコン酸化膜に対してプラズマエッチングを行
なう場合に、高いエッチング選択比を実現することがで
きる。すなわち、高速でエッチングされるシリコン酸化
膜の表面に形成される堆積膜の厚さは1nm未満である
一方、低速でエッチングされるシリコン膜の表面に形成
される堆積膜の厚さは10nmに近い。このため、有限
の飛程を持つイオンは、シリコン酸化膜とその表面の堆
積膜との界面に到達しやすい一方、シリコン膜とその堆
積膜との界面には到達しにくいことになるので、高いエ
ッチング選択比を実現することができる。
【0027】第3のプラズマ処理方法は、高周波電力の
印加状態に、高レベルの印加期間と、停止又は低レベル
の印加期間とを交互に設けることにより、堆積膜の厚さ
を制御することが好ましい。
【0028】このようにすると、イオンは、主として高
レベルの印加期間に生成される一方、停止又は低レベル
の印加期間には殆ど生成されないため、被加工試料の表
面に入射するイオンの量を、高周波電力の高レベルの印
加期間には多くすることができる一方、高周波電力の停
止又は低レベルの印加期間には少なくすることができ
る。他方、堆積膜の前駆体となる中性種のフラックス量
は時間的にはほぼ一定であるが、イオンの衝撃下では中
性種の付着率は低下する。このため、高周波電力の停止
又は低レベルの印加期間には膜堆積反応が起こり、高周
波電力の高レベルの印加時間にはエッチング反応が起こ
る。従って、被加工試料の表面に入射するイオンの量を
制御することにより、被加工試料の表面に形成される堆
積膜の厚さを制御することができ、これによって、高い
エッチング選択比を確実に実現することができる。
【0029】第3のプラズマ処理方法は、被加工試料を
保持する試料台にバイアス電力を印加してプラズマ中の
イオン種を被加工試料の表面に入射させる工程を備え、
バイアス電力の印加状態に、高レベルの印加期間と停止
又は低レベルの印加期間とを交互に設けることにより、
堆積膜の厚さを制御することが好ましい。
【0030】このようにすると、被加工試料の表面に入
射するイオンの量を、バイアス電力の高レベルの印加期
間に多くすることができる一方、バイアス電力の停止又
は低レベルの印加期間には少なくすることができる。従
って、被加工試料の表面に入射するイオンの量を制御で
きるため、被加工試料の表面に形成される堆積膜の厚さ
を制御することにより、高いエッチング選択比を確実に
実現することができる。
【0031】第3のプラズマ処理方法は、高レベルの印
加期間と停止又は低レベルの印加期間との割合を変化さ
せることにより、堆積膜の厚さをほぼ一定に制御するこ
とが好ましい。
【0032】このように、高レベルの印加期間と停止又
は低レベルの印加期間との割合を変化させて堆積膜の厚
さをほぼ一定に制御すると、堆積膜の厚さを確実にほぼ
一定に制御することができるので、高いエッチング選択
比を安定して実現することができる。
【0033】第3のプラズマ処理方法において、堆積膜
の厚さをほぼ一定に制御する方法としては、高レベルの
印加期間中に印加される電力の大きさを変化させること
が好ましい。
【0034】このようにすると、高周波電力又はバイア
ス電力の大きさを変化させることによって、堆積膜の厚
さを確実にほぼ一定に制御することができるので、高い
エッチング選択比を安定して実現することができる。
【0035】第3のプラズマ処理方法において、堆積膜
の厚さは、光学的方法によりモニターしながら制御する
ことが好ましい。
【0036】このようにすると、堆積膜の厚さをin−
situで計測できるので、プラズマに擾乱を与えるこ
となく堆積膜の厚さを制御することができる。
【0037】この場合、光学的方法としては、エリプソ
メトリー法又は吸収分光法であることが好ましい。
【0038】このようにすると、堆積膜の厚さをin−
situで確実に計測することができる。
【0039】本発明に係るプラズマ処理装置は、内部が
真空状態に保たれると共に被加工試料を保持する試料台
を有するチャンバーと、高周波電力の印加により、チャ
ンバー内に導入される反応性ガスからなるプラズマを生
成する手段と、バイアス電力の印加により、プラズマ中
のイオン種を被加工試料の表面に入射させる手段とを備
えたプラズマ処理装置を対象とし、被加工試料の表面に
形成される堆積膜の厚さをモニターする光学手段と、堆
積膜の厚さを制御する制御手段とを備えているものであ
る。
【0040】本発明のプラズマ処理装置によると、堆積
膜の厚さをin−situで計測できるため、プラズマ
に擾乱を与えることなく堆積膜の厚さを制御することが
できる。
【0041】本発明のプラズマ処理装置において、制御
手段は、高周波電力の印加状態に、高レベルの印加期間
と、停止又は低レベルの印加期間とを交互に設けること
により、プラズマ中に生成され被加工試料の表面に飛来
するイオン種の組成比を制御する手段であることが好ま
しい。
【0042】このようにすると、高レベルの印加期間と
停止又は低レベルの印加期間との割合を変化させること
により、堆積膜の厚さをほぼ一定に制御することが可能
になるため、堆積膜の厚さを確実にほぼ一定に制御し
て、高いエッチング選択比を安定して実現することがで
きる。
【0043】本発明のプラズマ処理装置において、制御
手段は、バイアス電力の印加状態に、高レベルの印加期
間と、停止又は低レベルの印加期間とを交互に設けるこ
とにより、被加工試料の表面に飛来するイオン種の組成
比を制御する手段であることが好ましい。
【0044】このようにすると、高レベルの印加期間と
停止又は低レベルの印加期間との割合を変化させること
により、堆積膜の厚さをほぼ一定に制御することが可能
になるため、堆積膜の厚さを確実にほぼ一定に制御し
て、高いエッチング選択比を安定して実現することがで
きる。
【0045】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態として、第2〜第4の実施形態に係る
プラズマ処理方法に用いるプラズマ処理装置について、
図1を参照しながら説明する。
【0046】図1は、第1の実施形態に係るプラズマ処
理装置の概略構造を示しており、プラズマを生成するチ
ャンバー10にはガス供給口11から反応性ガスが導入
される。第1の実施形態においては、C48ガスがボン
ベボックス12から第1のマスフローコントローラ13
を介してチャンバー10内に導入されると共に、CHF
3 ガスがボンベボックス12から第2のマスフローコン
トローラ14を介してチャンバー10内に導入される。
尚、シリコン酸化膜に対してエッチングを行なう場合に
は、C48ガスとCHF3 ガスとの体積流量比はほぼ
1:1に設定される。
【0047】チャンバー10の上側にはコイル15が設
けられ、該コイル15は第1のマッチング回路16を介
して第1の高周波電源17に接続されており、該第1の
高周波電源17は任意波形発生器18に接続されてい
る。
【0048】チャンバー10の底部には、下部電極とな
る試料台19が配置されており、該試料台19の上には
被エッチング試料となるウエハ20が載置されている。
また、試料台19は第2のマッチング回路21を介して
第2の高周波電源22に接続され、該第2の高周波電源
22は任意波形発生器18に接続されている。
【0049】チャンバー10内に反応性ガスを導入する
と共に、コイル15に第1の高周波電源17から高周波
電力を印加すると、チャンバー10の内部に反応性ガス
からなるプラズマ23が生成される。また、試料台19
に第2の高周波電源22からバイアス電力を印加する
と、プラズマ中のイオンは試料台19上のウエハ20に
入射するので、エッチングが進行する。
【0050】ところで、第1の実施形態においては、第
1の高周波電源17及び第2の高周波電源22はそれぞ
れ任意波形発生器18に接続されているため、任意波形
発生器18から第1の高周波電源17に変調パルスを送
ることにより高周波電力のパルス変調制御を行なうこと
ができると共に、任意波形発生器18から第2の高周波
電源21に変調パルスを送ることによりバイアス電力の
パルス変調制御を行なうことができる。
【0051】また、第1の実施形態の特徴として、レー
ザ光源24と光検出器25とを有し、ウエハ20の上に
堆積されている膜の厚さを、非接触で且つin−sit
uで測定することができるエリプソメトリーを備えてい
る。尚、ウエハ20上の堆積膜の厚さを光学的に測定す
る方法としては、エリプソメトリー法に代えて、堆積膜
の化学結合と対応する赤外域の吸光法(FTIR)によ
り膜厚を推定する方法を用いてもよい。
【0052】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態に係るプラズマ処理方法について、図2〜図5
を参照しながら説明する。
【0053】図2は、高周波電力のパルス変調を行なっ
た場合の、イオン電流密度、ラジカル密度及び堆積膜の
成長レートなどのパラメータの時間変化を示しており、
図3は、バイアス電力のパルス変調を行なった場合の、
イオン電流密度、ラジカル密度及び堆積膜の成長レート
などのパラメータの時間変化を示している。基本周波数
が13.56MHzであるCWの高周波電力を発生する
第1の高周波電源17又は第2の高周波電源22に、任
意波形発生器18から変調用矩形パルス信号を送信する
ことにより、高周波電力又はバイアス電力のON/OF
F変調を行なうことができる。
【0054】図2に示す高周波電力の変調時には、イオ
ンは主としてON時間に生成されるため、イオン引き込
み用のバイアス電力が常時ONであっても、イオン電流
密度は、図2において(d)で示すように変化する。
【0055】図4は、変調周期が100μsで、デュー
ティ比(変調周期中のON時間の割合)が50%で高周
波電力を変調した場合において、被加工試料の表面に入
射する、CF+ 、CF2+及びCF3+のイオン量の変化を
示している。イオン量は質量分析計を用いて計測したも
のであって、分析計内の飛翔時間差は差し引いている。
イオンの質量の差異により、飛来時間に相当する立ち上
がり時定数及び減衰時定数に差異が発生し、立ち上がり
時定数及び減衰時定数は、イオンの質量が大きくなるに
伴って、つまりCF+ 、CF2+及びCF3+の順に、約5
μs程度から約15μs程度へと大きくなっており、質
量の大きなイオンの割合が相対的に減少していることが
分かる。
【0056】従って、イオンの飛翔時間程度の時間スケ
ールでパルス変調することにより、試料表面に飛来する
イオン種の構成比つまりイオンの平均組成比を変化させ
ることが可能である。具体的には、第1の実施形態で
は、イオンの飛翔時間程度の時間スケールで、高周波電
力をパルス変調することにより、イオンの組成比である
C/F比を高めることができる。
【0057】図5は、高周波電力のデューティ比と、プ
ラズマ中のイオンの組成比であるC/F比との関係を示
しており、デューティ比を変化させることによって、C
/F比を制御することができることが分かる。すなわ
ち、図5から分かるように、デューティ比をCW時の値
から下げていくことにより、C/F比を大きくできるこ
とが分かる。
【0058】一方、図3に示すバイアス電力の変調時に
は、イオンの生成量はCW時と変化しないが、バイアス
電力のON時にのみイオンが引き込まれるため、イオン
電流密度は、図3において(d)で示すように変化す
る。従って、イオン種毎の時間変化及び平均組成比は、
定性的には、図4及び図5に示した高周波電力の変調時
と類似の振る舞いをする。
【0059】バイアス電力変調時と高周波電力変調時の
差異は、前者はプラズマ自体はCWプラズマと大差ない
のに対して、後者はプラズマ自体が変調されているの
で、前者と後者とでは、プラズマを構成するイオン及び
ラジカルの種類及び数が大きく異なっている。
【0060】従って、バイアス電力変調時と高周波電力
変調時とでは、イオン組成比に対する効果は定性的には
同じであるが、定量的には異なっているので、実際の運
用に際しては、バイアス電力の変調制御と高周波電力の
変調制御とをそれぞれ最適化する必要がある。
【0061】以上説明したように、高周波電力又はバイ
アス電力をパルス変調することによって、図5に示すよ
うに、イオンの組成比を制御することができる。尚、一
般的に、C/F比を高く設定するほど、エッチング選択
比が高くなる反面、エッチングストップが発生しやすい
条件となる。
【0062】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態に係るプラズマ処理方法について、図6を参照
しながら説明する。
【0063】前述したように、エッチング特性、特にエ
ッチングレート及びエッチング選択比は、被加工試料の
表面に堆積されている膜の厚さと密接な関係にある。
【0064】図6は、図1に示したプラズマ処理装置を
用いて、シリコン酸化膜、シリコン膜又はシリコン窒化
膜などの各種の膜に対して種々のプラズマ条件でエッチ
ングを行なったときの、エッチングレートと堆積膜の厚
さとの関係をまとめたものである。尚、同様の結果は、
既に、Schaepkensらにより報告されている
(J.Vac.Sci.Technol.A17,(1
999)p.26)。
【0065】例えば、シリコン膜の上に堆積されている
シリコン酸化膜に対して高選択エッチングを行なった場
合、400nm/min程度の高速でエッチングされる
シリコン酸化膜の表面の堆積膜の厚さは1nm程度と薄
い一方、30nm/min程度の低速でエッチングされ
るシリコン膜の表面の堆積膜の厚さは10nm程度に近
い。堆積膜の厚さから見た場合、プラズマ生成条件及び
被加工試料の材質に拘わらず、堆積膜の厚さの増加に伴
ってエッチングレートは低下していき、堆積膜の厚さが
10nm程度以上になるとエッチングは起こらない。
【0066】10nm程度という値は、プラズマの主た
る構成イオンの飛程に近い値であり、イオン支援のエッ
チング反応メカニズムを考えた場合、被加工試料の表面
の堆積膜がイオンの侵入を阻止してエッチング反応を抑
制すると考えられる。言い換えれば、高選択エッチング
を行おうとする場合、下地材料すなわち選択比をとるべ
き材料の表面に形成される堆積膜の厚さをイオンの飛程
以上に保つと共に、加工すべき材料の表面に形成される
堆積膜の厚さをイオンの飛程未満に保てば、高選択比が
得られることになる。
【0067】例えば、シリコン膜の上に形成されている
シリコン酸化膜に対してエッチングする場合を例にとる
と、シリコン膜の表面の堆積膜の厚さ及びシリコン酸化
膜の表面の堆積膜の厚さをそれぞれモニターし、シリコ
ン膜の厚さをイオン飛程以上に設定すると共に、シリコ
ン酸化膜の厚さをできるだけ小さくすれば、高い選択条
件が得られることになる。
【0068】尚、堆積膜の厚さをモニターする方法とし
ては、第1の実施形態において説明したエリプソメトリ
ー又は赤外域の吸光法を用いることができるが、ウエハ
上のパターンが微細であるため、被加工試料の表面反応
領域を選択して堆積膜の厚さを計測することは困難であ
る。従って、実用上は、膜厚モニター用に十分な領域を
設定し、この領域の堆積膜の厚さをモニターすることが
好ましい。
【0069】また、エッチングレートのパターン幅依存
性を考慮する必要があるが、エッチングレートのパター
ン幅依存性を予め求めておき、モニター部の計測値から
推定して間接的にエッチングレートを求めざるを得な
い。
【0070】(第4の実施形態)ところで、第2の実施
形態のパルス変調プラズマを、堆積膜の厚さの観点から
見た場合、以下のようになる。
【0071】図2に示すように高周波電力をパルス変調
した場合及び図3に示すようにバイアス電力をパルス変
調した場合のいずれにおいても、図2及び図3において
それぞれ(e)で示すように、堆積膜の前駆体となるラ
ジカルの寿命は長い(約1秒程度)ため、ラジカルの密
度は変調周期内においては変化しない。
【0072】一方、前述のように、(d)で示すイオン
電流密度は、変調周期内において変調されるので、変調
周期内のON時間にはエッチング反応が起こり、OFF
時間には膜堆積反応が起こると考えられる。変調周期内
の堆積膜の厚さの変化の絶対量は小さいため、前述のエ
リプソメトリー又は赤外域の吸光法では、堆積膜の厚さ
の変化はとらえることができない。
【0073】しかしながら、ON時間のプラズマ生成条
件での連続放電における堆積膜の厚さの変化と、OFF
時間のプラズマ生成条件での連続放電における堆積膜の
厚さの変化とから、堆積膜の成長レートは、図2及び図
3の(f)に示すような状態であると推定される。すな
わち、堆積膜の成長レートは、ON時間では負であり且
つOFF時間では正と推定される。
【0074】従って、定常状態の堆積膜の厚さは、高周
波電力のデューティ比に依存すると共に、図7に示すよ
うに変化し、具体的には、デューティ比が小さいほど厚
くなると共に、シリコン膜上の堆積膜の厚さはシリコン
酸化膜上の堆積膜の厚さよりも厚くなる。
【0075】また、図6に示したように、エッチングレ
ートは堆積膜の厚さに応じて変化し、堆積膜の厚さが小
さくなる80%以上の高デューティ比領域では、低選択
高速エッチングが進行し、堆積膜の厚さが大きくなる2
0%以下の低デューティ比領域では、エッチングストッ
プ現象が起きる。また、高選択エッチングは、シリコン
膜表面の堆積膜の厚さが大きく且つシリコン酸化膜表面
の堆積膜の厚さが小さいデューティ比が60〜80%で
ある領域に存在する。
【0076】図7に示す結果には、第2の実施形態にお
いて説明したイオン組成比制御の効果も含まれている。
従って、本発明に係るパルス変調プラズマを用いること
により、堆積膜の厚さ及びイオン組成比を制御すること
ができ、これによって、高選択エッチングを実現するこ
とができる。
【0077】(第5の実施形態)ところで、第2〜第4
の実施形態に示した手法を効果的に導入するためには、
堆積膜の厚さを、in−situでモニタリングできる
と共に制御できる機構が不可欠である。特に、複数の試
料を連続して処理する場合には、チャンバーの壁面に累
積的に付着する堆積物などによってプラズマケミストリ
ーが変化する現象を無視できないので、再現性を左右す
る深刻な問題となっている。
【0078】一般に、チャンバーの壁面に付着する堆積
物は、ラジカルの壁面への消失係数、及び壁面とプラズ
マとの電位関係を変化させるため、外部からの制御パラ
メータが同じでもプラズマの状態は時々刻々変化してい
る。
【0079】現状は、チャンバーの壁面のクリーニン
グ、メンテナンス及びシーズニング(安定化)処理によ
って、プラズマの状態をできる限り一定の条件に保つ努
力がなされているが、プラズマの状態を所定の指標に基
づいてフィードバック制御することが好ましい。
【0080】従って、エッチング特性に直結する堆積膜
の厚さをin−situでモニタリングしてフィードバ
ック制御できれば申し分ない。第4の実施形態において
説明したように、パルス変調プラズマを用いると、デュ
ーティ比を制御することによって、直接且つ独立して堆
積膜の厚さを制御することができる。
【0081】図8は、パルス変調時のデューティ比切り
替えに応じて変化する堆積膜の厚さ及びエッチングレー
トを示す図である。
【0082】ステップ1において、ある所定のデューテ
ィ比で処理を続けていたところ、チャンバーの壁面の状
態の変化に伴って、エッチングレートが低下したり又は
選択比が上昇したりするなどエッチング特性が変化した
とする。この状態では、堆積膜の厚さも増加するので、
このままの条件でエッチングを継続すると、堆積膜がプ
ロセスマージンから外れてエッチングストップが起きる
と予測される。
【0083】そこで、ステップ2において、デューティ
比を大きくして、エッチングレートを増加させたり選択
比を低減したりして、堆積膜の厚さをプロセスマージン
の中心値へ引き戻す制御を行なう。
【0084】ステップ3以降においても、ステップ2と
同様、モニタリングされた堆積膜の厚さに基づいて、フ
ィードバック制御を続ける。
【0085】このようにすることにより、マイクロ秒か
ら時間(hour)のオーダーに亘って、高精度のエッ
チングを再現性良く実現することができる。
【0086】
【発明の効果】第1又は第2のプラズマ処理方法による
と、被加工試料の表面に入射するイオンの量を制御でき
るので、被加工試料の表面における反応を制御すること
が可能になる。
【0087】第3のプラズマ処理方法によると、被加工
試料の表面の堆積膜の厚さを制御した状態でエッチング
を行なうため、高選択性及び高精度のプラズマエッチン
グを実現することができる。
【0088】本発明のプラズマ処理装置によると、堆積
膜の厚さをin−situで計測できるため、プラズマ
に擾乱を与えることなく堆積膜の厚さを制御することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るプラズマ処理装
置の概略断面図である。
【図2】高周波電力のパルス変調を行なった場合の、イ
オン電流密度、ラジカル密度及び堆積膜の成長レートな
どのパラメータの時間変化を示す図である。
【図3】バイアス電力のパルス変調を行なった場合の、
イオン電流密度、ラジカル密度及び堆積膜の成長レート
などのパラメータの時間変化を示す図である。
【図4】変調周期が100μsで且つデューティ比が5
0%で高周波電力を変調した場合において、被加工試料
の表面に入射する、CF+ 、CF2+及びCF3+のイオン
量の変化を示す図である。
【図5】高周波電力のデューティ比と、プラズマ中のイ
オンの組成比であるC/F比との関係を示す図である。
【図6】各種の膜に対して種々のプラズマ条件でエッチ
ングを行なったときの、エッチングレートと堆積膜の厚
さとの関係を示す図である。
【図7】シリコン酸化膜及びシリコン膜に対してエッチ
ングを行なったときの、高周波電力のデューティ比と、
堆積膜の厚さ及びエッチングレートとの関係を示す図で
ある。
【図8】パルス変調時のデューティ比切り替えに応じて
変化する堆積膜の厚さ及びエッチングレートを示す図で
ある。
【符号の説明】
10 チャンバー 11 ガス供給口 12 ボンベボックス 13 第1のマスコントローラ 14 第2のマスコントローラ 15 コイル 16 第1のマッチング回路 17 第1の高周波電源 18 任意波形発生器 19 試料台 20 ウエハ 21 第2のマッチング回路 22 第2の高周波電源 23 プラズマ 24 レーザ光源 25 光検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05H 1/46 H01L 21/302 C E Fターム(参考) 4K030 DA03 FA04 JA01 JA06 JA11 JA16 KA20 KA39 4K057 DA11 DA13 DA16 DB06 DB17 DD03 DD08 DG15 DM14 DM20 DM28 DM37 DM40 DN01 5F004 AA01 AA02 BA20 BB18 BD04 CA03 DA00 DA16 DB03 DB07

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空状態に保たれたチャンバー内に反応
    性ガスを導入すると共に、高周波電力を印加して前記反
    応性ガスからなるプラズマを発生させ、発生したプラズ
    マ中のイオン種を用いて被加工試料の表面にプラズマ処
    理を行なうプラズマ処理方法であって、 前記高周波電力の印加状態に、高レベルの印加期間と、
    停止又は低レベルの印加期間とを交互に設けることによ
    り、前記プラズマ中に生成され前記被加工試料の表面に
    飛来するイオン種の組成比を制御することを特徴とする
    プラズマ処理方法。
  2. 【請求項2】 真空状態に保たれたチャンバー内に導入
    された反応性ガスからなるプラズマを発生させると共
    に、被加工試料を保持する試料台にバイアス電力を印加
    して前記プラズマ中のイオン種を前記被加工試料の表面
    に入射させることにより、前記被加工試料の表面にプラ
    ズマ処理を行なうプラズマ処理方法であって、 前記バイアス電力の印加状態に、高レベルの印加期間
    と、停止又は低レベルの印加期間とを交互に設けること
    により、前記被加工試料の表面に飛来するイオン種の組
    成比を制御することを特徴とするプラズマ処理方法。
  3. 【請求項3】 前記高レベルの印加期間と、前記停止又
    は低レベルの印加期間とを切り替える時間スケールは、
    前記プラズマ中から前記被加工試料の表面に飛来するイ
    オン種の飛翔時間程度に設定することを特徴とする請求
    項1又は2に記載のプラズマ処理方法。
  4. 【請求項4】 前記時間スケールは、約5μs〜約15
    μsの範囲であることを特徴とする請求項3に記載のプ
    ラズマ処理方法。
  5. 【請求項5】 真空状態に保たれたチャンバー内に反応
    性ガスを導入すると共に、高周波電力を印加して前記反
    応性ガスからなるプラズマを発生させ、発生したプラズ
    マ中のイオン種を用いて被加工試料の表面にプラズマ処
    理を行なうプラズマ処理方法であって、 前記被加工試料の表面を、前記プラズマ中の主たるイオ
    ン種の飛程程度の厚さを有する堆積膜で覆った状態で、
    前記被加工試料の表面にプラズマ処理を行なうことを特
    徴とするプラズマ処理方法。
  6. 【請求項6】 前記堆積膜の厚さは、0nmよりも大き
    く且つ10nm程度以下に制御することを特徴とする請
    求項5に記載のプラズマ処理方法。
  7. 【請求項7】 前記高周波電力の印加状態に、高レベル
    の印加期間と、停止又は低レベルの印加期間とを交互に
    設けることにより、前記堆積膜の厚さを制御することを
    特徴とする請求項5又は6に記載のプラズマ処理方法。
  8. 【請求項8】 前記被加工試料を保持する試料台にバイ
    アス電力を印加して前記プラズマ中のイオン種を前記被
    加工試料の表面に入射させる工程を備え、前記バイアス
    電力の印加状態に、高レベルの印加期間と停止又は低レ
    ベルの印加期間とを交互に設けることにより、前記堆積
    膜の厚さを制御することを特徴とする請求項5又は6に
    記載のプラズマ処理方法。
  9. 【請求項9】 前記高レベルの印加期間と前記停止又は
    低レベルの印加期間との割合を変化させることにより、
    前記堆積膜の厚さをほぼ一定に制御することを特徴とす
    る請求項7又は8に記載のプラズマ処理方法。
  10. 【請求項10】 前記高レベルの印加期間中に印加され
    る電力の大きさを変化させることにより、前記堆積膜の
    厚さをほぼ一定に制御することを特徴とする請求項7又
    は8に記載のプラズマ処理方法。
  11. 【請求項11】 前記堆積膜の厚さを、光学的方法によ
    りモニターしながら制御することを特徴とする請求項6
    〜10のいずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  12. 【請求項12】 前記光学的方法は、エリプソメトリー
    法又は吸収分光法であることを特徴とする請求項11に
    記載のプラズマ処理方法。
  13. 【請求項13】 内部が真空状態に保たれると共に被加
    工試料を保持する試料台を有するチャンバーと、高周波
    電力の印加により、前記チャンバー内に導入される反応
    性ガスからなるプラズマを生成する手段と、バイアス電
    力の印加により、前記プラズマ中のイオン種を前記被加
    工試料の表面に入射させる手段とを備えたプラズマ処理
    装置であって、 前記被加工試料の表面に形成される堆積膜の厚さをモニ
    ターする光学手段と、 前記堆積膜の厚さを制御する制御手段とを備えているこ
    とを特徴とするプラズマ処理装置。
  14. 【請求項14】 前記制御手段は、前記高周波電力の印
    加状態に、高レベルの印加期間と、停止又は低レベルの
    印加期間とを交互に設けることにより、前記プラズマ中
    に生成され前記被加工試料の表面に飛来するイオン種の
    組成比を制御する手段であることを特徴とする請求項1
    3に記載のプラズマ処理装置。
  15. 【請求項15】 前記制御手段は、前記バイアス電力の
    印加状態に、高レベルの印加期間と、停止又は低レベル
    の印加期間とを交互に設けることにより、前記被加工試
    料の表面に飛来するイオン種の組成比を制御する手段で
    あることを特徴とする請求項13に記載のプラズマ処理
    装置。
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