JP3284278B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JP3284278B2
JP3284278B2 JP29242692A JP29242692A JP3284278B2 JP 3284278 B2 JP3284278 B2 JP 3284278B2 JP 29242692 A JP29242692 A JP 29242692A JP 29242692 A JP29242692 A JP 29242692A JP 3284278 B2 JP3284278 B2 JP 3284278B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子サイクロトロン共
鳴励起によるプラズマを用いたプラズマ処理装置に係
り、特に、装置内壁を洗浄する機能を備えたプラズマ処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造に用いられるプラズマ
処理装置では、各種の反応処理過程で生じたプラズマ生
成物が真空容器内壁にも付着してしまう。
【0003】例えば、SiH4ガスとN2ガスまたはNH
3ガスとを原料ガスとして試料表面に窒化ケイ素膜(S
iN)を堆積させた場合、反応室の内壁には反応生成物
である窒化ケイ素、あるいは余剰のSiH4の分解によ
る粉末状のケイ素が付着する。 また、フォトレジスタ
をマスクとしてCF4ガスプラズマにて酸化ケイ素膜、
窒化ケイ素膜をエッチングすると、ガスから電離分解し
たフッ化炭素がフォトレジストと結合し、有機樹脂膜が
真空容器内壁に付着してしまう。
【0004】そして、このように反応室の内壁に付着し
た付着物が剥離すると、反応室内に急激なガス流が生じ
て処理条件が変動したり、剥離した付着物によって試料
が汚染されてしまうという問題が生じる。
【0005】そこで、このようなプラズマ処理装置で
は、ハロゲン系のガスを導入してプラズマを発生させる
ことによって付着物をエッチングしたり、酸素プラズマ
によって、定期的に反応室内の洗浄が行われる。
【0006】ところで、付着物を効率良く洗浄するため
には、洗浄部分にプラズマを発生させたり、イオン流を
効率良く付着物に向けたりする必要がある。そこで、従
来のプラズマ処理装置では、以下のような各種の工夫が
なされている。
【0007】例えば、特開昭63−111177号公報
には、サイクロトロン共鳴を生ずる位置を誘電体の窓の
近くにし、酸化または窒化性プラズマを発生させること
によってプラズマ発生位置を調整し、反応室の所望位置
を効率良く洗浄する方法が記載されている。
【0008】また、特開平1−231320号公報に
は、反応室の内壁に複数の電位を選択的に印加可能な導
電性保護膜を設け、プラズマを反応室の内壁に分散投射
させて洗浄効率を高める方法が記載されている。
【0009】さらに、特開平4−131379号公報に
は、洗浄処理時のプラズマ径を試料処理時のプラズマ径
より大きくし、洗浄処理時のプラズマ端部を真空容器内
壁に達しさせることによって洗浄効率を上げる方法が記
載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術で
は、いずれも真空容器内を効率良くかつ均一に洗浄する
ための工夫がされておらず、真空容器内を効率良くかつ
均一に洗浄することができないという問題があった。
【0011】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、真空容器内を効率良くかつ均一に洗浄する
ことができるプラズマ処理装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のプラズマ処理装
置は、電子サイクロトロン共鳴励起を利用し、真空容器
内に反応ガスプラズマを発生させて試料処理を行い、そ
の後、真空容器内に洗浄ガスプラズマを発生させて真空
容器内壁の洗浄処理を行う機能を備えたプラズマ処理装
置において、電子サイクロトロン共鳴励起を生ずる面を
真空容器内で走査する走査手段と、真空容器内壁におけ
るプラズマ生成物の膜厚を検出する膜厚検出手段と、該
膜厚検出手段の検出出力に基づいて前記走査手段を駆動
制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【0013】
【0014】更に本発明のプラズマ処理装置は、前記膜
厚検出手段は、光源と、該光源からの射出光を前記真空
容器内壁に案内する光学系と、前記射出光の照射位置が
真空容器内壁に沿って移動させるように該光学系を駆動
する光学系駆動手段と、前記照射光の真空容器内壁から
の反射光の強度を検出する反射光検出手段とを有し、前
記制御手段は、前記光学系駆動手段を制御する光学系駆
動制御手段を含んで構成されることを特徴とする。
【0015】また本発明のプラズマ処理装置は、電子サ
イクロトロン共鳴励起を利用し、真空容器内に反応ガス
プラズマを発生させて試料処理を行い、その後、真空容
器内に洗浄ガスプラズマを発生させて真空容器内壁の洗
浄処理を行う機能を備えたプラズマ処理装置において、
電子サイクロトロン共鳴励起を生ずる面を真空容器内で
走査する走査手段と、真空容器内壁におけるプラズマ生
成物の成分を分析し表示するモニタ手段とを有すること
を特徴とする。
【0016】更に本発明のプラズマ処理装置は、前記モ
ニタ手段は、真空容器内におけるプラズマ発光を分析す
る分光手段と、該分光手段の分光出力を画像表示する表
示手段とを有することを特徴とする。
【0017】また本発明のプラズマ処理装置は、電子サ
イクロトロン共鳴励起を利用し、真空容器内に反応ガス
プラズマを発生させて試料処理を行い、その後、真空容
器内に洗浄ガスプラズマを発生させて真空容器内壁の洗
浄処理を行う機能を備えたプラズマ処理装置において、
電子サイクロトロン共鳴励起を生ずる面を真空容器内で
走査する走査手段と、真空容器内壁におけるプラズマ生
成物の成分を分析する成分分析手段と、該成分分析手段
の分析出力に基づいて前記走査手段を駆動制御する制御
手段とを有することを特徴とする。
【0018】更に本発明のプラズマ処理装置は、前記成
分分析手段は、真空容器内のガス種を吸引し、これを解
析する質量分析計を含んで構成されることを特徴とす
る。
【0019】このように本発明は、電子サイクロトロン
共鳴(ECR)励起を利用し、真空容器内に反応ガスプ
ラズマを発生させて試料処理を行い、真空容器内に洗浄
ガスプラズマを発生させて真空容器内壁の洗浄処理を行
う機能を備えたプラズマ処理装置において、洗浄処理
時、洗浄の終点検出手段を備えその検出限界に合わせ、
自動的に電子サイクロトロン共鳴励起を生ずる面(以下
ECR面とする)を動かすことによって、プラズマを真
空容器内で走査させ、プラズマの端部を真空容器内壁に
到達せしめることにより、容器内壁を均一に洗浄できる
ようにしている。
【0020】
【作用】上記構成のプラズマ処理装置では、容器内壁部
の付着物へのプラズマ種の入射効率が高まるので、効率
良く洗浄することが可能に成る。また、洗浄ガスプラズ
マのECR面を真空容器内で走査することによって容器
内壁部へのプラズマ種の入射位置が連続的に変化するの
で容器内壁に効率の良いかつ均一な洗浄が可能になる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1には本発明に係るプラズマ処理装置の一実施
例の構成が示されており、同図においてプラズマ処理装
置は、マイクロ波の導入窓3を組み合せて構成された放
電管1、反応室2、基板などの試料6を載置する試料ホ
ルダ11、試料ホルダ11に高周波電界を印加する高周
波電源7、主磁界コイル4、制御磁界コイル5、マイク
ロ波3の発散を防止して電子サイクロトロン共鳴(EC
R)励起によるプラズマ生成位置を一定位置にに特定す
るマイクロ波発散防止筒13、ガス供給ノズル8、9、
及び排気口12を具備し、放電管1及び反応室2により
真空容器が構成されている。
【0022】本実施例は、真空容器内壁の付着物膜厚が
測定できるようにレ−ザ発振器22及び信号処理部30
を含む制御部20が設けられている点に特徴がある。
【0023】図2には制御部20の具体的構成が示され
ている。同図において制御部20は、レーザ発振器22
と、反射ミラー及び反射ミラー駆動部23と、レーザ発
振器22の射出光が検出器24と、信号処理部30と、
主磁界コイル4及び制御磁界コイルに電源を供給するコ
イル電源部31とから構成されている。
【0024】また信号処理部30は、付着物膜厚モニタ
−部25と、コイル電流調整及び反射ミラ−駆動判断部
26と、基準値記憶部27と、コイル電流制御部28
と、反射ミラ−駆動制御部29からなる。
【0025】上記構成において、電子サイクロトロン共
鳴(ECR)励起によるプラズマが生成されている真空
容器内壁にレーザ発振器22からの射出光が反射ミラー
及び反射ミラー駆動部23、観察窓16を介して照射さ
れる。この真空容器内壁からの反射光は、観察窓16を
介して検出器24に入射され、検出器24により光電変
換される。検出器24の検出出力は、付着物膜厚モニタ
−部25に送出される。
【0026】付着物膜厚モニタ−部25では検出器24
の検出出力に基づいて真空容器内壁に付着されている膜
厚を測定し、その測定値をコイル電流調整及び反射ミラ
−駆動判断部26に出力する。コイル電流調整及び反射
ミラ−駆動判断部26は予め設定され基準値記憶部21
に記憶されている基準信号と、付着物膜厚モニタ−部2
5から送られてきた出力信号とを比較して真空容器内壁
部の検出箇所が所定以上に汚染されているか否かを判断
する。比較した結果、付着物膜厚モニタ−部25の出力
信号の強さが基準値以下、つまり真空容器内壁部が基準
以上に汚染されている場合には、その状態を示す信号を
コイル電流制御部28に出力する。コイル電流制御部2
8はその時点での洗浄処理が終了すると、真空容器内に
生成されているプラズマのECR面を順次、移動させ、
真空容器内壁面に沿って走査させるためにコイル電源部
31から各コイルに電流を供給するようにコイル電源部
31を制御する。
【0027】またコイル電流制御部28はその時点での
洗浄処理が終了すると、反射ミラ−駆動制御部29に信
号を送り、反射ミラ−が設けられている反射ミラ−及び
反射ミラ−駆動部23を作動させて、反射ミラ−の向き
を変え、レーザ発振器22からの射出光の真空容器内壁
面における照射位置を変更する。
【0028】コイル電流調整及び反射ミラ−駆動判断部
26における比較の方法を図3(a)(b)を用いて詳
しく説明する。真空容器内壁が汚染されていない状態で
は検出器24によって検出される検出信号は、図3
(a)に示すように、時間の経過とともに振幅が減衰す
る減衰曲線Aとして得られる。また、真空容器内壁が汚
染されている状態においても、第3図(b)に示すよう
に、時間とともに振幅は減衰する減衰曲線Bとして得ら
れる。
【0029】しかしながら、減衰曲線AとBとでは、検
出信号の強度を示す初期振幅XとYとが大きく相違す
る。即ち、真空容器内壁が汚染されている場合の初期振
幅Yは、清潔な場合の振幅Xに比べて小さい。また、そ
の初期振幅Yは真空容器内壁の汚染の度合いが大きくな
ればなるほど小さくなる。そこで、真空容器内壁が汚染
されたときの最初の振幅として真空容器内壁材が汚染さ
れていない時の初期振幅Xよりも小さな値を基準値Tと
して、基準値記憶部27に記憶しておけば、基準値Tと
付着物膜厚モニタ−部25から検出信号とがコイル電流
調整及び反射ミラ−駆動判断部26で比較されることで
ECR面位置の動かす時を判断する。即ち、検出信号で
ある減衰曲線Bの初期振幅Yが基準値Tより小さくなっ
たときには、真空容器内壁の他の部分にECR面を走査
させ、効率良く真空容器内壁の洗浄を行うのである。こ
こで洗浄開始点においてのECR面は主磁界コイル4の
下部に、洗浄終了点においてのECR面の位置は制御磁
界コイル5の下部に設定されているので、この間を1c
m間隔で走査するようになっている。
【0030】また、この間隔に合わせ反射ミラ−及び反
射ミラ−駆動部23も動くように構成されている。
【0031】上記構成からなるプラズマ処理装置におい
て、試料処理時には2.45GHzのマイクロ波3によ
る電界と、磁界コイル4、5による875ガウス以上の
電界によってECR状態を引き起こし、反応室2内に円
筒型の反応ガスプラズマ14を発生させ成膜を行った。
【0032】まず、基板6上に窒化ケイ素膜の形成方法
について説明する。
【0033】ガスノズル8、9のそれぞれから、N2
スを240ml/min、SiH4を24ml/min
づつ導入し、排気量を調整することで真空容器内の圧力
を0.3Paとした。
【0034】一方、出力600Wのマイクロ波3を導入
し、主磁界コイル4、制御磁界コイル5への電流を調整
することによって磁束密度875ガウスのECR面19
をマイクロ波発散防止筒13内に発生させる。高周波電
源7によって試料ホルダ11には出力100Wの高周波
電界を印加する。
【0035】これにより、磁力線の向きが基板6にほぼ
垂直な円筒型のECRプラズマ14が発生し、基板6表
面には60秒で厚さ350nmのSiN膜が形成され
た。
【0036】また、この時の真空容器内の下記の4点
(a。試料ホルダ11上、b。SiH4導入口近傍、
c、d。真空容器内壁)におけるの付着量は以下の通り
である。 a.340nm b.225nm c.65nm d.52nm このように、基板6上にSiN膜を350nm堆積する
と、プラズマが基板を底面とする円筒状であるためにも
かかわらず、上記の位置a〜dのいずれにもSiN膜が
付着することがわかる。
【0037】このようにしてSiN膜を堆積させた後
に、本実施例では、洗浄ガスとしてC26ガス100m
l/minをガスノズル8より導入し、さらに、発生さ
せるプラズマのECR面を以下の3通りとした場合につ
いて、上記の位置a〜dの4点における洗浄速度につい
て説明する。
【0038】(A)成膜時と同様の円筒プラズマ14を
発生させた場合。
【0039】(B)主磁界コイル4、制御磁界コイル5
の電流を調整して、プラズマ端部が真空容器内壁に達す
る発散プラズマ15を発生させ場合。この時、ECR面
は基板上3cmに位置する。
【0040】(C)プラズマ端部が真空容器内壁に達す
る発散プラズマ15を発生させ、上記説明した信号処理
部30を用い、真空容器内壁にECR面を走査した場
合。この時、ECR面は基板面から基板上3cmの間で
可変する。
【0041】なお、この際のプラズマ発生条件はC26
流量150ml/min、マイクロ波強度600W、反
応圧力1Paである。実験結果を第1表に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1から明らかにように、容器内壁部c、
dの洗浄速度は、ECR面を固定した場合の80〜95
ml/minに対して、ECR面を可変させた場合では
160〜180ml/minとなり、特に、真空容器の
内壁側であるc、dにおいて、ECR面を走査させると
ECR面を固定した時と比べて洗浄速度が約2倍に達す
ることが確認された。
【0044】即ち、本実施例のように、洗浄処理時EC
R面を真空容器内壁に走査させることによって洗浄ガス
プラズマ密度の高いECR面を直接真空容器内壁に達し
させ、付着物へのプラズマ種の入射効率が高めることに
より、洗浄速度を著しく向上させることができる。換言
すれば、酸化膜の洗浄に際しては、付着物へのイオン入
射量を増やすことが効果的であることが判る。
【0045】次に本発明に係るプラズマ処理装置の他の
実施例の構成を図4に示す。図4(a)において、マイ
クロ波の導入窓3を組み合せて構成された放電管1、反
応室2、基板などの試料6を載置する試料ホルダ11、
試料ホルダ11に高周波電界を印加する高周波電源7、
主磁界コイル4、制御磁界コイル5、マイクロ波3の発
散を防止して電子サイクロトロン共鳴(ECR)励起に
よるプラズマ生成位置を一定位置にに特定するマイクロ
波発散防止筒13、ガス供給ノズル8、9、及び排気口
12を具備し、放電管1及び反応室2により真空容器が
構成されている。
【0046】また、真空容器には石英ガラス製の観察窓
としてのプラズマ光取り出し窓32が設けられている。
このプラズマ光取り出し窓32の外部には制御部45が
設けられている。この制御部45の構成を図6に示す。
【0047】反応室から発生したプラズマ光はプラズマ
光取り出し窓32を通過し、図6に示す第1のレンズ3
4により平行光線になり第2のレンズ35により光ファ
イバ36の端面に集光される。第1、第2のレンズの焦
点距離は本実施例ではそれぞれ31cmと4cm、直径
はいずれも4cmである。分光器37のスリット上に集
められた光は分光37により分光され、その分光出力は
OMD(Optical Multichannel
Detector)38により検出され、この検出デー
タがコンピュ−タ40により処理されることにより発光
分析が行なわれ、その分析結果はCRT41またはプロ
ッタ42に出力される。
【0048】初めに、ガスノズル8、9のそれぞれか
ら、SiH4を12.5ml/min、Neガスを5m
l/minづつ導入し、ほかの条件を前記実施例と同様
にして基板6上にa−Si膜を堆積した。
【0049】一方、洗浄に際しては、洗浄ガスとしてS
6ガス50ml/minをガスノズル8より導入し、
発光スペクトルをモニタ−しながら、主磁界コイル4及
び制御磁界コイル5を制御してECR面を真空容器内壁
に走査させてSF6プラズマによる洗浄を行った。
【0050】洗浄時の発光スペクトルには、205.7
nm(Si)、251.6nm(Si)、288.1n
m(Si)、436.8nm(SiF)、440nm
(SiF)、442.5nm(Si)等のSiに関連し
たピ−クが現れる。特に、436.8〜442.5nm
にかけてのピ−クは、その近傍での他の原子スペクトル
強度が弱いため、真空容器内壁に付着しているa−Si
洗浄に適合しているので436.8nm(SiF)、4
40nm(SiF)、442.5nm(Si)をモニタ
−ピ−クにした。
【0051】SF6の発散プラズマはECR面27に沿
って真空容器内壁に流れるので、図4(b)に示したよ
うに、ECR面27の位置ではa−Siが著しく高速で
洗浄され、境界面より下側では洗浄速度が急激に落ちて
しまう。
【0052】そこで、本実施例では主磁界コイル4及び
制御磁界コイル5を連続的に制御して、ECR面27を
主磁界コイル4と制御磁界コイル5との間で、図中上下
方向に走査するようにした。
【0053】図5は、ECR面27の位置を一定として
洗浄した場合(実線)、及びECR面27の位置を走査
して洗浄した場合(点線)の残留a−Siの付着量を示
した図である。同図から明らかなように、ECR面の位
置を走査すれば付着物へのプラズマ種の入射位置が連続
的に変化するので、容器内壁を均一に洗浄できるように
なる。
【0054】図4に示した実施例の装置は、図1に示し
た実施例の装置と比べ、観察窓が小さくて済む利点があ
る。
【0055】次に本発明の他の実施例の構成を図7に示
す。同図において、マイクロ波の導入窓3を組み合せて
構成された放電管1、反応室2、基板などの試料6を載
置する試料ホルダ11、試料ホルダ11に高周波電界を
印加する高周波電源7、主磁界コイル4、制御磁界コイ
ル5、マイクロ波3の発散を防止して電子サイクロトロ
ン共鳴(ECR)励起によるプラズマ生成位置を一定位
置にに特定するマイクロ波発散防止筒13、ガス供給ノ
ズル8、9、及び排気口12を具備し、放電管1及び反
応室2により真空容器が構成されている。また、本実施
例では反応室2に四重極分析管50が設けられている。
【0056】図9には、四重極分析管50の出力信号を
処理する信号処理装置部33を含む制御部60の構成が
示されている。制御部60は信号処理部51と、コイル
電源部31とから構成されている。
【0057】また信号処理部51は、マススペクトルピ
−クモニタ−部52と、コイル電流調整判断部54と、
基準値記憶部53と、コイル電流制御部55とからな
る。
【0058】上記構成において四重極分析管50からの
検出信号は、まずマススペクトルピ−クモニタ−部52
に送られる。基板6上に後述するSiO2膜を堆積した
後、洗浄ガスとしてCF4+O2を反応室2内に導入し、
SiO2付着物の洗浄を行う場合、マススペクトルはS
iに関連したピ−クSi(28)、SiF(47)Si
2(66)、SiF3(85)のピ−クの強度が増大す
る。特に、SiF3(85)のピ−クの強度変化が大き
くなるので、SiF3(85)のピ−クを検出信号とし
て用いた。マススペクトルピ−クモニタ−部52は送ら
れてきた検出信号に基づいて真空容器内壁の洗浄状態を
測定し、その測定値をコイル電流調整判断部54に送
る。
【0059】コイル電流制御部55は予め設定され基準
値記憶部53に記憶されている基準信号と、マススペク
トルピ−クモニタ−部52から送られてきた検出信号と
を比較して真空容器内壁が所定以上に汚染されているか
否かを判断する。比較した結果、マススペクトルピ−ク
モニタ−部52の検出信号の強さが基準値以下、つまり
真空容器内壁が基準以上に汚染されていれば、その状態
を示す信号をコイル電流制御部55に送る。コイル電流
制御部55はその時点での洗浄処理が終了すると、真空
容器内壁の次の位置にECR面を移動させるようになっ
ている。洗浄開始点においてのECR面の位置は主磁界
コイル4の下部に、洗浄終了点においてのECR面の位
置は制御磁界コイル5の下部に設定されているので、こ
の間を1cm間隔で走査するようにした。
【0060】上記構成において、基板6上にSiO2
の形成した後の洗浄方法について説明する。
【0061】初めに、ガスノズル8、9のそれぞれか
ら、O2ガスを240ml/min、SiH4を24ml
/minづつ導入し、基板の大きさを底面とする円筒プ
ラズマを前記と同様にして発生させて基板6上にSiO
2膜を堆積した。
【0062】一方、洗浄に際しては、洗浄ガスとして1
00ml/minのCF4と10ml/minのO2を反
応室2内に導入し、主磁界コイル4及び制御磁界コイル
5を制御してECR面を固定した場合とECR面を走査
させた場合の真空容器内壁のSiO2付着物の洗浄効果
を調べた。
【0063】図8は、ECR面27の位置を一定として
洗浄した場合(実線)、及びECR面27の位置を走査
して洗浄した場合(点線)のSiO2の真空容器内壁に
おける付着量を示した図である。同図から明らかなよう
に、ECR面の位置を走査すれば付着物へのプラズマ種
の入射位置が連続的に変化するので、真空容器内壁を均
一に洗浄できるようになる。
【0064】プラズマのモニタ−系としては、発光スペ
クトル光学系以外に水晶発振器、パーティクル モニタ
−、探針法にしても構わない。また、上記のプラズマの
モニタ−系のセンサ部を真空容器と真空分離できる弁を
有する格納容器の中に置くことよって、モニタ−系のセ
ンサ部に故障が起きた場合、試料処理中でも簡単に交換
できるので試料処理の高速化が図れる。
【0065】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
電子サイクロトロン共鳴励起を利用し、真空容器内に反
応ガスプラズマを発生させて試料処理を行ない、その
後、真空容器内に洗浄ガスプラズマを発生させて真空容
器内壁の洗浄処理を行なうプラズマ処理装置において、
電子サイクロトロン共鳴励起を生ずる面を真空容器内で
自動的に走査させるように構成したので、真空容器内を
効率良くかつ均一に洗浄することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマ処理装置の一実施例を示
す構成図である。
【図2】図1における制御部の具体的構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】図2における検出器の検出出力を示す説明図で
ある。
【図4】本発明に係るプラズマ処理装置の他の実施例を
示す構成図である。
【図5】図4に示したプラズマ処理装置により真空容器
内を洗浄した際の洗浄効果を説明するための特性図であ
る。
【図6】図4における制御部の具体的構成を示すブロッ
ク図である。
【図7】本発明に係るプラズマ処理装置の更に他の実施
例を示す構成図である。
【図8】図7に示したプラズマ処理装置により真空容器
内を洗浄した際の洗浄効果を説明するための特性図であ
る。
【図9】図7における制御部の具体的構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 放電管 2 反応室 3 マイクロ波導入窓 4 主磁界コイル 5 制御磁界コイル 6 試料 7 高周波電源 8 ガス供給ノズル 9 ガス供給ノズル 11 試料ホルダ 12 排気口 13 マイクロ波発散防止筒 20 制御部 22 レーザ発振器 23 反射ミラー及び反射ミラー駆動部 24 検出器 25 付着物膜厚モニター部 26 コイル電流調整及び反射ミラー駆動判断部 27 基準値記憶部 28 コイル電流制御部 29 反射ミラー駆動制御部 30 信号処理部 31 コイル電源部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/3065 H01L 21/31 C 21/31 21/302 B (56)参考文献 特開 平5−211099(JP,A) 特開 昭62−287623(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23F 4/00 G01N 21/73 H01L 21/205 H01L 21/3065 C23C 16/00 - 16/50

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子サイクロトロン共鳴励起を利用し、
    真空容器内に反応ガスプラズマを発生させて試料処理を
    行い、その後、真空容器内に洗浄ガスプラズマを発生さ
    せて真空容器内壁の洗浄処理を行う機能を備えたプラズ
    マ処理装置において、 電子サイクロトロン共鳴励起を生ずる面を真空容器内で
    走査する走査手段と 真空容器内壁におけるプラズマ生成物の膜厚を検出する
    膜厚検出手段と、 該膜厚検出手段の検出出力に基づいて前記走査手段を駆
    動制御する制御手段と を有することを特徴とするプラズ
    マ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記膜厚検出手段は、光源と、該光源か
    らの射出光を前記真空容器内壁に案内する光学系と、前
    記射出光の照射位置が真空容器内壁に沿って移動させる
    ように該光学系を駆動する光学系駆動手段と、前記照射
    光の真空容器内壁からの反射光の強度を検出する反射光
    検出手段とを有し、 前記制御手段は、前記光学系駆動手段を制御する光学系
    駆動制御手段を含んで構成されることを特徴とする請求
    項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 電子サイクロトロン共鳴励起を利用し、
    真空容器内に反応ガスプラズマを発生させて試料処理を
    行い、その後、真空容器内に洗浄ガスプラズマを発生さ
    せて真空容器内壁の洗浄処理を行う機能を備えたプラズ
    マ処理装置において、 電子サイクロトロン共鳴励起を生ずる面を真空容器内で
    走査する走査手段と、真空容器内壁におけるプラズマ生
    成物の成分を分析し表示するモニタ手段とを有すること
    を特徴とするプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 前記モニタ手段は、真空容器内における
    プラズマ発光を分析する分光手段と、該分光手段の分光
    出力を画像表示する表示手段とを有することを特徴とす
    る請求項3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 電子サイクロトロン共鳴励起を利用し、
    真空容器内に反応ガスプラズマを発生させて試料処理を
    行い、その後、真空容器内に洗浄ガスプラズマを発生さ
    せて真空容器内壁の洗浄処理を行う機能を備えたプラズ
    マ処理装置において、 電子サイクロトロン共鳴励起を生ずる面を真空容器内で
    走査する走査手段と、 真空容器内壁におけるプラズマ生成物の成分を分析する
    成分分析手段と、 該成分分析手段の分析出力に基づいて前記走査手段を駆
    動制御する制御手段とを有することを特徴とするプラズ
    マ処理装置。
  6. 【請求項6】 前記成分分析手段は、真空容器内のガス
    種を吸引し、これを解析する質量分析計を含んで構成さ
    れることを特徴とする請求項5に記載のプラズマ処理装
    置。
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