JP2001328201A - 光触媒体、光触媒体の製造方法、光触媒体の下地層用塗布液、光触媒膜用塗布液および機能体 - Google Patents

光触媒体、光触媒体の製造方法、光触媒体の下地層用塗布液、光触媒膜用塗布液および機能体

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JP2001328201A JP2000293355A JP2000293355A JP2001328201A JP 2001328201 A JP2001328201 A JP 2001328201A JP 2000293355 A JP2000293355 A JP 2000293355A JP 2000293355 A JP2000293355 A JP 2000293355A JP 2001328201 A JP2001328201 A JP 2001328201A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】付着強度、光触媒作用および光触媒膜強度が高
い常温硬化性の光触媒体、光触媒体の製造方法、、光触
媒体の下地層用塗布液、光触媒膜用塗布液およびこれを
用いた機能体を提供する。 【解決手段】光触媒体は、基体1と、Al、Zr、S
i、Ti、Zn、Mg、Y、In、Sn、TaおよびS
bのグループから選択された平均粒径10〜100nm
の金属酸化物微粒子2aをSi化合物を主体とする結着
材2bにより結着されてなり少なくとも表面が多孔質で
あって基体1の表面に配設された下地層2と、下地層2
の金属酸化物微粒子2aより平均粒径が小さくて好適に
は4〜10nmの酸化チタン超微粒子3aを主体とする
光触媒性金属酸化物超微粒子を常温硬化性結着材3bに
より結着してなり下地層2の上に配設された光触媒膜3
と、を備えている。また、平均粒径が2種以上に異なる
金属酸化物微粒子を混合すれば、下地層2の膜強度が向
上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温硬化性の光触
媒膜を備えた光触媒体、光触媒体の製造方法、光触媒体
の下地層用塗布液、光触媒膜用塗布液およびこれを用い
た機能体に関する。
【0002】
【従来の技術】消臭、防汚およびまたは抗菌を行うため
に、光触媒膜を用いること知られている。
【0003】光触媒膜は、紫外線照射を受けて、その光
エネルギーを吸収すると、光触媒膜を構成して光触媒作
用を呈する半導体に電子とホールが生成する。電子とホ
ールは、膜表面にある酸素や水と反応して活性酸素や他
の活性なラジカルなどを生じ、有機物からなる汚れや臭
いの成分を酸化還元して分解する。
【0004】光触媒作用のある物質のうち、現在最も有
望視されているのは酸化チタンである。酸化チタンは、
光触媒作用が顕著であるとともに、安全で工業的に合理
的な価格で、しかも必要量を入手できる物質であるから
である。
【0005】近時、光触媒膜の有用性に注目して、建
材、照明器具およびランプなど幅広い物品に光触媒膜を
形成しようとする動きが活発である。
【0006】光触媒膜の製造方法には種々あるが、ディ
ップ法と超微粒子分散液コーティング法とが一般的に用
いられている。
【0007】ディップ法は、基体に光触媒膜を構成する
金属のアルコキシドたとえば光触媒膜が酸化チタンであ
る場合には、チタンのアルコキシドを含む塗布液を塗布
し、400〜500℃の温度で焼成して光触媒膜を形成
する方法である。この製造方法により得られた光触媒膜
は、膜強度に優れるために耐久性がある。
【0008】超微粒子分散液コーティング法は、酸化チ
タンなどの光触媒性の超微粒子を水やイソプロピルアル
コールなどからなる溶媒中に分散させた分散液を基体に
塗布し、焼成して光触媒膜を得る方法である。この製造
方法により得られた光触媒膜は、結晶性が高く、光触媒
性に優れている。
【0009】一方、常温硬化性の結着材を用いた光触媒
体も開発され、非耐火性の基体に光触媒膜を比較的低温
で形成できるようになった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ディップ法により得ら
れた光触媒膜は、高温で長時間焼成しないと、膜表面に
おける結晶性が十分でなく、光触媒性が低いという問題
がある。また、基体がソーダライムガラスなどの軟質ガ
ラスの場合には、ガラスの軟化温度が比較的低いので、
所要の高温で焼成できないので、十分な光触媒性を得る
ことが困難である。
【0011】これに対して、超微粒子分散液コーティン
グ法により得られた光触媒膜および常温硬化性の結着材
を用いた光触媒膜においては、光触媒膜の基体との付着
性を十分に得にくい。また、有機質の結着材を用いてい
る場合には、その結着材にクラックが発生しやすい。さ
らに、下地層の乾燥が不十分であることによっても、光
触媒膜にクラックが発生する。このようにクラックが発
生すると、白濁などにより透過率の低下が発生するとい
った問題がある。
【0012】本発明は、付着強度、光触媒作用および光
触媒膜強度が高い常温硬化性の光触媒体、光触媒体の製
造方法、光触媒体の下地層用塗布液、光触媒膜用塗布液
およびこれを用いた機能体を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明の光触媒
体は、基体と;Al、Zr、Si、Ti、Zn、Mg、
Y、In、Sn、TaおよびSbのグループから選択さ
れた一種または複数種の金属の酸化物からなる平均粒径
10〜100nmの金属酸化物超微粒子をSi化合物を
主体とする結着材により結着してなり、基体の表面に配
設された少なくとも表面が多孔質な下地層と;平均粒径
が下地層の金属酸化物長微粒子の平均粒径より小さい酸
化チタン超微粒子を主体とする光触媒性金属酸化物超微
粒子を常温硬化性結着材により結着してなり、下地層上
に配設された光触媒膜と;を具備していることを特徴と
している。
【0014】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0015】<基体について>基体は、光触媒膜を担持
するもので、専ら光触媒膜の担持を目的とする部材はも
ちろんのこと、元来光触媒膜の担持を目的としない他の
機能のために形成されるもの(以下、「機能体」とい
う。)であることを許容する。
【0016】機能体としては、たとえばタイル、窓ガラ
ス、天井パネルなどの建築材、壁紙、カーテンなどの内
装材や、厨房用および衛生用の器材、家電機器、照明用
器材、消臭用または集塵用フィルター、などさまざまな
任意所望の部材を基体とすることができる。
【0017】基体の材料としては、金属、ガラス、セラ
ミックス(磁器を含む。)、陶器、石材などの耐火性の
材料はもとより、常温硬化性の光触媒膜を用いるととも
に、多孔質下地層をも常温硬化性にすることにより、合
成樹脂、木材、紙および布地などの可燃性材料すなわち
非耐火性の基体を用いることができる。
【0018】<下地層について>下地層は、光触媒膜と
基体との間に介在して光触媒膜の付着性を改善したり、
光触媒体の光学特性を向上したりする目的で用いられ
る。したがって、下地層は、光触媒膜を形成する前に基
体の表面に形成される。
【0019】本発明において用いる下地層は、少なくと
も表面が多孔質であるから、その下地層の上に光触媒膜
を形成すると、多孔質のために下地層の表面に形成され
た凹凸内に光触媒膜が入り込んだ状態になる。
【0020】また、下地層は、Al、Zr、Si、T
i、Zn、Mg、Y、In、Sn、TaおよびSbのグ
ループか選択された一種または複数種の金属の金属酸化
物からなり、かつ平均粒径10〜100nm、好適には
10〜40nmの超微粒子をSi化合物を主体とする結
着材により結着することにより、少なくとも表面が多孔
質に形成されている。この多孔性は、好適にはモル比が
40〜90%の範囲に設定される。なお、金属酸化物超
微粒子の平均粒径が100nmを超えると、下地層が白
濁しやすくなるとともに、機械的強度が低下して脆くな
る。
【0021】このように、下地層は、金属酸化物から構
成されているため、一般的に透明性を備えていて、しか
も後述する酸化チタン超微粒子を主成分とする光触媒膜
との相性が良好であるため、光触媒膜を基体に強固に付
着させることができる。
【0022】さらに、下地層の少なくとも表面を多孔質
にして凹凸面を形成するには、どのような手段によって
もよいが、金属酸化物微粒子の平均粒径が光触媒膜を構
成する酸化チタンの超微粒子の平均粒径より大きいた
め、金属酸化物微粒子間に凹みや空隙が生じ、少なくと
もこれにより表面が多孔質になる。
【0023】次に、金属酸化物微粒子を結着するには、
Si化合物を主体とする結着材を用いる。そして、金属
酸化物微粒子を結着材を形成する結着材形成材料を含む
溶媒中に分散させた塗布液を調整して、これを期待の表
面に塗布し、一般的には15〜300℃、好ましくは8
0〜300℃の範囲で焼成することにより、下地層を形
成することができる。しかし、常温硬化性のSi化合物
を主体とする結着材を用いることもできる。常温硬化性
のSi化合物を主体とする結着材としては、たとえばメ
チル基を含むオルガノモノシランおよびメチル基を含む
オルガノシランオリゴマーからなるグループから選択さ
れた少なくとも一種に硬化触媒を添加したものを用いる
ことができる。なお、硬化触媒としては、たとえば酸、
アルカリ、亜鉛化合物、チタン化合物およびジルコニウ
ム化合物からなるグループから選択された少なくとも一
種を用いることができる。また、OH基を有しない有機
溶媒にポリシラザンと酸化触媒とを配合した組成物から
なる結着材溶液に金属酸化物超微粒子を分散させてなる
塗布液を調整し、下地層上に塗布し、乾燥して、下地層
を形成することもできる。なお、下地層を上述したよう
に常温硬化性の結着材を用いて形成する場合に、15〜
100℃で硬化するように構成することができる。ま
た、塗布液を基体に塗布する方法としては、スプレーコ
ーティング法、ディップコーティング法、フローコーテ
ィング法、ロールコーティング法、スピンコーティング
法、刷毛塗り法、スポンジ塗り法などを採用することが
できる。
【0024】さらに、下地層を構成する金属酸化物微粒
子は、その屈折率が光触媒膜の屈折率より小さいことに
より、たとえばソーダライムガラスのように屈折率の小
さな基体と屈折率の大きな光触媒膜との中間の屈折率を
有する下地層を形成して、屈折率の傾斜構造を実現する
ことができる。傾斜構造にすることにより、互いに接触
する基体、下地層および光触媒膜の間における屈折率の
差を小さくして光干渉の発生を抑制することができる。
【0025】さらにまた、下地層は、任意所望の膜厚に
形成することができる。たとえば、50nm〜数μmの
下地層を容易に得ることができる。
【0026】<光触媒膜について>光触媒物質は、酸化
チタンTiOの超微粒子を主体とする。酸化チタン
は、光触媒作用が顕著であるとともに、安全で工業的に
合理的な価格で、しかも必要量を入手できるので、光触
媒物質として、現在最も有望視されている。
【0027】また、酸化チタンには、その結晶構造とし
てルチル形とアナターゼ形とがある。光触媒作用は、ア
ナターゼ形の方が優れているといわれている。したがっ
て、本発明においては、アナターゼ形の酸化チタンを用
いるのが好適である。しかし、実際的にはアナターゼ形
にルチル形が混合して形成される場合も多く、しかも、
酸化チタンの超微粒子を用いる場合には、上記両結晶構
造が混在していても実用的な光触媒作用を得ることがで
きるから、本発明においては、両者の混合した態様を許
容する。さらに、それらの混合比の如何によって有機物
の分解性が変化する。
【0028】さらに、本発明においては、光触媒膜中に
副成分として、酸化チタンの超微粒子以外の光触媒性金
属酸化物超微粒子が添加されていてもよい。その他の光
触媒物質としては、以下のものがある。WO、LaR
hP、FeTiO、Fe 、CdFe
SrTiO、CdSe、GaAs、GaP、Ru
、ZnO、CdS、MoS、LaRhO、Cd
FeO、Bi、MoS、In、Cd
O、SnOなどである。これらの物質を1種または複
数種を混合して用いることができる。
【0029】なお、TiO、WO、SrTiO
Fe、CdS、MoS、Bi、Mo
、In、CdOなどは等価電子帯のレドック
ス・ポテンシャルの絶対値が伝導帯のレドックス・ポテ
ンシャルの絶対値よりも大きいため、酸化力の方が還元
力よりも大きく、有機化合物の分解による消臭作用、防
汚作用または抗菌作用に優れている。また、上記各物質
の中で原料コストの面においては、FeおよびZ
nOが優れている。
【0030】さらにまた、本発明において、酸化チタン
超微粒子は、平均粒径が10nm以下、好適には4〜1
0nmの微粒子の形で用いる。そして、上記超微粒子
は、その形状がなるべく球形に近く、しかも粒径のばら
つきが少なくて結晶性の良好な微粒子であることが好ま
しい。
【0031】さらにまた、光触媒膜は、上記した酸化チ
タン超微粒子を主体とする光触媒性金属酸化物超微粒子
が常温硬化性の結着材により結着されて形成される。常
温硬化性の結着材としては、たとえばメチル基を含むオ
ルガノモノシランおよびメチル基を含むオルガノシラン
オリゴマーからなるグループから選択された少なくとも
一種に硬化触媒を添加したものを用いることができる。
なお、硬化触媒としては、たとえば酸、アルカリ、亜鉛
化合物、チタン化合物およびジルコニウム化合物からな
るグループから選択された少なくとも一種を用いること
ができる。また、OH基を有しない有機溶媒にポリシラ
ザンと酸化触媒とを配合した組成物からなる結着材溶液
に、酸化チタン超微粒子を分散した塗布液を調整して、
下地層上に塗布し、乾燥して、光触媒膜を形成すること
もできる。また、光触媒膜を常温硬化性結着材を用いて
形成する場合、15〜100℃で硬化するように構成す
ることができる。さらに、光触媒性金属酸化物超微粒
子、常温硬化性結着材を形成する結着材形成材料および
溶媒からなる塗布液を調整して、これを下地層の上に塗
布するには、下地層についての説明中で述べた各種方法
のいずれかを採用することができる。
【0032】このようにして得られた光触媒膜は、その
際に下地層の少なくとも表面が多孔質であることによ
り、下地層の表面の凹凸面内に入り込み、かつ密着して
いる。この構造は、たとえば少なくとも表面が多孔質な
下地層の上に光触媒膜の分散液を塗布し、乾燥すれば、
容易に形成することができる。
【0033】さらにまた、酸化チタンの超微粒子を下地
層の凹凸面内に確実に入り込ませるにために、機械的圧
力による方法を加えることができる。この方法は、酸化
チタンの超微粒子の塗布層の上から機械的圧力を加えて
下地層中に押し込む。
【0034】さらにまた、光触媒膜は、その膜厚を10
0〜500nm、好適には130〜200nmの範囲、
最適には約150nm程度に形成することにより、光触
媒作用を所望に発揮するとともに、製造が容易で、かつ
クラックが生じにくくなる。
【0035】さらにまた、光触媒膜は、塗布液に有機系
色素たとえばメチレンブルーなどを添加して形成するこ
とにより、光触媒膜が着色されるので、光触媒膜の有無
および状態の判別が容易になる。これにより、光触媒膜
の塗布状態が目視により容易に観察できるようになる。
しかも、いったん紫外線を照射することにより、有機系
色素は分解されて消失して透明になるので、光触媒体の
商品性を低下させるようなことはない。
【0036】<発明の作用について>本発明において
は、下地層の少なくとも表面が多孔質に形成されている
から、少なくとも多孔質であることによって表面に形成
される凹凸面に光触媒膜が入り込み、かつ密着している
ので、光触媒膜の付着強度が大きくなる。また、下地層
は、金属酸化物微粒子をSi化合物を主体とする結着材
によって結着しているため、容易に多孔質にすることが
できる。
【0037】光触媒膜は、酸化チタンの超微粒子を主体
とする光触媒性金属酸化物超微粒子を常温硬化性結着材
によって結着しているので、常温で硬化できるため、可
燃性材質の基体を用いて光触媒体を得ることができる。
【0038】また、光触媒膜は、酸化チタンの超微粒子
を主体としているから、強い光触媒作用が得られる。
【0039】さらに、光触媒膜は、クラックを生じにく
いために、膜強度が向上するとともに、下地層に対する
付着強度が強い。
【0040】さらにまた、酸化チタンを主体とする光触
媒性金属酸化物超微粒子を分散させた塗布液を下地層上
に被着させ、常温硬化性結着材の硬化により得られるの
で、製造が容易である。
【0041】さらにまた、下地層を構成する金属酸化物
として、屈折率が光触媒膜のそれより小さい酸化ケイ
素、酸化アルミニウムなどの金属酸化物を用いるので、
屈折率が傾斜的に配置された光触媒体となり、光干渉の
発生を防止することができる。このため、光触媒膜の透
過率が向上して、透明性の高い光触媒体が得られる。
【0042】請求項2の発明の光触媒体は、基体と;A
l、Zr、Si、Ti、Zn、Mg、Y、In、Sn、
TaおよびSbのグループから選択された一種または複
数種の金属の酸化物からなり、平均粒径が10〜100
nmの範囲内で、かつ平均粒径が2種以上に異なる金属
酸化物微粒子が混合した状態でSi化合物を主体とする
結着材により結着してなり、基体の表面に配設された下
地層と;平均粒径が下地層の金属酸化物超微粒子の平均
粒径より小さい酸化チタン超微粒子を主体とする光触媒
性金属酸化物超微粒子を常温硬化性結着材により結着し
てなり、下地層上に配設された光触媒膜と;を具備して
いることを特徴としている。
【0043】本発明は、請求項1に比較して下地層がさ
らに改良された構成を規定している。
【0044】すなわち、下地層中の金属酸化物微粒子
は、平均粒径10〜100nmの範囲内であるととも
に、平均粒径が2種以上に異なっている。たとえば、平
均粒径20nmの金属酸化物微粒子と、平均粒径60n
mの金属酸化物微粒子とが混合している。金属酸化物微
粒子の上記平均粒径中における粒径の分布は、平均粒径
に対して半値幅で±5nm程度にすることができる場合
が多いが、この場合には粒径20nmをピークとしてそ
の前後15〜25nmの範囲に半値幅が正規分布してい
る第1の粒径グループと、粒径60nmをピークとして
その前後55〜65nmの範囲に半値幅が正規分布して
いる第2の粒径グループとからなる。しかし、本発明に
おいて、平均粒径中の半値幅の粒径分布範囲は、上記の
例より幅が狭くてもよいし、広くてもよい。
【0045】下地層中の金属酸化物微粒子の種類は、一
種および複数種のいずれでもよい。また、複数種の金属
酸化物微粒子を用いる場合、平均粒径ごとに金属酸化物
微粒子の種類を異ならせることができるし、それぞれの
平均粒径ごとに複数種の金属酸化物微粒子を用いること
ができる。
【0046】本発明において、下地層中に含まれる金属
酸化物微粒子の平均粒径を判定するには、以下の方法に
よるものとする。すなわち、光触媒体の断面を電子顕微
鏡で5万倍に拡大して写真撮影し、得られた電子顕微鏡
写真中の長さ5cmの範囲内における金属酸化物微粒子
の粒径を写真から測定して、粒度分布を求める。粒度分
布中のピークの粒径をもって平均粒径とする。下地層中
に複数種の平均粒径の金属酸化物微粒子が混合していれ
ば、複数のピークが表れる。この方法は、得られる平均
粒径が実際の平均粒径より若干小さくなる傾向がある
が、概ねにおいて良好な相関を示す。
【0047】そうして、本発明においては、下地層の金
属酸化物微粒子が2種以上に異なる平均粒径が混合され
ているため、下地層の膜が緻密になり、下地層の膜強度
が向上する。そして、少なくとも下地層の表面には、金
属酸化物微粒子が露出して多孔質な凹凸が形成されるか
ら、光触媒膜の付着は良好に行われる。したがって、光
触媒膜の基体に対する付着強度が向上する。
【0048】請求項3の発明の光触媒体の製造方法は、
Al、Zr、Si、Ti、Zn、Mg、Y、In、S
n、TaおよびSbのグループから選択された一種また
は複数種の金属の酸化物からなる平均粒径10〜100
nmの金属酸化物微粒子を、Si化合物を主体とする結
着材を形成する結着材形成材料および溶媒を含む液体中
に分散してなる第1の塗布液を調整する第1の塗布液調
整工程と;第1の塗布液を基体の表面に塗布し、乾燥し
て少なくとも表面が多孔質な下地層を配設する下地層配
設工程と;平均粒径が下地層の金属酸化物微粒子の平均
粒径より小さい酸化チタン超微粒子を主体とする光触媒
性金属酸化物超微粒子、常温硬化性結着材を形成する結
着材形成材料および溶媒を含む液体中に分散してなる第
2の塗布液を調整する第2の塗布液調整工程と;第2の
塗布液を基体の下地層の上に塗布し、乾燥して光触媒膜
を配設する光触媒膜配設工程と;を具備していることを
特徴としている。
【0049】本発明は、請求項1記載の光触媒体を製造
するための製造方法を規定している。
【0050】第1の塗布液における結着材形成材料は、
下地層が形成されたときにSi化合物を主体とする結着
材を形成すれば、具体的な組成は問わない。常温硬化性
結着材を形成する結着材形成材料としては、たとえば請
求項1において説明したものを用いることができる。
【0051】第2の塗布液における結着材形成材料は、
光触媒膜形成されたときに常温硬化性結着材を形成すれ
ば、具体的な組成を問わない。たとえば、請求項1にお
いて説明したものを用いることができる。
【0052】また、基体は、光触媒膜を備えない機能体
として製作したものに、後付けで下地層および光触媒膜
を形成してもよいし、機能体製作の中間段階で下地層お
よび光触媒膜を形成してから、機能体を完成した基体で
あってもよい。
【0053】請求項4の発明の光触媒体の製造方法は、
Al、Zr、Si、Ti、Zn、Mg、Y、In、S
n、TaおよびSbのグループから選択された一種また
は複数種の金属の酸化物からなり、平均粒径が10〜1
00nmの範囲内で、かつ平均粒径が2種以上に異なる
金属酸化物微粒子を、Si化合物を主体とする結着材を
形成する結着材形成材料および溶媒を含む液体中に分散
してなる第1の塗布液を調整する第1の塗布液調整工程
と;第1の塗布液を基体の表面に塗布し、乾燥して少な
くとも表面が多孔質な下地層を配設する下地層配設工程
と;平均粒径が下地層の金属酸化物微粒子の平均粒径よ
り小さい酸化チタン超微粒子を主体とする光触媒性金属
酸化物超微粒子、常温硬化性結着材を形成する結着材形
成材料および溶媒を含む液体中に分散してなる第2の塗
布液を調整する第2の塗布液調整工程と;第2の塗布液
を基体の下地層の上に塗布し、乾燥して光触媒膜を配設
する光触媒膜配設工程と;を具備していることを特徴と
している。
【0054】本発明は、請求項2記載の光触媒体を製造
するための製造方法を規定している。すなわち、平均粒
径が2種以上に異なる金属酸化物微粒子を結着材形成材
料および溶媒を含む液体中に分散するには、予め平均粒
径が2種以上に異なる金属酸化物微粒子を混合してから
結着材形成材料および溶媒を含む液体中に分散してもよ
いし、結着材形成材料および溶媒を含む液体中に順次分
散させておよい。
【0055】請求項5の発明の光触媒体の下地層用塗布
液は、メチル基を含むオルガノモノシランおよびメチル
基を含むオルガノシランオリゴマーからなるグループか
ら選択された少なくとも一種の組成物、またはOH基を
有しない有機溶媒にポリシラザンと酸化触媒とを配合し
た組成物、ならびに酸、アルカリ、亜鉛化合物、チタン
化合物およびジルコニウム化合物からなるグループから
選択された少なくとも一種の酸化触媒を配合した結着材
溶液と;結着材溶液中に分散させてなる金属酸化物微粒
子と;を含有していることを特徴としている。
【0056】本発明は、請求項1または2記載の光触媒
体を製造する際に用いることができる常温硬化性の下地
層用塗布液の組成を規定している。
【0057】そうして、本発明の下地層用塗布液を基体
の表面に塗布し、15〜300℃の範囲で焼成するだけ
で、少なくとも表面が多孔質で、光触媒膜の付着強度が
大きい光触媒体の下地層を容易に形成することができ
る。
【0058】請求項6の発明の光触媒膜用塗布液は、メ
チル基を含むオルガノモノシランおよびメチル基を含む
オルガノシランオリゴマーからなるグループから選択さ
れた少なくとも一種の組成物、またはOH基を有しない
有機溶媒にポリシラザンと酸化触媒とを配合した組成
物、ならびに酸、アルカリ、亜鉛化合物、チタン化合物
およびジルコニウム化合物からなるグループから選択さ
れた少なくとも一種の酸化触媒を配合した結着材溶液
と;結着材溶液中に分散させてなる酸化チタン超微粒子
と;を含有していることを特徴としている。
【0059】本発明は、請求項1または2記載の光触媒
体を製造する際に用いることができる常温硬化性の光触
媒膜用塗布液の組成を規定している。
【0060】そうして、本発明の光触媒膜用塗布液を基
体の下地層の表面に塗布し、15〜300℃の範囲で焼
成するだけで、光触媒膜の下地層への付着強度が大きい
光触媒膜を容易に形成することができる。
【0061】請求項7の発明の機能体は、機能体本体
と;機能体本体の少なくとも一部を基体として形成され
た請求項1または2記載の光触媒体と;を具備している
ことを特徴としている。
【0062】本発明において、「機能体」とは、請求項
1における説明のとおりである。そして、本発明は、何
らかの機能を有する部材の全てに適応することができ
る。
【0063】また、「機能体本体」とは、機能体のうち
光触媒膜を除く部分の一部または全体を意味する。たと
えば、機能体がタイルである場合に、通常のタイルの部
分を本発明においては、機能体本体といい、タイルの前
面に光触媒膜を形成するのであれば、機能体本体の一部
に光触媒膜を形成することになる。
【0064】機能体がランプである場合、光触媒膜はラ
ンプのガラスバルブの外表面に光触媒膜を形成すること
ができる。ランプは、発光部をガラスバルブが包囲して
いて波長400nm以下を含むのであれば、発光原理は
問わない。たとえば、白熱電球、放電ランプなどである
ことを許容する。白熱電球の場合、色温度が高いハロゲ
ン電球の方が一般照明用電球より、波長400nm以下
の発光割合が高い。放電ランプの場合、低圧放電ランプ
および高圧放電ランプのいずれでもよい。低圧放電ラン
プとしては、たとえば蛍光ランプがある。蛍光ランプの
場合、要すれば用いる蛍光体を選択して400nm以下
の発光を適当に増加させることができる。このような蛍
光ランプは、一般照明用の蛍光ランプに比較して、比較
的可視光の減少が少なくて、しかも光触媒体を照射する
紫外線量が多いので、分解力を大きくすることができ
る。このため、光触媒体活性化用のランプとして好適で
ある。しかし、一般照明用として従来から多用されてい
る3波長形発光の蛍光体やハロリン酸塩蛍光体を用いた
蛍光ランプであってもよい。また、主として400nm
以下の発光を利用する目的の殺菌ランプやブラックライ
ト、ケミカルランプなどであってもよい。一方、高圧放
電ランプとしては、たとえば水銀ランプ、メタルハライ
ドランプおよび高圧ナトリウムランプなどであってもよ
い。なお、ガラスバルブは、放電媒体を包囲している発
光管であってもよいし、発光部を内包している発光管を
さらに包囲する外管であってもよい。以上のように、ラ
ンプの発光により室内の照明を行いながら、発光中の紫
外線により、光触媒膜を活性化して臭いガスを分解して
脱臭を行うことができる。特に、ランプの場合には、紫
外線強度が高い位置に光触媒膜が配設されるから、光触
媒膜のほぼ全体を良好に活性化して強い消臭を行うこと
ができる。
【0065】次に、機能体が照明器具である場合にも、
照明器具は紫外線発生源であるランプに近接した位置で
使用されるから、光触媒膜を強い紫外線強度で良好に活
性化することができる。光触媒膜を形成する部位は、照
明器具のうち制光手段の部分が好適である。制光手段
は、反射体、グローブ、セード、透光性カバー、シャン
デリア用ようらくおよびルーバなどの一または任意の数
の組み合わせからなる複数であってもよい。制光手段
は、所望の配光や見え方を得るために、ランプの発光を
制御するものであるから、制光手段にはランプの紫外線
も照射されるので、この部分に光触媒膜を形成しておく
ことにより、光触媒膜を所要に活性化することができ、
したがって臭いガスを分解して脱臭するのに効果的であ
る。しかも、臭いガスは光触媒膜によって分解されるか
ら、室内の脱臭は効果的に行われる。さらに、照明器具
をたとえば冷蔵庫、エアコンディショナー、空気清浄装
置などに収納できる大きさおよび構造にして、これらの
機器に配設することにより、機器内において脱臭ができ
る。
【0066】そうして、本発明においては、機能体を使
用中に光触媒膜を形成している部位に汚れ、細菌または
臭い物質が付着しても、光触媒膜が紫外線照射を受ける
ことにより、これらは分解されて除去される。
【0067】また、光触媒膜を、さらに要すれば下地層
をも、常温硬化により形成することができるので、カー
テン、壁紙、木材などの可燃性材質の機能体に光触媒膜
を形成することができる。したがって、機能体の光触媒
膜を形成する部位の材質を選ばない。
【0068】さらに、使用中の機能体に対しても光触媒
膜を、要すれば現場で形成することができるので、光触
媒膜の応用範囲を飛躍的に高めることができる。
【0069】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0070】図1は、本発明の光触媒体の第1の実施形
態における光触媒膜の断面を拡大して示す概念的要部拡
大断面図である。
【0071】図において、1は基体、2は下地層、3は
光触媒膜である。
【0072】<基体1について>基体1は、ソーダライ
ムガラスから構成されている。
【0073】<下地層2について>下地層2は、Si化
合物を主体とする常温硬化性結着材2bで平均粒径40
nmの酸化ケイ素微粒子2aを結着してなる。結着材2
bは、SiO換算で15重量%であり、透明性で多孔
性であるとともに、表面が平均深さ約20nmの凹凸面
に形成された被膜である。
【0074】<光触媒膜3について>光触媒膜3は、S
i化合物を主体とする常温硬化性結着材3bで平均粒径
約7nmのアナターゼ形を主体とする酸化チタンの超微
粒子3aを下地層2の上に結着させて形成されている。
結着材3bは、SiO換算で10重量%である。そし
て、光触媒膜3は、下地層2の表面に形成された凹凸面
に入り込み、かつ下地層2に密着している。
【0075】図2は、本発明の光触媒体の第2の実施形
態を示す概念的要部拡大断面図である。
【0076】図において、図1と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0077】本実施形態は、光触媒膜3に有機系色素4
が分散している点で異なる。
【0078】図3は、本発明の光触媒体の第3の実施形
態を示す概念的要部拡大断面図である。
【0079】図において、図1と同一部分については同
一符号を付して説明は省略する。
【0080】本実施形態は、下地層2中の金属酸化物微
粒子の平均粒径が2種類ある点で異なる。
【0081】すなわち、下地層2は、金属酸化物微粒子
として平均粒径15nmのAl 微粒子2a1と、
平均粒径55nmのAl微粒子2a2とが混合し
た状態で、常温硬化性結着材2bにより結着して形成さ
れている。いずれの平均粒径のAl微粒子2a
1、2a2も粒度分布は半値幅が約±5nmである。
【0082】図4は、本発明の機能体の第1の実施形態
としての蛍光ランプを示す要部断面一部切欠正面図であ
る。
【0083】図において、11はガラスバルブ、12は
光触媒膜、13は蛍光体層、14はフィラメント電極、
15は口金である。
【0084】ガラスバルブ11は、光触媒膜12に対し
て基体として機能するとともに、内部に蛍光ランプとし
ての機能部分を気密に収納する。すなわち、ガラスバル
ブ11の内部に放電媒体としての水銀およびアルゴンを
主体とする希ガスを数百Pa封入し、内面に蛍光体層1
3を担持し、さらに両端に一対のフィラメント電極14
を封装している。
【0085】口金15は、アルミニウム製のキャップ状
の口金本体15aおよび口金本体15aに絶縁して取り
付けられた一対の口金ピン15bから構成され、ガラス
バルブ11の両端部に接着されている。フィラメント電
極14の両端はそれぞれ口金ピン15bに接続されてい
る。
【0086】そうして、本実施形態の機能体である蛍光
ランプを用いて照明すると、光触媒膜12の光触媒作用
により、蛍光ランプの表面に付着した有機の汚れ物質が
分解され、接触した空気中の臭い物質が分解されて周囲
の消臭が行われる。
【0087】図5は、本発明の機能体の第2の実施形態
としてのトンネル用照明器具を示す概念的断面図であ
る。
【0088】図において、21は照明器具本体、22は
前面枠、23は透光性ガラスカバー、24はランプソケ
ット、25は高圧放電ランプ、26は反射板である。
【0089】照明器具本体21は、ステンレス板を前面
に開口部を備えた箱状に成形してなり、背面に図示しな
い取付金具を備えている。
【0090】前面枠22は、ステンレス板を成形してな
り、中央に投光開口、一側にヒンジ、他側にラッチ(い
ずれも図示しない。)を備えている。そして、ヒンジに
より、照明器具本体21の前面側の一側部に開閉自在に
枢着され、ラッチにより閉止位置に固定されるように構
成されている。
【0091】透光性ガラスカバー23は、前面枠22に
図示しないシリコーンゴム製のパッキングを介して防水
的に装着されている。この透光性ガラスカバー23は、
可視光を透過するとともに、波長400nm以下の紫外
領域の少なくとも一部に比較的高い透過率特性を有して
いる。また、透光性ガラスカバー23の前面には図1に
示す光触媒膜が形成されている。
【0092】ランプソケット24は、照明器具本体21
内に配設されている。
【0093】高圧放電ランプ25は、340〜400n
mの波長範囲内において、可視光の光束1000lm当
たり0.05W以上の強度の紫外線を放射する。
【0094】反射板26は、照明器具本体21内に配設
されて、上記高圧放電ランプ25から放射された光が反
射板26で反射されて所要の配光特性を示すように構成
され、かつ配置されている。
【0095】照明器具本体21の反射板26の背面側に
は、安定器、端子台などが配設されている。
【0096】そうして、本実施形態の機能体は、取付金
具を介してトンネル内に設置されて使用に供され、トン
ネル内を照明する。
【0097】また、照明と同時に高圧放電ランプ25か
ら放射される主として340〜400nmの波長範囲内
の紫外線も可視光と一緒に透光性ガラスカバー23を通
過して光触媒膜に入射するから、光触媒膜は紫外線によ
り活性化され、付着するばい煙などの有機物の汚れを分
解してセルフクリーニングを行う。
【0098】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、基体の表面に
配設された下地層がAl、Zr、Si、Ti、Zn、M
g、Y、In、Sn、TaおよびSbのグループから選
択された金属酸化物微粒子を、Si化合物を主体とする
結着材により結着されてなる少なくとも表面が多孔質で
あるとともに、下地層の上に配設される光触媒膜が下地
層の金属酸化物微粒子より平均粒径が小さい酸化チタン
の超微粒子を主体とする光触媒性金属酸化物超微粒子を
常温硬化性結着材により結着してなることにより、常温
で硬化して製造が容易で種々の基体に光触媒膜を形成で
きるとともに、高い光触媒性、高膜強度および高い付着
強度を備えた光触媒体を提供することができる。
【0099】請求項2の発明によれば、加えて平均粒径
が2種以上に異なる金属酸化物微粒子が混合した状態で
常温硬化性結着材によって結着していることにより、下
地層の膜強度が向上し、これに伴い光触媒膜の付着強度
が向上した光触媒体を提供することができる。
【0100】請求項3の発明によれば、第1の塗布液調
整工程、下地層配設工程、第2の塗布液調整工程および
光触媒膜配設工程を具備していることにより、請求項1
の効果を有する光触媒体を容易に、しかも要すれば基体
を機能体として使用している現場においてさえも製造す
ることができる。
【0101】請求項4の発明によれば、加えて第1の塗
布液調整工程において平均粒径が2種以上に異なる金属
酸化物微粒子を結着材分散形成材料および溶液を含む液
体中に分散させることにより、請求項2の効果を有する
光触媒体を容易に、しかも要すれば基体を機能体として
使用している現場においてさえも製造することができ
る。
【0102】請求項5によれば、メチル基を含むオルガ
ノモノシランおよびメチル基を含むオルガノシランオリ
ゴマーからなるグループから選択された少なくとも一種
の組成物またはOH基を有しない有機溶媒にポリシラザ
ンと酸化触媒とを配合した組成物、ならびに酸、アルカ
リ、亜鉛化合物、チタン化合物およびジルコニウム化合
物からなるグループから選択された少なくとも一種の酸
化触媒を配合した結着材溶液と、結着材溶液中に分散さ
せた金属酸化物微粒子とを含有していることにより、基
体の表面に塗布し、15〜300℃の範囲で焼成するだ
けで、少なくとも表面が多孔質で、光触媒膜の付着強度
が大きい光触媒体の下地層を容易に形成し得る光触媒体
の下地層用塗布液を提供ことができる。
【0103】請求項6の発明によれば、メチル基を含む
オルガノモノシランおよびメチル基を含むオルガノシラ
ンオリゴマーからなるグループから選択された少なくと
も一種の組成物、またはOH基を有しない有機溶媒にポ
リシラザンと酸化触媒とを配合した組成物、ならびに
酸、アルカリ、亜鉛化合物、チタン化合物およびジルコ
ニウム化合物からなるグループから選択された少なくと
も一種の酸化触媒を配合した結着材溶液と、結着材溶液
中に分散させてなる酸化チタン超微粒子とを含有してい
ることにより、基体の下地層の表面に塗布し、15〜3
00℃の範囲で焼成するだけで、光触媒膜の下地層への
付着強度が大きい光触媒膜を容易に形成し得る光触媒膜
用塗布液を提供することができる。
【0104】請求項7の発明によれば、請求項1および
2の効果を有する機能体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光触媒体の第1の実施形態における光
触媒膜の断面を拡大して示す概念的要部拡大断面図
【図2】本発明の光触媒体の第2の実施形態における光
触媒膜の断面を拡大して示す概念的要部拡大断面図
【図3】本発明の光触媒体の第3の実施形態における光
触媒膜の断面を拡大して示す概念的要部拡大断面図
【図4】本発明の機能体の第1の実施形態としての蛍光
ランプを示す要部断面一部切欠正面図
【図5】本発明の機能体の第2の実施形態としてのトン
ネル用照明器具を示す概念的断面図
【符号の説明】
1…基体 2…下地層 2a…酸化ケイ素微粒子 2b…常温硬化性結着材 3…光触媒膜 3a…酸化チタンの超微粒子 3b…常温硬化性結着材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/00 C09D 7/12 7/12 183/00 183/00 183/04 183/04 183/16 183/16 201/00 201/00 B01D 53/36 J Fターム(参考) 4D048 AA21 AA22 BA01Y BA03X BA06X BA07X BA08Y BA10X BA13X BA16Y BA17Y BA18Y BA21Y BA22Y BA24Y BA41X BB03 CC38 CC63 EA01 4F100 AA17A AA18A AA19 AA19A AA20A AA20C AA21C AA22A AA25A AA27A AA28A AG00 AK52A AT00B BA03 BA10B BA10C DE01A DE01C DJ00A EH462 EJ862 GB90 JC00 JL06 JL08C 4G069 AA03 AA08 AA09 BA01A BA01B BA02A BA02B BA04A BA04B BA05A BA06A BA21C BA48A BB04A BC18A BC22A BC26A BC40A BC56A BE32C CA01 CA11 CA17 EA11 EC28 EE06 FA03 FA04 FB23 FB71 FC05 4J038 DL031 DL171 HA216 HA446 KA04 KA06 KA12 KA20 MA10 NA05 NA18 PA14 PA18 PB05 PB06 PB09 PC02 PC03 PC04 PC06 PC08 PC10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体と;Al、Zr、Si、Ti、Zn、
    Mg、Y、In、Sn、TaおよびSbのグループから
    選択された一種または複数種の金属の酸化物からなる平
    均粒径10〜100nmの金属酸化物微粒子をSi化合
    物を主体とする結着材により結着してなり、基体の表面
    に配設された少なくとも表面が多孔質な下地層と;平均
    粒径が下地層の金属酸化物超微粒子の平均粒径より小さ
    い酸化チタン超微粒子を主体とする光触媒性金属酸化物
    超微粒子を常温硬化性結着材により結着してなり、下地
    層上に配設された光触媒膜と;を具備していることを特
    徴とする光触媒体。
  2. 【請求項2】基体と;Al、Zr、Si、Ti、Zn、
    Mg、Y、In、Sn、TaおよびSbのグループから
    選択された一種または複数種の金属の酸化物からなり、
    平均粒径が10〜100nmの範囲内で、かつ平均粒径
    が2種以上に異なる金属酸化物微粒子が混合した状態で
    Si化合物を主体とする結着材により結着してなり、基
    体の表面に配設された下地層と;平均粒径が下地層の金
    属酸化物超微粒子の平均粒径より小さい酸化チタン超微
    粒子を主体とする光触媒性金属酸化物超微粒子を常温硬
    化性結着材により結着してなり、下地層上に配設された
    光触媒膜と;を具備していることを特徴とする光触媒
    体。
  3. 【請求項3】Al、Zr、Si、Ti、Zn、Mg、
    Y、In、Sn、TaおよびSbのグループから選択さ
    れた一種または複数種の金属の酸化物からなる平均粒径
    10〜100nmの金属酸化物微粒子を、Si化合物を
    主体とする結着材を形成する結着材形成材料および溶媒
    を含む液体中に分散してなる第1の塗布液を調整する第
    1の塗布液調整工程と;第1の塗布液を基体の表面に塗
    布し、乾燥して少なくとも表面が多孔質な下地層を配設
    する下地層配設工程と;平均粒径が下地層の金属酸化物
    微粒子の平均粒径より小さい酸化チタン超微粒子を主体
    とする光触媒性金属酸化物超微粒子、常温硬化性結着材
    を形成する結着材形成材料および溶媒を含む液体中に分
    散してなる第2の塗布液を調整する第2の塗布液調整工
    程と;第2の塗布液を基体の下地層の上に塗布し、乾燥
    して光触媒膜を配設する光触媒膜配設工程と;を具備し
    ていることを特徴とする光触媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】Al、Zr、Si、Ti、Zn、Mg、
    Y、In、Sn、TaおよびSbのグループから選択さ
    れた一種または複数種の金属の酸化物からなり、平均粒
    径が10〜100nmの範囲内で、かつ平均粒径が2種
    以上に異なる金属酸化物微粒子を、Si化合物を主体と
    する結着材を形成する結着材形成材料および溶媒を含む
    液体中に分散してなる第1の塗布液を調整する第1の塗
    布液調整工程と;第1の塗布液を基体の表面に塗布し、
    乾燥して少なくとも表面が多孔質な下地層を配設する下
    地層配設工程と;平均粒径が下地層の金属酸化物微粒子
    の平均粒径より小さい酸化チタン超微粒子を主体とする
    光触媒性金属酸化物超微粒子、常温硬化性結着材を形成
    する結着材形成材料および溶媒を含む液体中に分散して
    なる第2の塗布液を調整する第2の塗布液調整工程と;
    第2の塗布液を基体の下地層の上に塗布し、乾燥して光
    触媒膜を配設する光触媒膜配設工程と;を具備している
    ことを特徴とする光触媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】メチル基を含むオルガノモノシランおよび
    メチル基を含むオルガノシランオリゴマーからなるグル
    ープから選択された少なくとも一種の組成物、またはO
    H基を有しない有機溶媒にポリシラザンと酸化触媒とを
    配合した組成物、ならびに酸、アルカリ、亜鉛化合物、
    チタン化合物およびジルコニウム化合物からなるグルー
    プから選択された少なくとも一種の酸化触媒を配合した
    結着材溶液と;結着材溶液中に分散させてなる金属酸化
    物微粒子と;を含有していることを特徴とする光触媒体
    の下地層用塗布液。
  6. 【請求項6】メチル基を含むオルガノモノシランおよび
    メチル基を含むオルガノシランオリゴマーからなるグル
    ープから選択された少なくとも一種の組成物、またはO
    H基を有しない有機溶媒にポリシラザンと酸化触媒とを
    配合した組成物、ならびに酸、アルカリ、亜鉛化合物、
    チタン化合物およびジルコニウム化合物からなるグルー
    プから選択された少なくとも一種の酸化触媒を配合した
    結着材溶液と;結着材溶液中に分散させてなる酸化チタ
    ン超微粒子と;を含有していることを特徴とする光触媒
    膜用塗布液。
  7. 【請求項7】機能体本体と;機能体本体の少なくとも一
    部を基体として形成された請求項1または2記載の光触
    媒体と;を具備していることを特徴とする機能体。
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