JP3332064B2 - 光源および照明器具 - Google Patents
光源および照明器具Info
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Description
触媒作用を有する白熱電球、ハロゲンランプ、放電ラン
プおよび蛍光ランプ等の光源または照明器具に関する。
明する目的で、各種の光源および照明器具が用いられて
いる。これらの光源および照明器具では、室内の場合、
煙草のやにや台所の油汚れ等、一方、道路やトンネル内
の場合、自動車の排気ガスに含まれるカーボン粒子、ま
たはディーゼルエンジン車から排出される不完全燃焼の
オイルミストなどの汚れが付着し、光束および照明効率
が大幅に低下する問題がある。
平6−49677号公報等に記載されているように、光
を照射すると物質の分解や酸化を促進する活性を示す光
触媒が知られている。光触媒としては、酸化チタンが用
いられており、この光触媒を利用して硫黄酸化物や窒素
酸化物等の大気汚染物質を除去する試みが数多く報告さ
れている。
公報には、可視光線および紫外線を放射する蛍光ランプ
と光触媒膜を内面に存在させた反射体または透光カバー
とを有する照明器具が記載されている。この照明器具
は、蛍光ランプから放射される光に含まれる400nm
以下の紫外線により光触媒作用によって空気中の悪臭や
有害気体を分解するものである。
を光触媒膜に利用すれば、光源および照明器具に付着す
る汚れを分解、除去し、汚れによる光束および照明効率
の低下を防止することができると考えられている。
化チタンを用いた従来の光触媒膜は、その活性力が高い
ことを第1優先に考えられて開発されたものであり、そ
のまま照明製品へ応用することができない。
く、これを光源および照明器具に形成した場合、光束お
よび照明効率が低下するとともに外観が損なわれるとい
う問題がある。
来、膜形成方法が、酸化チタンゾルを基体面に塗布する
か、または酸化チタンを微粉末にしてこれをバインダー
で溶いて基体面に塗布する方法のみによっていたためで
ある。いずれの方法であっても、光触媒膜を薄膜状に形
成して実用レベルの光触媒活性を維持しつつ、膜強度も
得られるが、膜自体は白濁化して不透明なものになって
しまう。
光触媒膜の活性は、光の波長や強度にも関係するがこれ
らが一定のとき、光触媒膜の膜厚に比例して増加する傾
向を示す。しかし、蛍光ランプのバルブの外面に光触媒
膜を形成した場合等、膜裏面側から光が照射されたとき
の光触媒膜の活性は、膜厚が厚過ぎると活性が低下す
る。これは、光触媒膜の内部が紫外線を吸収してしま
い、膜表面まで到達する紫外線が少なくなるためと考え
られる。さらに、光触媒膜の膜厚が厚いと、可視光の透
過率が低下し、ランプ光束の低下を招く。また、膜厚が
薄過ぎると、可視光線の透過率は高く、光源および照明
器具の外観を損なうことも少ないが、光触媒活性がほと
んどなくなる。
来の照明機能を損なうことなく防汚等の効果を得るに
は、膜厚ができるだけ薄く、かつ光触媒活性が高い光触
媒膜が必要である。
い光触媒膜を形成した光源および照明器具を提供するこ
とを目的とする。
紫外線を放射する光源の基体上に、酸化リンを含む酸化
チタンを主成分とする膜厚0.02〜0.1μmの光触
媒膜を形成してなることを特徴とする。
スなどの透光性材料によって形成されたバルブ等を含む
発光部を形成する容器であるが、容器以外にも発光部か
らの光が照射される光源の部位であってもよい。
媒膜は、ゾルゲル法、バイロゾル法またはCVD(化学
的蒸着)法等によって形成することができるが、他の方
法によって成膜してもよい。例えば、スプレー法、ディ
ップ法、ゾル溶液の吹き付け法、超音波によるミストを
熱分解させるパイロゾル法、ディップ法、スピンコート
法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、微粉末やゾ
ルを用いた溶射法等様々の成膜法が採用可能である。
よって、膜厚の薄い領域でも光触媒活性が深くなり、透
明度も向上することが判った。これは、酸化チタンに添
加させた酸化リンが酸化チタンの結晶性、特にアナター
ゼ結晶相を増加させ、さらに一度生成したアナターゼ結
晶相が加熱などによってルチル形結晶相へ相変化するこ
とを防止または遅延させる作用によるものである。この
ため、酸化チタンの光触媒活性が向上し、形成された光
触媒膜の白濁化が防止される。
基体面から熱拡散されるナトリウム等の物質と酸化チタ
ンより優先的に反応すると考えられるため、こうした汚
染物質と酸化チタンとの反応による光触媒活性の低下を
防止することができる。
μmとしたことにより、高い光透過率および透明度を有
する膜が得られ、光源の高速および効率が低下すること
がない。
と、十分な光触媒活性が得られなくなる。また、膜厚が
0.1μmを越えると、光透過率が低下するとともに、
酸化リンの添加効果および機械的強度が低下する。
光源の基体上に、酸化チタンを主成分とし、酸化リンが
酸化チタンの0.1〜15重量パーセント含有された光
触媒膜を形成してなることを特徴とする。
酸化チタンの結晶性の変化と酸化チタンの白濁化が防止
される。
未満の場合は、酸化チタンに寄与する効果が少なく、ま
た、15重量パーセントを越える場合は、光触媒膜の耐
湿性や光触媒活性が低下し、逆に結晶化が阻害される場
合もある。
記載の光源において、光触媒膜の酸化チタンは、少なく
ともアナターゼ結晶を含むことを特徴とする。
含まれるものとすることにより、一層、光触媒活性が向
上した光触媒膜とすることができる。
いずれか一記載の光源において、基体と光触媒膜との間
に、酸化珪素を主成分とするプレコート薄膜を設けたこ
とを特徴とする。
らの物質が光触媒膜に拡散する等の理由によって生じる
光触媒活性の低下を防ぐことができ、従来のようにこれ
らの弊害を防止するために、光触媒膜の膜厚を必要以上
に厚くして光源の光束および照明効率の低下を招くこと
がない。
いずれか一記載の光源において、光源は、白熱電球であ
ることを特徴とする。
融点材料から形成されたフィラメントが封装されたもの
である。
源において、白熱電球は、ハロゲンランプであることを
特徴とする。
形のいずれであってもよく、容器ないに不活性ガスとハ
ロゲン族元素とが封入されている。
いずれか一記載の光源において、光源は、放電ランプで
あることを特徴とする。
ドランプ等の2重管で構成される場合、放電媒体を封入
する内管容器と光触媒膜が外面に形成される外管容器と
に分けて構成される。
いずれか一記載の光源において、光源は、蛍光ランプで
あることを特徴とする。
ンプ等の光源によれば、紫外線が光触媒膜の裏面側から
照射されて光触媒活性が生起される。この光触媒活性に
より光触媒膜に付着した汚染物質が分解されてランプ自
体が汚れを除去するので、光束および照明効率が低下す
ることがない。
する光源を有する器具本体上に、酸化リンを含む酸化チ
タンを主成分とする膜厚0.02〜0.1μmの光触媒
膜を形成したことを特徴とする。
明器具とは室内用、屋外用、車両または船舶等の輸送体
用および冷蔵庫等の機器内装着用等を含み、少なくとも
紫外線を放射するハロゲンランプ、放電ランプおよび蛍
光ランプ等の光源を配設するものである。
光源からの光が照射される部位であればよく、照明器具
を構成する部品であるソケット、スイッチ操作部または
光源支持部等であってもよい。
射する光源を有する器具本体上に、酸化チタンを主成分
とし、酸化リンが酸化チタンの0.1〜15重量パーセ
ント含有された光触媒膜を形成してなることを特徴とす
る。
たは10記載の照明器具において、光触媒膜の酸化チタ
ンは、少なくともアナターゼ結晶を含むことを特徴とす
る。
いし11いずれか一記載の照明器具において、器具本体
と光触媒膜との間に、酸化珪素を主成分とするプレコー
ト薄膜を設けたことを特徴とする。
いし12いずれか一記載の照明器具において、器具本体
は光源に対向するように配設された透光性カバーを含む
ものであり、このカバーに光触媒が形成されていること
を特徴とする。
または装飾効果を持たせるために配設されたものであ
り、光源を包囲する透明または乳白のグローブや、器具
本体の照射開口窓に装着されたガラス板等を含む。
いし12いずれか一記載の照明器具において、器具本体
は光源に対向するように配設された制光体を含むもので
あり、この制光体に光触媒が形成されていることを特徴
とする。
光の屈折を利用した制光体の他、ルーバー等を含む。
いし12いずれか一記載の照明器具において、器具本体
は光源に対向するように配設された反射体を含むもので
あり、この反射体に光触媒が形成されていることを特徴
とする。
や光学多層干渉膜を含み、その形状は周知のものが適用
可能である。
放射される紫外線が光触媒膜の表面に、または裏側面か
ら照射される。紫外線の一部は光触媒膜に吸収されて光
触媒活性が生起される。また、光源からの光が裏側面か
ら照射される場合は、ほとんどの可視光線は膜表面から
透過される。この光触媒活性により光触媒膜に付着した
汚染物質が分解されて照明器具自体が汚れを除去し、照
明効率が低下することがなく、また、照明器具の清掃等
のメンテナンスを低減することができる。
面を参照して説明する。
ロゲンランプの一部を切り欠いた概念図である。
3は基体としての石英ガラスバルブである。バルブ3内
には、不活性ガスとハロゲン族元素(I、Br、Cl、
Fのうち少なくとも一種)が封入されている。4はバル
ブ3の圧潰封止部、4a,4bは圧潰封止部4に気密に埋設
された一対の導入リード線、5a,5bは導入リード線4a,
4bに一端が接続する内導線である。これら導入リード線
4a,4b、内導線5a,5bによって電気導入手段が構成され
ている。6は内導線5a,5b間に装架されたタングステン
コイルからなる発光フィラメント、7は導入リード線4
a,4bに電気的に接続しながら圧潰封止部4に装着され
た口金である。
ブ3の外周面に形成されており、酸化リンを含む酸化チ
タンを主体として構成されている。
について説明する。
株式会社製のチタニウムテトライソプロポキシド(A−
1)、試薬一級のアセチルアセトン、エタノール、五酸
化リンを使用して、還流下で1時間反応させて、酸化チ
タン含有量5パーセント、酸化リン対して酸化リン添加
量3パーセントのディップ用溶液を調製した。
てから所定速度で引き上げ、乾燥後、空気中約500℃
で焼成して、バルブ3の外周面に、膜厚約0.09μm
の光触媒膜8を形成した。
ィラメント6の発光により可視光線および紫外線が放射
され、バルブ3壁を透過して光触媒膜8に到達する。光
触媒膜8に到達した紫外線の70パーセントは光触媒膜
8を透過しており、この紫外線の透過によって、光触媒
膜8は光触媒活性の作用を呈することが確認された。す
なわち、有機ガスとしてアセトアルデヒド濃度(130
0ppm)の雰囲気下で、ハロゲンランプ1を点灯し、
点灯時間の経過に伴うアセトアルデヒド濃度の変化・低
減を測定したところ、1時間後300ppm、24時間
後5ppmと濃度が減少し、優れた光触媒作用が認めら
れた。
放電ランプとしての蛍光ランプの一部を省略した概念図
である。
形の直管形蛍光ランプであり、光源としての蛍光ランプ
2は、JIS規格でFL40SSと表示される定格電力
37Wの低圧水銀蒸気放電ランプである。
ブであって、このバルブ23は、外径が28mm、管長が
1198mm程度の大きさをなし、300nm以上の紫
外線を透過するガラス、例えばソーダライムガラスにて
形成されている。バルブ23の両端部はステム24,24が気
密に貫通されている。また、リード線25,25には、タン
グステンワイヤなどにより2重コイルに形成されたフィ
ラメント電極としての電極手段26,26が取り付けられて
おり、図示しないエミッタが塗布されている。
(図示しない)が形成されている。このプレコート薄膜
は、日本曹達株式会社製のシリカ製膜用のディップ液
(NSi−500)にバルブ23を浸した後、約300m
m/分の一定速度でバルブ23を引き上げ、100〜50
0℃で焼成することによって形成され、約0.06μm
の膜厚で形成されている。このプレコート薄膜を設ける
ことで、バルブ23を構成しているソーダガラスからのナ
トリウムの拡散を抑えることができる。プレコート薄膜
の組成は、可視光透過率が高く、ナトリウムの拡散を抑
えることが可能な薄膜ならば制限はない。また、プレコ
ート薄膜を透過して光触媒膜へ紫外線が照射されるの
で、プレコート薄膜は紫外線透過率も高い必要がある。
プレコート薄膜は、例えばSiO2 薄膜、酸化錫薄
膜、インジウム添加酸化錫薄膜、酸化インジウム薄膜、
酸化ゲルマニウム薄膜、アルミナ薄膜、ジルコニア薄
膜、SiO2+MOX (MOX はP2 O5 、B
2 O3 、TiO2 、Ta2O5 、Nb2 Oか
ら選ばれた少なくとも1種の金属酸化物)薄膜をその例
として挙げることができるが、アルカリ拡散防止の見地
から、酸化珪素薄膜またはSiO2 に酸化リンを1〜
20重量パーセント程度添加した薄膜が特に好ましい。
ブ23の外周面の略全面にプレコート薄膜を介して形成さ
れている。ここで、光触媒膜27は、アナターゼ結晶相を
有する酸化チタンが多く含まれている。
条件で調製した溶液に、蛍光ランプ2を浸漬し、毎分4
0cmの速度で引き上げた後、乾燥し、約500℃で焼
成することで、耐剥離性が良好な光触媒膜27がバルブ23
の概評面に形成される。バルブ23の外周には、約0.0
9μmの膜厚で光触媒膜27が塗布されていることが、島
津製作所製UV−VIS分光光度計による繰り返し反射
干渉法により測定された。
れた紫外線により励起されて可視光に変換する蛍光体層
28を、例えば3波長形蛍光体で構成した。ここで、3波
長形蛍光体としては、例えば610nm付近にピーク波
長を有する赤系蛍光体としてY2 O3 :Eu2+、
540nm付近にピーク波長を有する緑系蛍光体として
(La,Ce,Tb)PO4 、450nm付近にピー
ク波長を有する青系蛍光体としてBaMg2 Al16
O27:Eu2+が用いられている。なお、蛍光体には
3波長形蛍光体以外にも、白色発光形でもよく、また紫
外線発光形を用いてブラックライトのように構成しても
よい。
ルゴンガスなどの不活性ガスが封入されており、さらに
バルブ23の端部には口金ピン29を突設させた口金30が被
着されている。そして、口金ピン29はリード線25,25を
介して電極手段26に接続されている。
のアーク放電により水銀蒸気が水銀特有の185nmお
よび254nmの紫外線を放射し、この紫外線は蛍光体
層28を励起する。蛍光体層28は3波長形蛍光体が3波長
域にピーク波長を有する可視光線を放射するとともに、
紫外線の一部が蛍光体層28を透過する。バルブ23から
は、可視光線と紫外線とが透過され、光触媒膜27へ照射
される。
媒活性が生起され、光触媒膜27の外表面に付着した油脂
成分、埃および煙草のヤニ等の物質を酸化させて分解
し、汚れ除去を行なう。つまり、蛍光ランプ2は、照明
用光源として可視光線を放射するとともに若干ではある
が紫外線も放射するので、この紫外線を利用して蛍光ラ
ンプ2自身に汚れ物質が付着しないように作用し、光束
および照明効率の低下の少ない光源として機能する。
汚れによる光束減衰蛍光を示すグラフである。第2の実
施の形態の蛍光ランプと同タイプの光触媒膜無しの通常
蛍光ランプとを汚れの激しい室内で1日あたり8時間連
続点灯させ、清掃を行なわずに放置した月数毎のランプ
光束を各蛍光ランプ毎に測定した。図3の(A)は本実
施の形態の蛍光ランプ、(B)は光触媒膜無しの蛍光ラ
ンプのそれぞれの光束比を初期光束を100として示し
ている。
に示すように、光触媒膜27の汚れ除去効果により、光触
媒膜無しの蛍光ランプに比べてランプに付着する汚れに
よる光束の低下が少ない。また、適量の酸化リンの添加
効果、および膜厚の最適化により、光触媒膜27自体によ
る初期光束の低下が一般ランプの0.5パーセント程度
とほとんど問題にならない程度に抑えることができる。
を、より効率的に酸化または分解するように機能して、
脱臭、空気浄化を行なう。例えば、メチルメカルプタ
ン、硫化水素等の硫化化合物、アンモニア等の窒化化合
物、アセトアルデヒト類等の酸化または分解が促進さ
れ、臭気物質の分解による消臭作用を有する。
作用によって、光触媒膜27の外表面および雰囲気中の殺
菌作用を有するとともに、光触媒膜27の外表面にかびを
繁殖させない作用を有する。
照明器具を示す概念図である。
り、この器具本体32の長手方向両端にはランプソケット
33,33が対向して配設されている。これらソケット33,
33間に、蛍光ランプ31が、その口金30,30の口金ピンを
係合させて取り付けられている。なお、この蛍光ランプ
31は、第2の実施の形態のような光触媒膜27が形成され
ていてもよいが、本実施の形態では光触媒膜27は形成さ
れていない。
るための安定器34を含む点灯回路が収容されている。
ランプ31の光が照射される器具本体32の部位に形成され
ている。本実施の形態では、器具本体32に取り付けられ
る白色塗装がなされた反射カバー体に第1の実施の形態
と同様の方法によって光触媒膜27が形成されている。
することによって、透明度が高くなる以外にも、光沢感
が得られるので、反射効率が向上するとともに照明器具
の質感が向上する。
される部位にプレコート薄膜を形成し、このプレコート
薄膜上に光触媒膜27を形成してもよい。
00ppm)を有する密閉型の雰囲気下で、照明器具を
点灯して、点灯時間とアセトアルデヒド濃度の変化を測
定したところ、1時間後約300ppm、24時間後約
5ppm程度と優れた光触媒作用を有することが確認さ
れた。
または煙草のヤニ等が付着しても、光触媒膜27の酸化分
解作用により、これら物質の付着を防止するから、照明
器具の反射効率の低下を防止することができるととも
に、照明器具を拭くなどの掃除が低減され、メンテナン
スも容易になる。
器具を示す概略断面図である。
36およびソケット部37などを装着した器具本体である。
また、38は器具本体35のソケット部37に装着された可視
光線および紫外線を放射する高圧水銀蒸気放電灯からな
る放電ランプ、39は放電ランプ38に対向して器具本体35
内に配設された反射板であり、この反射板39は器具本体
35に取り付けられた支持枠40によって支持、固定されて
いる。
線および紫外線透過性、例えば石英ガラス製のグローブ
としての制光体であり、配光制御用のプリズム(図示し
ない)が表面に形成されている。この制光体41の外表面
に、光触媒活性を有する光触媒膜42が設けられている。
光触媒膜42は、第1の実施の形態の場合と同一組成の溶
液を、制光体41の外表面に塗布、乾燥後、約500℃で
焼成して、約0.09μm程度の膜厚に形成されてい
る。
ンプ38から放射された可視光線が制光体41で配光制御さ
れて透過するが、紫外線も制光体41から透過される。こ
の紫外線が光触媒膜42に到達し、第3の実施の形態と同
様の光触媒活性を呈することが確認された。
照明器具として適用することが可能であり、自動車の排
気ガスに含まれるカーボン粒子、またはディーゼルエン
ジン車から排出される不完全燃焼のオイルミスト等の汚
れを付着し難くすることができる。したがって、汚れの
付着に伴って光束が低下することがないので保守率が向
上し、清掃の機会も低減されるのでメンテナンスを容易
にすることができる。
光体41に形成したが、例えばトンネル用照明器具のよう
に照明器具の照射開口部等にガラス板等からなる透光カ
バーが装着されている場合には、この透光カバーに光触
媒膜を形成すればよく、第4の実施の形態と同様の効果
が得られる。
(OC2 H5 )4 、Ti(OC3 H7−i )
4 、Ti(OC4 H9 )2 Cl2 等のチタン
アルコキシド、チタンアルコキシドにエチレングリコー
ル等のグリコール類、酢酸や乳酸等のカボン酸類、トリ
エタノールアミン等のアルカノールアミン類、アセチル
アセトン等のβ−ジケトン類との付加反応物や錯体およ
びTiCl4 等の塩化物をエタノール等の汎用アルコ
ール、酢酸エステルやβ−ジケトン等の溶剤に溶解した
ものまたはそれらの混合物等が使用できる。この光触媒
膜の酸化チタンに酸化リンを添加する場合は、これら液
剤に酸化リンを生成する化合物として、P(OC2 H
5 )3 、PO(OCH3 )3 、PO(OC2
H5 )3、H2 PO4 、P2 O5 等を加える
ことにより可能となる。
電ランプおよび蛍光ランプ等の光源によれば、酸化リン
を含んだ酸化チタンを主体とした膜厚0.02〜0.1
μmの光触媒膜を基体上に形成したので、あるいは酸化
チタンを主成分とし、酸化リンが酸化チタンの0.1〜
15重量パーセント含有された光触媒膜を基体上に形成
したので、光触媒膜の透明度が向上するとともに光触媒
活性も高くなり、汚れ除去や光束および照明効率が向上
するといった光触媒活性を光源に適用した効果が一層向
上する。
んだ酸化チタンを主体とした膜厚0.02〜0.1μm
の光触媒膜、あるいは酸化チタンを主成分とし、酸化リ
ンが酸化チタンの0.1〜15重量パーセント含有され
た光触媒膜を、光源の光が照射または透過される器具本
体、透光カバー、制光体または反射体に形成したので、
光触媒膜の透明度が向上するとともに光触媒活性も高く
なり、汚れ除去や光束および照明効率が向上するといっ
た光触媒活性を光源に適用した効果が一層向上する。
一部を切り欠いた概念図である。
を省略した概念図である。
束減衰傾向を示すグラフである。
念図である。
略断面図である。
Claims (15)
- 【請求項1】 紫外線を放射する光源の基体上に、酸化
リンを含む酸化チタンを主成分とする膜厚0.02〜
0.1μmの光触媒膜を形成してなる光源。 - 【請求項2】 紫外線を放射する光源の基体上に、酸化
チタンを主成分とし、酸化リンが酸化チタンの0.1〜
15重量パーセント含有された光触媒膜を形成してなる
光源。 - 【請求項3】 前記光触媒膜の酸化チタンは、少なくと
もアナターゼ結晶を含むことを特徴とする請求項1また
は2記載の光源。 - 【請求項4】 前記基体と前記光触媒膜との間に、酸化
珪素を主成分とするプレコート薄膜を設けてなることを
特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の光源。 - 【請求項5】 前記光源は、白熱電球であることを特徴
とする請求項1ないし4いずれか一記載の光源。 - 【請求項6】 前記白熱電球は、ハロゲンランプである
ことを特徴とする請求項5記載の光源。 - 【請求項7】 前記光源は、放電ランプであることを特
徴とする請求項1ないし4いずれか一記載の光源。 - 【請求項8】 光源は、蛍光ランプであることを特徴と
する請求項1ないし4いずれか一記載の光源。 - 【請求項9】 紫外線を放射する光源を有する器具本体
上に、酸化リンを含む酸化チタンを主成分とする膜厚
0.02〜0.1μmの光触媒膜を形成してなる照明器
具。 - 【請求項10】 紫外線を放射する光源を有する器具本
体上に、酸化チタンを主成分とし、酸化リンが酸化チタ
ンの0.1〜15重量パーセント含有された光触媒膜を
形成してなる照明器具。 - 【請求項11】 前記光触媒膜の酸化チタンは、少なく
ともアナターゼ結晶を含むことを特徴とする請求項9ま
たは10記載の照明器具。 - 【請求項12】 前記器具本体と光触媒膜との間に、酸
化珪素を主成分とするプレコート薄膜を設けたことを特
徴とする請求項9ないし11いずれか一記載の照明器
具。 - 【請求項13】 前記器具本体は光源に対向するように
配設された透光性カバーを含むものであり、このカバー
に光触媒が形成されていることを特徴とする請求項9な
いし12いずれか一記載の照明器具。 - 【請求項14】 前記器具本体は光源に対向するように
配設された制光体を含むものであり、この制光体に光触
媒が形成されていることを特徴とする請求項9ないし1
2いずれか一記載の照明器具。 - 【請求項15】 前記器具本体は光源に対向するように
配設された反射体を含むものであり、この反射体に光触
媒が形成されていることを特徴とする請求項9ないし1
2いずれか一記載の照明器具。
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---|---|---|---|
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1995
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