JP2004066549A - 層状構成物及びその製造方法、平版印刷用版材及びその製造方法並びに印刷機 - Google Patents

層状構成物及びその製造方法、平版印刷用版材及びその製造方法並びに印刷機 Download PDF

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須田 康晴
Kozo Iida
飯田 耕三
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Abstract

【課題】光触媒を含む光触媒層を有する層状構成物に関し、有機系化合物を分解する性能と、光触媒自身が親水化する性能とを向上できるようにする。
【解決手段】光触媒を含む光触媒層3を有し、光触媒のバンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーをもつ活性光を照射することにより、光触媒層3表面に存在する有機系化合物を分解する性能と、光触媒層3表面が親水化する性能とを同時に発現する層状構成物5であって、基材1と光触媒層3との間に、固体酸を含む固体酸層2をそなえるようにする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光触媒を含む層状構成物及びその製造方法、そして、前記層状構成物を有する再生使用可能な平版印刷用版材及びその製造方法並びに印刷機に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷技術一般として、昨今、印刷工程のデジタル化が進行しつつある。これは、パソコンで画像,原稿を作製したり、スキャナ等で画像を読み込んだりすることにより当該画像データをデジタル化し、このデジタルデータから直接印刷用版を作製するというものである。このことによって、印刷工程全体の省力化が図れるとともに、高精細な印刷を行なうことが容易になる。
【0003】
本発明者らは、特開2000−62334号公報において、上記のような印刷工程のデジタル化に対応しつつ再利用を可能とする印刷用版材及びその再生方法を提案した。
すなわち、印刷用版材として基材上に酸化チタン光触媒を含むコート層を形成したものを利用し、版作製時の初期状態においては、コート層表面が疎水性を示す状態に調整しておき、この表面に、上記のデジタルデータに基づいて酸化チタン光触媒のバンドギャップエネルギーよりも高いエネルギーをもつ波長の光(紫外線)を照射し、表面の一部を、親水性を示す表面に変換して疎水性の画線部と親水性の非画線部とからなる版を作製する。そして、印刷終了後には、エネルギー束の照射又は化成処理を複合あるいは単独で施すことにより、コート層表面の全面が再び疎水性を示す版作製時の初期状態となるように変換している。
【0004】
また、本発明者らは、特開2000−62335号公報において、上記の版材表面にオクタデシルトリメトシシラン等の化合物を塗布することにより、当該表面を、疎水性を示す状態に調整し、印刷終了後には、前記化合物を再び塗布し、コート層表面が再び疎水性を示す版作製時の初期状態となるように変換する技術も提案している。
【0005】
また、特許第2917525号公報には、光触媒を含む層で被覆された基材の表面を親水化する方法であって、光触媒を含む層の表面に固体酸としての金属酸化物複合体が担持されている基材の表面を光触媒的に親水化する方法が開示されている。前記金属酸化物複合体としては酸化物超強酸が用いられており、酸化物超強酸は光触媒を含む層の固/気界面における表面エネルギーの水素結合成分(γ )を増大させることで基材の表面を光触媒的に親水化している。
【0006】
さらに、再公表特許WO97/23572には、光触媒を含む層で被覆された基材の表面を親水化する方法であって、光触媒を含む層の表面に酸化物超強酸を担持させることにより、光触媒を含む層の固/気界面における表面エネルギーの水素結合成分(γ )を増大させることで、前記層の表面に水分子を物理吸着させ、もって、表面を親水化する方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許第2917525号公報に開示された技術のように光触媒を含む層の表面に酸化物超強酸としての金属酸化物複合体を担持することが、光触媒活性として一般的、且つ重要なもう1つの特性である有機系化合物を酸化分解する光触媒活性に対して、どのような影響を及ぼすかについては何ら言及されていない。
【0008】
また、上記の再公表特許WO97/23572に開示された技術は、光触媒を含む層の表面に酸化物超強酸を担持することにより、光触媒を含む層表面に水分子を物理吸着させて高い親水性を確保する方法であって、光触媒の有機系化合物を酸化分解する性能を向上させる方法ではないことは明らかである。
【0009】
前記事情に対して、本発明者らは、光触媒性能、すなわち有機系化合物を分解する性能と、光触媒自身が親水化する性能とをともに著しく向上させるための必須の因子を見出すため鋭意研究を重ねた。
すなわち、本発明は、光触媒を含む光触媒層を有し、前記光触媒のバンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーをもつ活性光を前記光触媒層表面に照射することで前記光触媒層表面を速やかに親水化できるようにした、層状構成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
また、前記層状構成物を有し、前記活性光を用いて小さな光照射エネルギーで版材表面に速やかに画像を書き込み、湿式現像処理なしで版を作製できるようにするとともに、印刷終了後は、上記と同様に小さな光照射エネルギーで速やかに版の履歴を消去して版を再生できるようにした、平版印刷用版材及びその製造方法を提供することを目的とする。
さらに、前記平版印刷用版材を装着したまま版の作製及び再生が可能な印刷機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の課題を解決するために以下の手段をとった。
すなわち、本発明の層状構成物は、光触媒を含む光触媒層を有し、該光触媒のバンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーをもつ光(以下、本発明の光触媒に触媒活性を発現させる有効なエネルギーを持つ光を活性光と呼ぶこととする)を照射することにより、該光触媒層表面に存在する有機系化合物を分解する性能と、該光触媒層表面が親水化する性能とを同時に発現する層状構成物であって、基材と該光触媒層との間に、固体酸を含む固体酸層をそなえていることを特徴としている。
【0012】
このように構成することで、前記有機系化合物を分解する性能と、光触媒を含む層表面が親水化する性能とが供に著しく向上する。また、固体酸には、電子対を受け取ることができるルイス酸と、プロトンHを与えることができるブレンステッド酸があるが、本発明における固体酸としては、どちらでも差し支えない。
【0013】
また、該固体酸は、金属酸化物複合体であることが好ましい。
さらに、該金属酸化物複合体は、SiO/TiO,SiO/ZrO,TiO/ZrO,TiO/WO,WO/Fe,WO/ZrO,WO/SnO,WO/SiO,SiO/Alの何れかであることが好ましい。なお、例えば、上記のSiO/TiOは、SiOとTiOとを混合したものを示している。
【0014】
該光触媒は、酸化チタン光触媒又は可視光応答型酸化チタン光触媒であることが好ましい。
なお、ここで言う可視光応答型酸化チタン光触媒とは、酸化チタン光触媒をベースとして、酸化チタン光触媒に本来含有される元素以外の金属元素または非金属元素をドーピングまたは担持したもの、あるいは酸化チタン光触媒のTi元素とO元素の比率を化学量論的比率、即ちTi原子1に対して酸素原子2の比率からずらしたもの、などを言う。
【0015】
また、酸化チタン光触媒は、例えばアナターゼ型結晶を有する場合、バンドギャップエネルギーは3.2eVで、光の波長としては380nm以下波長の光が活性光であるが、この可視光応答型酸化チタン光触媒は、前記バンドギャップ内に不純物準位を形成することでバンドギャップエネルギーを低下させ、波長600nm以下の光を活性光として利用することが可能である。
【0016】
本発明の層状構成物の製造方法は、上記の層状構成物を製造する方法であって、該基材上に該固体酸層を形成した後、該固体酸層上に該光触媒層を形成することを特徴としている。
本発明の平版印刷用版材は、上記の層状構成物を有し、該光触媒層表面に該活性光が照射されることにより画像書き込み及び画像履歴消去が行なわれ、再生使用されることを特徴としている。
【0017】
また、上記の画像書き込み時及び画像履歴消去時には、該光触媒層表面の特性が疎水性から親水性に変換されることが好ましい。
すなわち、平版印刷版の表面に活性光を照射することにより、その照射面を疎水性から親水性に変換することが可能である。これは、光触媒が親水化する作用あるいは光触媒が親水化する作用と、光触媒が有機系化合物を分解する作用との両者の作用によるものである。
【0018】
また、親水性に変換された版面は湿し水が優先的に付着し、疎水性インキが付着しない非画線部として機能する。一方、活性光が照射されなかった版面は疎水性であり、疎水性インキが優先的に付着し、湿し水が付着しない画線部として機能する。
また、印刷終了後の版の再生において、版面に付着したインキ,紙粉等を洗浄・除去した後、版面の全面に活性光を照射することにより、版面の全面を均一に親水性にして版の履歴(画像履歴)を消去する。
【0019】
さらに、該活性光は、波長600nm以下の光であることが好ましい。さらに好ましくは波長500nm以下の光を用いるのが良い。このような活性光が照射されることにより、前記のように光触媒層の表面、すなわち平版印刷用版材の表面(版面)は疎水性から親水性へ変換される。
そして、該光触媒層表面に光又は電気のエネルギー束が単独あるいは複数組み合わされて照射されること、及び、該光触媒層表面に摩擦が加えられること、及び、該光触媒層表面と相互作用する有機系化合物が該光触媒層表面に供給されること、の何れかによって該光触媒層表面が疎水化されることが好ましい。このように、印刷終了後に親水化された版面の全面を疎水性に変換することにより版を再生することが可能となる。
【0020】
本発明の平版印刷用版材の製造方法は、上記の平版印刷用版材を製造する方法であって、該基材上に該固体酸層を形成した後、該固体酸層上に該光触媒層を形成することを特徴としている。
本発明の印刷機は、上記の平版印刷用版材が取り付けられる版胴と、該光触媒層表面を疎水化する疎水化装置と、上記の疎水化された光触媒層表面に600nm以下の活性光を照射して画像を書き込む画像書き込み装置と、印刷終了後に、該光触媒層表面に塗布されたインキを除去する版クリーニング装置と、該インキの除去後、該光触媒層表面に該活性光を照射することにより該光触媒層表面を親水化して該光触媒層表面の画像履歴を消去する画像履歴消去装置とをそなえていることを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
図1及び図2は、本発明の第1実施形態にかかる層状構成物を示すもので、図1はその層状構成物の表面が疎水性を示している場合の模式的な断面図、図2はその層状構成物の表面が親水性を示している場合の模式的な断面図である。
【0022】
図1に示すように、層状構成物5は、基材(あるいは支持体)1と、固体酸を含む固体酸層(以下、単に固体酸層という)2と、光触媒を含む光触媒層(以下、単に光触媒層という)3とから基本的に構成されている。
基材1は、アルミニウムやステンレス等の金属,ポリマーフィルム等により構成されている。ただし、基材1は、アルミニウムやステンレス等の金属あるいはポリマーフィルムに限定されるものではなく、光触媒層3を実用に供する際に必要とされる特性、例えばこれらに限るものではないが、基材の柔軟性,表面硬度,熱伝導性,電気伝導性,耐久性等の特性、に応じて選定すればよい。
【0023】
固体酸層2は、基材1表面上に形成されている。なお、図1及び図2に示すように、固体酸層2は光触媒層3と接していることが好ましい。固体酸層2が光触媒層3の上の層として設けられている場合や、光触媒層3内部に固体酸が含まれる場合は、光触媒が表面に露出する比率が減少するため、本実施形態のように固体酸層2が基材1と光触媒層3との間に設けられている場合に比べて光触媒活性、特に有機系化合物を分解する性能、が低下する。したがって、層状構成物5を、例えば平版印刷用版材として用いる場合は実用的ではない。
【0024】
また、固体酸層2には、後述する光触媒層3の形成のために加熱処理する際に、基材1から不純物が熱拡散して光触媒層3に混入し、光触媒活性を低下させることを防ぐ効果もある。さらに、固体酸層2は、基材1がポリマーフィルム等で形成されている場合には、基材1を保護する効果もある。
このように基材1と光触媒層3との間に、光触媒層3と接するようにして固体酸層2を設けることにより光触媒活性が向上する理由は、以下のように推定される。
【0025】
すなわち、光触媒に活性光が照射されると、光触媒は電子と正孔を生成し、さらにその正孔が光触媒層3表面の吸着水分子と反応してOHラジカル(ヒドロキシラジカル)を生成すると言われており、このOHラジカルが有機系化合物を酸化分解するとされている。また、最近の研究から、活性光照射による光触媒自身の親水化にも正孔が関与していると言われている。従って、活性光照射により生じた電子と正孔との再結合を抑制すれば、正孔の有効利用率が向上し、結果として有機系化合物を分解する触媒活性と、光触媒自身が親水化する触媒活性は向上すると考えられる。即ち、固体酸がルイス酸の場合は、固体酸は光で誘起された電子を受け取ることができ、また、固体酸がブレンステッド酸の場合は、固体酸が発生するプロトンHが光で誘起された電子を受け取ることができるために、固体酸層2を光触媒層3と接するようにして設けることで、活性光照射により生じた電子と正孔との再結合が抑制され、光触媒活性が向上すると推定される。
【0026】
このような固体酸層2に含まれる固体酸としては、金属酸化物複合体が好ましい。また、この金属酸化物複合体としては、SiO/TiO,SiO/ZrO,TiO/ZrO,TiO/WO,WO/SnO,WO/SiO,WO/ZrO,WO/Fe,SiO/Al等が挙げられる。これらの固体酸は、酸度を表す指標として用いられるハメットの酸度関数Hでいえば、H<−7であるような固体酸である(数字が小さいほど酸度が大きい)。なお、例えば、上記のSiO/TiOは、SiOとTiOとを混合したものを示している。
【0027】
上記のSiO/TiO,SiO/ZrO,TiO/ZrOは−11.93<H<−7であり、H=−11.93である100%硫酸より酸度が低い固体酸である。
また、TiO/WO,WO/SnOはH=−13〜−14、WO/SiOはH=−14、WO/ZrOはH=−13〜−15、WOFe,SiO/AlはH=−12〜−13であり、上記の固体酸よりもさらに酸度が大きい超強酸である。
【0028】
このような固体酸を含む層2を光触媒層3と接して共存させ、光触媒の作用を高めることにより、疎水性から親水性への変換に要する活性光の照射エネルギー(以下、親水化エネルギーという)が低減できることから、例えば光触媒層を有する層状構成物5を平版印刷用版材に用いる場合には、書き込み速度を早めて製版時間を短縮したり、画像書き込み装置の出力を下げて書き込み装置コストを低減したりすることが可能となる。また、版面の画像履歴を消去する際にも、画像履歴消去に要する活性光の照射エネルギーを低減させることが可能となり、画像履歴消去の時間短縮あるいは画像履歴消去装置の低出力化(即ち、製造コストの低減)が可能となる。
【0029】
光触媒層3は、固体酸層2上に形成されている。そして、この光触媒層3表面は、光触媒のバンドギャップエネルギーよりも高いエネルギーをもつ活性光を照射することによって、光触媒層3に付着している有機系化合物を分解すると同時に、光触媒自身が高い親水性を示すようになる。
本発明の特徴の1つは、前記活性光が波長600nm以下の光である光触媒を用いて光触媒層3を形成していることである。つまり、光触媒層3に波長600nm以下の光を照射することにより、光触媒層3表面が有機系化合物を分解すると同時に、高い親水性を示すようになっている。
【0030】
本来、光触媒はバンドギャップよりも高いエネルギーをもつ光を照射しなければ光触媒活性を示さない。例えばアナターゼ型酸化チタン光触媒では、バンドギャップエネルギーが3.2eVもあるため、波長380nm以下の紫外線にしか応答しない。本発明では、このバンドギャップ間に新たな準位を形成することで波長600nm以下の光に応答する光触媒を用いている。なお、ここで言う波長600nm以下の光の中には紫外線も含まれるが、本発明の光触媒においては活性光の中に紫外線が含まれていてもいなくても同様に作動することが特徴である。
【0031】
また、このような波長600nm以下の光に応答する光触媒の製造方法としては、公知の方法を用いればよい。例えば、特開2001−207082号公報には、窒素原子をドーピングした可視光応答型光触媒、また、特開2001−205104号公報には、クロム原子および窒素原子をドーピングした可視光応答型光触媒が開示されている。さらに、特開平11−197512号公報には、クロム等の金属イオンをイオン注入した可視光応答型光触媒が開示されている。この他にも、低温プラズマを利用した可視光応答型の光触媒や白金担持した可視光応答型の光触媒が公表されている。本発明の版材製造にあたっては、これら公知の製法で製造された可視光応答型光触媒(例えば、可視光応答型酸化チタン光触媒)を使用すれば良い。
【0032】
なお、酸化チタン光触媒としては、ルチル型,アナターゼ型,ブルッカイト型があるが、本実施形態においてはいずれも利用可能であり、これらの混合物を用いてもよい。また、光触媒としては酸化チタン光触媒が好適であるが、これに限定されるものではない。
また、光触媒層3には、親水特性を維持すること、あるいは光触媒層3の強度や固体酸層2との密着性を向上させることを目的として、次に示すような物質を添加しても良い。この物質としては、例えば、シリカ,シリカゾル,オルガノシラン,シリコン樹脂等のシリカ系化合物、また、ジルコニウム,アルミニウム,チタニウム等の金属酸化物又は金属水酸化物を挙げることができる。
【0033】
また、光触媒層2の膜厚は、0.005〜1μmの範囲内にあることが好ましい。というのは、膜厚があまりに小さければ、前記した性質を十分に生かすことが困難となるし、また、膜厚があまりに大きければ、光触媒層2がヒビ割れを起こし易くなり、耐刷性低下の要因となるためである。なお、このヒビ割れは、膜厚が10μmを越えるようなときに顕著に観察されるため、前記範囲を緩和するとしても10μmをその上限として認識する必要がある。また、実際上は0.03〜0.5μm程度の膜厚とするのがより好ましい。
【0034】
また、この光触媒層2の形成方法としては、ゾル塗布法,有機チタネート法,スパッタリング法,CVD法,PVD法等を適宜選択して形成すれば良い。そして、これらの中でも、特にゾルゲル法は工程が簡単な点で好ましく、また、スパッタリング法は膜強度を高くできる点で好ましい。従って、層状構成物5を平版印刷用版材として用いる場合に、例えばスパッタリング法を用いて光触媒層3を形成すれば、高い耐刷性を得ることが可能である。
【0035】
また、ゾルゲル法を採用するのであれば、これに用いられるゾル中には、前記酸化チタン光触媒および光触媒層3の強度や固体酸層2との密着性を向上させる前記各種の物質の他に、溶剤,架橋剤,界面活性剤等を添加しても良い。なお、前記ゾルは、常温乾燥タイプでも加熱乾燥タイプでも良いが、後者の方がより好ましい。というのは、加熱により光触媒層3の強度を高めた方が、版の耐刷性を向上させるのに有利となるからである。
【0036】
さらに、波長600nm以下の光に応答する光触媒層3の上に、波長380nm以下の光に応答する光触媒層(図示省略)を保護層としてさらに設けたり、親水性を維持しやすくする目的でシリカ層(図示省略)を設けても良い。本発明でいう光触媒層3とは、上記のような層を含む場合もある。なお、光触媒層3とは、光触媒単体からなる層でも差し支えない。
【0037】
なお、前述したように、本発明においては、基本的に、光触媒層3を有する層状構成物5を平版印刷用版材として用いることができる。また、例えば基材1としてアルミニウムを用いる場合には、必要に応じて表面を陽極酸化するなどして荒らした、いわゆる砂目処理と呼ばれるような処理を施してさらに印刷に適する機能を向上させても良い。従って、前記光触媒層3を有する層状構成物5は、そのままで平版印刷用版材として使用することも可能であるし、前記砂目処理を施した基材1を使用しても良い。
【0038】
さらにまた、本発明の層状構造物5は、有機系化合物の酸化分解性能と光触媒自身の親水化性能が同時に向上することから、平版印刷用版材以外にも、例えば、建物・構造物の外壁、室内の壁面、タイル、窓ガラスなどに前記層状構成物5を用いれば、汚れが付着しにくくなるなどの効果がある。
【0039】
また、層状構成物5を平版印刷用版材として用いた場合に、光触媒層3を疎水化させる有機系化合物としては、版材表面(版面)に供給され、必要に応じて乾燥や加熱乾燥されるだけで、版面、即ち光触媒層3表面と反応又は強く相互作用して光触媒層3表面を疎水化させるとともに、光触媒の作用で分解されて光触媒層3表面から除去されるタイプが好ましい。このような有機系化合物としては、具体的には、有機チタン化合物,有機シラン化合物,イソシアナート系化合物,エポキシド系化合物が好ましい。これらの化合物は、親水性の光触媒3表面に存在する水酸基と反応して表面に固定化されるため、原理的に光触媒層3表面に単分子層的な有機系化合物層(図示省略)を形成する。このように単分子層で光触媒層3表面を疎水化するため、活性光照射下における有機系化合物の分解が容易なものとなる。
【0040】
このような有機チタン化合物としては、1)テトラ−i−プロポキシチタン,テトラ−n−プロポキシチタン,テトラ−n−ブトキシチタン,テトラ−i−ブトキシチタン,テトラステアロキシチタン等のアルコキシチタン、2)トリ−n−ブトキシチタンステアレート,イソプロポキシチタントリステアレート等のチタンアシレート、3)ジイソプロポキシチタンビスアセチルアセトネート,ジヒドロキシ・ビスラクタトチタン,チタニウム−i−プロポキシオクチレングリコール等のチタンキレート、などがあるが、これらに限るものではない。
【0041】
また、有機シラン化合物としては、1)トリメチルメトキシシラン,トリメチルエトキシシラン,ジメチルジエトキシシラン,メチルトリメトキシシラン,テトラメトキシシラン,メチルトリエトキシシラン,テトラエトキシシラン,メチルジメトキシシラン,オクタデシルトリメトキシシラン,オクタデシルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン、2)トリメチルクロロシラン,ジメチルジクロロシラン,メチルトリクロロシラン,メチルジクロロシラン,ジメチルクロロシラン等のクロロシラン、3)ビニルトリクロロシラン,ビニルトリエトキシシラン,γ−クロロプロピルトリメトキシシラン,γ−クロロプロピルメチルジクロロシラン,γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン,γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン,γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のシランカップリング剤、4)パーフロロアルキルトリメトキシシラン等のフロロアルキルシラン、などがあるが、これらに限るものではない。
【0042】
また、イソシアナート化合物としては、イソシアン酸ドデシル,イソシアン酸オクタデシルなどがあるが、これらに限るものではない。
さらに、エポキシド系化合としては、1,2−エポキシデカン,1,2−エポキシドデカン,1,2−エポキシヘキサデカン,1,2−エポキシオクタデカンなどがあるが、これらに限るものではない。
【0043】
上記の有機系化合物は、常温で液体の場合は、ブレードコーティング,ロールコーティング,ディップコーティング等の方法で光触媒層3表面に塗布するか、スプレー等で微小液滴にして塗布すれば良い。また、分解温度以下の温度で加熱して気化させたり、超音波を利用した液体の霧化装置、いわゆるネブライザー等を用いて蒸気化させたりして、光触媒層3表面に吹き付けるなどの方法を用いても良い。さらに、有機系化合物の濃度や粘度等を調整することを目的に、他の液体に溶解して用いても良いことは言うまでもない。
【0044】
以下、本発明の層状構成物5を平版印刷用版材に適用した場合における版の作製方法と再生方法について説明する。従って、以下では、前記層状構成物5を平版印刷用版材5として説明する。なお、平版印刷用版材5を単に版材ともいい、また、表面に印刷用の画線部を形成された版材5については版(平版印刷用版)という。
【0045】
まず、版の作製方法について説明する。図3は、版の作製及び再生の概念図を示すものである。なお、以下において「版の作製」とは、版材5表面(版面)を疎水化した後、この版面の少なくとも一部をデジタルデータに基づいて可視光以下の波長の光を照射して親水性非画線部を形成し、可視光以下の波長の光が照射されなかった版面の疎水性部分と併せて、版面上に疎水性画線部と親水性非画線部とからなる潜像を形成することを言うものとする。
【0046】
まず、版面(即ち、光触媒層3表面)に前記活性光を照射し、版の表面全体を水の接触角が10°以下の親水性表面とし、図2に示すような状態を現出させる。これによって版面の履歴を消去する〔図3(e)参照〕。
次に、光,電気等のエネルギー束を版面に照射する、あるいは摩擦等の機械的刺激を版面に加える、あるいは版面と相互作用する有機系化合物を版面に供給することで、光触媒特性を親水性から疎水性へ変換させて版全面を疎水化させる。図3(a)は、版全面を疎水化した状態を示している。ここでいう疎水性の版面とは図1に示すように水の接触角が50°以上、好ましくは80°以上の版面であり、印刷用の疎水性インキが容易に付着し、一方、湿し水の付着は困難な状態になっている。
【0047】
また、版面のこの状態を「版作製時の初期状態」という。なお、上記でいう「版作製時の初期状態」とは、実際上の印刷工程におけるその開始時とみなしてよい。より具体的にいえば、任意の画像に関して、それをデジタル化したデータが既に用意されていて、これを版面に書き込もうとするときの状態を指すものとみなせる。
【0048】
次に、上記疎水性状態となっている版面に対し、画像書き込み工程として、活性光により非画線部を書き込む。この非画線部は、画像に関するデジタルデータに準拠して、そのデータに対応するように行われる。なお、ここでいう非画線部とは水の接触角が10°以下の親水性の部分であり、湿し水が容易に付着し、一方、印刷用インキの付着は困難な状態になっている。
【0049】
親水性の非画線部を画像データに基づいて現出させる方法としては、版面に活性光を照射して、光触媒の作用で版面を親水化させる方法が用いられる。活性光が照射されなかった版面は疎水性のままであることから、版面上には疎水性画線部と親水性非画線部とからなる潜像が形成され、これにより版が作製される。ここでは、図3(b)に示すように、可視光、例えば波長405nmのバイオレットレーザを用いた書き込みヘッドによって非画線部を書き込み、疎水性の版面に非画線部を形成するようにしている。
【0050】
なお、親水性の非画線部を画像データに基づいて現出させる方法としては、波長405nmのバイオレットレーザを用いる書き込みヘッド以外に、例えばベイシスプリント社(ドイツ)が発表しているUVセッター710に用いられているUV光源とマイクロミラーとを用いた書き込みヘッドなど、活性光を用いて画像を書き込めるシステムであれば、書き込み装置として使用できることはいうまでもない。
【0051】
このようにして、図3(c)に示すように、版面への画線部と非画線部との形成が完了し、印刷可能な状態となる。
そして、版面に湿し水及び印刷用の疎水性インキと湿し水とを混合した、いわゆる乳化インキを塗布する。これにより、例えば図4に示すような版が作製されたことになる。
【0052】
この図4において、網掛けされた部分は、前記疎水性の画線部3bに、疎水性インキが付着した状態を示している。残りの白地の部分、即ち親水性の非画線部3aには、湿し水が優先的に付着する一方、疎水性インキははじかれて付着しなかった状態を示している。このように絵柄(画像)が浮かび上がることにより、版材5は版としての機能を有することになる。この後、通常の印刷工程を実行し、これを終了させる。
【0053】
次に、版の再生方法について説明する。なお、「版の再生」とは、少なくとも一部が疎水性を示し、残りが親水性を示す版面を、全面均一に親水化した後、この親水性の版面に、光,電気等のエネルギー束を単独あるいは複数組み合わせて版面に照射する、あるいは摩擦等の機械的刺激を版面に加える、あるいは版面と相互作用する有機系化合物を版面に供給することで、光触媒特性を親水性から疎水性へ変換させ、再び「版作製時の初期状態」に復活させることをいうものとする。
【0054】
まず、図3(d)に示すように、インキ除去工程として、印刷終了後の版面に付着したインキ,湿し水,紙粉等を除去する。この方法としては、版面へのインキ供給を止めて刷り減らす方法、インキ拭き取り用の布状テープを巻き取る機構で版面のインキを拭き取る方法、インキ拭き取り用の布状物を巻きつけたローラで版面のインキを拭き取る方法、洗浄液をスプレーで版面に吹き付けてインキを洗浄する方法などを適宜用いれば良い。
【0055】
その後、少なくとも一部が疎水性を示す版面の全面に活性光を照射する。こうすることで、画線部を親水化して、版面全体を水の接触角が10°前後の親水性表面とすること、即ち図2に示す状態にすることが可能である。
前記活性光を照射することによって、版面に存在する疎水性の画線部が高い親水性を有する表面に変換するという特性は、酸化チタン光触媒または可視光応答型酸化チタン光触媒を用いることにより達成することができる。なお、ここでは、図3(e)に示すように、紫外線照射ランプ(UVランプ)を用い、紫外線照射により疎水性画線部を親水性に変換し、版面の全面を親水性にして、版の履歴を消去する場合を示している。
【0056】
次に、図3(a)に示すように、紫外線照射により全面親水性に回復した版面に、光,電気等のエネルギー束を単独あるいは複数組み合わせて版面に照射する、あるいは摩擦等の機械的刺激を版面に加える、あるいは版面と相互作用する有機系化合物を版面に供給することで、光触媒特性を親水性から疎水性へ変換させ、版作製時の初期状態に戻すことが可能である。
【0057】
以上説明したことをまとめて示しているのが図5に示したグラフである。これは、横軸に時間(あるいは操作)、縦軸に版材表面の水6の接触角(図1,図2参照)をとったグラフであって、本実施形態における版材5に関して、この版面の接触角(即ち、疎水、親水状態)が時間あるいは操作に伴ってどのように変化するかを示したものである。この図5において、一点鎖線は版面の非画線部を、実線は画線部を、各々示している。
【0058】
まず、版面に活性光を照射して水6の接触角が10°以下の高い親水性を示すようにしておく(時点a)。
そして、疎水化処理工程(Aの工程)として、光,電気等のエネルギー束を単独あるいは複数組み合わせて版面に照射する、あるいは摩擦等の機械的刺激を版面に加える、あるいは版面と相互作用する有機系化合物を版面に供給することで、光触媒特性を親水性から疎水性へ変換させる。疎水化による再生が終了した状態が「版作製時の初期状態」であり、この状態では版面の水6の接触角は50°以上、好ましくは80°以上である。
【0059】
次に、非画線部書き込み工程(Bの工程)として、疎水性の版面上に活性光で非画線部の書き込みを開始する(時点b)。こうすることによって、版面の活性光を照射された部分は光触媒の作用により疎水性から親水性へ変換して親水性の非画線部となる。即ち、版面の水6の接触角が10°以下となる。一方、活性光を照射していない版面は疎水性の状態を保つため、版面の活性光未照射部分は疎水性の画線部となり、版材5は版として機能することができるようになる。
【0060】
非画線部の書き込みが完了した後、印刷工程(Cの工程)として、印刷を開始する(時点c)。
印刷が終了すると、インキ除去工程(Dの工程)として、版面のインキ,汚れ等を除去する(時点d)。
そして、インキ除去完了後に、画線部の親水化工程(Eの工程)として、版面への活性光照射を開始する(時点e)。こうすることで、光触媒の作用により疎水性画線部は親水性非画線部に変換し、版面の全面は再び親水性に戻る。
【0061】
この後、次の疎水化処理工程(A′の工程)として、光,電気等のエネルギー束を単独あるいは複数組み合わせて版面に照射する、あるいは摩擦等の機械的刺激を版面に加える、あるいは版面と相互作用する有機系化合物を版面に供給することにより、「版作製時の初期状態」に戻り、この版材5は再利用に供されることになる(時点a′)。
【0062】
以下では、版材5の製造、そして、版の作製及び再生にかかわる、本願発明者らが確認したより具体的な実施例及び比較例について説明する。
〔A〕実施例
(1)光触媒調製
原料の硫酸チタン(和光純薬)に攪拌しながらアンモニア水を加えて、硫酸チタンの加水分解物を得た。この加水分解物をヌッチェを用いて濾過し、濾液の電気伝導度が2μS/cm以下になるまでイオン交換水で洗浄した。洗浄後、加水分解物を室温乾燥し、その後大気中において400℃で2時間焼成した。この焼成物を、まず乳鉢で祖粉砕し光触媒粉末を得た。
【0063】
(2)可視光活性の確認
前記光触媒粉末を0.2g採取し、密閉できるパイレックス(登録商標)ガラス製の円筒容器(容量500mL)の底に均一に広げた。次いで、反応容器内を脱気した後、高純度空気で置換した。その後、アセトンを反応容器内濃度が500ppmになるように注入し、25℃で吸着平行に達するまで暗所で10時間吸着させた。そして、日亜化学製の青色LED(主波長470nm)を照射し、アセトン及びCO量を島津製ガスクロマトグラフで追跡した結果、青色LED照射20時間でアセトンは無くなり、代わりにアセトンの化学量論比に一致するCOの発生が確認された。すなわち、前記光触媒粉末が波長470nmの光で触媒活性を示すことが確認できた。
【0064】
(3)平版印刷用版材の製造
(3−1)光触媒分散液及び基板1の準備
前記光触媒粉末をイオン交換水中に分散させ、固形分20重量パーセント(wt%)のスラリーとした。このスラリーにポリカルボン酸系分散剤を光触媒に対して1wt%添加した後、湿式ミル(商品名ダイノミルPILOT)で粉砕して光触媒分散液とした。
また、大きさが280×204mm、厚さが0.1mmのステンレス(SUS301)製の基材1を用意し、アルカリ脱脂処理し、版材の基板1とした。
【0065】
(3−2)固体酸層2の形成
LiO含有水ガラスLSS−35(日産化学工業製)を蒸留水でSiO固形分5wt%まで稀釈してSiO溶液を調製した。そして、このSiO溶液にテイカ株式会社製の酸化チタンコーティング剤TKC−301をSiO/TiO=50/50の比率になるように添加して均一に混合し、SiO/TiOコーティング液とした。
その後、前記基材1にSiO/TiOコーティング液をディップコートし、風乾後、500℃で1時間焼成し、固体酸SiO/TiO層を形成した。SiO/TiO層の厚みは約0.10μmであった。
【0066】
(3−3)光触媒層3の形成
前記光触媒分散液とテイカ株式会社製の酸化チタンコーティング剤TKC−301をTiOとして重量比6:4の割合で混合した液を前記SiO/TiO固体酸層2がコーティングされた基材1にディップコートし、風乾後350℃で1時間焼成して、光触媒層3を形成し、版材5とした。光触媒層3の厚みは約0.12μmであった。版面について、協和界面科学製のCA−W型接触角計で水6の接触角を測定したところ、接触角は7°となり、十分な親水性を示した。
【0067】
(4)版面の疎水化
次に、1,2−エポキシヘキサデカン(和光純薬)をイソパラフィン(商品名アイソパーL。エクソンモービル製)に溶解して1wt%溶液とした。そして、この1,2−エポキシヘキサデカン溶液を版材表面にロールコートし、60℃で10分乾燥した。その後、前記接触角計で水6の接触角を測定したところ、接触角は87°となり、十分な疎水性を示し、前記版材5の表面が版作製時の初期状態になっていることを確認した。
【0068】
(5)親水化エネルギーの測定
前記疎水化された版材〔TiO光触媒層3/(SiO/TiO)固体酸層2/ステンレス基板1〕5に、波長360nm,照度10mW/cmの活性光を照射し、上記のように版面が疎水化された状態から接触角が10°以下になるまでの活性光照射時間と活性光照度との積から親水化エネルギーを求めた。図6に実線で示すように、版面温度25℃における親水化エネルギーは0.33J/cmであった。
【0069】
(6)画像書き込み
次に、波長360〜450nmの紫外線光を露光して画像(非画線部)の書き込みが可能なベイシスプリント社(ドイツ)が発表しているUVセッター710を用いて、前記疎水化処理した版面に画線率10%から100%までの10%刻みで網点画像を書き込んだ。このUVセッター710の波長360nmの版面における照度は200mW/cmであることから、1エリアへの活性光照射時間は1.8秒、照射エネルギーとして0.36J/cmに設定した。
【0070】
1エリアの大きさは17mm×13mmであるため、大きさが280×204mmの版面への画像書き込み(画像エリアは272mm×195mm)には7分12秒を要した。書き込み終了後の版面の水6の接触角を前記接触角計で測定したところ、書き込んだ部分の接触角は6°で親水性の非画線部となり、書き込んでいない部分は接触角87°で疎水性を保った画線部となっていることを確認した。
【0071】
(7)印刷
この版材を(株)アルファー技研の卓上オフセット印刷機ニューエースプロに取り付け、東洋インキ製のインキHYECOOB紅MZと三菱重工業製の湿し水リソフェロー1%溶液を用いて、アイベスト紙に印刷速度3500枚/時にて印刷を開始した。印刷開始1枚目から紙面上には網点画像が印刷できた。
【0072】
(8)再生
次に、版の再生に係わる実施例を説明する。
印刷終了後、版面上に付着したインキ,湿し水,紙粉等をきれいに拭き取った版全面に、波長360nm,照度10mW/cmの紫外線を35秒照射した(照射エネルギーとして0.35J/cm)。その後、網点を書き込んでいた部分について直ちに前記接触角計で水6の接触角を測定したところ、接触角は6°となり、版面は十分な親水性を示して、版の履歴が消去できたことを確認した。
【0073】
次に、前記1,2−エポキシヘキサデカン溶液を版面にロールコートし、60℃で10分乾燥した後、前記接触角計で水6の接触角を測定したところ、接触角は88°となり、十分な疎水性を示し、前記版材5が「版作製時の初期状態」に戻り、版再生ができたことを確認した。
【0074】
〔B〕比較例
ステンレス基材1上に直接光触媒層3を形成した以外は、前記実施例と同様にして版材を製造した。即ち、固体層2を設けないで版材を製造した。
この比較例の版材について、上記実施例と同様にして親水化エネルギーを測定した。その測定結果を図6に示す。
図6に点線で示すように、固体酸層2がない場合(TiO光触媒層3/ステンレス基板1)、版面温度25℃において、版面の水6の接触角が10°以下になるのに必要な親水化エネルギーは0.72J/cmであった。
【0075】
また、実施例と同様に、前記UVセッター710を用いて1エリアの露光時間1.8秒で画像書き込みを行なった。書き込み終了後の版面の水6の接触角を前記接触角計で測定したところ、書き込んだ部分の接触角は43°で親水性は不十分で、この版を前記実施例と同様に(株)アルファー技研の卓上オフセット印刷機ニューエースプロに取り付け、東洋インキ製のインキHYECOOB紅MZと三菱重工業製の湿し水リソフェロー1%溶液を用いて、アイベスト紙に印刷速度3500枚/時にて印刷したところ、本来非画線部(インキが付かない白地部分)となるべきところにもインキが付着し、汚れた印刷物しかできなかった。
【0076】
なお、上記の印刷および版の再生を印刷機上で行なうためには、図7に示すような印刷機10を用いるのが好ましい。
すなわち、この印刷機10は、版胴11を中心として、その周囲に版クリーニング装置12,画像書き込み装置13,版面の疎水化装置14,親水化処理用活性光照射装置15,インキングローラ16,湿し水供給装置17,ブランケット胴18をそなえている。また、版材5が版胴11に巻き付けられて設置されている。
【0077】
印刷を終了した後の版の履歴消去と版再生の工程は、印刷機10において次のように行われる。
まず、版クリーニング装置12を版胴11に対して接した状態とし、版面上に付着したインキ,湿し水,紙粉等をきれいに拭き取る。なお、ここでは、版クリーニング装置12としてインキ拭き取り用の布状テープを巻き取る機構を有する装置を示しているが、これに限るものではない。
【0078】
その後、版クリーニング装置12を版胴11から脱離させ、親水化処理用活性光照射装置15で版全面に活性光を照射して版面を親水化する。なお、活性光としては、実施例では波長360nmの紫外線を用いたが、光触媒が波長400nm〜600nmの光でも活性を示す場合は、波長400nm〜600nmの光を用いても良い。
【0079】
そして、版面の疎水化装置14により、光,電気等のエネルギー束を単独あるいは複数組み合わせて版面に照射する、あるいは摩擦等の機械的刺激を版面に加える、あるいは版面と相互作用する有機系化合物を版面に供給することで、版面を疎水化する。なお、図7では、版面に有機系化合物を供給するローラ塗布装置を示しているが、これに限るものではない。
【0080】
次に、予め用意された画像のデジタルデータに基づき、画像書き込み装置13により版面に活性光を照射して非画線部を書き込む。
画像を書き込んだ後、インキングローラ16,湿し水供給装置17,ブランケット胴18を版胴11に対して接する状態とし、紙19がブランケット胴18に接するようにする。そして、図7に示す矢印の方向にそれぞれ回転させることによって版面に湿し水及びインキを順次供給し、紙19に印刷を行なう。
【0081】
この印刷機10においては、印刷後の版面のクリーニング、活性光照射による画線部の消去、版面の疎水化、画像書き込みの版再生及び版作製にかかる一連の工程を、版材5を印刷機に取り付けたまま、印刷機10上でも行なうことができる。これにより、印刷機10を停止することなく、また、版の交換作業を挟むことなく、連続的な印刷作業の実施を行なうことが可能になる。
なお、この印刷機10においては、版材5を版胴11に巻き付けるように構成しているが、これに限定されるものではなく、固体酸層2及び光触媒層3を、版胴11表面に直接設ける、即ち、版胴11と版材5とを一体に構成したものを用いても良いことは言うまでもない。
【0082】
以上述べたように、本実施形態としての層状構成物5では、基材1と光触媒層3との間に、固体酸を含む層をそなえているので、その光触媒活性、特に有機系化合物を酸化分解する触媒活性を大幅に向上させることができ、光触媒層3表面を速やかに親水化できる。
【0083】
したがって、上記の層状構成物5を平版印刷版材に適用した場合、版材の再利用が可能となっているという利点もさることながら、活性光で画像を書き込む際の画像書込み時間を短縮したり、あるいは低出力の画像書き込み装置を使用できることができ、装置コストを低減できる。
また、活性光照射で版の画像履歴を消去することにより、画像履歴消去時間を短縮できる。あるいは、上記と同様に、低出力の画像履歴消去装置を使用することができ、装置コスト低減を低減できる。
【0084】
このように高い光触媒活性を発現できることから、光触媒層3表面の特性を疎水性から親水性に変換(スイッチング)させることで、版を作製するにも、印刷後に版の再生工程で版の履歴を消去するにも、いずれにしても、それらを実現するための作業に時間がかからず、版作製および版再生のサイクルを迅速化できる利点を備えている。
また、可視光を含む波長600nm以下の光を活性光として使用できることから、画像書き込みや履歴消去に可視光を使用することが可能であり、版材の取り扱いが容易である。
【0085】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の層状構成物によれば、高い光触媒活性を発現することができ、光触媒層表面を速やかに親水化できる。
したがって、前記層状構成物を平版印刷用版材に適用すれば、印刷工程に占める時間、特に画像書き込み時間と画像履歴消去時間とが大幅に短縮できるため、印刷準備時間の短縮ができる。
また、可視光〜紫外光の波長の光で画像書き込みが出来るため、書き込み装置の選択肢が広がるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての層状構成物を示すもので、その表面が疎水性を示している場合の模式的な断面図である。
【図2】本発明の一実施形態としての層状構成物を示すもので、その表面が親水性を示している場合の模式的な断面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる平版印刷用版材を用いた版の作製及び再生の手順を示す概念図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる平版印刷用版材の一例を示す模式的な斜視図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる平版印刷用版材の表面の水の接触角と時間(又は操作)との関係を示すグラフである。
【図6】本発明の一実施形態にかかる平版印刷用版材の実施例及び比較例における光照射エネルギーと版面の水の接触角との関係を示すグラフである。
【図7】本発明の一実施形態にかかる平版印刷用版材を用いた印刷及び版再生を行なう印刷機を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 基材
2 固体酸を含む固体酸層(固体酸層)
3 光触媒を含む光触媒層(光触媒層)
3a 光触媒層(非画線部)
3b 光触媒層(画線部)
5 層状構成物,平版印刷用版材
6 水
10 印刷機
11 版胴
12 版クリーニング装置
13 画像書き込み装置
14 版面の疎水化装置
15 親水化処理用活性光照射装置
16 インキングローラ
17 湿し水供給装置
18 ブランケット胴
19 紙

Claims (11)

  1. 光触媒を含む光触媒層を有し、該光触媒のバンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーをもつ活性光を照射することにより、該光触媒層表面に存在する有機系化合物を分解する性能と、該光触媒層表面が親水化する性能とを同時に発現する層状構成物であって、
    基材と該光触媒層との間に、固体酸を含む固体酸層をそなえている
    ことを特徴とする、層状構成物。
  2. 該固体酸は、金属酸化物複合体である
    ことを特徴とする、請求項1記載の層状構成物。
  3. 該金属酸化物複合体は、SiO/TiO,SiO/ZrO,TiO/ZrO,TiO/WO,WO/Fe,WO/ZrO,WO/SnO,WO/SiO,SiO/Alの何れかである
    ことを特徴とする、請求項2記載の層状構成物。
  4. 該光触媒は、酸化チタン光触媒又は可視光応答型酸化チタン光触媒である
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の層状構成物。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の層状構成物を製造する方法であって、
    該基材上に該固体酸層を形成した後、該固体酸層上に該光触媒層を形成する
    ことを特徴とする、層状構成物の製造方法。
  6. 請求項1〜4の何れか1項に記載の層状構成物を有し、該光触媒層表面に該活性光が照射されることにより画像書き込み及び画像履歴消去が行なわれ、再生使用される
    ことを特徴とする、平版印刷用版材。
  7. 上記の画像書き込み時及び画像履歴消去時には、該光触媒層表面の特性が疎水性から親水性に変換される
    ことを特徴とする、請求項6記載の平版印刷用版材。
  8. 該活性光は、波長600nm以下の光である
    ことを特徴とする、請求項6又は7記載の平版印刷用版材。
  9. 該光触媒層表面に光又は電気のエネルギー束が単独あるいは複数組み合わされて照射されること、及び、該光触媒層表面に摩擦が加えられること、及び、該光触媒層表面と相互作用する有機系化合物が該光触媒層表面に供給されること、の何れかによって該光触媒層表面が疎水化される
    ことを特徴とする、請求項6〜8の何れか1項に記載の平版印刷用版材。
  10. 請求項6〜9の何れか1項に記載の平版印刷用版材を製造する方法であって、
    該基材上に該固体酸層を形成した後、該固体酸層上に該光触媒層を形成する
    ことを特徴とする、平版印刷用版材の製造方法。
  11. 請求項9記載の平版印刷用版材が取り付けられる版胴と、
    該光触媒層表面を疎水化する疎水化装置と、
    上記の疎水化された光触媒層表面に600nm以下の活性光を照射して画像を書き込む画像書き込み装置と、
    印刷終了後に、該光触媒層表面に塗布されたインキを除去する版クリーニング装置と、
    該インキの除去後、該光触媒層表面に該活性光を照射することにより該光触媒層表面を親水化して該光触媒層表面の画像履歴を消去する画像履歴消去装置とをそなえている
    ことを特徴とする、印刷機。
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