JP2001323903A - 油圧シリンダの流量制御装置 - Google Patents

油圧シリンダの流量制御装置

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JP2001323903A
JP2001323903A JP2000143503A JP2000143503A JP2001323903A JP 2001323903 A JP2001323903 A JP 2001323903A JP 2000143503 A JP2000143503 A JP 2000143503A JP 2000143503 A JP2000143503 A JP 2000143503A JP 2001323903 A JP2001323903 A JP 2001323903A
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pressure
hydraulic cylinder
control valve
oil
hydraulic
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JP2000143503A
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Naoki Ishizaki
直樹 石崎
Toshiyuki Yoshida
敏行 吉田
Kazuhiro Obayashi
和弘 大林
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】方向制御と流量制御を一体の弁で行わせること
によって油圧回路を簡易な構成とし装置の場積を小さく
する。 【解決手段】油圧シリンダ2から圧油を排出する油路4
aに、絞り5が設けられる。この絞り5の前後の圧力
P′1(P1を減圧した値)、P2は流量方向制御弁3の
対向する各ポート32、33に加えられる。また流量方
向制御弁3にはバネ34のバネ力がポート33と同じ側
に付与されている。このため圧油排出時に、流量方向制
御弁3は、絞り5の前後差圧P′1−P2がバネ34のバ
ネ力と釣り合うように作動する。このため圧油排出時
に、油圧シリンダ2のシリンダ室2aからの排出流量が
一定値に保たれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧シリンダの流
量を制御する装置に関する。詳しくは油圧シリンダから
排出される流量または油圧シリンダに供給する流量を制
御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】建設機械などの旋回機能に用いられる油
圧モータには、メカニカルブレーキが搭載されている。
油圧モータが駆動されるとメカニカルブレーキが解除さ
れる。油圧モータが停止するとメカニカルブレーキが作
動するように構成されている。
【0003】通常、旋回体は慣性が非常に大きいのに対
して、メカニカルブレーキの容量は停止状態を維持でき
る程度の小さな容量で設計される。このためメカニカル
ブレーキの作動は慣性体である旋回体の停止後でなけれ
ばならない。
【0004】従来から、操作レバーを中立位置に戻して
から一定時間後にメカニカルブレーキを作動させる技術
が知られている。
【0005】図10は実公平5−15601号公報に記
載された従来のブレーキ遅延装置を示している。
【0006】同図10に示すように操作レバーが操作さ
れているときには、操作レバーが操作されていることを
示す信号圧Psが方向制御弁60に入力し方向制御弁6
0がブレーキ解除位置60aに位置する。このため油圧
源1から吐出された圧油は油路65、方向制御弁60、
油路63を通過して油圧シリンダ2に供給される。油圧
シリンダ2に圧油が供給されるとブレーキ8は油圧モー
タ7の回転軸7aから離れるため、油圧モータ7の回転
軸7aは自由に回転し、回転軸7aに接続している慣性
体50は操作レバーの操作量に応じた速度で回転するこ
とができる。つまりメカニカルブレーキは効いていない
状態となる。
【0007】操作レバーが中立位置に戻されると、操作
レバーが操作されていることを示す信号圧Psは方向制
御弁60に入力されなくなる。このため方向制御弁60
がブレーキ作動位置60bに位置する。このため油圧シ
リンダ2内の圧油は油路63、方向制御弁60、油路6
4を介してタンク9に排出される。
【0008】油路64にはオリフィス61と圧力補償弁
62が設けられている。圧力補償弁62にはオリフィス
61の前後の圧力つまり上流、下流の圧力が加えられて
いる。また圧力補償弁62にはバネ62aによるバネ力
が付与されている。圧力補償弁62は圧油排出時に、オ
リフィス61の前後差圧が、バネ62aのバネ力と釣り
合うように作動する。このため圧油排出時にオリフィス
61の前後差圧が一定値に保持され、排出流量が圧力補
償弁62で設定される前後差圧に応じた一定値に保たれ
る。従って操作レバーが中立位置に戻されてから所定時
間後に油圧シリンダ2内の全ての圧油がタンク9に排出
され、ブレーキ8が油圧モータ7の回転軸7aに固定さ
れる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図10に示す従来技術
によれば、上述したように、圧力補償弁62は圧油排出
時に、オリフィス61の前後差圧が、バネ62aのバネ
力に応じた一定値になるように作動する。このため排出
流量は油温の影響を受けることなく一定値に保たれると
いう効果が得られる。
【0010】しかし図10に示す油圧回路では、方向制
御弁60と圧力補償弁62を別々に設けて、個々の機器
で圧油の方向切換えの制御と、圧油の流量の制御を別個
に行わなければならない。このため油圧回路が複雑にな
り装置の場積が大きくなるという問題がある。
【0011】本発明は方向制御と流量制御を一体の弁で
行わせることによって油圧回路を簡易な構成とし装置の
場積を小さくすることを達成することを解決課題とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用、効果】本発明の
第1発明は、油圧源(1)から吐出される圧油が供給さ
れることによって第1の作動位置に変化し圧油が排出さ
れることによって前記第1の作動位置とは異なる第2の
作動位置に変化する油圧シリンダ(2)を備え、前記油
圧シリンダ(2)から排出される圧油の流量が一定とな
るように制御して前記第1の作動位置から前記第2の作
動位置へ所定時間で変化させる油圧シリンダの流量制御
装置において、前記油圧源(1)から吐出される圧油を
前記油圧シリンダ(2)に供給する供給方向と、前記油
圧シリンダ(2)から圧油を排出する排出方向とを切り
換えるとともに、前記油圧シリンダ(2)から排出され
る圧油の流量を制御する流量方向制御弁(3)と、前記
油圧シリンダ(2)から排出される圧油の流量が一定と
なるように前記流量方向制御弁(3)を作動させる手段
(5)とを備えたことを特徴とする。
【0013】第1発明を図1を参照して具体的に説明す
る。
【0014】すなわち流量方向制御弁3は供給位置3a
に切り換えられると、油圧源1から吐出された圧油を油
圧シリンダ2に供給する。このため油圧シリンダ2は第
1の作動位置つまりブレーキ8を解除する位置になる。
また流量方向制御弁3は排出位置3b、3cに切り換え
られると、油圧シリンダ2内の圧油はタンク9に排出さ
れる。このため油圧シリンダ2は第2の作動位置つまり
ブレーキ8を作動する位置になる。このようにして流量
方向制御弁3で圧油の方向切換えの制御がなされる。
【0015】油圧シリンダ2から圧油を排出する油路4
aに、絞り5が設けられる。この絞り5の前後の圧力
P′1(P1を減圧した値)、P2は流量方向制御弁3の
対向する各ポート32、33に加えられる。また流量方
向制御弁3にはバネ34のバネ力がポート33と同じ側
に付与されている。このため圧油排出時に、流量方向制
御弁3は、差圧P′1−P2がバネ34のバネ力と釣り合
うように作動する。したがって圧油排出時には、油圧シ
リンダ2のシリンダ室2aからの排出流量が一定値に保
たれる。このようにして流量方向制御弁3で圧油の流量
制御がなされる。
【0016】そして流量方向制御弁3が排出位置3b、
3c側に切り換えられはじめてから所定時間後に油圧シ
リンダ2内の全ての圧油がタンク9に排出される。この
結果第1の作動位置つまりブレーキ8を解除する位置か
ら第2の作動位置つまりブレーキ8を作動する位置へ所
定時間で変化する。
【0017】以上のように第1発明によれば、流量方向
制御弁3は油圧シリンダ2からの圧油排出時に、絞り5
の前後差圧P′1−P2が、バネ34のバネ力に応じた一
定値になるように作動する。このため排出流量は油温の
影響を受けることなく一定値に保たれるという効果が得
られる。
【0018】しかも第1発明では、方向制御と流量制御
が一体の流量方向制御弁3で行われる。このため油圧回
路の構成が簡易になり装置の場積が小さくなる。
【0019】また第2発明は、油圧源(1)から吐出さ
れる圧油が供給されることによって第1の作動位置に変
化し圧油が排出されることによって前記第1の作動位置
とは異なる第2の作動位置に変化する油圧シリンダ
(2)を備え、前記油圧シリンダ(2)に供給する圧油
の流量が一定となるように制御して前記第2の作動位置
から前記第1の作動位置へ所定時間で変化させる油圧シ
リンダの流量制御装置において、前記油圧源(1)から
吐出される圧油を前記油圧シリンダ(2)に供給する供
給方向と、前記油圧シリンダ(2)から圧油を排出する
排出方向とを切り換えるとともに、前記油圧シリンダ
(2)に供給する圧油の流量を制御する流量方向制御弁
(3)と、前記油圧シリンダ(2)に供給する圧油の流
量が一定となるように前記流量方向制御弁(3)を作動
させる手段(5)とを備えたことを特徴とする。
【0020】第2発明を図9を参照して具体的に説明す
る。
【0021】すなわち流量方向制御弁3′は供給位置
3′a、3′cに切り換えられると、油圧源1から吐出
された圧油を油圧シリンダ2に供給する。このため油圧
シリンダ2は第1の作動位置つまり係合部材8′を係合
(エンゲージ)する位置になる。また流量方向制御弁
3′は排出位置3′bに切り換えられると、油圧シリン
ダ2内の圧油はタンク9に排出される。このため油圧シ
リンダ2は第2の作動位置つまり係合部材8′を非係合
(リリース)する位置になる。このようにして流量方向
制御弁3で圧油の方向切換えの制御がなされる。
【0022】油圧源1から油圧シリンダ2に圧油を供給
する油路4bに、絞り5が設けられる。この絞り5の前
後の圧力P1、P2は流量方向制御弁3′の対向する各ポ
ート33′、32′に加えられる。また流量方向制御弁
3′にはバネ34のバネ力Kがポート33′と同じ側に
付与されている。また流量方向制御弁3′には信号圧P
sがポート32′と同じ側に付与されている。このため
圧油供給時に、流量方向制御弁3′は、差圧P1−P2が
信号圧Psとバネ34のバネ力Kとの一定差圧Ps−Kと
釣り合うように作動する。したがって圧油供給時には、
油圧シリンダ2のシリンダ室2aへの供給流量が一定値
に保たれる。このようにして流量方向制御弁3′で圧油
の流量制御がなされる。
【0023】そして流量方向制御弁3′が供給位置3′
a、3′c側に切り換えられはじめてから所定時間後に
油圧シリンダ2内に圧油が満たされる。この結果第2の
作動位置つまり係合部材8′を非係合する状態から第1
の作動位置つまり係合部材8′を係合する状態へ所定時
間で変化する。
【0024】以上のように第2発明によれば、流量方向
制御弁3′は油圧シリンダ2への圧油供給時に、絞り5
の前後差圧P1−P2が一定値となるように作動する。こ
のため供給流量は油温の影響を受けることなく一定値に
保たれるという効果が得られる。
【0025】しかも第2発明では、方向制御と流量制御
が一体の流量方向制御弁3′で行われる。このため油圧
回路の構成が簡易になり装置の場積が小さくなる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わる油圧シリン
ダの流量制御装置の実施の形態について説明する。
【0027】なお本実施形態では、油圧シリンダを用い
てメカニカルブレーキを作動させる場合を想定してい
る。
【0028】図1は第1の実施形態の油圧回路図を示
す。
【0029】油圧モータ7の回転軸7aは図示しない旋
回体などの慣性体に接続している。回転軸7aにはディ
スク8aが接続しておりプレート8bは油圧シリンダ2
に接続している。ディスク8aとプレート8bとでブレ
ーキ8を構成している。
【0030】油圧シリンダ2のシリンダ室2aに圧油が
供給されるとディスク8aとプレート8bは離れ油圧モ
ータ7の回転軸7aは自由に回転することができる。油
圧シリンダ2のシリンダ室2aから圧油が排出されると
ディスク8aとプレート8bは接触し油圧モータ7の回
転軸7aはブレーキ8によって固定される。つまりメカ
ニカルブレーキが効いている状態になる。
【0031】操作レバー装置10は油圧モータ7の回転
方向や回転速度を制御する図示しない制御弁へ指令信号
を出力するために設けられる。なお後述するようにこの
指令信号は流量方向制御弁3の制御にも用いられる。操
作レバー装置10はピストン12、13とこれらピスト
ン12、13にそれぞれ対応する減圧弁14、15とを
中心に構成されている。操作レバー装置10は操作レバ
ー11を傾動操作するとピストン12または13が下降
し作動する。
【0032】すなわち操作レバー11を中立位置から正
方向に操作するとピストン12が下方に変位し、操作レ
バー11を中立位置から逆方向に操作するとピストン1
3が下方に変位する。ピストン12、13が下方に変位
することによって減圧弁14、15の出力圧がそれぞれ
大きくなる。なお減圧弁14、15で減圧されることに
よって不要となった圧油はタンク9に排出される。
【0033】油圧源1には例えば固定容量型のポンプが
用いられる。油圧源1から吐出された圧油はポンプ吐出
油路20に出力される。ポンプ吐出油路20はポンプ吐
出油路20a、20bにそれぞれ分岐している。ポンプ
吐出油路20bは減圧弁14、15に接続している。こ
のため油圧源1からポンプ吐出油路20、20bを介し
て減圧弁14、15に圧油が供給される。
【0034】油圧源1からポンプ吐出油路20、20b
を介して減圧弁14、15に供給された圧油は、減圧弁
14、15で操作レバー11の操作量に応じた設定圧ま
で減圧される。
【0035】減圧弁14の出口は油路17を介してシャ
トル弁16の一方の入口に連通している。また減圧弁1
5の出口は油路18を介してシャトル弁16の他方の入
口に連通している。またシャトル弁16の出口は油路1
9に接続している。
【0036】したがって操作レバー11を中立位置から
正方向または逆方向に操作すると操作量に応じた圧力P
s(これを信号圧Psという)の圧油が、シャトル弁16
の出口から油路19に出力される。
【0037】流量方向制御弁3は供給位置3a、排出位
置3b、3cの3位置を有している。排出位置3bは絞
りの効果が少なく排出流量が大きくなる位置である。排
出位置3cは絞りの効果が大きく排出流量が小さくなる
位置である。排出位置3c、3bの間では開口面積が連
続的に変化する。
【0038】流量方向制御弁3は受圧面35とこれに対
向する受圧面36を備えている。受圧面35のパイロッ
トポート32には圧油が入力される。また受圧面36の
パイロットポート33には圧油が入力される。受圧面3
6にはバネ34によるバネ力が付与されている。
【0039】受圧面35側にはシリンダ21が設けられ
ている。シリンダ21のシリンダ室21aは油路19に
連通している。油路19を介してシリンダ21のシリン
ダ室21aに信号圧Psが入力されると、この信号圧Ps
によってピストン21bは受圧面35を押す側に移動す
る。したがって流量方向制御弁3は信号圧Psに応じて
移動する。
【0040】流量方向制御弁3にはシリンダポート37
と、ポンプポート38と、タンクポート39とが設けら
れている。
【0041】シリンダポート37は油路4bを介して油
圧シリンダ2のシリンダ室2aに連通している。ポンプ
ポート38はポンプ吐出油路20a、20を介して油圧
源1の吐出口に連通している。すなわち油圧源1は、操
作レバー装置10と油圧シリンダ2のそれぞれに圧油を
供給する共通の油圧源である。油圧源1のポンプ吐出圧
は図示しない圧力制御弁によって圧力P0に制御されて
いる。
【0042】タンクポート39は油路4aを介してタン
ク9に連通している。
【0043】油路4aには第1絞り5が設けられてい
る。流量方向制御弁3のタンクポート39から圧油が排
出されると、圧油は第1絞り5を通過してタンク9に排
出される。このときの第1絞り5の高圧側の圧力つまり
流量方向制御弁3側の圧力をP1とし低圧側の圧力つま
りタンク9側の圧力をP2とする。この実施形態ではタ
ンク9内の圧力がP2となる。
【0044】第1絞り5の高圧側で油路4aは油路22
に接続している。油路22はパイロットポート32に連
通している。油路22には第2絞り6が設けられてい
る。タンクポート39から圧油が排出されているときの
第2絞り6の低圧側の圧力をP′1とする。したがって
パイロットポート32には圧油排出時に第2絞り6の低
圧側の圧P′1が作用する。第2絞り6は流量方向制御
弁3の作動速度を調整するために設けられている。この
ため油路22に第2絞り6を設けない実施も可能であ
る。この場合パイロットポート32には圧油排出時に第
1絞り5の高圧側の圧P1が作用する。
【0045】第1絞り5の低圧側で油路4aは油路23
に接続している。油路23はパイロットポート33に連
通している。したがってパイロットポート33には圧油
排出時に第1絞り5の低圧側の圧P2が作用する。
【0046】次に図1に示す油圧回路の動作について説
明する。
【0047】操作レバー11が中立位置から正方向側ま
たは逆方向側に操作されていると、操作レバー11の操
作量に応じた信号圧Psがシリンダ21を介して流量方
向制御弁3の受圧面35に加えられる。このため流量方
向制御弁3はバネ34を縮める方向に移動し供給位置3
aに位置する。バネ34とシリンダ21のシリンダ室2
1aは、操作レバー11を一定以上操作すると常に流量
方向制御弁3が供給位置3aに位置するように設計され
ている。
【0048】流量方向制御弁3が供給位置3aに位置す
ると、油圧源1から吐出された圧油は、ポンプ吐出油路
20、20a、ポンプポート38、シリンダポート3
7、油路4bを介して油圧シリンダ2のシリンダ室2a
に供給される。このため油圧シリンダ2は、プレート8
bをディスク8aから離す方向に作動する。ディスク8
aとプレート8bが離れるため油圧モータ7の回転軸7
aは自由に回転することができる。つまり信号圧Psが
流量方向制御弁3に作用することによってブレーキ8は
解除される。
【0049】操作レバー11が中立位置に戻されると、
信号圧Psは零となり、信号圧Psはシリンダ21を介し
て流量方向制御弁3の受圧面35に加えられなくなる。
このため流量方向制御弁3はバネ34を伸ばす方向に移
動し最終的に排出位置3bに位置する。
【0050】流量方向制御弁3が排出位置3bまたは3
cに位置すると、油圧シリンダ2のシリンダ室2a内の
圧油は、油路4b、シリンダポート37、タンクポート
39、油路4aを介してタンク9に排出される。このた
め油圧シリンダ2は、プレート8bをディスク8aに押
し当てる方向に作動する。ディスク8aとプレート8b
が押し当てられるため油圧モータ7の回転軸7aは固定
される。つまり信号圧Psが流量方向制御弁3に作用し
なくなることによってブレーキ8が作動する。
【0051】このように信号圧Psの有無に応じて、油
圧シリンダ2への圧油の供給、排出を切り換えて、ブレ
ーキ解除状態またはブレーキ作動状態のいずれかに変化
させることができる。なお本実施形態では信号圧Psを
操作レバー11の動きに対応づけている。しかし信号圧
Psの内容は任意のものを採用することができる。外部
の信号によって油圧シリンダ2への圧油の供給、油圧シ
リンダ2からの圧油の排出を切り換えることができれば
よい。
【0052】つぎにブレーキ8の作動遅延について説明
する。
【0053】操作レバー11が中立位置に戻され信号圧
Psが流量方向制御弁3に加えられなくなると、油圧シ
リンダ2からの圧油排出流量を制御してブレーキ解除状
態からブレーキ作動状態へ所定時間で変化させる制御が
開始される。
【0054】油圧シリンダ2から圧油が排出されると、
圧油は油路4bを通過しシリンダポート37を介してタ
ンクポート39から油路4aに出力される。このため圧
油は油路4a上の第1絞り5を通過する。
【0055】この第1絞り5の高圧側の圧力P1は第2
絞り6でP′1に減圧されて流量方向制御弁3のパイロ
ットポート32に加えられる。また第1絞り5の低圧側
の圧力P2は油路23を介して流量方向制御弁3のパイ
ロットポート33に加えられる。流量方向制御弁3には
バネ34のバネ力がパイロットポート33と同じ側に付
与されている。このため圧油排出時に、流量方向制御弁
3は、差圧P′1−P2がバネ34のバネ力と釣り合うよ
うに作動する。したがって圧油排出時には、油圧シリン
ダ2のシリンダ室2aからの排出流量が一定値に保たれ
る。なお、バネ34のバネ力あるいは第1絞り5の絞り
径あるいは第2絞り6の絞り径を変えることによって排
出流量を変えることができる。
【0056】そして流量方向制御弁3が排出位置3b、
3c側に切り換えられはじめてから所定時間後に油圧シ
リンダ2内の全ての圧油がタンク9に排出される。この
結果ブレーキ8を解除する状態からブレーキ8を作動す
る状態へ所定時間で変化する。
【0057】以上のように本実施形態によれば、流量方
向制御弁3は油圧シリンダ2からの圧油排出時に、第1
絞り5の前後差圧P′1−P2が、バネ34のバネ力に応
じた一定値となるように作動する。このため油圧シリン
ダ2の排出流量は油温の影響を受けることなく一定値に
保たれるという効果が得られる。
【0058】しかも、方向制御と流量制御が一体の流量
方向制御弁3で行われる。このため油圧回路の構成が簡
易になり装置の場積が小さくなる。
【0059】図2は図1に示す流量方向制御弁3の周囲
を一つの弁体で構成する場合の油圧回路を示している。
ただし図2では流量方向制御弁3の排出位置3b、3c
を簡略化して排出位置3bで示している。
【0060】同図2に一点鎖線で示すように流量方向制
御弁3のボディ40に、第1絞り5と、第2絞り6と、
これらと流量方向制御弁3を接続する油路とを内蔵して
いる。これにより油圧回路の構成が更に簡易になり装置
の場積が更に小さくなる。図2に示すようにボディ40
の外側にはSポート、Cポート、Pポート、Tポートを
それぞれ設けている。
【0061】Sポートはシャトル弁16の出口に連通し
ている。またCポートは油圧シリンダ2のシリンダ室2
aに連通している。またPポートは油圧源1の吐出口に
連通している。またTポートはタンク9に連通してい
る。
【0062】次に図3(a)を参照してボディ40の構
造例について説明する。図3(a)はボディ40の断面
図である。
【0063】同図3(a)に示すようにボディ40内に
はスプール31が、長手方向に摺動自在に収容されてい
る。
【0064】スプール31の受圧面35側には、スプー
ル31と略同径のピストン21bが、スプール31と同
方向に摺動自在にボディ40内に収容されている。スプ
ール31の受圧面36側にはバネ34の一端が当接して
いる。バネ34の他端はボディ40の内壁に当接してい
る。Sポートはシリンダ室21aに連通し、Tポートは
スプール31の受圧面36に連通している。Sポートと
ピストン21bとの間には、油路19が形成されてい
る。油路19に連通するシリンダ室21aは、信号圧P
sを受けるピストン21bの受圧面の周囲に形成されて
いる。Tポートとスプール31の受圧面36との間に
は、油路4aが形成されている。
【0065】Pポート、Cポートはスプール31の摺動
方向に対して略垂直な向きに開口している。Pポートと
スプール31との間には、油路20aが形成されてい
る。スプール31の外壁には、油路20aに連通する切
欠部41が形成されている。
【0066】またCポートとスプール31との間には、
油路4bが形成されている。ボディ40の内壁には、油
路4bに連通する切欠部44が形成されている。またス
プール31の外壁には、スプール31が移動すると切欠
部44に連通する切欠部43が形成されている。切欠部
44と切欠部43とが重なる部分の大きさに応じて開口
面積が定まる。
【0067】またスプール31が移動するとスプール3
1側の切欠部41はボディ40側の切欠部44に連通す
る。
【0068】スプール31の外壁には絞り入口穴45が
開口している。絞り入口穴45は切欠部43に連通して
いる。
【0069】スプール31の内部には第1絞り5、第2
絞り6が形成されている。第1絞り5の入口および第2
絞り6の入口は絞り入口穴45に連通している。
【0070】スプール31の内部には油路23、油路2
2が形成されている。油路23は第1絞り5の出口と受
圧面36とを連通している。油路22は第2絞り6の出
口と受圧面35とを連通している。
【0071】図5はスプール31の外観を示す斜視図で
ある。
【0072】同図5に示すようにスプール31の外周に
は溝31bが形成されている。切欠部43は溝31bと
一部が重なるようにスプール31の外周に形成されてい
る。また絞り入口穴45は溝31bに開口されている。
このため切欠部43内の圧油は溝31bを経由して絞り
入口穴45に入ることができる。
【0073】以下図3、図4を参照して動作を説明す
る。
【0074】図3(a)、(b)は信号圧Psがボディ
40のSポートに入力されなくなったときつまり圧油排
出時のスプール31の動きを示している。図3(a)は
ボディ40側の切欠部44とスプール31側の切欠部4
3との重なりが最大の状態つまり開口面積が最大になっ
ている状態を示している。図3(b)はボディ40側の
切欠部44とスプール31側の切欠部43との重なりが
小さい状態つまり開口面積が小さくなっている状態を示
している。
【0075】図4(a)、(b)、(c)は信号圧Ps
がボディ40のSポートに入力されたときつまり圧油供
給時のスプール31の動きを示している。図3(a)、
(b)、図4(a)、(b)、(c)の順で、スプール
31がバネ34を縮ませる方向のストロークXが大きく
なる。
【0076】図3(a)はスプール31がバネ34を縮
ませる方向のストロークXが最小ストロークX0(=
0)のときの状態を示す。図3(b)はスプール31の
ストロークXがX1(>X0)のときの状態を示す。図4
(a)はスプール31のストロークXがX2(>X1)の
ときの状態を示す。図4(b)はスプール31のストロ
ークXがX3(>X2)のときの状態を示す。図4(c)
はスプール31のストロークXが最大ストロークX4
(>X3)のときの状態を示す。
【0077】まず信号圧Psがボディ40のSポートに
入力されなくなったときの動作について図3(a)、
(b)を参照して説明する。
【0078】図3(b)に示すように信号圧Psが零に
なるため、シリンダ室21aでピストン21bは圧油に
よる力を受けなくなる。このため信号圧Psはピストン
21bを介してスプール31の受圧面35に加えられな
くなる。このためスプール31はバネ34によって図中
上方向に移動する。これによりボディ40側の切欠部4
4とスプール31側の切欠部43とが連通する。
【0079】この結果ボディ40の外部の油圧シリンダ
2のシリンダ室2aは、Cポート、油路4b、切欠部4
4、切欠部43、絞り入口穴45、第1絞り5、油路2
3を介してTポートに連通する。また絞り入口穴45は
第2絞り6、油路22を介してスプール31の受圧面3
5に連通する。
【0080】第1絞り5の高圧側の圧力P1は第2絞り
6でP′1に減圧されてスプール31の受圧面35に加
えられる。また第1絞り5の低圧側の圧力P2はスプー
ル31の受圧面36に加えられる。このためスプール3
1は、差圧P′1−P2が一定となるように位置決めされ
る。これにより油圧シリンダ2のシリンダ室2aからの
排出流量が差圧P′1−P2に応じた一定値に保たれる。
第1絞り5を通過した圧油はTポートを介してボディ4
0の外部のタンク9に排出される。
【0081】信号圧Psがボディ40のSポートに入力
されなくなってから所定時間後に油圧シリンダ2内の全
ての圧油がボディ40のTポートを介してタンク9に排
出される。この結果ブレーキ8を解除する状態からブレ
ーキ8を作動する状態へ所定時間で変化する。このとき
の状態を図3(a)に示す。
【0082】つぎに信号圧Psがボディ40のSポート
に入力されたときの動作について図4(a)、(b)、
(c)を参照して説明する。
【0083】図4(a)に示すように信号圧Psがシリ
ンダ室21aを介してピストン21bに与えられる。こ
のため信号圧Psはピストン21bを介してスプール3
1の受圧面35に加えられる。このためスプール31は
バネ34を縮ませる方向に移動し、ボディ40側の切欠
部44とスプール31側の切欠部43とが連通しなくな
る。この結果Cポート、Tポート間が遮断され油圧シリ
ンダ2内の圧油はタンク9に排出されなくなる。
【0084】スプール31のストロークXがX2のとき
には、スプール31側の切欠部41とボディ側の切欠部
44は連通していない。この状態ではPポート、Cポー
ト間は遮断されており油圧源1の圧油は油圧シリンダ2
に供給されない。
【0085】図4(b)に示すようにスプール31のス
トロークXがX3に達すると、スプール31側の切欠部
41とボディ側の切欠部44は連通する。この状態では
Pポート、Cポート間が連通する。すなわちボディ40
外の油圧源1から吐出された圧油は、Pポート、油路2
0a、切欠部41、切欠部44、油路4b、Cポートを
介してボディ40外の油圧シリンダ2に供給されはじめ
る。
【0086】図4(c)はスプール31のストロークX
が最大ストロークX4に達し、スプール31側の切欠部
41とボディ側の切欠部44との重なり、つまり開口面
積が最大になっている状態を示している。図4(b)、
(c)の状態は図2の油圧回路図で流量方向制御弁3が
供給位置3aに位置している場合に相当する。
【0087】こうして信号圧Psがボディ40のSポー
トに入力されることによって油圧シリンダ2のシリンダ
室2aに圧油が満たされ、ブレーキ8が解除される。
【0088】図3、図4に示すように本実施形態によれ
ばスプール31の移動によって方向制御を行い、スプー
ル31の内部に形成した第1絞り5、第2絞り6、油路
22、23によって流量制御を行うようにしたので、流
量方向制御弁3のボディ40の場積を従来の装置よりも
更に小さくすることができる。これにより油圧回路の構
成が更に簡易になり装置の場積が更に小さくなる。
【0089】以下第2の実施形態〜第4の実施形態につ
いて説明する。以下の説明では図1の符号と同一符号は
同一のものであり、適宜説明を省略する。
【0090】図6は第2の実施形態の油圧回路図を示
す。
【0091】図1の油圧回路では第1絞り5が流量方向
制御弁3とタンク9とを接続する油路4a上に設けられ
ていた。図6の油圧回路では図1の第1絞り5に相当す
る絞り5が流量方向制御弁3と油圧シリンダ2とを接続
する油路4b上に設けられている。また図1の第2絞り
6は設けられていない。
【0092】絞り5とチェック弁24は並列に設けられ
ている。チェック弁24は流量方向制御弁3のシリンダ
ポート37から油圧シリンダ2のシリンダ室2aへ向か
う方向のみに圧油を通過させる。
【0093】流量方向制御弁3が供給位置3aに位置し
ている場合には、シリンダポート37から圧油が出力さ
れ、圧油はチェック弁24を通過して油圧シリンダ2の
シリンダ室2aに供給される。
【0094】また流量方向制御弁3が排出位置3b、3
cに位置している場合には、油圧シリンダ2のシリンダ
室2aから排出された圧油は絞り5を通過してタンク9
に排出される。このときの絞り5の高圧側の圧力つまり
油圧シリンダ2側の圧力をP1とし低圧側の圧力つまり
流量方向制御弁3側の圧力をP2とする。
【0095】絞り5の高圧側で油路4bは油路25に接
続している。油路25はパイロットポート32に連通し
ている。したがってパイロットポート32には圧油排出
時に絞り5の高圧側の圧P1が作用する。
【0096】絞り5の低圧側で油路4bは油路26に接
続している。油路26はパイロットポート33に連通し
ている。したがってパイロットポート33には絞り5の
低圧側の圧P2が作用する。
【0097】なお信号圧Psはパイロットポート32と
同じ受圧面35のパイロットポート32aに作用する。
【0098】したがって図6の油圧回路は図1の油圧回
路と同様にしてつぎのように動作する。なお油圧シリン
ダ2への圧油供給時の動作については図1の油圧回路と
同様であるので説明を省略し油圧シリンダ2からの圧油
排出時の動作について説明する。信号圧Psが零になる
と、信号圧Psは流量方向制御弁3のパイロットポート
32aに加えられなくなる。このため流量方向制御弁3
はバネ34を伸ばす方向に移動し排出位置3bまたは3
cに位置する。
【0099】流量方向制御弁3が排出位置3bまたは3
cに位置すると、油圧シリンダ2のシリンダ室2a内の
圧油は、油路4b上の絞り5、シリンダポート37、タ
ンクポート39、油路4aを介してタンク9に排出され
る。
【0100】絞り5の高圧側の圧力P1は油路25を介
して流量方向制御弁3のパイロットポート32に加えら
れる。また絞り5の低圧側の圧力P2は油路26を介し
て流量方向制御弁3のパイロットポート33に加えられ
る。流量方向制御弁3にはバネ34のバネ力がパイロッ
トポート33と同じ側に付与されている。このため圧油
排出時に、流量方向制御弁3は、絞り5の前後差圧P1
−P2がバネ34のバネ力と釣り合うように作動する。
したがって圧油排出時には、油圧シリンダ2のシリンダ
室2aからの排出流量が一定値に保たれる。なお、バネ
34のバネ力あるいは絞り5の絞り径を変えることによ
って排出流量を変えることができる。
【0101】そして流量方向制御弁3が排出位置3b、
3c側に切り換えられはじめてから所定時間後に油圧シ
リンダ2内の全ての圧油がタンク9に排出される。この
結果ブレーキ8を解除する状態からブレーキ8を作動す
る状態へ所定時間で変化する。
【0102】図7は第3の実施形態の油圧回路図を示
す。
【0103】図7の油圧回路では図6と同様に絞り5が
流量方向制御弁3と油圧シリンダ2とを接続する油路4
b上に設けられている。また図1の第2絞り6は設けら
れていない。また図6のチェック弁24も設けられてい
ない。
【0104】流量方向制御弁3が供給位置3aに位置し
ている場合には、流量方向制御弁3のシリンダポート3
7から圧油が出力され、圧油は絞り5を通過して油圧シ
リンダ2のシリンダ室2aに供給される。
【0105】また流量方向制御弁3が排出位置3b、3
cに位置している場合には、油圧シリンダ2のシリンダ
室2aから排出された圧油は絞り5を通過してタンク9
に排出される。
【0106】油圧シリンダ2、絞り5間の油路4b内の
圧力をP1とし、油路4a内の圧力をP2とする。
【0107】油圧シリンダ2、絞り5間で油路4bは油
路25に接続している。油路25はパイロットポート3
2に連通している。したがってパイロットポート32に
は圧力P1が作用する。
【0108】油路4aは油路27に接続している。油路
27はパイロットポート33に連通している。したがっ
てパイロットポート33には圧力P2が作用する。
【0109】なお信号圧Psは流量方向制御弁3のパイ
ロットポート32と同じ受圧面35のパイロットポート
32aに作用する。
【0110】図7の油圧回路はつぎのように動作する。
【0111】信号圧Psが流量方向制御弁3のパイロッ
トポート32aに加えられると、流量方向制御弁3はバ
ネ34を縮める方向に移動し供給位置3aに位置する。
【0112】流量方向制御弁3が供給位置3aに位置す
ると、油圧源1から吐出された圧油は、ポンプ吐出油路
20、20a、ポンプポート38、シリンダポート3
7、絞り5を介して油圧シリンダ2のシリンダ室2aに
供給される。圧油が絞り5を通過するので、この絞り5
の絞り径に応じて油圧シリンダ2への圧油の供給流量が
小さくなる。このため信号圧Psが流量方向制御弁3の
パイロットポート32aに加えられてから所定時間経過
後に油圧シリンダ2のシリンダ室2aが圧油で満たされ
る。つまり信号圧Psが流量方向制御弁3に作用してか
らブレーキ8を解除するまでの時間を遅らせることがで
きる。
【0113】信号圧Psが零になると、信号圧Psは流量
方向制御弁3のパイロットポート32aに加えられなく
なる。このため流量方向制御弁3はバネ34を伸ばす方
向に移動し排出位置3bまたは3cに位置する。
【0114】流量方向制御弁3が排出位置3bまたは3
cに位置すると、油圧シリンダ2のシリンダ室2a内の
圧油は、油路4b上の絞り5、シリンダポート37、タ
ンクポート39、油路4aを介してタンク9に排出され
る。
【0115】油圧シリンダ2、絞り5間の油路4b内の
圧力P1は油路25を介して流量方向制御弁3のパイロ
ットポート32に加えられる。また油路4a内の圧力P
2は油路27を介して流量方向制御弁3のパイロットポ
ート33に加えられる。流量方向制御弁3にはバネ34
のバネ力がパイロットポート33と同じ側に付与されて
いる。このため圧油排出時に、流量方向制御弁3は、差
圧P1−P2がバネ34のバネ力と釣り合うように作動す
る。したがって圧油排出時には、油圧シリンダ2のシリ
ンダ室2aからの排出流量が一定値に保たれる。なお、
バネ34のバネ力あるいは絞り5の絞り径を変えること
によって排出流量を変えることができる。
【0116】そして流量方向制御弁3が排出位置3b、
3c側に切り換えられはじめてから所定時間後に油圧シ
リンダ2内の全ての圧油がタンク9に排出される。この
結果ブレーキ8を解除する状態からブレーキ8を作動す
る状態へ所定時間で変化する。
【0117】図8は流量方向制御弁3の構成例を示して
いる。図1、図6、図7の各実施形態の流量方向制御弁
3を図8の構成のものに代えてもよい。
【0118】図8に示す流量方向制御弁3は供給位置3
a、供給排出位置3d、排出位置3c、3bの3位置を
有している。供給位置3aは絞りの効果が少なく供給流
量が大きくなる位置である。供給排出位置3dは絞りの
効果が大きく供給流量が小さくなる位置である。また供
給排出位置3dでは油圧シリンダ2に供給される圧油の
一部がタンク9に排出される。排出位置3cは絞りの効
果が大きく排出流量が小さくなる位置である。排出位置
3bは絞りの効果が少なく排出流量が大きくなる位置で
ある。
【0119】流量方向制御弁3は、これら供給位置3
a、供給排出位置3d、排出位置3c、3bの間を連続
的に変化する。すなわち流量方向制御弁3が供給位置3
a、供給排出位置3dに位置しているとき、油圧シリン
ダ2のシリンダ室2aへの供給流量を制御する。また流
量方向制御弁3が供給排出位置3d、排出位置3c、3
dに位置しているとき、油圧シリンダ2のシリンダ室2
aからの排出流量を制御する。
【0120】つぎに第4の実施形態について説明する。
【0121】図9は第4の実施形態の油圧回路図を示
す。
【0122】本実施形態では図1、図6、図7に示す油
圧モータ7のブレーキ8の代わりに係合部材8′が用い
られる。係合部材8′はたとえばクラッチである。ディ
スク8′aとプレート8′bとでクラッチ8′を構成し
ている。
【0123】本実施形態の油圧シリンダ2′は、図1、
図6、図7の油圧シリンダ2と異なり圧油が供給される
ことによってディスク8′aとプレート8′bが係合す
る。
【0124】すなわち油圧シリンダ2′のシリンダ室
2′aに圧油が供給されるとディスク8′aとプレート
8′bは係合する。つまりクラッチ8′がつながれた状
態になる。油圧シリンダ2′のシリンダ室2′aから圧
油が排出されるとディスク8′aとプレート8′bは離
れ係合しない。つまりクラッチ8′がリリースされた状
態になる。
【0125】本実施形態の流量方向制御弁3′は供給位
置3′a、3′c、排出位置3′bの3位置を有してい
る。供給位置3′aは絞りの効果が少なく供給流量が大
きくなる位置である。供給位置3′cは絞りの効果が大
きく供給流量が小さくなる位置である。排出位置3′b
は油圧シリンダ2′内の圧油がタンク9に排出される位
置である。
【0126】流量方向制御弁3′は、供給位置3′a、
3′cの間を連続的に変化する。
【0127】図9の油圧回路では図7と同様に絞り5が
流量方向制御弁3′と油圧シリンダ2′とを接続する油
路4b上に設けられている。
【0128】流量方向制御弁3′が供給位置3′a、
3′cに位置している場合には、流量方向制御弁3′の
シリンダポート37から圧油が出力され、圧油は絞り5
を通過して油圧シリンダ2′のシリンダ室2′aに供給
される。
【0129】また流量方向制御弁3′が排出位置3′b
に位置している場合には、油圧シリンダ2′のシリンダ
室2′aから排出された圧油は絞り5を通過してタンク
9に排出される。
【0130】シリンダポート37、絞り5間の油路4b
内の圧力をP1とし、絞り5、油圧シリンダ2′間の油
路4b内の圧力をP2とする。
【0131】シリンダポート37、絞り5間で油路4b
は油路28に接続している。油路28はバネ34と同じ
側のパイロットポート33′に連通している。したがっ
てパイロットポート33′には圧力P1が作用する。
【0132】絞り5、油圧シリンダ2′間で油路4bは
油路29に接続している。油路29はパイロットポート
33′に対向するパイロットポート32′に連通してい
る。したがってパイロットポート32′には圧力P2が
作用する。
【0133】なお信号圧Psは流量方向制御弁3′のパ
イロットポート32′と同じ受圧面35のパイロットポ
ート32′aに作用する。
【0134】図9の油圧回路はつぎのように動作する。
【0135】信号圧Psが流量方向制御弁3′のパイロ
ットポート32′aに加えられると、流量方向制御弁
3′はバネ34を縮める方向に移動し供給位置3′a、
3′cに位置する。
【0136】流量方向制御弁3′が供給位置3′a、
3′cに位置すると、油圧源1から吐出された圧油は、
ポンプ吐出油路20、20a、ポンプポート38、シリ
ンダポート37、絞り5を介して油圧シリンダ2′のシ
リンダ室2′aに供給される。
【0137】シリンダポート37、絞り5間の油路4b
内の圧力P1は油路28を介して流量方向制御弁3′の
パイロットポート33′に加えられる。また絞り5、油
圧シリンダ2′間の油路4b内の圧力P2は油路29を
介して流量方向制御弁3′のパイロットポート32′に
加えられる。流量方向制御弁3′にはバネ34のバネ力
Kがパイロットポート33′と同じ側に付与されてい
る。また流量方向制御弁3′には信号圧Psがパイロッ
トポート32′と同じ側に付与されている。このため圧
油供給時に流量方向制御弁3′は、差圧P1−P2が信号
圧Psとバネ力Kとの一定差圧Ps−Kと釣り合うように
作動する。このため圧油供給時には、油圧シリンダ2′
のシリンダ室2′aへの供給流量が一定値に保たれる。
このため信号圧Psが流量方向制御弁3′のパイロット
ポート32′aに加えられてから所定時間経過後に油圧
シリンダ2′のシリンダ室2′aが圧油で満たされる。
つまり信号圧Psが流量方向制御弁3′に作用してから
クラッチ8′が係合するまでの時間を遅らせクラッチ
8′を緩やかにつなぐことができる。なお、バネ34の
バネ力Kあるいは信号圧Psあるいは絞り5の絞り径を
変えることによって供給流量を変えることができる。
【0138】信号圧Psが零になると、信号圧Psは流量
方向制御弁3′のパイロットポート32′aに加えられ
なくなる。このため流量方向制御弁3′はバネ34を伸
ばす方向に移動し排出位置3′bに位置する。
【0139】流量方向制御弁3′が排出位置3′bに位
置すると、油圧シリンダ2′のシリンダ室2′a内の圧
油は、油路4b上の絞り5、シリンダポート37、タン
クポート39、油路4aを介してタンク9に排出され
る。
【0140】絞り5、油圧シリンダ2′間の油路4b内
の圧力P2は油路29を介して流量方向制御弁3′のパ
イロットポート32′に加えられる。またシリンダポー
ト37、絞り5間の油路4b内の圧力P1は油路28を
介して流量方向制御弁3′のパイロットポート33′に
加えられる。流量方向制御弁3′にはバネ34のバネ力
Kがパイロットポート33′と同じ側に付与されてい
る。
【0141】このため圧油排出時に流量方向制御弁3′
は、差圧P2−P1がバネ力Kと釣り合うように作動す
る。したがって圧油排出時には、油圧シリンダ2′のシ
リンダ室2′aからの排出流量が一定値に保たれる。こ
のため信号圧Psが流量方向制御弁3′のパイロットポ
ート32′aに加えられなくなってから所定時間経過後
に油圧シリンダ2′のシリンダ室2′aの全ての圧油が
タンク9に排出される。つまり信号圧Psが流量方向制
御弁3′に作用しなくなってからクラッチ8′が非係合
されるまでの時間を遅らせクラッチ8′を緩やかにリリ
ースすることができる。なお、バネ34のバネ力Kある
いは絞り5の絞り径を変えることによって排出流量を変
えることができる。
【0142】なお以上説明した実施形態では、ブレーキ
8や係合部材8′を油圧シリンダ2、2′の作動対象と
する場合を想定した。しかし本発明はブレーキ8や係合
部材8′に限定されることなく油圧シリンダの作動対象
は任意である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1の実施形態の油圧回路図である。
【図2】図2は流量方向制御弁の周囲の油圧回路図であ
る。
【図3】図3(a)、(b)は流量方向制御弁のボディ
の断面を示す図で、信号圧が入力されていない状態を示
す図である。
【図4】図4(a)、(b)、(c)は流量方向制御弁
のボディの断面を示す図で、信号圧が入力されている状
態を示す図である。
【図5】図5は、流量方向制御弁に収容されるスプール
の一部の外観を示す斜視図である。
【図6】図6は第2の実施形態の油圧回路図である。
【図7】図7は第3の実施形態の油圧回路図である。
【図8】図8は流量方向制御弁の構成例を示す図であ
る。
【図9】図9は第4の実施形態の油圧回路図である。
【図10】図10は従来技術を示す図である。
【符号の説明】
1…油圧源 2…油圧シリンダ 3…流量方向制御弁 4a、4b…油路 5…絞り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大林 和弘 栃木県小山市横倉新田400 株式会社小松 製作所小山工場内 Fターム(参考) 3H089 AA60 BB27 CC06 DA02 DB45 DB49 EE05 EE14 GG02 JJ14

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧源(1)から吐出される圧油が供
    給されることによって第1の作動位置に変化し圧油が排
    出されることによって前記第1の作動位置とは異なる第
    2の作動位置に変化する油圧シリンダ(2)を備え、前
    記油圧シリンダ(2)から排出される圧油の流量が一定
    となるように制御して前記第1の作動位置から前記第2
    の作動位置へ所定時間で変化させる油圧シリンダの流量
    制御装置において、 前記油圧源(1)から吐出される圧油を前記油圧シリン
    ダ(2)に供給する供給方向と、前記油圧シリンダ
    (2)から圧油を排出する排出方向とを切り換えるとと
    もに、前記油圧シリンダ(2)から排出される圧油の流
    量を制御する流量方向制御弁(3)と、 前記油圧シリンダ(2)から排出される圧油の流量が一
    定となるように前記流量方向制御弁(3)を作動させる
    手段(5)とを備えたことを特徴とする油圧シリンダの
    流量制御装置。
  2. 【請求項2】 油圧源(1)から吐出される圧油が供
    給されることによって第1の作動位置に変化し圧油が排
    出されることによって前記第1の作動位置とは異なる第
    2の作動位置に変化する油圧シリンダ(2)を備え、前
    記油圧シリンダ(2)に供給する圧油の流量が一定とな
    るように制御して前記第2の作動位置から前記第1の作
    動位置へ所定時間で変化させる油圧シリンダの流量制御
    装置において、 前記油圧源(1)から吐出される圧油を前記油圧シリン
    ダ(2)に供給する供給方向と、前記油圧シリンダ
    (2)から圧油を排出する排出方向とを切り換えるとと
    もに、前記油圧シリンダ(2)に供給する圧油の流量を
    制御する流量方向制御弁(3)と、 前記油圧シリンダ(2)に供給する圧油の流量が一定と
    なるように前記流量方向制御弁(3)を作動させる手段
    (5)とを備えたことを特徴とする油圧シリンダの流量
    制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102734353A (zh) * 2012-06-27 2012-10-17 中联重科股份有限公司 制动液压站、制动装置、起升设备和工程机械
CN108275599A (zh) * 2017-01-05 2018-07-13 鞍钢股份有限公司 一种具有延时上闸功能的安全制动器液压控制系统及方法

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