JP3112189B2 - 可変容量型油圧ポンプの容量制御装置 - Google Patents

可変容量型油圧ポンプの容量制御装置

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JP3112189B2
JP3112189B2 JP03285476A JP28547691A JP3112189B2 JP 3112189 B2 JP3112189 B2 JP 3112189B2 JP 03285476 A JP03285476 A JP 03285476A JP 28547691 A JP28547691 A JP 28547691A JP 3112189 B2 JP3112189 B2 JP 3112189B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、斜板を傾転することで
1回転当り吐出量、つまり容量を変更する可変容量型油
圧ポンプの容量を制御する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図1に示すように、ハウジング1内にシ
リンダーブロック2を軸3とともに回転自在に支承し、
このシリンダーブロック2のシリンダー孔4内に嵌挿し
たピストン5をピストンシュー6を介して斜板7に沿っ
て摺動自在とし、前記ハウジング1にサーボピストン8
と可変制御弁9を設け、そのサーボピストン8に設けた
ピン10を前記斜板7に連結し、前記サーボピストン8
の小径受圧室11にポンプ吐出圧を常時供給し、大径受
圧室12にポンプ吐出圧を可変制御弁9で供給制御する
と共に、前記ピン10に設けたカム13でレバー14を
揺動し、その支軸15に設けたアーム16をピン17を
介してバネ受18と連係し、このバネ受18と可変制御
弁9のスプール19との間にスプリング20を取付けて
斜板7の傾転をスプール19にフィードバックする機械
的フィードバック機構21とした可変容量型油圧ポンプ
の容量制御装置が知られている。模式的に示すと図2の
ようになる。この容量制御装置によればポンプ吐出圧×
1回転当り吐出量=一定、つまりトルク一定として容量
を制御できる。また、図2に示すように、可変容量型油
圧ポンプ1(以下可変ポンプという)の容量は、前述の
可変制御弁9とは別に負荷検出弁22を設け、この負荷
検出弁22によってポンプ吐出圧P0 と負荷圧PLSの差
圧が常に一定となるように制御している。前記負荷検出
弁22は吐出路23からのポンプ吐出圧P0 で供給位置
に押され、方向制御弁24からのアクチュエータ25の
負荷圧PLSでドレーン位置に押され、ポンプ吐出圧P0
と負荷圧PLSの差圧が常に一定となるようにしている。
すなわち、前記差圧が小さくなると負荷検出弁22がド
レーン位置となってサーボピストン8の大径受圧室12
がタンク26に接続して斜板7は容量大方向に傾転し、
可変ポンプ1の容量が増加してポンプ吐出圧P0 が高く
なって前記差圧が大きくなる。一方、前記差圧が大きく
なると負荷検出弁22は供給位置となってサーボピスト
ン8の大径受圧室12にポンプ吐出圧が供給されて斜板
7が容量小方向に傾転して可変ポンプ1の容量が減少し
ポンプ吐出圧P0 が低くなって前記差圧が小さくなる。
この作用によって負荷検出弁22はポンプ吐出圧P0
負荷圧PLSの差圧が一定となるように可変ポンプ1の容
量を制御する。これによって、ポンプ吐出圧P0 と負荷
圧PLSの差圧△Pは△P=C1 ×(Q/A)2 となり、
アクチュエータ24の負荷圧に関係なく方向制御弁23
の開度に見合った流量を流すことができ、可変ポンプの
容量も必要な流量のみ出すことができるようになる。但
し、C1は流量係数、Aは方向制御弁の開度、Qはアク
チュエータへ流れる流量である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる容量制御装置で
あると、斜板7の傾転を可変制御弁9にフィードバック
する機械的フィードバック機構21のために構造複雑で
コスト高となるばかりか、部品点数が多く組立が面倒と
なる。また、機械的フィードバック機構21のガタなど
により制御精度が悪くなり、しかも斜板位置を可変制御
弁6にフィードバックするから、可変ポンプ1自体の効
率低下によって斜板位置による実際の1回転当り吐出流
量が理論1回転当り吐出流量に対して誤差が生じ出力
(流量)特性が悪くなる。また、前述の負荷検出弁22
を備えた容量制御装置であると、可変ポンプ1を駆動す
るエンジン27の回転数を変えても前述のポンプ吐出圧
0 と負荷圧PLSの差圧が一定のため方向制御弁23の
開度に対するアクチュエータ24の速度が変わらず、エ
ンジン回転数のセットに見合うアクチュエータ速度が得
られない。例えば、エンジン回転数を最高回転数と最低
回転数の中間の中間回転数にセットした場合にはアクチ
ュエータを最高回転数にセットした時より遅くしたい
が、前述の容量制御装置では最高回転数にセットした時
と同一となってしまう。これを解消するには負荷検出弁
22に差圧セット切換パイロット圧を導き、ポンプ吐出
圧と負荷圧の差圧セットを変えれば良いが、このように
するとエンジン回転数を検出するためのセンサー数や、
差圧セット切換パイロット圧を変更する電磁式リモコン
弁等が必要となってコスト高となる。
【0004】そこで、本発明は前述の課題を解決できる
ようにした可変容量型油圧ポンプの容量制御装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】弁本体50に入口ポート
52と出口ポート53とタンクポート54を連通・遮断
するスプール55及びロッド59を備えたピストン60
を嵌挿してスプール55を連通位置に押す第1・第4受
圧室57,62とスプール55を遮断位置に押す第2・
第3受圧室63,61を形成し、前記入口ポート52と
第1受圧室57を可変ポンプ30の吐出路31における
絞り38の上流側に接続し、出口ポート53を前記サー
ボピストン35の大径受圧室39に接続し、かつその小
径受圧室36を前記吐出路31における絞り38の上流
側に接続し、前記第2受圧室63を可変ポンプ30の吐
出路31における絞り38の下流側に接続し、第3受圧
室61を可変ポンプ30とともに駆動される固定ポンプ
69の吐出路70に接続し、かつこの第3受圧室61を
前記ピストン60に設けた絞り64で第4受圧室62に
接続して可変制御弁41とし、前記弁本体50に第3・
第4受圧室61,62を連通するバイパス油孔71を形
成し、このバイパス油孔71を連通・遮断するポペット
弁73を設け、このポペット弁73をバネ74で遮断位
置に付勢保持し、かつ受圧部75に供給される圧油で連
通位置とし、その受圧部75を前記可変ポンプ30の吐
出路31における絞り38の上流側に接続してポンプ吐
出圧に比例した開度となるバイパス弁76とし、前記弁
本体50に主入口ポート81と入口ポート82とタンク
ポート83を連通、遮断するスプール84及びロッド8
8を備えたピストン89を嵌挿してスプール84を連通
位置に押す第1・第4受圧室86,91とスプール84
を遮断位置に押す第2・第3受圧室92,90を形成
し、その主入口ポート81と第1受圧室86にポンプ吐
出圧を供給し、入口ポート82を前記可変制御弁41の
タンクポート54に接続し、第2受圧室92に負荷圧P
LSを供給し、第3・第4受圧室90,91を前記可変制
御弁41の第3・第4受圧室61,62に接続して負荷
検出弁42とした可変容量型油圧ポンプの容量制御装
置。
【0006】
【作 用】可変制御弁41のスプール55を可変ポン
プ30の吐出路31に設けた絞り38前後の差圧及び固
定ポンプ69の吐出流路に設けた絞り64前後の差圧で
連通位置、遮断位置に切換えてサーボピストン35で斜
板34を傾転できるし、その絞64前後の差圧はポンプ
吐出圧及び固定ポンプ69の単位時間当り回転数で増減
するから、可変容量型油圧ポンプ30の流量変化及び回
転数変化、ポンプ吐出圧変化により可変制御弁41のス
プール55を連通・遮断位置に切換えでき、機械的フィ
ードバック機構を用いずにトルク一定として可変容量型
油圧ポンプ30の容量を制御でき、部品点数が減って簡
単に組立できるし、構造簡単でコスト安となるばかり
か、トルク一定制御の精度を向上できるし、可変容量型
油圧ポンプ30の効率が低下しても流量特性が低下しな
い。しかも、エンジン回転数が一定の時にはポンプ吐出
圧P0 と負荷圧PLSの差圧△PLSを設定値に維持して容
量制御できるし、エンジン回転数の変化を固定ポンプ6
9の流量変化による絞り64前後の差圧△PC 変化とし
て検出し、それによって前記差圧△PLSの設定値を変更
して方向制御弁22の開度が同一でもアクチュエータへ
の流量を増減するからエンジン回転数に応じたアクチュ
エータ速度にでき、しかも固定ポンプ48の吐出路49
に絞りを設ければ良くエンジン回転数センサーや電磁式
比例弁等が不要となってコスト安となる。
【0007】
【実 施 例】図3に示すように、可変ポンプ30の吐
出路31には複数の方向切換弁32を介して複数のアク
チュエータ33が接続され、その可変ポンプ30の容
量、つまり1回転当り吐出量qを増減する斜板34は容
量可変シリンダ35で容量大・小方向に傾転され、この
容量可変シリンダ35の小径受圧室36は通路37で吐
出路31における絞り38の上流側に接続し、大径受圧
室39は通路40で可変制御弁41と負荷検出弁42に
接続している。
【0008】次に可変制御弁41の具体構造を図3に基
づいて説明する。弁本体50のスプール孔51内に入口
ポート52と出口ポート53とタンクポート54を連
通、遮断するスプール55を嵌挿し、入口ポート52の
圧油をスプール55の小孔56で第1受圧室57に連通
し、弁本体50のスプール孔51と同心状のシリンダー
孔58にロッド59を備えたピストン60を嵌挿して同
一受圧面積の第3受圧室61と第4受圧室62を形成
し、そのピストン60には小孔63が形成されて第3・
第4受圧室61,62を連通する絞り64となってお
り、前記ロッド59の一端部をスプール55に当接し、
かつ他端部を第2受圧室63に臨ませ、前記入口ポート
52を油孔64で可変ポンプ30の吐出路31における
絞り38の上流側に接続し、出口ポート58を油孔65
で通路40に接続し、第2受圧室63を油孔66で可変
ポンプ30の吐出路31における絞り38の下流側に接
続し、第3受圧室61のポート67を油孔68で固定ポ
ンプ69の吐出路70に接続し、弁本体50に第3受圧
室61と第4受圧室62を連通するバイパス油孔71を
形成し、弁本体50のポペット弁孔72に嵌挿したポペ
ット弁73をスプリング74で付勢して前記バイパス油
孔71を遮断する位置に保持し、このポペット弁73の
受圧部75に供給される圧油で連通位置に向けて押され
てバイパス弁76を構成し、その受圧部75は油孔77
と油孔64で可変ポンプ30の吐出路31における絞り
38の上流側に接続し、このバイパス弁76はバネ74
で閉じ方向に押され、受圧部75に作用する可変ポンプ
30のポンプ吐出圧P0 で開方向に押されてバイパス弁
76の開度はポンプ吐出圧P0 に比例して大きくなる。
前記可変制御弁40のスプール55は可変ポンプ20が
停止している時にはバネ力で出口ポート53をタンクポ
ート54に連通するドレーン位置となるようにしてあ
り、前記可変制御弁41のスプール55は第1受圧室5
7に作用する圧力で入口ポート52と出口ポート53を
連通する圧油供給位置に向けて押され、第2受圧室63
に作用する圧力で出口ポート53をタンクポート54に
連通するドレーン位置に向けて押され、その第1受圧室
57には可変ポンプ30の吐出路31に設けた絞り38
の上流側の圧力が作用し、第2受圧室63には絞り38
の下流側の圧力が作用して可変制御弁41のスプール5
5は絞り38前後の差圧△P(△P=P0 −P1 )に比
例した第1の力F1 で圧油供給位置に向けて押される。
前記可変制御弁41のスプール55は第3受圧室61に
作用する圧力でピストン60、ロッド59を介して前述
のドレーン位置に向けて押され、第4受圧室62に作用
する圧力で前述の押し力が低減されてスプール55は相
対的に前述の圧油供給位置に向けて押され、その第3受
圧室61には固定ポンプ69の吐出圧油における絞り6
4上流側の圧が作用し、第4受圧室62には絞り64の
下流側の圧力が作用して可変制御弁41のスプール55
は絞り64前後の差圧△PC (△PC =P2 −P3 )に
比例した第2の力F2 でドレーン位置に向けて押され
る。
【0009】次に負荷検出弁42の具体的構造を図3に
基づいて説明する。前記弁本体50のスプール孔80に
主入口ポート81と入口ポート82とタンクポート83
を連通・遮断するスプール84を嵌挿し、主入口ポート
81をスプール83に穿孔した小孔85で第1受圧室8
6に連通し、弁本体50にスプール孔80と同心状にシ
リンダー孔87を穿孔し、このシリンダー孔87にロッ
ド88を有するピストン89が嵌挿されて第3・第4受
圧室90,91を構成しており、そのロッド88は第2
受圧室92に臨み、主入口ポート81が油孔93で可変
ポンプ30の吐出路31における絞り38の下流側に接
続し、入口ポート82が油孔94で可変制御弁41の出
口ポート52に接続し、第2受圧室92が油孔95で方
向制御弁32の負荷圧を検出する回路96に接続してお
り、第3・第4受圧室90,91は前記バイパス油孔7
1のポペット弁73の入口側と出口側、つまり可変制御
弁41の第3、第4受圧室61,62に油孔97,98
で連通している。なお、第4受圧室62はリリーフ弁9
9で設定圧となって図示しないパイロット操作弁等に接
続している。
【0010】これによって、前記負荷検出弁42のスプ
ール84は可変ポンプ30が停止している時にはバネ力
で入口ポート82をタンクポート83に連通するドレー
ン位置となるようにしてあり、前記負荷検出弁42のス
プール84は第1受圧室86に作用するポンプ吐出圧P
0 で主入口ポート81と入口ポート82を連通する圧油
供給位置に向けて押され、第2受圧室92に作用する負
荷圧PLSでドレーン位置に向けて押され、スプール84
はポート吐出圧P0 と最も高い負荷圧PLSとの差圧△P
LS(△PLS=P0 −PLS)に比例した第1の力F1 で圧
油供給位置に向けて押される。前記負荷検出弁42のス
プール84は第3受圧室90に作用する絞り64の上流
側圧力でドレーン位置に向けて押され、第4受圧室91
に作用する絞り64の下流側圧力で圧油供給位置に向け
て押され、負荷検出弁42のスプール84は絞り64前
後の差圧△PC (△PC =PC −P′C )に比例した第
2の力F2 でドレーン位置に向けて押される。
【0011】次に可変ポンプ30の容量制御動作を説明
する。 (可変制御弁41の動作) 可変ポンプ30の回転数が一定でポンプ吐出圧が変化
した時。 ポンプ吐出圧P0 がバイパス弁76のセット圧以下であ
るとバイパス弁76が閉となって、固定ポンプ69の吐
出圧油は全量が絞り64を通過するから、その絞り64
前後の差圧△PC による第2の力F2 が絞り38前後の
差圧△Pによる第1の力F1 よりも大きくなり、可変制
御弁41のスプール55はドレーン位置となり、容量可
変シリンダ35の大径受圧室39が出口ポート53、タ
ンクポート54を通ってタンク78に連通するから小径
受圧室36に作用するポンプ吐出圧P0 で容量可変シリ
ンダ35は左方向に移動して斜板34は容量大方向に傾
転し、可変ポンプ30の1回転当り吐出流量が増大して
単位時間当り吐出量が増大するから絞り38前後の差圧
△Pが大きくなって第1の力F1 が大きくなり、この第
1の力F1 と第2の力F2 がつり合ったところで斜板3
4の位置が保持される。つまり、絞り38前後の差圧が
可変ポンプ30の流量検出手段となって可変制御弁41
にフィードバックされる。前述の状態においてポンプ吐
出圧P0 がバイパス弁76のセット圧以上となるとバイ
パス弁76のポペット73が開き作動して固定ポンプ6
9の吐出圧油の一部がバイパス油孔71を流れるから絞
り64を流れる流量が減少してその絞り64前後の差圧
△PC が低下し、可変制御弁41のスプール55の第2
の力F2 が小さくなるから可変制御弁41のスプール5
5は圧油供給位置となり、ポンプ吐出圧P0 が入口ポー
ト52、出口ポート53から容量可変シリンダ35の大
径受圧室39に供給されて受圧面積差によって容量可変
シリンダ35は右方向に移動して斜板34を容量小方向
に傾転する。これにより、可変ポンプ30の1回転当り
吐出流量が減少して単位時間当り吐出流量も減少するか
ら絞り38前後の差圧△Pが小さくなって第1の力F1
も小さくなり、この第1の力F1 と第2の力F2 がつり
合ったところで斜板34の位置が保持される。
【0012】前述の状態からポンプ吐出圧P0 が更に高
くなると、バイパス弁76のポペット弁73が更に開き
作動してバイパス油孔71の通過流量が増えるから絞り
64を流れる流量が減少して絞り64前後の差圧△PC
が更に小さくなるので、可変制御弁41のスプール55
に作用する第2の力F2 が更に小さくなって可変制御弁
41のスプール55は圧油供給位置となって前述と同様
にして容量可変シリンダ35が右方向に移動し斜板34
が容量小方向に傾転して1回転当り吐出流量が減少して
単位時間当り吐出流量が減少し、前述と同様に絞り38
前後の差圧△Pが小さくなって第1の力F1 も小さくな
り、この第1の力F1 と第2の力F2 がつり合ったとこ
ろで斜板34の位置が保持される。以上のように、可変
ポンプ30の回転数が一定の時にはポンプ吐出圧P0
よって斜板34の位置が決定されてポンプ吐出圧P0 ×
1回転当り吐出流量qが一定、つまりトルク一定に制御
される。
【0013】可変ポンプ30のポンプ吐出圧が一定で
回転数が変化した時。 ある値のポンプ吐出圧P0 で斜板34位置が決定されて
いる状態で可変ポンプ30の回転数が増加すると1回転
当り吐出流量が同じでも単位時間当り吐出流量が増加し
て絞り38前後の差圧△Pが大きくなるが、可変ポンプ
30とともに駆動される固定ポンプ69の単位時間当り
吐出流量も増大して絞り64前後の差圧△PC も大きく
なり、可変制御弁41のスプール55に作用する第1の
力F1 と第2の力F2 は等しくなって可変制御弁41の
スプール55はつり合ったままとなって斜板34の位置
は変化せずに可変ポンプ30の1回転当り吐出流量は変
化しない。このことは可変ポンプ30の回転数が低下し
た時も同様となるから、可変ポンプ30の容量をトルク
一定制御できる。すなわち、固定ポンプ69と絞り64
が可変ポンプ回転数検出手段となる。
【0014】(負荷検出弁40の動作) 可変ポンプ30の回転数が一定の時。 負荷検出弁40の固定ポンプ69の吐出路70に設けた
絞り64前後の差圧△PC による第2の力F2 とポンプ
吐出圧P0 と最高負荷圧PLSの差圧△PLSによる第1の
力F1 が等しくなる位置となり、それによって可変ポン
プ30の斜板34の位置が決定される。前記ポンプ吐出
圧P0 と最高負荷圧PLSの差圧△PLSは方向制御弁32
の開度、つまり操作ストロークに比例し、絞り64前後
の差圧△PC は可変ポンプ30の回転数が一定であれば
固定ポンプ69の吐出量が一定であるから一定であるの
で、操作ストロークが小さい時には前記差圧△PLSが大
きく負荷検出弁42のスプール84に作用する第1の力
1 が前記差圧△PC による第2の力F2 より大きくな
って負荷検出弁40のスプール84は圧油供給位置とな
り、主入口ポート81、入口ポート82より容量可変シ
リンダ35の大径受圧室39にポンプ吐出圧P0 が供給
されるから前述と同様に斜板34は容量小方向に傾転し
て1回転当り吐出流量が減少して単位時間当り流量が減
少し、方向制御弁32を通過する流量が減少して前記の
ポンプ吐出圧P0 と最高負荷圧PLSとの差圧が小さくな
って第1の力F1 が低下し、その第1の力F1 と第2の
力F2 がつり合った位置で斜板34の位置が決定され
る。同様に方向制御弁32の操作ストロークが大きいと
きには前記差△PLSが小さく、可変ポンプ30の斜板3
4の位置は前述の場合よりも容量大方向の位置となる。
これにより、可変ポンプ30の単位時間当り吐出流量は
方向制御弁32の操作ストロークが小さい時には少な
く、大きい時には多くなるので、最高負荷圧によらず方
向制御弁32の操作ストロークに見合った流量制御がで
きてアクチュエータ33の微操作性、つまりファインコ
ントロール性を向上できる。このことは次式からも明ら
かである。 △PLS=P0 −PLS=A2 −A1 /A1 △PC =C1 (A2 −A1 /A1 )(qC N/AG ×1000)2 但し、P0 は可変ポンプ30の吐出圧、PLSはアクチュ
エータの最高負荷圧、A1 はロッド88の受圧面積、A
2 はピストン89の受圧面積、△PC は絞り64前後の
差圧、C1 は流量係数、qC は固定ポンプの吐出容量
(cc/rev)、Nエンジン回転数、AG は絞り64
の面積。
【0015】可変ポンプ30の回転数が変化した時。 可変ポンプ30の回転数が変化すると固定ポンプ69の
回転数も変化するために、前記絞り64前後の差圧△P
C がポンプ吐出圧P0 と最高負荷圧PLSの差圧△PLS
同様に変化するので、斜板34の位置は変化しないが、
可変ポンプ30の単位時間当り吐出流量が増減するか
ら、方向制御弁32を通過する流量が回転数変化により
変化してポンプ吐出圧P0 と最高負荷圧PLSの差圧△P
LSは回転数変化の2乗だけ変化するので、方向制御弁3
2の同一操作ストロークに対する通過流量は回転数変化
だけ変化し可変ポンプ30の回転数に比例した流量制御
弁ができる。このことは次式からも明らかである。 △PLS=C1 (A2 −A1 /A1 )(qC /1000×AG )N2 =C2 (Q /A)2 但し、C2 は方向制御弁32のスプール流量係数、Aは
方向制御弁32のスプールの開口面積、Qは方向制御弁
を流れる流量。例えば可変ポンプ30の回転数が1/2
となると前記差圧△PLSは1/4となり、方向制御弁3
2の同一ストロークに対する通過流量は1/2となる。
【0016】
【発明の効果】可変制御弁41のスプール55を可変ポ
ンプ30の吐出路31に設けた絞り38前後の差圧及び
固定ポンプ69の吐出流路に設けた絞り64前後の差圧
で連通位置、遮断位置に切換えてサーボピストン35で
斜板34を傾転できるし、その絞64前後の差圧はポン
プ吐出圧及び固定ポンプ69の単位時間当り回転数で増
減するから、可変容量型油圧ポンプ30の流量変化及び
回転数変化、ポンプ吐出圧変化により可変制御弁41の
スプール55を連通・遮断位置に切換えでき、機械的フ
ィードバック機構を用いずにトルク一定として可変容量
型油圧ポンプ30の容量を制御でき、部品点数が減って
簡単に組立できるし、構造簡単でコスト安となるばかり
か、トルク一定制御の精度を向上できるし、可変容量型
油圧ポンプ30の効率が低下しても流量特性が低下しな
い。エンジン回転数が一定の時には負荷検出弁42でポ
ンプ吐出圧と負荷圧の差圧を設定値に維持して容量制御
できるし、エンジン回転数の変化を固定ポンプ69の流
量変化による絞り64前後の差圧△PC 変化として検出
し、それによって前記差圧の設定値を変更して方向制御
弁32の開度が同一でもアクチュエータへの流量を増減
するからエンジン回転数に応じたアクチュエータ速度に
でき、しかも固定ポンプ69の吐出路70に絞りを設け
れば良くエンジン回転数センサーや電磁式比例弁等が不
要となってコスト安となる。また、可変制御弁41と負
荷検出弁42とバイパス弁76を1つの弁本体50内に
配設したので、組立性が更に向上するし、全体により一
層コンパクトにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例の具体的断面図である。
【図2】従来例の模式的説明図である。
【図3】本発明の実施例を示す具体的断面図である。
【符号の説明】
30…可変容量型油圧ポンプ、31…吐出路、35…サ
ーボピストン、36…小径受圧室、38…絞り、39…
大径受圧室、41…可変制御弁、42…負荷検出弁、5
0…弁本体、51…スプール孔、52…入口ポート、5
3…出口ポート、54…タンクポート、55…スプー
ル、57…第1受圧室、59…ロッド、60…ピスト
ン、61…第3受圧室、62…第4受圧室、63…第2
受圧室、64…絞り、69…固定ポンプ、70…吐出
路、71…バイパス油孔、73…ポペット弁、74…バ
ネ、75…受圧部、81…主入口ポート、82…入口ポ
ート、83…タンクポート、84…スプール、86…第
1受圧室、88…ロッド、89…ピストン、90…第3
受圧室、91…第4受圧室、92…第2受圧室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 1/20 F04B 1/26 101 F04B 49/00 341 F15B 11/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可変容量型油圧ポンプ30の斜板34を
    サーボピストン35で容量大・小方向に傾転して容量を
    制御する装置において、 弁本体50に入口ポート52と出口ポート53とタンク
    ポート54を連通・遮断するスプール55及びロッド5
    9を備えたピストン60を嵌挿してスプール55を連通
    位置に押す第1・第4受圧室57,62とスプール55
    を遮断位置に押す第2・第3受圧室63,61を形成
    し、前記入口ポート52と第1受圧室57を可変ポンプ
    30の吐出路31における絞り38の上流側に接続し、
    出口ポート53を前記サーボピストン35の大径受圧室
    39に接続し、かつその小径受圧室36を前記吐出路3
    1における絞り38の上流側に接続し、前記第2受圧室
    63を可変ポンプ30の吐出路31における絞り38の
    下流側に接続し、第3受圧室61を可変ポンプ30とと
    もに駆動される固定ポンプ69の吐出路70に接続し、
    かつこの第3受圧室61を前記ピストン60に設けた絞
    り64で第4受圧室62に接続して可変制御弁41と
    し、 前記弁本体50に第3・第4受圧室61,62を連通す
    るバイパス油孔71を形成し、このバイパス油孔71を
    連通・遮断するポペット弁73を設け、このポペット弁
    73をバネ74で遮断位置に付勢保持し、かつ受圧部7
    5に供給される圧油で連通位置とし、その受圧部75を
    前記可変ポンプ30の吐出路31における絞り38の上
    流側に接続してポンプ吐出圧に比例した開度となるバイ
    パス弁76とし、 前記弁本体50に主入口ポート81と入口ポート82と
    タンクポート83を連通、遮断するスプール84及びロ
    ッド88を備えたピストン89を嵌挿してスプール84
    を連通位置に押す第1・第4受圧室86,91とスプー
    ル84を遮断位置に押す第2・第3受圧室92,90を
    形成し、その主入口ポート81と第1受圧室86にポン
    プ吐出圧を供給し、入口ポート82を前記可変制御弁4
    1のタンクポート54に接続し、第2受圧室92に負荷
    圧PLSを供給し、第3・第4受圧室90,91を前記可
    変制御弁41の第3・第4受圧室61,62に接続して
    負荷検出弁42としたことを特徴とする可変容量型油圧
    ポンプの容量制御装置。
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