JP2001316409A - アルコキシアミン存在下の制御されたラジカル重合による多モードポリマー - Google Patents

アルコキシアミン存在下の制御されたラジカル重合による多モードポリマー

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルコキシアミンの存在下での制御されたラ
ジカル重合による多モードポリマー。 【解決手段】 〔化1〕の鎖(1)を含む複数のアルコ
キシアミンの存在下で少なくとも1種のモノマーをラジ
カル重合する多モードポリマーの製造方法。 【化1】 (ここで、RLはモル質量が15以上の一価の基を表
し、Aはアルコキシアミンのコアを表し、nは0でない
整数であり、各アルコキシアミンは異なるnの値を有す
る)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制御されたラジカ
ル重合によって得られるマルチモード(多モード)の分
子量分布を有するポリマー(「多モードポリマー」)の
製造方法に関するものである。平均分子量が異なる複数
の分子のグループ(母集団)からなる場合、その分子量
分布は多モードであるといわれる。これは主ピークの側
面に単純な肩部が存在するか、ゲル透過クロマトグラフ
ィー(GPC)で得られる曲線に複数の極大値が存在す
るかで分かる。
【0002】
【従来の技術】平均分子量が異なる2つの分子群を有す
るポリマーは2モード(bimode)といわれる(2モード
ポリマー)。平均分子量が異なる3つの分子群を有する
ポリマーは3モード(trimode)といわれる(3モード
ポリマー)。この種の多モードポリマーは、材料を構成
する各分子群の各特性が同じ材料中に同時に組み合され
ているので、そうした材料を製造することは材料分野で
の基本的な挑戦である。例えば、高分子量のポリマーは
機械的強度を良くし、低分子量のポリマーは高温での材
料の流動性を良くし、その加工を容易にする。
【0003】特に2モードポリマーの製造方法が求めら
れている。すなわち、この2モードポリマーは一般に機
械特性、特に衝撃強度(ISO規格180のアイゾット
試験および/またはISO規格179のシャルピー試験
で測定)が良く、しかも高温での挙動が良い(ビカー点
が高く、熱撓み温度またはHDTが高い表される)(ビ
カー点:ISO規格306、HDT:ISO規格75)
という両方の利点を有する点でその製造法は有用であ
る。高い機械特性は高分子量のグループに由来する。さ
らに、この2モードポリマーは当業者に周知の成形方法
(押出、射出成形、トランスファー圧縮成形、熱成形)
によって容易に加工できる。この場合に可塑剤の役目を
するのは低分子量のグループである。
【0004】この種のポリマーの製造方法はラジカル重
合の分野では周知で、2段階連続重合プロセスで作られ
る。すなわち、第1の重合で低分子量のポリマーを作
り、このポリマーを反応媒体として第2の高分子量のポ
リマー群を作る(欧州特許第905153号、第905
151号、第881237号)。この方法の欠点は2つ
の反応器を「カスケード」状に設ける必要があり、設備
のコストが大きくなる点にある。別の製造方法は2つの
樹脂を溶融混練する方法である。しかし、この方法は樹
脂の混和性によって混合物の選択の巾が制限される。第
3の製造方法は1つのポリマーに別の種類のポリマーを
部分的にグラフトする方法である。しかし、この方法は
多段階プロセスを必要とする。
【0005】欧州特許第905,151号には2モード
ポリエチレンの製造方法が開示されている。米国特許第
5,723,554号(英国特許第2,304,721
号と同じ)にはニトロキシル型の安定ラジカルの存在下
およびジビニルベンゼンの存在下でのスチレンの重合に
よって多分散性が低いポリスチレンを製造する方法が開
示されている。Polymer Preprints、第40巻、第2
号、366頁、1999年8月(chaumont達)には網状
構造およびゲルを得るためのカップリング剤によるポリ
マー架橋法が記載されている。
【0006】米国特許第5,627,248号、第5,
498,679号および第4,581,429号にはニ
トロキシドによって制御された重合によるポリマー合成
でのポリアルコキシアミンの使用法が開示されている。
これらの3つの特許には1つのポリアルコキシアミンを
一度に使用することしか記載がなく、アルコキシアミン
に共通するベースはTEMPOラジカルである。これら
の特許は基本的にスチレンおよびその誘導体の制御され
たラジカル重合に関するもので、これらの特許で用いら
れているアルコキシアミンは他の型のモノマーの重合に
は適していない。米国特許第5,627,248号には
アルコキシアミン−アゾ混合化合物が開示されている
が、アルコキシアミンと通常の過酸化物またはアゾ開始
剤との混合物は挙げられていない。
【0007】先行文献としては下記特許も挙げることが
できる:米国特許第5,581,429号、WO96/
24620号、フランス国特許出願第9900127
号、第9906329号、第9904405号、第99
01998号、第9812477号(フランス国特許第
2,784,111号)およびT.フクダ達の高分子
(1996年、29、6393)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特定のアル
コキシアミンを用いることによって単一ステップで多モ
ードポリマーを製造する方法を提供する。本発明方法で
は各ポリマー分子群が制御された状態にある。すなわち
分子量分布の各ピークが極めて細くなり、各ポリマー分
子群の分子量の比を制御することができる。本発明方法
は特にブロックコポリマーの製造に適している。
【0009】本発明方法は制御されたラジカル重合法で
ある。ラジカル重合はモノマーのポリマーへの変換率を
関数とした数平均分子量(Mn)の変化曲線が直線にな
ればなる程より良く制御できる。同様に、ラジカル重合
は時間を関数としたMo/Mの自然対数比(Moはモノマ
ーの初期濃度、Mは重合中の所定の瞬間のモノマーの濃
度を表す)の変化曲線が直線になればなる程より良く制
御できる。ラジカル重合法を例えば安定なフリーラジカ
ルで制御することによって、重合媒体中に異なるモノマ
ーを順次導入することによってブロックポリマーをラジ
カル重合法で製造することができる。この方法での生成
中のポリマーはリビングポリマーである。
【0010】本発明方法を用いることによって母集団の
分子量の比がよく制御され且つ鎖の長さが正確に制御さ
れた多モードポリマーを製造することができる。この製
造方法は単一モードのポリマー(単一の分子母集団)の
製造に一般的に用いられている極めて単純なプロセスで
行われる。さらに、この重合法のリビング特性によって
多モードコポリマーを製造することができる。すなわ
ち、通常の反応器で、従来法で得られる生成物よりも良
く定義された多様な生成物をより良く定義された反応速
度で得ることができる。従来用いられてきた安定なラジ
カルは主として〔化3〕で表される2,2,6,6−テ
トラメチル−1−ピぺリジルオキシ(一般にTEMPO
とよばれる)のグループである。
【0011】
【化3】
【0012】このTEMPOから得られる〔化4〕の型
のアルコキシアミンで重合を開始させ、制御することが
できる。
【0013】
【化4】 (ここで、Rは例えばアルキル基)
【0014】しかし、この重合の反応速度はアルコキシ
アミンの初期濃度の関数にはならない。すなわち、この
系では開始剤の量を2倍にしても変換を時間の関数で2
倍に増加させることはできない。すなわち、この場合に
は〔化5〕のようなジアルコシキアミン:
【0015】
【化5】
【0016】を用いて得られる経時変換曲線は〔化6〕
のようなモノアルコキシアミンで得られる曲線と同じで
ある。
【0017】
【化6】
【0018】この系での熱開始反応が極めて大きいこと
がこの効果を生じさせると思われる。従って、初期濃度
が変換反応速度に直接関係するアルコキシアミンを用い
ることが極めて重要である。すなわち、重量平均分子量
が50,000g/モルのポリマーをモノアルコキシア
ミンから合成するのに必要な時間と同じ時間でジアルコ
キシアミンからは重量平均分子量が100,000g/
モルのポリマーを得ることができる。この発見によっ
て、本発明では官能基の異なるアルコキシアミンの混合
物から簡単な重合によって2モードまたは多モードの分
子量分布を有する制御され(かつリビングである)ポリ
マーを製造することができ、低分子量の分子群でのみ構
成されうるポリマーの合成に対して重合条件を変更する
必要がない。
【0019】従来のTEMPOアルコキシアミンをベー
スとする制御されたラジカル重合用の開始系に比較し
て、本発明で用いる特定のアルコキシアミンは反応速度
がアルコキシアミン官能基に対するモノマーのモル比に
依存し、さらに、スチレンまたはその誘導体以外のモノ
マー、例えばアクリレート、メタクリレート、アクリロ
ニトリルまたはポリアクリレートを制御された状態で重
合することができる。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は化学式(1)の
鎖からなる複数のアルコキシアミンの存在下で少なくと
も1種のモノマーをラジカル重合して多モードポリマー
を製造する方法に関するものである:
【0021】
【化7】 〔ここで、RLはモル質量が15を越える一価の基を表
し(モル質量が15のメチル基を除く)、Aはアルコキ
シアミンのコアであり、nは0でない整数であり、各ア
ルコキシアミンは異なるnの値を有する〕
【0022】
【実施の形態】RL基はその位置から窒素原子に対して
β位置にあるといわれる。化学式(1)のnの値はアル
コキシアミンの官能価すなわちアルコキシアミンに含ま
れ重合中に放出可能な化学式(2)のニトロキシド基の
数を表す:
【0023】
【化8】
【0024】本発明では、化学式(1)のアルコキシア
ミンは化学式(2)のニトロキシドを有するという。化
学式(2)のニトロキシド自体は安定なフリーラジカル
であり、その分子は単一のサイトでのみ安定なラジカル
状態にある。すなわち化学式(2)のN−O結合でみら
れる対になってない単一の電子のラジカル状態(一般に
N−Oで表される)の特徴を有する。互いに異なる複
数の化学式(2)のニトロキシドを含むことができるた
めには、アルコキシアミンはnが1以上であることが必
要である。
【0025】「安定なフリーラジカル」とは、空気およ
び大気中の湿度に対して十分に不変で且つ不活性である
ラジカルを意味し、その純粋なラジカルは市販の大部分
の化学製品以上の注意を必要とせずに室温で取扱および
貯蔵可能なものであるということは当業者には理解でき
よう(この点に関してはグリエ(D.Griller)
およびインゴールド(K.Ingold)達のAcco
unts of Chemical Research,
1976、9、13−19またはフォレステル(A.F
orrester)達の「安定なフリーラジカルの有機
化学」、Academic Press,1968を参照
されたい)。
【0026】安定なフリーラジカルと寿命が瞬間的(数
ミリ秒)であるフリーラジカル、例えばペルオキシド、
ヒドロペルオキシド、アゾ型開始剤等の通常の重合開始
剤から生じるフリーラジカルとを混同してはならない。
これらの重合開始剤のフリーラジカルは重合を加速する
が、安定なフリーラジカルは一般に重合を減速する。一
般に、重合開始剤ではなく、しかも、本発明の使用条件
下でのラジカルの平均寿命が少なくとも5分である場合
に「フリーラジカルは安定である」ということができ
る。安定なフリーラジカル分子はこの平均寿命中に「ラ
ジカル状態」と共有結合を介してポリマー鎖と結合した
「結合状態」とを交互に繰り返している。本発明では安
定なフリーラジカルは使用中良好な安定性を有している
のが好ましいということは理解できよう。一般に、安定
なフリーラジカルは室温でラジカルの状態で単離でき
る。安定なフリーラジカルはそのフリーラジカル状態を
分光学方法で特徴付けることができる程度に十分に安定
している。
【0027】安定なフリーラジカルは重合中に成長中の
鎖(成長鎖)と可逆結合を形成する。安定なフリーラジ
カルは、ポリマー鎖の末端で、共有結合によってポリマ
ー鎖と結合した基の状態と、ポリマー鎖から分離した安
定なフリーラジカルの状態とを交互に繰り返し、下記の
プロセスに従ってモノマー単位が挿入される:
【0028】
【化9】 〔ここで、−Mは成長鎖のモノマー単位を表し、Mはモ
ノマー単位を表し、Tはラジカル状態にある単一のサ
イトのみを有する化学式(2)の安定な単官能のフリー
ラジカルを表す〕すなわち、上記プロセスが繰り返さ
れ、成長鎖と安定なフリーラジカルとの間にモノマーが
挿入されてポリマー鎖が成長する。
【0029】各アルコキシアミンはA(−T)n(Aお
よびTは上記の意味を有し、nは少なくとも1の整数で
ある)で表すことができ、重合開始時にはAとT単位と
の間の結合が切断され、重合を開始するAn・基と、重
合を制御する安定なT基とが生成される。すなわち、
Aと末端Tとの間でポリマー鎖が成長する。化学式A
(−T)nのアルコキシアミンは種類の異なる全てのT
からなる。2種類のアルコキシアミンA1とA2とを用
いる場合には、それぞれの官能価FA1とFA2とを〔表
1〕に記載の組み合わせの1つにすることができる。
【0030】
【表1】
【0031】化学式(1)および(2)の炭素原子およ
び窒素原子の残りの原子価は各種の基、例えば水素原子
または炭化水素基、例えば1〜10個の炭素原子を有す
るアルキル、アリールまたはアラルキル基に結合するこ
とができる。化学式(1)および(2)のそれぞれの炭
素原子と窒素原子が2価の基を介して互いに結合して環
を形成することもできる。しかし、化学式(1)および
(2)の炭素原子および窒素原子の残りの原子価は一価
の基に結合するのが好ましい。このような一価の基の例
としてはエチル、プロピル、ブチル、tertブチルまたは
イソプロピル基を挙げることができる。
【0032】RLのモル質量は16以上、好ましくは3
0以上であるのが好ましい。RL基のモル質量は例えば
40〜450にすることができ、例えばRL基はホスホ
リル基すなわち≡P=O基を有するラジカルにすること
ができ、RL基は化学式(3)で表すことができる:
【0033】
【化10】 (ここで、XおよびYはアルキル、シクロアルキル、ア
ルコキシル、アリールオキシル、アリール、アラルキル
オキシル、パーフルオロアルキルまたはアラルキル基か
ら選択することができ、さらに1〜20個の炭素原子を
含むことができ、互いに同一でも異なっていてもよく、
Xおよび/またはYはハロゲン原子、例えば塩素または
臭素またはフッ素または沃素原子にすることもできる)
【0034】RL基は少なくとも1種の芳香族環、例え
ばフェニル基またはナフチル基を含むこともでき、後者
は例えば1〜10個の炭素原子を有するアルキル基で置
換されていてもよい。RL基を有する炭素原子は少なく
とも1個の水素原子をさらに有し、1個または2個の水
素原子を含むのが好ましい。
【0035】化学式(1)のアルコキシアミンが含むこ
とができる化学式(2)のニトロキシドの例としては下
記を挙げることができる:N−tert−ブチル−1−フェ
ニル−2−メチルプロピルニトロキシド、N−(2−ヒ
ドロキシメチルプロピル)−1−フェニル−2−メチル
プロピルニトロキシド、N‐tert−ブチル-1-ジエチル
ホスホノ−2、2−ジメチルプロピルニトロキシド、N
‐tert−ブチル−1−ジベンジルホスホノ−2、2−ジ
メチルプロピルニトロキシド、N‐tert−ブチル−1−
ジ(2、2、2−トリフルオロエチル)ホスホノ−2、
2−ジメチルプロピルニトロキシド、N‐tert−ブチル
−1−ジエチルホスホノ−2−メチルプロピルニトロキ
シド、N−(1−メチルエチル)‐1−シクロヘキシル−
1−ジエチルホスホノニトロキシド、N−(1−フェニ
ルベンジル)‐1−ジエチルホスホノ−1−メチルエチ
ルニトロキシド、N−フェニル−1−ジエチルホスホノ
−2、2−ジメチルプロピルニトロキシド、N−フェニ
ル−1−ジエチルホスホノ−1−メチルエチルニトロキ
シド、N−(1−フェニル−2−メチルプロピル)−1
−ジエチルホスホノメチルエチルニトロキシド。
【0036】アルコキシアミンが単官能(化学式(1)
でn=1)の場合、Aは単官能基であり、例えば下記の
〔化11〕のスチリル基または〔化12〕のアシル基か
ら選択することができる:
【0037】
【化11】 (ここで、フェニル基は必要に応じて置換されていても
よく、Xはハロゲン原子またはヒドロキシ、フェノキ
シ、アルコキシ、アシルまたはシアノ基を表す)
【0038】
【化12】 (ここで、R1、R2およびR3は水素原子、1〜20個
の炭素原子、好ましくは1〜8個の炭素原子を含む直鎖
または分岐鎖のアルキル基または置換されていてもよい
アリール基を表し、互いに同一でも異なっていてもよ
く、R3基はさらに1種以上の異種原子、例えば窒素、
酸素またはフッ素原子を含んでいてもよい)
【0039】一例としては、単官能アルコキシアミンは
〔化13〕で表されるアルコキシアミンの中から選択す
ることができる:
【0040】
【化13】 (ここで、Tは上記の意味すなわち化学式(2)のニト
ロキシドを表す)
【0041】多官能アルコキシアミンの場合、Aは多価
の基である。この場合、アルコキシアミンはフランス国
特許出願第99 06329号に開示されたアルコキシ
アミンの1つにすることができる。多官能アルコキシア
ミンの一部を形成するための多官能基Aの例としては下
記(a)〜(h)が挙げられる:
【0042】
【化14】 (ここで、R1およびR2は炭素数が1〜10の直鎖また
は分岐鎖のアルキル基、必要に応じてハロゲン原子、例
えばF、ClまたはBrによって、あるいは炭素数が1
〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基によって、あるい
はニトロ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボニルま
たはカルボキシル基によって置換されていてもよいフェ
ニルまたはチエニル基;ベンジル基、炭素数が3〜12
のシクロアルキル基、または1つ以上の飽和を有する基
を表し、互いに同一でも異なっていてもよく、Bは炭素
数が1〜20の直鎖または分岐鎖のアルキレン基を表
し、mは1〜10の整数である)
【0043】
【化15】 (ここで、R3およびR4は必要に応じてハロゲン原子、
例えばF、ClまたはBrによって、あるいは炭素数が
1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基によって、ある
いはニトロ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボニル
またはカルボキシル基によって置換されていてもよいア
リール、ピリジル、フリルまたはチネイル基を表し、D
は炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のアルキレン基、フ
ェニレン基またはシクロアルキレン基を表し、互いに同
一でも異なっていてもよく、Pは0〜10である)
【0044】
【化16】 (ここで、R5、R6およびR7は化学式(4)のR1およ
びR2と同じ意味を有し、互いに同一でも異なっていて
もよく、q、rおよびsは1〜5の整数である)
【0045】
【化17】 (ここで、R8は化学式(5)中のR3およびR4と同じ
意味を有し、tは1〜4の整数であり、2≦u≦6)
【0046】
【化18】 (ここで、R9は化学式(7)中のR8基と同じ意味を有
し、2≦v≦6)
【0047】
【化19】 (ここで、R10、R11およびR12は必要に応じてハロゲ
ン原子、例えばClまたはBrによって、あるいは炭素
数が1〜10の直鎖または分岐鎖のアルキル基によって
置換されていてもよいフェニル基を表し、Wは酸素、硫
黄またはセレン原子を表し、wは0または1である)
【0048】
【化20】 (ここで、R13は化学式(4)中のR1と同じ意味を有
し、R14は化学式(5)のR3またはR4と同じ意味を有
する)
【0049】
【化21】 (ここで、R15およびR16は水素原子、炭素数1〜10
の直鎖または分岐鎖のアルキル基、または必要に応じて
ハロゲン原子または異種原子で置換されていてもよいア
リール基を表す)。
【0050】アルコキシアミンはフリーラジカル開始剤
と化学式(2)の安定なフリーラジカルとを反応させて
製造することもできる。すなわち、一般に市販されてい
る多くの開始剤と同様に開始剤が二官能である(すなわ
ちその各分子がラジカル状態の2つの原子を生成する)
場合および開始剤の解離によって2つのフリーラジカル
が生成するまで開始剤がB−Bで表される場合に
は、生成されるアルコキシアミンは化学式B−T(Tは
上記の意味を有する)を有することになる。このような
アルコキシアミンは単官能である(化学式(1)でn=
1)。単官能アルコキシアミンを生成する二官能開始剤
の例としてはジクミルペルオキシドまたはアゾビスイソ
ブチロニトリル(AIBN)が挙げられる。
【0051】フリーラジカル開始剤の官能価は2以上、
特に4以上にすることができる。官能価が4の開始剤の
例としては〔化22〕で表される3,3−ジ(tert−ア
ミルペルオキシ)ブチレートエチルが挙げられる:
【0052】
【化22】
【0053】このペルオキシドはBa−Bb−Baで表す
ことができ、このペルオキシドからBa・−Bb・が生
じ、それぞれアルコキシアミンBa−T(単官能)およ
びT−Bb−T(Bb−T2で表すこともできる)(二官
能)になる。
【0054】フリーラジカル開始剤と化学式(2)のニ
トロキシドとをモノマーの存在下で熱処理することによ
って、少なくとも1種のアルコキシアミンをモノマーの
存在下で発生させることができる。すなわち、開始剤が
二官能である場合および開始剤の解離によって2つのフ
リーラジカルBが生成するまで開始剤がB−Bで表さ
れる場合には、生成されるアルコキシアミンは化学式B
−(M)m−T(Tは上記の意味を有し、Mはラジカル
重合可能なモノマーを表し、mは0でない整数である)
を有することになる。このようなアルコキシアミンは単
官能である(化学式(1)でn=1)。開始剤が(上記
のように)化学式Ba−Bb−Baである場合は、この開
始剤からBa2・−Bb2・が生じ、アルコキシアミンBa
−(M)m−T(単官能)およびT−(M)m−Bb
(M)m'−T(二官能)(mおよびm’は0でない整数
を表す)が混合物として生成されることになる。本発明
では、少なくとも1種のアルコキシアミンはラジカル重
合可能なモノマーの重合した単位を有することができ、
このモノマーはアルコキシアミンと重合させる上記モノ
マーと同一でも異なっていてもよい。すなわち、少なく
とも1種のアルコキシアミンを上記の原理に従って重合
開始時に、重合すべきモノマーの存在下で重合媒体中に
その場(系内)で発生させることもできる。
【0055】フリーラジカル開始剤と化学式(2)のニ
トロキシドとを熱処理してアルコキシアミンを製造する
場合には、ラジカル重合可能なモノマーの存在下または
非存在下で、溶媒の存在下または非存在下に開始剤がフ
リーラジカルを発生させるのに十分な温度でこれらの2
つの成分を加熱する。この熱処理の少なくとも一部はT
emp1/2−20℃〜Temp1/2+20℃の温度下で行
うのが好ましい(Temp1/2は開始剤の50%が1時
間で分解する温度を表す)。過酸、過エステル、過アシ
ル、過炭酸または過ケタール等の開始剤では、化学式
(2)のニトロキシドとの副反応を生じるので、これら
の開始剤はラジカル重合可能なモノマーの存在下で熱処
理して、生成したアルコキシアミンが最初から少なくと
も1つのモノマー単位を含み、モノマー単位を含まない
アルコキシアミンの形成を必要としないようにするのが
好ましい。開始剤およびニトロキシドの各使用量は所望
のアルコキシアミンを生成するのに十分な量にする。一
般に、ニトロキシドを消費する副反応の恐れがある場合
には目標とするアルコキシアミンの化学当量を越えた量
のニトロキシドを用いるのが好ましい。
【0056】アルコキシアミンを製造するのに必要な成
分は一般に[(SFR)]/[(INIT)FINIT]の
比が0.8〜1.5、好ましくは1〜1.4となる量で
導入される。ここで、(SFR)は安定なフリーラジカ
ルのモル数を表し、(INIT)はフリーラジカル開始
剤のモル数を表し、FINITは官能価すなわち開始剤の各
分子が発生できるフリーラジカル状態の原子の数を表
す。
【0057】フリーラジカル開始剤は公知のラジカル重
合開始剤の中から選択できる。この開始剤はジアシルペ
ルオキシド、ペルオキシエステル、ジアルキルペルオキ
シド、ペルオキシアセタールまたはアゾ化合物から選択
することができるラジカル重合開始剤である。特に適し
た開始剤は下記のものである:tert−ブチルペルオキシ
イソプロピルカーボネート、tert−ブチルペルオキシ2
−エチルヘキシルカーボネートジクミルペルオキシド、
ジ−tert−ブチルペルオキシド、1,1−ビス(tert−
ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(te
rt−ブチルペルオキシ)‐3,3,5‐トリメチルシク
ロヘキサン、tert−ブチルペルオキシアセテート、tert
−ブチルクミルペルオキシド、tert−ブチルペルベンゾ
エートtert−ブチルペル(2−エチルヘキサノエー
ト)、2,2−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ブタ
ン、ブチル4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)バ
レレート、エチル3,3−ビス(tert−ブチルペルオキ
シ)ブチレート、2,2−ビス[4,4−ジ(tert-ブ
チルペルオキシ)シクロヘキシル]プロパン。
【0058】アゾ型開始剤の例としては、〔化23〕で
表される類が挙げられる:
【0059】
【化23】 (ここで、Ra、Rb、Rc、Rd、ReおよびRfは例えば
1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアル
キル基、あるいはシアノまたはエステルまたはグアニジ
ンまたは酸基等の極性基を表し、互いに同一でも異なっ
ていてもよい)
【0060】このような開始剤の例としては下記を挙げ
ることができる:4,4'−アゾビス(4−シアノペン
タノン酸)、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニ
トリル酸)、2,2'−アゾビス(2−アミノプロパ
ン)ジヒドロクロリド、アゾビスイソブチロニトリル。
【0061】「モノマー」とはラジカル(共)重合可能
な任意のモノマーを意味する。この「モノマー」には複
数のモノマーの混合物が含まれる。「モノマー」はビニ
ル、ビニリデン、ジエン、オレフィンまたはアリルモノ
マーから選択することができる。「ビニルモノマー」と
はアクリル酸またはそのアルカリ金属またはアルカリ土
類金属の塩、例えばナトリウム、カリウムまたはカルシ
ウム塩、(メタ)アクリレート、芳香族ビニルモノマ
ー、ビニルエステル、(メタ)アクリロニトリル、(メ
タ)アクリルアミドおよび炭素数が1〜18のアルキル
のモノ−およびジアルキル(メタ)アクリルアミドおよ
び無水マレイン酸およびマレイン酸のモノエステルおよ
びジエステルを意味する。(メタ)アクリレートは特に
〔化24〕で表されるものにものにすることができる:
【0062】
【化24】 (ここで、R0は直鎖または分岐鎖を有する炭素数1〜
18の第1、第2または第3アルキル基、炭素数5〜1
8のシクロアルキル基、炭素数1〜18のアルコキシ部
と炭素数1〜18のアルキル部を有するアルコキシアル
キル基、炭素数1〜18のアルキルチオ部と炭素数1〜
18のアルキル部とを有するアルキルチオアルキル基、
アリール基およびアリールアルキル基の中から選択さ
れ、これらの基は必要に応じてさらに少なくとも1つの
ハロゲン原子(例えばフッ素)および/または少なくと
も1つの保護したヒドロキシ基で置換されていてもよ
く、上記アルキル基は直鎖であるか、分岐鎖を有してい
てもよい)。さらには、グリシジル、ノルボルニルまた
はイソボルニル(メタ)アクリレートにすることもでき
る。
【0063】「メタクリレート」の例としてはメチル、
エチル、2,2,2−トリフルオロエチル、n‐プロピ
ル、イソプロピル、n‐ブチル、sec−ブチル、tert−
ブチル、n‐アミル、i‐アミル、n‐ヘキシル、2−
エチルヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、i-オクチ
ル、ノニル、デシル、ラウリル、ステアリル、フェニ
ル、ベンジル、β-ヒドロキシエチル、イソボルニル、
ヒドロキシプロピルまたはヒドロキシブチルメタクリレ
ートを挙げることができる。上記の式で表される「アク
リレート」の例としては、メチル、エチル、n‐プロピ
ル、イソプロピル、n‐ブチル、sec‐ブチル、tert−
ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、イソオクチ
ル、3,3,5‐トリメチルヘキシル、ノニル、イソデシ
ル、ラウリル、オクタデシル、シクロヘキシル、フェニ
ル、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチ
ル、エトキシエチル、ペルフルオロオクチルまたはベヘ
ニルアクリレートを挙げることができる。
【0064】「芳香族ビニルモノマー」とはスチレン、
ビニルトルエン、α-メチルスチレン、4−メチルスチ
レン、3−メチルスチレン、4−メトキシスチレン、2
−(ヒドロキシメチル)スチレン、4−エチルスチレ
ン、4−エトキシスチレン、3,4−ジメチルスチレ
ン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−ク
ロロ−3−メチルスチレン、3−(tert−ブチル)スチレ
ン、2,4−ジクロロスチレン、2,6‐ジクロロスチレ
ンおよび1-ビニルナフタレン等の不飽和エチレンを含む
芳香族モノマーを意味する。
【0065】「ビニルエステル」としては酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、塩化ビニルおよび弗化ビニルを挙
げることができる。「ビニリデン」モノマーとしては弗
化ビニリデンが挙げられる。「ジエンモノマー」とは例
えばブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、イソプ
レン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、
1,4−ヘキサジエン、1,5‐ヘキサジエン、1,9−
でカジエン、5‐メチレン−2−ノルボルネン、5‐ビ
ニル−2−ノルボルネン、2−アルキル−2,5‐ノル
ボルナジエン、5‐エチレン−2−ノルボルネン、5‐
(2−プロぺニル)−2−ノルボルネン、5‐(5‐へ
キセニル)−2−ノルボルネン、1,5‐シクロオクタ
ジエン、ビシクロ[2.2.2]オクタ−2,5‐ジエン、
シクロペンタジエン、4,7,8,9‐テトラヒドロイン
デンおよびイソプロピリデンテトラヒドロインデン等の
直鎖または環状の共役または非共役ジエンから選択され
るジエンを意味する。「オレフィン」モノマーとしては
エチレン、ブテン、ヘキセンおよび1−オクテンを挙げ
ることができ、また、フッ素化オレフィンモノマーも挙
げられる。
【0066】本発明方法でブロックポリマーを製造する
ことができる。すなわち、本発明方法では第1モノマー
の重合で第1のリビングポリマーブロックができ、次い
で第2モノマーの重合媒体中に第1のリビングポリマー
ブロックを入れることによって第1のブロックに別のポ
リマーブロックを結合させることができる。このように
してブロックコポリマーを製造することができる。例え
ば1つまたは複数のポリスチレンブロックと1つまたは
複数のポリブタジエンブロックとを含むコポリマーある
いは1つまたは複数のポリスチレンブロックと1つまた
は複数の(メタ)アクリレート型ブロックとを含むコポ
リマーを製造することができる。
【0067】実際には同じ装置内で各ブロックを順次製
造することができる。すなわち、第1のモノマーが消費
されて第1ブロックが製造されたときに、第2のブロック
を製造するための第2のモノマーを導入するだけで十分
であり、攪拌を停止する必要はなく、冷却またはその他
を中断する必要もない。当然、各ブロックを生成するた
めの条件、例えば重合媒体の温度はモノマーの種類に合
わせることができる。ブロックを作りたいモノマーの重
合媒体中にリビングポリマーを入れることによって所望
数のブロックをリビングポリマーに結合することができ
る。
【0068】本発明はブロックポリマーの製造方法にも
関するものである。本発明方法では第1のリビングブロ
ックを作った後に、この第1のブロックに結合する別の
ブロックを作るために少なくとも1つの他のモノマー中
に第1のリビングブロックを入れてリビングジブロック
を作り、製造したいブロックの数に応じてこれを繰り返
す。本発明はジブロックポリマーの製造方法にも関する
ものである。この場合には、第1のモノマーを重合して
第1のリビングブロックを作る段階と、この第1のリビ
ングブロックを重合したい第2のモノマーに加えて第1
のブロックに結合した第2のブロックを生成させる段階
とを含む。本発明はさらにトリブロックポリマーの製造
方法に関するものでもある。この場合には上記方法で製
造されたジブロックポリマーの存在下で第3のモノマー
を重合してジブロックポリマーに結合した第3のブロッ
クを生成する段階を含む。
【0069】上記原理でブロックコポリマーを製造する
場合、新しいモノマーは種々の方法、特に下記の方法で
重合することができる:a)重合温度を変えて(または
変えないで)、重合媒体に新しいモノマーを直接添加す
る。b)重合温度を変えて(または変えないで)a)の
残留モノマーを蒸発させた後に新しいモノマーを添加す
る。c)温度を下げて上記の重合を抑止した後、a)の
残留モノマーを蒸発させて(または蒸発させないで)、
次いで新しいモノマーに適した重合温度に温度を上げて
新しいモノマーを添加する。
【0070】例えば下記のブロックポリマーを製造する
ことができる:ポリスチレン−b−ポリ(メチルメタク
リレート)、ポリスチレン−b−ポリ(スチレンスルホ
ネート)、ポリスチレン−b−ポリアクリルアミド、ポ
リスチレン−b−ポリメタクリルアミド、ポリ(メチル
メタクリレート)‐b−ポリ(エチルアクリレート)、
ポリスチレン−b−ポリ(ブチルアクリレート)、ポリ
ブタジエン−b−ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ
イソプレン−b−ポリ(スチレン−co‐アクリロニト
リル)、ポリブタジエン−b−ポリ(スチレン−co‐
アクリロニトリル)、ポリ(スチレン−co‐ブチルア
クリレート)−b−ポリ(メチルメタクリレート)、ポ
リスチレン−b−ポリ(ビニルアセテート)、ポリスチ
レン−b−ポリ(2-エチルヘキシルアクリレート)、ポ
リスチレン−b−ポリ(メチルメタクリレート−co‐
ヒドロキシエチルアクリレート)、ポリスチレン−b−
ポリブタジエン−b−ポリ(メチルメタクリレート)、
ポリブタジエン−b−ポリスチレン−b−ポリ(メチル
メタクリレート)、ポリスチレン−b−ポリ(ブチルア
クリレート)‐b−ポリスチレン、ポリスチレン−b−
ポリブタジエン−b−ポリスチレン、ポリスチレン−b
−ポリイソプレン−b−ポリスチレン。
【0071】ポリ(ペルフルオロオクチルアクリレー
ト)−b−ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(ペル
フルオロオクチルアクリレート)−b−ポリスチレン、
ポリ(ペルフルオロオクチルアクリレート)−b−ポリ
(ベヘニルアクリレート)、ポリ(ペルフルオロオクチ
ルアクリレート)−b−ポリ(ステアリルメタクリレー
ト)、ポリ(n‐オクチルアクリレート)−b−ポリ
(メチルメタクリレート)。
【0072】本発明で、全てのアルコキシアミンが同じ
安定なニトロキシド基を含み、別の型の安定ラジカル
(ニトロキシドまたは非ニトロキシド)を含まない複数
のアルコキシアミンを用いてNモード(N個の異なる分
子群、従ってNは0でない整数)を有する多モードポリ
マーを製造する場合には、最も小さい分子量のモードの
分子量と寸法とがわかれば、各モード(すなわち各分子
母集団)の寸法および数平均分子量を予測することがで
きる。すなわち、この場合には官能価がそれぞれn
1、...ni、...nNのN個のアルコキシアミンA
1、...Ai、...ANの混合物で重合を開始する。この
アルコキシアミンの官能価はiとともに増加し、A1は
アルコキシアミンの最低の官能価を有し、ANはアルコ
キシアミンの最高の官能価を有し、アルコキシアミンA
iの官能価はアルコキシアミンA1の官能価のxi倍に
なる(xi=ni/n1)。このアルコキシアミンをそ
れぞれ濃度(A1)、...(Ai)、...(AN)で媒体
に導入して重合を行う。各アルコキシアミンの母集団を
yi=(Ai)/(A1)によってアルコキシアミンA
1に対して求めることができ、各アルコキシアミンは数
平均分子量がMiで、比率Pi(従って、Piはポリマ
ーの合計分子量に対するAiから生じるポリマーの分子
量の比)の分子母集団になる。この場合、 yi=(Σxjj)Pi/xi(1−Pi)(j≠i) であり、従って、下記関係式が得られる: Mi=xi×M1i=xii/(Σxii)。
【0073】これらの条件下で、同じ重合条件でアルコ
キシアミンA1を用いた試験を行うだけで、N個のアル
コキシアミンを用いて開始した最終ポリマーの分子量分
布を予測することができる。このモノマーは直接導入す
る(塊重合の場合)か、溶液またはエマルションの形で
系に導入することができる。副反応を考えて、用いるア
ルコキシアミンの種類に応じて重合中にアルコキシアミ
ンのニトロキシドの一部の濃度を低くすることもでき
る。この場合には重合の制御特性を十分に維持するため
に、(置換すべき量の関数で)選択された量の追加ニト
ロキシドを必要に応じて媒体に添加することができる。
このニトロキシドは対象となるアルコキシアミンのニト
ロキシド成分に対応してもしなくてもよいが、化学式
(2)に従う。
【0074】各アルコキシアミンは重合反応器に導入す
る前に互いに混合するか、重合反応器に別々に導入する
ことができる。このようなアルコキシアミン混合物も本
発明の対象である。本発明の重合媒体はこのようなアル
コキシアミン混合物である。得られたポリマーはゲル透
過クロマトグラフィー(GPC)によって特徴付けるこ
とができる。クロマトグラムによって各群のポリマー分
子を可視化できる。
【0075】特に以下に例示する方法を利用することが
できる。Polymer Laboratoriesの30cmのPLゲル混
合床カラムを直列に用いて2g/lのポリマーTHF溶
液のサンプル80μlを分析する。溶離は1ml/分、
カラム温度は40℃にする。正の差動モードで30℃に
調節したウォーター2410屈折計によって検出する。
感度は4mVである。(共)重合はモノマーを考慮に入
れて当業者に周知な通常の条件下で行う。すなわち、
(共)重合は塊重合、溶液重合、乳化重合または懸濁重
合で、50〜250℃、好ましくは70〜160℃の温
度で行うことができる。
【0076】重合は一般に選択したアルコキシアミンの
官能価に応じて多モードポリマーとなるように行なうこ
とができ、例えば、少なくとも1つの分子母集団の数平
均分子量が10,000〜200,000、例えば3
0,000〜150,000となり、少なくとも1つの
他の分子母集団の数平均分子量が20,000〜200
0,000、例えば60,000〜1,200,000
となるように行なう。一般に、本発明では、異なる値の
(化学式(1)の)nを有する2〜5種、好ましくは2
または3種つのアルコキシアミンを用いて、用いたアル
コキシアミンの数と同じ数の異なる母集団を有する多モ
ードポリマーを作る。得られた多モードポリマーは一般
に2〜5、好ましくは2または3つの母集団を有する。
最終ポリマーの数平均分子量を増加させるために、必要
に応じてモノマー/アルコキシアミンモル比および/ま
たは反応時間を大きくすることもできる。
【0077】本出願はさらに、上記化学式(1)の鎖を
有する複数のアルコキシアミンを含む組成物に関するも
のである。各アルコキシアミンは異なるnの値を有す
る。この組成物では少なくとも2種のアルコキシアミン
のRL基のモル質量が16以上であるのが好ましい。こ
の組成物では少なくとも1種、例えば2種のアルコキシ
アミンのRL基のモル質量が30以上、好ましくは40
〜450であるのが好ましい。この組成物では少なくと
も1種、例えば2種のアルコキシアミンのRL基がホス
ホリル基を含むことができる。この組成物では少なくと
も1種、例えば2種のアルコキシアミンにおいてRL
を有する炭素原子が少なくとも1種の水素原子も含むの
が好ましい。この組成物ではアルコキシアミンが上記の
組み合わせに従って官能価を有することができ、例えば
少なくとも1種のアルコキシアミンは官能価が1であ
り、少なくとも1種の他のアルコキシアミンは官能価が
少なくとも2、例えば2〜8である。
【0078】この組成物では少なくとも1種、例えば2
種のアルコキシアミンをフリーラジカル開始剤とニトロ
キシドとの反応で製造することができる。必要な場合に
はラジカル重合可能なモノマーを存在させることができ
る。既に述べたように、少なくとも1種、例えば2種の
アルコキシアミンはラジカル重合可能な少なくとも1種
のモノマーの重合単位を含むことができる。
【0079】本発明組成物は重合前に混合物の形に作
り、本発明方法に従って行なう制御される任意のラジカ
ル重合の開始で用いることができる。本発明の重合プロ
セス中に成長するポリマー鎖はその末端に化学式(2)
のニトロキシドを有し、これらのニトロキシドと一緒に
重合したモノマー単位を含むコアAを有する化学式
(1)のアルコキシアミンを形成するので、重合媒体自
体も本発明の組成物と考えなければならない。この場
合、本発明組成物の存在下で重合を行う。従って、本発
明方法によって製造された多モードポリマーは重合中ま
たは重合後に本発明組成物になる。この多モードポリマ
ーでは各分子母集団はアルコキシアミンの1つと結合し
ている。このポリマーを有する組成物もまた本発明の組
成物である。
【0080】
【実施例】以下の実施例では特に下記の化合物を用い
た:
【化25】
【0081】SG1はニトロキシドN−1−ジエチルホ
スホノ−2−ジメチル−N−1ジメチルエチルN−オキ
シルを意味する(N−tert−ブチル−1−ジエチル−ホ
スホノ−2,2−ジメチルプロピルニトロキシドともよ
ばれる)。TEMPOは2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジンN−オキシルを意味する。下記のアルコキシ
アミンも用いた:
【0082】
【化26】
【0083】上記の化学式において、tBuはtert−ブ
チル基を、Etはエチル基を表す。以下の実施例では下
記の略語を用いる: Mw:重量平均分子量 Mn:数平均分子量 PI:多分散指数(=Mw/Mn) GPC:ゲル透過クロマトグラフィー CV:モノマーのポリマーへの変換率〔比:100×
(Mo−M)/M〕 (ここで、Moはモノマーの初期濃度、Mはある瞬間の
モノマー濃度を表す)
【0084】実施例1 アルコキシアミン−開始剤混合物、SG1ニトロキシド
を追加導入 反応器に5mlのスチレン(4.5g、43.6mmo
l)、20mgのTriams(1.58×10-5mo
l)、4.1mg(2.5×10-5mol)のアゾビス
イソブチロニトロール(AIBN)および25.3mg
(6.3×10 -5mol)の純度73%のSG1を導入
する。変換率が100%であるとした時の理論的分子量
は、Triamsから生じる母集団の150,000g
/molと、AIBNから生じる母集団の50,000
g/molである。
【0085】反応器を脱気した後、123℃で攪拌を開
始する。3.8時間後、加熱を停止し、得られたポリマ
ーを分析する(得られた変換率は70%、理論的分子量
は105,000g/molおよび35,000g/m
ol)。GPC分析で極めて明瞭な2つのピークが存在
するクロマトグラムが得られた: 第1のピーク:Mn1=34,600g/mol;PI1
=1.03 第2のピーク:Mn2=90,000g/mol;PI2
=1.08
【0086】実施例2(比較例) TriamsおよびAIBN、SG1追加なし 実施例1の反応を繰り返すが、SG1の追加はなしにし
た。2時間後、85%の変換率が達成された。低分子量
側を向いた小さな肩部を有する単一の広いピーク(PI
=1.5)が得られた。実施例3(比較例) AIBN/TEMPO 5mlのスチレン(43mmol)、0.0177gの
TETRATEMPO(1.13×10-5mol)およ
び3.3gのAIBN(2×10-5mol)を7.3m
gのTEMPO(4.7×10-5mol)と一緒に用い
る。他の操作は実施例1と同じである。5時間重合した
後にポリマーが得られ、このポリマーのクロマトグラム
は高分子量を向いた小さな肩部を有する単一の広いピー
ク(PI=1.4)しか示さない。
【0087】実施例4、5 2モードコポリマーの合成 MonamsおよびDiamsアルコキシアミンを出発
材料とするアルコキシアミンの混合物を反応器内で製造
し、〔表2〕に記載の組成比でスチレンを添加する。得
られた混合物を窒素でフラッシした後、温度を120℃
に上げ、激しい攪拌を維持する。サンプル(5g)を1
/2時間ごとに抜き出す。このサンプルは80℃の減圧
下に抜き取る。各サンプルに対するスチレンの変換率を
固形分から測定する。変換率が50%になってから反応
器の加熱を停止する。混合物を冷却した後、残留モノマ
ーを減圧蒸発させて変換度を再評価する。続いてポリマ
ーをGPCで分析する。前段階で得られたポリマー20
gを出発材料として、このポリマーを150gのブチル
アクリレートに希釈して重合を続け、400mgの追加
のSG1ニトロキシドを添加する。混合物を脱気し、変
換率が約60%になるまで120℃で重合を続ける。得
られたコポリマーを立体除外クロマトグラフィーで分析
する。
【0088】
【表2】
【0089】この実施例の場合、重合をモニターすると
時間を関数としたln(Mo/M)がほぼ直線になり、
重合が良く制御されていることがわかる。さらに、x2
が2のとき、Mn2がMn1の約2倍であることがわか
る。
【0090】実施例6〜8 第2の母集団の分子量が第1の母集団の分子量の3倍で
ある2つの母集団 実施例4、5と同様に操作するが、Diamsの代わり
にTriamsを〔表3〕に示す量で用いた。結果は
〔表3〕に示してある。
【0091】
【表3】
【0092】これらの実施例の場合、重合をモニターす
ると時間を関数としたln(Mo/M)がほぼ直線にな
り、り、重合が良く制御されていることがわかる。さら
に、x2が3のとき、Mn2がMn1の約3倍であること
がわかる。
【0093】実施例9〜11 3つの母集団を有するポリスチレンの合成 この実施例で用いるアルコキシアミンの混合物は〔表
4〕に記載の比率を有するMonams、Diamsお
よびTriamsからなる混合物である。重合操作は上
記と同じである。
【0094】
【表4】
【0095】これらの実施例の場合、重合をモニターす
ると時間を関数としたln(Mo/M)がほぼ直線にな
り、重合が良く制御されていることがわかる。
【0096】実施例12 2つの母集団を有するポリ(ブチルアクリレート)の合
実施例4と同じ重合操作を用いるが、スチレンの代わり
にブチルアクリレートを用い、出発材料のアルコキシア
ミン混合物中に存在するニトロキシド官能基の合計数に
対して4mol%のSG1ニトロキシドを添加する。開
始剤混合物の組成および用いたモノマーの量は〔表5〕
に要約してある(Diamsは用いない)。2モードの
ポリ(ブチルアクリレート)が得られる。
【0097】
【表5】
【0098】x2が3のとき、Mn2がMn1の約3倍で
あることがわかる。
【0099】実施例13 2つの母集団を有する分子量が3倍のコポリマーの合成 実施例7の最後に得られたポリマーを取り出して減圧乾
燥させた後、ブチルアクリレートに希釈(ポリマー20
g当たり150gのブチルアクリレート)し、この反応
混合物にSG1を含まないニトロキシド150ppmを
添加する。この混合物を脱気した後、温度を123℃に
上げて重合を開始する。2時間後、2モードポリマーが
得られ、第1モードのポリマーのMwは57,000g
/molで、第2モードのポリマーのMwは181,0
00g/molである。第1のピークの多分散指数は
1.44で、第2のピークの多分散指数は1.13であ
る。この重合のリビング特性は出発材料のポリマーの分
子量がブチルアクリレートの重合によって増加したこと
で確認される。明瞭な2モードの特性がGPCスペクト
ルによってはっきりと示される。 変換率:Cv=62%
【0100】実施例14 分子量比が8の2つの母集団を有するポリスチレン 〔表6〕に記載の比率のMonamsとOctopus
との混合物を用いて実施例4〜8と同様な操作を行い、
スチレンを120℃で重合して2つの母集団を有するポ
リマーを得た。このポリマーは2つの分子量ピークを有
し、それらの数平均分子量比は8.8(理論比x2
8)である。高分子量のポリマーの比率は8.5%(理
論値y2は10%)である。
【0101】
【表6】
【0102】x2が8のとき、Mn2がMn1の約8倍で
あることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ソフィ ロバン フランス国 33400 タランス リュ フ レデリック セヴェン レジダンス サン −ミシェル/バティマン デー アパルト マン 324 (72)発明者 イヴ ニャヌ フランス国 33400 タランス リュ デ ュ グラン シャンズィ 86 Fターム(参考) 4J015 EA04 4J026 HA06 HA11 HA15 HA16 HA29 HA38 HA49 HB06 HB10 HB11 HB15 HB16 HB29 HB38 HB45 HC06 HC11 HC29 HC45 HE01 HE02 HE04

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々が〔化1〕の鎖からなる複数の互い
    に異なるアルコキシアミンを含む組成物: 【化1】 (ここで、RLはモル質量が15以上の一価の基を表
    し、Aはアルコキシアミンのコアを表し、nは0でない
    整数であり、各アルコキシアミンは互いに異なるnの値
    を有する)。
  2. 【請求項2】 少なくとも2種のアルコキシアミンのR
    L基のモル質量が16以上である請求項1に記載の組成
    物。
  3. 【請求項3】 少なくとも1種のアルコキシアミンのR
    L基のモル質量が30以上である請求項1または2に記
    載の組成物。
  4. 【請求項4】 少なくとも2種のアルコキシアミンのR
    L基のモル質量が30以上である請求項1〜3のいずれ
    か一項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 少なくとも1種のアルコキシアミンのR
    L基のモル質量が40〜450である請求項1〜4のい
    ずれか一項に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 少なくとも2種のアルコキシアミンのR
    L基のモル質量が40〜450である請求項1〜5のい
    ずれか一項に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 少なくとも1種のアルコキシアミンのR
    L基がホスホリル基を含む請求項1〜6のいずれか一項
    に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 少なくとも2種のアルコキシアミンのR
    L基がホスホリル基を含む請求項1〜7のいずれか一項
    に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 少なくとも1種のアルコキシアミンにお
    いてRL基を有する炭素原子が少なくとも1種の水素原
    子も有する請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成
    物。
  10. 【請求項10】 少なくとも2種のアルコキシアミンに
    おいてRL基を有する炭素原子が少なくとも1種の水素
    原子も有する請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成
    物。
  11. 【請求項11】 少なくとも1種のアルコキシアミンの
    官能価が1であり、少なくとも1種の他のアルコキシア
    ミンの官能価が少なくとも2である請求項1〜10のい
    ずれか一項に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 上記の他のアルコキシアミンの官能価
    が2〜8である請求項1〜11のいずれか一項に記載の
    組成物。
  13. 【請求項13】 少なくとも1種のアルコキシアミンが
    ラジカル重合可能な少なくとも1種のモノマーの重合単
    位を含む請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成
    物。
  14. 【請求項14】 少なくとも2種のアルコキシアミンが
    ラジカル重合可能な少なくとも1種のモノマーの重合単
    位を含む請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成
    物。
  15. 【請求項15】 少なくとも1種のアルコキシアミンが
    フリーラジカル開始剤とニトロキシドとの反応で作られ
    たものである請求項1〜14のいずれか一項に記載の組
    成物。
  16. 【請求項16】 少なくとも1種のアルコキシアミンが
    ラジカル重合可能なモノマーの存在下でフリーラジカル
    開始剤とニトロキシドとの反応で作られたものである請
    求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 重合媒体である請求項1〜14のいず
    れか一項に記載の組成物。
  18. 【請求項18】 多モードポリマーを含み、その各母集
    団がアルコキシアミンの1つと結合する請求項1〜14
    のいずれか一項に記載の組成物。
  19. 【請求項19】 請求項1〜18のいずれか一項に記載
    の組成物の存在下で重合が開始されるか、行われる少な
    くとも1種のモノマーの制御されたラジカル重合による
    多モードポリマーの製造方法。
  20. 【請求項20】 重合が70〜160℃で行われる請求
    項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 〔化2〕の鎖: 【化2】 (ここで、RLはモル質量が15以上の一価の基を表
    す)を有するニトロキシドを重合媒体に添加する請求項
    19または20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 ニトロキシドのRL基のモル質量が1
    6以上である請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 重合によって数平均分子量が10,0
    00〜200,000の少なくとも1つの分子の母集団
    と、数平均分子量が20,000〜2000,000の
    少なくとも1つの他の分子の母集団と有する多モードポ
    リマーが作られるような重合条件を用いる請求項19〜
    22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 【請求項24】 重合によって数平均分子量が30,0
    00〜150,000の少なくとも1つの分子の母集団
    と、数平均分子量が60,000〜1,200,00の
    少なくとも1つの他の分子の母集団と有する多モードポ
    リマーが作られるような重合条件を用いる請求項23に
    記載の方法。
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