JP2001315782A - コンテナ用パレット - Google Patents

コンテナ用パレット

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JP2001315782A
JP2001315782A JP2000135322A JP2000135322A JP2001315782A JP 2001315782 A JP2001315782 A JP 2001315782A JP 2000135322 A JP2000135322 A JP 2000135322A JP 2000135322 A JP2000135322 A JP 2000135322A JP 2001315782 A JP2001315782 A JP 2001315782A
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Japan
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steel material
container
coil
pallet
steel
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JP2000135322A
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Masayoshi Abe
公良 安部
Yukio Seike
行夫 清家
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Sumikin Transport Service Co Ltd
Original Assignee
Sumikin Transport Service Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固定部材等の資源の無駄を極力少なくし、且
つ船舶の航海中の動揺に対しても安定して積載物を保持
し得るコンテナ用パレットを提供する。 【解決手段】 コンテナ用パレットはコイル18の外周
壁20を支持するために設けられ、同一平面にて所定間
隔で互いに平行に配置された第1の鋼材22a,第1の
鋼材22bと、これらの両端部の近傍を支持するように
配置された一対の第2の鋼材24a,第2の鋼材24b
とから構成される。使用に際しては、第1の鋼材22
a,第1の鋼材22bの両端部をコンテナ13の側板1
4a,側板14b側に移動しないように固定材35a,
固定材35bで固定し、コイル18はワイヤ33a,ワ
イヤ33bを用いてコンテナ用パレットに固定する。こ
れによって船体に横揺れが生じた場合、第1の鋼材22
a,第1の鋼材22bと固定材35a,固定材35bと
の当接部分がコイル18の転倒支点となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この考案はコンテナ用パレッ
トに関し、特にドライコンテナに積込まれるコイル等の
重量物を支持するために用いられるコンテナ用パレット
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は従来のドライコンテナを側面か
ら見た図である。
【0003】図を参照して、コンテナ13には、枠部材
17bに形成されているフォークリフトの爪(図示せ
ず)が差込まれるフォークポケット38a,フォークポ
ケット38bの上方近くにコイル18a,コイル18b
が積込まれている。コイル18a,コイル18bがフォ
ークポケット38a,フォークポケット38bの近くに
積込まれているのは、コンテナ13を船舶等に積込む際
の荷重分布を考慮したものである。
【0004】図12は図11のXII−XIIラインの
断面図である。
【0005】図を参照して、コンテナ13は、その底部
の外枠を規定する枠部材17a,枠部材17bに複数の
補強部材16がそれらに対して架け渡すように取付けら
れている。これらの補強部材16の上に木製材料よりな
る底板15が布設されることによって、コンテナ13の
底面部が構成される。尚、枠部材17a,枠部材17b
の各々の上面には側板14a,側板14bが取付けら
れ、コンテナ13の側面部を構成している。
【0006】コイル18aをコンテナ13内に積込む際
には、円筒形状を有しているコイル18aの中空の巻芯
19にフォークリフトの爪を差込んでコイル18aを持
ち上げ、その状態でコンテナ13の開放端から内部に積
込む。そして底板15上に布設された敷板31の上にコ
イル18aを設置し、その外周壁と敷板31との間にコ
イル18aの回転移動を阻止するための回り止め32a
〜回り止め32dを設置して固定する。
【0007】尚、図11に示されているようにコイル1
8はフォークポケット38aにその一部が係るような位
置に積込まれている。これはコイル18が積込まれたコ
ンテナ13をフォークリフトによって移動させる際に、
コイル18の重量をフォークポケット38aに差込まれ
たフォークリフトの爪によってその荷重を受け持たせ
て、コンテナ13の底板15の損傷を防止するためであ
る。
【0008】このようにして固定されたコイル18は、
更に木製材料等よりなる固定部材61a,固定部材61
b及び連結部材62を用いてコンテナ13内にて四方八
方の方向に固定される。このような固定部材61a,固
定部材61bを配置するのは、コンテナ13が積込まれ
た船舶の航海中における動揺によって、不用意にコイル
18が回り止め32a〜回り止め32dを越えて移動し
て生じる事故を未然に防止するためである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにコンテナ
に対するコイルの固定のために多くの木製材料等を使用
しているが、これらによる固定部材は現場合わせとな
り、その設置に時間がかかる。又、これらの木製材料は
コンテナの輸送が終了すると再使用できるものではな
く、木材資源の浪費という点でも問題がある。
【0010】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、コンテナへの積載を効率的にする
とともに固定部材等の木材資源の無駄な消費を極力少な
くし、且つ船舶の航海中の動揺に対しても安定して積載
物を保持し得る、繰り返し使用可能なコンテナ用パレッ
トを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項1記載の発明は、船舶に積載するコンテナに
積込むべき重量物を保持するためのコンテナ用パレット
であって、船舶の動揺方向に平行に伸び、重量物を支持
する少なくとも2本の第1の鋼材と、第1の鋼材の各々
の上下いずれかの面に取付けられ、第1の鋼材の伸びる
方向に対して交差方向に伸びる2本の第2の鋼材とを備
え、第1の鋼材の点であって、第1の鋼材を水平状態に
保持した状態で重量物の重心位置(G)から鉛直下方向
に位置する点(B,D)と動揺時に転倒支点となる点
(A,C)との距離が、動揺時に生じる重量物への接線
力(Ft)及び遠心力(Fn)によって、第1の鋼材及
び第2の鋼材が設置面から浮き上がらないように規定さ
れているものである。
【0012】このように構成すると、航行時に船舶の動
揺が生じても、重量物を保持したパレットが転倒する虞
れがない。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の構成において、重心位置(G)と点(A,C)とか
らなる辺と点(A,C)と点(B,D)とからなる辺が
なす角度をφとし、動揺位置における設置面から水平面
となす角度をθとし、重量物の重量をWとすると、 Fn・cosφ+Ft・sinφ<W・cos(φ+
θ) としたものである。
【0014】このように構成すると、この式から導かれ
る角度φに基づいてパレットの寸法が規定される。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発
明の構成において、動揺として、JIS Z1618に
規定する船舶の横揺れ条件において、 tanφ<1.24 としたものである。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項2記載の発
明の構成において、動揺として、JIS Z1618に
規定する船舶の縦揺れ条件において、 tanφ<1.32 としたものである。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項1から請求
項4のいずれかに記載の発明の構成において、第2の鋼
材は2本であり、第1の鋼材の両端部に取付けられるも
のである。
【0018】このように構成すると、重量物の重量の第
2の鋼材を介してコンテナに伝達される力が加わる点同
志の間隔が最大となる。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項1から請求
項5のいずれかに記載の発明の構成において、重量物は
筒形状のコイルを含み、第1の鋼材の各々の両端部の上
面には固定部材が取付けられ、固定部材にはワイヤを係
合するためのシャックルが着脱自在に取付けられるもの
である。
【0020】このように構成すると、コイルの巻芯を通
して掛けたワイヤを第1の鋼材の両端部に固定すること
ができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明は、船舶の動揺によってもパレットが転倒する虞れが
ないので、パレットの水平移動のみを阻止しておけば重
量物を安定してコンテナに積載することができる。従っ
て、従来のような重量物の周囲を木製材料等で囲うよう
な必要がなくなり、資源の無駄をなくし、且つ迅速な重
量物の積載が可能となる。
【0022】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の効果に加えて、角度φに基づいてパレットの寸法が
規定されるので、船舶の航行路に応じたパレットの製造
が容易となる。
【0023】請求項5記載の発明は、請求項1から請求
項4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、コンテナ
の補強部材に加わる曲げ応力が少なくなり、効率的な重
量物の積載となる。
【0024】請求項6記載の発明は、請求項1から請求
項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、ワイヤを
第1の鋼材の両端部に固定することができるので、支持
すべきコイルを容易に且つ安定してパレット上に固定す
ることが可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1の実施の形
態によるコンテナ用パレットの平面図であり、図2は図
1のII−IIラインから見た図であり、図3は図1の
III−IIIラインから見た図である。
【0026】これらの図を参照して、コンテナ用パレッ
ト21は同一平面にて所定間隔で互いに平行に配置され
た一対のH型鋼(H100×100×6×8)よりなる
第1の鋼材22a,第1の鋼材22bと、第1の鋼材2
2a,第1の鋼材22bの各々の両端部の内側近傍を支
持するように、第1の鋼材22a,第1の鋼材22bの
軸方向と直角方向に配置された一対のH型鋼(H100
×100×6×8)よりなる第2の鋼材24a,第2の
鋼材24bとが互いに溶接接合された一体構造のものと
して構成されている。又、第1の鋼材22a,第1の鋼
材22bの内側にこれらと平行に配置され、その両端部
を第2の鋼材24a,第2の鋼材24bの側面に整列す
るように第2の鋼材24a,第2の鋼材24b上に一対
のH型鋼(H100×100×6×8)よりなる第3の
鋼材23a,第3の鋼材23bが溶接接合されている。
【0027】更に、第1の鋼材22a,第1の鋼材22
bの両端部の上面には、固定部材27a〜固定部材27
dが取付けられ、これらには各々シャックル28a〜シ
ャックル28dが着脱自在に取付けられている。尚、固
定部材27a〜固定部材27dは後述するように積載す
べきコイルを固定するためのワイヤ等を取付けるための
ものである。
【0028】図4は図1から図3で示されたコンテナ用
パレット21の使用状態を示した断面図であり、図5は
図4のV−Vラインの断面図である。尚、図4は従来技
術として示した図12に対応したものである。
【0029】これらの図を参照して、コンテナ用パレッ
ト21は第1の鋼材22a,第1の鋼材22bの軸方向
がコンテナ13の幅方向となるようにコンテナ13内に
積載されている。そして第1の鋼材22a,第1の鋼材
22bの両端部とコンテナ13の側板14a,側板14
bとの間には、コンテナ用パレット21のコンテナ13
の側板14a,側板14bの方向への移動を阻止するた
めの木製材料よりなる固定材35a,固定材35bが配
置されている。
【0030】尚、図1で示しているように第1の鋼材2
2a,第1の鋼材22bは、その内側に配置されている
第3の鋼材23a,第3の鋼材23bに比べてその両端
部が外側に位置している。従って、図4に示しているよ
うに第1の鋼材22a,第1の鋼材22bの軸方向への
移動を阻止するようにさえしておけば、第3の鋼材23
a,第3の鋼材23bに対しては、その軸方向への移動
を阻止するように固定する必要はない。
【0031】同様に図5に示されているように、コンテ
ナ用パレット21のコンテナ13に対する長手方向(図
においては左右方向)への移動を阻止するために、木製
材料よりなる固定材36a,固定材36bが底板15上
に取付けられている。これによってコンテナ用パレット
21のコンテナ13における長手方向への移動が阻止さ
れる。
【0032】一方、コンテナ用パレット21の第1の鋼
材22a,第1の鋼材22b及び第3の鋼材23a,第
3の鋼材23bの各々の背の上には、積込むべきコイル
18の平面投影形状よりやや大きな矩形形状の木製材料
よりなる敷板31が配置される。又、コイル18の外周
壁20とコンテナ用パレット21の上に布設された敷板
31との間にコイル18の移動を防止するための楔状の
木製材料よりなる回り止め32a〜回り止め32dを差
込むようにして設置する。
【0033】更に、コイル18の巻芯19内にワイヤ3
3aを通すようにしてコンテナ用パレット21の固定部
材27a,固定部材27bによってコイル18を固定す
る。同様にコンテナ用パレット21の固定部材27c,
固定部材27dからワイヤ33bをコイル18の巻芯1
9に架け渡すようにしてコイル18を固定する。これに
よってコイル18はコンテナ用パレット21に対して一
体的に固定される。このようにコイル18をコンテナ用
パレット21に固定することによって、従来のようにコ
イル18を固定するために多くの木製材料よりなる固定
部材61a,固定部材61b等を四方八方に配置する必
要はない。
【0034】次に、このようにしてコイル18をコンテ
ナ13に搭載した場合の船舶の動揺時における転倒計算
の考え方について説明する。
【0035】図6はコンテナを積載した船舶が航行時に
おいて横揺れ(ローリング)を生じた場合の状態を示し
た概略断面図である。
【0036】図を参照して、船体41の甲板42上にコ
ンテナ13a〜コンテナ13cが積載されている。船体
41の横揺れの回転中心をOとする。この場合、コンテ
ナ13a〜コンテナ13cにおいては、回転中心Oから
それらの重心位置Gまでの距離Lが一番長いものについ
て横揺れによる最大接線力及び最大遠心力が生じる。
【0037】図7はこの横揺れ状態においてコイル18
及びコンテナ用パレット21に加わる力の方向について
説明するための概略断面図である。
【0038】図を参照して、コイル18の重心位置Gに
おいては、コイル18の重力Wと横揺れによる接線力F
tと、横揺れによる遠心力Fnが生じることになる。こ
こで、横揺れによる周期をT、揺れ角度をθとし、横揺
れ時によって生じるコンテナ用パレット21の固定材3
5に対する転倒支点を点Aとし、コイル18のコンテナ
用パレット21に対して接する位置を点Bとする。この
とき接線力Ftは Ft=W・(0.0703×(θ/T)×L)……… となる。
【0039】一方、遠心力Fnは Fn=W・(0.0013×(θ/T)×L)……… となる。
【0040】ここで、線分AGの長さをSとし、辺GA
及び辺ABがなす角度をφとする。そして横揺れによっ
て生じる転倒支点Aを中心として時計方向回りの回転モ
ーメントをMとし、反時計方向回りの回転モーメント
をMとする。
【0041】 M=W×S・cos(φ+θ) ……… M=Fn×S・cosφ+Ft×S・sinφ……… となる。尚、横揺れ時においてはFtを最大接線力とす
る場合には遠心力Fnは実際には0となるが、この実施
の形態においては、安全のために接線力Fd及び遠心力
Fnともに上述で示した式,による最大値を採用し
て計算するものとする。
【0042】ここで、横揺れ時においてコイル18及び
コンテナ用パレット21が転倒しない条件、すなわちコ
ンテナ用パレット21が底板15から浮き上がらない条
件とするためには M<M となる必要がある。。これに上述の計算式,を代入
すると Fn・cosφ+Ft・sinφ<W・cos(φ+θ)……… となる。ここで、具体的なφの数値を得るために、JI
S Z1618「国際大形一般貨物コンテナ」に規定す
る横揺れの条件、すなわち周期Tを13秒、揺れ角度θ
を30°、距離Lを11mとすると上記の式,か
ら、 Ft=0.137・W Fn=0.0762・W となる。従って、これらを式に代入すると tanφ<1.24 となり、すなわちφ<51°となる。
【0043】従ってコンテナ用パレット21を、コイル
18の重心位置Gの高さによって規定される角度φが上
述の条件を満足するように製作しておけば、船舶の動揺
時においてコイル18及びコンテナ用パレット21が転
倒する虞れはない。従って、従来のようにコイル18の
周辺に木製材料等を配置してこれの転倒を防止するよう
な必要はなく、コンテナ用パレット21の第1の鋼材2
2の両端部のみを固定材35等のわずかな木製材料等で
固定すれば良いことになる。
【0044】図8は図7に対応する図であって、コンテ
ナが積載された船舶に縦揺れ(ピッチング)が加わった
場合のコンテナ用パレットの転倒計算を説明するための
図である。
【0045】図を参照して、図6の船体41に縦揺れが
生じた場合にも、コイル18には縦揺れによる接線力F
t及び遠心力Fnが重心Gの位置に加わる。縦揺れによ
って生じる転倒支点をCとし、重心位置Gから鉛直下方
向に位置するコンテナ用パレット21の点をDとする。
ここで、辺GC、辺CDがなす角度をφとし、縦揺れに
よる揺れ角度をθとすると、接線力Ft及び遠心力Fn
は上述の式,と同様となる。ここで、転倒支点C
は、固定材36に当接する第2の鋼材24a及び第2の
鋼材24bの上面側の点に対応するものである。この場
合、第2の鋼材24a,24bは、転倒防止機能の点に
おいては第1の実施の形態による第1の鋼材22a,2
2bに相当するものである。
【0046】次に、縦揺れの条件として、JIS Z1
618の条件すなわち周期Tを8秒、揺れ角度θを6
°、船体41の縦揺れ中心から最も遠い位置のコンテナ
に搭載されるコイル18の重心位置までの距離Lを9
1.5mとして計算すると、 Ft=0.603・W Fn=0.0670・W となる。ここでも横揺れと同様に転倒の安全のために最
大接線力及び最大遠心力が同時にコイル18に加わるも
のとして、上述の式に代入すると、 tanφ<1.32 となる。従ってコイル18の重心Gの高さを考慮しなが
ら、角度φの値が上述の式を満たすようにコンテナ用パ
レット21の第2の鋼材24a及び第2の鋼材24bの
寸法、すなわち線分CDの距離を決定するようにすれば
良い。このようにして決定されたコンテナ用パレット2
1を使用すれば、コンテナ用パレット21の底板15に
対する船舶の進行方向への移動を阻止するような固定材
36を取付けることだけで、保持したコイル18の縦揺
れによる転倒事故を防止することが可能となる。このよ
うに、この実施の形態によるコンテナ用パレット21を
用いることによって、従来のような多くの木材の固定部
材等をコイル18に対して準備する必要はなく、簡便で
且つ確実なコイル18の支持が可能となる。
【0047】図9はこの発明の第2の実施の形態による
コンテナ用パレットの平面図であり、図10は図9のX
−Xラインから見た図である。
【0048】これらの図を参照して、コンテナ用パレッ
ト21は同一平面にて所定間隔で互いに平行に配置され
た一対のH型鋼(H100×100×6×8)よりなる
第1の鋼材22a,第1の鋼材22bと、第1の鋼材2
2a,第1の鋼材22bの各々の両端部を支持するよう
に第1の鋼材22a,第1の鋼材22dの軸方向と直角
方向に配置された一対のH型鋼(H100×100×6
×8)よりなる第2の鋼材24a,第2の鋼材24bが
互いに溶接接合された一体構造のものとして構成されて
いる。
【0049】又、第1の鋼材22a,第1の鋼材22b
の中央部には、第2の鋼材24a,第2の鋼材24bの
軸方向と平行にその軸方向が配置されている溝型鋼(C
150×75×9)よりなる受け鋼材44が溶接にて接
合されている。この受け鋼材44は、図10に示されて
いるように第1の鋼材22a,第1の鋼材22b上に搭
載されるコイル18が円筒形状をしているため、その外
面の支持部分を線接触にて等分に受けるために取付けら
れるものである。
【0050】尚、第1の鋼材22a,第1の鋼材22b
の両端部の上面には、固定部材27a〜固定部材27d
が取付けられ、これらの各々には、コイル18を固定す
るためのワイヤ33a,ワイヤ33bを取付けるための
シャックル28a〜シャックル28dが着脱自在に取付
けられている。
【0051】使用時には図10に示されているように、
搭載すべきコイル18をワイヤ33a,ワイヤ33bを
用いてコンテナ用パレット21に固定し、この状態でコ
ンテナ用パレット21をコンテナの底板15上に積載す
る。そしてコンテナの側板との間のスペースを固定材3
5a,固定材35bで埋めることによって、コンテナ用
パレット21の第1の鋼材22a,第1の鋼材22bの
移動を阻止する。このようにして、搭載すべきコイル1
8を航行中の船体に生じる横揺れや縦揺れ等による転倒
事故から確実に保護しながらコイル18をコンテナとと
もに輸送することが可能となる。
【0052】又、この第2の実施の形態によるコンテナ
用パレットでは、第2の鋼材同士の間隔が最大となるの
でコイルの重量がコンテナに加わる点がよりコンテナの
側板に近づくことになる。そのため、コンテナの補強部
材に加わる曲げ応力が少なくなり、コンテナ積載重量を
満足できる効率的なコイルの積載となる。ただし、転倒
防止の観点だけでは第2の鋼材を第1の鋼材の両端部の
近傍に取り付ける必要はなく、その中央部よりに取り付
けても良い。
【0053】尚、上記の各実施の形態ではコンテナ用パ
レットにコイルを積載しているが、コイル以外のもの、
例えば鋼材圧延用のロールのような円柱形状をしたよう
な重量物を搭載した場合であっても同様の効果を奏す
る。この場合、コイルのような中空の巻芯等が形成され
ていないものについては、上記の各実施の形態で説明し
たようなワイヤを用いた重量物の固定の代わりに他の方
法によるコンテナ用パレットへの固定方法を採用すれば
良い。
【0054】又、上記の各実施の形態によるコンテナ用
パレットの転倒計算では、JISZ1618の条件を用
いているが、船舶の航路に応じた条件によって計算して
も良いことはいうまでもない。
【0055】更に、上記の各実施の形態では、第1の鋼
材と第2の鋼材とは投影面上で直交しているが、直角以
外の交差状態に互いに接合されていても良く、又、重量
物の搭載状況によっては第2の鋼材が第1の鋼材の上に
配置されていても良い。
【0056】更に、上記の各実施の形態では、コンテナ
用パレットは主にH型鋼を用いているが、これに代えて
他の形状や他の寸法の鋼材を用いても良いことはいうま
でもない。
【0057】更に、上記の各実施の形態では、パレット
に積載する重量物はコイル等の円柱形状のものとしてい
るが、他の形状の重量物の積載にも使用できることは言
うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態によるコンテナ用
パレットの平面図である。
【図2】図1のII−IIラインから見た図である。
【図3】図1のIII−IIIラインから見た図であ
る。
【図4】この発明の第1の実施の形態によるコンテナ用
パレットの使用状態を示した図である。
【図5】図4のV−Vラインの断面図である。
【図6】図4で示されたコンテナを甲板上に搭載した船
体の動揺(横揺れ)の状態を示した概略図である。
【図7】図6の動揺状態に基づき、図4で示したコンテ
ナ用パレットの転倒計算を説明するための概略図であ
る。
【図8】図4で示したコンテナ用パレットの船体の縦揺
れ条件における転倒計算を説明するための概略図であ
る。
【図9】この発明の第2の実施の形態によるコンテナ用
パレットの平面図である。
【図10】図9のX−Xラインから見た図である。
【図11】一般のドライコンテナの外観形状を示した図
である。
【図12】図11のXII−XIIラインの断面図であ
る。
【符号の説明】
13…コンテナ 18…コイル 21…コンテナ用パレット 22…第1の鋼材 24…第2の鋼材 27…固定部材 28…シャックル 33…ワイヤ 尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船舶に積載するコンテナに積込むべき重
    量物を保持するためのコンテナ用パレットであって、 船舶の動揺方向に平行に伸び、重量物を支持する少なく
    とも2本の第1の鋼材と、 前記第1の鋼材の各々の上下いずれかの面に取付けら
    れ、前記第1の鋼材の伸びる方向に対して交差方向に伸
    びる2本の第2の鋼材とを備え、 前記第1の鋼材の点であって、前記第1の鋼材を水平状
    態で保持した状態で前記重量物の重心位置(G)から鉛
    直下方向に位置する点(B,D)と前記動揺時に転倒支
    点となる点(A,C)との距離が、前記動揺時に生じる
    前記重量物への接線力(Ft)及び遠心力(Fn)によ
    って、前記第1の鋼材及び前記第2の鋼材が設置面から
    浮き上がらないように規定されている、コンテナ用パレ
    ット。
  2. 【請求項2】 前記重心位置(G)と前記点(A,C)
    とからなる辺と前記点(A,C)と前記点(B,D)と
    からなる辺とがなす角度をφとし、前記動揺時における
    前記設置面が水平面となす角度をθとし、前記重量物の
    重量をWとすると、 Fn・cosφ+Ft・sinφ<W・cos(φ+
    θ) である、請求項1記載のコンテナ用パレット。
  3. 【請求項3】 前記動揺として、JIS Z1618に
    規定する船舶の横揺れ条件において、 tanφ<1.24 である、請求項2記載のコンテナ用パレット。
  4. 【請求項4】 前記動揺として、JIS Z1618に
    規定する船舶の縦揺れ条件において、 tanφ<1.32 である、請求項2記載のコンテナ用パレット。
  5. 【請求項5】 前記第2の鋼材は2本であり、前記第1
    の鋼材の両端部に取付けられる、請求項1から請求項4
    のいずれかに記載のコンテナ用パレット。
  6. 【請求項6】 前記重量物は筒形状のコイルを含み、前
    記第1の鋼材の各々の両端部の上面には固定部材が取付
    けられ、前記固定部材にはワイヤを係合させるためのシ
    ャックルが着脱自在に取付けられる、請求項1から請求
    項5のいずれかに記載のコンテナ用パレット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021017259A (ja) * 2019-07-19 2021-02-15 Jfe物流株式会社 重量物用パレット
JP2021180359A (ja) * 2020-05-11 2021-11-18 株式会社Nttドコモ コンテナ型基地局

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