JPS6022044Y2 - コンテナ−吊り下げ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンテナー吊り下げ装置に関するもので、特
に多数個のコンテナーを同時に、かつ安全に荷役するた
めのコンテナー吊り下げ装置に関するものである。

従来板ガラス輸送箱のようなコンテナーをクレーン、ホ
イスト等によって荷役するに際して、これら一つ一つの
コンテナーに取りつけた荷役用フックとクレーン等の吊
下げフックをそれぞれワイヤー等によって直接に引かけ
て吊下げていたが、このような方法では、板ガラス輸送
用に使用する大型のコンテナーを安定した状態のもとに
、しかもそれらを複数個同時に吊下げて荷役することは
極めて困難であり非能率のものであった。

本考案は、上述のような実情にてらして前記のコンテナ
ーを複数個同時に安全に、かつ作業能率よく荷役するた
めのコンテナーの吊下げ装置を提供することを目的とし
たものである。

以下本考案の装置を一つの実施例について説明する。

第１図は本考案をその使用状態における装置全体の斜視
図で示すもので、１はコンテナー吊下げの枠体、２は吊
下げ状態で互いに接して並行状に吊下げられた同形の５
個のコンテナー、３はクレーンのコンテナー吊下げ用フ
ック、４は前記枠体の隅部上面に突出して設けた吊上げ
用金具、１０は一端を前記金具４に締結され他端を１個
の環状金具９にとりつけた等長のワイヤーロープである
。

コンテナー２は多数板の平坦な板ガラスを積層して梱包
した同形の箱体をなし、前記枠体１の下方にワイヤーロ
ープ１２で吊下げられる。

第２図は前記枠体１の平面図で、第３図はその側面図で
ある。

前記枠体１の四隅部に突設した金具４は互いに適当な間
隔をおいて対向する２枚の小片１６と、該両小片の小孔
にボルト１７を通してナツト１８でとりつけたもので、
該ボルトの軸線は枠体１を構成するビーム５，６に対し
て傾斜角をもっており、吊下げロープ１０に対してはＳ
゛直角なしている。

なお短形の枠体１のビーム５，５はビーム６゜６より短
いもので、短辺ビーム５，５の長さｌ工はコンテナーの
側辺の長さ１３よりも短いものである。

枠体１の長いビーム６．６の下面には、その取付は位置
が互いに対向するように等間隔に吊下げ用金具７を突出
して設け、該吊下げ用金具７にはシャックルを取りつけ
るための孔７′を穿設し、該シャックルにはコンテナー
吊下げ゛のためのワイヤーロープ１２が取りつけられる
。

なお１３は枠体１の隅角部に固定した補強板である。

１１．１１’はコンテナー２の側面上部の両端に近く設
けられたフック金具で、その頭部は釘の頭部をなし前記
のコンテナー吊下げロープ１２はループ状をなして、前
記のフック金具１１，１１′の頭部に引掛けられて枠体
１の下方に吊下げられる（第１図）。

しかして第１図に見るようにコンテナー２は吊下げられ
た状態で互いに平行して全体とじて一ケの箱体をなす如
くワイヤーロープ１２の長さが定められ、また吊下げ金
具７は各ループ状ワイヤーロープ１２の形成する三角形
が二等辺三角形をなす如き位置に設けられる。

本考案の装置は、前記の構成により、吊下げ用フック３
は枠体１のほぼ中心上に持ち来たすようになされ、吊下
げ用フック３が吊下げコンテナー全体の重心を貫く垂直
軸線上にあるので、コンテナーを吊下げしたときにコン
テナーは大きくゆれ動くことがない。

そして枠体１は強固なＩビームで構成され、該枠体１に
対してその短辺ビーム５の長さ１１はコンテナー２の長
さ１３より短く、コンテナー２の吊下げロープ１２はル
ープ状をなして枠体１の吊下げ用金具７に取り付けられ
たシャックルとコンテナー側面上部のフック金具１１，
１１′に確実に掛は止めされていてみだりに外れること
がなく、前記の１□、１３の長さの差により、ロープ１
２は左右均衡した張力のもとにコンテナーを吊下げるこ
とができて、外部からのコンテナーに対する衝撃に対し
てその吊下げの安全状態を維持することができる。

なお枠体１の吊下げ金具４のワイヤーロープ１０の締結
ボルト１７はロープ１０に対して直角状であるので、コ
ンテナーを吊り上げた際にロープのよじれによる振動を
生ずることがない。

前記の実施例において枠体１の隅角部に設けた金具４は
前記の如き構造によることなく環状の金具を用いてもよ
く、また枠体１の下面に設けた吊下げ用金具７について
もシャックルを吊り下げるための環状の金具であっても
よい。

前記の金具４および７は枠体１とその下方に吊下げるコ
ンテナー２が、吊下げの際にワイヤーロープ１０または
１２がみだりに外れることなく且吊下げの張力により、
不均衡な力が作用して振動や衝撃をうけることがないも
のであればよい。

なお枠体１の下方に吊下げられるコンテナーは、５個併
列のものを示したが、それらの個数は３個、４個、等で
もよく、３個の場合は１個を中央に吊下げ、両端部にそ
れぞれ１個を吊下げれば前記５個の場合と同様に安定し
た吊下げができ、４個の場合は４個を一体として枠体１
に対して左右均衡した吊下げとすれば同様に安定した吊
下げができる。

本考案によるコンテナー吊り金具の吊り下げ用金具は前
記実施例のごとく矩形フレームの一対の対向する長辺に
のみ設ける以外に、矩形フレームの４辺の全てにそれぞ
れ対向するように複数対設けてもよく、この場合、コン
テナーの横寸法１３の長さに応じて、各辺に設けられた
任意の側すなわち長辺側あるいは短辺側のいずれかの対
向する吊り下げ部材を荷役用として使用することができ
、板ガラス輸送箱のごとき多品種の寸法を有する輸送箱
を荷役する場合更に作業効率を向上させることができる
。

以上のように本考案の吊下げ装置によれば、例えばその
重量が重く且つその中に梱包された物品が振動や衝撃に
よって破損し易いガラス板のようなものを収納したコン
テナーを複数個同時に安全に吊下げ運搬することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであって、第１図は
斜視図、第２図は平面図、第３図は側面図である。 図中１は枠体、２はコンテナー、４は吊上げ用金具、５
および６はビーム、７は吊下げ用金具、１０および１２
はロープである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 互いに対向するビーム５．５とビーム６．６により形成
   される矩形状の強固な枠体１と、該枠体１の各隅部に設
   けられた等長のロープ１０を締結する吊上げ用金具４と
   、少なくとも前記ビーム５．５もしくはビーム６．６に
   その取付は位置が互いに対向するように等間隔に設けら
   れた複数の吊下げ用金具７を有し、前記ロープ１０と前
   記吊下げ用金具７に掛は渡したロープ１２により複数個
   のコンテナ２を均衡した状態で同時に吊下げるようにし
   たことを特徴とするコンテナー吊下げ装置。