JP2001312953A - 電界放出型電子源アレイ及びその製造方法 - Google Patents

電界放出型電子源アレイ及びその製造方法

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JP2001312953A
JP2001312953A JP2000128131A JP2000128131A JP2001312953A JP 2001312953 A JP2001312953 A JP 2001312953A JP 2000128131 A JP2000128131 A JP 2000128131A JP 2000128131 A JP2000128131 A JP 2000128131A JP 2001312953 A JP2001312953 A JP 2001312953A
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哲也 井出
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博 大木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易で特性に優れる電界放出型電子源
アレイ及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 別途、製造されたカーボンナノチューブ
等の微細繊維状物質13を、電気泳動法により、カソー
ド電極10表面の陽極酸化膜11に形成された細孔12
の軸方向に沿って配向するように挿入して形成し、基板
面におおよそ垂直方向に方向の揃ったカーボンナノチュ
ーブ等の微細繊維状物質を電子放出部とする電界放出型
電子源アレイを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷陰極ランプ、蛍
光表示管、液晶デバイス用のバックライト、フィールド
エミッションディスプレイ等に用いられる電界放出電子
源アレイ及びその製造方法に関し、詳細には、均一性、
信頼性に優れ、薄型表示装置のようにXYアドレスが必
要な電界放出電子源アレイ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電界放出型電子源の研究、開発が
盛んに行われており、電界放出型電子源を用いた薄型表
示装置は、自発光型であるために液晶表示装置のような
バックライトの必要がなく、原理的にCRTと同等の見
やすさ、明るさが得られ、さらには、電子源の微細性を
生かした非常に高精細の表示装置を実現できる可能性が
ある。
【0003】電界放出型電子源は、C.A.Spindtらによる
蒸着法で形成された高融点金属材料からなる円錐形状の
電子源(USP3,665,241)等が良く知られて
いるが、大型の表示装置に用いるために大面積の電子源
アレイを形成する場合には、その製造方法に起因する理
由により形状のバラツキが多くなり、電子源としての均
一性や信頼性の点で問題があった。
【0004】一方、他の電界放出型電子源として、低電
界で電子を放出する新規の電子放出材料も研究されてい
る。その中で、例えば、炭素系の材料が盛んに検討され
ており、特に、遠藤らの解説(団体物理、Vol.12,No.1,
1977)等に示されている気相成長法によるナノメーター
オーダーの炭素繊維、あるいは飯島らにより確認された
アーク放電法によるカーボンナノチューブ(Nature,35
4,56,1991)等は、グラファイトを丸めた円筒形の物質
であり、電子源としても優れた特徴を有する材料として
非常に期待されている。カーボンナノチューブからの電
界放出に関しては、R.E.Smalleyら(Science,269,1550,
1995)及びW.A.de Heerら(Science,270,1179,1995)の
研究グループ等により報告されている。
【0005】カーボンナノチューブを電子源に用いた表
示装置は、例えば特開平11−162383号公報に記
載されている。すなわち、透光性を有する表示面側基板
の表示面側リブで挟まれた領域に形成されて電位が印加
される蛍光体からなる発光部と、それと対向配置される
電子放出側基板の電子放出側リブで挟まれた領域に複数
配置されて電位が印加されるカーボンナノチューブから
なる電子放出部と、電子放出側リブ上に形成された電子
引き出し電極とから構成されており、表示面側基板と電
子放出側基板とで囲まれた外囲器の内部は真空排気され
ている。このように構成された表示装置の電子放出部と
電子引き出し電極との間に電位を印加すると、電子放出
部を構成しているカーボンナノチューブの先端に高電界
が集中して電子が引き出される。引き出された電子は、
さちに高電位が印加された発光部の蛍光体に衝突し、発
光する。
【0006】カーボンナノチューブからなる電子放出部
の形成方法としては、カーボンナノチューブの集合体か
らなる針形状の柱状グラファイトを導電性接着剤で所定
領域に固定配置して形成するか、あるいは、柱状グラフ
ァイトのペーストを用いた印刷によるパターン形成によ
り電子放出部を形成するという方法が示されている。こ
こで用いられるカーボンナノチューブは、ヘリウムガス
中で一対の炭素電極間にアーク放電を起こしたときの陰
極側の炭素電極先端に凝集した堆積物中に形成されてお
り、堆積物内部の繊維状の組織を切り出したものが柱状
グラファイトに相当する。
【0007】その他のカーボンナノチューブ形成方法と
しては、例えば特開平8−151207号公報に記載さ
れているように、陽極酸化膜の細孔中にCVD法を用い
てカーボンナノチューブを形成する方法、さらには、例
えば特開平10−12124号公報に記載されているよ
うに、細孔内の微小な触媒を起点としてCVD法を用い
てカーボンナノチューブを成長させる方法、等が開示さ
れている。また、陽極酸化膜の細孔を用いた電子放出素
子としては、例えば特開平5−211029号公報に記
載されているように、陽極酸化膜の細孔中に電解析出に
より円柱状電極を形成した電子放出素子が開示されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のカーボンナノチューブの集合体である柱状グ
ラファイトを用いた電界放出型電子源にあっては、表示
装置用の電子源アレイを構成する場合には、画素サイズ
から考えて柱状グラファイトが数μmから数十μmの大
きさである必要があり、その微小性のために切り出しや
接着による固定配置等の取り扱いが容易ではないと思わ
れる。また、ペーストを用いた印刷によるパターン形成
では、カーボンナノチューブの方向を電子放出方向に揃
えることが現状では困難であり、さらに、ペーストから
多くのカーボンナノチューブの先端を有効な形で露出さ
せることも容易ではなく、均一性の高い電子源アレイを
得ることが難しいと考えられる。
【0009】また、CVD法を用いた従来の電界放出型
電子源は、細孔、または触媒で限定された場所にカーボ
ンナノチューブを成長させることができるため配向性は
良好であるが、電子源アレイ基板毎にCVDプロセスを
施す必要があり、大型の基板を用いる場合には基板全域
での均一性を得ることが容易ではなく、さらに、大型基
板用のCVD装置が必要である等の生産設備の複雑化、
コスト上昇の要因となり得る。
【0010】上述の手法を含め、カーボンナノチューブ
を用いた電子源アレイに関して、構造、製造方法ともに
種々の提案がなされているが、現状のところ、それぞれ
一長一短がある。そのため、アーク放電法、熱CVD
法、等のプラントで大量生産されるカーボンナノチュー
ブを効率的に利用すること、良好な電子放出特性を得る
ためになるべく多くのカーボンナノチューブを電子放出
方向に配向させること、さらには製造工程が簡便でコス
トダウンが容易なこと、のすべてを満足する電子源アレ
イ構造及びその製造方法の開発が期待されている。
【0011】また、陽極酸化膜の細孔中に電解析出によ
り円柱状電極を形成した電子放出素子は、電解析出時に
円柱状の電子放出部が形成されるため、電子源としての
電子放出特性が電解析出工程に依存するという問題があ
る。カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質(棒状電
子放出物質)は、作製工程で実施される高温工程、例え
ばカーボンナノチューブの場合の黒鉛化処理は2800
℃程度の高温で行うことで良質なカーボンナノチューブ
が形成される、等により優れた電子放出特性をもつ良質
な電子源材料である微細繊維状物質となるが、電解析出
工程でそれを作製することは困難である。すなわち、例
えば、別途、安価に大量生産されたカーボンナノチュー
ブ等の電子放出特性に優れる微細繊維状物質と同等の電
子放出特性を得ることは容易ではない。
【0012】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、低電界で電子を放出する電子放出材料
であって、別途、安価に大量生産されたカーボンナノチ
ューブ等の棒状電子放出物質を用いて電子源アレイが作
製可能で、細孔等の所定の箇所にカーボンナノチューブ
等の棒状電子放出物質を配向させることが可能で、大型
の表示装置に用いるために大面積の電子源アレイを形成
する場合にも、電子放出特性の均一性が高く、生産性に
優れる薄型表示装置に適した電界放出型電子源アレイ及
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の電界放出型電子
源アレイは、支持基板上に形成されたカソード電極と、
前記カソード電極上に形成された陽極酸化膜と、前記陽
極酸化膜に形成された細孔に、棒状電子放出物質を含む
物質が該棒状電子放出物質の端面を露出させた状態で埋
め込まれて構成された電子源と、を有する電界放出型電
子源アレイにおいて、前記棒状電子放出物質が、前記細
孔の軸方向に沿って配向するように形成されていること
を特徴とする。
【0014】このように構成することにより、別途、安
価に大量生産されたカーボンナノチューブ等の棒状電子
放出物質を用いて電子源アレイが作製可能で、陽極酸化
膜等に形成された細孔内にカーボンナノチューブ等の棒
状電子放出物質を配向させることが可能で、大型の表示
装置に用いるために大面積の電子源アレイを形成する場
合にも、カーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質が
電子放出方向に配向されているために電子放出特性の均
一性が高く、電気泳動法により陽極酸化膜等に形成され
た細孔内にカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質
を挿入するため生産性に優れる電界放出型電子源アレイ
を提供することを可能にする。
【0015】さらに、好ましくは、カソード電極である
金属基板の表面を陽極酸化した陽極酸化膜に前記細孔が
形成されるように構成すれば、カソード電極である金属
基板の表面の陽極酸化膜にカーボンナノチューブ等の棒
状電子放出物質を配向させて形成することができ、一体
のカソード電極からなる電界放出型電子源アレイの製造
が容易となる。
【0016】さらに、好ましくは、支持基板上に形成さ
れたカソード電極である金属膜の表面を陽極酸化した陽
極酸化膜に前記細孔が形成されるように構成すれば、パ
ターニングを施したカソード電極である金属膜の表面の
陽極酸化膜にカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物
質を配向させて形成することができ、例えば薄型表示装
置のマトリクスをカソード電極で構成する場合等に、複
数のライン状等にパターニングされた電極の表面の陽極
酸化膜にカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質を
配向させて形成することができる。
【0017】さらに、好ましくは、支持基板上にカソー
ド電極が形成され、該カソード電極上に形成された金属
膜を陽極酸化した陽極酸化膜に前記細孔が形成されるよ
うに構成すれば、カソード電極材料、及び陽極酸化膜を
形成する金属膜材料のそれぞれを異なる材料で構成する
ことができ、それぞれの目的に合せて最適な材料を選定
して電界放出型電子源アレイを構成することができる。
【0018】また、前記カソード電極と前記細孔内に挿
入された棒状電子放出物質とが、前記カソード電極上に
形成された導電性ペーストにより電気的に接続されてい
ることで、カソード電極を形成した支持基板と細孔内に
カーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質が挿入され
た陽極酸化膜とを別工程で作製した後、それらを組合せ
て電界放出型電子源アレイを構成することができる。ま
た、このように構成することにより、細孔内に挿入され
たカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質を導電性
ペーストの硬化工程で強固に固定させることができ、電
子源アレイの信頼性を向上させることができる。
【0019】また、前記陽極酸化膜が、アルミニウムを
陽極酸化することにより形成されるアルミナ膜であるこ
とで、アルミニウムを陽極酸化したアルミナ膜は、細孔
の径、及び細孔の密度の均一性、及び再現性が非常に高
く、そのような細孔内に挿入され、配向されるカーボン
ナノチューブ等の棒状電子放出物質によって、より均一
性の高い電界放出型電子源アレイを構成することができ
る。
【0020】また、前記カソード電極と前記棒状電子放
出物質とが、少なくとも電気抵抗層を介して接続されて
いることで、細孔内に配向された各々のカーボンナノチ
ューブ等の棒状電子放出物質は、電気抵抗層を介して並
列にカソード電極と接続されるため、カーボンナノチュ
ーブ等の棒状電子放出物質からの放出電流にともなう電
気抵抗層での電圧降下によって電子放出特性が穏やかに
なり、大面積の電子源アレイを形成した場合にも電子放
出を均一化、安定化させることができる。
【0021】また、前記棒状電子放出物質が、少なくと
も前記カソード電極材料よりも低融点の導電性材料を用
いて前記細孔内に固定されていることで、細孔内に挿入
されたカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質を低
融点の導電性材料を融解させた後に凝固させることでさ
らに強固に固定させることができ、電子源アレイの信頼
性を向上させることができる。
【0022】また、前記導電性材料が、電解メッキ法に
より形成した低融点金属材料であることで、陽極酸化膜
の細孔内に容易に、正確に低融点金属材料を形成するこ
とができ、細孔内に挿入されたカーボンナノチューブ等
の棒状電子放出物質をの固定が容易であり、電子源アレ
イの信頼性をさらに向上させることができる。
【0023】また、好ましい具体的な態様としては、前
記棒状電子放出物質が、カーボンナノチューブであるこ
とで、低電界で電子を放出し、化学的に安定で、別途、
安価に大量生産され得る材料であって、均一性の高い、
生産性に優れる電界放出型電子源アレイを容易に構成す
ることができる。
【0024】本発明の電界放出型電子源アレイの製造方
法は、支持基板上にカソード電極を形成する工程と、前
記カソード電極上に金属膜を陽極酸化して細孔を有する
陽極酸化膜を形成する工程と、棒状電子放出物質を分散
させた溶媒中で、前記カソード電極と該カソード電極に
対向配置した対向電極との間に電圧を印加する電気泳動
法により、前記棒状電子放出物質を前記カソード電極に
向かって移動させ、前記細孔内に、細孔の軸方向に沿っ
て配向するように挿入する工程と、を含むことを特徴と
する。
【0025】このように製造することにより、カーボン
ナノチューブ等の棒状電子放出物質を作製する工程で実
施される高温工程、例えばカーボンナノチューブの場合
の黒鉛化処理は2800℃程度の高温で行うことで良質
なカーボンナノチューブが形成される、等を電子源アレ
イ作製工程とは別工程で行うことができ、電子源アレイ
作製時の温度を低温化させることができ、電界放出型電
子源アレイを構成する基板等を耐熱性の低い安価な材料
で構成することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。 第1の実施の形態 図1は、本発明の第1の実施の形態の電界放出型電子源
アレイの構成を示す部分斜視図であり、図1(a)は、
細孔内に電気泳動法によりカーボンナノチューブ等の微
細繊維状物質を挿入する前の状態を、図1(b)は、細
孔内に電気泳動法によりカーボンナノチューブ等の微細
繊維状物質を挿入した後の状態をそれぞれ模式的に表し
ている。
【0027】図1において、10はカソード電極、11
はカソード電極10上に形成された表面膜、12は表面
膜11に形成された細孔、13はカーボンナノチューブ
等の微細繊維状物質(棒状電子放出物質)である。図1
(a)に示すように、カーボンナノチューブ等の微細繊
維状物質13は、図示しない溶媒中に分散しておき、カ
ソード電極10と、対向配置した電気泳動用の対向電極
基板(図示略)との間に電圧を印加すると、電気泳動法
の原理に従ってカーボンナノチューブ等の微細繊維状物
質13がカソード電極に向かって移動し、その内の一部
がカソード電極10の表面膜11に形成した細孔12内
に挿入される。それにより、カーボンナノチューブ等の
微細繊維状物質13をカソード電極10表面の細孔12
の軸方向に沿って配向するように形成し、基板面におお
よそ垂直方向に方向の揃ったカーボンナノチューブ等の
微細繊維状物質13を電子放出部とする電界放出型電子
源アレイを構成する(図1(b)参照)。
【0028】このような構成においては、別途、安価に
大量生産されたカーボンナノチューブ等の微細繊維状物
質13を用いて電子源アレイが作製可能で、陽極酸化膜
等に形成された細孔内にカーボンナノチューブ等の微細
繊維状物質13を配向させることが可能である。大型の
表示装置に用いるために大面積の電子源アレイを形成す
る場合にも、カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質
13が電子放出方向に配向されているために電子放出特
性の均一性が高く、また、電気泳動法により陽極酸化膜
等に形成された細孔内にカーボンナノチューブ等の微細
繊維状物質13を挿入するため、電子源アレイ作製工程
で真空プロセスを用いる必要がなく、生産性に優れる。
さらに、カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質を作
製する工程で実施される高温工程、例えばカーボンナノ
チューブの場合の黒鉛化処理は2800℃程度の高温で
行うことで良質なカーボンナノチューブが形成される、
等を電子源アレイ作製工程とは別工程で行うことがで
き、電子源アレイ作製時の温度を低温化させることがで
き、電界放出型電子源アレイを構成する基板等を耐熱性
の低い安価な材料で構成することが可能となる。
【0029】第2の実施の形態 図2は、本発明の第2の実施の形態の電界放出型電子源
アレイの構成を示す部分断面図である。図2において、
20はカソード電極、21はカソード電極20である金
属基板の表面を陽極酸化した陽極酸化膜である。陽極酸
化膜21には、細孔が形成されており、この細孔内にカ
ーボンナノチューブ等の微細繊維状物質23(棒状電子
放出物質)を挿入し、おおよそ基板と垂直方向に配向す
るように形成し、電界放出型電子源アレイを構成する。
例えば、微細繊維状物質23をカーボンナノチューブで
形成した場合には、真空中で、カソード電極20と対向
するようにおおよそ1mmの距離を離して配置したアノ
ード電極24との間に1kV程度の電圧を印加し、平行
平板換算で1V/μm程度の電界を発生させるとカーボ
ンナノチューブの先端から電子放出を開始する。また、
例えば、上記金属基板には、アルミニウム板を用い、陽
極酸化膜には、アルミニウムを陽極酸化したアルミナ膜
を用いると、陽極酸化膜に形成される細孔の径、及び細
孔の密度の均一性、及び再現性が非常に高いことから、
そのような細孔内にカーボンナノチューブ等の微細繊維
状物質23が挿入され、配向されることによって、より
均一性の高い電界放出型電子源アレイを構成することが
できる。
【0030】第3の実施の形態 図3は、本発明の第3の実施の形態の電界放出型電子源
アレイに用いられる陽極酸化膜の製造工程を示す図であ
り、図3(a)は、金属基板の表面を陽極酸化する工程
を表し、図3(b)は、本工程により形成される金属基
板表面の陽極酸化膜、及び細孔を表す部分拡大断面図で
ある。なお、図3は、陽極酸化膜の製造工程の概要を表
すものであり、本工程の製造装置としては生産性等を考
慮して適切な構造の装置を構築すればよい。
【0031】図3(a)において、陽極酸化用容器30
内の電解液31中に、カソード電極となる金属基板32
と、陽極酸化用対向電極33とを対向させるよう配置し
て、金属基板32が陽極となるようにして電源34によ
り電圧を印加する。これにより、図3(b)に示すよう
に金属基板32の表面に陽極酸化膜35が形成され、細
孔36が形成される。陽極酸化膜35の厚さは、電子放
出部に用いる微細繊維状物質の大きさによって選定すれ
ばよく、微細繊維状物質として数〜10μm長さのカー
ボンナノチューブを用いる場合には、陽極酸化膜35の
厚さをおおよそ2〜5μm程度を目安に設定することが
好ましい。なお、金属基板32にアルミニウムを用いる
場合には、電解液31に10〜20%の硫酸を用い、浴
温を0〜10℃程度、印加電圧を10〜20V程度とし
て陽極酸化を行う。その他の電解液としては、しゅう
酸、クロム酸、等を用いることもできる。陽極酸化の工
程でアルミニウムと陽極酸化アルミナの界面にできるバ
リア層は、電源34により逆バイアスをかけることで除
去し、後工程で細孔内に挿入されるカーボンナノチュー
ブ等の微細繊維状物質とカソード電極との間の導通がと
れるようにする。
【0032】このように、アルミニウムに陽極酸化処理
を行うことにより、規則正しいアルミナのセル(通常は
6角形で蜂の巣構造となる)ができ、その中央部に細孔
が形成される。細孔の直径、深さ、ピッチ、等の形状制
御は、電圧値、時間、等の陽極酸化条件で設定でき、規
則性、再現性が高い。
【0033】図4は、本実施の形態の電界放出型電子源
アレイに用いられる細孔内に低融点の導電性材料を形成
する製造工程を示す図であり、図4(a)は、細孔内に
低融点の導電性材料を形成する製造工程を表し、図4
(b)は、本工程により細孔内に形成される低融点金属
材料を表す部分拡大断面図である。なお、図4は、製造
工程の概要を表すものであり、本工程の製造装置として
は生産性等を考慮して適切な構造の装置を構築すればよ
い。
【0034】図4(a)において、電解メッキ用容器4
0内の電解液41中に、陽極酸化膜45に細孔46を形
成した基板42と、電解メッキ用対向電極43とを配置
して、細孔を形成した基板42が陰極となるようにして
電源44により電圧を印加する。これにより、図4
(b)に示すように細孔46内に低融点金属材料47が
形成される。低融点金属材料47には、例えばインジウ
ム、亜鉛等を用いればよく、後工程で融解させて微細繊
維状物質を固定する目的から、基板材料、あるいはカソ
ード電極材料等の他の構成要素に比較して低融点である
ことを基準に材料を選定すればよい。低融点金属材料4
7の厚さは、電子放出部に用いる微細繊維状物質の大き
さ、あるいは細孔の深さ等によって選定すればよく、微
細繊維状物質として数〜10μm長さのカーボンナノチ
ューブを用いる場合には、低融点金属材料の厚さをおお
よそ数百nm程度を目安に設定することが好ましい。
【0035】図5は、本実施の形態の電界放出型電子源
アレイに用いられる電気泳動法によりカーボンナノチュ
ーブ等の微細繊維状物質を細孔へ挿入する製造工程を示
す図であり、図5(a)は、電気泳動法によりカーボン
ナノチューブ等の微細繊維状物質を細孔へ挿入する製造
工程を表し、図5(b)は、本工程により細孔内にカー
ボンナノチューブ等の微細繊維状物質が挿入された状態
を表す部分拡大断面図である。なお、図5は、製造工程
の概要を表すものであり、本工程の製造装置としては生
産性等を考慮して適切な構造の装置を構築すればよい。
【0036】図5(a)において、電気泳動用容器50
内のカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質を分散さ
せた溶媒51中に、表面に陽極酸化膜55が形成された
金属基板であるカソード電極52と、電気泳動用対向電
極53とを対向させるよう配置して、カソード電極52
が陰極となるようにして電源54により電圧を印加す
る。これにより、図5(b)に示すようにカーボンナノ
チューブ等の微細繊維状物質58がカソード電極に向か
って移動し、その内の一部がカソード電極の表面の陽極
酸化膜55に形成されている細孔56内に挿入される。
また、細孔内には、低融点金属材料57が形成されてい
てもよい。なお、微細繊維状物質としてカーボンナノチ
ューブを用いる場合には、電気泳動用対向電極53には
金、白金、等の貴金属を用い、溶媒にはイソプロピルア
ルコール、アセトン、等の有機溶媒を用い、印加電圧は
数百V程度とするとよい。この他にも、製造設備上の扱
いやすさ等を考慮して、電気泳動法の溶媒として添加剤
を加えた水を用いることも可能である。
【0037】第4の実施の形態 図6は、本発明の第4の実施の形態の電界放出型電子源
アレイの構成を示す部分断面図である。図6において、
60は支持基板、61は支持基板60上に形成されたカ
ソード電極である。支持基板60上には、カソード電極
61である金属膜の表面を陽極酸化した陽極酸化膜62
に細孔が形成されており、細孔内にカーボンナノチュー
ブ等の微細繊維状物質63(棒状電子放出物質)を挿入
し、おおよそ基板と垂直方向に配向するように形成し、
電界放出型電子源アレイを構成する。例えば、微細繊維
状物質63をカーボンナノチューブで形成した場合に
は、真空中で、カソード電極61と対向するようにおお
よそ1mmの距離を離して配置したアノード電極64と
の間に1kV程度の電圧を印加し、平行平板換算で1V
/μm程度の電界を発生させるとカーボンナノチューブ
の先端から電子放出を開始する。支持基板60には、ガ
ラス基板等を用いればよく、例えば表示装置を構成する
場合の真空封止方法、その他製造工程上の耐熱条件等を
考慮して選定すればよい。
【0038】また、例えば、カソード電極61である金
属膜には、アルミニウム膜を用い、陽極酸化膜62に
は、アルミニウムを陽極酸化したアルミナ膜を用いる
と、陽極酸化膜62に形成される細孔の径、及び細孔の
密度の均一性、及び再現性が非常に高いことから、その
ような細孔内にカーボンナノチューブ等の微細繊維状物
質が挿入され、配向されることによって、より均一性の
高い電界放出型電子源アレイを構成することができる。
支持基板60上に形成するカソード電極61は、例えば
表示装置を構成する場合にはマトリクスを形成するため
にライン状の電極構造とする等、目的に合せて電極形状
を決定すればよい。
【0039】第5の実施の形態 図7は、本発明の第5の実施の形態の電界放出型電子源
アレイの構成を示す部分断面図である。図7において、
支持基板70上にカソード電極71を形成し、カソード
電極71上に形成した金属膜72の表面を陽極酸化した
陽極酸化膜73に細孔が形成されており、細孔内にカー
ボンナノチューブ等の微細繊維状物質74(棒状電子放
出物質)を挿入し、おおよそ基板と垂直方向に配向する
ように形成し、電界放出型電子源アレイを構成する。例
えば、微細繊維状物質74をカーボンナノチューブで形
成した場合には、真空中で、カソード電極71と対向す
るようにおおよそ1mmの距離を離して配置したアノー
ド電極75との間に1kV程度の電圧を印加し、平行平
板換算で1V/μm程度の電界を発生させるとカーボン
ナノチューブの先端から電子放出を開始する。支持基板
70には、ガラス基板等を用いればよく、例えば表示装
置を構成する場合の真空封止方法、その他製造工程上の
耐熱条件等を考慮して選定すればよい。
【0040】また、例えば、カソード電極71上に形成
する金属膜72には、アルミニウム膜を用い、陽極酸化
膜73には、アルミニウムを陽極酸化したアルミナ膜を
用いると、陽極酸化膜73に形成される細孔の径、及び
細孔の密度の均一性、及び再現性が非常に高いことか
ら、そのような細孔内にカーボンナノチューブ等の微細
繊維状物質が挿入され、配向されることによって、より
均一性の高い電界放出型電子源アレイを構成することが
できる。カソード電極71と金属膜72は、異なる材料
で形成することができ、カソード電極71には銅などの
電極材料を用いるか、あるいは複数材料を積層した電極
構造としてもよい。また、支持基板70上に形成するカ
ソード電極71は、例えば表示装置を構成する場合のマ
トリクスを形成するためにライン状の電極構造とする
等、目的に合せて電極形状を決定すればよい。
【0041】第6の実施の形態 図8は、本発明の第6の実施の形態の電界放出型電子源
アレイを示す要部拡大断面図であり、カーボンナノチュ
ーブ等の微細繊維状物質が挿入されている細孔部分を表
している。
【0042】図8(a)に示す例では、カソード電極8
0上に陽極酸化膜81を形成し、陽極酸化膜81には細
孔82が形成され、細孔82には電気泳動法によりカー
ボンナノチューブ等の微細繊維状物質83(棒状電子放
出物質)を挿入し、微細繊維状物質83をカソード電極
80に固定している。このような構造を電子放出部の一
単位とし、複数をアレイ状に形成することにより、電界
放出型電子源アレイを構成する。多数ある細孔の内の一
部には、電気泳動法によりカーボンナノチューブ等の微
細繊維状物質83が挿入されず、電子放出部として機能
しないところもあるが、非常に多くの細孔が高密度で形
成されているため、電子源アレイとしての機能には全く
支障はない。各々の材料は特に限定されるものではない
が、例えば、カソード電極80がアルミニウムで形成さ
れており、それによる陽極酸化膜がアルミナ膜であり、
微細繊維状物質83がカーボンナノチューブである場合
には、カーボンナノチューブが細孔に挿入された後に、
アルミニウムの融点以下の温度で加熱することにより、
カーボンナノチューブがカソード電極80に固定され得
る。また、アルミニウムを陽極酸化した後に、細孔が形
成されたアルミナ膜をマスクとして、細孔底部のアルミ
ニウムを微小量エッチングすることにより、電気泳動法
によりカーボンナノチューブを細孔に挿入したときに、
カーボンナノチューブとカソード電極であるアルミニウ
ムとの接触面積が拡大するために、カーボンナノチュー
ブの固定の点でも、カーボンナノチューブとカソード電
極の電気的導通の点でも、さらに好ましい。
【0043】図8(b)に示す例では、カソード電極9
0上に陽極酸化膜91を形成し、陽極酸化膜91には細
孔92が形成され、細孔底部には低融点の導電性材料9
4を形成し、細孔には電気泳動法によりカーボンナノチ
ューブ等の微細繊維状物質93(棒状電子放出物質)を
挿入し、カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質93
は低融点の導電性材料により固定し、電気的にカソード
電極90に接続する。低融点の導電性材料は、前述のよ
うに、電解メッキ法により形成した低融点金属材料を用
いればよく、その他にも、無電解メッキ法、電着法、等
の方法で形成してもよく、さらに、細孔に挿入するカー
ボンナノチューブ等の微細繊維状物質93に対しての濡
れ性がよい材料を選定するとより好ましい。また、低融
点の導電性材料は、電気抵抗性の材料で形成してもよ
く、カソード電極90と微細繊維状物質93とが、個別
に形成された電気抵抗部を介して接続されていることに
なる。細孔92内に配向された各々のカーボンナノチュ
ーブ等の微細繊維状物質93は、導電性材料94からな
る電気抵抗部を介して各々が並列にカソード電極90と
接続されるため、カーボンナノチューブ等の微細繊維状
物質93からの放出電流にともなう電気抵抗部での電圧
降下によって電子放出特性が穏やかになり、大面積の電
子源アレイを形成した場合にも電子放出を均一化、安定
化させることができる。
【0044】図8(c)に示す例では、カソード電極1
00上に導電性ペースト104を形成し、導電性ペース
ト104上に細孔102が形成された陽極酸化膜101
を配置し、細孔102には電気泳動法によりカーボンナ
ノチューブ等の微細繊維状物質103を挿入し、カーボ
ンナノチューブ等の微細繊維状物質103を導電性ペー
スト104により固定し、電気的にカソード電極100
に接続する。支持基板上等に形成したカソード電極10
0と、細孔102内にカーボンナノチューブ等の微細繊
維状物質103を挿入した陽極酸化膜とを別工程で作製
した後、それらを組合せて電界放出型電子源アレイを構
成することができる。また、細孔102内にカーボンナ
ノチューブ等の微細繊維状物質103を挿入した後に、
導電性ペースト104を硬化させる工程で微細繊維状物
質103を強固に固定させることができ、電子源アレイ
の信頼性を向上させることができる。また、導電性ペー
スト104を、例えば金属微粒子とフリットガラスとの
割合を調整する等して所定の抵抗値になるように作製し
た電気抵抗性の材料で形成してもよく、カソード電極1
00と微細繊維状物質103とが、電気抵抗層を介して
接続されていることになる。
【0045】細孔102内に配向された各々のカーボン
ナノチューブ等の微細繊維状物質103は、導電性ペー
スト104からなる電気抵抗層を介して並列にカソード
電極100と接続されるため、カーボンナノチューブ等
の微細繊維状物質103からの放出電流にともなう電気
抵抗層での電圧降下によって電子放出特性が穏やかにな
り、大面積の電子源アレイを形成した場合にも電子放出
を均一化、安定化させることができる。
【0046】第7の実施の形態 図9は、本発明の第7の実施の形態の電界放出型電子源
アレイで構成される電界放出型表示装置の構成を示す部
分斜視図である。図9において、電子放出側基板とし
て、カソード基板110上に陽極酸化膜111を形成
し、陽極酸化膜の細孔内にはカーボンナノチューブ等の
微細繊維状物質112(棒状電子放出物質)を挿入して
電子源アレイを構成する。電子源アレイの上には、開口
部113を有する下部絶縁層114と下部ゲート電極1
15、及び上部絶縁層116と上部ゲート電極117と
を形成し、互いに直交するように形成したライン状電極
である下部ゲート電極115と上部ゲート電極117と
により画像表示のためのマトリクスを形成する。
【0047】また、発光側基板として、透明基板123
上に透明電極122を形成し、さらに透明電極上に蛍光
体121を形成し、開口部113と対向する位置に配置
する。カラー表示を行う場合には、蛍光体は、R(レッ
ド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3種類で構成
し、それぞれの蛍光体領域を分割するようにブラックマ
トリクス120を形成する。電子放出側基板と発光側基
板とを対向配置し、両基板で挟まれた空間を真空排気
し、真空で封止し、電界放出型表示装置を形成する。
【0048】例えば、カーボンナノチューブで形成した
電子放出部は、低電界で電子放出が可能であるため、蛍
光側基板のITO膜等の透明電極に印加する電圧(5〜
10kV)のみで電子を放出し、マトリクス120を構
成する下部ゲート電極115及び上部ゲート電極117
への電圧印加によって電子放出箇所、すなわち蛍光体1
21の発光箇所を特定し、さらには放出電流量を制御し
て発光輝度を制御して画像表示を行うことが可能であ
る。そのため、カソード電極がマトリクス等を構成しな
い一体電極であっても、すなわち、前述の各実施の形態
のように、金属基板からなるカソード電極であっても、
あるいは、支持基板上に一体電極としてカソード電極を
形成した電子源アレイ構造であっても、良好な表示を行
うことができる電界放出型表示装置を構成することが可
能である。
【0049】また、電気泳動法により細孔内にカーボン
ナノチューブ等の微細繊維状物質112を挿入する工程
は、ゲート電極115,117を形成した後に行っても
よい。すなわち、カソード電極上に陽極酸化法により細
孔を形成し、さらに、絶縁層、及びゲート電極を形成し
た後に、電気泳動法により細孔内に微細繊維状物質を挿
入してもよい。あるいは、カソード電極上に絶縁層、及
びゲート電極を形成した後に、陽極酸化法により細孔を
形成し、その後、電気泳動法により細孔内に微細繊維状
物質を挿入してもよい。これらのように、ゲート電極を
形成した後に電気泳動工程を行う場合には、ゲート電極
に対して、例えば陰極電位とする等の電位を与えてもよ
い。これ以外にも、陽極酸化工程、電気泳動工程等は、
素子構造、生産性、その他目的に合せて、最適な工程順
序を選定すればよい。
【0050】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、細孔内に電気泳動法により挿入された微細繊維状物
質が細孔の軸方向に沿って配向するように形成されてい
るので、別途、安価に大量生産されたカーボンナノチュ
ーブ等の微細繊維状物質を用いて電子源アレイが作製可
能であり、陽極酸化膜等に形成された細孔内にカーボン
ナノチューブ等の微細繊維状物質を配向させることがで
きる。したがって、大型の表示装置に用いるために大面
積の電子源アレイを形成する場合にも、カーボンナノチ
ューブ等の微細繊維状物質が電子放出方向に配向されて
いるために電子放出特性の均一性が高く、電気泳動法に
より陽極酸化膜等に形成された細孔内にカーボンナノチ
ューブ等の微細繊維状物質を挿入するため、真空プロセ
ス等を必要としない生産性に優れる電界放出型電子源ア
レイを実現することができる。
【0051】また、カーボンナノチューブ等の微細繊維
状物質を製造する工程で実施することが好ましい高温工
程等を電子源アレイ作製工程とは別工程で行うことがで
き、より特性の優れる電子放出材料を用いることができ
るとともに、電子源アレイ作製時の温度を低温化させる
ことができ、電界放出型電子源アレイを構成する基板等
を耐熱性の低い安価な材料で構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電界放出型電子源
アレイの構成を示す部分斜視図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の電界放出型電子源
アレイの構成を示す部分断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の電界放出型電子源
アレイに用いられる陽極酸化膜の製造工程を示す図であ
る。
【図4】本実施の形態の電界放出型電子源アレイに用い
られる細孔内に低融点の導電性材料を形成する製造工程
を示す図である。
【図5】本実施の形態の電界放出型電子源アレイに用い
られる電気泳動法によりカーボンナノチューブ等の微細
繊維状物質を細孔へ挿入する製造工程を示す図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態の電界放出型電子源
アレイの構成を示す部分断面図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態の電界放出型電子源
アレイの構成を示す部分断面図である。
【図8】本発明の第6の実施の形態の電界放出型電子源
アレイを示す要部拡大断面図である。
【図9】本発明の第7の実施の形態の電界放出型電子源
アレイで構成される電界放出型表示装置の構成を示す部
分斜視図である。
【符号の説明】
10,20,61,71,80,90,100 カソー
ド電極 11 表面膜 12,36,46,56,82,92,102 細孔 13,23,58,63,74,83,93,103,
112 微細繊維状物質(棒状電子放出物質) 21,35,45,55,62,73,81,91,1
01,111 陽極酸化膜 24,64,75 アノード電極 32、42、52 金属基板 34、44、54 電源 47 低融点金属材料 60,70 支持基板 72 金属膜 94 導電性材料 104 導電性ペースト 110 カソード基板 113 開口部 114 下部絶縁層 115 下部ゲート電極 116 上部絶縁層 117 上部ゲート電極 120 ブラックマトリクス 121 蛍光体 122 透明電極 123 透明基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浦山 雅夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 井出 哲也 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 大木 博 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5C031 DD17 DD19 5C036 EF01 EF06 EF08 EG02 EG12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板上に形成されたカソード電極
    と、前記カソード電極上に形成された陽極酸化膜と、前
    記陽極酸化膜に形成された細孔に、棒状電子放出物質が
    該棒状電子放出物質の端面を露出させた状態で埋め込ま
    れて構成された電子源と、を有する電界放出型電子源ア
    レイにおいて、 前記棒状電子放出物質が、前記細孔の軸方向に沿って配
    向するように形成されていることを特徴とする電界放出
    型電子源アレイ。
  2. 【請求項2】 前記カソード電極と前記細孔内に挿入さ
    れた棒状電子放出物質とが、前記カソード電極上に形成
    された導電性ペーストにより電気的に接続されているこ
    とを特徴とする請求項1記載の電界放出型電子源アレ
    イ。
  3. 【請求項3】 前記陽極酸化膜が、アルミニウムを陽極
    酸化することにより形成されるアルミナ膜であることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の電界放出型電子源ア
    レイ。
  4. 【請求項4】 前記カソード電極と前記棒状電子放出物
    質とが、少なくとも電気抵抗層を介して接続されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電界放出型電
    子源アレイ。
  5. 【請求項5】 前記棒状電子放出物質が、少なくとも前
    記カソード電極材料よりも低融点の導電性材料を用いて
    前記細孔内に固定されていることを特徴とする請求項
    1、2又は4のいずれかに記載の電界放出型電子源アレ
    イ。
  6. 【請求項6】 前記導電性材料が、電解メッキ法により
    形成した低融点金属材料であることを特徴とする請求項
    5に記載の電界放出型電子源アレイ。
  7. 【請求項7】 前記棒状電子放出物質が、カーボンナノ
    チューブであることを特徴とする請求項1、2、4又は
    5のいずれかに記載の電界放出型電子源アレイ。
  8. 【請求項8】 支持基板上にカソード電極を形成する工
    程と、 前記カソード電極上に金属膜を陽極酸化して細孔を有す
    る陽極酸化膜を形成する工程と、 棒状電子放出物質を分散させた溶媒中で、前記カソード
    電極と該カソード電極に対向配置した対向電極との間に
    電圧を印加する電気泳動法により、前記棒状電子放出物
    質を前記カソード電極に向かって移動させ、前記細孔内
    に、細孔の軸方向に沿って配向するように挿入する工程
    と、 を含むことを特徴とする電界放出型電子源アレイの製造
    方法。
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