JP3581298B2 - 電界放出型電子源アレイ及びその製造方法 - Google Patents

電界放出型電子源アレイ及びその製造方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷陰極ランプ、蛍光表示管、液晶デバイス用のバックライト、フィールドエミッションディスプレイ等に用いられる電界放出電子源アレイ及びその製造方法に関し、詳細には、均一性、信頼性に優れ、薄型表示装置のようにXYアドレスが必要な電界放出電子源アレイ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電界放出型電子源の研究、開発が盛んに行われており、電界放出型電子源を用いた薄型表示装置は、自発光型であるために液晶表示装置のようなバックライトの必要がなく、原理的にCRTと同等の見やすさ、明るさが得られ、さらには、電子源の微細性を生かした非常に高精細の表示装置を実現できる可能性がある。
【0003】
電界放出型電子源は、C.A.Spindtらによる蒸着法で形成された高融点金属材料からなる円錐形状の電子源(USP3,665,241)等が良く知られているが、大型の表示装置に用いるために大面積の電子源アレイを形成する場合には、その製造方法に起因する理由により形状のバラツキが多くなり、電子源としての均一性や信頼性の点で問題があった。
【0004】
一方、他の電界放出型電子源として、低電界で電子を放出する新規の電子放出材料も研究されている。その中で、例えば、炭素系の材料が盛んに検討されており、特に、遠藤らの解説(団体物理、Vol.12,No.1,1977)等に示されている気相成長法によるナノメーターオーダーの炭素繊維、あるいは飯島らにより確認されたアーク放電法によるカーボンナノチューブ(Nature,354,56,1991)等は、グラファイトを丸めた円筒形の物質であり、電子源としても優れた特徴を有する材料として非常に期待されている。カーボンナノチューブからの電界放出に関しては、R.E.Smalleyら(Science,269,1550,1995)及びW.A.de Heerら(Science,270,1179,1995)の研究グループ等により報告されている。
【0005】
カーボンナノチューブを電子源に用いた表示装置は、例えば特開平11−162383号公報に記載されている。すなわち、透光性を有する表示面側基板の表示面側リブで挟まれた領域に形成されて電位が印加される蛍光体からなる発光部と、それと対向配置される電子放出側基板の電子放出側リブで挟まれた領域に複数配置されて電位が印加されるカーボンナノチューブからなる電子放出部と、電子放出側リブ上に形成された電子引き出し電極とから構成されており、表示面側基板と電子放出側基板とで囲まれた外囲器の内部は真空排気されている。このように構成された表示装置の電子放出部と電子引き出し電極との間に電位を印加すると、電子放出部を構成しているカーボンナノチューブの先端に高電界が集中して電子が引き出される。引き出された電子は、さちに高電位が印加された発光部の蛍光体に衝突し、発光する。
【0006】
カーボンナノチューブからなる電子放出部の形成方法としては、カーボンナノチューブの集合体からなる針形状の柱状グラファイトを導電性接着剤で所定領域に固定配置して形成するか、あるいは、柱状グラファイトのペーストを用いた印刷によるパターン形成により電子放出部を形成するという方法が示されている。ここで用いられるカーボンナノチューブは、ヘリウムガス中で一対の炭素電極間にアーク放電を起こしたときの陰極側の炭素電極先端に凝集した堆積物中に形成されており、堆積物内部の繊維状の組織を切り出したものが柱状グラファイトに相当する。
【0007】
その他のカーボンナノチューブ形成方法としては、例えば特開平8−151207号公報に記載されているように、陽極酸化膜の細孔中にCVD法を用いてカーボンナノチューブを形成する方法、さらには、例えば特開平10−12124号公報に記載されているように、細孔内の微小な触媒を起点としてCVD法を用いてカーボンナノチューブを成長させる方法、等が開示されている。
また、陽極酸化膜の細孔を用いた電子放出素子としては、例えば特開平5−211029号公報に記載されているように、陽極酸化膜の細孔中に電解析出により円柱状電極を形成した電子放出素子が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のカーボンナノチューブの集合体である柱状グラファイトを用いた電界放出型電子源にあっては、表示装置用の電子源アレイを構成する場合には、画素サイズから考えて柱状グラファイトが数μmから数十μmの大きさである必要があり、その微小性のために切り出しや接着による固定配置等の取り扱いが容易ではないと思われる。また、ペーストを用いた印刷によるパターン形成では、カーボンナノチューブの方向を電子放出方向に揃えることが現状では困難であり、さらに、ペーストから多くのカーボンナノチューブの先端を有効な形で露出させることも容易ではなく、均一性の高い電子源アレイを得ることが難しいと考えられる。
【0009】
また、CVD法を用いた従来の電界放出型電子源は、細孔、または触媒で限定された場所にカーボンナノチューブを成長させることができるため配向性は良好であるが、電子源アレイ基板毎にCVDプロセスを施す必要があり、大型の基板を用いる場合には基板全域での均一性を得ることが容易ではなく、さらに、大型基板用のCVD装置が必要である等の生産設備の複雑化、コスト上昇の要因となり得る。
【0010】
上述の手法を含め、カーボンナノチューブを用いた電子源アレイに関して、構造、製造方法ともに種々の提案がなされているが、現状のところ、それぞれ一長一短がある。そのため、アーク放電法、熱CVD法、等のプラントで大量生産されるカーボンナノチューブを効率的に利用すること、良好な電子放出特性を得るためになるべく多くのカーボンナノチューブを電子放出方向に配向させること、さらには製造工程が簡便でコストダウンが容易なこと、のすべてを満足する電子源アレイ構造及びその製造方法の開発が期待されている。
【0011】
また、陽極酸化膜の細孔中に電解析出により円柱状電極を形成した電子放出素子は、電解析出時に円柱状の電子放出部が形成されるため、電子源としての電子放出特性が電解析出工程に依存するという問題がある。カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質(棒状電子放出物質)は、作製工程で実施される高温工程、例えばカーボンナノチューブの場合の黒鉛化処理は2800℃程度の高温で行うことで良質なカーボンナノチューブが形成される、等により優れた電子放出特性をもつ良質な電子源材料である微細繊維状物質となるが、電解析出工程でそれを作製することは困難である。すなわち、例えば、別途、安価に大量生産されたカーボンナノチューブ等の電子放出特性に優れる微細繊維状物質と同等の電子放出特性を得ることは容易ではない。
【0012】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、低電界で電子を放出する電子放出材料であって、別途、安価に大量生産されたカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質を用いて電子源アレイが作製可能で、細孔等の所定の箇所にカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質を配向させることが可能で、大型の表示装置に用いるために大面積の電子源アレイを形成する場合にも、電子放出特性の均一性が高く、生産性に優れる薄型表示装置に適した電界放出型電子源アレイ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の電界放出型電子源アレイは、支持基板上に形成されたカソード電極と、前記カソード電極上に形成された陽極酸化膜と、前記陽極酸化膜に形成された細孔に、カーボンナノチューブを含む棒状電子放出物質が該棒状電子放出物質の端面を露出させた状態で埋め込まれて構成された電子源と、を有する電界放出型電子源アレイにおいて、前記電子源は、前記棒状電子放出物質を分散させた溶媒中で、前記カソード電極と該カソード電極に対向配置した対向電極との間に電圧を印加する電気泳動法により、前記棒状電子放出物質を前記カソード電極に向かって移動させ、前記細孔内に、細孔の軸方向に沿って配向するように挿入されている棒状電子放出物質を備えることを特徴とする。
【0014】
このように構成することにより、別途、安価に大量生産されたカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質を用いて電子源アレイが作製可能で、陽極酸化膜等に形成された細孔内にカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質を配向させることが可能で、大型の表示装置に用いるために大面積の電子源アレイを形成する場合にも、カーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質が電子放出方向に配向されているために電子放出特性の均一性が高く、電気泳動法により陽極酸化膜等に形成された細孔内にカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質を挿入するため生産性に優れる電界放出型電子源アレイを提供することを可能にする。
【0015】
さらに、好ましくは、カソード電極である金属基板の表面を陽極酸化した陽極酸化膜に前記細孔が形成されるように構成すれば、カソード電極である金属基板の表面の陽極酸化膜にカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質を配向させて形成することができ、一体のカソード電極からなる電界放出型電子源アレイの製造が容易となる。
【0016】
さらに、好ましくは、支持基板上に形成されたカソード電極である金属膜の表面を陽極酸化した陽極酸化膜に前記細孔が形成されるように構成すれば、パターニングを施したカソード電極である金属膜の表面の陽極酸化膜にカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質を配向させて形成することができ、例えば薄型表示装置のマトリクスをカソード電極で構成する場合等に、複数のライン状等にパターニングされた電極の表面の陽極酸化膜にカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質を配向させて形成することができる。
【0017】
さらに、好ましくは、支持基板上にカソード電極が形成され、該カソード電極上に形成された金属膜を陽極酸化した陽極酸化膜に前記細孔が形成されるように構成すれば、カソード電極材料、及び陽極酸化膜を形成する金属膜材料のそれぞれを異なる材料で構成することができ、それぞれの目的に合せて最適な材料を選定して電界放出型電子源アレイを構成することができる。
【0018】
また、前記カソード電極と前記細孔内に挿入された棒状電子放出物質とが、前記カソード電極上に形成された導電性ペーストにより電気的に接続されていることで、カソード電極を形成した支持基板と細孔内にカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質が挿入された陽極酸化膜とを別工程で作製した後、それらを組合せて電界放出型電子源アレイを構成することができる。また、このように構成することにより、細孔内に挿入されたカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質を導電性ペーストの硬化工程で強固に固定させることができ、電子源アレイの信頼性を向上させることができる。
【0019】
また、前記陽極酸化膜が、アルミニウムを陽極酸化することにより形成されるアルミナ膜であることで、アルミニウムを陽極酸化したアルミナ膜は、細孔の径、及び細孔の密度の均一性、及び再現性が非常に高く、そのような細孔内に挿入され、配向されるカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質によって、より均一性の高い電界放出型電子源アレイを構成することができる。
【0020】
また、前記カソード電極と前記棒状電子放出物質とが、少なくとも電気抵抗層を介して接続されていることで、細孔内に配向された各々のカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質は、電気抵抗層を介して並列にカソード電極と接続されるため、カーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質からの放出電流にともなう電気抵抗層での電圧降下によって電子放出特性が穏やかになり、大面積の電子源アレイを形成した場合にも電子放出を均一化、安定化させることができる。
【0021】
また、前記棒状電子放出物質が、少なくとも前記カソード電極材料よりも低融点の導電性材料を用いて前記細孔内に固定されていることで、細孔内に挿入されたカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質を低融点の導電性材料を融解させた後に凝固させることでさらに強固に固定させることができ、電子源アレイの信頼性を向上させることができる。
【0022】
また、前記導電性材料が、電解メッキ法により形成した低融点金属材料であることで、陽極酸化膜の細孔内に容易に、正確に低融点金属材料を形成することができ、細孔内に挿入されたカーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質をの固定が容易であり、電子源アレイの信頼性をさらに向上させることができる。
【0023】
また、好ましい具体的な態様としては、前記棒状電子放出物質が、カーボンナノチューブであることで、低電界で電子を放出し、化学的に安定で、別途、安価に大量生産され得る材料であって、均一性の高い、生産性に優れる電界放出型電子源アレイを容易に構成することができる。
【0024】
本発明の電界放出型電子源アレイの製造方法は、支持基板上にカソード電極を形成する工程と、前記カソード電極上に金属膜を陽極酸化して細孔を有する陽極酸化膜を形成する工程と、カーボンナノチューブを含む棒状電子放出物質を分散させた溶媒中で、前記カソード電極と該カソード電極に対向配置した対向電極との間に電圧を印加する電気泳動法により、前記棒状電子放出物質を前記カソード電極に向かって移動させ、前記細孔内に、細孔の軸方向に沿って配向するように挿入する工程と、を含むことを特徴とする。
【0025】
このように製造することにより、カーボンナノチューブ等の棒状電子放出物質を作製する工程で実施される高温工程、例えばカーボンナノチューブの場合の黒鉛化処理は2800℃程度の高温で行うことで良質なカーボンナノチューブが形成される、等を電子源アレイ作製工程とは別工程で行うことができ、電子源アレイ作製時の温度を低温化させることができ、電界放出型電子源アレイを構成する基板等を耐熱性の低い安価な材料で構成することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
第1の実施の形態
図1は、本発明の第1の実施の形態の電界放出型電子源アレイの構成を示す部分斜視図であり、図1(a)は、細孔内に電気泳動法によりカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質を挿入する前の状態を、図1(b)は、細孔内に電気泳動法によりカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質を挿入した後の状態をそれぞれ模式的に表している。
【0027】
図1において、10はカソード電極、11はカソード電極10上に形成された表面膜、12は表面膜11に形成された細孔、13はカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質(棒状電子放出物質)である。
図1(a)に示すように、カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質13は、図示しない溶媒中に分散しておき、カソード電極10と、対向配置した電気泳動用の対向電極基板(図示略)との間に電圧を印加すると、電気泳動法の原理に従ってカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質13がカソード電極に向かって移動し、その内の一部がカソード電極10の表面膜11に形成した細孔12内に挿入される。それにより、カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質13をカソード電極10表面の細孔12の軸方向に沿って配向するように形成し、基板面におおよそ垂直方向に方向の揃ったカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質13を電子放出部とする電界放出型電子源アレイを構成する(図1(b)参照)。
【0028】
このような構成においては、別途、安価に大量生産されたカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質13を用いて電子源アレイが作製可能で、陽極酸化膜等に形成された細孔内にカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質13を配向させることが可能である。大型の表示装置に用いるために大面積の電子源アレイを形成する場合にも、カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質13が電子放出方向に配向されているために電子放出特性の均一性が高く、また、電気泳動法により陽極酸化膜等に形成された細孔内にカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質13を挿入するため、電子源アレイ作製工程で真空プロセスを用いる必要がなく、生産性に優れる。さらに、カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質を作製する工程で実施される高温工程、例えばカーボンナノチューブの場合の黒鉛化処理は2800℃程度の高温で行うことで良質なカーボンナノチューブが形成される、等を電子源アレイ作製工程とは別工程で行うことができ、電子源アレイ作製時の温度を低温化させることができ、電界放出型電子源アレイを構成する基板等を耐熱性の低い安価な材料で構成することが可能となる。
【0029】
第2の実施の形態
図2は、本発明の第2の実施の形態の電界放出型電子源アレイの構成を示す部分断面図である。
図2において、20はカソード電極、21はカソード電極20である金属基板の表面を陽極酸化した陽極酸化膜である。陽極酸化膜21には、細孔が形成されており、この細孔内にカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質23(棒状電子放出物質)を挿入し、おおよそ基板と垂直方向に配向するように形成し、電界放出型電子源アレイを構成する。例えば、微細繊維状物質23をカーボンナノチューブで形成した場合には、真空中で、カソード電極20と対向するようにおおよそ1mmの距離を離して配置したアノード電極24との間に1kV程度の電圧を印加し、平行平板換算で1V/μm程度の電界を発生させるとカーボンナノチューブの先端から電子放出を開始する。また、例えば、上記金属基板には、アルミニウム板を用い、陽極酸化膜には、アルミニウムを陽極酸化したアルミナ膜を用いると、陽極酸化膜に形成される細孔の径、及び細孔の密度の均一性、及び再現性が非常に高いことから、そのような細孔内にカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質23が挿入され、配向されることによって、より均一性の高い電界放出型電子源アレイを構成することができる。
【0030】
第3の実施の形態
図3は、本発明の第3の実施の形態の電界放出型電子源アレイに用いられる陽極酸化膜の製造工程を示す図であり、図3(a)は、金属基板の表面を陽極酸化する工程を表し、図3(b)は、本工程により形成される金属基板表面の陽極酸化膜、及び細孔を表す部分拡大断面図である。
なお、図3は、陽極酸化膜の製造工程の概要を表すものであり、本工程の製造装置としては生産性等を考慮して適切な構造の装置を構築すればよい。
【0031】
図3(a)において、陽極酸化用容器30内の電解液31中に、カソード電極となる金属基板32と、陽極酸化用対向電極33とを対向させるよう配置して、金属基板32が陽極となるようにして電源34により電圧を印加する。これにより、図3(b)に示すように金属基板32の表面に陽極酸化膜35が形成され、細孔36が形成される。陽極酸化膜35の厚さは、電子放出部に用いる微細繊維状物質の大きさによって選定すればよく、微細繊維状物質として数〜10μm長さのカーボンナノチューブを用いる場合には、陽極酸化膜35の厚さをおおよそ2〜5μm程度を目安に設定することが好ましい。なお、金属基板32にアルミニウムを用いる場合には、電解液31に10〜20%の硫酸を用い、浴温を0〜10℃程度、印加電圧を10〜20V程度として陽極酸化を行う。その他の電解液としては、しゅう酸、クロム酸、等を用いることもできる。陽極酸化の工程でアルミニウムと陽極酸化アルミナの界面にできるバリア層は、電源34により逆バイアスをかけることで除去し、後工程で細孔内に挿入されるカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質とカソード電極との間の導通がとれるようにする。
【0032】
このように、アルミニウムに陽極酸化処理を行うことにより、規則正しいアルミナのセル(通常は6角形で蜂の巣構造となる)ができ、その中央部に細孔が形成される。細孔の直径、深さ、ピッチ、等の形状制御は、電圧値、時間、等の陽極酸化条件で設定でき、規則性、再現性が高い。
【0033】
図4は、本実施の形態の電界放出型電子源アレイに用いられる細孔内に低融点の導電性材料を形成する製造工程を示す図であり、図4(a)は、細孔内に低融点の導電性材料を形成する製造工程を表し、図4(b)は、本工程により細孔内に形成される低融点金属材料を表す部分拡大断面図である。
なお、図4は、製造工程の概要を表すものであり、本工程の製造装置としては生産性等を考慮して適切な構造の装置を構築すればよい。
【0034】
図4(a)において、電解メッキ用容器40内の電解液41中に、陽極酸化膜45に細孔46を形成した基板42と、電解メッキ用対向電極43とを配置して、細孔を形成した基板42が陰極となるようにして電源44により電圧を印加する。これにより、図4(b)に示すように細孔46内に低融点金属材料47が形成される。低融点金属材料47には、例えばインジウム、亜鉛等を用いればよく、後工程で融解させて微細繊維状物質を固定する目的から、基板材料、あるいはカソード電極材料等の他の構成要素に比較して低融点であることを基準に材料を選定すればよい。低融点金属材料47の厚さは、電子放出部に用いる微細繊維状物質の大きさ、あるいは細孔の深さ等によって選定すればよく、微細繊維状物質として数〜10μm長さのカーボンナノチューブを用いる場合には、低融点金属材料の厚さをおおよそ数百nm程度を目安に設定することが好ましい。
【0035】
図5は、本実施の形態の電界放出型電子源アレイに用いられる電気泳動法によりカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質を細孔へ挿入する製造工程を示す図であり、図5(a)は、電気泳動法によりカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質を細孔へ挿入する製造工程を表し、図5(b)は、本工程により細孔内にカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質が挿入された状態を表す部分拡大断面図である。
なお、図5は、製造工程の概要を表すものであり、本工程の製造装置としては生産性等を考慮して適切な構造の装置を構築すればよい。
【0036】
図5(a)において、電気泳動用容器50内のカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質を分散させた溶媒51中に、表面に陽極酸化膜55が形成された金属基板であるカソード電極52と、電気泳動用対向電極53とを対向させるよう配置して、カソード電極52が陰極となるようにして電源54により電圧を印加する。これにより、図5(b)に示すようにカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質58がカソード電極に向かって移動し、その内の一部がカソード電極の表面の陽極酸化膜55に形成されている細孔56内に挿入される。また、細孔内には、低融点金属材料57が形成されていてもよい。なお、微細繊維状物質としてカーボンナノチューブを用いる場合には、電気泳動用対向電極53には金、白金、等の貴金属を用い、溶媒にはイソプロピルアルコール、アセトン、等の有機溶媒を用い、印加電圧は数百V程度とするとよい。この他にも、製造設備上の扱いやすさ等を考慮して、電気泳動法の溶媒として添加剤を加えた水を用いることも可能である。
【0037】
第4の実施の形態
図6は、本発明の第4の実施の形態の電界放出型電子源アレイの構成を示す部分断面図である。
図6において、60は支持基板、61は支持基板60上に形成されたカソード電極である。支持基板60上には、カソード電極61である金属膜の表面を陽極酸化した陽極酸化膜62に細孔が形成されており、細孔内にカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質63(棒状電子放出物質)を挿入し、おおよそ基板と垂直方向に配向するように形成し、電界放出型電子源アレイを構成する。例えば、微細繊維状物質63をカーボンナノチューブで形成した場合には、真空中で、カソード電極61と対向するようにおおよそ1mmの距離を離して配置したアノード電極64との間に1kV程度の電圧を印加し、平行平板換算で1V/μm程度の電界を発生させるとカーボンナノチューブの先端から電子放出を開始する。支持基板60には、ガラス基板等を用いればよく、例えば表示装置を構成する場合の真空封止方法、その他製造工程上の耐熱条件等を考慮して選定すればよい。
【0038】
また、例えば、カソード電極61である金属膜には、アルミニウム膜を用い、陽極酸化膜62には、アルミニウムを陽極酸化したアルミナ膜を用いると、陽極酸化膜62に形成される細孔の径、及び細孔の密度の均一性、及び再現性が非常に高いことから、そのような細孔内にカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質が挿入され、配向されることによって、より均一性の高い電界放出型電子源アレイを構成することができる。支持基板60上に形成するカソード電極61は、例えば表示装置を構成する場合にはマトリクスを形成するためにライン状の電極構造とする等、目的に合せて電極形状を決定すればよい。
【0039】
第5の実施の形態
図7は、本発明の第5の実施の形態の電界放出型電子源アレイの構成を示す部分断面図である。
図7において、支持基板70上にカソード電極71を形成し、カソード電極71上に形成した金属膜72の表面を陽極酸化した陽極酸化膜73に細孔が形成されており、細孔内にカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質74(棒状電子放出物質)を挿入し、おおよそ基板と垂直方向に配向するように形成し、電界放出型電子源アレイを構成する。例えば、微細繊維状物質74をカーボンナノチューブで形成した場合には、真空中で、カソード電極71と対向するようにおおよそ1mmの距離を離して配置したアノード電極75との間に1kV程度の電圧を印加し、平行平板換算で1V/μm程度の電界を発生させるとカーボンナノチューブの先端から電子放出を開始する。支持基板70には、ガラス基板等を用いればよく、例えば表示装置を構成する場合の真空封止方法、その他製造工程上の耐熱条件等を考慮して選定すればよい。
【0040】
また、例えば、カソード電極71上に形成する金属膜72には、アルミニウム膜を用い、陽極酸化膜73には、アルミニウムを陽極酸化したアルミナ膜を用いると、陽極酸化膜73に形成される細孔の径、及び細孔の密度の均一性、及び再現性が非常に高いことから、そのような細孔内にカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質が挿入され、配向されることによって、より均一性の高い電界放出型電子源アレイを構成することができる。カソード電極71と金属膜72は、異なる材料で形成することができ、カソード電極71には銅などの電極材料を用いるか、あるいは複数材料を積層した電極構造としてもよい。また、支持基板70上に形成するカソード電極71は、例えば表示装置を構成する場合のマトリクスを形成するためにライン状の電極構造とする等、目的に合せて電極形状を決定すればよい。
【0041】
第6の実施の形態
図8は、本発明の第6の実施の形態の電界放出型電子源アレイを示す要部拡大断面図であり、カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質が挿入されている細孔部分を表している。
【0042】
図8(a)に示す例では、カソード電極80上に陽極酸化膜81を形成し、陽極酸化膜81には細孔82が形成され、細孔82には電気泳動法によりカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質83(棒状電子放出物質)を挿入し、微細繊維状物質83をカソード電極80に固定している。このような構造を電子放出部の一単位とし、複数をアレイ状に形成することにより、電界放出型電子源アレイを構成する。多数ある細孔の内の一部には、電気泳動法によりカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質83が挿入されず、電子放出部として機能しないところもあるが、非常に多くの細孔が高密度で形成されているため、電子源アレイとしての機能には全く支障はない。各々の材料は特に限定されるものではないが、例えば、カソード電極80がアルミニウムで形成されており、それによる陽極酸化膜がアルミナ膜であり、微細繊維状物質83がカーボンナノチューブである場合には、カーボンナノチューブが細孔に挿入された後に、アルミニウムの融点以下の温度で加熱することにより、カーボンナノチューブがカソード電極80に固定され得る。また、アルミニウムを陽極酸化した後に、細孔が形成されたアルミナ膜をマスクとして、細孔底部のアルミニウムを微小量エッチングすることにより、電気泳動法によりカーボンナノチューブを細孔に挿入したときに、カーボンナノチューブとカソード電極であるアルミニウムとの接触面積が拡大するために、カーボンナノチューブの固定の点でも、カーボンナノチューブとカソード電極の電気的導通の点でも、さらに好ましい。
【0043】
図8(b)に示す例では、カソード電極90上に陽極酸化膜91を形成し、陽極酸化膜91には細孔92が形成され、細孔底部には低融点の導電性材料94を形成し、細孔には電気泳動法によりカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質93(棒状電子放出物質)を挿入し、カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質93は低融点の導電性材料により固定し、電気的にカソード電極90に接続する。低融点の導電性材料は、前述のように、電解メッキ法により形成した低融点金属材料を用いればよく、その他にも、無電解メッキ法、電着法、等の方法で形成してもよく、さらに、細孔に挿入するカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質93に対しての濡れ性がよい材料を選定するとより好ましい。また、低融点の導電性材料は、電気抵抗性の材料で形成してもよく、カソード電極90と微細繊維状物質93とが、個別に形成された電気抵抗部を介して接続されていることになる。細孔92内に配向された各々のカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質93は、導電性材料94からなる電気抵抗部を介して各々が並列にカソード電極90と接続されるため、カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質93からの放出電流にともなう電気抵抗部での電圧降下によって電子放出特性が穏やかになり、大面積の電子源アレイを形成した場合にも電子放出を均一化、安定化させることができる。
【0044】
図8(c)に示す例では、カソード電極100上に導電性ペースト104を形成し、導電性ペースト104上に細孔102が形成された陽極酸化膜101を配置し、細孔102には電気泳動法によりカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質103を挿入し、カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質103を導電性ペースト104により固定し、電気的にカソード電極100に接続する。支持基板上等に形成したカソード電極100と、細孔102内にカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質103を挿入した陽極酸化膜とを別工程で作製した後、それらを組合せて電界放出型電子源アレイを構成することができる。また、細孔102内にカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質103を挿入した後に、導電性ペースト104を硬化させる工程で微細繊維状物質103を強固に固定させることができ、電子源アレイの信頼性を向上させることができる。また、導電性ペースト104を、例えば金属微粒子とフリットガラスとの割合を調整する等して所定の抵抗値になるように作製した電気抵抗性の材料で形成してもよく、カソード電極100と微細繊維状物質103とが、電気抵抗層を介して接続されていることになる。
【0045】
細孔102内に配向された各々のカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質103は、導電性ペースト104からなる電気抵抗層を介して並列にカソード電極100と接続されるため、カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質103からの放出電流にともなう電気抵抗層での電圧降下によって電子放出特性が穏やかになり、大面積の電子源アレイを形成した場合にも電子放出を均一化、安定化させることができる。
【0046】
第7の実施の形態
図9は、本発明の第7の実施の形態の電界放出型電子源アレイで構成される電界放出型表示装置の構成を示す部分斜視図である。
図9において、電子放出側基板として、カソード基板110上に陽極酸化膜111を形成し、陽極酸化膜の細孔内にはカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質112(棒状電子放出物質)を挿入して電子源アレイを構成する。電子源アレイの上には、開口部113を有する下部絶縁層114と下部ゲート電極115、及び上部絶縁層116と上部ゲート電極117とを形成し、互いに直交するように形成したライン状電極である下部ゲート電極115と上部ゲート電極117とにより画像表示のためのマトリクスを形成する。
【0047】
また、発光側基板として、透明基板123上に透明電極122を形成し、さらに透明電極上に蛍光体121を形成し、開口部113と対向する位置に配置する。カラー表示を行う場合には、蛍光体は、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3種類で構成し、それぞれの蛍光体領域を分割するようにブラックマトリクス120を形成する。電子放出側基板と発光側基板とを対向配置し、両基板で挟まれた空間を真空排気し、真空で封止し、電界放出型表示装置を形成する。
【0048】
例えば、カーボンナノチューブで形成した電子放出部は、低電界で電子放出が可能であるため、蛍光側基板のITO膜等の透明電極に印加する電圧(5〜10kV)のみで電子を放出し、マトリクス120を構成する下部ゲート電極115及び上部ゲート電極117への電圧印加によって電子放出箇所、すなわち蛍光体121の発光箇所を特定し、さらには放出電流量を制御して発光輝度を制御して画像表示を行うことが可能である。そのため、カソード電極がマトリクス等を構成しない一体電極であっても、すなわち、前述の各実施の形態のように、金属基板からなるカソード電極であっても、あるいは、支持基板上に一体電極としてカソード電極を形成した電子源アレイ構造であっても、良好な表示を行うことができる電界放出型表示装置を構成することが可能である。
【0049】
また、電気泳動法により細孔内にカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質112を挿入する工程は、ゲート電極115,117を形成した後に行ってもよい。すなわち、カソード電極上に陽極酸化法により細孔を形成し、さらに、絶縁層、及びゲート電極を形成した後に、電気泳動法により細孔内に微細繊維状物質を挿入してもよい。あるいは、カソード電極上に絶縁層、及びゲート電極を形成した後に、陽極酸化法により細孔を形成し、その後、電気泳動法により細孔内に微細繊維状物質を挿入してもよい。これらのように、ゲート電極を形成した後に電気泳動工程を行う場合には、ゲート電極に対して、例えば陰極電位とする等の電位を与えてもよい。これ以外にも、陽極酸化工程、電気泳動工程等は、素子構造、生産性、その他目的に合せて、最適な工程順序を選定すればよい。
【0050】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、細孔内に電気泳動法により挿入された微細繊維状物質が細孔の軸方向に沿って配向するように形成されているので、別途、安価に大量生産されたカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質を用いて電子源アレイが作製可能であり、陽極酸化膜等に形成された細孔内にカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質を配向させることができる。したがって、大型の表示装置に用いるために大面積の電子源アレイを形成する場合にも、カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質が電子放出方向に配向されているために電子放出特性の均一性が高く、電気泳動法により陽極酸化膜等に形成された細孔内にカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質を挿入するため、真空プロセス等を必要としない生産性に優れる電界放出型電子源アレイを実現することができる。
【0051】
また、カーボンナノチューブ等の微細繊維状物質を製造する工程で実施することが好ましい高温工程等を電子源アレイ作製工程とは別工程で行うことができ、より特性の優れる電子放出材料を用いることができるとともに、電子源アレイ作製時の温度を低温化させることができ、電界放出型電子源アレイを構成する基板等を耐熱性の低い安価な材料で構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電界放出型電子源アレイの構成を示す部分斜視図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の電界放出型電子源アレイの構成を示す部分断面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態の電界放出型電子源アレイに用いられる陽極酸化膜の製造工程を示す図である。
【図4】本実施の形態の電界放出型電子源アレイに用いられる細孔内に低融点の導電性材料を形成する製造工程を示す図である。
【図5】本実施の形態の電界放出型電子源アレイに用いられる電気泳動法によりカーボンナノチューブ等の微細繊維状物質を細孔へ挿入する製造工程を示す図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態の電界放出型電子源アレイの構成を示す部分断面図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態の電界放出型電子源アレイの構成を示す部分断面図である。
【図8】本発明の第6の実施の形態の電界放出型電子源アレイを示す要部拡大断面図である。
【図9】本発明の第7の実施の形態の電界放出型電子源アレイで構成される電界放出型表示装置の構成を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
10,20,61,71,80,90,100 カソード電極
11 表面膜
12,36,46,56,82,92,102 細孔
13,23,58,63,74,83,93,103,112 微細繊維状物質(棒状電子放出物質)
21,35,45,55,62,73,81,91,101,111 陽極酸化膜
24,64,75 アノード電極
32、42、52 金属基板
34、44、54 電源
47 低融点金属材料
60,70 支持基板
72 金属膜
94 導電性材料
104 導電性ペースト
110 カソード基板
113 開口部
114 下部絶縁層
115 下部ゲート電極
116 上部絶縁層
117 上部ゲート電極
120 ブラックマトリクス
121 蛍光体
122 透明電極
123 透明基板

Claims (8)

  1. 支持基板上に形成されたカソード電極と、前記カソード電極上に形成された陽極酸化膜と、前記陽極酸化膜に形成された細孔に、カーボンナノチューブを含む棒状電子放出物質が該棒状電子放出物質の端面を露出させた状態で埋め込まれて構成された電子源と、を有する電界放出型電子源アレイにおいて、
    前記電子源は、前記棒状電子放出物質を分散させた溶媒中で、前記カソード電極と該カソード電極に対向配置した対向電極との間に電圧を印加する電気泳動法により、前記棒状電子放出物質を前記カソード電極に向かって移動させ、前記細孔内に、細孔の軸方向に沿って配向するように挿入されている棒状電子放出物質を備えることを特徴とする電界放出型電子源アレイ。
  2. 前記カソード電極と前記細孔内に挿入された棒状電子放出物質とが、前記カソード電極上に形成された導電性ペーストにより電気的に接続されていることを特徴とする請求項1記載の電界放出型電子源アレイ。
  3. 前記陽極酸化膜が、アルミニウムを陽極酸化することにより形成されるアルミナ膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電界放出型電子源アレイ。
  4. 前記カソード電極と前記棒状電子放出物質とが、少なくとも電気抵抗層を介して接続されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電界放出型電子源アレイ。
  5. 前記棒状電子放出物質が、少なくとも前記カソード電極材料よりも低融点の導電性材料を用いて前記細孔内に固定されていることを特徴とする請求項1、2又は4のいずれかに記載の電界放出型電子源アレイ。
  6. 前記導電性材料が、電解メッキ法により形成した低融点金属材料であることを特徴とする請求項5に記載の電界放出型電子源アレイ。
  7. 前記棒状電子放出物質が、カーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1、2、4又は5のいずれかに記載の電界放出型電子源アレイ。
  8. 支持基板上にカソード電極を形成する工程と、
    前記カソード電極上に金属膜を陽極酸化して細孔を有する陽極酸化膜を形成する工程と、
    カーボンナノチューブを含む棒状電子放出物質を分散させた溶媒中で、前記カソード電極と該カソード電極に対向配置した対向電極との間に電圧を印加する電気泳動法により、前記棒状電子放出物質を前記カソード電極に向かって移動させ、前記細孔内に、細孔の軸方向に沿って配向するように挿入する工程と、
    を含むことを特徴とする電界放出型電子源アレイの製造方法。
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