JP2001310936A - ポリカーボネートペレットの保持方法 - Google Patents

ポリカーボネートペレットの保持方法

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JP2001310936A
JP2001310936A JP2001049960A JP2001049960A JP2001310936A JP 2001310936 A JP2001310936 A JP 2001310936A JP 2001049960 A JP2001049960 A JP 2001049960A JP 2001049960 A JP2001049960 A JP 2001049960A JP 2001310936 A JP2001310936 A JP 2001310936A
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polycarbonate
pellets
pellet
holding
less
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JP2001049960A
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English (en)
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Hiroaki Kaneko
博章 兼子
Wataru Funakoshi
渉 船越
Katsuji Sasaki
勝司 佐々木
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異物付着量の少ないポリカーボネートペレッ
トを工業的に生産し、保持する方法を提供することにあ
る。 【解決手段】 粒径が0.5〜10μmの異物の付着量
が1万個/g以下のポリカーボネートペレット(A)
を、ポリカーボネート成形品の製造のために溶融される
までの工程において、該ペレット(A)の静電気電位を
±10kVの範囲内に保持することを特徴とするポリカ
ーボネートペレットの保持方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリカーボネートペ
レットの保持方法に関する。さらに詳しくは、異物の付
着量の少ないポリカーボネートペレットを、ペレットの
製造工程から成形までの間、異物がさらに付着しないよ
うに保持するための方法に関する。
【0002】本発明によれば、チリやほこり(総称して
ゴミともいう)などの異物が表面に付着した量が抑えら
れたクリーンなポリカーボネートペレットの保持方法を
提供することができるため、光学ディスク用途、とりわ
けデジタルビデオディスク用途に対して有利な方法を提
供できる。本発明においてチリやほこり(ゴミ)とは具
体的には、ステンレスなどの金属の微粉体、繊維クズ、
テフロン(登録商標)などのプラスチッククズ、砂つぶ
およびアスベストが挙げられる。
【0003】
【従来の技術】ポリカーボネートは、耐衝撃性などの機
械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性などにも優れて
おり、広く用いられている。とくにビスフェノールA
(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン)
を主たるジヒドロキシ化合物として得られたポリカーボ
ネートは、コンパクトディスクやCD−ROMに代表さ
れる光ディスク用途を中心に、近年その需要が急増して
いる。
【0004】光ディスクなど情報保存基板にポリカーボ
ネートを用いる場合には、ポリカーボネートの中に含ま
れる異物数が多いと保存した内容の読み取り/書き込み
の際にエラーが多く発生することが知られている。
【0005】これらの異物の低減に関して検討を行った
例としては、例えば特開平3−217801号公報にお
いて、0.1μm以下のサブミクロンオーダーの異物を
異物強度として10,000以下に抑えることによって
エラーレートの少ない光ディスク基板について開示した
例がある。
【0006】また特公平6−49320号公報にはポリ
カーボネートの素材粉末として0.5〜1.0μmのダ
スト数が1.0×104個/g以下であるものを用い、
特定の材質からなるベント付押出機を用いて0.5〜
1.0μmのダスト数が1.0×104個/g以下であ
る光学用ポリカーボネート樹脂成形材料を製造する方法
を開示している。特開平9−254151号公報には溶
融状態のポリカーボネートのストランドを冷却し切断す
る際に電気伝導度が1mS/cm以下である冷却水を用
いることによりクレーズ発生の少ないポリカーボネート
ペレットを得る方法を開示しており、冷却水中における
0.5〜25μmの異物数が105個/ml以下の水が
好ましく使用されることを記載している。
【0007】特開平6−270145号公報にはポリカ
ーボネート樹脂粒体落下通路下部よりイオン化気体を吹
き込み、落下通路内を通過するポリカーボネート樹脂粉
粒体と接触させることにより微粉体を除去し16メッシ
ュパスの微粉体が、40ppm以下でかつ異物の混入の
少ない合成樹脂粒体を供給することのできる方法が提案
されている。
【0008】しかしこれら従来技術においては、ペレッ
ト表面の異物付着量の記載はもとより、樹脂耐電圧を制
御し、ペレット表面の異物付着量を含め特定レベルの異
物含有量をペレット化の段階から成形加工までの段階に
渡り保持すべき技術については何ら開示されておらず、
問題の解決には未だ十分とはいえない。
【0009】さらに近年、デジタルビデオディスクなど
記録密度がこれまでのものより高い記録媒体が普及し始
めてきており、よりエラーレートの少ないポリカーボネ
ートおよび基板が求められている。これらのポリカーボ
ネートの基板を得るためには、クリーンルームとよばれ
る無塵空間の中で作業を行い、異物の付着量の少ないペ
レットを得ることが行われている。
【0010】しかしながら、クリーンルームで作業を行
う従来の方法では、ペレットの表面に対して達成できる
異物付着量に限界があり、不充分なレベルに留まってい
るのが現状であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来、ペレット作成に
は異物の少ない水を使用すると共に、異物の少ない環境
を整えることに重点をおき、この結果として、異物付着
量の少ないポリカーボネートのペレットを作成しようと
する試みが試されてきた。しかしながら、このような方
法では記録材料の高密度化に対応できる異物の少ないポ
リカーボネートのペレットを工業的に生産し、保持する
方法は未だに達成されていない。この事実に鑑み、本発
明者等は異物付着量の少ないポリカーボネートペレット
を工業的に生産し、保持する方法を確立することを目指
した。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、異物の含
有量が少なくかつ情報の読み取りおよび書き込みの際の
エラーの発生が少ない基板を得るために、異物の表面付
着量が少ないペレットを成形に供するまでの間に、異物
がさらに可及的に付着せずに保持する手段について研究
を進めたところ本発明に到達した。
【0013】本発明によれば、粒径が0.5〜10μm
の異物の付着量が1万個/g以下のポリカーボネートペ
レット(A)を、ポリカーボネート成形品の製造のため
に溶融されるまでの工程において、該ペレット(A)の
静電気電位を±10kVの範囲内に保持することを特徴
とするポリカーボネートペレットの保持方法が提供され
る。
【0014】本発明の方法によれば、ポリカーボネート
ペレットを成形してディスク情報基板を得る際、ペレッ
トの表面に付着する異物の量を可及的に少なくすること
ができ、結果として異物含有量が少なくエラーの発生が
少ない光ディスク基板を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の方法についてさら
に詳しく説明する。
【0016】本発明においてポリカーボネートとは、芳
香族ジヒドロキシ化合物と炭酸結合形成性化合物との重
縮合物を表わす。
【0017】なお、本発明のポリカーボネートは、ガラ
ス転移温度の制御、あるいは流動性の向上、あるいは屈
折率の向上、あるいは複屈折率の低減等、光学的性質の
制御を目的として各種モノマーを必要に応じて、1種あ
るいは2種以上を組み合わせて得られたものでもよいこ
とはいうまでもない。かかる芳香族ジヒドロキシ化合物
としては下記式(1)
【0018】
【化1】
【0019】(式中R1,R2,R3およびR4はそれぞれ
独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数12以下のアル
キル基、アラルキル基またはアリール基であり、Wは炭
素数30以下のアルキリデン基、アルキレン基、シクロ
アルキリデン基、シクロアルキレン基、フェニル基置換
アルキレン基、酸素原子、硫黄原子、スルホキシド基、
またはスルホン基または直接結合である。)に示される
化合物が好ましく用いられる。
【0020】このような芳香族ジヒドロキシ化合物とし
ては、具体的にはビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘ
プタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジク
ロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、4,4−ジヒド
ロキシフェニル−1,1’−m−ジイソプロピルベンゼ
ンおよび4,4’−ジヒドロキシフェニル−9,9−フ
ルオレンのごときビス(4−ヒドロキシアリール)アル
カン類;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1−メチ
ル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−4−(ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)メチル−シクロヘキサン、
4−[1−〔3−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メ
チルシクロヘキシル〕−1−メチルエチル]−フェノー
ル、4,4’−〔1−メチル−4−(1−メチルエチ
ル)−1,3−シクロヘキサンジイル〕ビスフェノール
および2,2,2’,2’−テトラヒドロ−3,3,
3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビス−
〔1H−インデン〕−6,6’−ジオールのごときビス
(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類;ビス(4−
ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシ
−3,5−ジクロロフェニル)エーテルおよび4,4’
−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルエーテル
のごときジヒドロキシアリールエーテル類;4,4’−
ジヒドロキシジフェニルスルフィドおよび4,4’−ジ
ヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド
のごときジヒドロキシジアリールスルフィド類;4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシドおよび4,
4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルス
ルホキシドのごときジヒドロキシジアリールスルホキシ
ド類;4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンおよ
び4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェ
ニルスルホンのごときジヒドロキシジアリールスルホン
類;4,4’−ジヒドロキシジフェニル−3,3’−イ
サチンのごときジヒドロキシジアリールイサチン類;
3,6−ジヒドロキシ−9,9−ジメチルキサンテンの
ごときジヒドロキシジアリールキサンテン類;レゾルシ
ン、5−メチルレゾルシン、4−t−ブチルレゾルシ
ン、4−クミルレゾルシン、ヒドロキノン、2−メチル
ヒドロキノン、2−t−ブチルヒドロキノンおよび2−
クミルヒドロキノンのごときジヒドロキシベンゼン類;
4,4’−ジヒドロキシジフェニル、3,3’−ジクロ
ロ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルのごときジヒド
ロキシジフェニル類が挙げられる。
【0021】中でも2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン(ビスフェノールA)はモノマーとして
の安定性、さらにはそれに含まれる不純物の量が少ない
ものの入手が容易である点により好ましいものとして挙
げられる。
【0022】炭酸結合形成性化合物としては、具体的に
はホスゲン、トリクロロメチルクロロフォーメートおよ
びビス(トリクロロメチル)カーボネートのごときホス
ゲン類;ジフェニルカーボネートおよびジトリルカーボ
ネートのごときジアリールカーボネート類;ジメチルカ
ーボネートおよびジエチルカーボネートのごときジアル
キルカーボネート類;メチルフェニルカーボネートおよ
びエチルフェニルカーボネートのごときアルキルアリー
ルカーボネート類を挙げることができる。
【0023】ホスゲン類の中ではホスゲンが好ましく用
いられる。炭酸ジエステル類の中ではジフェニルカーボ
ネートが好ましく用いられる。これらの化合物は単独ま
たは組み合わせて用いることができる。炭酸ジエステル
化合物は芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して過剰
量である1.01から1.20モル倍用いることが望ま
しい。
【0024】ホスゲン類を用いる場合はポリカーボネー
トは溶液重合法で製造され、カーボネート結合を有する
炭酸エステル類を用いる場合は溶融重合法で好ましく製
造される。
【0025】本発明のペレットの保持方法は溶融重合法
で製造されるポリカーボネートからのペレットにも溶液
重合法で製造されるポリカーボネートからのペレットの
いずれにも適用できる。ただし、溶融重合法で製造する
方が、ホスゲンやハロゲン系溶剤の使用がなく、装置腐
食等に基づく異物の含有量が少なく、安価でできる点で
好ましく利用される。また所望により重合途中のオリゴ
マーを結晶化させて固相重合する方法や薄膜重合方法な
ども利用しうる。次にこの溶融重合法および溶液重合法
について説明する。
【0026】溶融重合法によりポリカーボネートを製造
する際にはエステル交換触媒を用いる。
【0027】触媒としてはアルカリ金属化合物、アルカ
リ土類金属化合物または含窒素塩基性化合物を使用する
ことができる。
【0028】アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金
属化合物としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属の
水酸化物、水素化物、炭酸塩、酢酸塩、硝酸塩、亜硝酸
塩、亜硫酸塩、シアン酸塩、ステアリン酸塩、水素化ホ
ウ素塩、安息香酸塩、リン酸水素化物、ビスフェノー
ル、フェノールの塩等が挙げられる。
【0029】アルカリ金属化合物の具体例としては、金
属ナトリウム、金属カリウム、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、水酸化
ルビジウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、
炭酸水素リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチ
ウム、炭酸セシウム、硝酸カリウム、亜硝酸ナトリウ
ム、亜硫酸リチウム、シアン酸ナトリウム、シアン酸カ
リウム、シアン酸リチウム、シアン酸セシウム、チオシ
アン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン
酸セシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カ
リウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸セシウ
ム、水酸化ホウ素ナトリウム、水酸化ホウ素リチウム、
水素化ホウ素カリウム、水酸化ホウ素セシウム、フェニ
ル化ホウ素ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸
カリウム、安息香酸リチウム、リン酸水素ジナトリウ
ム、リン酸水素ジカリウム、リン酸水素ジリチウム、ビ
スフェノールAのジナトリウム塩、ジカリウム塩、ジリ
チウム塩、フェノールのナトリウム塩、カリウム塩およ
びリチウム塩が挙げられる。
【0030】アルカリ土類金属化合物の具体例として
は、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ストロ
ンチウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム、炭
酸水素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウ
ム、炭酸ストロンチウム、酢酸カルシウム、酢酸バリウ
ム、酢酸ストロンチウム、硝酸カルシウム、亜硝酸バリ
ウム、シアン酸カルシウム、シアン酸バリウム、シアン
酸ストロンチウム、チオシアン酸カルシウム、チオシア
ン酸バリウム、チオシアン酸ストロンチウム、ステアリ
ン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸
ストロンチウム、安息香酸カルシウム、安息香酸バリウ
ム、安息香酸ストロンチウム、ビスフェノールAのカル
シウム塩、バリウム塩、ストロンチウム塩、フェノール
のカルシウム塩、バリウム塩およびストロンチウム塩が
挙げられる。
【0031】さらに、特開平7−268091号公報に
記載の周期律表第14族元素化合物を触媒や助触媒とし
て用いることができる。ここで周期律表第14族の元素
とは、ケイ素、ゲルマニウムおよびスズのことをいう。
【0032】触媒としてのアルカリ金属化合物またはア
ルカリ土類金属化合物は、当該触媒中のアルカリ金属元
素またはアルカリ土類金属元素が芳香族ジオール化合物
(芳香族ジヒドロキシ化合物ともいう)1モル当り1×
10-8〜5×10-6当量となる割合で好ましく使用され
る。より好ましい割合は同じ基準に対し5×10-8〜2
×10-6当量となる割合である。殊にアルカリ金属化合
物としてリチウム化合物またはセシウム化合物を、全ア
ルカリ金属化合物中50〜100%、好ましくは60〜
100%使用することは好適である。
【0033】上記使用範囲を逸脱すると、得られるポリ
カーボネートの諸物性に悪影響を及ぼしたり、また、エ
ステル交換反応が充分に進行せず高分子量のポリカーボ
ネートが得られない等の問題があり好ましくない。
【0034】また含窒素塩基性化合物としては、テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモ
ニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロ
キシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド
のごときアンモニウムヒドロキシド類;トリエチルアミ
ン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ヘキ
サデシルジメチルアミンのごとき3級アミン類;テトラ
メチルアンモニウムボロハイドライド、テトラブチルア
ンモニウムボロハイドライド、テトラブチルアンモニウ
ムテトラフェニルボレート、テトラメチルアンモニウム
テトラフェニルボレートのごとき塩基性塩を挙げること
ができる。これらの中ではテトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシドが好ましく用いられる。
【0035】上記含窒素塩基性化合物は、含窒素塩基性
化合物中のアンモニウム窒素原子が芳香族ジオール化合
物1モル当り1×10-5〜5×10-3当量となる割合で
用いるのが好ましい。より好ましい割合は同じ基準に対
し2×10-5〜5×10-4当量となる割合である。特に
好ましい割合は同じ基準に対し5×10-5〜5×10 -4
当量となる割合である。
【0036】ポリカーボネートを溶液重合法で製造する
際は、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物
類やトリエチルアミンや4級アンモニウム化合物などの
アミン類がホスゲン類より発生する塩化水素の捕集に利
用される。
【0037】重合装置に用いられる金属材料にはとくに
制限はなく、ポリカーボネートの生産に使用できるもの
であればいかなる材質を用いてもよいが、ステンレス鋼
製のものが好ましい。ここでいうステンレス鋼とは、
鉄、ニッケル、クロムを主成分とする合金のことであ
り、これらのなかでは18−8ステンレス鋼等のオース
テナイト系ステンレス鋼が好ましく用いられる。
【0038】この具体例としては、SUS302、SU
S304、SUS304L、SUS309、SUS30
9S、SUS310、SUS310S、SUS316、
SUS316L、SUS317、SUS321、SUS
347などを挙げることができる。これらの中ではSU
S304やSUS316が入手しやすく加工性に優れる
などの点で好ましく用いられる。またハステロイなどの
硬質ステンレス鋼などを用いてもよい。さらに、必ずし
もすべての反応器の内面がステンレス製である必要はな
いが、装置がステンレス鋼の内面を有する反応器よりな
る場合はより望ましい。
【0039】装置内面は所望によりバフ研磨や焼成、ス
テンレス処理剤などの薬液による前処理などを行っても
よく、重合に先立って水、フェノールやエチレングリコ
ールなどの液体で内部を洗浄するなどの処理も好ましく
用いうる。
【0040】溶融重合法によるポリカーボネートの重合
は、従来知られている通常の方法と同様な条件下で行な
うことができる。具体的には、第1段目の反応を80〜
250℃、好ましくは100〜230℃、さらに好まし
くは120〜190℃の温度として、0.5〜5時間、
好ましくは1〜4時間、さらに好ましくは1.5〜3時
間、減圧下、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステ
ル化合物とを反応させる。次いで反応系の真空度を高め
ながら反応温度を高めて、芳香族ジヒドロキシ化合物と
炭酸ジエステル化合物との反応を行い、最終的には5m
mHg以下、好ましくは1mmHg以下の減圧下、24
0〜320℃の温度で重縮合反応を行う。
【0041】以上の方法により所望の重合度にまで高め
られたポリマーは通常、水酸基末端を有している。この
水酸基末端は、所望により末端封止が好ましく行われ
る。
【0042】ポリマーのヒドロキシ基末端を封止する方
法としては特に制限はないが、特開平10−36497
号公報に記載の末端封止剤を用いてポリマーの水酸基末
端を封止する方法や、原料の仕込みモル比をコントロー
ルする方法が好ましく使用される。封止剤の種類、量、
添加時期、添加方法などの具体的な方法についてはそれ
自体公知の方法で行なうことができる。
【0043】ポリカーボネート中には、触媒の失活剤を
配合することができる。触媒の失活剤としては公知のい
かなる剤も使用できるが、溶融重合法で製造される場合
は有機スルホン酸の塩、有機スルホン酸エステル、有機
スルホン酸無水物、有機スルホン酸ベタインなどのスル
ホン酸化合物が好ましい。これらの中で特に好ましくは
スルホン酸塩であり、中でもスルホン酸の第4級ホスホ
ニウム塩や第4級アンモニウム塩が好ましく用いられ
る。
【0044】溶融重合法で得られるポリカーボネートに
対する触媒失活剤の添加量は、アルカリ金属化合物、ア
ルカリ土類金属化合物より選ばれた前記重合触媒1当量
当り0.5〜50当量の割合で、好ましくは0.5〜1
0当量の割合で、さらに好ましくは0.8〜5当量の割
合で使用する。これらの割合は、通常、ポリカーボネー
トに対し0.01〜500ppmの割合で使用すること
に相当する。
【0045】また溶液重合法でポリマーを製造する場合
においては、所望の重合度に達成した後に4−t−ブチ
ルフェノール、フェノール、p−クミルフェノールなど
の重合停止剤を用いて重合度を制御するのが好ましい。
使用する装置や温度条件、時期については特に制限はな
い。
【0046】ポリカーボネート中に通常の耐熱安定剤を
用いることができるが、好ましくはリン酸エステルおよ
び/または亜リン酸エステル誘導体が用いられる。
【0047】これらの安定剤の具体例としては、亜リン
酸、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエ
リスリチルジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブ
チル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリチルジホス
ファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリチル
ジホスファイトおよび2−エチルヘキシルジフェニルホ
スファイトのごときアリールアルキルホスファイト類;
トリエチルホスファイト、トリブチルホスファイト、ト
リノニルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト
およびジステアリルペンタエリスリチルジホスファイト
のごときトリアルキルホスファイト類;トリフェニルホ
スファイト、トリクレジルホスファイト、テトラキス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフ
ェニレンホスホナイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)
ホスファイトおよびトリス(ヒドロキシフェニル)ホス
ファイトのごときトリアリールホスファイト類;リン
酸、ピロリン酸、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ペンタエリスリチルジホスフェート、ペンタエリス
リチル(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェー
ト(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、
ペンタエリスリチル(ノニルフェニル)ホスフェート
(ノニルフェニル)ホスホスファイト、ジフェニルデシ
ルホスフェートおよび2−エチルヘキシルジフェニルホ
スフェートのごときアリールアルキルホスフェート類;
ジステアリルペンタエリスリチルジホスフェート、ペン
タエリスリチルステアリルホスフェートステアリルホス
ファイト、トリメチルホスフェート、トリブチルホスフ
ェート、トリデシルホスフェート、トリス(2−クロロ
エチル)ホスフェートおよびトリス(2,3−ジクロロ
プロピル)ホスフェートのごときトリアルキルホスフェ
ート類;トリフェニルホスフェート、トリス(2,4−
ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、トリス(ノニ
ルフェニル)ホスフェートおよびトリス(ヒドロキシフ
ェニル)ホスフェートのごときトリアリールホスフェー
ト類を例示できるが、これらに限定されるものではな
い。
【0048】これらの安定剤は単独で用いても組み合わ
せて用いてもよく、重合中あるいはペレタイズ化する工
程のいずれの段階に添加してもかまわない。
【0049】ポリカーボネート中には溶融成型時の金型
からの離型性をより向上させるために、離型剤を配合す
ることも可能である。かかる離型剤としては、オレフィ
ン系ワックス、カルボキシル基および/またはカルボン
酸無水物を含有するオレフィン系ワックス、シリコーン
オイル、オルガノポリシロキサン、1価または多価アル
コールの高級脂肪酸エステル、パラフィンワックス、蜜
蝋等が挙げられる。かかる離型剤の配合量は、ポリカー
ボネート100重量部に対し、0.01〜5重量部が好
ましい。
【0050】離型剤としての高級脂肪酸エステルとして
は、炭素原子数1〜20の1価または多価アルコールと
炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸との部分エステルま
たは全エステルであるのが好ましい。かかる1価または
多価アルコールと飽和脂肪酸とのエステルとしては、具
体的には、エチレングリコールモノイソパルミテート、
プロピレングリコールジオレート、1,4−ブタンジオ
ールジイソパルミテート、1,4−ブテンジオールモノ
ステアレート、グリセロールモノラウレート、グリセロ
ールモノステアレート、グリセロールモノベヘネート、
グリセロールモノイソステアレート、グリセロールモノ
オレート、グリセロールモノリノレート、グリセロール
ジパルミテート、グリセロールジステアレート、グリセ
ロールジイソステアレート、グリセロールジオレート、
グリセロールステアレートイソパルミテート、グリセロ
ールトリミリステート、グリセロールトリステアレー
ト、グリセロールトリイソステアレート、トリメチロー
ルプロパンモノステアレート、トリメチロールプロパン
モノベヘネート、トリメチロールプロパンモノオレー
ト、トリメチロールプロパンジイソステアレート、トリ
メチロールプロパントリステアレート、トリメチロール
プロパントリイソミリステート、トリメチロールプロパ
ントリオレート、ペンタエリスリトールモノパルミテー
ト、ペンタエリスリトールジイソパルミテート、ペンタ
エリスリトールトリオレート、ペンタエリスリトールテ
トラステアレート、ペンタエリスリトールジオレートジ
ステアレート、その他ソルビタンモノステアレート、シ
ョ糖ジイソステアレート等が例示される。
【0051】これらの中でのグリセロール、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトールのエステル類が好
ましく使用される。
【0052】そのほか、以下例示する離型剤を所望によ
り併用してもよい。
【0053】すなわち、炭化水素系離型剤として、天
然、合成パラフィンワックス類、ポリエチレンワック
ス、フルオロカーボン類等が;脂肪酸系離型剤としては
ステアリン酸等の高級脂肪酸、ヒドロキシステアリン酸
等のオキシ脂肪酸等が;脂肪酸アミド系離型剤としては
エチレンビスステアリルアミドなどの脂肪酸アミド、エ
ルカ酸アミド等のアルキレン脂肪酸アミド類が;アルコ
ール系離型剤としてはステアリルアルコール、セチルア
ルコールなどの脂肪族アルコール、多価アルコールとし
てポリグリコール、ポリグリセロール、トリメチロール
プロパン類などを挙げることができる。その他ポリシロ
キサン類も使用可能である。これらは単独で用いてもよ
いし、2種以上を混合して使用してもよい。これらの添
加剤についても添加する時期、装置、方法などについて
特に制限はない。
【0054】ポリカーボネート中に、剛性などを改良す
るために無機および有機充填剤を配合することが可能で
ある。かかる無機充填剤としてはタルク、マイカ、ガラ
スフレーク、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、酸化チタ
ンなどの板状または粒状無機充填剤やガラス繊維、ガラ
スミルドファイバー、ワラスナイト、カーボン繊維、ア
ラミド繊維、金属系導電性繊維などの繊維状充填剤、架
橋アクリル粒子、架橋シリコーン粒子などの有機粒子を
挙げることができる。これら無機および有機充填剤の配
合量はポリカーボネート100重量部に対して1〜15
0重量部が好ましく、3〜100重量部がさらに好まし
い。
【0055】また、前記無機充填剤はシランカップリン
グ剤等で表面処理されていてもよい。この表面処理によ
り、ポリカーボネートの分解が抑制されるなど良好な結
果が得られる。
【0056】ポリカーボネートは、他の樹脂が配合され
ていてもよい。かかる他の樹脂としては例えばポリアミ
ド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポ
リエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリフェニレンエ
ーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスル
ホン樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンのごときポリ
オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、非晶性ポリアリレ
ート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメタクリレート樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられ
る。
【0057】上記ポリエステル樹脂とは、芳香族ジカル
ボン酸またはその反応性誘導体と、ジオール、またはそ
のエステル誘導体とを主成分とする縮合反応により得ら
れる重合体ないしは共重合体である。具体的なポリエス
テル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)、ポリ
ブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン−
2,6−ナフタレート(PEN)、ポリブチレン−2,
6−ナフタレート(PBN)等の他、ポリエチレンイソ
フタレート/テレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート/イソフタレート等のような共重合ポリエステルお
よびこれらの混合物が好ましく挙げられる。
【0058】ポリカーボネートとポリエステル樹脂との
配合割合は特に制限はないが、ポリカーボネート5〜9
5重量%、好ましくは10〜90重量%、ポリエステル
樹脂95〜5重量%好ましくは90〜10重量%であ
る。ポリカーボネートの配合割合が5重量%未満である
と耐衝撃性が不十分となり、95重量%よりも多くなる
と耐薬品性が不十分となり好ましくない。また、ポリカ
ーボネートの諸特性を有効に利用する場合には、ポリエ
ステル樹脂は50重量%以下、好ましくは40重量%以
下、より好ましくは30重量%以下用いるのがよい。
【0059】上記ポリスチレン樹脂とは、スチレン単量
体と、必要に応じてこれらと共重合可能な他のビニル単
量体およびゴム質重合体より選ばれる1種以上を重合し
て得られるポリマーである。スチレン単量体としては、
例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチ
レン等が挙げられる。かかる他のビニル単量体として
は、例えばアクリロニトリル等のシアン化ビニル化合
物、メチルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステ
ル、マレイミド系単量体、α,β−不飽和カルボン酸お
よびその無水物が挙げられる。かかるゴム質重合体とし
ては、例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレ
ン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエ
ン共重合体が挙げられる。
【0060】かかるポリスチレン樹脂の具体例として
は、ポリスチレン(PS)、耐衝撃性ポリスチレン(H
IPS)、アクリロニトリル・スチレン共重合体(AS
樹脂)、メチルメタクリレート/ブタジエン/スチレン
共重合体(MBS樹脂)、アクリロニトリル/ブタジエ
ン/スチレン共重合体(ABS樹脂)およびスチレン/
IPN型ゴム共重合体等の樹脂、またはこれらの混合物
が好ましく、ABS樹脂が最も好ましい。また、このよ
うなポリスチレン樹脂を2種以上混合して使用してもよ
い。
【0061】ポリカーボネートとポリスチレン樹脂との
配合割合は特に制限はないが、(A)ポリカーボネート
と(B)ポリスチレン樹脂の合計を100重量%とした
時に、(A)ポリカーボネートが5〜95重量%、好ま
しくは10〜90重量%、(B)ポリスチレン樹脂95
〜5重量%、好ましくは90〜10重量%である。
(A)ポリカーボネートの配合割合が5重量%未満であ
ると耐衝撃性が不十分となり、95重量%よりも多くな
ると成形加工性が不十分となり好ましくない。また、ポ
リカーボネートの諸特性を有効に利用する場合には、ポ
リスチレン樹脂は50重量%以下、好ましくは40重量
%以下用いるのがよい。
【0062】また、ポリカーボネート中には耐衝撃性を
さらに向上させる目的でゴム状弾性体を添加することが
できる。かかるゴム状弾性体とは、上記ポリスチレン樹
脂とは異なり、ガラス転移温度が10℃以下のゴム成分
に、スチレン等の芳香族ビニル、シアン化ビニル、メタ
クリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル、およびこれらと共重合可能なビニル
化合物から選択されたモノマーの1種または2種以上が
共重合されたグラフト共重合体を挙げることができる。
一方架橋構造を有しない熱可塑性エラストマーとして知
られている各種、例えばポリウレタンエラストマー、ポ
リエステルエラストマー、ポリエーテルアミドエラスト
マー等を使用することも可能である。
【0063】ここでいうガラス転移温度が10℃以下の
ゴム成分としては、ブタジエンゴム、ブタジエン−アク
リル複合ゴム、アクリルゴム、アクリル−シリコン複合
ゴムを使用したゴム状弾性体が好ましい。
【0064】かかるゴム状弾性体は市場より容易に入手
することが可能である。例えばガラス転移温度が10℃
以下のゴム成分として、ブタジエンゴム、またはブタジ
エン−アクリル複合ゴムを主体とするものとしては、鐘
淵化学工業(株)のカネエースBシリーズ、三菱レーヨ
ン(株)のメタブレンCシリーズ、呉羽化学工業(株)
のEXLシリーズ、HIAシリーズ、BTAシリーズ、
KCAシリーズが挙げられ、ガラス転移温度が10℃以
下のゴム成分としてアクリル−シリコン複合ゴムを主体
とするものとしては三菱レーヨン(株)より市販のメタ
ブレンS−2001あるいはRK−200が挙げられ
る。
【0065】かかるゴム状弾性体の配合量はポリカーボ
ネート100重量部に対して3〜40重量部であること
が好ましい。
【0066】ポリカーボネート中に前記の各成分を配合
するには、任意の方法が採用される。例えばタンブラ
ー、V型ブレンダー、スーパーミキサー、ナウターミキ
サー、バンバリーミキサー、混練ロール、押出機等で混
合する方法が適宜用いられる。こうして得られるポリカ
ーボネート組成物は、そのまままたは溶融押出機で一旦
ペレット状にしてから、溶融押出法でシート化、あるい
は射出成形法などにより、耐久性、安定性が良好な成形
品を得ることができる。
【0067】次に、前記したポリカーボネート自体およ
びポリカーボネートを主とする樹脂組成物のペレット化
並びに異物の付着量が少ないペレットについて説明す
る。
【0068】なお本発明において、ペレットは長径が
2.0〜5.0mm、短径が1.5〜4.0mmかつ長
さが2.0〜5.0mmの形状であり、好ましくは長径
が2.5〜4.5mm、短径が2.0〜3.5mmかつ
長さが2.0〜4.5mmの形状を有している。特に好
ましいペレットは長径が2.7〜4.2mm、短径が
2.0〜3.2mmかつ長さが2.5〜4.0mmの形
状を有している。ペレットの断面形状は、円形、楕円形
あるいは矩形のいずれであってもよく、またこれらの変
形であってもよい。
【0069】本発明者等は高品位なポリカーボネートペ
レットの製造方法を確立するに当り、従来、使用する水
や雰囲気の異物量を管理しているにもかかわらず、得ら
れるペレットの異物付着量が満足できるレベルに低下し
ない原因を色々検討した。
【0070】その結果、ペレタイズ化して得られたペレ
ットは空気中のチリやほこりなどの異物を吸着しやす
く、言わば、雰囲気中の異物がペレット表面に濃縮され
ることを見出した。
【0071】この濃縮作用はペレット表面の静電気電位
と密接な関係があり、ペレタイズされた後のペレット表
面の静電気電位を特定値以下におさえることにより、こ
の濃縮作用が緩和されることを見出した。
【0072】本発明によれば、異物の表面付着量の少な
いポリカーボネートペレット、すなわち粒径が0.5〜
10μmの異物の付着量が1万個/g以下のポリカーボ
ネートペレット(A)を、ポリカーボネート成形品の製
造のために溶融されるまでの工程において、該ペレット
(A)の静電気電位を±10kVの範囲内、好ましくは
±7kVの範囲内に保持する方法が提供される。かかる
本発明において保持されるべきペレットは、前記異物の
付着量が5,000個/g以下、特に4,000個/g
以下が好ましい。
【0073】かかる異物付着量の少ないポリカーボネー
トペレット(A)は以下記述するように(1)ペレタイ
ズ工程において、静電気電位を±10KVを超えない範
囲に抑え、好ましくはさらに清浄雰囲気を保持するか、
あるいは(2)以下に記載する「除塵処理」を施すこと
により得ることができる。
【0074】ここで、静電気電位とはペレット表面に発
生する静電気の電位のことをいい、通常の静電気測定器
によって測定することができる。
【0075】なお、ペレタイズ工程における静電気電位
はペレタイズされた後のペレット表面に発生する静電気
の電位として測定する。本発明において、ペレタイズ工
程でのペレットの静電気電位を±10kV以内に抑える
ための処理は、ペレタイズが完了した後にかぎられず、
ペレタイズ中においても実施することが好ましい。
【0076】本発明ではペレットの静電気電位を±10
kV以内に抑える(除電する)処理をすることを特徴の
一つとしている。ペレットの静電気電位は±7kV以内
が好ましく、±5kV以内にするのがより好ましい。
【0077】これに比して、ペレットの静電気電位を前
記の範囲内に低く抑える処理をしないとペレタイズの処
理中にペレットの静電気電位が非常に高くなり、雰囲気
中のゴミを吸着し、このように付着するゴミがポリカー
ボネート成形品中の異物の原因の一つとなる。
【0078】ペレタイズの工程でポリカーボネートペレ
ットに付着する異物は他工程で付着する異物に比較し、
より強固に付着する傾向が強く、この工程での静電気電
位制御による、異物付着量の低減は重要な技術ポイント
である。さらに加えて以下の工程においてペレットの静
電気電位を低く抑えることによって、ペレットの存在す
る雰囲気である空気中のチリやほこりなどの異物の吸着
を低く抑えることができるため、結果的にクリーンなペ
レットを得ることができる。
【0079】ペレット表面の静電気電位を低くせしめる
方法(除電処理)には特に制限はないが、静電気除去装
置を用いたり、水中を通したり、水をスプレーしたり、
ペレット表面と逆の電荷を有する気体流と触れさせた
り、導電体を通して接地(アース)せしめるための手段
を採用する方法などが好ましく用いられる。ペレットと
接触する導電体にはステンレスなどの錆を発生し難い金
属や合金や表面を耐食性導電処理された材質を用いるの
が好ましい。
【0080】なお、溶融状態のポリカーボネートを固化
しペレタイズする方法としては、公知のどのような方法
でもよいが、例えば溶融状態にあるポリカーボネートを
ダイを通してストランドとして押出し、これをチップカ
ッターによりペレタイズする方法が挙げられる。
【0081】溶融状態にあるポリカーボネートをストラ
ンドとして押出しペレタイズする工程は、得られたペレ
ットがチリやほこりを吸着し易いので、チリやほこりが
抑えられたクリーンルームと呼ばれる無塵空間で作業を
行うのが好ましい。
【0082】ペレタイズに用いられるチップカッターや
ペレットを受け取る容器などのペレタイズに必要な装
置、機器、道具などは、使用前にチリやほこりなどの異
物をあらかじめ取り除いたものやチリやほこりを発生さ
せにくいものを用いるのが好ましい。
【0083】ここでポリカーボネートをペレタイズする
工程やその後の工程の雰囲気は米国連邦規格209Eに
おけるクラス100万以下であることが好ましく、より
好ましくはクラス10万以下であり、さらに好ましくは
クラス1万以下である。これらのクラスの値は、例えば
クラス100万とは、雰囲気1立方フィート中に、0.
5μm以上のゴミが100万個以下のことをいう。また
“クラス10万以下”および“クラス1万以下”は雰囲
気1立方フィート中に0.3μm以上のゴミがそれぞれ
10万個以下および1万個以下を意味する。
【0084】本発明において「ペレットの存在する雰囲
気がクラス100万以下である」とはペレットの存在す
る雰囲気が常にクラス100万以下である必要は必ずし
もないことを意味する。
【0085】「ペレットの存在する雰囲気がクラス10
0万以下であること」が有用であるのは、ペレタイズ工
程が、静電気がペレットに蓄積しやすい工程であるため
である。ペレタイズ工程において、冷却・固化・切断を
行う順序は特に制限はなく、この順序で操作を行っても
よく、同時にこれらの操作を行ってもよく、切断の後に
冷却・固化を行ってもよい。
【0086】他の工程を含めて「ペレットの存在する雰
囲気がクラス100万以下である」ようにすることは有
用であるが、ペレタイズ工程を除外して、その他の工程
のみを「ペレットの存在する雰囲気がクラス100万以
下である」ようにすることは有用ではないことが多い。
【0087】ポリカーボネートをペレタイズする工程の
雰囲気やその他のペレットを処理する工程の雰囲気は通
常空気であるが、アルゴン、窒素等で構成される場合も
ある。場合によっては水分を含んだガスもペレットの移
送、輸送および貯蔵のような処理の際の静電気の蓄積を
抑えるために有用である。
【0088】ここで、ポリカーボネートをペレタイズす
る工程を具体的に例示すれば、カッター等のペレタイズ
装置によりストランド、プレート等の形状の固体をペレ
タイズする工程のほか、水中カッターにより、溶融ポリ
カーボネートを水中に押出し、固化と併行して水中でペ
レタイズさせる工程も含まれる。
【0089】その際、水は弱酸性であるのがポリカーボ
ネートの安定性とりわけ耐加水分解性の点より好まし
く、pH値でいうと5.0〜6.8の間の水が好ましく
用いられる。より好ましくは5.5〜6.8の間であ
る。
【0090】このとき水中に含まれる酸性物質としては
特に制限はないが、炭酸;酢酸、クエン酸およびリンゴ
酸のごときカルボン酸類;リン酸および亜リン酸のごと
きリン系酸性物質類が好ましく、特に炭酸が好ましい。
酸性物質の含有量は上記pH値の範囲内であれば特に制
限はない。
【0091】また、水は異物の含有量が少ないことが望
ましく、水中に存在する粒径0.5〜10μmの異物数
が10万個/g以下であることが好ましく、より好まし
くは7万個/g以下であり、さらに好ましくは5万個/
g以下である。
【0092】さらに、水中に存在する粒径10μm以上
の異物数は10個/g以下であることが好ましい。この
ような比較的粒径の大きい異物は上記のような微小異物
に比較しても少ないほうが好ましく、より好ましくは7
個/g以下、さらに好ましくは5個/g以下である。
【0093】水中の異物を低減せしめる方法にはフィル
ターを通す方法や蒸留精製する方法などが用いられる
が、フィルターを通すことにより取り除く方法が好まし
く用いられる。また所望によりイオン交換などの処理を
行ってもよい。
【0094】水中の異物数はハイヤックロイコ法や、レ
ーザーセンサーによる計測方法などが好ましく用いられ
る。
【0095】ペレタイズ工程において静電気が蓄積され
たペレットからの除電はペレタイズ工程および/または
その後の工程で実施することができる。
【0096】カッター等のペレタイズ装置によりストラ
ンドまたはプレートのごとき形状の固体をペレタイズす
る工程を採用する場合であって、特に異物を低く抑えた
い場合や、ペレタイズ工程の雰囲気が清浄とは言えない
場合には、静電気が発生した後できるだけ早く、または
静電気発生中に除電するのが好ましい。これはストラン
ド等がペレットの形状に切断される際に多大の静電気が
発生するためである。具体的にはペレタイズされつつあ
る段階やペレタイズされた直後が望ましい。また、カッ
ター自体も十分除電できるものが望ましい。
【0097】一方、十分清浄な雰囲気下にペレタイズさ
れた場合は、直ちに除電をしなくても、ゴミの吸着が抑
えられる場合もある。しかしながら、ペレットはその移
送中や輸送中のようなペレットが流動する工程に静電気
を発生しやすい。
【0098】また、水中カッターの場合は、切断中に静
電気が蓄積しにくいため、切断直後の除電は不要である
場合もある。しかし、この場合もペレットはその移送や
乾燥中に静電気を発生しやすい。
【0099】そのような場合は、ペレタイズ工程ではな
くてその後の工程で除電処理をしたほうがよい。特に清
浄度の低い雰囲気下に存在する場合は、それ以前に除電
処理をするのが好ましい。
【0100】除電処理をペレタイズ工程および/または
その後の工程のどの時点で行なうか、何回行なうかは、
実験により定めることができる。
【0101】なお、ペレタイズされる前の溶融ポリカー
ボネートは、重合工程から直接得られたものであって
も、一度ペレタイズ化された後再溶融したものであって
も、ポリカーボネートの成形品をリサイクルしたもので
あっても、またポリカーボネートに他の樹脂をブレンド
したものであってもよく、特に制限はない。
【0102】またポリカーボネートは、溶融状態にある
段階で所望により種々の添加剤を添加しても、減圧状態
で脱気して低分子物を取り除いても、末端修飾反応のご
とき化学修飾を施したものでも差し支えない。
【0103】このような溶融状態でのポリカーボネート
のハンドリングは好ましくは2軸ルーダーのような混練
機で行うのがよく、所望によりギヤポンプによる定量的
な押し出しやフィルターろ過などの工程も用いうる。
【0104】ペレタイズされた後のペレットの静電気電
位を±10kV以内に抑えた後でも、その後の工程にお
いてペレットに静電気が蓄積する場合もある。そのよう
な場合、ペレットが存在する雰囲気がチリやほこりを多
く含んでいると、そのチリやほこりを吸着し、ポリカー
ボネートペレットに付着する異物量が増大する。
【0105】すなわち、ペレットが存在する雰囲気は必
ずしも、十分チリやほこりを除去したものではない場合
もあり、ペレットは移送や輸送される間に摩擦を受け、
ペレットの静電気電位が上昇することがあるため、その
ようなときには、ゴミを吸着する場合がある。
【0106】すなわち、上記の除電による方法をも含め
て各種の方法でゴミを制御もしくは除去した後であって
もペレットが、静電気電位の上昇によってゴミを吸着す
る場合がある。
【0107】除電は、このようにしてゴミを吸着した場
合にも有効である。そして、その場合の除電後の静電気
電位としては、ペレタイズ化での値と同様である。
【0108】かかる場合としては前述したように、静電
気除去装置を用いたり、逆の電荷を有する気体流と触れ
させたり、導電体を通して接地して除電したり、清浄な
水で洗浄したりシャワーしたりする手段を採用すること
ができる。
【0109】除電処理はゴミを除去する処理の前または
最中またはその後の段階で1回または複数回行なうこと
ができる。その処理のタイミングは実験により容易に決
めることが可能である。
【0110】このように除電したペレットはその後、雰
囲気が清浄な雰囲気であると清浄でない雰囲気であると
を問わず、ゴミを吸着しにくく、結局最終製品の異物を
少なくできる。
【0111】ゴミの付着量が少なく、静電気電位が±1
0KVの範囲にあるペレットはその後、触れる雰囲気が
清浄な雰囲気であると清浄でない雰囲気であるとを問わ
ず、ゴミを吸着しにくく、結局最終製品の異物を少なく
できるが、ペレットの静電気電位が±10kV以内にな
る前に、非除塵雰囲気下において静電気電位が±10k
Vの範囲外にあったことがあると、その間にゴミを吸着
してしまうため、静電気電位を±10kV以内に保つ効
果が現れない場合がある。
【0112】例えば、ストランドを除電せずにペレタイ
ズし、そのまま放置すると静電気電位が±10kVの範
囲外となることがあるが、その場合ゴミを吸着すること
があるため、その後この静電気電位を±10kV以内に
保つ状態を保っても効果が現れにくい。
【0113】しかし、そのような場合は、除塵処理を施
し、一旦吸着したゴミを除去し、かつペレットの静電気
電位を±10KVの範囲外とすることにより、最終的に
ゴミの吸着を低く抑えることが可能になる。なお、すで
に放電により静電気電位が±10kVの範囲内に入って
いる場合は、本明細書に言う「除塵処理」のうち、除電
に係る部分が済んでいるのであるから、「除塵処理」の
うち、ゴミを除去する部分のみを行なえば十分である場
合もある。
【0114】ここで、「除塵処理」としては、どのよう
な方法でもよいが、例えば、(a)逆の電荷を有する気
体流と触れさせたり、(b)導電体を通して接地して除
電した後、清浄なガス流と接触させたり、(c)除電し
たペレットを振動させつつ清浄なガス流と接触させた
り、また、(d)清浄な水で洗浄するための手段を採用
することを含むペレット表面に付着するゴミの除去、雰
囲気中のチリやほこりの除去がある。また、自然放電に
よる除電を含めることができる。言い換えれば、除電を
する必要のないペレットについては除電の操作を含まな
いものも本発明に係る除塵処理である。
【0115】「非除塵雰囲気下」とは、清浄ではない、
雰囲気または水を指す。具体的には、ペレットの存在す
る雰囲気がクラス100万を超えるものであることおよ
び接触する水中に含まれる粒径0.5〜10μmの異物
数が10万個/gを超え、または粒径10μm以上の異
物数が10個/gを超えるものであることを意味する。
【0116】すなわち、本発明に係るポリカーボネート
ペレットは、ペレタイズ後のペレットであって、(a)
静電気電位が±10kV以内であるポリカーボネートペ
レットであり、その過去において、非除塵雰囲気下にお
いて静電気電位が±10kVの範囲外にあったことが実
質的にないものか、あるいは(b)その過去において、
非除塵雰囲気下において静電気電位が±10kVの範囲
外にあったことがあり、過去に除塵処理を施されてお
り、その後は非除塵雰囲気下において静電気電位が±1
0kVの範囲外にあったことの実質的にないもの、であ
る。
【0117】ここで除塵処理されたペレットは、粒径が
0.5〜10μmの異物の付着量が1万個/g以下、好
ましくは5,000個/g以下、特に好ましくは4,0
00個/g以下のものである。
【0118】このようなポリカーボネートペレットはク
ラス100万以下、好ましくはクラス10万以下の雰囲
気下に存在するとより付着異物量の低減効果が大きい。
【0119】本発明において、除塵処理されたペレット
は、ポリカーボネート成形品の製造のために溶融される
までの工程において、ペレットの静電気電位を±10k
Vの範囲に保持される。具体的にはペレタイズされた
後、貯蔵、輸送、移送または成形の各工程においてペレ
ットの静電気電位を前記範囲内に保つことが必要であ
る。より詳細には、ペレットの乾燥機、篩のごとき選別
機、容器、ポッパー、配管およびブロワーにおいて、ペ
レットの静電気電位を前記範囲内に保持し、好適にはそ
の雰囲気も前記クラスを満足することが望ましい。
【0120】本発明の保持方法が施されたペレットは、
その表面に付着した異物量が可及的に少ないので、高品
質の成形品とりわけ光ディスク基板を得るために適した
ものである。
【0121】本発明による高品質のポリカーボネートペ
レットは、とりわけCD、CD−R、CD−RWなどの
コンパクトディスク類、マグネット・オプティカルディ
スク(MO)類、デジタルバーサタイルディスク(DV
D−ROM、DVD−Video、DVD−Audi
o、DVD−R、DVD−RAMなど)類などの光学記
録材料用途に好ましく利用することができる。
【0122】また、光ディスク以外の用途、例えば射出
成形やブロー成形、押し出し成形、射出ブロー成形、回
転成形、圧縮成形などで得られる様々な成形品、シー
ト、フィルムなどの用途に用いても差し支えなく、これ
らに限定されない。これらの用途に用いるときは、本発
明で得られるポリカーボネート単品であっても他のポリ
マーとのブレンド品であっても差し支えない。用途に応
じてハードコートやラミネートなどの加工も好ましく使
用しうる。
【0123】成形品の具体例としては、光ファイバーな
どの光通信媒体;車などのヘッドランプレンズやカメラ
などのレンズ体などの光学部品;サイレンライトカバ
ー、照明ランプカバーなどの光学機器部品;電車や自動
車などの車両用窓ガラス代替品;家庭の窓ガラス代替
品;サンルーフや温室の屋根などの採光部品;ゴーグル
やサングラス、眼鏡などのレンズ;コピー機やファクシ
ミリ、パソコンなどOA機器の筐体;テレビや電子レン
ジなど家電製品の筐体;コネクターやICトレイなどの
電子部品用途;ヘルメット、プロテクター、保護面など
の保護具;トレイなどの食器類;人工透析ケースや義歯
などの医用品などを挙げることができるがこれらに限定
されない。
【0124】
【発明の効果】本発明によれば、チリやほこりなどの異
物吸着が抑えられ、光ディスク用途等に好ましく用いう
るクリーンなポリカーボネートペレットを得ることがで
きる。
【0125】本発明で開示している方法で製造されるポ
リカーボネートペレットは、特に光学材料用途に有用で
あり、光学材料用途でも特に光ディスク用途として好ま
しく、エラーレートの少ない記録材料用途に好ましく用
いられる。
【0126】
【実施例】以下、実施例に基づき、本願発明をより詳細
に説明するが、本願発明はこれらの実施例により限定さ
れるものではない。なお、本願発明において物性測定は
以下の方法によって測定した。
【0127】(a)固有粘度[η] 塩化メチレン中20℃でウベローデ粘度計で測定した。
【0128】(b)ポリカーボネートペレットの付着異
物量の測定 以下のようにしてポリカーボネートペレットにつき、洗
浄前後での異物数を測定し、その差を付着異物数とし
た。
【0129】(i)洗浄試料の調製 クラス10万のクリーンブース内で、ポリカーボネート
ペレット約100gを精秤した。ついでこのペレット
を、約300mlの電子工業用、高純度イソプロピルア
ルコールを用いて密閉容器中で室温下、30分攪拌し洗
浄した。この洗浄したイソプロピルアルコールを濾別除
去した。この操作を3回繰返して得られたポリカーボネ
ートペレットを洗浄試料とした。
【0130】(ii)異物(粒径10μm以上の異物
数)の測定 ポリカーボネートペレット100gにジクロロメタン1
Lを加え、ポリマー溶液を得た。これを10μmポアサ
イズのミリポア製フィルターでろ過した。ろ過後、残存
するジクロロメタン可溶成分を洗い流し、不溶分(異
物)をフィルター上で分離した。不溶分(異物)は拡大
倍率40倍の顕微鏡で観察し個数をカウントした。ポリ
マーを加えなかった場合をこの測定操作中の異物混入量
とし、ブランク値として差し引いた。ポリカーボネート
ペレットは未洗浄試料および洗浄試料についてそれぞれ
測定し、その差を付着異物数とした。
【0131】(iii)異物(粒径0.5〜10μm以
上の異物数)の測定 HIAC Royco液体用自動微粒子計測器Seri
es8000(Micro Count−05)を用い
て測定した。ポリカーボネートペレット中の異物量は、
溶媒にジクロロメタンを用い、ポリマー濃度1%(w/
v)のサンプルを調製し測定した。粒径0.5〜10μ
mの異物数は個/gで表記した。ポリカーボネートペレ
ットは未洗浄試料および洗浄試料についてそれぞれ測定
し、その差を付着異物数とした。
【0132】(c)湿熱疲労性 図1に示したいわゆるC型の測定用サンプルを用いて、
80℃、90%RHの雰囲気で、正弦波で振動数1H
z、最大荷重2kgの条件で、以下の疲労試験機
[(株)島津製作所製 島津サーボパルサー EHF−
EC5型]を用いて、測定用サンプルが破断するまでの
回数を測定した。
【0133】(iv)ペレットの表面静電気電位の測定 ペレット表面の静電気電位はシシド静電気(株)製静電
気測定器スタチロンTH型電位計を用いて測定した。
【0134】[実施例1]ポリマーを溶融するための2
軸押し出し機として神戸製鋼(株)製KTX−30、フ
ィーダーにクボタ製MWF CC92−0714−0型
フィーダーを用い、押出機のポリマー出口側に配管を通
じてフィルター部を連結させた装置を設置した。フィル
ターには金属不織布(日本精線(株)製ナスロン、ろ過
精度5μm)を用いた。これに帝人化成(株)製ポリカ
ーボネートペレット(商品名パンライトAD−550
3)を供給量15kg/時で供給し、2軸押し出し機の
ヒーター温度270℃、フィルター部温度270℃でポ
リマーを溶融押し出し、水中を通してストランドとし、
チップカッター(いすず化工機製SCF−100)でペ
レタイズした。
【0135】このときペレタイズ化されたペレットを、
静電気除去装置に接触させ、表面の静電気電位を低減す
る処理を施した。ストランドを形成するための冷却水に
はpH7.2の水を用い、ポリマーの溶融からペレタイ
ズに至る工程はクリーンルームとは異なる通常の屋内で
行った。得られたペレットの表面静電気電位および付着
異物数を表に示した。
【0136】[比較例1]静電気除去装置を接触させな
かった以外は、実施例1と同様に行った。
【0137】[実施例2]クラス10万の空気のクリー
ンブース内でペレタイズを行った以外は実施例1と同様
にペレタイズを行った。
【0138】[実施例3]ドライアイスを入れて調製し
たpH値が6.4、0.5〜10μmの異物数は1,2
10個/g、10μm以上の異物数は1個/100gで
あった水を用いてストランドを形成せしめた以外は実施
例2と同様にペレタイズした。
【0139】[実施例4]新日鉄化学(株)製ビスフェ
ノールA137重量部と、立川、坂尻著プラスチック材
料講座17「ポリカーボネート」日刊工業新聞社発行ペ
ージ45に記載の方法で調製したジフェニルカーボネー
ト135重量部とを仕込み、触媒としてフェノールのナ
トリウム塩をビスフェノールA1モルに対して1.0×
10-6モル、そしてテトラメチルアンモニウムアセテー
トを1.0×10-4モル入れて重合を開始した。
【0140】200℃で溶融後、100mmHgまで減
圧度を高めて反応により生成した芳香族ヒドロキシ化合
物を留去しながら1時間反応を行った。さらに220
℃、30mmHgで30分、240℃、30mmHgで
30分、260℃、10mmHgで30分反応を継続し
た。
【0141】その後、さらに260℃、1.0mmHg
で2時間反応を行い、ポリマーの固有粘度[η]が約
0.35になった時に、触媒の失活剤としてp−トルエ
ンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩を重合触媒の
ナトリウム1モルに対して2当量添加し、反応を終了し
た。
【0142】ポリマー出口側に配管を通じてフィルター
部を連結させた装置の吐出口よりポリマーを吐出しペレ
タイズした。フィルターには金属不織布(日本精線
(株)製ナスロン、ろ過精度5μm)を用いた。ぺレタ
イズ化に用いた水は、実施例1と同じものを用い、吐出
からペレタイズに至る工程は通常の屋内で行った。この
とき、得られたチップの表面に静電気除去装置を接触さ
せた。
【0143】[比較例2]静電気除去をしなかった以外
は実施例4と同様に行った。
【0144】[実施例5−1]ペレタイズ化に用いる水
に実施例3と同様に調製した水を用い、吐出からペレタ
イズ化に至る工程をクラス10〜100万のクリーンブ
ースの中で行い、その後ペレットを、クリーンルームと
は異なる通常の屋内に取り出した以外は実施例4と同様
に行った。
【0145】[実施例5−2]実施例4において、触媒
を、ビスフェノールA1モルに対しフェノールのナトリ
ウム塩0.25×10-6モルおよびフェノールのリチウ
ム塩0.75×10-6モルを併用した以外は実施例4と
同様にして重合を行った。ついで、実施例5−1と同様
の方法でペレットを作成した。
【0146】[実施例5−3]実施例4において、触媒
を、ビスフェノールA1モルに対しフェノールのナトリ
ウム塩0.5×10-6モルおよび水酸化セシウム0.5
×10-6モルを併用した以外は実施例4と同様にして重
合を行った。ついで、実施例5−1と同様の方法でペレ
ットを作成した。
【0147】[実施例6]クラス10万〜100万の空
気のクリーンブース内でペレタイズを行った以外は実施
例1と同様にしてペレットを得た。得たペレットの表面
静電気電位は−6kVであった。
【0148】ついでこのペレットを非イオン化空気と接
触させながら空気輸送してホッパーへ送った。このとき
ペレットの静電気電位は−7kVであった。ついでこの
ペレットを自然落下させてローリー車に移した。この際
に、ホッパーからローリー車に至る間の異物吸着を抑え
るべく、静電気除去装置で除電した。
【0149】[比較例3]実施例6において、ペレタイ
ズ化する際に静電気除電装置に接触させなかったとこ
ろ、得たペレットの表面静電気電位は−12kVであっ
た。このペレットを用いて、実施例6と同様にしてペレ
ットを得た。
【0150】[実施例7]比較例1で得られたペレット
の100gを500mLの実施例3で用いた水の中に投
入した。その後直ちに、クラス10万〜100万の空気
のクリーンブース内に移し、ペレット表面の水分をクリ
ーンエアで吹き飛ばし、乾燥し、表面静電気電位を測定
した。表面静電気電位は−4kVであり、ペレット中の
0.5〜10μmの付着異物数は6,850個/gであ
った。
【0151】ついでこのペレットを非イオン化空気と接
触させながら空気輸送してホッパーへ送った。このとき
ペレットの静電気電位は−7kVであった。ついでこの
ペレットを自然落下させてローリー車に移した。この際
に、ホッパーからローリー車に至る間の異物吸着を抑え
るべく、静電気除去装置で除電した。
【0152】[実施例8および比較例4、5]表面静電
気電位の影響を把握するため次の実験を行なった。
【0153】実施例3で得たペレットを、クラス10万
〜100万の空気のクリーンな空気で充満した回転ドラ
ム式のブレンダーに入れ、2時間ブレンダーを運転した
後、クラス10万〜100万の空気のクリーンブース内
に取り出し、それぞれ約100gづつのサンプルにわ
け、放置し放電により表面静電気電位を低下させた。
【0154】その後、各サンプルについて、それぞれの
間に時間をおいて表面静電気電位を測定した後、直ちに
通常の屋外に置き、それぞれ1時間放置した後、再びク
ラス10万〜100万の空気のクリーンブース内に移
し、ペレット中の異物をカウントした。付着異物数は次
のとおりであった。
【0155】表面静電気電位が−25kVであったサン
プルのペレット中の0.5〜10μmの異物数は22,
460個/gであった(比較例4)。
【0156】表面静電気電位が−15kVであったサン
プルのペレット中の0.5〜10μmの異物数は16,
870個/gであった(比較例5)。
【0157】表面静電気電位が−5kVであったサンプ
ルのペレット中の0.5〜10μmの異物数は7,91
0個/gであった。
【0158】
【表1】
【0159】[実施例9−1〜9−3および比較例6
(光ディスク基板の成形および評価)]実施例1、およ
び比較例1で用いたポリカーボネートペレットをそれぞ
れ基板に成形するため、日精樹脂工業(株)製射出成形
機(型名 MO40D3H)を使用し、金型とスタンパ
ーには記憶容量2.6GBの相変化型光記録媒体基板用
(ディスク径120mm、厚さ0.6mm)のものを用
いた。金型温度は可動部が123℃、固定部が128℃
とした。またカッター、スプルーの温度は60℃とし
た。樹脂温度はシリンダー温度380℃とした。射出速
度250mm/secでポリカーボネートペレットを金
型キャビティーに充填し光ディスク基板を成形した。
【0160】温湿劣化試験 長時間厳しい温度、湿度環境下での光ディスク基板の信
頼性を評価するため、光ディスク基板を温度80℃、相
対湿度85%RH、1000時間保持したのち、偏光顕
微鏡を用いて、光ディスク基板を観察し、20μm以上
の白色点の発生数を数えた。これを25枚の光ディスク
基板(直径120mm)について行いその平均値を求め
た。
【0161】白点数が、平均1.5〜2(個/枚)であ
るとOKとし、2を越える場合NGとし、1.0超〜
1.5であるとGOODとし、1.0以下の場合Exe
llentと判定した。
【0162】発生した白色点数は、実施例9−1では平
均0.3個、比較例6では3.6個であった。なお、実
施例5−2および5−3のポリカーボネートペレットを
使用して上記試験をしたところ、それぞれ白色点数は
0.2(実施例9−2)および0.1(実施例9−3)
であった。
【0163】[実施例10および比較例7(コンパウン
ド用ペレットの作成および評価)]実施例4および比較
例2においてポリマー固有粘度[η]が0.50になる
まで重合を進めたのち、ポリカーボネート100重量部
当り、トリス(2,4−ジt−ブチルフェニル)ホスフ
ァイト;0.003重量部、燐酸トリメチル;0.05
重量部を添加しつつ、実施例4および比較例2と同様に
してペレット化した(名称をP10、C5とする)。こ
れらのペレットについて、付着異物数を測定した。
【0164】
【表2】
【0165】[実施例11〜14および比較例8〜11
コンパウンドの作成および評価]] (1)コンパウンドペレットの製造 実施例10および比較例7のペレットを、各種のポリマ
ーと所定の割合で、後30mmΦベントつき2軸押出し
機(神戸製鋼 (株)製 KTX−30) によりシリ
ンダー温度260℃、ベント圧 1.33kPa(10
mmHg)の真空度で脱気しながら、各々実施例4およ
び比較例2の条件でペレット化した。 (2)成形品の製造 (1)で得られたペレットを、120℃、5時間乾燥
後、射出成形機(住友重機械工業(株)製SG 150
U型)を使用してシリンダー温度260℃金型温度70
℃の条件にて成形し、C型成形片を作成した。 (3)成形品の評価(湿熱疲労性試験) 上記(2)で作製したC型成形片を使用し、80℃、9
0%RH雰囲気下、(株)島津製作所製島津サーボパル
サーEHT−EC5g型疲労試験機を用い、正弦波振動
数1Hz,最大加重2kgの条件で湿熱疲労性試験を行
い、試験片が破壊するまでの回数を評価した。
【0166】結果を表にまとめた。
【0167】
【表3】
【0168】PET(ポリエチレンテレフタレート、帝
人(株)製TR−8580、固有粘度0.8) PBT(ポリブチレンテレフタレート、帝人(株)製T
RB−H、固有粘度1.07) ABS(スチレン/ブタジエン/アクリロニトリル共重
合体、三井化学(株)製サンタックUT−61) ガラス繊維(チョプトストランドECS−03T−51
1;日本電気硝子(株)製ウレタン収束処理 、繊維径
13μm)
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、湿熱疲労性を評価するために使用し
た、いわゆるC型サンプルの正面図である。なおサンプ
ルの厚みは3mmである。符号6で示される孔の部分に
試験機の治具を通し、符号7で示される垂直方向に所定
の荷重をかけて試験を行う。
【符号の説明】
1 C型形状の二重円の中心 2 二重円の内側円の半径(20mm) 3 二重円の外側円の半径(30mm) 4 治具装着用孔の位置を示す中心角(60°) 5 サンプル端面の間隙(13mm) 6 治具装着用孔(直径4mmの円であり、サンプル
幅の中央に位置する) 7 疲労試験時におけるサンプルに課される荷重の方

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径が0.5〜10μmの異物の付着量
    が1万個/g以下のポリカーボネートペレット(A)
    を、ポリカーボネート成形品の製造のために溶融される
    までの工程において、該ペレット(A)の静電気電位を
    ±10kVの範囲内に保持することを特徴とするポリカ
    ーボネートペレットの保持方法。
  2. 【請求項2】 該ポリカーボネートペレット(A)は、
    粒径が0.5〜10μmの異物の付着量が5,000個
    /g以下である請求項1記載のポリカーボネートペレッ
    トの保持方法。
  3. 【請求項3】 該ポリカーボネートペレット(A)が、
    クラス100万以下の雰囲気下に保持される請求項1ま
    たは2記載のポリカーボネートペレットの保持方法。
  4. 【請求項4】 該ポリカーボネートペレット(A)の静
    電気電位を±7kVの範囲に保持する請求項1〜3のい
    ずれかに記載のポリカーボネートペレットの保持方法。
  5. 【請求項5】 該ポリカーボネートペレット(A)が、
    クラス10万以下の雰囲気下に保持される請求項1〜4
    のいずれかに記載のポリカーボネートペレットの保持方
    法。
  6. 【請求項6】 該ポリカーボネートペレット(A)の保
    持が、貯蔵、輸送、移送または成形を含む請求項1〜5
    のいずれかに記載のポリカーボネートペレットの保持方
    法。
  7. 【請求項7】 該ポリカーボネートペレット(A)は、
    溶融ポリカーボネートをストランドとして押出しペレッ
    ト化する工程において、ペレットの静電気電位を±10
    kVの範囲に保持しかつペレットをクラス100万以下
    の雰囲気に保持して得られたものである請求項1〜6の
    いずれかに記載のポリカーボネートペレットの保持方
    法。
  8. 【請求項8】 該ポリカーボネートペレット(A)は、
    溶融ポリカーボネートをストランドとして押出し5.0
    〜6.8の弱酸性水で冷却した後、ペレット化して得ら
    れたものである請求項1〜7のいずれかに記載のポリカ
    ーボネートペレットの保持方法。
  9. 【請求項9】 該弱酸性水は、粒径が0.5〜10μm
    の異物の含有量が10万個/cm3以下でかつ粒径が1
    0μm以上の異物の含有量が10万個/cm3以下であ
    る請求項8記載のポリカーボネートペレットの保持方
    法。
  10. 【請求項10】 該ポリカーボネートペレット(A)
    は、芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンとを有機溶媒
    中で反応させて得られたポリカーボネートのペレットで
    ある請求項1〜9のいずれかに記載のポリカーボネート
    ペレットの保持方法。
  11. 【請求項11】 該ポリカーボネートペレット(A)
    は、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを反
    応して得られた芳香族ポリカーボネートのペレットであ
    る請求項1〜10のいずれかに記載のポリカーボネート
    ペレットの保持方法。
  12. 【請求項12】 該ポリカーボネートペレット(A)が
    芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステル化合物とを
    反応させて得られ、かつその反応に該ポリカーボネート
    を重合するに際し触媒としてアルカリ金属化合物を該芳
    香族ジヒドロキシ化合物に対して1モル当り1×10-8
    〜5×10-6当量用い、かつ含窒素塩基性化合物を該芳
    香族ジヒドロキシ化合物1モル当り1×10-5〜5×1
    -3当量用いて得られた芳香族ポリカーボネートのペレ
    ットである請求項1〜11のいずれかに記載のポリカー
    ボネートペレットの保持方法。
  13. 【請求項13】 該アルカリ金属化合物は、リチウム化
    合物またはセシウム化合物を含有する請求項12記載の
    ポリカーボネートペレットの保持方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の保
    持方法で得られたポリカーボネートペレットから形成さ
    れた成形品。
  15. 【請求項15】 請求項1〜13のいずれかに記載の保
    持方法で得られたポリカーボネートペレットから形成さ
    れた光ディスク基板。
  16. 【請求項16】 請求項1〜13のいずれかに記載の保
    持方法で得られたポリカーボネートペレットをポリカー
    ボネート成分とし、これとポリエステル成分またはスチ
    レン含有樹脂成分とから形成されたポリカーボネート含
    有樹脂組成物。
  17. 【請求項17】 該樹脂組成物はさらに充填剤を含有す
    る請求項16記載の樹脂組成物。
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