JP2001305858A - 電子写真装置用ブレードの製造方法及び電子写真装置用ブレード体 - Google Patents

電子写真装置用ブレードの製造方法及び電子写真装置用ブレード体

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JP2001305858A
JP2001305858A JP2000123190A JP2000123190A JP2001305858A JP 2001305858 A JP2001305858 A JP 2001305858A JP 2000123190 A JP2000123190 A JP 2000123190A JP 2000123190 A JP2000123190 A JP 2000123190A JP 2001305858 A JP2001305858 A JP 2001305858A
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blade
electrophotographic apparatus
silicone rubber
mold
sheet
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JP2000123190A
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English (en)
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Shigeaki Iwasaki
成彰 岩崎
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業性、安全衛生面に優れ、金型に精密な加
工を施す必要がなく、成形後にシートの洗浄を行う必要
もなく、ブレード使用面にホコリ等が付着することによ
り不良となることのない、厚み精度に優れた電子写真装
置用ブレードを安価に製造することができる電子写真装
置用ブレードの製造方法、及び、その製造方法により製
造された電子写真装置用ブレードを用いた電子写真装置
用ブレード体を提供する。 【解決手段】 加熱された円筒形状の金型を回転させな
がら、その内側に熱硬化性材料を流し込んで硬化させる
遠心成形法を用いた電子写真装置用ブレードの製造方法
であって、前記金型の内側に無溶媒2成分液状シリコー
ンゴムを流し込んで、前記金型の内側に前記2成分液状
シリコーンゴムの成形体を形成した後、引き続き、前記
電子写真装置用ブレードの材料を流し込んで硬化させる
ことにより厚み精度が0.1mm以下であるシートを作
製し、得られたシートを裁断する電子写真装置用ブレー
ドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置用ブ
レードの製造方法及びこの製造方法により得られたブレ
ードを用いた電子写真装置用ブレード体に関する。
【0002】
【従来の技術】高速で回転する加熱した円筒形状の成形
金型の内面に、熱硬化性材料を流し込み、平面形状のシ
ートを得る成形方法を遠心成形法という。図3は、この
遠心成形法に用いる遠心成形機を模式的に示した図であ
り、(a)は縦断面図、(b)は、(a)図におけるA
−A線断面図である。また、図4は、図3に示した遠心
成形機を用いて遠心成形を行っている際のB部の部分拡
大断面図である。
【0003】図3に示すように、内壁に多数のヒータ3
が配設された断熱室2の内部に有底円筒形状の金型1が
設置されており、金型1は回転軸5により軸支されてい
る。成形を行う際には、ヒータ3により金型1を所定の
温度まで加熱した後、金型1を高速回転させ、熱硬化性
材料を流し込むことにより、図4に示すように、この材
料が遠心力で金型1の内面1aに均一な熱硬化性材料層
6を形成するため、均一な厚みを有する熱硬化性材料の
シートが得られる。
【0004】この遠心成形法によれば、成形の際に内側
となっていた面(以下、空気側面という)6aは、鏡面
状の平滑面となる。また、この方法により、均一な厚み
のシートを容易に作製することができるため、熱硬化性
材料の成形の分野において広く用いられている。なお、
金型1と接触していた面(以下、金型接触面という)6
bの面精度は、金型の内面1aの粗度に影響される。
【0005】電子写真装置用ブレード体に使用する弾性
ブレードに関しても、遠心成形法は、電子写真装置内の
回転体と摺接させる面(以下、使用面という)に要求さ
れる平滑面が容易に得られること、ブレード体に要求さ
れる均一厚みのシートが得られること、及び、材料仕込
み量と得られるシートのカット寸法とを変えることによ
り、様々な寸法のブレード体が容易に得られ、少量多品
種生産に適していること等の利点を有していることか
ら、この遠心成形法により、弾性ブレードが製造される
場合が多い。しかしながら、遠心成形法には、以下のよ
うな問題点が存在していた。
【0006】近年のOA機器の小型化、高機能化等の要
求に応じ、電子写真装置においても、低コスト、高画質
化が進展している。これに伴い、現像、クリーニング装
置においては、弾性ブレードの寸法誤差範囲の高精度化
が要求されるようになってきているが、従来の遠心成形
法は、得られるシートの厚み精度が、遠心成形機の金型
の振れ精度に左右されるという問題点があった。ここ
で、振れ精度とは、金型が回転する際の、金型の中心軸
から金型内面までの距離の最大値と最小値との差をい
う。また、厚み精度とは、一成形分のシート厚みの最大
値と最小値との差をいう。
【0007】従って、振れ精度がよくない金型を使用し
た場合に、厚み精度のよくないシートが作製されてしま
うことは勿論であるが、振れ精度が良好な成形金型を使
用した場合であっても、シートを作製する際には、成形
金型を130℃以上に加熱するため、熱による歪みが生
じ、金型切削加工時の振れ精度が維持されないという問
題点があった。
【0008】具体的には、例えば、金型内面の振れ精度
が0.06mm(常温下)になるように精密に加工した
成形金型を使用しても、遠心成形されたシートは、厚み
精度が、ようやく0.30mmを維持できる程度のもの
にしかならない。
【0009】遠心金型の熱歪みを予め防止する方法とし
て、金型の切削加工を成形温度に合わせた状態で行う熱
間研削という方法があるが、この方法は、製造コストが
非常に高くつき、現実的な方法ではない。
【0010】図5は、従来の遠心成形法により得られた
弾性ブレードを用いたクリーニングブレード体及びトナ
ー薄膜形成ブレード体が用いられた電子写真装置を模式
的に示した断面図である。
【0011】図5に示したように、上記遠心成形法によ
り成形されたシートは、所定の寸法に裁断して弾性ブレ
ード32、42とした後、接着剤や両面テープにより、
金属等の剛体からなる支持体31、41に接着し、クリ
ーニングブレード体30及びトナー薄膜形成ブレード体
40とする。
【0012】この弾性ブレード32、42において、金
型接触面32a、42aは、金型内面の粗度の影響を受
け、平滑性が内側表面に比べて劣るため、感光体13等
の回転体と接触させる使用面としては、通常、空気側面
32b、42bを用いる。
【0013】一方、弾性ブレード32、42を相手側の
回転部材に当接する場合、弾性ブレード32、42と支
持体31、41との接着部に剥離の力が加わらないよう
に、弾性ブレード32、42と支持体31、41との接
着は、弾性ブレードの使用面と反対側の面、つまり、金
型接触面32a、42aが使用される。
【0014】しかしながら、金型には離型剤が使用され
ているため、シートの金型接触面6b(図4)には、シ
リコン化合物、フッ素化合物、ワックス等の離型剤成分
が付着しており、充分な接着力を得るためには、シート
の金型接触面6bの洗浄を行わなければならなかった。
【0015】更に、従来の遠心成形法では、熱硬化性材
料よりも比重の軽いホコリ等の異物や、注型時に巻き込
む気泡が、遠心力によりシート内側の表面に移行して硬
化し、ブレード使用面である空気側面6a(図4)の表
面状態が不良とされる場合があった。
【0016】特公平1−32511号公報には溶剤に溶
解した液状硬化型シリコーンゴムを金型に注入して、型
面とするクリーニングブレードの製造方法が開示されて
いる。上記の方法では、液状硬化型シリコーンゴムの粘
度を低下させるために有機溶媒を用いるが、この方法で
は、有機溶媒の蒸発による飛散が決して少なくなく、安
全衛生面及び環境保護面から問題が残る。また、1液型
のシリコーンゴムが用いられたので、離型性が充分では
なかった。
【0017】特開昭61−269181号公報には内面
にフッ素樹脂を被覆した金型を用いてクリーニングブレ
ードを製造する方法が開示されている。この方法では、
成形ドラムの内表面を焼付フッ素コーティングするの
で、焼付処理をするために、成形ドラムを封入できるだ
けの大きさの大規模なオーブン施設、及び、300℃以
上で数時間もの焼き付け処理に掛かる多大なエネルギー
が必要となる。
【0018】特開昭59−15967号公報には末端に
活性水素を有するシリコーンオイルを塗布した金型を用
いるクリーニングブレードの積層方法が開示されてい
る。この方法は、予め金型に塗布した反応性シリコーン
オイルの上に、熱硬化型ポリウレタン原料を注入し、ポ
リウレタンゴムの金型面にSi原子を付加するものであ
るが、この方法によりブレードの金型面も平滑な面とす
るには、金型の内側の表面粗度を鏡面状態にまで低くす
る必要があり、その様な金型は、非常に高価なものであ
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、作業性、安全衛生面に優れ、金型に精密な加工を施
す必要がなく、成形後にシートの洗浄を行う必要もな
く、ブレード使用面にホコリ等が付着することにより不
良となることのない、厚み精度に優れた電子写真装置用
ブレードを安価に製造することができる電子写真装置用
ブレードの製造方法、及び、その製造方法により製造さ
れた電子写真装置用ブレードを用いた電子写真装置用ブ
レード体を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、加熱された円
筒形状の金型を回転させながら、その内側に熱硬化性材
料を流し込んで硬化させる遠心成形法を用いた電子写真
装置用ブレードの製造方法であって、前記金型の内側に
無溶媒2成分液状シリコーンゴムを流し込んで、前記金
型の内側に前記2成分液状シリコーンゴムの成形体を形
成した後、引き続き、前記電子写真装置用ブレードの材
料を流し込んで硬化させることにより厚み精度が0.1
mm以下であるシートを作製し、得られたシートを裁断
する電子写真装置用ブレードの製造方法である。以下に
本発明を詳述する。
【0021】本発明の電子写真装置用ブレード(以下、
ブレードという)の製造方法は、加熱された円筒形状の
金型を回転させながら、その内側に熱硬化性材料を流し
込んで硬化させる遠心成形法を用いたものである。
【0022】本発明のブレードの製造方法では、遠心成
形法を用いるが、この遠心成形法に用いる成形機や金型
としては、特に新しいものを用いる必要はなく、図3に
示したような従来から使用されているものを用いること
ができる。
【0023】本発明では、まず、上記金型の内側に無溶
媒2成分液状シリコーンゴムを流し込んで、上記金型の
内側に上記2成分液状シリコーンゴムの成形体を形成す
る。図1は、本発明の遠心成形法により遠心成形を行っ
ている場合の金型の一部(図3におけるB部に該当)を
模式的に示した断面図である。
【0024】図1に示したように、本発明では、まず最
初に、金型1の内側に無溶媒2成分液状シリコーンゴム
を流し込むので、金型の内面上にシリコーンゴム層8が
形成される。本発明では、まず、離型性に優れる2成分
液状シリコーンゴムにより金型の内面上にシリコーンゴ
ム層8を形成するので、全く離型剤を用いなくとも、そ
のうえに形成される弾性ブレード材料層7を極めて容易
に剥離することができる。また、本発明では、有機溶媒
が添加されていない無溶媒の2成分液状シリコーンゴム
を用いるので、作業者の健康を害することなく、作業環
境の衛生を良好に保つことができる。
【0025】上記2成分液状シリコーンゴムとしては特
に限定されず、例えば、縮合型2成分液状シリコーンゴ
ム、付加型2成分液状シリコーンゴム等を挙げることが
できる。なかでも、縮合型のものが好ましい。付加型2
成分液状シリコーンゴムは、温度による反応速度変化が
激しいので、例えば、ブレード体としてポリウレタンゴ
ムを成形する際に必要な140℃付近の温度下では、硬
化反応が早すぎる。これに対して、縮合型2成分液状シ
リコーンゴムを用いれば、反応速度を容易に制御するこ
とができる。
【0026】形成するシリコーンゴム層8の厚みは、
0.5〜3mmが好ましい。0.5mm未満であると、
シリコーンゴム層8の厚みが薄すぎるため強度がなく、
金型より剥離させる際に、全てをきれいに剥離させるこ
とができず、一方、3mmを超えると、金型の熱を有効
に伝熱させることができず、形成された弾性ブレード材
料層7の特性に悪影響が発生する。
【0027】本発明では、引き続き、上記電子写真装置
用ブレード材料(以下、弾性ブレード材料という)を流
し込んで硬化させることにより厚み精度が0.1mm以
下であるシートを作製する。
【0028】上記弾性ブレード材料としては特に限定さ
れず、例えば、ポリウレタン、シリコンゴム、エチレン
−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)等を挙げる
ことができる。なかでも、ポリウレタンが、相手部材汚
染が少なく、永久歪みが小さく、耐磨耗性に優れている
ので好ましい。
【0029】上記ポリウレタンとしては、高分子ポリオ
ールとジイソシアネート化合物との反応により得られる
ものが好ましい。上記高分子ポリオールとしては、例え
ば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリオキシテトラメチレングリコール等のポリオキ
シアルキレングリコール類;ビスフェノールA、グリセ
リンのエチレンオキシド付加物のポリエーテル型ポリオ
ール;アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、マレ
イン酸、フマール酸等の2塩基酸とエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン等
のグリコール類との重合反応により得られるポリエステ
ル型ポリオール;ポリカプロラクトンジオール、ポリカ
ーボネートジオール等を挙げることができる。上記高分
子ポリオールの数平均分子量は、500〜5000が好
ましく、1000〜3000がより好ましい。上記高分
子ポリオールは、単独で用いてもよく、2種以上を併用
してもよい。
【0030】上記ジイソシアネート化合物としては、例
えば、トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニル
メタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、1,4−シクロヘ
キサンジイソシアネート等を挙げることができる。上記
ジイソシアネート化合物は、単独で用いてもよく、2種
以上を併用してもよい。
【0031】上記高分子ポリオールと上記ジイソシアネ
ート化合物との反応により上記ポリウレタンを合成する
際には、鎖延長剤を用いてもよい。上記鎖延長剤として
は、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール等の低分子ジオール;エチ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジ
アミン等のジアミン等を挙げることができる。なかで
も、低分子ジオールが好ましい。更に、必要に応じて、
多官能成分として、トリメチロールプロパン、トリエタ
ノールアミン、グリセリン及びこれらのエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド付加物等を添加してもよい。
【0032】上記した本発明の方法によれば、最初に流
し込んだシリコーンゴム層8の空気側面8aに、鏡面状
の面が形成されるため、続いて流し込んだ弾性ブレード
材料層7のシリコーンゴム接触面7bも鏡面状となる。
弾性ブレード材料層7の空気側面7aが鏡面状となるこ
とは勿論である。
【0033】従って、従来は、図5に示したように、弾
性ブレード32、42の空気側面32a、32bを使用
面とせざるを得なかったが、本発明では、図2に示した
ように、弾性ブレード12、22の使用面をシリコーン
ゴム接触面12b、22bとすることができる。その結
果、金型に付着した金型汚れに影響されない空気側面1
2a、22aを支持体11、21との接着面とすること
ができ、接着面を洗浄する必要がなくなり、生産性を上
げることができる。また、表面不良の発生しにくいシリ
コーンゴム接触面12b、22bを、使用面とすること
ができるため、表面不良が減少し、生産性が上がる。
【0034】更に、成形金型の振れ精度が良好になるよ
うに、金型を精密に加工しなくても、無溶媒2成分液状
シリコーンゴムを金型に流し込むと、上記2成分液状シ
リコーンゴムは、金型1の振れを吸収したかたちで硬化
し、内側の空気側面8aが鏡面状で、しかも高い振れ精
度を有するシリコーンゴム層8が形成される。その結
果、従来の方法では達成できなかった0.1mm以下と
いう良好な厚み精度を有する弾性ブレード材料層7を作
製することができる。更に、厚み精度は0.05mm以
下であることが好ましい。
【0035】本発明のブレードの製造方法により得られ
た電子写真装置用ブレード(以下、弾性ブレードともい
う)を用いて電子写真装置用ブレード体を製造すること
ができる。上記電子写真装置用ブレード体は、一主面に
エッジ部を有する弾性ブレードと前記弾性ブレードが前
記エッジ部の反対側の主面端部に接着層を介して接着さ
れた支持体とからなるものである。上記電子写真装置用
ブレード体もまた本発明の1つである。
【0036】本発明の電子写真装置用ブレード体は、上
記弾性ブレードのシリコーンゴム接触面にエッジを形成
して使用面とすることが好ましい。シリコーンゴム接触
面は表面不良が発生しにくいので、シリコーンゴム接触
面を使用面とすることにより、表面不良が減少し、生産
性が上がる。
【0037】本発明の電子写真装置用ブレード体は、ク
リーニングブレード体、トナー薄膜形成ブレード体等に
用いられるが、この支持部材としては特に限定されず、
例えば、剛体の金属、弾性を有する金属;プラスチッ
ク、セラミック等から製造されたもの等を挙げることが
できる。これら支持部材のなかでは、剛体の金属が好ま
しく用いられる。上記弾性ブレードと上記支持部材との
接着方法としては特に限定されず、例えば、ポリアミド
系、ポリウレタン系ホットメルト接着剤や、エポキシ
系、フェノール系接着剤を用いた接着方法を挙げること
ができる。
【0038】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0039】実施例1 (シリコーンゴム層の形成)図3に示した構成の遠心成
形機の成形金型ドラム(内径:700mm、奥行き:5
00mm、常温での振れ精度:0.06mm、成形時の
回転数:800rpm、粗面状態:Ra=0.30)を
140℃に加熱し、2成分液状シリコーンゴム材料とし
て、加水分解縮合反応により硬化するGE東芝シリコー
ン社製TSE35(主剤)とCE(硬化剤)との混合液
を、上記成形金型ドラム内に流し込み、30分間加熱硬
化させ、シリコーンゴム層を形成した。得られたシリコ
ーンゴム層は、空気側面が均一な鏡面状であり、厚さが
0.7mmであった。
【0040】(弾性ブレード材料層の形成)成形金型の
温度を140℃に設定し、弾性ブレード材料として、M
DI−PEA系ウレタンプレポリマー(日本ポリウレタ
ン社製、Mn:2000、NCO:6.3重量%)及び
硬化剤(1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロ
パンとの重量比が3:2の混合物)を、総OH基当量/
総NCO基当量=0.9となる比率で混合し、攪拌した
後、この粘性液をシリコーンゴム層が形成されている金
型に流し込んだ。整形時の回転数は800rpmであっ
た。60分間加熱硬化させた後、弾性ブレード材料層の
みを取り出し、120℃のオーブン内にて12時間二次
架橋させ、弾性ブレード材料層からなる成形シートを得
た。
【0041】次に、得られた成形シートを所定の大きさ
に裁断して弾性ブレードを作製し、以下のような評価を
行った。その結果、厚み精度は、0.045mmと良好
であった。また、弾性ブレードの表面状態に関し、空気
側面については、4点の欠陥が観察されたが、シリコー
ンゴム接触面は、鏡面状態であり、欠陥は全く発見され
なかった。本実施例で得られた弾性ブレードでは、シリ
コーンゴム接触面を使用面とするので、製品として使用
する場合に表面不良はなかったことになる。
【0042】(評価方法) (1)厚み精度 一枚の成形シートより得られた弾性ブレードの全部の厚
みを最小目盛り1/1000mmの厚みゲージで測定
し、最大値と最小値との差を厚み精度とした。(2)弾
性ブレードの表面状態得られた弾性ブレード表面の気
泡、異物等の欠陥を、目視にて検査した。
【0043】実施例2 (シリコーンゴム層の形成)図3に示した構成の遠心成
形機の成形金型ドラム(内径:700mm、奥行き:5
00mm、常温での振れ精度:0.06mm、成形時の
回転数:800rpm、粗面状態:Ra=0.30)に
常温で、2成分液状シリコーンゴム材料として、ヒドロ
シリル化付加反応により硬化するGE東芝シリコーン社
製TSE3455T(A)(主剤)とTSE3455T
(D)(硬化剤)との混合液を、上記成形金型ドラム内
に流し込み、12時間硬化させ、シリコーンゴム層を形
成した。得られたシリコーンゴム層は、空気側面が均一
な鏡面状であり、厚さが0.7mmであった。
【0044】(弾性ブレード材料層の形成)実施例1と
同様にして弾性ブレード材料層からなる成形シートを得
た。次に、得られた成形シートを所定の大きさに裁断し
て弾性ブレードを作製し、以下のような評価を行った。
その結果、厚み精度は、実施例1と同様に、0.045
mmと良好であった。また、弾性ブレードの表面状態に
関し、空気側面については、4点の欠陥が観察された
が、シリコーンゴム接触面は、鏡面状態であり、欠陥は
全く発見されなかった。本実施例で得られた弾性ブレー
ドでは、シリコーンゴム接触面を使用面とするので、製
品として使用する場合に表面不良はなかったことにな
る。
【0045】比較例1 (弾性ブレード材料層の形成)実施例1と同一の成形機
及び金型を用い、成形金型の温度を140℃に設定した
後、成形金型の離型剤として、ごく少量のフッ素・シリ
コン両用タイプの離型剤を使用し、この離型剤を金型内
面に拭き延ばした。次に、弾性ブレード材料として、実
施例1の場合と同様のウレタンプレポリマー及び硬化剤
を使用し、同じ回転数及び同じ硬化時間で成形し、成形
シートを取り出した後実施例1と同様の条件で二次架橋
を行った。その後、得られた成形シートの裁断を行っ
て、弾性ブレードを作製した後、実施例1と同様に評価
を行った。なお、成形金型の振れ精度は、140℃に加
熱した状態で、0.24mmであった。
【0046】その結果、厚み精度は、0.252mmと
実施例に比べて非常に大きかった。また、金型接触面に
は、金型成形の加工跡が転写されているため、ブレード
使用面に用いることはできなかった。一成形分の弾性ブ
レードの表面欠陥は、5点あり、これらの表面欠陥を有
する弾性ブレードは、表面性不良となり、製品として用
いることはできなかった。
【0047】
【発明の効果】本発明の電子写真装置用ブレードの製造
方法によれば、衛生及び環境面に優れ、金型に精密な加
工を施す必要がなく、成形後にシートの洗浄を行う必要
もなく、ブレード使用面にホコリ等が付着することによ
り不良となることもなく、厚み精度に優れた電子写真装
置用ブレードを安価に製造することができる。また、本
発明の電子写真装置用ブレード体によれば、厚み精度に
優れ、かつ、安価な電子写真装置用ブレード体を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置用ブレードの製造方法に
おいて、遠心成形法を用いて成形を行う際の金型内部を
模式的に示した部分拡大断面図である。
【図2】本発明の電子写真装置用ブレード体を用いた電
子写真装置の一例を模式的に示した断面図である。
【図3】遠心成形法に用いる遠心成形機を模式的に示し
た図であり、(a)は縦断面図、(b)は、(a)図に
おけるA−A線断面図である。
【図4】従来の電子写真装置用ブレードの製造方法にお
いて、遠心成形法を用いて成形を行う際の金型内部を模
式的に示した部分拡大断面図である。
【図5】従来の電子写真装置用ブレード体を用いた電子
写真装置の一例を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
1 金型 1a 内面 2 断熱室 3 ヒータ 7 弾性ブレード材料層 7a 空気側面 7b シリコーンゴム接触面 8 シリコーンゴム層 8a 空気側面 10、30 クリーニングブレード体 11、31 支持体 12、32 弾性ブレード 12a 空気面側 12b シリコーンゴム接触面 20、40 トナー薄膜形成ブレード体 21、41 支持体 22、42 弾性ブレード 22a 空気面側 22b シリコーンゴム接触面 32a、42a 金型接触面 32b、42b 空気側面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 9:00 G03G 21/00 318 Fターム(参考) 2H034 BF01 BF03 2H077 AD13 AE03 FA22 4F205 AA33 AA36 AA45 AC05 AG03 AH05 AH33 AM32 AR12 GA02 GB01 GB13 GB26 GB28 GC04 GE02 GE06 GF01 GF05 GF23 GF46 GN01 GN13 GN28 GN29 GW23

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱された円筒形状の金型を回転させな
    がら、その内側に熱硬化性材料を流し込んで硬化させる
    遠心成形法を用いた電子写真装置用ブレードの製造方法
    であって、前記金型の内側に無溶媒2成分液状シリコー
    ンゴムを流し込んで、前記金型の内側に前記2成分液状
    シリコーンゴムの成形体を形成した後、引き続き、前記
    電子写真装置用ブレードの材料を流し込んで硬化させる
    ことにより厚み精度が0.1mm以下であるシートを作
    製し、得られたシートを裁断することを特徴とする電子
    写真装置用ブレードの製造方法。
  2. 【請求項2】 2成分液状シリコーンゴムは、縮合型2
    成分液状シリコーンゴムであることを特徴とする請求項
    1記載の電子写真装置用ブレードの製造方法。
  3. 【請求項3】 一主面にエッジ部を有する弾性ブレード
    と前記弾性ブレードが前記エッジ部の反対側の主面端部
    に接着層を介して接着された支持体とからなる電子写真
    装置用ブレード体であって、前記弾性ブレードとして、
    請求項1又は2記載の電子写真装置用ブレードの製造方
    法により得られた電子写真装置用ブレードが用いられて
    いることを特徴とする電子写真装置用ブレード体。
  4. 【請求項4】 遠心成形法によりシートを作製した際、
    2成分液状シリコーンゴムと接触していた面側にエッジ
    部を形成したことを特徴とする請求項3記載の電子写真
    装置用ブレード体。
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