JP2007011047A - 電子写真用ブレード及び電子写真用ブレードの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子写真技術で用いられるブレードについて、接触表面が低摩擦で摺動性を向上させ回転トルクの低減をし、摩擦によるめくれの起こり難いブレード部材を提供する。
【解決手段】支持する板状部材にシート状弾性ゴムを貼り付けた電子写真用ブレードにおいて、そのゴム部2が少なくとも二層構造3,4を有し、接触面に低摩擦な表面層3を有する事を特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】支持する板状部材にシート状弾性ゴムを貼り付けた電子写真用ブレードにおいて、そのゴム部2が少なくとも二層構造3,4を有し、接触面に低摩擦な表面層3を有する事を特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は電子写真複写装置、プリンター、静電記録装置等の画像形成装置の現像装置やクリーニング装置に使用される電子写真ブレード及びその製造方法に関するものである。
電子写真用画像形成装置においてゴムブレードは感光ドラムや中間転写ベルト、あるいはスリーブ等の回転する部材と常に接触しており、接触表面の摩擦係数が画像形成において重要な要因になる。例えば、摩擦係数が大きければ回転時のトルクが大きくなる問題があり、クリーニングブレードの場合、高速機の耐久時にはめくれ等の画像不良の原因となる。そこでゴムブレードの低摩擦化を図り、接触する回転体との摺動性を良くする手法の開発が進められている。
この一例として材料そのものを他の誘導体に変えて低摩擦化させる手段がある。ポリウレタンの原料にからフルオロ化された誘導体にする方法(例えば特許文献1)や、シロキサン化合物で変性された材料を用いる手法(特許文献2)などが提唱されている。しかしこれらの手法は材料費が高価になってしまうという難点がある。
また他の例としては作製されたポリウレタンに対して後処理を施す方法が挙げられる。ポリウレタンブレード上に低摩擦な樹脂を分散させた液に浸し、コートされた層を設ける手法(例えば、特許文献3)や、イソシアネート化合物を含浸させて表面に変質層を形成させ、低摩擦化させる技術がある。しかしこれらは製造工程が増え、量産には大幅な設備投資が必要であるという難点がある。
さらに二種類のゴム材質を用いて重ね合わせたブレード部材の実例(特許文献4)も挙げられる。ここでは表面の硬度をJIS-Aにて75〜85°さらにベースとなる層がJIS-Aにて65〜70と記載されている。しかし本検討ではJIS-Aが85°を越え、電子写真用ブレードとして充分な表面平滑性が得られず、またベースとなる層は固くなりすぎると当接圧が高くなりすぎ、ドラムに傷をつけるので低めで60°、また表面層の種類によっては80°までの範囲が好ましい事がわかった。
また、これまでのクリーニングブレードでは充分な潤滑性が得られなかった。その為、例えばトスパール240*(東芝シリコーン(株)製)など潤滑性の微粒子を塗布する必要があ
った。感光体との摩擦が大きいと使用時にエッジの欠落から起因する画像の白抜けなどの問題が発生するためである。しかし、手法で表面層を85°を越え硬度の充分な低摩擦化を行えばこのような追加の潤滑微粒子が必要ない。また、耐久使用時のめくれ現象も低減する事も同時に可能になる。
特開2000-035734号公報
特開H05-224573号公報
特開2001-343874号公報
特開2002-214989号公報
った。感光体との摩擦が大きいと使用時にエッジの欠落から起因する画像の白抜けなどの問題が発生するためである。しかし、手法で表面層を85°を越え硬度の充分な低摩擦化を行えばこのような追加の潤滑微粒子が必要ない。また、耐久使用時のめくれ現象も低減する事も同時に可能になる。
従って、以上を鑑みて、
本発明では高価な材料を使うことも無く、従来技術からの最小限の設備投資で表面が低摩擦な電子写真用ブレード及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明では高価な材料を使うことも無く、従来技術からの最小限の設備投資で表面が低摩擦な電子写真用ブレード及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の目的は、板状支持部材にシート状ゴム部品が接着されて構成された電子写真用ブレードにおいて、該シート状ゴム部品が他部材と接触する表面ゴム層と、該板状支持部材と結合させるベース層の少なくとも二層のゴム層から形成され、かつ、該表面ゴム層がJIS-A硬度が85°を越え摩擦係数1.5以下であり、該ベース層がJIS-A硬度で60〜80°であることを特徴とした電子写真用ブレードにより解決することが出来た。
又、前記表面層が全体のブレードのゴム厚みに対して20%より小さい事を特徴とした電子写真用ブレードにより解決することが出来た。
また、前記のゴムがポリウレタン及びその誘導体から形成された電子写真用ブレードにより解決することが出来た。
前記表面層がベース層に比べポリウレタン原料中に含まれるブタンジオールの含有量が多いことを特徴とする電子写真用ブレードにより解決することが出来た。
前記表面層がベース層に比べポリウレタン原料中に含まれるイソシアネート化合物の含有量が多いことを特徴とする電子写真用ブレードにより解決することが出来た。
なお、板状支持部材にシート状ゴム部品が接着されて構成された電子写真用ブレードの製造方法において、ベース層となる原料を成形機に入れる工程、ベース層を熱硬化する工程、表面層となる原料を成形機に入れる工程、表面層を熱硬化する工程、以上の工程を含む電子写真用ブレードの製造方法により解決することが出来た。
また、この際の方法が遠心成形であることにより解決することが出来た。
本発明ではゴム部を支持する板状部材とシート状ゴム部材が接着されて構成されており、該ゴム部が二層になっている事を特徴とする。また、この二層は摺動部に接触する表面層が低摩擦な薄層からなり、さらにゴムブレード部材として弾性を保つ為、下に厚いベース層を持つことにより、ゴムとしての弾性を保ちつつ表面が低摩擦なブレードを発明した。
本発明ではゴム部を支持する板状部材とシート状ゴム部材が接着されて構成されており、該ゴム部が二層になっている事を特徴とする。また、この二層は摺動部に接触する表面層が低摩擦な薄層からなり、さらにゴムブレード部材として弾性を保つ為、下に厚いベース層を持つことにより、ゴムとしての弾性を保ちつつ表面が低摩擦なブレードを発明した。
以上に示した通り電子写真用ブレード部材において、そのポリウレタン材料を二層に成型し、表面層に高硬度で低摩擦な材料、そしてベースとなる層に弾性のある層を設ける事により、表面が平滑で摩擦が小さく、かつゴムブレードの弾性を失わない機能的なブレード部材を本発明は提供する。
本発明は、板状支持部材にシート状ゴム部品が接着されて構成された電子写真用ブレードにおいて、該シート状ゴム部品が他部材と接触する表面ゴム層と、該板状支持部材と結合させるベース層の少なくとも二層のゴム層から形成され、かつ、該表面ゴム層のJIS-A硬度が85°を越え摩擦係数1.5以下であり、該ベース層がJIS-A硬度で60〜80°であることを特徴とした電子写真用ブレードである。
以下、本発明について詳細に説明する。
まずは本発明の原料について述べる。ウレタンゴムはポリイソシアネート及び高分子量ポリオールを部分的に重合したもの、及び硬化剤として低分子量2価アルコールや3価以上の多価アルコール等を熱硬化によって製造されたものが好ましい。
まずは本発明の原料について述べる。ウレタンゴムはポリイソシアネート及び高分子量ポリオールを部分的に重合したもの、及び硬化剤として低分子量2価アルコールや3価以上の多価アルコール等を熱硬化によって製造されたものが好ましい。
ポリイソシアネートとしては4,4',-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4'-ジシクロヘキシルメタンジイソシナネート(H-MDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、カルボジイミド変性MDI、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート、オルトトルイジンイソシアネート(TODI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PDI)、リジンジイソシアネートメチルエステル(LDI)、ジメチルジイソシアネート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、二種類以上併用してもよい。
上記高分子量ポリオールとしては例えばポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリへキシレンアジペート、エチレンジアジペートとブチレンアジペートとの共重合体等のポリエステルポリオールやポリカプロラクトン、ポリオキシトラメチレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール等のポリエーテルポリオールが挙げられるこの中でも分子量は1500〜3000程度のものを用いるのが好ましい。1500未満であると得られるウレタンゴムの物性が低下する傾向が見られ、3000以上になるとプレポリマー粘度が高くなり、弾性ブレード成型の作業性が著しく悪くなる傾向が見られる為である。
また硬化剤としては分子量300以下の低分子量2価アルコールや3価以上の多価アルコールを用いる。低分子量2価アルコールの例としては例えばエチレングリコール(EG)、ジエチレングリコール(DEG)、プロピレングリコール(PG)、1,4-ブタンジオール(BD)、ヘキサンジオール、1,4ヘキサンジオール(HD)などが挙げられる。さらに3価以上のアルコールとしては例えばグリセリン、1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン(TMP)、1,2,6-ヘキサントリオール等の3官能脂肪族ポリオール、前記3官能脂肪族ポリオールにエチレンオキシド、ブチレンオキシドなどを付加したポリエーテルトリオール、前記3官能脂肪族ポリオールにラクトンなどを付加したポリエステルトリオールなどが挙げられ、これら硬化剤は単独または2種類以上混合して用いることが出来る。
次に製造方法の一例を挙げる。概略の製造工程は以下のようである。
次に製造方法の一例を挙げる。概略の製造工程は以下のようである。
ポリオール及びイソシアネート化合物を混合したウレタン原料を遠心成形機に投入する。後に、成形後に低摩擦になる材料を前述材料に比べ少ない量を投入し薄膜とする。硬化後に脱型しエージングすることにより、表面の接触薄層面のみ低摩擦なウレタンシートを得る事ができる。
低摩擦化の手段として、成形後のウレタンシートに低摩擦な樹脂を分散させた液を塗工したり、付着させる手段もあるが、この場合は低摩擦層とベース層の密着性の問題が発生し、剥がれやカケなどが発生する場合がある。しかし、本手法では出来たウレタンシートは成形後、一体化された材料となるためにこのような問題は発生しない。
また、低摩擦な材料を得る手段の一つとしてはポリウレタン中のイソシアネート化合物の比率を上げる事が挙げられる。しかし、イソシアネートの比率を極端に上げた場合、短時間では成形できず水飴状になり脱型が困難である。ここから取り出された材料をエージングする事によって硬化が始まり、極めて低摩擦かつ高硬度な樹脂に近いウレタンシートを得る。このような材料は極めて低摩擦という利点がありながらも生産性が悪く、また硬度が高すぎる為、電子写真用材料への利用は感光体へのキズやトナーすり抜けなどの問題が発生する。
ところが本発明方法で作製した場合、第1に30分程度で充分に硬化する材料を投入してベース層を形成し、次に上述の高いイソシアネート比率の材料を投入する。こうしても先に投入したベース層を形成するシート部分が、短時間では水飴状になる表面硬化層部分を支持する為、容易に脱型することが可能となる。後にエージングすることにより、ベース層では弾性を充分に保ち、表面のみ低摩擦な薄膜層が得られる。
以上のように本発明方法では従来、生産の難しさで使えなかった材料でも低摩擦な薄い表面層材料として適用されるという利点をもつ。ここで挙げた手法によるウレタンの低摩擦化はウレタン中の原料をフルオロ化物やシロキサン置換の誘導体で低摩擦化を図る方法や、後工程で低摩擦層の塗工や化学的手法により変質して低摩擦化させるよりも遥かに容易で特別な設備投資をすることも無くローコストで実施する事ができる。
上述手法で、表面層は単独一層にて2mmシートで遠心成形して作製した際、JIS-A硬度にて85°以上で摩擦係数が1.5以下になるものが形成できる。
表面層のJIS-A硬度が85°以下である場合には、十分に低摩擦なものが出来ない可能性が高い。また、表面層の摩擦係数1.5以上の場合には、ドラムとの摺動性が悪く、例えばクリーニングブレードならばドラムに対する耐久時のめくれの問題が生じる可能性が高い。
低摩擦高硬度な材料を表面層とし、さらにこれを薄膜な層とし、下には予めベース層を置く事によってマクロに見た物性では表面の薄膜硬化層の影響が少なく、ブレードとして必要なゴム弾性を失わない。ベース層はJIS-A硬度が60〜80°、表面層厚みの目安としては全体の厚みに対して20%未満が好ましい。20%を越えると表面にある高硬度低摩擦の表面ゴム層の物性が支配的に表れ、ベース層のゴム弾性が失われるので好ましくは無い。また、下限は限りなくゼロに近く薄層が形成されたものであるが、薄層の形成があれば機能する。
ベース層のJIS-A硬度が60°以下である場合には、使用時にウレタンのエッジが欠けの問題が生じる可能性が高く、また、JIS-A硬度が80°以上の場合には、ドラム削れの問題が生じる可能性が高い。
また、ここでは一例としてイソシアネート比率を上げた表面層による例を挙げたが、本発明での低摩擦化の適用範囲はそれに限定されるものではなく、多用な材料の組み合わせで作製される複合材料を用いた複合的な役割を果たすブレードを提供する。たとえば、1,4ブタンジオール(以下BD)の混合比率を増やした材料においても同様の手法が適用できる。前述ベース層材料を遠心成型機に投入、その後ベース層よりもBD量の多い材料を投入する事により、同じような性質を持つ二層からなるウレタン材料を得た。
また、ベース層は充分なゴム弾性を有して摺動部材との接触表面を支持する必要がある為、この機能を満たす為には、イソシアネート基に対する水酸基のモル比(α値)は0.7〜0.9であることが好ましい。0.7未満であれば、プレポリマーの成型直後の粘性が高くなり、脱型が困難である。さらにエージングして安定した状態では樹脂状になり、充分なゴム弾性が得られない。また0.9を上回ると硬度が低くなりすぎて望む物性が得られない。
一方、表面ゴム層はイソシアネート基に対する水酸基のモル比(α値)が0.65〜0.85であるのが望ましい。薄い表面ゴム層は摺動部材と接触する部分であり、ゴム弾性よりも低摩擦の性質が求められる。0.85よりも大きくなると低硬度高摩擦な材料となる為、摺動部分との接触部材としては不適合である。また。0.65よりも小さくなると充分に重合反応が出来ない為、この範囲が適切である。また、表面ゴム層は遠心成型直後、エージング前の粘性が高い材料であったとしても、ベース層が上記領域であればこれが製造工程で支持する為、容易に脱型して作成することが出来る。このα値の好ましい領域はイソシアネート比率を変える手法でも、また、BD量を変える手法でも同様にいえる。なお、遠心成型による成型の場合は、成型型として、径40cm〜60cmのものを用い、遠心速度500〜2000rpm、温度110〜160℃で成型される。また、ポリウレタン原料及びそれに続く表面層材料の注入量は加熱遠心されている成型型に硬化処理終了後に厚さ20%未満相当となる量を注入し、遠心を継続して成型を行う。ここで材料としてはMDI−ポリブチレンアジペート系プレポリマー(商品名:コロネート4387、日本ポリウレタン工業社製、イソシアネート価 6.2%)にトリメチロールプロパンと1,4-ブタンジオール、及びトリエチルアミン系触媒からなるポリウレタン原料を実験例として挙げた。
次に実装試験の結果を示す。ブレードの低摩擦化でもっとも顕著な例はクリーニングブレードとして用いた際の高速機を用いたブレードめくれの耐久試験である。
従って、めくれの程度で、効果を評価している。
また、試験で用いたサンプルの物性は以下の方法で測定した。
・摩擦係数:表面層に200gの荷重を加え、ステンレスボール圧子を接触させ、ボール圧子を50mm/分で移動。(HEIDON表面性試験機 新東科学社製)
・硬度JIS-A: JIS K7312に準じて試験
・実装試験:複写機カラーレーザーコピア5000(キヤノン社製)
実施例1
前記に述べたポリウレタンエラストマーの原料をα値0.85にして130℃に加温し800rpmで回転させた遠心成形機に投入。次に同じ原料でα値0.7のものを投入し、合計で2mmの厚み、表面ゴム層が0.1mmになるように成型機への投入を行った。このまま35分間、加熱硬化し表面ゴム層が低摩擦、ベース層が弾性を持った二層成形ウレタンシートを得た。これを短冊状に切断。支持する板状部材に貼り付け、所定の寸法に切断。クリーニングブレードとし、実装試験した。
また、試験で用いたサンプルの物性は以下の方法で測定した。
・摩擦係数:表面層に200gの荷重を加え、ステンレスボール圧子を接触させ、ボール圧子を50mm/分で移動。(HEIDON表面性試験機 新東科学社製)
・硬度JIS-A: JIS K7312に準じて試験
・実装試験:複写機カラーレーザーコピア5000(キヤノン社製)
実施例1
前記に述べたポリウレタンエラストマーの原料をα値0.85にして130℃に加温し800rpmで回転させた遠心成形機に投入。次に同じ原料でα値0.7のものを投入し、合計で2mmの厚み、表面ゴム層が0.1mmになるように成型機への投入を行った。このまま35分間、加熱硬化し表面ゴム層が低摩擦、ベース層が弾性を持った二層成形ウレタンシートを得た。これを短冊状に切断。支持する板状部材に貼り付け、所定の寸法に切断。クリーニングブレードとし、実装試験した。
実施例2
前記に述べたポリウレタンエラストマーの原料をα値0.85にして130℃に加温し800rpmで回転させた遠心成形機に投入。次に同じα値0.85で表1に示したように1,4-ブタンジオールが多くなった原料を投入し、合計で2mmの厚み、表面ゴム層が0.1mmになるように成型機への投入を行った。このまま35分間、加熱硬化し表面ゴム層が低摩擦、ベース層が弾性を持った二層成形ウレタンシートを得た。その後同様の方法で作成し、試験を行った。
前記に述べたポリウレタンエラストマーの原料をα値0.85にして130℃に加温し800rpmで回転させた遠心成形機に投入。次に同じα値0.85で表1に示したように1,4-ブタンジオールが多くなった原料を投入し、合計で2mmの厚み、表面ゴム層が0.1mmになるように成型機への投入を行った。このまま35分間、加熱硬化し表面ゴム層が低摩擦、ベース層が弾性を持った二層成形ウレタンシートを得た。その後同様の方法で作成し、試験を行った。
比較例1
実施例1と同等の製法でα値0.85のポリウレタン原料で単一組成、一層構造の2mm厚のウレタンシートを作製。同様の方法でブレードを作成。試験を行なった。
実施例1と同等の製法でα値0.85のポリウレタン原料で単一組成、一層構造の2mm厚のウレタンシートを作製。同様の方法でブレードを作成。試験を行なった。
比較例2
実施例1と同等の製法でα値0.7のポリウレタン原料で単一組成、一層構造の2mm厚のウレタンシートを作製。同様の方法でブレードを作成。試験を行なった。
実施例1と同等の製法でα値0.7のポリウレタン原料で単一組成、一層構造の2mm厚のウレタンシートを作製。同様の方法でブレードを作成。試験を行なった。
比較例3
実施例2と同等の製法で表に記載ポリオール比率でα値0.85のポリウレタン原料α値0.64の材料で二層構造の2mm厚のウレタンシートを作製。同様の方法でブレードを作成。試験を行なった。
実験結果を表1に示す。
実施例2と同等の製法で表に記載ポリオール比率でα値0.85のポリウレタン原料α値0.64の材料で二層構造の2mm厚のウレタンシートを作製。同様の方法でブレードを作成。試験を行なった。
実験結果を表1に示す。
以上の結果から、比較例1摩擦係数の高いブレードの場合は高速機耐久でめくれ現象が発生してしまうことがわかる。一方で摩擦係数だけを下げた場合のウレタン材料では同時に極めて高硬度化を併発してしまい、弾性を失ってクリーニング不良が発生してしまった。また、比較例3のように二層構造を示していてもその硬度の高さと摩擦係数の低さが充分でなければ、長期に渡る耐久めくれに関しては十分な結果が得られない事が明らかとなった。
以上から本発明はゴム弾性を支配する部分と接触表面部分の二つに分け、役割を分担することによりゴム物性を持ちつつ、表面は低摩擦でめくれ現象の発生を抑制するブレードであるといえる。
1…感光ドラム
2…ブレード部材ゴム部
3…表面ゴム層
4…ベース層
2…ブレード部材ゴム部
3…表面ゴム層
4…ベース層
Claims (6)
- 板状支持部材にシート状ポリウレタン製ゴム部品が接着されて構成された電子写真用ブレードにおいて、該シート状ゴム部品が他部材と接触する表面ゴム層と、該板状支持部材と結合させるベース層の少なくとも二層のゴム層から形成され、かつ、該表面ゴム層がJIS-A硬度85°を越え、摩擦係数が1.5以下であり、該ベース層がJIS-A硬度で60〜80°であることを特徴とした電子写真用ブレード。
- 該表面ゴム層が全体のブレードのゴム厚みに対して20%より小さい事を特徴とする請求項1記載の電子写真用ブレード。
- 該ゴム層及びベース層がポリエステルポリオールとMDIからなるプレポリマーと1,4-ブタンジオール(以下1,4-BD)とトリメチロールプロパン(以下TMP)からなる硬化剤から構成され、1,4-BDとTMPの比率が60:40〜90:10の範囲であり、かつエッジ層の1,4-BDとTMPの比率がベース層よりも大きい事を特徴とする請求項1〜2記載の電子写真用ブレード。
- 前記ベース層が表面ゴム層に比べポリウレタン原料中に含まれるイソシアネート基に対する水酸基のモル比(α値)が大きくかつ、表面ゴム層のα値が0.65〜0.85、ベース層のα値が0.7から0.9である事を特徴とする請求項1〜3記載の電子写真用ブレード。
- 板状支持部材にシート状ゴム部品が接着されて構成された電子写真用ブレードの製造方法において、ベース層となる原料を成形機に入れる工程、ベース層を熱硬化する工程、表面ゴム層となる原料を成形機に入れる工程、表面ゴム層を熱硬化する工程、以上の工程を含む電子写真用ブレードの製造方法。
- 該成型機が遠心成形機である請求項5記載の電子写真用ブレードの製造方法。
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