JP2014199447A - 画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、近年、高画質化への要求が高まっており、特に高精細なカラー画像形成を実現させるため、トナーの小粒径化、球形化が進められている。
小粒径化により、ドットの再現性が良好になり、球形化により現像性、転写性の向上を図ることができる。
無機微粒子等のトナー粒子への添加方法としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン等の無機微粒子をトナー粒子と共に乾式でミキサー等により混合・攪拌して付着させる方法が一般的である。
また、十分に混合されないトナーでは、トナー粒子から外添剤が遊離して画像形成装置内に浮遊して装置内を汚染する、或いは、クリーニングブレードで遊離した外添剤を感光体にこすりつけ、いわゆるフィルミングが生じたり、感光体が外添剤にこすりつけられて摩耗するという問題がある。
小粒径、優れた流動性、優れた低温での離型性、フィルミング、像担持体の摩耗の発生が少なく、低温定着性をするトナーを用いた画像形成装置により、高画質な画像を維持し続けることが強く望まれているが、該方法は未だ提供されていないのが現状である。
例えば、クリーニングブレード又は弾性部材の当接部に紫外線硬化樹脂を含む表面層を設けて当接部を高硬度化させて、当接部の捲れや変形を防止することが提案されている(特許文献7〜9参照)。
前記トナーが外添剤として平均一次粒径の異なる無機微粒子を2種類以上有し、前記無機微粒子の遊離量がトナー1gに対して3mg以上であり、
且つ前記クリーニングブレードは短冊形状の弾性体ブレードで構成され、
前記弾性体ブレードの前記像担持体の表面に当接する当接部が、分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有する紫外線硬化性組成物の硬化物を含むことを特徴とする画像形成装置。
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態であるプリンタの要部を示す概略構成図である。プリンタは、単一色の複写を行うものであり、図示しない画像読み取り部で読み取った画像データに基づいてモノクロ画像形成を行う。
図1では感光体は時計回りに回転しており、クリーニング工程の次に潤滑剤塗布工程が配置されている。潤滑剤塗布工程はなくても構わない。図には示していないがトナーには少なくとも2種の外添剤が保持されており、その遊離量はトナー1gに対して3mg以上であり、且つ前記クリーニングブレードの先端稜線部に少なくとも分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有する紫外線硬化性組成物の硬化物を含む。
感光体3はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。
感光体3の周囲には帯電手段としての帯電装置4、潜像をトナー像化する現像手段である現像装置5、トナー像を記録媒体としての転写紙に転写する転写手段としての転写装置7、転写後の感光体3上に残留するトナーをクリーニングするクリーニング手段としてのクリーニング装置6、感光体3上に滑剤を塗布する滑剤塗布手段としての潤滑剤塗布装置10、感光体3を除電する除電ランプ(不図示)等が配置されている。14は転写ベルトである。
帯電装置4には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)を始めとする公知の手段が用いられる。
これらの帯電方式のうち、特に接触帯電方式、あるいは非接触の近接配置方式がより望ましく、帯電効率が高くオゾン発生量が少ない、装置の小型化が可能である等のメリットを有する。
図示しない操作部などからプリント実行の信号を受信したら、帯電装置4、現像ローラ51にそれぞれ所定の電圧または電流が順次所定のタイミングで印加される。同様に、露光装置及び除電ランプなどにもそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。また、これと同期して、駆動手段としての感光体駆動モータ(不図示)により感光体3が図中矢印方向に回転駆動される。
一方、転写後の感光体3の表面は、クリーニング装置6で転写後の残留トナーが除去され、潤滑剤塗布装置10によって潤滑剤が塗布された後、除電ランプで除電される。
本プリンタに用いるトナーとしては、画質向上のために、高円形化、小粒径化がし易い懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法により製造された重合トナーを用いるのが好ましい。特に、円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]以下の重合トナーを用いるのが好ましい。平均円形度が0.97以上、体積平均粒径5.5[μm]のものを用いることにより、より高解像度の画像を形成することができる。
具体的には、コールターマルチサイザー2e型(コールター社製)によって測定したトナーの個数分布や体積分布のデータを、インターフェイス(日科機社製)を介してパーソナルコンピューターに送って解析する。より詳しくは、1級塩化ナトリウムを用いた1%NaCl水溶液を電解液として用意する。そして、この電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5[ml]加える。更に、これに被検試料としてのトナーを2〜20[mg]加え、超音波分散器で約1〜3分間分散処理する。そして、別のビーカーに電解水溶液100〜200
[ml]を入れ、その中に分散処理後の溶液を所定濃度になるように加えて、上記コールターマルチサイザー2e型にかける。
これに対し、粒径の異なる小粒径と大粒径の外添剤を用いることで、トナーのクリーニング性を向上できる。低温定着性を有するトナーは、トナーの流動性、耐熱保存性が課題であり、外添剤を多く添加し改善できる。
また、クリーニングブレードのエッジに蓄積した外添剤が感光体上で摺擦され感光体を削る。
説明を加えない構成、要素については従来からのものが利用できる。
本発明のトナーに添加する外添剤無機微粒子としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
この中でも、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物が好ましく、上記無機微粒子の中では、シリカ、アルミナ、チタニアが好適であり、特に、シリカが好適である。
クリーニング性を向上させるため微粒子は、平均一次粒径が80〜500nmの範囲の外添剤であり、少なくとも1種以上含ませる。平均一次粒径が80nm未満では、熱的又は機械的衝撃に弱く、また、500nmを超えると、トナー表面を他の部材と接触するのを阻害するために、定着性が低下する。また、トナーの流動性の低下が著しい。
また、平均一次粒径が20nm以下であることにより、トナー表面に付着し接触面積を低下させることで流動性を付与するという機能を十分に発揮することができる。
無機微粒子を、TEM(透過型電子顕微鏡、日立製H−9000NAR)により観察し、無作為に100粒子を選択し、画像処理ソフト(ニコレ社画像解析装置 Luzex AP)により粒径を算出し、個数平均粒径を求める。
現像前のトナーとは、画像形成装置に備え付けてあるトナーを蓄える容器中のトナーのことであり、例えばトナーボトル中のトナーである。
まず、検量線を作成する。
検量線用サンプルは一定量の樹脂と所定量の無機微粒子を有機溶媒中に混合・分散し、蛍光X線分析装置で測定できるよう、所定の型に流し込みペレット状のサンプルを形成する。そのサンプルを蛍光X線により測定し、シリカのピーク強度から検量線を作成する。
実サンプルであるトナー中のシリカ量を測定するには、検量線作成時に作製したペレット状のサンプル量と同じ重さのトナーを所定の型に入れ、圧を加え成型し同じ大きさにした後、蛍光X線分析装置を用い先と同様に測定を行う。
本発明のクリーニングブレードは、被清掃部材の表面に当接して、該被清掃部材表面に付着した残留物を除去する弾性部材を有してなり、支持部材、更に必要に応じてその他の部材を有してなる。
前記被清掃部材としては、その材質、形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記被清掃部材の形状としては、例えば、ドラム状、ベルト状、平板状、シート状、などが挙げられる。前記被清掃部材の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常用いられる程度の大きさが好ましい。
前記被清掃部材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、金属、プラスチック、セラミック、などが挙げられる。
前記被清掃部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記クリーニングブレードを画像形成装置に適用した場合には、例えば、像担持体、などが挙げられる。
前記残留物としては、被清掃部材表面に付着しており、前記クリーニングブレードの除去対象となるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トナー、潤滑剤、無機微粒子、有機微粒子、ゴミ、埃又はこれらの混合物、などが挙げられる。
前記支持部材としては、その形状、大きさ、及び材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記支持部材の形状としては、例えば、平板状、短冊状、シート状、などが挙げられる。前記支持部材の大きさとしては、特に制限はなく、前記被清掃部材の大きさに応じて適宜選択することができる。
前記支持部材の材質としては、例えば、金属、プラスチック、セラミック、などが挙げられる。これらの中でも、強度の点から金属板が好ましく、ステンレススチール等の鋼板、アルミニウム板、リン青銅板が特に好ましい。
前記弾性部材としては、その形状、材質、大きさ、構造などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記弾性部材の形状としては、例えば、平板状、短冊状、シート状、などが挙げられる。前記弾性部材の大きさとしては、特に制限はなく、前記被清掃部材の大きさに応じて適宜選択することができる。
前記弾性部材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高弾性が得られやすい点から、ポリウレタンゴム、ポリウレタンエラストマー、などが好適である。
前記高分子量ポリオールとしては、例えば、アルキレングリコールと脂肪族二塩基酸との縮合体であるポリエステルポリオール;エチレンアジペートエステルポリオール、ブチレンアジペートエステルポリオール、ヘキシレンアジペートエステルポリオール、エチレンプロピレンアジペートエステルポリオール、エチレンブチレンアジペートエステルポリオール、エチレンネオペンチレンアジペートエステルポリオール等のアルキレングリコールとアジピン酸とのポリエステルポリオール等のポリエステル系ポリオール;カプロラクトンを開環重合して得られるポリカプロラクトンエステルポリオール等のポリカプロラクトン系ポリオール;ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール等のポリエーテル系ポリオール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記硬化触媒の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01質量%〜0.5質量%が好ましく、0.05質量%〜0.3質量%がより好ましい。
前記弾性部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、JIS−A硬度の異なる2種類以上のゴムを一体成型した積層物を用いることが、耐摩耗性と追随性を両立できる点で好ましい。
ここで、前記弾性部材のJIS−A硬度は、例えば、高分子計器株式会社製 マイクロゴム硬度計 MD−1などを用いて測定することができる。
ここで、前記弾性部材の反発弾性係数は、例えば、JIS K6255規格に準拠し、23℃において、株式会社東洋精機製作所製No.221レジリエンステスタを用いて測定することができる。
前記弾性部材の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0mm〜3.0mmが好ましい。
前記「当接部が、分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有する紫外線硬化性組成物の硬化物を含む」とは、前記当接部の表面だけでなく内部に含まれてもよく、前記当接部に表面層を形成した場合には、前記当接部の内部に含まれており、かつ当接部に表面層を形成している場合、なども含まれる。
また、前記弾性部材の少なくとも当接部に紫外線硬化性組成物の硬化物が含まれていれば、前記弾性部材の当接部以外の部位にも紫外線硬化性組成物の硬化物が含まれていてもかまわない。
前記紫外線硬化性組成物は、分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物は、分子内に嵩高い特殊な脂環構造を有しているので、官能基数が少なく、かつ分子量が小さい(メタ)アクリレート化合物を用いることができるので、前記弾性部材の当接部に含浸されやすく、前記当接部の硬度を効率よく向上させることができる。また、当接部に表面層を設けた場合には表面層の割れや剥がれを防止できる。
前記分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物の分子量は、500以下であることが好ましい。前記分子量が500を超えると、分子サイズが大きくなるため弾性部材に含浸しにくくなり、高硬度化が困難となることがある。
前記トリシクロデカン構造を有する(メタ)アクリレート化合物としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、商品名:A−DCP(新中村化学工業株式会社製)、などが挙げられる。
前記アダマンタン構造を有する(メタ)アクリレート化合物としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、商品名:X−DA(出光興産株式会社製)、商品名:X−A−201(出光興産株式会社製)、商品名:ADTM(三菱ガス化学株式会社製)、などが挙げられる。
前記分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物(特に、トリシクロデカン構造を有する(メタ)アクリレート化合物又はアダマンタン構造を有する(メタ)アクリレート化合物が好ましい。)が、前記弾性部材の前記被清掃部材の表面に当接する当接部に含まれていることは、例えば、赤外顕微鏡、又は液体クロマトグラフィーにより分析することができる。
前記分子量が100〜1,500の(メタ)アクリレート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクレリート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,11−ウンデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,18−オクタデカンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、PO変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、PEG600ジ(メタ)アクリレート、PEG400ジ(メタ)アクリレート、PEG200ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール・ヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、オクチル/デシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、官能基数が3〜6のペンタエリスリトールトリアクリレート構造を有する化合物が好ましい。
前記官能基数が3〜6のペンタエリスリトールトリアクリレート構造を有する化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、などが挙げられる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光重合開始剤、重合禁止剤、希釈剤、などが挙げられる。
前記光重合開始剤としては、光のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、重合を開始させるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、などが挙げられる。これらの中でも、光ラジカル重合開始剤が特に好ましい。
前記重合禁止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、p−メトキシフェノール、クレゾール、t−ブチルカテコール、ジ−t−ブチルパラクレゾール、ヒドロキノンモノメチルエーテル、α−ナフトール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のフェノール化合物;p−ベンゾキノン、アントラキノン、ナフトキノン、フェナンスラキノン、p−キシロキノン、p−トルキノン、2,6−ジクロロキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジアシロキシ−p−ベンゾキノン、ヒドロキノン、2,5−ジ−ブチルヒドロキノン、モノ−t−ブチルヒドロキノン、モノメチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン等のキノン化合物;フェニル−β−ナフチルアミン、p−ベンジルアミノフェノール、ジ−β−ナフチルパラフェニレンジアミン、ジベンジルヒドロキシルアミン、フェニルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のアミン化合物;ジニトロベンゼン、トリニトロトルエン、ピクリン酸等のニトロ化合物;キノンジオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム化合物;フェノチアジン等の硫黄化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記希釈剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アセトン等のケトン系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒;エタノール、プロパノール、1−ブタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフランなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(1)前記弾性部材の当接部に、前記紫外線硬化性組成物をハケ塗り、ディップ塗工等で含浸させた後、紫外線を照射して硬化させる方法
(2)前記弾性部材の当接部に紫外線硬化性組成物をハケ塗り、ディップ塗工等で含浸させた後、当接部に紫外線硬化性組成物をスプレー塗工して表面層を形成し、紫外線を照射し硬化させる方法
(3)前記弾性部材の当接部に紫外線硬化性組成物をハケ塗り、ディップ塗工等で含浸させた後、紫外線を照射し硬化させ、その後、当接部に紫外線硬化性組成物をスプレー塗工して表面層を形成する方法
これらの中でも、前記(1)の方法が好ましい。
前記紫外線の照射条件については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、積算光量が500mJ/cm2〜5,000mJ/cm2が好ましい。
2成分系現像剤で画像を評価するに際しては、以下のようにして作製した、シリコーン樹脂により0.5μmの平均厚さでコーティングされた平均粒径35μmのフェライトキャリアを用いた。そして、キャリア100部に対し各色トナー7部を容器が転動して攪拌される型式のターブラーミキサーを用いて均一混合し帯電させて、現像剤を作成した。
・芯材 Mnフェライト粒子(重量平均径:35μm) 5000部
・コート材
トルエン 450部
シリコーン樹脂SR2400 450部
(東レ・ダウコーニング・シリコーン製、不揮発分50%)
アミノシランSH6020 8部
(東レ・ダウコーニング・シリコーン製)
カーボンブラック 10部
上記コート材を10分間スターラーで分散してコート液を調整し、このコート液と芯材を流動床内に回転式底板ディスクと攪拌羽根を設けた旋回流を形成させながらコートを行うコーティング装置に投入して、当該コート液を芯材上に塗布した。
得られた塗布物を電気炉で180℃、2時間焼成し上記キャリアを得た。
−有機微粒子エマルションの合成−
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、メタクリル酸166部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、3800回転/分で30分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。
加熱して、系内温度75℃まで昇温し3時間反応させた。
さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、70℃で5時間熟成してビニル系樹脂(メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。
[微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、75nmであった。
[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。
該樹脂分のTgは60℃であり、重量平均分子量は11万であった。
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルェーテルジスルホン酸ナトリウムの48.3%水溶液(エレミノールMON−7):三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。
これを[水相1]とする。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で7時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で3時間反応し、[低分子ポリエステル1]を得た。
[低分子ポリエステル1]は、数平均分子量2300、重量平均分子量6700、Tg43℃、酸価25であった。
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で7時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2200、重量平均分子量9700、Tg54℃、酸価0.5、水酸基価52であった。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネートの質量%は、1.53%であった。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で4時間半反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。
[ケチミン化合物1]のアミン価は417mgKOH/gであった。
水600部、Pigment Blue 15:3 含水ケーキ(固形分50%)、ポリエステル樹脂1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて120℃で45分間混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、[マスターバッチ1]を得た。
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナバWAX100部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時問で30℃に冷却した。
次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
次いで、[低分子ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1324部加え、上記条件のビーズミルで2パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。
[顔料・WAX分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
[顔料・WAX分散液1]749部、[プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで2分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで25分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で7時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3):(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い[濾過ケーキ1]を得た。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。
その後、下記構造式のフッ素化合物を1wt%濃度で分散させた水溶媒槽中で、トナー母体に対してフッ素化合物が0.1wtになるように混合し、フッ素化合物を付着(結合)させた後、循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥させた後、さらに30℃で10時間棚段にて乾燥させた。
その後目開き75μmメッシュで篩い[トナー母体粒子1]を得た。
[トナー母体粒子1]100部に平均一次粒径19nmのシリカ1.0部(H−2000:クラリアント(株)製)を入れヘンシェルミキサー(三井鉱山社製 FM20C)にて混合し、次に平均一次粒径120nmのシリカを1.5部(X−24:信越化学工業製)を入れ同様に混合し、最後に平均一次粒径15nmのチタン0.7部(テイカ(株)製)入れ同様に混合し、トナーを得た。
混合条件は、周速30m/secで、30秒回転、60秒回転停止、のセットを3回繰り返して混合した。
後述する画像形成試験ではこれらの4色のトナーをフルカラーが像形成装置に搭載した。
遊離量測定のための検量線は、エチルセルロース100部に対して、平均一次粒径120nmのシリカを1部、2部、4部、6部、10部添加したサンプルをそれぞれ混合し、
圧を加えペレット状のサンプルを作成し、蛍光X線分析装置(例えば株式会社リガク社製 蛍光X線分析装置ZSX 400)で測定し、測定で得られるシリカのピーク強度に対するシリカ量のシリカ用検量線を作成した。
次にエチルセルロース100部に対して、平均一次粒子径が15nmのチタンを1部、2部、4部、6部、10部添加したサンプルをそれぞれ混合し、先と同様に測定を行い、チタン用検量線を作成した。
[弾性体ブレード]
弾性体ブレード(622)としては、25[℃]における物性が以下の物性となっているウレタンゴムを用意した。
ウレタンゴム:硬度68度、反発弾性率30[%](東洋ゴム工業製)
ウレタンゴムの硬度は、高分子計器株式会社製マイクロゴム硬度計MD−1を用い、JIS K6253に準じて測定した。
ウレタンゴムの反発弾性は、東洋精機製作所製No.221レジリエンステスタを用い、JIS K6255に準じて測定した。試料は厚さ4[mm]以上となるように約2[mm]のシートを重ね合わせたものとした。
−弾性部材1の作製−
特開2011−141449号公報の参考例に記載のクリーニングブレードの作製方法を参照して、平均厚み1.8mm、11.5mm×32.6mmの平板状の弾性部材1とした。
得られた弾性部材1のJIS−A硬度は68度、反発弾性率は30%であった。
−弾性部材2の作製−
特開2011−141449号公報の実施例1に記載のクリーニングブレードの作製方法を参照して、平均厚み1.8mm、11.5mm×32.6mmの大きさの平板状の2層構造の弾性部材2を作製した。
得られた2層構造の弾性部材2の当接面側のJIS−A硬度は80度、反当接面側のJIS−A硬度は75度、反発弾性率は25%であった。
−紫外線硬化性組成物1の調製−
下記の組成から、常法により紫外線硬化性組成物1を調製した。
・下記構造式で表されるトリシクロデカンジメタノールジアクリレート・・50部
(新中村化学工業株式会社製、商品名:A−DCP、官能基数2、分子量304)
(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア184)
・溶媒(シクロヘキサノン)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55部
−紫外線硬化性組成物2の調製−
下記の組成から、常法により紫外線硬化性組成物2を調製した。
・下記構造式で表されるアダマンタン構造を有する(メタ)アクリレート化合物1(出光興産株式会社製、X−DA、官能基数2、分子量276〜304、1,3−アダマンタンジオールとアクリル酸との反応生成物)・・・・・・・・・・・・・50部
・重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5部
(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア184)
・溶媒(シクロヘキサノン)・・・・・・・・・・・・・・・・・・55部
−紫外線硬化性組成物3の調製−
下記の組成から、常法により紫外線硬化性組成物3を調製した。
・下記構造式で表されるアダマンタン構造を有する(メタ)アクリレート化合物2(1,3−アダマンタンジメタノールジアクリレート、出光興産株式会社製、X−A−201、官能基数2、分子量304)・・・・・・・・・・・・・・・・50部
(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア184)
・溶媒(シクロヘキサノン)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55部
−紫外線硬化性組成物4の調製−
下記の組成から、常法により紫外線硬化性組成物4を調製した。
・下記構造式で表されるアダマンタン構造を有する(メタ)アクリレート化合物3(三菱ガス化学株式会社製、ダイヤピュレストADTM、官能基数3、分子量388)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50部
(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア184)
・溶媒(シクロヘキサノン)・・・・・・・・・・・・・・・・・・55部
−紫外線硬化性組成物5の調製−
下記の組成から、常法により紫外線硬化性組成物5を調製した。
・前記調製例1で用いたトリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製、A−DCP、官能基数2、分子量304)・・・・・・25部
・下記構造式で表されるペンタエリスリトールトリアクリレート(ダイセルサイテック社製、PETIA、官能基数3、分子量298)・・・・・・・・・・25部
(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア184)
・溶媒(シクロヘキサノン)・・・・・・・・・・・・・・・・・・55部
−紫外線硬化性組成物6の調製−
下記の組成から、常法により紫外線硬化性組成物6を調製した。
・前記調製例3で用いたアダマンタン構造を有する(メタ)アクリレート化合物2(1,3−アダマンタンジメタノールジアクリレート、出光興産株式会社製、X−A−201、官能基数2、分子量304)・・・・・・・・・・・・・・・25質量部
・前記調製例5で用いたペンタエリスリトールトリアクリレート(ダイセルサイテック社製、PETIA、官能基数3、分子量298)・・・・・・・・・・・25部
・重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5部
(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア184)
・溶媒(シクロヘキサノン)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55部
−紫外線硬化性組成物7の調製−
下記の組成から、常法により紫外線硬化性組成物7を調製した。
・前記調製例5で用いたペンタエリスリトールトリアクリレート(ダイセルサイテック社製、PETIA、官能基数3、分子量298)・・・・・・・・・・・50部
・重合開始剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5部
(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア184)
・溶媒(シクロヘキサノン)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55部
−紫外線硬化性組成物8の調製−
下記の組成から、常法により紫外線硬化性組成物8を調製した。
・下記構造式で表されるジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ダイセルサイテック社製、DPHA、官能基数6、分子量578)・・・・・・・・・59部
(チバ・スペシャリティーケミカルズ社製、イルガキュア184)
・溶媒(シクロヘキサノン)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55部
<クリーニングブレード1の作製>
前記紫外線硬化性組成物1の固形分濃度が50質量%となるように希釈剤(シクロヘキサノン)で希釈した液中に、前記弾性部材1の像担持体と当接する側の先端から2mmの部分を2時間浸漬した後、3分間風乾した。風乾後、紫外線照射装置(ウシオ電機株式会社製、UVC−2534/1MNLC3)を用いて紫外線照射(140W/cm×5m/min×5パス)を行った。次いで、熱乾燥機を用いて機内温度100℃で15分間乾燥を行った。
次に、表面硬化処理後の弾性部材1を支持部材としての板金ホルダーに接着剤により固定し、クリーニングブレード1を作製した。
前記カラー複合機(imagio MP C5001、株式会社リコー製)に、前記トナーを搭載して、21℃で65%RHの環境下、各色(Y,M,C,K)の画像濃度5%の画像(合計画像濃度20%)のチャート(A4サイズ横)を100P/Jで、10,000枚の出力を行った。その後、外添剤の遊離量[mg/g]、感光体のフィルミング、感光体の走行距離1km当たりの摩耗量[μm/km]、ブレード摩耗量[μm]、画像品質を評価して、実施例1とした。評価方法を下記に示す。
また表1の通りに外添剤、クリーニングブレードを変更して、実施例2〜11、比較例1〜10とした。
10,000枚印刷終了後、キーエンス社製レーザマイクロスコープVK−9510で感光体の表面を観察し、フィルミングの発生有無を確認した。
10,000枚印刷終了後、フィッシャー渦電流式膜厚測定機を用いて、感光体の摩耗量を測定した。感光体の摩耗は走行距離当たりの摩耗量[μm/km]で算出した。
前記10,000枚の出力を行った後、弾性部材の当接部の摩耗量を、図5に示すように弾性部材の先端面側から見た摩耗幅を、キーエンス社製レーザマイクロスコープVK−9510により測定した。
各色の白紙画像、ベタ画像、中間調画像をプリントし、スジ状画像、汚れ画像、ムラ、ザラツキ等の異常画像の有無を確認し、異常画像の無いものを良好とした。
ところで、実施例1のクリーニングブレードは、クリーニングブレードの先端稜線部に分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有する紫外線硬化性組成物の硬化物を含むため感光体のフィルミングが発生していない。これに対し、比較例1、2のクリーニングブレードは、クリーニングブレートの先端稜線部が前記紫外線硬化組成物で処理されていないため感光体のフィルミングが早期に発生している。
実施例2〜6のクリーニングブレードは紫外線硬化組成物が環状構造を有するトリシクロデカンまたはアダマンタン骨格を有しているため、先端稜線部が非常に硬くなっており、実施例1と同様にフィルミングを大きく抑制させることが出来る。
これに対し、比較例3、4のクリーニングブレードは紫外線硬化組成物が環状構造を有しないためにフィルミングが発生している。
実施例8〜10及び比較例5、6は、外添剤量を変えたときのフィルミングの発生の有無を確認したものである。
実施例8、9は、外添剤量が多く外添剤が多量に遊離した状態においてもフィルミングを発生させないことを示している。
実施例10は外添剤の遊離量が3mg/gの場合においてもフィルミングが発生しないことを示している。
一方、比較例5、6は外添剤量が少なく、外添剤の遊離量が3mg/gを下まわるもおんであるが、この場合には、フィルミングの発生がないが、トナーの流動性が悪くなり、画像がざらつくようになっている。
実施例11と比較例7はいずれも2種類の外添剤を用いたものである。
実施例11のクリーニングブレードは、クリーニングブレードの先端稜線部に分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有する紫外線硬化性組成物の硬化物を含むため感光体のフィルミングが発生していない。これに対し、比較例7のクリーニングブレードは、クリーニングブレートの先端稜線部が前記紫外線硬化組成物で処理されていないため感光体のフィルミングが早期に発生している。
(1)像担持体と、該像担持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該像担持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー像化する現像手段と、該像担持体表面のトナー像を被転写体に転写する転写手段と、該像担持体表面に当接して該像担持体表面に付着した残トナーを除去するクリーニングブレードを有するクリーニング手段と、を備えた画像形成装置において、
前記トナーが外添剤として平均一次粒径の異なる無機微粒子を2種類以上有し、前記無機微粒子の遊離量がトナー1gに対して3mg以上であり、
且つ前記クリーニングブレードは短冊形状の弾性体ブレードで構成され、
前記弾性体ブレードの前記像担持体の表面に当接する当接部が、分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有する紫外線硬化性組成物の硬化物を含むことを特徴とする画像形成装置。
(2)前記無機微粒子として少なくともシリカを有することを特徴とする上記(1)に記載の画像形成装置。
(3)前記分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物の官能基数が2〜6であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の画像形成装置。
(4)前記分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物の分子量が500以下であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の画像形成装置。
(5)前記分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物が、トリシクロデカン構造を有する(メタ)アクリレート化合物、及びアダマンタン構造を有する(メタ)アクリレート化合物から選択される少なくとも1種であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の画像形成装置。
(6)前記トリシクロデカン構造を有する(メタ)アクリレート化合物が、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、及びトリシクロデカンジメタノールジメタクリレートから選択される少なくとも1種であることを特徴とする上記(5)に記載の画像形成装置。
(7)前記アダマンタン構造を有する(メタ)アクリレート化合物が、1,3−アダマンタンジメタノールジアクリレート、1,3−アダマンタンジメタノールジメタクリレート、1,3,5−アダマンタントリメタノールトリアクリレート、及び1,3,5−アダマンタントリメタノールトリメタクリレートから選択される少なくとも1種であることを特徴とする上記(5)に記載の画像形成装置。
(8)前記紫外線硬化性組成物が、官能基数が3〜6のペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート構造を有する(メタ)アクリレート化合物を更に含有することを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の画像形成装置。
(9)上記弾性体ブレードはJIS−A硬度の異なる2種類以上のゴムが一体成型によって積層されたものであることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の画像形成装置。
(10)像担持体と、該像担持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該像担持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー像化する現像手段と、該像担持体表面のトナー像を被転写体に転写する転写手段と、該像担持体表面に当接して該像担持体表面に付着した残トナーを除去するクリーニングブレードを有するクリーニング手段と、を備えた画像形成装置において用いられる、少なくとも、前記現像装置と前記像担持体と前記クリーニング手段とが一体化されたプロセスカートリッジであって、
前記トナーが外添剤として平均一次粒径の異なる無機微粒子を2種類以上有し、前記無機微粒子の遊離量がトナー1gに対して3mg以上であり、
且つ前記クリーニングブレードは短冊形状の弾性体ブレードで構成され、前記弾性体ブレードの前記像担持体の表面に当接する当接部が、分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有する紫外線硬化性組成物の硬化物を含むことを特徴とするプロセスカートリッジ。
2 枠体
3 感光体
4 帯電装置
5 現像装置
6 クリーニング装置
7 転写装置
8 帯電クリーニングローラ
10 潤滑剤塗布装置
14 転写ベルト
23 像担持体
51 現像ローラ
52 供給スクリュ
53 攪拌スクリュ
54 ドクタ
62 クリーニングブレード
62a 先端面
62b ブレード下面
62c 先端稜線部
101 ファーブラシ
103 固形潤滑剤
262 クリーニングブレード
262a 先端面
262b ブレード下面
262c 先端稜線部
621 ホルダー
622 弾性体ブレード
623 硬化層
Claims (10)
- 像担持体と、該像担持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該像担持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー像化する現像手段と、該像担持体表面のトナー像を被転写体に転写する転写手段と、該像担持体表面に当接して該像担持体表面に付着した残トナーを除去するクリーニングブレードを有するクリーニング手段と、を備えた画像形成装置において、
前記トナーが外添剤として平均一次粒径の異なる無機微粒子を2種類以上有し、前記無機微粒子の遊離量がトナー1gに対して3mg以上であり、
且つ前記クリーニングブレードは短冊形状の弾性体ブレードで構成され、
前記弾性体ブレードの前記像担持体の表面に当接する当接部が、分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有する紫外線硬化性組成物の硬化物を含む
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記無機微粒子として少なくともシリカを有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物の官能基数が2〜6であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物の分子量が500以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物が、トリシクロデカン構造を有する(メタ)アクリレート化合物、及びアダマンタン構造を有する(メタ)アクリレート化合物から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記トリシクロデカン構造を有する(メタ)アクリレート化合物が、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、及びトリシクロデカンジメタノールジメタクリレートから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記アダマンタン構造を有する(メタ)アクリレート化合物が、1,3−アダマンタンジメタノールジアクリレート、1,3−アダマンタンジメタノールジメタクリレート、1,3,5−アダマンタントリメタノールトリアクリレート、及び1,3,5−アダマンタントリメタノールトリメタクリレートから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記紫外線硬化性組成物が、官能基数が3〜6のペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート構造を有する(メタ)アクリレート化合物を更に含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記弾性体ブレードはJIS−A硬度の異なる2種類以上のゴムが一体成型によって積層されたものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
- 像担持体と、該像担持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像担持体表面に静電潜像を形成する潜像形成手段と、該像担持体表面に形成された静電潜像を現像してトナー像化する現像手段と、該像担持体表面のトナー像を被転写体に転写する転写手段と、該像担持体表面に当接して該像担持体表面に付着した残トナーを除去するクリーニングブレードを有するクリーニング手段と、を備えた画像形成装置において用いられる、少なくとも、前記現像装置と前記像担持体と前記クリーニング手段とが一体化されたプロセスカートリッジであって、
前記トナーが外添剤として平均一次粒径の異なる無機微粒子を2種類以上有し、前記無機微粒子の遊離量がトナー1gに対して3mg以上であり、
且つ前記クリーニングブレードは短冊形状の弾性体ブレードで構成され、前記弾性体ブレードの前記像担持体の表面に当接する当接部が、分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有する紫外線硬化性組成物の硬化物を含むことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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