JP6575021B2 - 研磨パッド及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、研磨パッド(例えば、ハードディスク用基板、シリコンウエハ、半導体デバイスを研磨するための研磨パッド)及びその製造方法に関する。
近年、長時間安定して研磨加工を行うために、研磨面の摩耗を抑制した研磨パッドの要求が高まっている。耐摩耗性を向上した研磨パッドとして、例えば、特許文献1(特開2013−188830号公報)には、基材と、基材上に湿式成膜法による銀面を有する樹脂シートを具備した研磨布において、前記樹脂シートにおける樹脂以外の固形成分の含有量が樹脂シート1g当り62.5mg以下であり、かつ銀面表面の動摩擦係数が0.4以上である研磨布が開示されている。特許文献1では、樹脂以外の固形成分の含有量を低減することにより、摩耗の発生を抑制している。しかしながら、特許文献1のような、従来の研磨パッドの耐摩耗性は、未だ十分ではない。
特開2013−188830号公報
従って、本発明は、従来よりも改善された耐摩耗性を有する研磨パッド及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、ジフェニルメタンジイソシアネート系ポリウレタン樹脂とトリレンジイソシアネート系ポリイソシアネートとポリオールと極性溶媒とを含む樹脂溶液を湿式成膜することにより、得られた発泡シートを研磨層として備える研磨パッドの耐摩耗性を顕著に向上できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の態様を包含する。
(1)複数の涙形気泡を含む発泡シートを研磨層として備える研磨パッドであって、
前記発泡シートが、ジフェニルメタンジイソシアネート系ポリウレタン樹脂とトリレンジイソシアネート系ポリイソシアンートとポリオールと極性溶媒とを含む樹脂溶液を湿式成膜して得られる発泡シートである、前記研磨パッド。
(2)トリレンジイソシアネート系ポリイソシアネートの割合が、ジフェニルメタンジイソシアネート系ポリウレタン樹脂100質量部に対して、1〜10質量部である、(1)記載の研磨パッド。
(3)トリレンジイソシアネート系ポリイソシアネートとポリオールの質量比が、前者/後者=40/60〜85/15である、(1)又は(2)記載の研磨パッド。
(4)発泡シートのショアA硬度が、45〜70である、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の研磨パッド。
(5)発泡シートが、涙形気泡よりもサイズが小さい、複数の微細気泡を更に含んでおり、該複数の微細気泡の円相当直径の平均値が、1〜5μmである、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の研磨パッド。
(6)発泡シートを研磨層として備える研磨パッドの製造方法であって、ジフェニルメタンジイソシアネート系ポリウレタン樹脂とトリレンジイソシアネート系ポリイソシアネートとポリオールと極性溶媒とを含む樹脂溶液を調製する工程、前記樹脂溶液を成膜基材に塗布する工程、及び前記樹脂溶液が塗布された成膜基材を凝固液に浸漬して前記樹脂溶液を凝固する工程を含む、前記研磨パッドの製造方法。
なお、本明細書において、「ポリイソシアネート」とは、2個以上のイソシアネート基(ブロック化剤で封鎖されていないイソシアネート基)を有する化合物を意味し、「ポリオール」とは、2個以上の水酸基を有する化合物を意味する。
本発明により、研磨パッドの耐摩耗性を顕著に向上できる。より具体的には、本発明により、研磨パッドの摩耗量の経時的な増大を抑制することができる。
図1は、実施例1の発泡シートの断面図である。 図2は、図1の涙形気泡の周囲の樹脂壁の拡大図である。 図3は、比較例1の発泡シートの断面図である。 図4は、図2の涙形気泡の周囲の樹脂壁の拡大図である。 図5は、実施例1、実施例2、及び比較例1の発泡シートのテーパー摩耗試験において、累積回転数と厚みの減少量の関係を示すグラフである。
[研磨パッド]
本発明の研磨パッドは、複数の涙形気泡を含む発泡シートを研磨層として備える研磨パッドである。前記発泡シートは、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)系ポリウレタン樹脂とトリレンジイソシアネート(TDI)系ポリイソシアンートとポリオールと極性溶媒とを含む樹脂溶液を湿式成膜して得られた発泡シートであることを特徴としている。
(MDI系ポリウレタン樹脂)
MDI系ポリウレタン樹脂は、少なくともMDI系ポリイソシアネートとポリオールとを反応させて得られる反応生成物(又は重合物)である。
本明細書において、「MDI系ポリイソシアネート」は、MDI及びその誘導体を含むポリイソシアネートの総称として用いる。MDI系ポリイソシアネートとしては、モノメリックMDI(例えば、2,2’−MDI、2,4’−MDI、4,4’−MDI)、ポリメリックMDI、これらの変性体(例えば、アダクト変性体、カルボジイミド変性体、ビウレット変性体、アロファネート変性体、イソシアヌレート変性体)などが例示できる。前記例示のMDI系ポリイソシアネートは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
ポリオールとしては、低分子量ポリオール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルキレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの3官能以上の低分子量ポリオール)、ポリマーポリオール(例えば、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール)などが例示できる。
前記ポリマーポリオールのうち、ポリエーテル系ポリオール(ポリエーテル骨格を有するポリオール)としては、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリエチレンオキシド−ポリプロピレンオキシドブロック共重合体(PEO−PPO)、ポリテトラメチレングリコール(PTMG)などが例示できる。ポリエステル系ポリオール(ポリエステル骨格を有するポリオール)としては、ポリエチレンアジペートグリコール、ポリブチレンアジペートグリコール、ポリエチレンブチレンアジペートグリコール、ポリエチレンサクシネートグリコール、ポリブチレンサクシネートグリコール、ポリ-ε-カプロラクトンジオールなどが例示できる。ポリカーボネート系ポリオール(ポリカーボネート骨格を有するポリオール)としては、ポリテトラメチレンカーボネートジオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオールなどが例示できる。
上記例示のポリオールは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。ポリオールは、ポリマーポリオールを含むことが好ましく、特に、耐薬品性の点から、ポリエーテル系ポリオール(例えば、数平均分子量400〜3000のポリエーテル系ポリオール)を含むことが好ましい。
なお、MDI系ポリウレタン樹脂は、分子量の点から、MDI系ポリイソシアネートとポリオールとの反応生成物(又はプレポリマー)に、鎖伸長剤(例えば、アミン鎖伸長剤、ヒドロキシ鎖伸長剤)を反応させたものであってもよい。MDI系ポリウレタン樹脂は、NCO末端をアルコール(単官能アルコール)等で反応(重合停止)させたものであってもよい。MDI系ポリウレタン樹脂としては、末端にイソシアネート基及び/又は水酸基をほとんど有しないものを使用することが好ましい。
MDI系ポリウレタン樹脂の100%モジュラス[無発泡の樹脂シートを100%伸ばしたとき(元の長さの2倍に伸ばしたとき)に掛かる荷重を単位面積で割った値]は、10〜40MPaが好ましく、20〜30MPaがより好ましく、21〜27MPaが最も好ましい。つまり、MDI系ポリウレタン樹脂として、研磨性能の点から前記ポリウレタン樹脂を使用することが好ましく、MDI系ポリウレタン樹脂に加えて、TDI系ポリイソシアネートとポリオールとを含む樹脂溶液を湿式成膜して発泡シートを形成することにより、発泡シートの摩耗を低減することができる。
MDI系ポリウレタン樹脂は、発泡シートの主成分(例えば、発泡シートの合計質量に対して、50質量%以上含まれる成分)であり、発泡シートのマトリックス樹脂として使用できる。
(TDI系ポリイソシアネート)
本明細書において、「TDI系ポリイソシアネート」は、TDI及びその誘導体を含むポリイソシアネートの総称として用いる。TDI系ポリイソシアネートとしては、2,4−TDI、2,6−TDI、これらの変性体(例えば、アダクト変性体、カルボジイミド変性体、ビウレット変性体、アロファネート変性体、イソシアヌレート変性体)などが例示できる。前記例示のTDI系ポリイソシアネートは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。好ましいTDI系ポリイソシアネートとしては、TDIのアダクト変性体(例えば、トリメチロールプロパン−TDIアダクト)が挙げられる。
TDI系ポリイソシアネートの割合は、MDI系ポリウレタン樹脂100質量部に対し、例えば、0.5〜12質量部、より好ましくは1〜10質量部である。TDI系ポリイソシアネートの割合が上記の範囲にあれば、発泡シートの耐摩耗性をさらに顕著に向上できる。
(ポリオール)
ポリオールとしては、「MDI系ポリウレタン樹脂」の項で例示した成分と同様の成分が挙げられる。例えば、ポリエーテル系ポリオール(例えば、数平均分子量400〜3000のポリエーテル系ポリオール)、特に、PEG、PPG、PEO−PPOブロック共重合体から選択される少なくとも一種を含むポリオールを使用することが出来る。また、3官能以上のポリオール(例えば、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール)も使用することが出来る。MDI系ポリウレタン樹脂がMDI系ポリエーテルポリウレタン樹脂(使用したポリオールがポリエーテル系ポリオール)であれば、ポリオールは相溶性や分散性などを考慮し、同系統のポリエーテル系ポリオールを使用することが好ましい。
ポリオールの割合は、MDI系ポリウレタン樹脂100質量部に対し、例えば、0.5〜10質量部、好ましくは1〜5質量部である。
TDI系ポリイソシアネートとポリオールの質量比は、例えば、前者/後者=30/70〜90/10、より好ましくは40/60〜85/15である。
ポリオールの割合は、TDI系ポリイソシアネートに対して、等モル又は過剰モル又は過少モルであってもよく、ポリオールの水酸基/TDI系ポリイソシアネートのイソシアネート基当量比は、1以上(例えば、1を超えて2以下)であってもよい。
(極性溶媒)
極性溶媒は、MDI系ポリウレタン樹脂を溶解可能であり、かつ水混和性であれば特に制限なく用いることができる。極性溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン(THF)、N−メチルピロリドン(NMP)、酢酸エチル、これらの混合溶媒などが挙げられる。これらの極性溶媒のうち、少なくともDMFが好ましい。極性溶媒の割合は、後述の樹脂溶液の粘度調整のため、適宜設定される。
(添加剤)
樹脂溶液は、MDI系ポリウレタン樹脂、TDI系ポリイソシアネート、ポリオール及び極性溶媒に加えて、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、顔料又はフィラー(例えば、カーボンブラック)、粘度調整溶媒(例えば、前記例示の極性溶媒)、界面活性剤(例えば、多価アルコール脂肪酸エステルなどのノニオン界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩などのアニオン界面活性剤)、ブロッキング防止剤、帯電防止剤などが例示できる。これらの添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの添加剤のうち、耐摩耗性を向上させる観点や涙形気泡の大きさや量(個数)を調整し発泡形成を安定化させる観点から、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックの割合は、例えば、発泡シート(又はMDI系ポリウレタン樹脂)100質量部当たり、1〜10質量部、より好ましくは3〜7質量部である。
樹脂溶液中の固形分濃度は、例えば、15〜50質量%、より好ましくは20〜40質量%である。上記の固形分濃度であれば、樹脂溶液は、適度な流動性を有し、取扱性に優れる。
前記発泡シートは、複数の涙形気泡を含んでいる。「涙形気泡」とは、発泡シートの厚み方向に沿って、気泡径が漸次小さくなる(又は大きくなる)形状を意味し、通常、発泡シートの研磨面側が先細である形状を意味する。
前記発泡シートは、涙形気泡に加えて、涙形気泡よりもサイズの小さい微細気泡(又はミクロボイド)を含んでいる。微細気泡の円相当直径の平均値は、例えば、1〜10μm、より好ましくは1〜5μm、最も好ましくは1〜4μmである。なお、微細気泡の円相当直径の平均値は、走査型電子顕微鏡(SEM)により1000倍で撮影した断面画像を二値化処理し、任意の領域に存在する気泡径を測定し、数平均をとることにより算出される。本発明では、涙形気泡の周囲の樹脂壁に存在する、微細気泡(又はミクロボイド)の円相当直径を小さくすることができ、該樹脂壁の密度が大きいという特徴を有する。該特徴は、図2(本発明の代表的な研磨パッドの断面図)及び図4(従来の研磨パッドの断面図)の比較からも明らかである。該特徴が、研磨パッドの耐摩耗性を向上できる理由の一つと推測される。
発泡シートの厚さは、特に限定されるものではないが、例えば、0.3〜1.5mm、より好ましくは0.4〜0.8mmである。また、発泡シートの研磨面における、気泡の開口径の平均値は、例えば、10〜50μm、より好ましくは15〜40μm、最も好ましくは20〜30μmである。なお、気泡の開口径の平均値は、微細気泡の円相当直径の平均値と同様の方法により算出される。
発泡シートの密度は、ポリウレタンの真密度よりも低い範囲、例えば、0.15〜0.50g/cm3、より好ましくは0.20〜0.40g/cm3、最も好ましくは0.25〜0.30g/cm3である。
発泡シートのショアA硬度は、JIS K 7311に準拠して測定したとき、例えば、40〜75、より好ましくは45〜70である。
発泡シートの圧縮率及び圧縮弾性率は、JIS L 1021に準拠して測定したとき、例えば、圧縮率は1.5〜4.0%であり、圧縮弾性率は70〜90%である。
本発明の研磨パッドは、前記発泡シート(研磨層)のみからなる単層構造であってもよく、前記発泡シートの研磨面とは反対の面(裏面)に他の層(下層、支持層)が積層された積層構造(複層構造)であってもよい。他の層としては、特に限定されず、例えば、前記発泡シートとは化学的に異なる(例えば、ポリウレタン樹脂の組成が異なる、又ポリウレタン以外の発泡性樹脂からなる)及び/又は物理的に異なる(例えば、厚み又は硬度が異なる)発泡シート(例えば、複数の涙形気泡を有する発泡シート)であってもよい。また、前記発泡シートとは異なる無発泡のシートであってもよい。
[研磨パッドの製造方法]
本発明の研磨パッドを製造する方法として、代表的な方法を以下に説明する。該方法は、少なくとも以下の工程:
MDI系ポリウレタン樹脂とTDI系ポリイソシアネートとポリオールと極性溶媒とを含む樹脂溶液を調製する工程、
前記樹脂溶液を成膜基材に塗布する工程、及び
前記樹脂溶液が塗布された成膜基材を凝固液に浸漬して前記樹脂溶液を凝固する工程、を含んでいる。
(樹脂溶液の調製工程)
樹脂溶液の調製工程では、MDI系ポリウレタン樹脂と、TDI系ポリイソシアネートと、ポリオールと、極性溶媒と、必要により添加剤とを混合することにより、樹脂溶液を調製する。なお、MDI系ポリウレタン樹脂、TDI系ポリイソシアネート、ポリオール、極性溶媒、及び添加剤の種類や量は、「研磨パッド」の項に例示した種類や量と同様である。
混合順序は、特に制限されないが、例えば、MDI系ポリウレタン樹脂を極性溶媒に溶解し、この溶液に、TDI系ポリイソシアネートとポリオールと必要により添加剤(カーボンブラック、粘度調整溶媒など)を混合する方法であってもよい。
(樹脂溶液の塗布工程)
樹脂溶液を塗布する成膜基材としては、特に制限されず、例えば、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルムなどの可撓性のある高分子フィルムが挙げられる。樹脂溶液を成膜基材に塗布する方法としては、慣用のコーター(例えば、ナイフコーター、リバースコーター)を用いて、樹脂溶液を成膜基材に塗布する方法が挙げられる。塗布厚みは、特に制限なく、例えば、0.5〜1.5mmである。
(樹脂溶液の凝固工程)
樹脂溶液が塗布された成膜基材を浸漬する凝固液としては、ポリウレタン樹脂に対する貧溶媒(例えば、水)が挙げられる。また、凝固液は、貧溶媒に加えて、極性溶媒(DMF、DMAc、THF、DMSO、NMP、アセトンなど)を含んでいてもよい。凝固液として貧溶媒と極性溶媒を組み合わせる場合、凝固液中の極性溶媒の濃度は、例えば、0.1〜30質量%である。凝固液の温度及び浸漬時間は、特に制限されず、例えば、凝固液の温度は10〜60℃であってもよく、浸漬時間は10〜120分であってもよい。
樹脂溶液において、MDI系ポリウレタン樹脂と、TDI系ポリイソシアネートと、ポリオールと、極性溶媒とを組み合わせることにより、湿式凝固時に樹脂の凝集性が高まり、樹脂壁部分の密度(強度)が高まることが推測される。
(洗浄および乾燥工程)
研磨パッドの製造方法は、通常、上記の工程に加えて、樹脂溶液のシート状凝固物を洗浄及び乾燥する工程を含んでいる。洗浄は、残留溶媒などを除去するために行われるものであり、例えば、ポリウレタン樹脂に対する貧溶媒(水など)による洗浄を行ってもよい。また、乾燥は、室温又は加温下(例えば、80〜150℃)で行ってもよい。
(シート作製後の任意工程)
樹脂溶液のシート状凝固物の少なくとも一方の面(例えば、研磨面)に対し、研削処理、溝加工、エンボス加工を行ってもよい。研削処理の方法は、特に制限されず、例えば、サンドペーパーによる研削が挙げられる。また、溝加工及びエンボス加工は、慣用の装置により行うことができ、所定のパターン(例えば、格子型、同心円型、放射型、ハニカム形状)を形成することができる。
以上の工程により、発泡シートを研磨層として備える研磨パッドを調製することができる。なお、研磨層の裏面に他の層を積層する場合、例えば、両面テープや接着剤などを用いて、必要により加温又は加圧しながら、研磨層と他の層を接着してもよい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、特に断わりのない限り、「部」は「質量部」を意味する。
[発泡シートの原料]
実施例及び比較例の発泡シートを作製するために使用した原料を表1に示す。
[発泡シートの作製]
2種類のMDI系ポリウレタン樹脂溶液と、粘度調整溶媒と、ポリオールと、TDI系ポリイソシアネートと、カーボンブラック分散液とを、表2に示す割合で混合することにより、液状組成物(樹脂溶液)を得た。得られた液状組成物をポリエステルフィルム上に塗布した(塗布厚み0.85mm)。その後、液状組成物を塗布したポリエステルフィルムを凝固浴(凝固液は水)に浸漬し、液状組成物を凝固した後、洗浄及び乾燥し、実施例及び比較例の発泡シート(乾燥厚み0.7mm)を得た。
[発泡シートの評価方法]
(成膜性)
成膜性は、実施例および比較例に使用した各配合粘体(液状組成物)をA4サイズ(210mm×297mm)のポリエチレンテレフタレート(PET)シート上に塗布した後、水中で凝固再生を行い発泡シートを得た。凝固再生後、PETシートから発泡シートを剥離し、乾燥させた後、目視によって成膜性を評価した。得られた発泡シートが色むらがなく平坦であるものを「○」、収縮が大きく発泡シートが波打った場合、色むらが確認された場合、または収縮が大きすぎて成膜が出来なかった場合を「×」と評価した。
(密度)
密度は、発泡シートの乾燥質量を発泡シートの体積(空隙も含む見かけの体積)で除することにより測定した。
(圧縮率及び圧縮弾性率)
圧縮率及び圧縮弾性率は、JIS L 1021に準拠して、ショッパー型厚さ測定器(加圧面:直径1cmの円形)を使用して測定した。具体的には、無荷重状態から初荷重を30秒間かけた後の厚さt0を測定し、次に、厚さt0の状態から最終圧力を30秒間かけた後の厚さt1を測定した。厚さt1の状態から全ての荷重を除き、5分間放置(無荷重状態とした)後、再び初荷重を30秒間かけた後の厚さt0’を測定した。圧縮率は、圧縮率(%)=100×(t0−t1)/t0の式で算出し、圧縮弾性率は、圧縮弾性率(%)=100×(t0’−t1)/(t0−t1)の式で算出した。このとき、初荷重は100g/cm2、最終圧力は1120g/cm2であった。
(ショアA硬度)
ショアA硬度は、発泡シートから試料片(10cm×10cm)を切り出し、複数枚の試料片を厚さが4.5mm以上となるように重ね、A型硬度計(日本工業規格、JIS K 7311)にて測定した。例えば、1枚の試料片の厚さが1.4mmの場合は、4枚を重ねて測定した。
(摩耗量)
摩耗量の測定では、JIS K 6902に準じたテーバー摩耗試験機を用いて、以下の試験条件で摩擦摩耗試験を行い、発泡シートの厚み変化を測定した。具体的には、発泡シートを125mmφに打ち抜き中心部に穴を設け、温度20±3℃、湿度65±5%の環境下に1時間静置し、試験片を作製した。その後、テーバー磨耗試験機に試験片をセットし、以下の試験条件で磨耗試験を行った。厚み変化については、磨耗試験前の試験片の厚みを任意の4カ所で測定して平均値を求め、その試験片を試験に供し、500回転ごとに2500回転まで取り出し、磨耗した試験片の厚みを任意の4カ所で測定して平均値を求め、両者の差から厚みの減少量を求めた。なお、厚みの測定は厚み計で行い、0.001mmの桁まで測定を行った。
試験条件:
テーバー摩耗試験機:株式会社マイズ試験機 No.502 テーバーアブレーションテスター
研磨速度(回転数):70rpm
重り:250g
磨耗輪:内径15.88mm×外径50.0mm×厚さ13.0mm
研磨紙:♯1000サンドペーパー
[発泡シートの評価結果]
実施例及び比較例の発泡シートの評価結果を表2及び図5に示す。
表2から明らかなように、比較例2は成膜性が不良(成膜不可)であったのに対し、実施例1〜2は、収縮が少なく成膜性が良好であった。また、図5から明らかなように、比較例1と比べて、実施例1〜2は、累積回転数が増大しても、厚みの減少量(摩耗量)を低減でき、耐摩耗性が良好であった。
図1に、実施例1の発泡シートの断面図を示し、図2に、図1の涙形気泡の周囲の樹脂壁の拡大図を示す。また、図3に、比較例1の発泡シートの断面図を示し、図4に、図3の涙形気泡の周囲の樹脂壁の拡大図を示す。図2及び図4の比較から明らかなように、本発明の発泡シートは、従来の発泡シートに比べて、涙形気泡の周囲の樹脂壁に存在する微細気泡(又はミクロボイド)の径が小さく、該樹脂壁の密度(強度)が大きくなる。このような特徴が、本発明の発泡シートの耐摩耗性が向上する理由の一つと考えられる。
本発明の研磨パッドは、耐摩耗性に優れており、ハードディスク用の基板(例えば、ガラス基板、アルミニウム基板)、薄型ディスプレイ用の基板、半導体ウエハ、半導体デバイス、光学レンズなどの研磨に用いることができ、特にハードディスク基板の一次研磨用として好適である。

Claims (5)

  1. 複数の涙形気泡を含む発泡シートを研磨層として備える研磨パッドであって、
    前記発泡シートが、ジフェニルメタンジイソシアネート系ポリウレタン樹脂とトリレンジイソシアネート系ポリイソシアネートとポリオールと極性溶媒とを含む樹脂溶液を湿式成膜して得られる発泡シートであり、
    トリレンジイソシアネート系ポリイソシアネートの割合が、ジフェニルメタンジイソシアネート系ポリウレタン樹脂100質量部に対して、1〜10質量部である、前記研磨パッド。
  2. トリレンジイソシアネート系ポリイソシアネートとポリオールの質量比が、前者/後者=40/60〜85/15である、請求項1記載の研磨パッド。
  3. 発泡シートのショアA硬度が、45〜70である、請求項1又は2に記載の研磨パッド。
  4. 発泡シートが、涙形気泡よりもサイズが小さい、複数の微細気泡を更に含んでおり、該複数の微細気泡の円相当直径の平均値が、1〜5μmである、請求項1〜のいずれか1項に記載の研磨パッド。
  5. 発泡シートを研磨層として備える研磨パッドの製造方法であって、
    ジフェニルメタンジイソシアネート系ポリウレタン樹脂とトリレンジイソシアネート系ポリイソシアネートとポリオールと極性溶媒とを含む樹脂溶液を調製する工程、
    前記樹脂溶液を成膜基材に塗布する工程、及び
    前記樹脂溶液が塗布された成膜基材を凝固液に浸漬して前記樹脂溶液を凝固する工程、を含む、前記研磨パッドの製造方法。
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