JP6150723B2 - クリーニングブレードの製造方法 - Google Patents
クリーニングブレードの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6150723B2 JP6150723B2 JP2013270264A JP2013270264A JP6150723B2 JP 6150723 B2 JP6150723 B2 JP 6150723B2 JP 2013270264 A JP2013270264 A JP 2013270264A JP 2013270264 A JP2013270264 A JP 2013270264A JP 6150723 B2 JP6150723 B2 JP 6150723B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cleaning blade
- polyol
- polyurethane composition
- mold
- polyurethane
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
当該工程は、ポリエステルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Aと、ポリエーテルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Bとを同時に金型に流し込む工程である。ポリエステルポリオールは、一般に、ポリエーテルポリオールよりも高い比重を有し、かつポリエーテルポリオールと相溶性が悪い。そのため、ポリエステルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Aと、ポリエーテルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Bとを同時に金型に流し込むことにより、当該金型の回転の遠心力でポリウレタン組成物Aが外側に集まるため、2層構造を有するクリーニングブレードを製造することができる。従って、本実施形態のクリーニングブレードの製造方法によれば、従来のように、遠心成形機の金型内で1層目を注型、硬化した後に2層目を注型、硬化させる必要がないため、脱型までの時間を短くすることができ、生産性を向上させることができる。
ポリウレタン組成物Aは、ポリオール成分としてポリエステルポリオールを含有する。本実施形態に用いることができるポリエステルポリオールとしては、公知のポリエステルポリオールを用いることができる。当該ポリエステルポリオールとしては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マレイン酸等のジカルボン酸の1種以上と、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール等のグリコールの1種以上を縮重合させて得られる縮合系ポリエステルポリオール、側鎖含有グリコールに加えて必要に応じてエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール等のグリコールの1種以上を開始剤としてε−カプロラクトンやγ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等のラクトン化合物の開環重合により得られるラクトン系ポリエステルが例示できる。ポリカーボネートポリオールは、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオールとホスゲン、ジアリルカーボネート(例えばジフェニルカーボネート)もしくは環式カーボネート(例えばプロピレンカーボネート)との反応により得られるポリカーボネートポリオールが例示できる。これらのポリエステルポリオールは、単独で使用しても良く、2種以上を併用しても良い。
ポリウレタン組成物Bは、ポリオール成分としてポリエーテルポリオールを含有する。本実施形態に用いることができるポリエーテルポリオールとしては、公知のポリエーテルポリオールを用いることができる。当該ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール等のグリコールの1種以上を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等の環状エーテルを開環付加重合させたポリオール化合物が例示できる。これらのポリエーテルポリオールは、単独で使用しても良く、2種以上を併用しても良い。
<1>シート成形法
1)前記イソシアネート基含有擬似プレポリマー及び前記硬化剤組成物を含有する反応原液組成物をシート状に注型して反応硬化させて原反シートとし、当該原反シートを裁断して(裁断工程)クリーニングブレードとする。シート成形においては、一般に遠心成形法が使用される。
2)クリーニングブレードを画像形成装置に装着するための基材(金具など)に接着などにより装着してクリーニングブレードとする。
<2>直接成形法
成形すべきクリーニングブレードの形状のキャビティーを有する金型に必要に応じてクリーニングブレードを画像形成装置に装着するための基材(金具など)を配設し、成形キャビティーに反応原液組成物を注型してクリーニングブレードないしクリーニングブレードを成形する。
(溶解度パラメーターの算出方法)
使用した可塑剤の溶解度パラメーターは、下記Fedorsの式より算出した。
Fedorsの式:
SP値(δ)=(Ev/v)1/2=(ΣΔei/ΣΔvi)1/2
Ev:蒸発エネルギー
v:モル体積
Δei:各成分の原子又は原子団の蒸発エネルギー
Δvi:各原子又は原子団のモル体積
上記の式の計算に使用する各原子又は原子団の蒸発エネルギー、モル体積はR.F.Fedors,Polym.Eng.Sci.,14,147(1974)を参照することができる。
JIS Z8807−1976に準拠して行った。4cm×8.5cmの短冊状(厚み:任意)に切り出したポリウレタン弾性体を比重測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定には比重計(ザルトリウス社製)を用い、比重を測定した。
IRスペクトル測定装置FT/IR−4200(日本分光)を使用し、下記にて製造したクリーニングブレードの、遠心成形時に外側になっていた面(金型に面していた側)及び遠心成形時に内側になっていた面(空気に面していた側)のIRスペクトルを測定した。エーテル結合を示す1100cm−1のスペクトルの有無により層構造を評価した。
下記にて製造したクリーニングブレードを、所定の金具に接着してクリーニングブレードとした。このクリーニングブレードを、重合トナーを使用した静電転写プロセス方式のフルカラーのプリンターであるIPSIO SP C821(リコー社製)にポリウレタン組成物Aの層が感光体に当接するように装着して画像評価を行った。画像評価は23℃、54%Rh環境にて、連続10,000枚画像形成後に確認した。
(ポリウレタン組成物Aの調整)
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)38.5質量部とポリエステルグリコールであるニッポラン4040(ポリエチレンアジペートジオール2000;日本ポリウレタン工業製、比重1.17、SP値10.9)61.5質量部を添加し、窒素気流中にて80℃にて3時間反応させてNCO基含有擬似プレポリマーAを作成した。前記疑似プレポリマーA 100質量部を80℃に加熱し、ニッポラン4040を44.3質量部、架橋剤としてトリメチロールプロパン(TMP)4.1質量部、鎖延長剤として1,4ブタンジオール(BD)4.3質量部を添加、撹拌してポリウレタン組成物Aを調整した。
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)55.6質量部とポリエーテルグリコールであるPTMG1000(ポリテトラメチレンエーテルグリコール1000;三菱化学製、比重0.98、SP値9.4)44.4質量部を反応させて疑似プレポリマーBを作製した。得られた疑似プレポリマーB100質量部を80℃に加熱し、PTMG1000を49.5質量部、架橋剤としてトリメチロールプロパンを2.2質量部、鎖延長剤として1,4ブタンジオール8.5質量部を添加、撹拌してポリウレタン組成物Bを調整した。
前記ポリウレタン組成物Aを金型に流し込んで10分間硬化させた後にポリウレタン組成物Bを流し込んで20分間硬化させて成形した以外は実施例と同様にした。
(ポリウレタン組成物Cの調整)
前記疑似プレポリマーA100質量部と前記疑似プレポリマーB100質量部を80℃に加熱し、ニッポラン4040を44.3質量部、PTMG1000を49.5質量部、架橋剤としてトリメチロールプロパンを6.3質量部、鎖延長剤として1,4ブタンジオール12.8質量部を添加、撹拌してポリウレタン組成物Cを調整した。
Claims (3)
- 遠心成形法を用いて少なくとも2層の積層構造を有するクリーニングブレードの製造方法であって、
ポリエステルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Aと、ポリエーテルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Bとを同時に金型に流し込む工程を有する、クリーニングブレードの製造方法。 - 前記ポリエーテルポリオールが、前記ポリエステルポリオールよりも比重が低い請求項1に記載のクリーニングブレードの製造方法。
- 前記ポリエステルポリオールと前記ポリエーテルポリオールの比重差(ポリエステルポリオールの比重−ポリエーテルポリオールの比重)が、0.03以上である請求項1又は2に記載のクリーニングブレードの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013270264A JP6150723B2 (ja) | 2013-12-26 | 2013-12-26 | クリーニングブレードの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013270264A JP6150723B2 (ja) | 2013-12-26 | 2013-12-26 | クリーニングブレードの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015125320A JP2015125320A (ja) | 2015-07-06 |
JP6150723B2 true JP6150723B2 (ja) | 2017-06-21 |
Family
ID=53536047
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013270264A Active JP6150723B2 (ja) | 2013-12-26 | 2013-12-26 | クリーニングブレードの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6150723B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6544156B2 (ja) * | 2015-09-04 | 2019-07-17 | 富士ゼロックス株式会社 | クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4927555A (ja) * | 1972-07-08 | 1974-03-12 | ||
JPH0815750A (ja) * | 1994-07-01 | 1996-01-19 | Olympus Optical Co Ltd | 視線検出装置 |
JP5030094B2 (ja) * | 2006-06-27 | 2012-09-19 | シンジーテック株式会社 | ブレード部材及びその製造方法 |
JP5051758B2 (ja) * | 2006-06-27 | 2012-10-17 | シンジーテック株式会社 | 導電性ブレード部材及びその製造方法 |
JP2008268493A (ja) * | 2007-04-19 | 2008-11-06 | Bando Chem Ind Ltd | 電子写真装置用クリーニングブレード及びその製造方法 |
JP5288455B2 (ja) * | 2007-06-26 | 2013-09-11 | シンジーテック株式会社 | クリーニングブレード部材 |
JP2011186141A (ja) * | 2010-03-08 | 2011-09-22 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | クリーニングブレード |
US20120146265A1 (en) * | 2010-12-14 | 2012-06-14 | Xerox Corporation | Intermediate transfer member method of manufacture |
-
2013
- 2013-12-26 JP JP2013270264A patent/JP6150723B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015125320A (ja) | 2015-07-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5288455B2 (ja) | クリーニングブレード部材 | |
JPWO2008078461A1 (ja) | 電子写真装置用クリーニングブレード及びその製造方法 | |
JP6094780B2 (ja) | クリーニングブレード | |
CN107430375B (zh) | 清洁刮板 | |
JP2017048305A (ja) | 熱硬化型ポリウレタン | |
JP6150723B2 (ja) | クリーニングブレードの製造方法 | |
JP5797439B2 (ja) | 画像形成装置用クリーニングブレード | |
JP4222521B2 (ja) | 電子写真装置用弾性部材及びその製造方法 | |
JP4447379B2 (ja) | クリーニングブレードの製造方法 | |
JP6284296B2 (ja) | 電子写真装置用クリーニングブレード | |
JP6628063B2 (ja) | クリーニングブレード | |
JP2008268493A (ja) | 電子写真装置用クリーニングブレード及びその製造方法 | |
JP2011141449A (ja) | クリーニングブレード | |
CN107430374A (zh) | 清洁刮板 | |
JP6460358B2 (ja) | クリーニングブレード | |
JP5558659B2 (ja) | 電子写真装置用クリーニングブレード及びその製造方法 | |
JP2001305858A (ja) | 電子写真装置用ブレードの製造方法及び電子写真装置用ブレード体 | |
JP2008133413A (ja) | 熱硬化ウレタンエラストマー形成性組成物およびその製造方法 | |
JP5615138B2 (ja) | クリーニングブレード | |
JP6545937B2 (ja) | 紙送りローラ | |
JPH0912192A (ja) | ポリウレタンローラ | |
JP4703197B2 (ja) | ブレードの製造方法 | |
JP2011186141A (ja) | クリーニングブレード | |
JP5060158B2 (ja) | 電子写真装置用クリーニングブレード及びその製造方法 | |
JP2005345634A (ja) | クリーニングブレード及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160915 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170426 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170502 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170523 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6150723 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |