JP6150723B2 - クリーニングブレードの製造方法 - Google Patents

クリーニングブレードの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6150723B2
JP6150723B2 JP2013270264A JP2013270264A JP6150723B2 JP 6150723 B2 JP6150723 B2 JP 6150723B2 JP 2013270264 A JP2013270264 A JP 2013270264A JP 2013270264 A JP2013270264 A JP 2013270264A JP 6150723 B2 JP6150723 B2 JP 6150723B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning blade
polyol
polyurethane composition
mold
polyurethane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013270264A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015125320A (ja
Inventor
三浦 博之
博之 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP2013270264A priority Critical patent/JP6150723B2/ja
Publication of JP2015125320A publication Critical patent/JP2015125320A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6150723B2 publication Critical patent/JP6150723B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、普通紙複写機、普通紙ファクシミリ、レーザービームプリンター等の静電方式の画像形成装置において感光体表面の残存トナーを除去する画像形成装置用クリーニングブレードの製造方法に関する。
画像形成装置において使用する弾性体ブレードとして、ポリウレタンエラストマーを使用したクリーニングブレードが一般的に使用される。
近年、高画質の画像形成のために粒子径が小さな球状の重合法トナーが使用されて、このような球状小粒子径のトナーを使用した場合のブレードの耐摩耗性改善、クリーニング性確保を目的としたクリーニングブレード及びその製造方法が公知である(特許文献1及び2)。
エステルポリオールを用いたポリウレタンエラストマーは、耐摩耗性は良いが温度依存性が悪い。一方、エーテルポリオールを用いたポリウレタンエラストマーは、耐摩耗性は悪いが、温度依存性は良い。そこで、前記特許文献1及び2では、感光体に接触する部分には耐摩耗性の点からエステルポリオールを用いたポリウレタンエラストマーを用い、感光体と接触しない部分は、温度依存性の点から、エーテルポリオールを用いたポリウレタンエラストマーを用いている。
特開2008―268493号公報 特開2002―214989号公報
しかし、特許文献1及び2では、遠心成形機の金型内で1層目を注型、硬化した後に2層目を注型、硬化させて2層構造を形成しているため、脱型までの時間が長く、生産性が悪い。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、脱型までの時間が短く、生産性に優れた少なくとも2層の積層構造を有するクリーニングブレードの製造方法を提供することである。
本発明のクリーニングブレードの製造方法は、遠心成形法を用いて少なくとも2層の積層構造を有するクリーニングブレードの製造方法であって、ポリエステルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Aと、ポリエーテルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Bとを同時に金型に流し込む工程を有する。
本発明によれば、脱型までの時間が短く、生産性に優れた少なくとも2層の積層構造を有するクリーニングブレードの製造方法を提供することができる。
実施例で得られたクリーニングブレードのIRスペクトルを示すチャート 比較例1で得られたクリーニングブレードのIRスペクトルを示すチャート 比較例2で得られたクリーニングブレードのIRスペクトルを示すチャート
本実施形態のクリーニングブレードの製造方法は、遠心成形法を用いて少なくとも2層の積層構造を有するクリーニングブレードの製造方法であって、ポリエステルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Aと、ポリエーテルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Bとを同時に金型に流し込む工程を有する。
<ポリエステルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Aと、ポリエーテルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Bとを同時に金型に流し込む工程>
当該工程は、ポリエステルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Aと、ポリエーテルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Bとを同時に金型に流し込む工程である。ポリエステルポリオールは、一般に、ポリエーテルポリオールよりも高い比重を有し、かつポリエーテルポリオールと相溶性が悪い。そのため、ポリエステルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Aと、ポリエーテルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Bとを同時に金型に流し込むことにより、当該金型の回転の遠心力でポリウレタン組成物Aが外側に集まるため、2層構造を有するクリーニングブレードを製造することができる。従って、本実施形態のクリーニングブレードの製造方法によれば、従来のように、遠心成形機の金型内で1層目を注型、硬化した後に2層目を注型、硬化させる必要がないため、脱型までの時間を短くすることができ、生産性を向上させることができる。
本実施形態に係る「ポリエステルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Aと、ポリエーテルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Bとを同時に金型に流し込む工程」における「同時」は、10秒以下、好ましくは5秒以下の時間的なずれを含む。前記ポリウレタン組成物A及び前記ポリウレタン組成物Bが硬化する前であれば、金型の回転の遠心力でポリウレタン組成物Aが外側に集まる。そのため、当該工程における「同時」が10秒以下の時間的なずれを含んでも、本実施形態のクリーニングブレードの製造方法の効果が得られる。
本実施形態のクリーニングブレードの製造方法は、遠心成形法を用いて少なくとも2層の積層構造を有するクリーニングブレードの製造方法である。当該遠心成形法の製造方法に用いられる遠心成形機及び金型は、従来公知のものを用いることができる。従来公知の遠心成形法によるクリーニングブレードの製造方法の例としては、高速で回転する加熱した円筒形状の金型に、クリーニングブレードを構成するポリウレタン組成物を流し込み、加熱、硬化させることが挙げられる。
<ポリウレタン組成物A>
ポリウレタン組成物Aは、ポリオール成分としてポリエステルポリオールを含有する。本実施形態に用いることができるポリエステルポリオールとしては、公知のポリエステルポリオールを用いることができる。当該ポリエステルポリオールとしては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マレイン酸等のジカルボン酸の1種以上と、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール等のグリコールの1種以上を縮重合させて得られる縮合系ポリエステルポリオール、側鎖含有グリコールに加えて必要に応じてエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール等のグリコールの1種以上を開始剤としてε−カプロラクトンやγ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン等のラクトン化合物の開環重合により得られるラクトン系ポリエステルが例示できる。ポリカーボネートポリオールは、例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオールとホスゲン、ジアリルカーボネート(例えばジフェニルカーボネート)もしくは環式カーボネート(例えばプロピレンカーボネート)との反応により得られるポリカーボネートポリオールが例示できる。これらのポリエステルポリオールは、単独で使用しても良く、2種以上を併用しても良い。
前記ポリウレタン組成物Aは、ポリイソシアネート成分を含有する。当該ポリイソシアネート成分としては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4(2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキサメチレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニル4,4’−ジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネートなどが挙げられるが、これらの中でも、より耐摩耗性に優れたブレードが得られることから、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネートの使用が好ましい。
前記ポリウレタン組成物Aは、必要に応じて架橋剤や鎖延長剤を含有しても良い。
前記架橋剤としては、具体的にはグリセリン、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミン、ペンタエリスリトールなどの3官能ないし4官能の多価アルコールを例示することができる。また前記鎖延長剤としては、ポリウレタンの技術分野において公知の鎖延長剤を使用することができ、具体的にはエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどのグリコールを例示することができる。
前記ポリオール成分、前記ポリイソシアネート成分、架橋剤および鎖延長剤を含有するポリウレタン組成物A中のNCO/OH等量比(NCOインデックス)は、0.90〜1.20であることが好ましく、1.00〜1.10であることがより好ましい。
前記ポリウレタン組成物Aは、前記ポリオール成分、前記ポリイソシアネート成分、前記架橋剤、及び前記鎖延長剤をそのまま用いて含有させても良いし(ワンショット法)、前記ポリオール成分の少なくとも一部と前記ポリイソシアネート成分とで予めプレポリマーを作成し、当該プレポリマーと、残りの前記ポリオール成分、前記架橋剤、及び前記鎖延長剤を含有する硬化剤成分と、を反応させても良い(プレポリマー法)。
<ポリウレタン組成物B>
ポリウレタン組成物Bは、ポリオール成分としてポリエーテルポリオールを含有する。本実施形態に用いることができるポリエーテルポリオールとしては、公知のポリエーテルポリオールを用いることができる。当該ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール等のグリコールの1種以上を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等の環状エーテルを開環付加重合させたポリオール化合物が例示できる。これらのポリエーテルポリオールは、単独で使用しても良く、2種以上を併用しても良い。
前記ポリエーテルポリオールは、前記ポリウレタン組成物Aに含有されるポリエステルポリオールよりも比重が低く、かつ、当該ポリエステルポリオールと相溶性が悪いものが好ましい。
前記ポリエステルポリオールと前記ポリエーテルポリオールの比重差(ポリエステルポリオールの比重−ポリエーテルポリオールの比重)は、遠心分離を可能にする観点から、0.03以上が好ましく、0.05以上がより好ましい。
前記ポリエステルポリオールの溶解度パラメータ(SP値)と、前記ポリエーテルポリオールの溶解度パラメータ(SP値)は、反相溶性の観点から、△0.5以上が好ましく、△1.0以上がより好ましい。なお、溶解度パラメーターはFedorsの推算法により求めた。
前記ポリウレタン組成物Bは、ポリイソシアネート成分を含有する。当該ポリイソシアネート成分としては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)などの公知のジイソシアネートを使用することができる。
前記ポリウレタン組成物Bは、必要に応じて架橋剤や鎖延長剤を含有しても良い。
前記架橋剤としては、具体的にはグリセリン、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミン、ペンタエリスリトールなどの3官能ないし4官能の多価アルコールを例示することができる。また前記鎖延長剤としては、ポリウレタンの技術分野において公知の鎖延長剤を使用することができ、具体的にはエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどのグリコールを例示することができる。
前記ポリオール成分、前記ポリイソシアネート成分、架橋剤および鎖延長剤を含有するポリウレタン組成物B中のNCO/OH等量比(NCOインデックス)は、0.90〜1.20であることが好ましく、1.00〜1.10であることがより好ましい。
前記ポリウレタン組成物Bは、前記ポリオール成分、前記ポリイソシアネート成分、前記架橋剤、及び前記鎖延長剤をそのまま用いて含有させても良いし(ワンショット法)、前記ポリオール成分の少なくとも一部と前記ポリイソシアネート成分とで予めプレポリマーを作成し、当該プレポリマーと、残りの前記ポリオール成分、前記架橋剤、及び前記鎖延長剤を含有する硬化剤成分と、を反応させても良い(プレポリマー法)。
ポリエステルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Aと、ポリエーテルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Bとを同時に金型に流し込む工程において、ポリウレタン組成物Aに対するポリウレタン組成物Bの量は、積層構造を有するクリーニングブレードを得る観点から、ポリウレタン組成物A100質量部に対してポリウレタン組成物Bが10〜90質量部が好ましい。
本実施形態のクリーニングブレードの製造方法は、例えば以下の成形工程を有していても良い。
<1>シート成形法
1)前記イソシアネート基含有擬似プレポリマー及び前記硬化剤組成物を含有する反応原液組成物をシート状に注型して反応硬化させて原反シートとし、当該原反シートを裁断して(裁断工程)クリーニングブレードとする。シート成形においては、一般に遠心成形法が使用される。
2)クリーニングブレードを画像形成装置に装着するための基材(金具など)に接着などにより装着してクリーニングブレードとする。
<2>直接成形法
成形すべきクリーニングブレードの形状のキャビティーを有する金型に必要に応じてクリーニングブレードを画像形成装置に装着するための基材(金具など)を配設し、成形キャビティーに反応原液組成物を注型してクリーニングブレードないしクリーニングブレードを成形する。
本実施形態のクリーニングブレードの製造方法によれば、少なくとも2層の積層構造を有するクリーニングブレードの生産性を向上させることができる。
以下、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明は当該実施例に限定されるものではない。
[測定、評価方法]
(溶解度パラメーターの算出方法)
使用した可塑剤の溶解度パラメーターは、下記Fedorsの式より算出した。
Fedorsの式:
SP値(δ)=(Ev/v)1/2=(ΣΔei/ΣΔvi)1/2
Ev:蒸発エネルギー
v:モル体積
Δei:各成分の原子又は原子団の蒸発エネルギー
Δvi:各原子又は原子団のモル体積
上記の式の計算に使用する各原子又は原子団の蒸発エネルギー、モル体積はR.F.Fedors,Polym.Eng.Sci.,14,147(1974)を参照することができる。
(比重)
JIS Z8807−1976に準拠して行った。4cm×8.5cmの短冊状(厚み:任意)に切り出したポリウレタン弾性体を比重測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定には比重計(ザルトリウス社製)を用い、比重を測定した。
(積層構造の評価)
IRスペクトル測定装置FT/IR−4200(日本分光)を使用し、下記にて製造したクリーニングブレードの、遠心成形時に外側になっていた面(金型に面していた側)及び遠心成形時に内側になっていた面(空気に面していた側)のIRスペクトルを測定した。エーテル結合を示す1100cm−1のスペクトルの有無により層構造を評価した。
(実機評価)
下記にて製造したクリーニングブレードを、所定の金具に接着してクリーニングブレードとした。このクリーニングブレードを、重合トナーを使用した静電転写プロセス方式のフルカラーのプリンターであるIPSIO SP C821(リコー社製)にポリウレタン組成物Aの層が感光体に当接するように装着して画像評価を行った。画像評価は23℃、54%Rh環境にて、連続10,000枚画像形成後に確認した。
(実施例)
(ポリウレタン組成物Aの調整)
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)38.5質量部とポリエステルグリコールであるニッポラン4040(ポリエチレンアジペートジオール2000;日本ポリウレタン工業製、比重1.17、SP値10.9)61.5質量部を添加し、窒素気流中にて80℃にて3時間反応させてNCO基含有擬似プレポリマーAを作成した。前記疑似プレポリマーA 100質量部を80℃に加熱し、ニッポラン4040を44.3質量部、架橋剤としてトリメチロールプロパン(TMP)4.1質量部、鎖延長剤として1,4ブタンジオール(BD)4.3質量部を添加、撹拌してポリウレタン組成物Aを調整した。
(ポリウレタン組成物Bの調整)
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)55.6質量部とポリエーテルグリコールであるPTMG1000(ポリテトラメチレンエーテルグリコール1000;三菱化学製、比重0.98、SP値9.4)44.4質量部を反応させて疑似プレポリマーBを作製した。得られた疑似プレポリマーB100質量部を80℃に加熱し、PTMG1000を49.5質量部、架橋剤としてトリメチロールプロパンを2.2質量部、鎖延長剤として1,4ブタンジオール8.5質量部を添加、撹拌してポリウレタン組成物Bを調整した。
遠心成形機の金型を150℃に予熱し、回転させ、前記ポリウレタン組成物Aを当該金型に流し込みながらポリウレタン組成物Bを流し込んだ。その後、当該金型を回転させながら20分間硬化させて成形し、脱型した。
(比較例1)
前記ポリウレタン組成物Aを金型に流し込んで10分間硬化させた後にポリウレタン組成物Bを流し込んで20分間硬化させて成形した以外は実施例と同様にした。
(比較例2)
(ポリウレタン組成物Cの調整)
前記疑似プレポリマーA100質量部と前記疑似プレポリマーB100質量部を80℃に加熱し、ニッポラン4040を44.3質量部、PTMG1000を49.5質量部、架橋剤としてトリメチロールプロパンを6.3質量部、鎖延長剤として1,4ブタンジオール12.8質量部を添加、撹拌してポリウレタン組成物Cを調整した。
前記ポリウレタン組成物Cを金型に流し込み、20分間硬化させ、成形した以外は実施例と同様にした。
前記評価結果を表1、及び図1〜3に示す。
Figure 0006150723
図1は、前記実施例で得られたクリーニングブレードのIRスペクトルを示すチャートである。図1中のチャート11は遠心成形時に外側になっていた面(金型に面していた側)のIRスペクトルを示すチャートである。図1中のチャート12は遠心成形時に内側になっていた面(空気に面していた側)のIRスペクトルを示すチャートである。チャート11では、1100cm−1にエーテル結合を示すスペクトルが見られない。一方、チャート12では、1100cm−1にエーテル結合を示すスペクトルが見られる。従って、当該クリーニングブレードが、ポリエステルポリオールをポリオール成分として含有するポリウレタン弾性体と、ポリエーテルポリオールをポリオール成分として含有するポリウレタン弾性体との積層構造を有していることが判る。
図2は、前記比較例1で得られたクリーニングブレードのIRスペクトルを示すチャートである。図2中のチャート21は遠心成形時に外側になっていた面(金型に面していた側)のIRスペクトルを示すチャートである。図2中のチャート22は遠心成形時に内側になっていた面(空気に面していた側)のIRスペクトルを示すチャートである。チャート21では、1100cm−1にエーテル結合を示すスペクトルが見られない。一方、チャート22では、1100cm−1にエーテル結合を示すスペクトルが見られる。従って、当該クリーニングブレードが、ポリエステルポリオールをポリオール成分として含有するポリウレタン弾性体と、ポリエーテルポリオールをポリオール成分として含有するポリウレタン弾性体との積層構造を有していることが判る。
図3は、前記比較例2で得られたクリーニングブレードのIRスペクトルを示すチャートである。図3中のチャート31は遠心成形時に外側になっていた面(金型に面していた側)のIRスペクトルを示すチャートである。図3中のチャート32は遠心成形時に内側になっていた面(空気に面していた側)のIRスペクトルを示すチャートである。チャート31、チャート32いずれにおいても、1100cm−1にエーテル結合を示すスペクトルが見られる。従って、当該クリーニングブレードが、ポリエステルポリオールをポリオール成分として含有するポリウレタン弾性体と、ポリエーテルポリオールをポリオール成分として含有するポリウレタン弾性体との積層構造を有していないことが判る。
実施例では、従来の成形方法(比較例1)よりも短い成形時間で、実機評価で問題のない積層構造のクリーニングブレードを製造することができた。比較例2では、従来の成形方法(比較例1)よりも短い成形時間で製造することができるが、積層構造のクリーニングブレードが得られず、実機評価で良い結果が得られなかった。
本発明は、普通紙複写機、普通紙ファクシミリ、レーザービームプリンター等の静電方式の画像形成装置において感光体表面の残存トナーを除去する画像形成装置用クリーニングブレードの製造方法に好適に利用することができる。

Claims (3)

  1. 遠心成形法を用いて少なくとも2層の積層構造を有するクリーニングブレードの製造方法であって、
    ポリエステルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Aと、ポリエーテルポリオールをポリオール成分として有するポリウレタン組成物Bとを同時に金型に流し込む工程を有する、クリーニングブレードの製造方法。
  2. 前記ポリエーテルポリオールが、前記ポリエステルポリオールよりも比重が低い請求項1に記載のクリーニングブレードの製造方法。
  3. 前記ポリエステルポリオールと前記ポリエーテルポリオールの比重差(ポリエステルポリオールの比重−ポリエーテルポリオールの比重)が、0.03以上である請求項1又は2に記載のクリーニングブレードの製造方法。
JP2013270264A 2013-12-26 2013-12-26 クリーニングブレードの製造方法 Active JP6150723B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013270264A JP6150723B2 (ja) 2013-12-26 2013-12-26 クリーニングブレードの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013270264A JP6150723B2 (ja) 2013-12-26 2013-12-26 クリーニングブレードの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015125320A JP2015125320A (ja) 2015-07-06
JP6150723B2 true JP6150723B2 (ja) 2017-06-21

Family

ID=53536047

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013270264A Active JP6150723B2 (ja) 2013-12-26 2013-12-26 クリーニングブレードの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6150723B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6544156B2 (ja) * 2015-09-04 2019-07-17 富士ゼロックス株式会社 クリーニングブレード、クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4927555A (ja) * 1972-07-08 1974-03-12
JPH0815750A (ja) * 1994-07-01 1996-01-19 Olympus Optical Co Ltd 視線検出装置
JP5030094B2 (ja) * 2006-06-27 2012-09-19 シンジーテック株式会社 ブレード部材及びその製造方法
JP5051758B2 (ja) * 2006-06-27 2012-10-17 シンジーテック株式会社 導電性ブレード部材及びその製造方法
JP2008268493A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Bando Chem Ind Ltd 電子写真装置用クリーニングブレード及びその製造方法
JP5288455B2 (ja) * 2007-06-26 2013-09-11 シンジーテック株式会社 クリーニングブレード部材
JP2011186141A (ja) * 2010-03-08 2011-09-22 Toyo Tire & Rubber Co Ltd クリーニングブレード
US20120146265A1 (en) * 2010-12-14 2012-06-14 Xerox Corporation Intermediate transfer member method of manufacture

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015125320A (ja) 2015-07-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5288455B2 (ja) クリーニングブレード部材
JPWO2008078461A1 (ja) 電子写真装置用クリーニングブレード及びその製造方法
JP6094780B2 (ja) クリーニングブレード
CN107430375B (zh) 清洁刮板
JP2017048305A (ja) 熱硬化型ポリウレタン
JP6150723B2 (ja) クリーニングブレードの製造方法
JP5797439B2 (ja) 画像形成装置用クリーニングブレード
JP4222521B2 (ja) 電子写真装置用弾性部材及びその製造方法
JP4447379B2 (ja) クリーニングブレードの製造方法
JP6284296B2 (ja) 電子写真装置用クリーニングブレード
JP6628063B2 (ja) クリーニングブレード
JP2008268493A (ja) 電子写真装置用クリーニングブレード及びその製造方法
JP2011141449A (ja) クリーニングブレード
CN107430374A (zh) 清洁刮板
JP6460358B2 (ja) クリーニングブレード
JP5558659B2 (ja) 電子写真装置用クリーニングブレード及びその製造方法
JP2001305858A (ja) 電子写真装置用ブレードの製造方法及び電子写真装置用ブレード体
JP2008133413A (ja) 熱硬化ウレタンエラストマー形成性組成物およびその製造方法
JP5615138B2 (ja) クリーニングブレード
JP6545937B2 (ja) 紙送りローラ
JPH0912192A (ja) ポリウレタンローラ
JP4703197B2 (ja) ブレードの製造方法
JP2011186141A (ja) クリーニングブレード
JP5060158B2 (ja) 電子写真装置用クリーニングブレード及びその製造方法
JP2005345634A (ja) クリーニングブレード及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160915

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170502

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170523

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6150723

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350