JP5615138B2 - クリーニングブレード - Google Patents
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まず、ジイソシアネート化合物および数平均分子量(Mw)が2000〜4000であるポリカプロラクトンジオール(P1)を反応させて、イソシアネート基含有擬似プレポリマーを製造する。イソシアネート基含有擬似プレポリマーを製造するためのポリカプロラクトンジオール(P1)は、数平均分子量(Mw)が2000〜3000であることがより好ましい。また、かかるイソシアネート基含有擬似プレポリマーにおけるNCO/OH当量比(NCOインデックス)は、4〜6であることが好ましい。
つぎに、ジイソシアネート化合物およびポリカプロラクトンジオール(P1)の一部を反応させたイソシアネート基含有擬似プレポリマーと、残りのポリカプロラクトンジオール(P1)およびポリカプロラクトンジオール(P2)を含有するポリオール化合物と、硬化剤成分と、を反応させる擬似プレポリマー法によりポリウレタン弾性体を製造する。イソシアネート基含有擬似プレポリマーと反応させるポリオール化合物は、少なくともポリカプロラクトンジオール(P1)および数平均分子量(Mw)が500〜1000であるポリカプロラクトンジオール(P2)を混合することにより、数平均分子量(Mw)を1500〜1950となるように調整する。混合後のポリオール化合物は、数平均分子量(Mw)が1500〜1800であることがより好ましい。また、上述したイソシアネート基含有擬似プレポリマー、ポリオール化合物、および硬化剤成分を含有する反応原液組成物の硬化反応におけるNCO/OH当量比(NCOインデックス)は、0.95〜1.2であることが好ましく、1.05〜1.10であることがより好ましい。
1)反応原液組成物をシート状に注型して反応硬化させて原反シートとし、該原反シートを裁断して(裁断工程)ブレードとする。シート成形においては、一般に遠心成形法が使用される。
2)ブレードを画像形成装置に装着するための基材(金具など)に接着などにより装着してブレードユニットとする。
成形すべきブレードの形状のキャビティーを有する金型に必要に応じてブレードを画像形成装置に装着するための基材(金具など)を配設し、成形キャビティーに反応原液組成物を注型してブレードないしブレードと基材が一体化されたブレードユニットを成形する。
下記にて製造したポリウレタン弾性体を、所定の金具に接着してクリーニングブレードとした。このクリーニングブレードを、重合トナーを使用した静電転写プロセス方式のフルカラーのプリンターであるIPSIO SP C811(リコー社製)に装着して耐摩耗性評価を行った。評価は23℃、54%Rh環境にて行った。
耐摩耗性評価は、連続15,000枚画像形成を行った後にクリーニングブレードを取り外し、両端と中央部の3箇所を、感光体との当接部の断面が見えるように幅方向に裁断し,断面をデジタルマイクロスコープVHX100(キーエンス社)にて観察し、クリーニングブレードの摩耗断面積(μm2)および最大摩耗深さ(μm)に基づいて評価した。結果は表1の下段に示す。
上記評価後のクリーニングブレードを、両端と中央部の3箇所を、感光体との当接部の断面が見えるように幅方向に裁断し,断面をデジタルマイクロスコープVHX100(キーエンス社)にて観察した。摩耗断面積は、図1のエッジの摩耗により形成された三角形Aの面積(μm2)の平均値であり、最大摩耗深さは図1のY(μm)の最大値である。tはクリーニングブレードの厚さである。
ポリウレタンの硬度(°)は、JIS−K 6253に準拠して、23℃にて測定した。
ポリウレタンの反発弾性(%)は、JIS−K 6255に準拠して、23℃にて測定した。
ポリウレタンのヤング率(MPa)および25%モジュラス(M25)(MPa)についてはJIS K6254に準拠し、100%モジュラス(M100)(MPa)、300%モジュラス(M300)(MPa)、引張強度(MPa)および伸び(%)についてはJIS K6251に準拠し、引裂強度(N/mm)についてはJIS K6252に準拠し、永久伸び(%)についてはJIS K6273に準拠し、それぞれ23±3℃にて測定した。
数平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ)にて測定し、標準ポリスチレンにより換算した。
GPC装置:島津製作所製、LC−10A
カラム:Polymer Laboratories社製、(PLgel、5μm、500Å)、(PLgel、5μm、100Å)、及び(PLgel、5μm、50Å)の3つのカラムを連結して使用
流量:1.0ml/min
濃度:1.0g/l
注入量:40μl
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン
表1上段に記載の配合比率にて、イソシアネート基含有擬似プレポリマーを製造した。かかるイソシアネート基含有擬似プレポリマーと、残りのポリカプロラクトンジオール(P1)およびポリカプロラクトンジオール(P2)を含有するポリオール化合物と、硬化剤成分と、を反応させる擬似プレポリマー法によりポリウレタン弾性体を製造した。なお、イソシアネート基含有擬似プレポリマーと反応させるポリオール化合物は、実施例1ではMw=1900、実施例2ではMw=1750、実施例3ではMw=1500、実施例4ではMw=1500、実施例5ではMw=1750となるように、ポリカプロラクトンジオール(P1)およびポリカプロラクトンジオール(P2)を混合することにより調整した。
PCL205;直鎖状グリコールを開始剤とするポリカプロラクトンジオール(数平均分子量530、水酸基価214;ダイセル化学工業)
PCL210N;直鎖状グリコールを開始剤とするポリカプロラクトンジオール(数平均分子量1000、水酸基価112.2;ダイセル化学工業)
BD:1,4−ブタンジオール(鎖延長剤)
TMP:トリメチロールプロパン(架橋剤)
MDI:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
Claims (2)
- 静電転写プロセスを利用した画像形成装置に使用するポリウレタン弾性体を備えるクリーニングブレードであって、
前記ポリウレタン弾性体が、ジイソシアネート化合物および数平均分子量(Mw)が2000〜4000であるポリカプロラクトンジオール(P1)を反応させて得られたイソシアネート基含有擬似プレポリマーと、少なくとも前記ポリカプロラクトンジオール(P1)および数平均分子量(Mw)が500〜1000であるポリカプロラクトンジオール(P2)を混合してなり、混合後の数平均分子量(Mw)が1500〜1800であるポリオール化合物と、硬化剤成分と、を反応させることにより得られたポリウレタンであることを特徴とするクリーニングブレード。 - 静電転写プロセスを利用した画像形成装置に使用するポリウレタン弾性体を備えるクリーニングブレードの製造方法であって、
ジイソシアネート化合物および数平均分子量(Mw)が2000〜4000であるポリカプロラクトンジオール(P1)を反応させて、イソシアネート基含有擬似プレポリマーを製造するプレポリマー製造工程と、
前記イソシアネート基含有擬似プレポリマーと、少なくとも前記ポリカプロラクトンジオール(P1)および数平均分子量(Mw)が500〜1000であるポリカプロラクトンジオール(P2)を混合してなり、混合後の数平均分子量(Mw)が1500〜1800であるポリオール化合物と、硬化剤成分と、を反応させて、ポリウレタン弾性体を製造するポリウレタン製造工程と、を含むことを特徴とするクリーニングブレードの製造方法。
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