JP2539317B2 - 電子写真複写機用クリ―ニング・ブレ―ドの製造方法 - Google Patents

電子写真複写機用クリ―ニング・ブレ―ドの製造方法

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JP2539317B2 JP8246692A JP8246692A JP2539317B2 JP 2539317 B2 JP2539317 B2 JP 2539317B2 JP 8246692 A JP8246692 A JP 8246692A JP 8246692 A JP8246692 A JP 8246692A JP 2539317 B2 JP2539317 B2 JP 2539317B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機用クリ
ーニング・ブレードの製造方法に関し、詳しくは、ポリ
ウレタンエラストマーからなり、耐久性にすぐれる電子
写真複写機用クリーニング・ブレードの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】普通紙を記録紙として用いる静電式電子
写真複写機によれば、一般に、感光体の表面に放電によ
り静電荷を与え、その上に画像を露光して静電潜像を形
成し、次に、逆極性を帯びたトナーを静電潜像に付着さ
せて現像し、そのトナー像を記録紙に転写し、最後に、
トナー像が転写された記録紙を加熱加圧し、トナーを記
録紙上に定着させることによつて複写を行なう。
【0003】従つて、複数枚の記録紙に順次複写を行な
うためには、上記工程において、感光体より記録紙にト
ナー像を転写した後、感光体の表面に残留するトナーを
除去する必要があり、その除去方式の一つとして、ブレ
ードを感光体表面に圧接し、感光体を摺擦してクリーニ
ングするブレード・クリーニング方式が知られている。
このブレード・クリーニング方式のためのブレードに
は、特に、耐摩耗性等の機械的強度、寸法精度、耐トナ
ー性、感光体を傷付けない等の特性にすぐれていること
から、ポリウレタンエラストマーからなる成形物が好ま
しく用いられている。
【0004】このポリウレタンエラストマーには、クリ
ーニング・ブレードに要求される物性を考慮して、従
来、熱硬化型のポリウレタンエラストマーが用いられて
おり、ポリオール成分として、ポリエチレンアジペート
エステルやポリカプロラクトンエステルを用い、ポリイ
ソシアネート成分として、4,4'−ジフエニルメタンジイ
ソシアネートを用いてウレタンプレポリマーを調製し、
これに硬化剤を加えて、所定の型内に注入し、架橋硬化
させた後、常温で熟成することによつて製造されてい
る。上記硬化剤としては、通常、1,4−ブタンジオール
等の二価アルコールとトリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール等の三価以上の多価アルコールとが併用
される。
【0005】しかし、一般に、従来より知られている上
述したようなポリウレタンエラストマーからなるクリー
ニング・ブレードは、特に、例えば、A4判紙50枚/
分以上の高速複写機に適用された場合、比較的短時間の
間にフイルミング、紙粉の介在等による複写画像不良、
クリーニング・ブレードのエツジが欠損し、その結果と
して、感光体上の残留トナーが完全に除去されない現
象、即ち、残留トナーの拭き残しを生じるので、クリー
ニング・ブレードを頻繁に交換することが必要となる。
【0006】そこで、従来、その対策として、クリーニ
ング・ブレードを構成するポリウレタンエラストマーの
摩擦係数を低減させる、感光体の摩擦係数を低減させ
る、トナーに潤滑剤を添加する、複写機に複数のクリー
ニング・ブレードを据え付け、定期的に自動的にクリー
ニング・ブレードを交換する等、種々の方策が提案され
ている。しかしながら、これらの方法は、得られる画像
品質への悪影響等があつて、いずれも十分な効果を発揮
していないうえに、装置の大型化や維持費用の増加を招
く問題もある。
【0007】特に、セレン−ヒ素系の粗面化された感光
体を備えた複写機においては、感光体が長期間にわたつ
てクリーニング・ブレードに摺擦される間に初期の粗面
が摩滅し、鏡面化されるので、摩擦係数が上昇したり、
或いは高品質の複写画像を得るために、微小なトナーを
用いた場合に、クリーニング不良を生じる傾向があり、
かくして、クリーニング・ブレードの寿命が短い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリウレタ
ンエラストマーからなる電子写真複写機用クリーニング
・ブレードにおける上述したような問題を解決するため
になされたものであつて、感光体を摩滅させることが少
なく、また、紙粉の介在や微小トナーによるフイルミン
グが生じ難く、かくして、耐久性にすぐれる電子写真複
写機用クリーニング・ブレードを製造する方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明による電子写真複
写機用クリーニング・ブレードの製造方法は、ポリイソ
シアネートと分子量1000〜3000のポリカプロラ
クトンエステルジオールとから調製したイソシアネート
基含量8〜20%の擬プレポリマーに分子量1000〜
3000の高分子量ポリオールと分子量60〜250の
低分子量ポリオールとからなる硬化剤を水酸基/イソシ
アネート基当量比0.8〜0.9として混合攪拌し、予め加
熱した型内に注入して、得られる弾性体にJIS A硬
度65〜80を有せしめると共に、130〜250Kg/
cm2 の300%モジユラスと20℃において45%以上
の反発弾性とを有せしめることを特徴とする。
【0010】本発明による方法によれば、先ず、ポリイ
ソシアネートと分子量1000〜3000のポリカプロ
ラクトンエステルジオールとからイソシアネート基含量
8〜20%のウレタン擬プレポリマーが常法によつて調
製される。上記擬プレポリマーの調製において、ポリイ
ソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネ
ート、3,3'−ジメチルジフエニルジイソシアネート、4,
4'−ジフエニルメタンジイソシアネート、p−フエニレ
ンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト等のジイソシアネートが用いられるが、好適には4,4'
−ジフエニルメタンジイソシアネートが用いられる。
【0011】また、かかるポリイソシアネートと反応さ
せるべきポリオールとしては、分子量1000〜300
0のポリカプロラクトンエステルジオールが用いられ
る。このようなポリカプロラクトンエステルジオール
は、得られるポリウレタンが耐加水分解性にすぐれる点
からも、有利に用いられる。しかし、本発明において
は、これ以外にも、ポリオールとしては、例えば、ポリ
テトラメチレンアジペート、ポリメチルペンタンアジペ
ート、エチレンアジペートブチレンアジペート共重合
体、ヘキサメチレンアジペートネオペンチルアジペート
共重合体等であつて、分子量が1000〜3000の範
囲にあるものも用いることができる。
【0012】従来、電子写真複写機用クリーニング・ブ
レードは、一般に、先ず、イソシアネート基/水酸基の
当量比を1.1〜4.0 の範囲として、所定量の全量のポリ
イソシアネートと所定量の全量のポリオールとを60〜
90℃の温度で一括して反応させてプレポリマーを調製
し、次いで、このプレポリマーに低分子量の硬化剤を加
えて、架橋硬化させることによつて製造されている。か
かる方法は、所要量のポリイソシアネートとポリオール
とをすべて一括して用いてプレポリマーを調製するの
で、完全プレポリマー法と呼ばれている。
【0013】しかしながら、本発明の方法によれば、完
全プレポリマー法において所要量のポリイソシアネート
と所要量の高分子量ポリオールのうちの一部としての分
子量1000〜3000のポリカプロラクトンエステル
ジオールとを反応させて擬プレポリマーを調製し、次
に、上記高分子量ポリオールの残余に低分子量ポリオー
ルを加えて硬化剤となし、これを上記プレポリマーに加
え、硬化させることによつて、電子写真複写機用クリー
ニング・ブレードを得る。即ち、擬プレポリマーとは、
末端イソシアネート基を有するプレポリマーに遊離のポ
リイソシアネートを共存させた混合物をいい、本発明に
よる方法は、このような擬プレポリマーを用いるので、
以下、擬プレポリマー法と呼ぶこととする。
【0014】ここに、硬化剤成分として用いる高分子量
ポリオールは、擬プレポリマーの調製に用いた分子量1
000〜3000のポリカプロラクトンエステルジオー
ルと同じでもよく、或いは異なるものであつてもよい
が、好ましくは、擬プレポリマーの調製に用いた分子量
1000〜3000のポリカプロラクトンエステルジオ
ールが用いられる。また、このように、硬化剤成分とし
て用いる高分子量ポリオールの量は、本発明によれば、
完全プレポリマー法における高分子量ポリオールの所要
量の30モル%以上であることが好ましい。
【0015】他方、本発明において他の硬化剤成分とし
て用いる低分子量ポリオールは、分子量が60〜250
の範囲にあるものであれば、従来より知られている任意
のものを適宜に用いることができる。従つて、かかる低
分子量ポリオールとしては、例えば、1,4−ブタンジオ
ール、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
ヒドロキノン−ビス(2−ヒドロキシエチル)エーテ
ル、3,3'−ジクロロ−4,4'−ジアミノジフエニルメタ
ン、4,4'−ジアミノジフエニルメタン等の二価アルコー
ルや、1,1,1−トリメチロールプロパン、グリセリン、
1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオー
ル、トリメチロールエタン、1,1,1−トリス(ヒドロキ
シエトキシメチル)プロパン、ジグリセリン、ペンタエ
リスリトール等の三価及びそれ以上の多価アルコールを
挙げることができる。
【0016】特に、本発明においては、硬化剤成分とし
ての低分子量ポリオールは、二価アルコールと三価アル
コールとの混合物が好ましく用いられる。例えば、1,4
−ブタンジオールと1,1,1−トリメチロールプロパンと
が1,4−ブタンジオール/1,1,1−トリメチロールプロ
パンモル比60/40〜90/10の範囲の混合物が好
ましく用いられる。
【0017】更に、本発明においては、硬化剤は、前記
高分子量ポリオール100重量部に対して、上記のよう
な低分子量ポリオール5〜20重量部の範囲の混合物で
あつつて、しかも、前記擬プレポリマーの有するイソシ
アネート基に対する硬化剤の水酸基の当量数の比、即
ち、水酸基/イソシアネート基当量比が0.8〜0.9の範
囲となるように用いられる。最も好ましくは、上記水酸
基/イソシアネート基当量比は、0.82〜0.88の範囲
である。
【0018】本発明の方法によれば、前述した擬プレポ
リマーを上記硬化剤と共に混合攪拌した後、例えば、こ
れを遠心成形機の回転ドラム内に注入し、大判のポリウ
レタンエラストマーのシートを成形し、これを規定の寸
法に裁断した後、これに取付け具を接着固定することに
よつて、クリーニング・ブレードを得る。このようにし
て、本発明によれば、擬プレポリマー法によつて擬プレ
ポリマーを調製し、これに高分子量ポリオールと低分子
量ポリオールとからなる硬化剤を水酸基/イソシアネー
ト基当量比を0.8〜0.9の範囲として作用させることに
よつて、得られるポリウレタンエラストマーに硬度(J
IS A硬度)65〜80を有せしめると共に、130
〜250Kg/cm2 、好ましくは150〜200Kg/cm2
の300%モジユラスを有せしめることができる。
【0019】次に、20℃におけるポリウレタンエラス
トマーの反発弾性は、その分子鎖のミクロブラウン運動
性に関連し、ポリウレタンエラストマーのガラス転移点
(Tg)に大きく依存する。ここに、ガラス転移点は、
動的粘弾性試験によつて得られるエネルギー損失(tan
δ)のピーク温度をいう。従つて、本発明において、ポ
リウレタンエラストマーの20℃における反発弾性(J
IS K−6301による。)を45%以上とするに
は、目標とする硬度水準を定めた後に、下記のような方
法を用いればよい。即ち、第1には、用いるポリオール
を適宜に選択することによつて、第2には、前述した硬
化剤成分において、低分子量ポリオールの二官能成分と
三官能成分との比率を適宜に調節することによつて、そ
して、第3には、用いるポリイソシアネートと高分子量
ポリオールとの比率を調節するのである。反発弾性の上
限は、通常、75%である。反発弾性が75%を越える
ときは、感光体とクリーニング・ブレードとの摺擦時に
振動を生じ、クリーニング不良や鳴きを生じる。
【0020】尚、本発明による擬プレポリマー法によつ
て、従来の方法によるプレポリマー法と異なり、水酸基
/イソシアネート基の当量比を0.8〜0.9とすることに
よつて、300%モジユラスが高くなる理由は、未だ必
ずしも明らかではないが、従来、プレポリマーの調製に
用いられた高分子量ポリオールの一部を硬化剤成分とし
て、低分子量の硬化剤成分と共に、擬プレポリマーに対
して用いることによつて、得られるポリウレタンエラス
トマーの内部架橋構造、即ち、内部化学構造に変化が生
じた結果とみられ、具体的には、ハードセグメントの相
分離が阻害されて、均質構造に近くなつたためであると
みられる。
【0021】また、本発明において、クリーニング・ブ
レードの硬度(JIS A硬度)は、65〜80の範囲
が好適である。硬度が65よりも小さいときは、ゴム物
性が低く、一般に、強度が不足する。硬度が80を越え
るときは、クリーニング・ブレードが感光体の表面を傷
付けやすい。
【0022】
【発明の効果】一般に、クリーニング・ブレードによる
感光体のクリーニングは、そのエツジを回転する感光体
の表面に圧接することによつて行なわれる。このような
クリーニング操作において、エツジは感光体の表面に追
随して弾性変形し、次いで、弾性的に復元し、その際
に、トナー粒子を感光体の表面からはじき飛ばすことに
よつて、感光体の表面からトナー粒子を除去する。
【0023】即ち、エツジは、感光体の表面との間の摩
擦力によつて、感光体の回転方向に屈曲しつつ、追随し
て巻き込まれ、次いで、弾性力の作用によつて復元する
変化を短い間隔で繰り返しており、これによつて感光体
の表面をクリーニングすると共に、他方、この繰返しに
よる疲労によつて、エツジに欠損が生じるものとみら
れ、上記エツジの感光体への追随による巻き込み量がエ
ツジの欠損に重要な役割を果たしているとみられる。
【0024】300%モジユラスが130Kg/cm2よりも
小さいときは、巻き込み量が大きすぎる。このように、
巻き込み量が大きすぎるときは、感光体上に残留するト
ナーが感光体に擦り込まれて、フイルミングを生じやす
く、また、残留トナー中の紙粉等がエツジに巻き込ま
れ、複写画像に不良を生じたりして、クリーニング効果
が悪化すると共に、エツジが大変形領域において、繰り
返して集中応力を受けるために、エツジの欠損が生じや
すくなる。
【0025】他方、300%モジユラスが250Kg/cm2
を越えるときは、感光体ドラムとクリーニング・ブレー
ドとのなじみが悪く、接触不良によるクリーニング不良
(筋入り)を生じる。本発明によれば、前述したように
して擬プレポリマーを調製し、次いで、この擬プレポリ
マーに水酸基/イソシアネート基当量比が0.8〜0.9と
なるように高分子量ポリオールと低分子量ポリオールと
からなる硬化剤を作用させることによつて、得られるウ
レタンエラストマーの硬度(JIS A硬度)を65〜
80とすると同時に、大変形領域におけるモジユラス
(300%モジユラス)を130〜250Kg/cm2 と大
きくしたので、感光体の表面との摩擦力によつて生じる
巻き込み量を小さくし、好適には、10〜20μm程度
に抑えることによつて、その発生を有効に防止すること
ができる。
【0026】更に、本発明の方法によれば、高速度で走
行する感光体の表面に追随して弾性変形したエツジが復
元する繰返し運動を迅速に行なわせるために、その反発
弾性を45%以上(20℃)とする。反発弾性が45%
よりも小さいときは、復元速度が遅く、巻き込まれやす
く、75%を越えるときは、始動時に感光ドラムとクリ
ーニング・ブレードとの間に摺擦音、所謂鳴きを生じる
ので好ましくない。本発明によれば、これによつて、高
速複写機に適用しても、フイルミングや紙粉の介在等に
よる複写画像不良がなく、また、クリーニング・ブレー
ドのエツジの欠損がなく、品質の高い複写画像を与える
耐久性にすぐれるクリーニング・ブレードを得ることが
できる。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。 実施例1 表1に示すように、所定量のポリカプロラクトンエステ
ルジオール(平均分子量2000)を70℃で3時間、
減圧下(5mmHg)に攪拌加熱し、脱水した後、これを反
応容器に仕込み、引き続いて、4,4'−ジフエニルメタン
ジイソシアネートを反応容器に加え、窒素ガス雰囲気下
に70℃で1〜4時間攪拌して、擬プレポリマーを調製
した。ジブチルアミン法にてイソシアネート基量を測定
し、反応率が100%に達した時点で反応を終了させ
た。得られた擬プレポリマーのイソシアネート基含量を
表1に示す。
【0028】別に、硬化剤成分として、1,4−ブタンジ
オール、トリメチロールプロパン及び上記と同じポリカ
プロラクトンエステルジオールのそれぞれを100℃で
1時間、減圧下(5mmHg)に攪拌加熱し、脱水した後、
表1に示すように、所定量を反応容器に仕込み、窒素雰
囲気下、混合液が無色透明になるまで、100℃で攪拌
混合した。
【0029】次いで、上記擬プレポリマーと硬化剤とを
それぞれ表1に示す比率で混合攪拌し、予め加熱した遠
心成形ドラム内に注入し、60分後にシート状成形物を
取出し、110℃で24時間加熱して、二次硬化を行な
つた。この後、常温にて7日間熟成した後、規定の寸法
に裁断し、取付具を接着固定して、クリーニング・ブレ
ードの物性を表2に示す。
【0030】また、得られたクリーニング・ブレードを
シヤープ(株)製普通紙複写機SF−9550に装着
し、常温常湿下にブラツク/ホワイト6%文字チヤート
を被複写画像として、毎分60枚の割合にて連続してA
4紙10万枚の画像複写を行なつた後、得られた複写画
像の品質を調べると共に、クリーニング・ブレードのエ
ツジの状況を200倍の顕微鏡観察によつて調べた。
【0031】その結果、複写画像に黒筋や黒点の欠陥は
なく、また、クリーニング・ブレードのエツジには、5
μm以下の幅の均一摩耗が認められたのみであつて、欠
損はみられなかつた。 比較例1 表1に示すように、ポリオールとして、ポリエチレンア
ジペートジオール(平均分子量2000)を用いた以外
は、実施例1と同様にして、20℃における反発弾性2
0%のクリーニング・ブレードを成形した。
【0032】このクリーニング・ブレードの物性を表2
に示す。また、実施例1と同様にして、複写試験を行な
つたところ、複写画像に黒筋や黒点の欠陥はなかつた
が、感光体に少しフイルミングが生じていた。しかし、
クリーニング・ブレードのエツジには、5μm以下の幅
の均一摩耗が認められたのみであつて、欠損はみられな
かつた。 比較例2 実施例1において、水酸基/イソシアネート基当量比を
0.95とした以外は、実施例1と同様にして、クリーニ
ング・ブレードを得た。
【0033】このクリーニング・ブレードの物性を表2
に示す。また、実施例1と同様にして、複写試験を行な
つたところ、8万枚付近から複写画像に黒筋が発生し
た。クリーニング・ブレードのエツジには、10〜15
μmの幅の均一摩耗が認められたが、欠損はみられなか
つた。 比較例3 表1に示すように、所定量のポリオールを70℃で3時
間、減圧下(5mmHg)に攪拌加熱し、脱水した後、これ
を反応容器に仕込み、引き続いて、ポリイソシアネート
を反応容器に加え、窒素ガス雰囲気下に70℃で1〜2
時間攪拌して、完全プレポリマー法によるプレポリマー
を調製した。ジブチルアミン法にてイソシアネート基量
を測定し、反応率が約100%に達した時点で反応を終
了させた。得られたプレポリマーのイソシアネート基含
量を表1に示す。
【0034】別に、硬化剤成分をそれぞれ100℃で1
時間、減圧下(5mmHg)に攪拌加熱し、脱水した後、表
1に示すように、所定量を反応容器に仕込み、窒素雰囲
気下、混合液が無色透明になるまで、100℃で攪拌混
合した。前記プレポリマーに水酸基/イソシアネート基
当量比0.95となるように、硬化剤を加え、以下、実施
例1と同様にして、クリーニング・ブレードを得た。
【0035】このクリーニング・ブレードの物性を表2
に示す。また、実施例1と同様にして、複写試験を行な
つたところ、6万枚付近から複写画像に黒筋が発生し
た。クリーニング・ブレードのエツジには、15μm程
度の幅の均一摩耗が認められたが、欠損はみられなかつ
た。 比較例4 比較例3とほぼ同様にして完全プレポリマーを調製し、
水酸基/イソシアネート基当量比を0.86とした以外
は、比較例3と同様にして、クリーニング・ブレードを
得た。
【0036】このクリーニング・ブレードの物性を表2
に示す。また、実施例1と同様にして、複写試験を行な
つたところ、5万枚付近から複写画像に黒筋が発生し
た。クリーニング・ブレードのエツジには、15〜20
μmの幅の摩耗が認められると共に、局部的に30〜4
0μmの欠損が認められた。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリイソシアネートと分子量1000〜3
    000のポリカプロラクトンエステルジオールとから調
    製したイソシアネート基含量8〜20%の擬プレポリマ
    ーに分子量1000〜3000の高分子量ポリオールと
    分子量60〜250の低分子量ポリオールとからなる硬
    化剤を水酸基/イソシアネート基当量比0.8〜0.9とし
    て混合攪拌し、予め加熱した型内に注入して、130〜
    250Kg/cm2 の300%モジユラスと20℃において
    45%以上の反発弾性とを有せしめることを特徴とする
    電子写真複写機用クリーニング・ブレードの製造方法。
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