JP2007133075A - クリーニングブレード - Google Patents
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Abstract
【課題】低温環境下、長期停止後における良好なクリーニング性能を有するクリーニングブレードを提供する。
【解決手段】トナー担持体に当接し、前記トナー担持体上に残留したトナーを清掃除去するクリーニングブレードであって、数平均分子量が500〜5000のポリオキシテトラメチレングリコールと、ポリイソシアネートと、鎖延長剤として質量比が50/50〜70/30の1,4−ブタンジオール/トリメチロールプロパンと、を含むポリウレタンエラストマーを主成分とするクリーニングブレード。
【選択図】なし
【解決手段】トナー担持体に当接し、前記トナー担持体上に残留したトナーを清掃除去するクリーニングブレードであって、数平均分子量が500〜5000のポリオキシテトラメチレングリコールと、ポリイソシアネートと、鎖延長剤として質量比が50/50〜70/30の1,4−ブタンジオール/トリメチロールプロパンと、を含むポリウレタンエラストマーを主成分とするクリーニングブレード。
【選択図】なし
Description
本発明は、電子写真複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ等の静電転写プロセスを利用した画像形成装置に用いられるクリーニングブレードに関するものである。
電子写真複写機やレーザービームプリンターは、感光ドラム上に形成された静電潜像上にトナーを付着させて、これを複写機に転写させて複写を行うものである。その複写後に感光ドラム上に残ったトナーを除去する方法の一つにウレタンエラストマーと支持金具(ホルダー)からなるクリーニングブレード方式が実用化されている。
従来、このクリーニングブレードに用いられる材料としては耐磨耗性等の機械的強度に優れ、クリープ性(当接応力による永久変形)が少なく、且つオゾンによる劣化が少ないポリエステル系ウレタンエラストマーが用いられてきた。このようなクリーニングブレードの製造方法の一例ではまず、ジフェニルメタンジイソシアネートとポリオールを部分的に重合したウレタンエラストマー用プレポリマーと鎖延長剤からなる硬化剤を混合する。次に、予めホルダーを配置し所定の温度に設定した金型に注入して所定の時間硬化させ、脱型、切断してクリーニングブレードを得る。
また、クリーニングブレードによって残留トナーを完全に除去するためには、感光ドラム外周面上へのブレード部材の接触が常に一定状態に保たれている必要がある。このため、クリーニングブレードと感光ドラムとの位置関係を規制したり、支持金具をバネで加圧したりする方法が一般的に行われている。
しかしながら、従来よりクリーニングブレードに用いられているウレタンエラストマーは、その使用環境により大きく物性が変化することが知られている。特に低温領域においてはゴム弾性の低下によりクリーニング不良が発生するという問題がある。そこで、低温でのクリーニング性能を上げるために炭化水素系のポリオールを使用し、またその官能基数を所定範囲に設定することによって、低温クリーニング性能を向上したクリーニングブレードが開示されている(特許文献1)。しかしながら、近年、電子写真複写機、レーザービームプリンターの普及に伴い、より低い温度環境下(0℃)においても使用されるようになり、従来の方法を用いた場合ではクリーニング性能を満足できなくなってきている。また、ポリテトラメチレングリコールを用いることにより、低温におけるクリーニング性能を向上したクリーニングブレードが開示されている(特許文献2)。しかしながら、ポリテトラメチレングリコールを用いた場合、ポリエステルポリオールに比べて分子間凝集力が劣るため、耐磨耗性が悪くなるという問題があった。
特開平08−166749号公報
特開昭61−38968号公報
そこで、本発明者は鋭意検討した結果、クリーニングブレードの構成材料が低温でのクリーニング性能の劣化に大きく影響していることを発見した。また、所定の構成材料を用いてクリーニングブレードを製造することにより、低温環境下でもクリーニング性能が劣化せず、耐磨耗性にすぐれたクリーニングブレードを得ることができることを発見した。
すなわち、本発明は上記現状に鑑み、低温環境下におけるクリーニング性能が更に向上したクリーニングブレードを提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、以下の構成を有することを特徴とする。
1.トナー担持体に当接し、前記トナー担持体上に残留したトナーを清掃除去するクリーニングブレードであって、
数平均分子量が500〜5000のポリオキシテトラメチレングリコールと、ポリイソシアネートと、鎖延長剤として質量比が50/50〜70/30の1,4−ブタンジオール/トリメチロールプロパンと、を含むポリウレタンエラストマーを主成分とする(ポリウレタンエラストマーを含む)クリーニングブレード。
数平均分子量が500〜5000のポリオキシテトラメチレングリコールと、ポリイソシアネートと、鎖延長剤として質量比が50/50〜70/30の1,4−ブタンジオール/トリメチロールプロパンと、を含むポリウレタンエラストマーを主成分とする(ポリウレタンエラストマーを含む)クリーニングブレード。
2.前記ポリウレタンエラストマーの硬度が国際ゴム硬さ65〜80°(IRHD)、動的粘弾性測定におけるtanδのピーク温度が−10℃以下であることを特徴とする上記1に記載のクリーニングブレード。
本発明によれば、低い温度環境下でのクリーニング性能がより向上したクリーニングブレードを得ることができる。
本発明のクリーニングブレードは、ポリイソシアネート、ポリエーテルポリオール(ポリオキシテトラメチレングリコール)、鎖延長剤、および必要に応じて触媒を含有する液状組成物から製造されるものである。この液状組成物をクリーニングブレード用成形型に注入し硬化させ、脱型した後、所定の寸法に切断して製造することにより本発明のクリーニングブレードを得ることができる。以下、本発明のクリーニングブレードの構成材料を説明する。
(ポリイソシアネート)
上記ポリイソシアネートとしては、特に制限されるものではなく以下のポリイソシアネートを使用できる。例えば、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジイソシアネート、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート、オルトトルイジンイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル、ジメチルジイソシアネート等が挙げられる。これらは単独で用いても、二種類以上を併用して用いても良い。
上記ポリイソシアネートとしては、特に制限されるものではなく以下のポリイソシアネートを使用できる。例えば、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジイソシアネート、ポリメチレンフェニルポリイソシアネート、オルトトルイジンイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステル、ジメチルジイソシアネート等が挙げられる。これらは単独で用いても、二種類以上を併用して用いても良い。
(ポリオキシテトラメチレングリコール)
また、本発明ではクリーニングブレードの構成材料としてポリオキシテトラメチレングリコールを用いる必要がある。ポリオキシテトラメチレングリコールは特有の鎖構造を有するため、ポリオキシテトラメチレングリコールを用いて製造したクリーニングブレードは低温環境下でもクリーニング性能が劣化しにくい。また、従来より用いられているポリエステルポリオールに含まれるエステル結合に比べて、耐加水分解性に優れているため、長期保管によるクリーニングブレードの劣化を抑えることができる。更に、近年、電子写真複写機においてオゾンの発生量を抑えるため、感光ドラムへの帯電方式がコロナ放電から帯電ローラー等を用いた接触方式に変わっている。これに伴い、クリーニングブレードもオゾン劣化しにくい使用環境となっており、クリーニングブレードの構成材料としてポリオキシテトラメチレングリコールを使用することができる。
また、本発明ではクリーニングブレードの構成材料としてポリオキシテトラメチレングリコールを用いる必要がある。ポリオキシテトラメチレングリコールは特有の鎖構造を有するため、ポリオキシテトラメチレングリコールを用いて製造したクリーニングブレードは低温環境下でもクリーニング性能が劣化しにくい。また、従来より用いられているポリエステルポリオールに含まれるエステル結合に比べて、耐加水分解性に優れているため、長期保管によるクリーニングブレードの劣化を抑えることができる。更に、近年、電子写真複写機においてオゾンの発生量を抑えるため、感光ドラムへの帯電方式がコロナ放電から帯電ローラー等を用いた接触方式に変わっている。これに伴い、クリーニングブレードもオゾン劣化しにくい使用環境となっており、クリーニングブレードの構成材料としてポリオキシテトラメチレングリコールを使用することができる。
前記ポリオキシテトラメチレングリコールの数平均分子量は500〜5000とする必要がある。数平均分子量が500より低い場合、クリーニングブレードの機械的強度が低くなる。逆に、数平均分子量が5000を超える場合、クリーニングブレードの機械的強度が高くなりすぎ好ましくない。また、材料の粘度上昇により作業性が低下するため好ましくない。
数平均分子量は1000〜3000であることが好ましく、1500〜2500であることがより好ましい。数平均分子量がこれらの範囲内にあることによって、低温環境においてもポリウレタンエラストマーの分子構造の変化を効果的に抑制しクリーニングブレード特性の劣化を効果的に防止することができる。
なお、数平均分子量はテトラヒドロフランにより溶解する成分をGPC法により以下に示す条件で測定した値を表す。
GPC装置:東ソー株式会社製 HLC−8120GPC
COLUMN:東ソー株式会社製 TSK−GEL
G−5000HXL
G−4000HXL
G−3000HXL
G−2000HXL
溶 媒 : テトラヒドロフラン
溶媒濃度 : 0.5質量%
流 速 : 1.0ml/min
(鎖延長剤)
上記鎖延長剤としては、質量比が50/50〜70/30の1,4−ブタンジオール/トリメチロールプロパンとする必要がある。1,4−ブタンジオールの比率が70よりも高い場合、機械的強度が高くなりすぎ、感光ドラムを傷つけてしまう恐れがある。また、永久歪が大きくなり、長期間にわたる使用により、クリーニングブレードが変形し、感光ドラムへの当接圧の低下によりクリーニング不良が発生する。また、1,4−ブタンジオールの比率が50よりも低い場合、機械的強度が低下してしまうため、感光ドラムへの当接圧の低下、耐磨耗性の低下により、クリーニング不良が発生する。1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンの比率は55/45〜65/35がより好ましい。
GPC装置:東ソー株式会社製 HLC−8120GPC
COLUMN:東ソー株式会社製 TSK−GEL
G−5000HXL
G−4000HXL
G−3000HXL
G−2000HXL
溶 媒 : テトラヒドロフラン
溶媒濃度 : 0.5質量%
流 速 : 1.0ml/min
(鎖延長剤)
上記鎖延長剤としては、質量比が50/50〜70/30の1,4−ブタンジオール/トリメチロールプロパンとする必要がある。1,4−ブタンジオールの比率が70よりも高い場合、機械的強度が高くなりすぎ、感光ドラムを傷つけてしまう恐れがある。また、永久歪が大きくなり、長期間にわたる使用により、クリーニングブレードが変形し、感光ドラムへの当接圧の低下によりクリーニング不良が発生する。また、1,4−ブタンジオールの比率が50よりも低い場合、機械的強度が低下してしまうため、感光ドラムへの当接圧の低下、耐磨耗性の低下により、クリーニング不良が発生する。1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンの比率は55/45〜65/35がより好ましい。
(触媒)
また、本発明のポリウレタンエラストマーを製造する際には触媒を用いても良い。触媒を用いることにより、硬化反応速度が速くなり、成形サイクルが短縮されることにより、クリーニングブレードの製造効率が短縮される。触媒としては、三級アミン等のアミン系化合物、有機金属化合物等が挙げられる。
また、本発明のポリウレタンエラストマーを製造する際には触媒を用いても良い。触媒を用いることにより、硬化反応速度が速くなり、成形サイクルが短縮されることにより、クリーニングブレードの製造効率が短縮される。触媒としては、三級アミン等のアミン系化合物、有機金属化合物等が挙げられる。
上記三級アミン触媒としては、トリエチルアミン等のトリアルキルアミンや、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン等のテトラアルキルジアミンや、ジメチルエタノールアミン等のアミノアルコールや、エトキシル化アミンや、エトキシル化ジアミンや、ビス(ジエチルエタノールアミン)アジペート等のエステルアミンや、トリエチルジアミンや、N,N’−ビス−(ジメチルシクロヘキシルアミン等のシクロヘキシルアミン誘導体や、N−メチルホルマリン、N−(2−ヒドロキシプロピル)−ジメチルホルマリン等のモルホリン誘導体や、N,N’−ジエチル−2−メチルピペラジン、N,N’−ジエチル−2−メチルピペラジン、N,N’−ビス−(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルピペラジン等のピペラジン誘導体が挙げられる。
上記有機金属触媒としては、オクチル酸錫、ジブチル錫錫ジラウレート、オクチル酸鉛、ナフテン酸鉛、酢酸カリウム等が挙げられる。
(クリーニングブレードの硬度及びtanδ)
また、本発明におけるポリウレタンエラストマー(クリーニングブレード)の硬度は65〜80°(IRHD)であり、動的粘弾性測定における温度−損失正接tanδ曲線のピーク温度が−10℃以下であることが好ましい。硬度が65°より低い場合、クリーニング不良がおきやすくなり、逆に80°より高い場合、感光ドラムを傷つける恐れがあるため、あまり好ましくない。
また、本発明におけるポリウレタンエラストマー(クリーニングブレード)の硬度は65〜80°(IRHD)であり、動的粘弾性測定における温度−損失正接tanδ曲線のピーク温度が−10℃以下であることが好ましい。硬度が65°より低い場合、クリーニング不良がおきやすくなり、逆に80°より高い場合、感光ドラムを傷つける恐れがあるため、あまり好ましくない。
また、本発明におけるポリウレタンエラストマーのtanδのピーク温度は、−10℃以下が好ましい。−10℃より高い場合、低温でのクリーニングブレードの変形(劣化)が顕著となり低温でのクリーニング性能が十分でない。
本発明においてはポリオキシテトラメチレングリコールを使用することで、tanδのピーク温度が下がり、低温でのクリーニング性能が向上する。これは、ポリオキシテトラメチレングリコールに含まれるエーテル結合は、従来より用いられているポリエステルポリオールに含まれるエステル結合またはウレタン結合に比べて、凝集エネルギーが低い。このため、tanδのピーク温度が下がり、低温でのクリーニング性能が今までよりも向上するためと考えられる。
ポリウレタンエラストマーの硬度は、国際ゴム硬さ67〜75°(IRHD)であることがより好ましく、国際ゴム硬さ69〜72°(IRHD)であることが更に好ましい。また、ポリウレタンエラストマーのtanδのピーク温度は、−10〜−30℃であることがより好ましい。国際ゴム硬さ及びtanδをこれらの範囲内に設定することによって、低温変形性(低温劣化性の)がより少ないクリーニングブレードを得ることができる。
(クリーニングブレードの製造方法)
本発明のクリーニングブレードは、上記各材料を用い、常法に準じて製造することができる。具体的には、プレポリマー法、セミワンショット法、ワンショット法に準じて製造できる。
本発明のクリーニングブレードは、上記各材料を用い、常法に準じて製造することができる。具体的には、プレポリマー法、セミワンショット法、ワンショット法に準じて製造できる。
本発明では、プレポリマー法に準じて例えば、次のようにしてクリーニングブレードを製造する。まず、クリーニングブレード成形型を準備する。次にポリイソシアネートとポリオキシテトラメチレングリコールを準備し、両者を適宜の配合割合で配合し、適宜の反応条件で部分的に重合したポリウレタンゴム用プレポリマーを調整する。一方、鎖延長剤と触媒を準備し、これらを適宜の配合割合で配合し、適宜の混合条件で混合して硬化剤を調整する。次に、上記ポリウレタンゴム用プレポリマーおよび硬化剤を適宜の配合割合で配合して混合し、この混合液をクリーニングブレード成形型に注入し、反応硬化させ、次いで硬化物を脱型し、所定の寸法に切断することにより、クリーニングブレードを製造することができる。
(電子写真装置)
図2は本発明のクリーニングブレードを用いた、電子写真感光体を有する電子写真装置の概略構成を示す。図2において、1はドラム状の電子写真感光体であり、軸を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1は、回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、ついで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(図示していない)からの露光光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。
図2は本発明のクリーニングブレードを用いた、電子写真感光体を有する電子写真装置の概略構成を示す。図2において、1はドラム状の電子写真感光体であり、軸を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。電子写真感光体1は、回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、ついで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(図示していない)からの露光光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。
このようにして形成された静電潜像は、ついで、現像手段5によりトナー現像される。この現像されたトナー現像像は、図示していない給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の回転と同期条件下に給紙された転写材7に、転写手段6により順次、転写されていく。
像転写を受けた転写材7は、感光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。
像転写後の感光体1の表面は、本発明のクリーニングブレードを備えたクリーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、繰り返し像形成に使用される。
近年、電子写真装置には様々な特性が要求されるようになってきており、その一つとして使用可能温度も幅広く要求されている。特に、近年では低温で安定的な使用可能性が要求されているが、本発明のクリーニングブレードはこのような低温使用環境下でも安定したクリーニング性能を発揮することができる。本発明のクリーニングブレードは例えば、0〜15℃で好適に使用でき、10〜15℃でより好適に使用できる。
次に本発明の実施例および比較例を示す。本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1,2,比較例1,2)
表1に示す組成のポリウレタンゴム用プレポリマーと触媒、鎖延長剤を混合しミキシングチャンバー内にて攪拌したのち、130℃に熱したクリーニングブレード成形型に注入した。次いで、この硬化物を脱型し、所定の寸法(長さ330mm、幅10.3mm、厚さ1.6mm)に切断したクリーニングブレードを作成した。
表1に示す組成のポリウレタンゴム用プレポリマーと触媒、鎖延長剤を混合しミキシングチャンバー内にて攪拌したのち、130℃に熱したクリーニングブレード成形型に注入した。次いで、この硬化物を脱型し、所定の寸法(長さ330mm、幅10.3mm、厚さ1.6mm)に切断したクリーニングブレードを作成した。
このように作成したクリーニングブレードについて、tanδのピーク温度の測定、低温環境下での画像評価を行った。なお、上記特性値の評価は以下のようにして行った。
[硬度]
作成したクリーニングブレードの硬度はウォーレス(H.W.WALLACE)社製の硬度計を用い、JIS K 6253に基づいて行った。結果を表1に示す。
作成したクリーニングブレードの硬度はウォーレス(H.W.WALLACE)社製の硬度計を用い、JIS K 6253に基づいて行った。結果を表1に示す。
[tanδピーク温度の測定]
tanδのピーク温度の測定は、セイコーインスツルメンツ社製DMS6100を使用し、測定周波数10Hzで、−30℃から2℃/分で昇温させてクリーニングブレードの温度−tanδ曲線を測定した。この温度−tanδ曲線においてtanδが最大値を示す温度をピーク温度とした。結果を表1に示す。
tanδのピーク温度の測定は、セイコーインスツルメンツ社製DMS6100を使用し、測定周波数10Hzで、−30℃から2℃/分で昇温させてクリーニングブレードの温度−tanδ曲線を測定した。この温度−tanδ曲線においてtanδが最大値を示す温度をピーク温度とした。結果を表1に示す。
[低温環境下でのクリーニング性]
作成したクリーニングブレードをLASER SHOT LBP−2710(キヤノン社製)用トナーカートリッジに組み込んで、10℃の環境下に12時間放置した後、10℃における初期画像にてクリーニング不良を観察した。ここでクリーニング性が良好なもの(縦スジが発生しないもの)は○とし、不良(縦スジ)が発生したものを×とした。結果を表1に示す。
作成したクリーニングブレードをLASER SHOT LBP−2710(キヤノン社製)用トナーカートリッジに組み込んで、10℃の環境下に12時間放置した後、10℃における初期画像にてクリーニング不良を観察した。ここでクリーニング性が良好なもの(縦スジが発生しないもの)は○とし、不良(縦スジ)が発生したものを×とした。結果を表1に示す。
なお、表1中のポリイソシアネート(MDI)、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリエステルポリオール、鎖延長剤、触媒(アミン系化合物)の欄中の数字はポリウレタンエラストマー中の含量(質量部)を表す。
また、上記各構成材料としては以下のものを用いた。
ポリイソシアネート(MDI):ミリオネートMT、日本ポリウレタン工業(株)社製
ポリオキシテトラメチレングリコール:PTG−2000SN、保土谷化学(株)社製
ポリエステルポリオール:ニッポラン4010、日本ポリウレタン工業(株)社製
1,4−ブタンジオール(鎖延長剤):三菱化学(株)社製
トリメチロールプロパン(鎖延長剤):三菱ガス化学(株)社製
触媒(アミン系化合物):POLYCAT 17、東ソー(株)社製。
ポリイソシアネート(MDI):ミリオネートMT、日本ポリウレタン工業(株)社製
ポリオキシテトラメチレングリコール:PTG−2000SN、保土谷化学(株)社製
ポリエステルポリオール:ニッポラン4010、日本ポリウレタン工業(株)社製
1,4−ブタンジオール(鎖延長剤):三菱化学(株)社製
トリメチロールプロパン(鎖延長剤):三菱ガス化学(株)社製
触媒(アミン系化合物):POLYCAT 17、東ソー(株)社製。
表1記載の実施例1及び2の「ポリオールの数平均分子量」は「ポリオキシテトラメチレングリコールの数平均分子量」を表し、比較例1及び2の「ポリオールの数平均分子量」は「ポリエステルポリオールの数平均分子量」を表す。
表1の結果よりポリイソシアネート(MDI)、ポリオキシテトラメチレングリコール及び鎖延長剤として質量比が50/50〜70/30の1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンを含むポリウレタンエラストマーを用いて製造したクリーニングブレードとすることによって、低温クリーニング特性に優れたものとできることが判明した。
更に、上記方法に従って動的粘弾性を測定した結果を図1に示す。図1より、実施例1、2では−10℃以下に、比較例1、2では−10℃を超える温度に明確なピークを有することが分かる。数平均分子量500〜5000のポリオキシテトラメチレングリコールを原料として用い、硬度が65〜80°(IRHD)かつtanδのピーク温度が−10℃以下のクリーニングブレードとすることによって、優れた低温クリーニング性を有することができることが判明した(実施例1,2)。
Claims (2)
- トナー担持体に当接し、前記トナー担持体上に残留したトナーを清掃除去するクリーニングブレードであって、
数平均分子量が500〜5000のポリオキシテトラメチレングリコールと、ポリイソシアネートと、鎖延長剤として質量比が50/50〜70/30の1,4−ブタンジオール/トリメチロールプロパンと、を含むポリウレタンエラストマーを主成分とするクリーニングブレード。 - 前記ポリウレタンエラストマーの硬度が国際ゴム硬さ65〜80°(IRHD)、動的粘弾性測定におけるtanδのピーク温度が−10℃以下であることを特徴とする請求項1に記載のクリーニングブレード。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009300551A (ja) * | 2008-06-11 | 2009-12-24 | Bando Chem Ind Ltd | クリーニングブレード及びその製造方法 |
JP2015215374A (ja) * | 2014-05-07 | 2015-12-03 | 富士ゼロックス株式会社 | クリーニングブレード、清掃装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置 |
US10203648B2 (en) | 2016-06-30 | 2019-02-12 | Sumitomo Riko Company Limited | Cleaning blade for electrophotographic equipment |
CN111856910A (zh) * | 2019-04-26 | 2020-10-30 | 富士施乐株式会社 | 清洁刮板、处理盒和图像形成装置 |
-
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- 2005-11-09 JP JP2005324749A patent/JP2007133075A/ja active Pending
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