JPH0635386A - 電子写真複写機用クリーニングブレードの製法 - Google Patents

電子写真複写機用クリーニングブレードの製法

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JPH0635386A
JPH0635386A JP19536792A JP19536792A JPH0635386A JP H0635386 A JPH0635386 A JP H0635386A JP 19536792 A JP19536792 A JP 19536792A JP 19536792 A JP19536792 A JP 19536792A JP H0635386 A JPH0635386 A JP H0635386A
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cleaning blade
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JP19536792A
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Atsushi Azuma
篤 東
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Bando Chemical Industries Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブレードと該ブレードの取付金具との接着力
が強く、しかも高温下での耐久性にすぐれるなど、クリ
ーニングブレードに要求される種々の物性を同時に満足
しうる電子写真複写機用クリーニングブレードの製法を
提供すること。 【構成】 電子写真複写機の感光体上の不要トナーを除
去するためのブレードと、該ブレードを電子写真複写機
に取り付けるための取付金具とを、室温で液状であり、
固化後に反応硬化しうる接着剤で接着せしめることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機用クリ
ーニングブレードの製法に関する。さらに詳しくは、ブ
レードと取付金具との接着力が強く、しかも高温下での
耐久性にすぐれた電子写真複写機用クリーニングブレー
ドの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真複写機には、感光体の外
周上に残存したトナーを除去するために、ブレードと取
付金具とを接着剤で接着したクリーニングブレードが用
いられている。
【0003】前記クリーニングブレードに要求される物
性としては、(イ)クリーニングブレードが長期間安定
してクリーニング性能を発揮し続けるようにするため
に、クリーニングブレードの端縁が感光体の表面に常時
適切な圧力で均一に接触するように、クリーニングブレ
ードの先端縁が平滑であること、(ロ)クリーニングブ
レードが取付金具に高精度で取り付けられること、
(ハ)剥離などによる位置ずれ、ブレードの取付金具か
らの浮き上がりなどが生じないように強固に固定されて
いること、(ニ)近年の電子写真複写機のコンパクト化
に伴う機内温度の上昇に耐えうる耐熱性(通常50〜60℃
以上)などがある。
【0004】ところで、取付金具にブレードを固定する
方法としては、たとえば(A)粘着テープを用いる方法
(特開昭61-130975 号公報)、(B)いわゆる瞬間接着
剤を用いる方法(特開昭63-269188 号公報)、(C)ホ
ットメルト型接着剤を用いる方法(特開昭61-145578 号
公報)、(D)重合可能なエチレン性不飽和基を末端に
2個以上有する不飽和ポリウレタンを主成分とする接着
剤を、放射線や熱などによって硬化させて接着する方法
(特開平1-129282号公報)などが知られている。
【0005】しかしながら、前記(A)の方法では、取
付金具にブレードを高精度で固定することが容易である
が、両者間の接着強度が小さく、とくに高温時において
は接着性が充分でないため、クリーニング性に問題があ
る。前記(B)の方法では、前記(A)の方法と同様に
接着強度面に問題があるほか、形成された接着剤層が耐
衝撃性や耐久性に劣るという問題がある。また、前記
(C)の方法では、取付金具にブレードを容易に固定す
ることができるが、接着強度の温度依存性が大きく、し
かも高温(130 〜180 ℃)で加圧接着を行なう必要があ
るため、加圧時のブレードの変形、冷却時の熱収縮によ
る歪によって寸法の精度が低下するという問題がある。
また、前記(D)の方法では、接着剤の硬化がラジカル
反応であるため、硬化速度にムラが生じ、かかる硬化速
度のムラがえられるクリーニングブレードの性能に悪影
響を及ぼし、しかもたとえば50〜60℃程度の高温下での
接着強度が充分でないなどの問題がある。
【0006】以上説明したように、前記(A)〜(D)
の方法は、いずれも前記(イ)〜(ニ)の物性を同時に
満足させることができなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、前記従来技術に鑑みて、前記(イ)〜(ニ)の物性
を同時に満足しうるクリーニングブレードを開発するべ
く鋭意研究を重ねた結果、ブレードと取付金具とを特定
の接着剤で接着せしめたばあいには、かかる物性を同時
に満足しうる電子写真複写機用クリーニングブレードを
製造することができることをようやく見出し、本発明を
完成するにいたった。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、電
子写真複写機の感光体上の不要トナーを除去するための
ブレードと、該ブレードを電子写真複写機に取り付ける
ための取付金具とを、室温で液状であり、固化後に反応
硬化しうる接着剤で接着せしめることを特徴とする電子
写真複写機用クリーニングブレードの製法に関する。
【0009】
【作用および実施例】本発明の電子写真複写機用クリー
ニングブレードの製法によれば、前記したように、電子
写真複写機の感光体上の不要トナーを除去するためのブ
レードと、該ブレードを電子写真複写機に取り付けるた
めの取付金具とを、室温で液状であり、固化後に反応硬
化しうる接着剤で接着せしめることにより、電子写真複
写機用クリーニングブレードがえられる。
【0010】本発明に用いられる前記ブレードとして
は、たとえば通常クリーニングブレードに用いられる、
たとえばポリオールとしてポリエステル系ポリオール、
イソシアネートとしてピュアジフェニルメタンジイソシ
アネート、硬化剤としてアルコール系のものを用いたウ
レタンエラストマーなどからなるブレードなどがあげれ
るが、これらのなかではウレタンエラストマーからなる
ブレードが、耐摩耗性にすぐれ、機械的強度が大きいな
どの点から好ましい。
【0011】かかるブレードの厚さは、感光体上の不要
トナーを除去するために充分な強度を有するような厚さ
であればよく、とくに限定がないが、通常1〜3mm程度
の範囲である。なお、たとえば紫外線などを照射するこ
とにより反応硬化する接着剤を用いて取付金具と接着せ
しめるばあいには、透明であり紫外線などを透過する厚
さのブレードを用いることが好ましい。
【0012】本発明に用いられる前記取付金具として
は、たとえば通常クリーニングブレードに用いられる剛
体の金属や弾性を有する金属、プラスチック、セラミッ
クなどからなる取付金具などがあげられるが、これらの
なかでは無処理の鋼板、リン酸亜鉛処理やクロメート処
理などの表面処理を施した鋼板、そのほかメッキ処理を
施した鋼板などからなる取付金具が、とくに腐蝕などの
経時変化を起こさないという点から好ましい。
【0013】本発明において、前記ブレードと取付金具
とを接着せしめるために用いられる接着剤は、室温で液
状であり、固化後に反応硬化しうるものである。かかる
接着剤としては、たとえばポリエステルポリオールおよ
びポリイソシアネートからなる、分子末端にイソシアネ
ート基を有するウレタンプレポリマーを含有したものな
どがあげられる。
【0014】前記ウレタンプレポリマーを構成するポリ
エステルポリオールとしては、たとえば一般式(I) :
【0015】
【化3】
【0016】(式中、nは2〜16の整数を示す)で表わ
される二塩基酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸およびダイマー酸から選ばれた少なくとも1種と、一
般式(II):
【0017】
【化4】
【0018】(式中、mは2〜10の整数を示す)で表わ
されるグリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコールおよびトリメチロールプロパンから選ばれ
た少なくとも1種とからなるものなどがあげられる。
【0019】前記一般式(I) で表わされる二塩基酸の具
体例としては、たとえばコハク酸、グルタル酸、アジピ
ン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチ
ン酸などがあげられる。
【0020】なお、前記ダイマー酸には、大豆油、桐
油、トール油、松やになどからえられる脂肪酸の二量体
が含まれる。
【0021】前記一般式(II)で表わされるグリコールの
具体例としては、たとえばエチレングリコール、1,3
−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,
7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、
1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールなど
があげられる。
【0022】ポリエステルポリオールをうる方法にはと
くに限定がなく、前記各成分を反応させて水分が0.01%
(重量%、以下同様)程度以下になるまで縮合させれば
よい。
【0023】かくしてえられるポリエステルポリオール
の重量平均分子量は、500 〜10000、なかんづく550 〜6
000であることが好ましい。かかる重量平均分子量が500
未満であるばあいには、えられるウレタンプレポリマ
ーの低温特性が充分に発現されなくなる傾向があり、ま
た10000 をこえるばあいには、それ自身の融点が高くな
りすぎて実用性が低下する傾向がある。なお、該ポリエ
ステルポリオールの水酸基価は、14〜285mgKOH/g、な
かんづく15〜170mgKOH/gであることが好ましい。
【0024】なお、前記ポリエステルポリオールには、
該ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとの反
応を促進させるために、必要により硬化促進触媒を配合
してもよい。かかる硬化促進触媒としては、たとえばジ
メチルオクチルアミン、ジメチルラウリルアミン、トリ
エチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N−エチル
モルホリンなどのアミン類、ジブチル錫ジラウレート、
ジブチル錫ジアセテートなどの有機錫化合物などがあげ
られる。硬化促進触媒の配合量は、前記ポリエステルポ
リオール100 部(重量部、以下同様)に対して、アミン
類のばあいで0.01〜2.5 部、なかんづく0.5 〜1.5 部、
また有機錫化合物のばあいで0.001 〜0.1 部、なかんづ
く0.005 〜0.05部であることが好ましい。
【0025】前記ウレタンプレポリマーを構成するポリ
イソシアネートとしては、たとえば2,6−トリレンジ
イソアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ジ
フェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、
水添ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、クルードジフェニルメタンジイソシア
ネートなどの単独または2種以上の混合物からなるジイ
ソシアネート系ポリイソシアネートなどの、通常ウレタ
ンプレポリマーに用いられるものがあげられるが、これ
らのなかでは、湿気硬化速度、工業的価格、安全衛生な
どを考慮すると、ジフェニルメタンジイソシアネート系
ポリイソシアネートが好ましい。
【0026】ポリエステルポリオール、ポリイソシアネ
ートおよび必要に応じて硬化促進触媒を、たとえばチッ
素気流下で反応させることによってウレタンプレポリマ
ーをうることができるが、該ポリエステルポリオールと
ポリイソシアネートとの混合割合は、NCO基/OH基
の当量比が1〜6、なかんづく1.5 〜5となるように調
整することが好ましい。かかるNCO基/OH基の当量
比が前記範囲よりも小さいばあいには、ウレタンプレポ
リマーの多量化が起こり、粘度が上昇して熱安定性にお
とるようになる傾向があり、また前記範囲よりも大きい
ばあいには、遊離ポリイソシアネートが多くなり、水分
との急激な反応により急激な炭酸ガスの発生をともなう
ため、湿気硬化時にかかる炭酸ガスが充分に逸散され
ず、起泡が混入する原因となる傾向がある。
【0027】また、前記ウレタンプレポリマーのNCO
基含量は0.3 〜10%、なかんづく2.5 〜6.5 %であるこ
とが好ましい。
【0028】前記ウレタンプレポリマーの含有量は、接
着剤中に20〜95%、なかんづく40〜70%であることが好
ましい。かかる含有量が20%未満であるばあいには、え
られる接着剤の耐熱性が低下し、ホットメルト性が充分
に発現されなくなる傾向があり、また95%をこえるばあ
いには、安定性が低下する傾向がある。
【0029】このように、本発明に用いられる接着剤は
前記ウレタンプレポリマーを含有したものが好ましい
が、かかる接着剤は、接着性や加工性を向上せしめるた
めに、たとえば熱可塑性ゴム、熱可塑性ポリマー、粘着
付与剤、ワックス、可塑剤、充填剤、老化防止剤などの
各種添加剤を適宜含有することができる。
【0030】前記熱可塑性ゴムとしては熱可塑性ブロッ
クコポリマーが好ましく、かかるコポリマーとしては、
たとえばイソプレン- スチレンブロックコポリマー(S
IS)、ブタジエン- スチレンブロックコポリマー(S
BS)およびその水素添加ポリマー(SEBS)などが
あげられ、これらのなかではとくに水素添加ブロックコ
ポリマーが好ましい。
【0031】前記熱可塑性ゴムは単独でまたは2種以上
を混合して用いることができ、かかる熱可塑性ゴムの含
有量は、前記ウレタンプレポリマー100 部に対して100
部以下、なかんづく10〜50部であることが好ましい。
【0032】前記熱可塑性ポリマーとして、たとえばE
VA系、たとえばLDPE、APPなどのポリオレフィ
ン系、たとえばSIS、SBS、SEBSなどのブロッ
クコポリマー系、ブチルゴム系、ウレタン系、ポリアミ
ド系、ポリエステル系、ナイロン系などのものがあげら
れる。
【0033】前記熱可塑性ポリマーは単独でまたは2種
以上を混合して用いることができ、かかる熱可塑性ポリ
マーの含有量は、前記ウレタンプレポリマー100 部に対
して200 部以下、なかんづく20〜140 部であることが好
ましい。
【0034】前記粘着付与剤としては、たとえばロジ
ン、ロジン誘導体、テルペン樹脂、テルペン- フェノー
ル樹脂、たとえば脂肪族系、芳香族系、共重合系、脂環
族系、水素添加石油樹脂などの石油樹脂、クマロン- イ
ンデン樹脂などがあげられるが、前記ウレタンプレポリ
マーとの反応性にすぐれていることから、ロジン、ロジ
ン誘導体は、アビチエン酸型ロジンの活性水素をエステ
ル化などにより消去し、もしくは二重結合を一部または
全部消去することによってえられる水添ロジン、水添ロ
ジングリセリンエステル、水添ロジンペンタエリスリト
ール、不均化ロジン、重合ロジンなどが好ましい。
【0035】また、テルペン樹脂は、水素添加テルペン
樹脂などが好ましく、テルペン- フェノール樹脂は、テ
ルペン類とフェノール類とをテルペン類/フェノール類
(モル比)1.0 〜3.0 で共重合したものが好ましい。
【0036】さらに、石油樹脂は、とくにC5 留分、C
9 留分、C5 〜C9 留分の共重合体などからなる水素添
加樹脂、スチレン樹脂、スチレンと炭化水素(C5 、C
9 )との共重合樹脂、その水素添加樹脂などが好まし
い。
【0037】前記粘着付与剤は単独でまたは2種以上を
混合して用いることができ、かかる粘着付与剤の含有量
は、前記ウレタンプレポリマー100 部に対して200 部以
下、なかんづく10〜100 部であることが好ましい。
【0038】前記ワックスとしては、たとえばパラフィ
ンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシ
ャー・トロプッシュワックス、重合ワックス、低分子量
ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、一部の変性ワ
ックス、アタクチックポリプロピレンなどがあげられ
る。
【0039】前記ワックスは単独でまたは2種以上を混
合して用いることができ、かかるワックスの含有量は、
前記ウレタンプレポリマー100 部に対して200 部以下、
なかんづく10〜100 部であることが好ましい。
【0040】前記可塑剤としては、たとえばフタル酸エ
ステル、脂肪族二塩基酸エステル、グリコールエステ
ル、リン酸エステル、エポキシ可塑剤、流動パラフィン
液状ポリブタジエン系などの炭化水素系可塑剤などがあ
げられ、とくに流動パラフィン、ポリブテン、液状ポリ
ブタジエンなどの炭化水素系可塑剤が好ましい。
【0041】前記可塑剤は単独でまたは2種以上を混合
して用いることができ、かかる可塑剤の含有量は、前記
ウレタンプレポリマー100 部に対して200 部以下、なか
んづく10〜100 部であることが好ましい。
【0042】前記充填剤としては、一般のゴム、プラス
チック、接着剤、シーリング剤などに添加されている充
填補強剤を用いることができ、たとえば炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、タルク、クレー、酸化チタン、カー
ボンブラック、ホワイトカーボンなどがあげられる。
【0043】前記充填剤は単独でまたは2種以上を混合
して用いることができ、かかる充填剤の含有量は、前記
ウレタンプレポリマー100 部に対して100 部以下、なか
んづく10〜60部であることが好ましい。
【0044】前記老化防止剤としては、たとえばヒンダ
ードフェノール類、モノフェノール類、ビスフェノール
類などがあげられる。
【0045】前記老化防止剤は単独でまたは2種以上を
混合して用いることができ、かかる老化防止剤の含有量
は、前記ウレタンプレポリマー100 部に対して10部以
下、なかんづく0.5 〜5部であることが好ましい。
【0046】前記ウレタンプレポリマーおよび必要に応
じて前記各種添加剤から接着剤をうる方法にはとくに限
定がなく、通常の方法によって接着剤をうることができ
る。
【0047】かくしてえられる接着剤の軟化点は、配合
によって異なるが、本発明においては120 ℃以下、なか
んづく50〜100 ℃であることが好ましい。かかる軟化点
が120 ℃をこえるばあいには、加熱によって弾性部材か
らなるブレードに変形が生じる傾向がある。
【0048】また、前記接着剤は架橋反応が生じたとき
にブレードと同程度の比較的柔軟性を有する弾性体であ
ることが好ましい。
【0049】本発明において、前記したような室温で液
状であり、固化後に反応硬化しうる接着剤で、前記ブレ
ードの接着面と取付金具の接着面とを接着せしめる。
【0050】前記接着の方法としては、たとえば湿気に
よって反応する架橋反応性を有する化合物を含有した接
着剤を用いるばあいには、まずかかる接着剤を軟化点〜
120℃程度に加熱溶融し、取付金具の接着面にたとえば
約50〜100 μmの均一な厚さになるようにたとえばロー
ルコーターなどを用いて塗布したのち、塗布された接着
剤が冷却固化する前にブレードを規定の位置にはり合わ
せて冷却するか、取付金具に接着剤を塗布したのち、か
かる接着剤を冷却固化し、ブレードをはり合わせて再び
加熱融着したのち冷却するなどして固化する方法などが
あげられ、これによって従来のホットメルト接着剤と同
程度の室温での初期接着強度で、ブレードと取付金具と
を接着せしめることができる。
【0051】前記方法において、接着剤中の架橋反応は
固化直後は加熱すれば再び軟化する程度にしか進行して
いないが、固化後、たとえば空気中に常温で約6〜48時
間放置しておくと、さらに架橋反応が進行して、かかる
接着剤はもはや加熱しても軟化しない程度の耐熱性を有
するようになる。
【0052】前記架橋反応は、たとえばイソシアネート
化合物を含有した接着剤のばあいには、接着剤中のイソ
シアネート基が空気中の水分によってカルバミドを経て
アミンとなり、さらに別のイソシアネート基と反応する
ことによって3次元構造のポリウレタンとなって熱可塑
性ポリウレタンから熱硬化性ポリウレタンへと変化する
ものであると考えられる。
【0053】前記ブレードのはり合わせは、たとえば1
〜5kg/cm2 の圧力で圧着するなどして行なうことが好
ましい。
【0054】前記加熱融着手段としては、たとえば熱
盤、超音波、高周波などの手段を適宜選択して用いるこ
とができる。また加熱方法としては、加熱によって弾性
部材からなるブレードに変形が生じず、高精度で接着す
ることができるという点から、取付金具のみをたとえば
80〜120 ℃に加熱し、ブレードは加熱しないか強制冷却
する方法が好ましい。
【0055】なお、本発明においては、接着剤を取付金
具に塗布する前に、必要に応じてあらかじめ取付金具の
接着面にプライマー処理を施してもよい。
【0056】前記プライマーの具体例としては、たとえ
ばウレタン系、ポリエステル系、シラン系、ポリアミド
系、フェノール系などの樹脂またはシランカップリング
剤などの通常金属に用いられるものがあげられ、これら
のなかから接着剤の種類に応じて適宜選択して用いれば
よい。かかるプライマーを塗布するばあいには、たとえ
ばブラシ、スポンジローラーなどを具備した塗布機を用
い、厚さが10〜100 μm程度にるように均一に塗布して
乾燥すればよい。
【0057】本発明の製法によると、従来のホットメル
ト接着剤を用いるばあいよりも低い温度でブレードと取
付金具とを接着することができるので、ブレードへの熱
による影響を最小限におさえることができ、かつ位置精
度が高められ、充分に強い接着力がえられる。また、た
とえば湿気によって架橋反応する反応性接着剤を用いた
ばあいには、ブレードを接着して冷却したのち特別な操
作なしで架橋反応を進めることができるので、作業効率
がよく、しかも前記架橋反応した接着剤は熱によって再
溶融しないので、えられるクリーニングブレードは耐熱
性、耐久性にとくにすぐれたものとなる。
【0058】つまり、本発明の製法によれば、クリーニ
ングブレードに要求される種々の物性を同時に満足しう
る電子写真複写機用クリーニングブレードを容易に製造
することができる。
【0059】つぎに本発明の電子写真複写機用クリーニ
ングブレードの製法を実施例に基づいてさらに詳細に説
明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0060】実施例1 脱水経路を有する四つ口フラスコ内で、セバチン酸1.5
モルと1,6−ヘキサンジオール1.67モルとを220 ℃で
反応させ、水酸基価が37.0 mgKOH/g、水分が0.05%以
下になるまで縮合させて重量平均分子量が1340のポリエ
ステルポリオールをえた。
【0061】このポリエステルポリオール0.161 モルと
ジフェニルメタンジイソシアネート0.274 モルとを(N
CO基/OH基の当量比:1.7 )、チッ素ガス気流下で
70℃で4時間反応させてNCO基含量1.8 %のウレタン
プレポリマーをえた。
【0062】リン酸塩で処理された鉄板(新日本製鉄
(株)製、商品名:ボンテ鋼板)を用いて製造した取付
金具をトリクロロエチレンにて洗浄し、この取付金具の
接着面に、えられたウレタンプレポリマー(接着剤)を
80℃に加熱溶融し、ロールコーターを用いて厚さが100
μmになるように塗布した。つぎに塗布した接着剤が固
化する前に、前記接着剤を塗布した取付金具の接着面の
所定の位置に、ポリウレタンエラストマー(硬度:JIS
A で65度)製のブレード(厚さ:2mm)を約1kg/cm2
の圧力で圧着して冷却固化したのち、圧力を開放し、室
温にて72時間放置してクリーニングブレードをえた。え
られたクリーニングブレードは、耐熱接着力にすぐれる
というように、従来の反応性基を有さないホットメルト
接着剤を用いたばあいよりも耐熱性にすぐれていた。
【0063】えられたクリーニングブレードの接着力お
よび耐久性をつぎのようにして調べた。結果を表1に示
す。
【0064】(接着力)クリーニングブレードの取付金
具を固定し、ブレードの先端部をエアーチャックで保持
して取付金具と90°をなす方向に引張り、0℃、25℃ま
たは60℃の雰囲気温度で90°剥離強度を測定した。この
ときの引張速度は30mm/分とした。
【0065】(耐久性)市販の乾式普通紙電子写真複写
機にクリーニングブレードを装着し、25℃または50℃の
雰囲気温度でくり返し画像複写してブレードの接着強度
の寿命を調べ、画像に黒点やクリーニング不良による黒
すじが生じない良好な状態で複写できる枚数で評価し
た。
【0066】実施例2 実施例1においてセバチン酸1.5 モルのかわりにテレフ
タル酸0.6 モルおよびイソフタル酸0.4 モルを用い、
1,6−ヘキサンジオール1.67モルのかわりに1,4−
ブタンジオール1.12モルを用いたほかは実施例1と同様
にして水酸基価が36.2 mgKOH/g、重量平均分子量が12
90のポリエステルポリオールをえた。
【0067】このポリエステルポリオール0.137 モルと
ジフェニルメタンジイソシアネート0.274 モルとを用い
(NCO基/OH基の当量比:2.0 )、実施例1と同様
にしてNCO基含量3.6 %のウレタンプレポリマーをえ
た。
【0068】このウレタンプレポリマーを用いて実施例
1と同様にしてクリーニングブレードを製造し、その接
着力および耐久性を実施例1と同様にして調べた。結果
を表1に示す。
【0069】実施例3 実施例1においてセバチン酸1.5 モルのかわりにテレフ
タル酸0.6 モルおよびセバチン酸0.4 モルを用い、1,
6−ヘキサンジオール1.67モルのかわりに1,4−ブタ
ンジオール1.07モルを用いたほかは実施例1と同様にし
て水酸基価が16.0 mgKOH/g、重量平均分子量が570 の
ポリエステルポリオールをえた。
【0070】このポリエステルポリオール0.055 モルと
ジフェニルメタンジイソシアネート0.274 モルとを用い
(NCO基/OH基の当量比:5.0 )、実施例1と同様
にしてNCO基含量3.6 %のウレタンプレポリマーをえ
た。
【0071】このウレタンプレポリマーを用いて実施例
1と同様にしてクリーニングブレードを製造し、その接
着力および耐久性を実施例1と同様にして調べた。結果
を表1に示す。
【0072】比較例1 取付金具およびブレードは実施例1と同一のものを用
い、接着剤として両面テープ(No.500、日東電工(株)
製)を用いた。この両面テープを取付金具の接着面には
り付け、その上からブレードをはり付けて3kg/m2
圧力で1分間加圧保持し、クリーニングブレードをえ
た。えられたクリーニングブレードの接着力および耐久
性を実施例1と同様にして調べた。結果を表1に示す。
【0073】比較例2 取付金具およびブレードは実施例1と同一のものを用
い、接着剤としてシアノアクリレート系瞬間接着剤(ア
ロンアルファー401 、東亜合成化学工業(株)製)を用
いた。この瞬間接着剤を取付金具の接着面に厚さが20μ
mになるように塗布したのち、ただちにブレードをはり
付けて3kg/m2 の圧力で1分間加圧保持し、クリーニ
ングブレードをえた。えられたクリーニングブレードの
接着力および耐久性を実施例1と同様にして調べた。結
果を表1に示す。
【0074】比較例3 取付金具およびブレードは実施例1と同一のものを用
い、接着剤としてウレタン系ホットメルト接着剤(タケ
メルトXM205L、武田薬品工業(株)製、フィルム状、
幅:5mm、厚さ:100 μm、反応性基を含有しないポリ
ウレタン系のベースポリマーを含有したもの)を用い
た。このホットメルト接着剤を取付金具の接着面に仮止
めし、その上からブレードをはり付けて3kg/m2 の圧
力で保持し、高周波により150 〜160 ℃で1分間加熱後
冷却し、クリーニングブレードをえた。えられたクリー
ニングブレードの接着力および耐久性を実施例1と同様
にして調べた。結果を表1に示す。
【0075】
【表1】
【0076】表1に示した結果から、実施例1〜3の本
発明の製法によってえられた電子写真複写機用クリーニ
ングブレードは、比較例1〜3のものと比べてブレード
と取付金具との接着力が強く、とくに高温での耐久性に
すぐれていることがわかる。
【0077】
【発明の効果】本発明の製法によれば、ブレードと該ブ
レードの取付金具との接着力が強く、しかも高温下での
耐久性にすぐれるなど、クリーニングブレードに要求さ
れる種々の物性を同時に満足しうる電子写真複写機用ク
リーニングブレードを容易に製造することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真複写機の感光体上の不要トナー
    を除去するためのブレードと、該ブレードを電子写真複
    写機に取り付けるための取付金具とを、室温で液状であ
    り、固化後に反応硬化しうる接着剤で接着せしめること
    を特徴とする電子写真複写機用クリーニングブレードの
    製法。
  2. 【請求項2】 接着剤がポリエステルポリオールおよび
    ポリイソシアネートからなる、分子末端にイソシアネー
    ト基を有するウレタンプレポリマーを含有したものであ
    る請求項1記載の電子写真複写機用クリーニングブレー
    ドの製法。
  3. 【請求項3】 ポリエステルポリオールが一般式(I) : 【化1】 (式中、nは2〜16の整数を示す)で表わされる二塩基
    酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸およびダイ
    マー酸から選ばれた少なくとも1種と、一般式(II): 【化2】 (式中、mは2〜10の整数を示す)で表わされるグリコ
    ール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール
    およびトリメチロールプロパンから選ばれた少なくとも
    1種とからなるものである請求項1または2記載の電子
    写真複写機用クリーニングブレードの製法。
JP19536792A 1992-07-22 1992-07-22 電子写真複写機用クリーニングブレードの製法 Pending JPH0635386A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5878306A (en) * 1997-07-18 1999-03-02 Michlin; Steven Bruce Disposable strip holder installation device and method used in the imaging and other industries
JP4699669B2 (ja) * 1999-12-01 2011-06-15 エイチ.ビー.フラー カンパニー 改良された反応型ホットメルト接着剤
JP2011187385A (ja) * 2010-03-10 2011-09-22 Toppan Printing Co Ltd リチウムイオン電池用外装材
WO2021199339A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07 昭和電工マテリアルズ株式会社 反応性ホットメルト接着剤、接着体及びその製造方法、並びに衣類

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