JPH0693244A - 反応型ホットメルト接着剤 - Google Patents

反応型ホットメルト接着剤

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JPH0693244A
JPH0693244A JP3296647A JP29664791A JPH0693244A JP H0693244 A JPH0693244 A JP H0693244A JP 3296647 A JP3296647 A JP 3296647A JP 29664791 A JP29664791 A JP 29664791A JP H0693244 A JPH0693244 A JP H0693244A
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伸 小西
Koichi Uehara
浩一 上原
Shinjiro Hama
伸二郎 濱
Koichi Oka
宏一 岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度が95℃〜130℃の低温で溶融塗布が
可能な速固化タイプウレタン系反応型ホットメルト接着
剤を提供する。 【構成】 芳香環及び/又はシクロ環を含有する融点4
0℃以上のポリエステルポリオール、炭素数4以上の直
鎖アルキレンジオールと炭素数4以上の直鎖アルキレン
ジカルボン酸及び/又はそのジエステル化物との縮合反
応から得られる融点50℃以上の結晶性ポリエステルポ
リオール又は融点40℃以上のラクトン環の開環重合で
得られるポリエステルポリオールを主成分とし、有機ポ
リイソシアネートと反応せしめてなるイソシアネート基
含有量が1.5〜5.5重量%のイソシアネート基含有
プレポリマーを主成分とすることを特徴とする反応型ホ
ットメルト接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリウレタン系反応型ホ
ットメルト接着剤に関する。更に詳細には、温度95〜
130℃の低温で溶融塗布でき、初期粘着力が大きく接
着可能時間の長いウレタン系反応型ホットメルト接着剤
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、接着剤は大別してホットメルトタ
イプと反応タイプとが知られている。通常、ホットメル
トタイプはEVA等の高融点ポリマーをベース樹脂と
し、これに粘着付与剤等を添加して成っており、150
℃前後の加熱溶融状態で被着体に塗布し冷却固化により
短時間で接着力が得られるため接着作業性に優れてい
る。反面、熱可塑性樹脂をベースにしているため高温で
の接着力の低下が著しく耐熱性が悪い。
【0003】一方、反応(硬化)タイプは、化学反応で
架橋し硬化するため耐熱性は優れているが、反応を伴う
硬化システムのため反応初期では接着力が著しく低く、
ホットメルトタイプのような初期段階からの大きな接着
力が得られないという欠点がある。
【0004】上記の改良として、ホットメルトタイプの
接着剤の耐熱性を向上させたポリエステル系、ポリアミ
ド系ホットメルト接着剤等も上市されているが、これら
は200℃近い高温での溶融塗布が必要となりプラスチ
ック等の耐熱性のない被着体への使用が難しい。
【0005】又、ホットメルトタイプ接着剤の用途が拡
大するにつれ耐熱性以外にも長期にわたる接着力の保持
性も要求されてきている。これらは自動車内装、建材等
の分野にも使用されてきている。そのため、面積の大き
い被着体を接着加工する時、塗布後できるだけ長い接着
可能時間(オープンタイム)を有するいわゆる初期粘着
性ホットメルト接着剤も要求されている。即ち、塗布直
後は強い粘着力を示し、張り合わせ接着後は架橋反応等
により種々の条件下で優れた接着力を長期にわたり示す
ホットメルト接着剤の開発が望まれている。
【0006】これらの要求に対して、接着後は何らかの
方法により架橋反応を起こさせて耐熱性を向上させたい
わゆる反応型ホットメルト接着剤が開発されつつある。
反応型ホットメルト接着剤として、例えば、ポリマー中
のカルボキシル基と多価金属イオンによるイオン架橋タ
イプホットメルト接着剤、分子末端、又は側鎖に導入し
たイソシアネート基をカプロラクタム、フェノール等の
ブロック剤でブロックしたブロックイソシアネートタイ
プホットメルト接着剤及び水分(湿気)と反応して架橋
するイソシアネート基やアルコキシ基をポリマー中に導
入した湿気硬化タイプホットメルト接着剤等が提案され
ている(接着の技術 Vol.19,No.2(199
0))が満足するものは得られていなかった。
【0007】しかし上記に示した反応型ホットメルト接
着剤は、確かに従来のホットメルト接着剤と同様に短時
間接着が可能であり、かつ従来のホットメルト接着剤よ
りは耐熱性に優れている。特に経済性も含めた総合特性
に優れたものとしてウレタン系反応ホットメルト接着剤
が、例えば特開昭59−197432、特開昭61−1
15977、特開昭62−181375、特開平2−3
05881、特開平2−305882等に提案されてい
る。
【0008】このようなウレタン系反応型ホットメルト
接着剤は、主成分であるウレタンプレポリマー分子に含
まれるイソシアネート基と基材の活性水素化合物及び/
又は雰囲気中等に含まれる水分(湿気)等と反応し硬化
することにより従来のホットメルト接着剤に比較し耐熱
性に優れているが、貯蔵安定性、初期接着強度発現性、
オープンタイム、長期耐久性等においてまだ充分満足で
きるものでない等の改善すべき点があり、その改良が強
く望まれている。又、つき板、金属板、プラスチック板
とプラスチック、金属等とのコーナー接着、Vカット部
分の接着等は張り付け後数秒単位で接着強度が出ないと
基材の曲げ強度が強いため、それ以上の接着強度が短時
間で発現しないと簡単に剥離し接着不良となる。又は反
応型ホットメルト接着剤の特徴であるイソシアネート基
の反応(化学結合)による強力な接着力の発現する前に
落下等の衝撃により簡単に剥離する等の接着不良を起こ
してしまうことがあった。
【0009】ウレタン系反応型ホットメルト接着剤は、
主成分のベース樹脂としてイソシアネート基含有の分子
量数千を有するウレタンプレポリマーを用い、場合によ
っては粘着付与剤、反応性調整剤、酸化防止剤、加水分
解防止剤、消泡剤、無機添加物(充填剤)等から構成さ
れている。プレポリマー分子内に含有されるイソシアネ
ート基が被着体表面にある水分、結合水、OH基、CO
OH基、NH基等の活性水素基及び大気中の湿気と反応
しウレア結合・ウレタン結合等の凝集エネルギーの高い
結合の生成を伴いながら分子延長、架橋されることによ
り接着力及び耐熱性を発現すると言われている。
【0010】又、低温で溶融塗布でき、初期粘着力の立
ち上がりの良いポリウレタン系速固化タイプ反応性ホッ
トメルト接着剤は、結晶性の高い高融点でかつ高分子量
のポリオールをポリイソシアネートとイソシアネート基
過剰条件で反応させた結晶性の大きいイソシアネート基
含有プレポリマーを反応型ホットメルト接着剤のベース
ポリマーとすることが一般的であった。
【0011】しかし、これらは塗布したあとの冷却で急
速に樹脂の結晶化及び固化が起こり初期の接着性は非常
に良好であるが、結晶性だけで初期の接着強度をもたせ
ているため、コーナー接着、Vカット部分の接着では基
材の曲げ強度が強く、環境温度変化や衝撃・せん断力等
による(発熱を伴う)応力がかかると簡単に剥離するこ
とがある。又、結晶化に伴う収縮もあり内部歪を生じ圧
着条件の微妙な差異により剥離又は接着不足となる場合
があり改良が望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、長期の
接着耐久性に優れた速固化性のポリウレタン系粘着タイ
プ反応型ホットメルト接着剤の開発を行い、特定構造の
ポリウレタン樹脂をベースポリマーとすることにより以
下の特性をもつウレタン系反応型ホットメルト接着剤を
得ようとするものである。 (1)面積が大きい耐熱性のないプラスチック被着体に
用いることができる。 (2)低い温度で溶融し、ロールコーター又はスプレー
等で塗布ができる。 (3)接合可能時間(塗布に再加熱なしで基材同志を弱
い圧で密着させて接着できる時間)が長い。 (4)接合後の接着強度の立ち上がりが速い。 (5)接着層の内部歪が小さいため、接着力が大きい。 (6)速硬化性である。
【0013】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、(A)
芳香環及び又はシクロ環を含有する融点40℃以上のポ
リエステルポリオール(A1 )、炭素数4以上の直鎖ア
ルキレンジオールと炭素数4以上の直鎖アルキレンジカ
ルボン酸及び/又はそのジエステル化物との縮合反応か
ら得られる融点50℃以上の結晶性ポリエステルポリオ
ール又は融点40℃以上のラクトン環の開環重合で得ら
れるポリエステルポリオール(A2 )を主成分としたソ
フトセグメント (B)芳香環含有ジオール及び又は脂環族ジオールの群
から選ばれた1種以上のジオール(B1 )と,炭素数1
0以下で側鎖アルキル基を1つ以上有するα,ω−アル
キレンジオールの群から選ばれた1種以上のジオール
(B2 )からなる鎖延長剤 (C)有機ポリイソシアネート で示される(A)、(B)、(C)を必須成分とし、当
量比で0.3≦(A1 )/{(A1 )+(A2 )}<
1.0 0.1≦(B)/(A)≦0.5かつ 0.4≦(B1 )/{(B1 )+(B2 )}≦0.8 1.2<(C)/{(A)+(B)}<2.5で反応せ
しめてなるイソシアネート基含有量が1.5〜5.5重
量%のイソシアネート基含有プレポリマーを主成分とす
ることを特徴とする反応型ホットメルト接着剤である。
【0014】この反応型ホットメルト接着剤は95〜1
30℃の低温で溶融塗布でき、約60℃以下に冷却され
ると(A1 )による高いガラス転移温度と(A2 )によ
る結晶化及びガラス転移温度を高くする(B1 )成分に
より急激に固化し、かつ鎖延長剤(B)成分とイソシア
ネート(C)成分の連鎖による集中したウレタン結合に
よる凝集力で瞬間接着力を与えるが、鎖延長剤必須成分
の一部として導入した(B2 )成分の側鎖の影響で短時
間であるが初期粘着性を示す。その後イソシアネート基
と湿気または被着体表面の活性水素と反応し、分子量数
千のプレポリマーがウレア結合・ウレタン結合等の凝集
エネルギーの高い結合の生成を伴いながら分子延長、架
橋されることにより接着力向上及び耐熱性を発現する。
これら驚くべき効果(操作性、初期段階での強力な接着
力と粘着力、最終接着力及び耐熱性)は上記の特定構造
によってのみ発現される。
【0015】本発明の反応型ホットメルト接着剤を構成
する成分について以下に説明する。本発明の芳香環及び
/又はシクロ環等を含有する融点40℃以上のポリエス
テルポリオール(A1 )は、芳香環ジオール、脂環族ジ
オールと芳香環ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、芳
香環ジカルボン酸無水物及び脂環族ジカルボン酸無水物
の群から選ばれた1種以上を原料とする。これらジオー
ルとカルボン酸の縮合反応によって得られるポリエステ
ルポリオールである。
【0016】芳香環ジオール、脂環族ジオールとして、
具体的にはビスフェノールA(BPA)、ビスフェノー
ルS、パラキシレングリコール、ビス−ヒドロキシエト
キシ−ベンゼン(BHEB)、BPA又はビスフェノー
ルSのプロピレンオキサイド(PO)又はエチレンオキ
サイド(EO)1〜5モル付加体、水添ビスフェノール
A(HBPA)、シクロヘキサンジメタノール(CHD
M)等が挙げられる。芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカ
ルボン酸、芳香環ジカルボン酸無水物及び脂環族ジカル
ボン酸無水物として、具体的にはテレフタル酸(TP
A)、イソフタル酸(IPA)、オルソフタル酸、1,
5−ナフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキ
サヒドロフタル酸等が挙げられる。
【0017】併用できるジオールは、例えば、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール1,3−プロピレン
グリコール、1,2−プロピレングリコール(1,2−
PG)、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、
1,3−ブタンジオール(1,3−BD)、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール(HD)、
ネオペンチルグリコール(NPG)、3−メチル−1,
5−ペンタングリコール(3−MPD)、1,8−オク
タンジオール、1,9−ノナンジオール等のジオールが
挙げられる。
【0018】併用できるジカルボン酸としては、炭素数
が5〜12の脂肪族ジカルボン酸及びオキシカルボン
酸、具体的には、脂肪族ジカルボン酸としてはグルタル
酸、アジピン酸(AA)、ピメリン酸、スベリン酸、ア
ゼライン酸、セバチン酸(SA)等があげられる。オキ
シカルボン酸としてp−オキシ安息香酸、p−(ヒドロ
キシエトキシ)安息香酸等を挙げることができる。又、
上記の酸無水物を用いることもできる。これらのジカル
ボン酸は単独でも2種以上を併用してもよい。
【0019】具体的なポリエステルポリオール(A1
としては、耐水性や耐久性を考慮してHDとIPAから
のポリエステルポリオールやBDとAA/IPA、CH
DM/AA、BD/CHDMとAA/IPA/TPAの
ポリエステルポリオール等が挙げられる。これらのポリ
エステルから得られるポリウレタン樹脂はガラス転移温
度が高く室温では非常に硬い。例えばHD/IPA 分
子量1000と4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート(MDI)からのポリウレタン樹脂は約Tg=3
5℃である。
【0020】炭素数4以上の連鎖アルキレンジオールと
炭素数4以上の直鎖アルキレンジカルボン酸及びまたは
そのジエステル化物との縮合反応から得られる融点50
℃以上の結晶性ポリエステルポリオール(A2 )とは、
1,4−BD、HD、1,8−オクタンジオール、1,
9−ノナンジオール等のジオールとAA、アゼライン
酸、SA、1,10−デカン酸、1,12−ドデカジカ
ルボン酸との脱水縮合で得られる結晶性の非常に強いポ
リエステルポリオール等があげられる。
【0021】ウレタン業界で汎用に用いられているポリ
(ブチレンアジペート)ジオール、ポリ(ヘキシレンア
ジペート)ジオール等のポリエステルポリオールは、融
点が40℃以上であり、それらを用いたウレタンプレポ
リマーは構造によって差はあるが、いずれも原料のポリ
エステルポリオールに起因する結晶性を有し結晶化によ
る初期接着力の立ち上がり早く好ましい例である。更に
初期接着力の立ち上がりを早くするために、更に炭素数
の大きいジオール、例えば、1,8−オクタンジオー
ル、1,9−ノナンジオールをジオールとし生成するポ
リエステルポリオールの融点が高くかつ結晶性を与える
ジカルボン酸、例えば、AA、SA、1,12−ドデカ
ンジカルボン酸や剛直構造を与えることにより初期接着
力を発現させる芳香環や脂環族ジカルボン酸、例えばフ
タル酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸を用いる
ことも好ましい例である。これから得られるウレタンプ
レポリマーは結晶性が大きくかつガラス転移点(Tg)
が高いため塗布後の冷却により分子運動が束縛されるた
め更に初期の立ち上がりが強くなるためと思われる。
【0022】耐加水分解性を考えと炭素数の大きいジオ
ールが好ましいことはいうまでもない。又、ホットメル
トという高温加熱される分野であり耐熱性、耐酸化性に
劣るエーテル基含有ジオールをメイングリコールとする
のは好ましくない。又、ラクトン環の開環重合で得られ
る融点40℃以上のラクトン系ポリエステルポリオール
とは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、N
PG等のジオールを開始剤とするがカプロラクトンまた
はδ−バレロラクトンから得られるもの及びラクトンエ
ステルをポリテトラメチレンエーテルグリコール又は他
のポリエステルジオールとの交換反応で得られるラクト
ンエステルを主成分とするジオールもこの中に含まれ
る。
【0023】上記の(A1 )と(A2 )のモル比は0.
3≦(A1 )/{(A1 )+(A2)}<1.0とすべ
きである。0.3未満の場合結晶化による速固化がおも
であり、そのため初期接着力が周囲の条件(冷却速度、
圧締め)により変動し特性にばらつきがあり好ましくな
い。(A)は上記のポリエステルポリオールを主成分と
したソフトセグメントであり、上記の条件範囲以外のポ
リオールを目的とする特性を損なわない範囲でブレンド
及び/又は共重合しソフトセグメントとしてもよい。例
えば、(B2 )で示される粘着性を与える成分と同じ働
きをする常温液体又はワックス状の粘着性のあるポリオ
ール、例えばNPGを主体としたグリコールとAA/I
PAとの脱水縮合で得られるポリエステルポリオール等
を速固化の特性を損ねない範囲でブレンドしてもよい。
結晶性成分である(A1 )は結晶化のしやすさから分子
量2000以上が好ましい。分子量2000未満では結
晶性が小さく速固化性が劣る。
【0024】融点は示差熱分析計(昇温速度10℃/
分)での吸熱ピークから求まる値を用いるが、他の例え
ば透過式融点測定装置で求めた場合も大差ない値が得ら
れる。40℃未満の時は本発明の特徴である初期接着強
さの発現が遅く、ホットメルト接着剤の利点である操作
性が劣る。
【0025】本発明の(B)の鎖延長剤は、芳香環ジオ
ール及び/又は脂環族ジオールの群から選ばれた1種以
上の剛直な構造を有するジオール(B1 )と、炭素数1
0以下で側鎖アルキル基を1つ以上有するα,ω−アル
キルジオールの群から選ばれた1種以上のジオール(B
2 )からなる。(B1 )として規定される芳香環ジオー
ル及び/又は脂環族ジオールの群から選ばれた1種以上
のジオールとは、具体的にはBPA、ビスフェノール
S、パラキシレングリコール、BHEB、BPAまたは
ビスフェノールSのPO又は、EO1〜5モル付加体、
HBPA、CHDM等が挙げられる。
【0026】(B2 )として規定される炭素数10以下
で側鎖アルキル基を1つ以上有するα,ωアルキレンジ
オールの群から選ばれた1種以上のグリコールとして
は、具体的には1,2−PG、1,3−BD、NPG、
3−MPD、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタ
ンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、
2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−n
−ブチル−2−エチル−プロパンジオール等が挙げられ
る。ウレタン系反応型ホットメルト接着剤のベースポリ
マーは結晶性を高め初期の立ち上がりを早くするため直
鎖状のポリオールのみを用いているのが一般的である。
【0027】本発明のジオール又はジカルボン酸から導
入されたウレタン系反応型ホットメルト接着剤は、
(A)の芳香環及び/又はシクロ環等の脂環を含有する
融点40℃以上のポリエステルポリオール(A1 )、炭
素数4以上の直鎖アルキレンジオールと炭素数4以上の
直鎖アルキレンジカルボン酸及び/又はそのジエステル
化物との縮合反応から得られる融点50℃以上の結晶性
ポリエステルポリオール又は、40℃以上のラクトン環
の開環重合で得られるラクトン系ポリエステルポリオー
ル(A2 )をソフトセグメントとし、剛直な構造を有す
るジオール(剛直ジオール)(B1 )と側鎖を導入した
短鎖ジオール(分岐ジオール)(B2 )を鎖延長剤とし
て用いることにより特異な作用を示す。
【0028】これら剛直ジオールは反応型ホットメルト
接着剤に適度の硬さとTgのアップを与える。適度な硬
さとTgのアップは塗布後の冷却により接着剤の分子運
動が束縛されるため初期の立ち上がりが早くすることと
初期接着強度アップに必須成分である。これら分岐ジオ
ールは反応型ホットメルトに適度の初期粘着性を付与す
るため及び初期粘着力の急速な立ち上がりで接着層に生
じた内部歪の緩和に必須成分である。
【0029】その量は(A)で示されるポリエステルポ
リオールに対して当量比で0.1≦(B)/(A)≦
0.5かつ 0.4≦(B1 )/{(B1 )+(B2 )}≦0.8 ソフトセグメントに対する鎖延長剤の比(B)/(A)
は0.1≦(B)/(A)≦0.5である。0.1未満
の場合、初期の立ち上がりは非常に早いが歪緩和に効果
のある分岐ジオール導入量が少ないため、結晶化又はガ
ラス化による内部歪の緩和ができず張り合わせ直後に内
部からのずれ応力又は衝撃を受けた場合剥離を起こすこ
とがあり好ましくない。
【0030】又、0.5を越えて鎖延長剤を導入した場
合、(B1 )/{(B1 )+(B2)}比率にも関係す
るが、反応型ホットメルト接着剤の硬さ、Tg及び側鎖
の導入量が多くなり初期粘着性は充分であり内部歪緩和
も起こり耐衝撃性に優れるが、極端に結晶化速度が低下
し本発明の目的である接着力の立ち上がりが遅くなり速
固化タイプホットメルト接着剤としての加工性が劣り不
適である。又、ウレタン基濃度も高くなり溶融粘度が高
く操作性も劣る。
【0031】本発明の剛直ジオール(B1 )と分岐ジオ
ール(B2 )の割合は0.4≦(B1 )/{(B1 )+
(B2 )}≦0.8の範囲である。0.4未満では全鎖
延長剤中の剛直ジオールの比率が少なく、接着層のTg
及び硬さに依存すると思われる冷却により直ちに発生す
る瞬間接着力が低く基材の曲げ強度に負けて基材間剥離
を生じ易く好ましくない。又、0.9を越えると基材の
曲げ強度よりも瞬間力は高いが、粘着性が不足する。本
発明の範囲が初期粘着性もありかつ瞬間接着力が基材の
曲げ強度に匹敵する範囲と考えられる。
【0032】一般のウレタン樹脂で鎖延長剤として用い
られる1,4−BDのような分岐のないアルキレン直鎖
ジオールをエクステンダーとして(B)で示される剛直
ジオール及び分岐ジオールと併用して用いることができ
るが、この場合は鎖延長剤のトータルの量はポリオール
(A)に対して約0.8を越えないようにすべきであ
る。約0.8を越えると加熱溶融粘度が高くなり、本発
明の特徴である95〜130℃の低温で溶融塗布が困難
になる。
【0033】本発明の(C)の有機イソシアネートとし
てはトリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレン
ジイソシアネート、MDI、4,4′−ジフェニルエー
テルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,
4′−ジイソシアネート、2,2′−ジフェニルプロパ
ン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチル
ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4,
4′−ジフェニルプロパンジイソシアネート、m−フェ
ニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネ
ート、ナフチレンジイソシアネート、3,3′−ジメト
キシジフェニル−4,4′−ジイソシアネート等の芳香
族ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リジ
ンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート(IPDI)、水添化トリレン
ジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシア
ネート(H12MDI)等の脂肪族ジイソシアネート等の
ジイソシアネートが挙げられる。
【0034】又、上記ジイソシアネートの重合体や2官
能以上のポリオール等と前記のジイソシアネート化合物
及びその重合体との反応で得られるイソシアネート基を
有するポリイソシアネートであるポリメリックポリイソ
シアネート、イソシアネートのポリオールアダクト、ウ
レトジオン、イソシアヌレート、カルボジミド変性体等
も含まれる。特に好ましくは初期接着力の立ち上がり及
び接着層の耐久性からMDI、PPDI、TDI等の芳
香族ジイソシアネート及びH12MDIが挙げられる。
【0035】又、本反応型ホットメルト接着剤は分子内
に活性水素、湿気と反応するイソシアネート基を含有す
ることが必須であり、ヒドロキシル基とイソシアネート
基(NCO/OH)の当量比、即ち(C)/{(A)+
(B)}が1.2〜2.5としてイソシアネート基含有
量が1.5〜5.5重量%であることが好ましい。
(C)/{(A)+(B)}が1.2以下では接着層の
耐熱性が劣り、又、分子量が大きくなりすぎて溶融状態
での粘度が高すぎ操作性に欠ける。2.5を超えると未
反応のジイソシアネートが残存するため高温においてジ
イソシアネートの臭気がありこのジイソシアネートモノ
マーの活性が高いため高温溶融状態での粘度安定性に欠
けるため好ましくない。又、イソシアネート基含有量が
1.5%以下では分子量が大きくなり、溶融状態での粘
度が高すぎて操作性が劣る。5.5%以上では分子量が
小さすぎてロールコーターでの操作に支障をきたす。
又、初期強度が小さく、活性水素及び湿気との反応によ
る接着強度向上が遅く、衝撃によって接着層の剥離が起
こり好ましくない。
【0036】本発明による反応型ホットメルト接着剤に
用いるイソシアネート基含有ポリウレタンプレポリマー
を製造する際には公知の方法例えば、溶融状態で反応せ
しめるバルク重合(塊状重合)法でこなうことができ
る。例えば、窒素等の不活性気体雰囲気中で、強力な攪
拌装置と加熱装置を有する反応機、ニーダ・ルーダー、
ヘンシエルミキサー、ナウターミキサー等の混練機での
加熱溶融反応する方法、及びエクスクルーダー等での製
造が挙げられる。
【0037】本発明によるポリウレタンプレポリマーを
製造する際に、必要に応じて触媒および安定剤を用いる
ことができる。触媒としては、例えばトリエチルアミ
ン、トリエチレンジアミン等の含窒素化合物、ジブチル
錫ジラウレート、オクチル酸錫、ステアリン酸亜鉛等の
有機金属化合物等が挙げられる。安定剤としては、例え
ば置換ベンゾトリアゾール類等の紫外線吸収剤、フェノ
ール誘導体等の酸化防止剤、加水分解防止剤及びイソシ
アネート基の反応を制御するためのいわゆるリターダー
等を加えることもできる。
【0038】又、本発明の反応型ホットメルト接着剤は
イソシアネート基含有ポリウレタンポリマーを主成分と
して成るが、必要に応じてこれと親和性のあるイソシア
ネートと非反応性の充填剤、タッキファイヤー及び熱可
塑性樹脂をそれぞれ10重量%以下の範囲で添加しても
良い。これらの添加時期はプレポリマー製造時でも、プ
レポリマーとしてから添加混合しても良い。またタッキ
ファイヤー及び熱可塑性樹脂は(B2 )の分岐ジオール
と混合加熱溶解させて均一状態としてから有機ジイソシ
アネートと反応することが好ましい。充填剤としては酸
化マグネシウム、シリカ粉、炭酸カルシウム、カーボン
ブラック、酸化チタン、金属粉等から選ばれた1種また
は2種以上からなる乾燥した充填剤が挙げられる。タッ
キファイヤーとしては(水添)ロジンエステル誘導体、
石油樹脂、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、キ
シレン樹脂、ケトン樹脂等が代表的であり、熱可塑性樹
脂としては、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリエステル
樹脂、エチレン−メチルアクリレート樹脂等であり、こ
れらの単独または2種以上の混合物としても使用でき
る。
【0039】本発明は95℃〜130℃というホットメ
ルト接着剤としては低温で溶融塗布できること、及び初
期粘着性を有するため数分から数十分の接着可能時間を
有するので、硬質PVC、アクリル板、ABS、ポリプ
ロピレン等の耐熱性のないプラスチックスの接着及び上
記プラスチック等とアルミ、鋼材、紙、木材等の接着、
特にこれらの大型部材の接着に適している。
【0040】以下、本発明を具体的な実施例によって説
明する。以下に示す成分、割合、操作順序等は本発明の
精神から逸脱しない範囲において変更できる。実施例に
於ける「部」及び「%」は断わりのない限り「重量部」
及び「重量%」である。
【0041】実施例及び比較例で用いたポリエステルポ
リオールの略称を以下に示す。
【0042】実施例1 温度計、冷却装置、減圧脱水装置及び攪拌機を備えた反
応容器に、HDとIPAからのポリエステルポリオール
(PHIPA−1000と略す。水酸基価112.1、
分子量1000、融点83℃)500部、(0.5モ
ル)、1,4−BDとAAからのポリエステルポリオー
ル(PBA−2500と略す。水酸基価44.9、分子
量2500、融点52.5℃)1250部、(0.50
モル)、BPA15.2部(0.07モル)、NPG
8.3部(0.08モル)を投入し110℃真空化で脱
水処理したのち冷却し、40℃以下でMDI 605.
6部(2.42モル)を加えた。反応により発熱がおこ
り粘度が急激に上昇するが、冷却し内温を約90℃に保
つ。この温度に保って4時間反応させた。得られたプレ
ポリマーの構造因子は(A1 )/(A)=0.50、
(B)/(A)=0.15、(B1 )/{(B1 )+
(B2 )}=0.46、(C)/{(A+B}=2.1
1、NCO含有量4.5%、粘度=20,000 mP
a・s/100℃であった。被着体として鋼板と硬質塩
ビ(PVC)を用いた30秒以内に圧締圧0.1Kg/
cm2 、圧締め時間1分間条件で接着しホットメルト接
着剤としての特性を測定した。タックフリー時間=3
分、瞬間接着性=◎、耐衝撃性=◎、軟化点(7日後)
=185℃となり瞬間粘着性、耐衝撃性、硬化性とも満
足できる値であった。
【0043】実施例2 温度計、冷却装置、減圧脱水装置を備えたニーダにHD
とIPA/TPA/AA=20/30/50(モル比)
からのポリエステルポリオール(PH−1000と略
す。水酸基価112.2、分子量1000,融点85.
1℃)500部(0.50モル)、HDとAAからのポ
リエステルポリオール(PHA−2000と略す。水酸
基価56.1、分子量2000,融点54.0℃)10
00部(0.50モル)、水添ビスフェノールA35.
4部(0.15モル)、NPG10.4部(0.10モ
ル)を投入し110℃真空化で脱水処理したのち冷却
し、60℃以下でミリオネートMTL(日本ポリウレタ
ン工業(株)製 カルボジイミド変性イソシアネート
NCO含有量=29%)542.2部を加えた。反応に
より発熱がおこり粘度が急激に上昇するが、冷却し内温
を約100℃に保つ。この温度に保って4時間反応させ
た。得られたプレポリマーの構造因子は(A1 )/
(A)=0.50、(B)/(A)=0.25、
(B1 )/{(B1 )+(B2 )}=0.60、(C)
/{(A)+(B)}=1.50、NCO含有量=2.
5%、粘度=50,000 mPa・s/100℃であ
った。タックフリー時間=2分、瞬間接着性=◎、耐衝
撃性=◎、軟化点(7日後)=205℃となり瞬間粘着
性、耐衝撃性、硬化性とも満足できる値であった。
【0044】実施例3〜7 実施例1と同様の装置及び方法で、表1に示すモル比の
組成でプレポリマーを製造した。プレポリマーの性状及
びロールコーター(松下工業製テストコーター)での結
果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】比較例1〜5 実施例1と同様の装置及び方法で、表2に示すモル比の
組成でプレポリマーを製造した。プレポリマーの性状及
びロールコーター(松下工業製テストコーター)での結
果を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】性状及び結果は以下の方法で行った。 粘度 :B型回転粘度計で測定。mPa・
s/100℃。 タックフリー時間 :110℃にセットしたロールコー
タよりサンプリングし、100℃に加熱したバーコータ
にて室温(25℃)としたガラス板に塗布量75g/m
2 で塗布する。直ちに指触タックを測定開始し、タック
のなくなる時間をタックフリー時間(分)とする。タッ
クフリー時間は接着可能時間の相対評価値である。 初 期 接 着 力:110℃にセットしたロールコー
ターで松下工業製テストコーターで幅300mm×長さ
1000mmの鋼板に50g/m2 で塗布し、5分後に
硬質塩ビ(PVC)を張り合わせて試料とする。初期接
着力は3時間後に25mm幅のサンプルを切出しテンシ
ロンで引張りせん断強度(Kg/cm2 )を測定する。 7日後接着力 :上記の張り合わせサンプルを25
℃に7日間放置した、のち引張りせん断強度(Kg/c
2 )を測定する。 SP(軟化点) :タックフリー測定に用いたと同時
の方法で作成した。フィルム試料を所定日数放置した
後、加重5g/100μmをかけ10℃/分の昇温速度
で加熱し急激にフィルムの伸びる温度を持って軟化点
(℃)とする。
【0049】
【発明の効果】本発明のウレタン系反応型ホットメルト
接着剤は、長期の接着耐久性に優れており、特定構造の
ポリウレタン樹脂をベースポリマーとすることにより以
下の特性をもっている。 (1)面積が大きい耐熱性のないプラスチック被着体に
用いることができる。 (2)低い温度で溶融し、ロールコーター又はスプレー
等で塗布ができる。 (3)接合可能時間(塗布に再加熱なしで基材同志を弱
い圧で密着させて接着できる時間)が長い。 (4)接合後の接着強度の立ち上がりが速い。 (5)接着層の内部歪が小さいため、接着力が大きい。 (6)速硬化性である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 反応型ホットメルト接着剤
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明、はポリウレタン系反応型
ホットメルト接着剤に関する。更に詳細には、温度95
〜130℃の低温で溶融塗布が可能な速固化タイプウレ
タン系反応型ホットメルト接着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ホットメルト接着剤は大別してホ
ットメルトタイプと反応タイプとが知られている。通
常、ホットメルトタイプはEVA等の高融点ポリマーを
ベース樹脂とし、これに粘着付与剤等を添加して成って
おり、150℃前後の加熱溶融状態で被着体に塗布し冷
却固化させることで短時間で接着力が得られるため接着
作業性に優れている。しかし、熱可塑性樹脂をベースに
しているため高温での接着力の低下が著しく耐熱性が悪
い。
【0003】一方、反応(硬化)タイプは、化学反応で
架橋し硬化するため耐熱性は優れているが、反応を伴う
硬化システムのため反応初期では接着力が著しく低く、
ホットメルトタイプのような初期段階からの大きな接着
力が得られない。これらを改良したホットメルトタイプ
の耐熱性を向上させたポリエステル系、ポリアミド系ホ
ットメルト接着剤等も上市されているが、これらは20
0℃近い高温での溶融塗布が必要となりプラスチック等
の耐熱性のない被着体への使用が難しい。
【0004】これらの要求に対して、接着後は何らかの
方法により架橋反応を起こさせて耐熱性を向上させたい
わゆる反応型ホットメルト接着剤が開発されつつある。
反応型ホットメルト接着剤として、例えば、ポリマー中
のカルボキシル基と多価金属イオンによるイオン架橋タ
イプホットメルト接着剤、分子末端、又は側鎖に導入し
たイソシアネート基をカプロラクタム、フェノール等の
ブロック剤でブロックしたブロックイソシアネートタイ
プホットメルト接着剤及び水分(湿気)と反応して架橋
するイソシアネート基やアルコキシ基をポリマー中に導
入した湿気硬化タイプホットメルト接着剤等が提案され
ている[ 接着の技術 Vol 19 ,No.2(1990)]が満足するも
のは得られていなかった。
【0005】しかし上記に示した反応型ホットメルト接
着剤は、従来のホットメルト接着剤と同様に短時間接着
が可能であり、かつ従来のホットメルト接着剤よりは耐
熱性に優れている。特に経済性も含めた総合特性に優れ
たものとしてウレタン系反応ホットメルト接着剤が、
例えば特開昭59−197432、特開昭61−115
977、特開昭62−181375、特開平2−305
881、特開平2−305882等に提案されている。
【0006】ウレタン系反応型ホットメルト接着剤は、
主成分のベース樹脂としてイソシアネート基含有の分子
量数千を有するウレタンプレポリマーを用い、場合によ
っては粘着付与剤、反応性調整剤、酸化防止剤、加水分
解防止剤、消泡剤、無機添加物(充填剤)等から構成さ
れている。プレポリマー分子内に含有されるイソシアネ
ート基が被着体表面にある水分、結合水、OH基、CO
OH基、NH基等の活性水素基及び大気中の湿気と反応
しウレア結合・ウレタン結合等の凝集エネルギーの高い
結合の生成を伴いながら分子延長、架橋されることによ
り接着力及び耐熱性を発現すると言われている。このよ
うなウレタン系反応型ホットメルト接着剤は、主成分で
あるウレタンプレポリマー分子に含まれるイソシアネー
ト基と基材の活性水素化合物及び/又は雰囲気中等に含
まれる水分(湿気)等と反応し硬化することにより従来
のホットメルト接着剤に比較し耐熱性に優れているが、
貯蔵安定性、初期接着強度発現性、オープンタイム、長
期耐久性等においてその改良が強く望まれている。
【0007】低温で溶融塗布が可能で初期粘着力の立ち
上がりが良いポリウレタン系速固化タイプ反応性ホット
メルト接着剤は、結晶性の高い高融点でかつ高分子量の
ポリオールをポリイソシアネートとイソシアネート基過
剰条件で反応させた結晶性の大きいイソシアネート基含
有プレポリマーを反応型ホットメルト接着剤のベースポ
リマーとすることが一般的であった。
【0008】しかし、このようなポリウレタン系速固化
タイプ反応性ホットメルト接着剤は、塗布した後の冷却
で急速に樹脂の結晶化及び固化が起こり初期の接着性は
非常に良好であるが、結晶性だけで初期の接着強度をも
たせているため、コーナー接着、Vカット部分の接着で
は基材の曲げ強度が強く、環境温度変化や衝撃・せん断
力等による(発熱を伴う)応力がかかると簡単に剥離す
ることがある。また、結晶化に伴う収縮もあり内部歪を
生じ圧着条件の微妙な差異により剥離又は接着不足とな
る場合があり改良が望まれている。
【0009】例えば、つき板、金属板、プラスチック板
とプラスチック、金属等とのコーナー接着、Vカット部
分の接着等は張り付け後数秒単位で接着強度が出ないと
基材の曲げ強度が強いため、それ以上の接着強度が短時
間で発現しないと簡単に剥離し接着不良となる。又は反
応型ホットメルト接着剤の特徴であるイソシアネート基
の反応(化学結合)による強力な接着力の発現する前に
落下等の衝撃により簡単に剥離する等の接着不良を起こ
してしまうことがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、長期の接
着耐久性に優れた速固化性タイプウレタン系反応型ホッ
トメルト接着剤の開発を行い、特定構造のポリウレタン
樹脂をベースポリマーとすることにより以下の特性をも
つウレタン系反応型ホットメルト接着剤を得ようとする
ものである。 (1)接合後の接着強度の立ち上がりが速い。 (2)接着層の内部歪みが小さいため、接着力が大き
い。 (3)速固化性である。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、(A)
芳香環及び又はシクロ環を含有する融点40℃以上のポ
リエステルポリオール(A1 )、炭素数4以上の直鎖ア
ルキレンジオールと炭素数4以上の直鎖アルキレンジカ
ルボン酸及び/又はそのジエステル化物との縮合反応か
ら得られる融点50℃以上の結晶性ポリエステルポリオ
ール又は融点40℃以上のラクトン環の開環重合で得ら
れるポリエステルポリオール(A2 )を主成分としたソ
フトセグメント (B)芳香環含有ジオール及び又は脂環族ジオールの群
から選ばれた1種以上のジオール(B1 )と,炭素数1
0以下で側鎖アルキル基を1つ以上有するα,ω−アル
キレンジオールの群から選ばれた1種以上のジオール
(B2 )からなる鎖延長剤 (C)有機ポリイソシアネート で示される(A)、(B)、(C)を必須成分とし、当
量比で0.3≦(A1 )/{(A1 )+(A2 )}<
1.0 0.1≦(B)/(A)≦0.5かつ 0.4≦(B1 )/{(B1 )+(B2 )}≦0.8 1.2<(C)/{(A)+(B)}<2.5で反応せ
しめてなるイソシアネート基含有量が1.5〜5.5重
量%のイソシアネート基含有プレポリマーを主成分とす
ることを特徴とする反応型ホットメルト接着剤である。
【0012】この反応型ホットメルト接着剤は95〜1
30℃の低温で溶融塗布でき、約60℃以下に冷却され
ると(A1 )による高いガラス転移温度と(A2 )によ
る結晶化及びガラス転移温度を高くする(B1 )成分に
より急激に固化し、かつ鎖延長剤(B)成分とイソシア
ネート(C)成分の連鎖による集中したウレタン結合に
よる凝集力で瞬間接着力を与えるが、鎖延長剤必須成分
の一部として導入した(B2 )成分の側鎖の影響で短時
間であるが初期粘着性を示す。その後イソシアネート基
と湿気または被着体表面の活性水素と反応し、分子量数
千のプレポリマーがウレア結合・ウレタン結合等の凝集
エネルギーの高い結合の生成を伴いながら分子延長、架
橋されることにより接着力向上及び耐熱性を発現する。
これら驚くべき効果(操作性、初期段階での強力な接着
力と粘着力、最終接着力及び耐熱性)は上記の特定構造
によってのみ発現される。
【0013】本発明の反応型ホットメルト接着剤を構成
する成分について以下に説明する。本発明の芳香環及び
/又はシクロ環等を含有する融点40℃以上のポリエス
テルポリオール(A1 )は、芳香環ジオール、脂環族ジ
オールと芳香環ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、芳
香環ジカルボン酸無水物及び脂環族ジカルボン酸無水物
の群から選ばれた1種以上を原料とする。これらジオー
ルとカルボン酸の縮合反応によって得られるポリエステ
ルポリオールである。
【0014】芳香環ジオール、脂環族ジオールとして、
具体的には、ビスフェノールA(BPA)、ビスフェノ
ールS、パラキシレングリコール、ビス−ヒドロキシエ
トキシ−ベンゼン(BHEB)、BPA又はビスフェノ
ールSのプロピレンオキサイド(PO)又はエチレンオ
キサイド(EO)1〜5モル付加体、水添ビスフェノー
ルA(HBPA)、シクロヘキサンジメタノール(CH
DM)等が挙げられる。芳香族ジカルボン酸、脂環族ジ
カルボン酸、芳香環ジカルボン酸無水物及び脂環族ジカ
ルボン酸無水物として、具体的にはテレフタル酸(TP
A)、イソフタル酸(IPA)、オルソフタル酸、1,
5−ナフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキ
サヒドロフタル酸等が挙げられる。
【0015】併用できるジオールは、例えば、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール1,3−プロピレン
グリコール、1,2−プロピレングリコール(1,2−
PG)、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、
1,3−ブタンジオール(1,3−BD)、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール(HD)、
ネオペンチルグリコール(NPG)、3−メチル−1,
5−ペンタングリコール(3−MPD)、1,8−オク
タンジオール、1,9−ノナンジオール等のジオールが
挙げられる。
【0016】併用できるジカルボン酸としては、炭素数
が5〜12の脂肪族ジカルボン酸及びオキシカルボン
酸、具体的には、脂肪族ジカルボン酸としてはグルタル
酸、アジピン酸(AA)、ピメリン酸、スベリン酸、ア
ゼライン酸、セバチン酸(SA)等があげられる。オキ
シカルボン酸としてp−オキシ安息香酸、p−(ヒドロ
キシエトキシ)安息香酸等を挙げることができる。又、
上記の酸無水物を用いることもできる。これらのジカル
ボン酸は単独でも2種以上を併用してもよい。
【0017】具体的なポリエステルポリオール(A1
としては、耐水性や耐久性を考慮してHDとIPAから
のポリエステルポリオールやBDとAA/IPA、CH
DM/AA、BD/CHDMとAA/IPA/TPAの
ポリエステルポリオール等が挙げられる。これらのポリ
エステルから得られるポリウレタン樹脂はガラス転移温
度が高く室温では非常に硬い。例えばHD/IPA 分
子量1000と4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート(MDI)からのポリウレタン樹脂は約Tg=3
5℃である。
【0018】炭素数4以上の連鎖アルキレンジオールと
炭素数4以上の直鎖アルキレンジカルボン酸及びまたは
そのジエステル化物との縮合反応から得られる融点50
℃以上の結晶性ポリエステルポリオール(A2 )とは、
1,4−BD、HD、1,8−オクタンジオール、1,
9−ノナンジオール等のジオールとAA、アゼライン
酸、SA、1,10−デカン酸、1,12−ドデカジカ
ルボン酸との脱水縮合で得られる結晶性の非常に強いポ
リエステルポリオール等が挙げられる。
【0019】ウレタン業界で用いられているポリ(ブチ
レンアジペート)ジオール、ポリ(ヘキシレンアジペー
ト)ジオール等のポリエステルポリオールは、融点が4
0℃以上であり、それらを用いたウレタンプレポリマー
は構造によって差はあるが、いずれも原料のポリエステ
ルポリオールに起因する結晶性を有し結晶化による初期
接着力の立ち上がりが早く好ましい例である。更に初期
接着力の立ち上がりを早くするためには、更に炭素数の
大きいジオール、例えば、1,8−オクタンジオール、
1,9−ノナンジオールとポリエステルポリオールの融
点が高くかつ結晶性を与えるジカルボン酸、例えば、A
A、SA、1,12−ドデカンジカルボン酸や剛直構造
を与えることにより初期接着力を発現させる芳香環や脂
環族ジカルボン酸、例えば、フタル酸、1,4−シクロ
ヘキシルジカルボン酸を用いることも好ましい例であ
る。これから得られるウレタンプレポリマーは結晶性が
大きくかつガラス転移点(Tg)が高いため塗布後の冷
却により分子運動が束縛されるため更に初期の立ち上が
りが強くなるためと思われる。
【0020】耐加水分解性を考えると炭素数の大きいジ
オールが好ましいことはいうまでもないが、ホットメル
トという高温加熱される分野であり耐熱性、耐酸化性に
劣るエーテル基含有ジオールを主成分とするのは好まし
くない。ラクトン環の開環重合で得られる融点40℃以
上のラクトン系ポリエステルポリオールとは、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、NPG等のジオー
ルを開始剤とするカプロラクトン又はδ−バレロラクト
ンから得られるもの及びラクトンエステルをポリテトラ
メチレンエーテルグリコール又は他のポリエステルジオ
ールとの交換反応で得られるラクトンエステルを主成分
とするジオールもこの中に含まれる。
【0021】上記の(A1 )と(A2 )のモル比は0.
3≦(A1 )/{(A1 )+(A2)}<1.0とすべ
きである。0.3未満の場合は結晶化による速固化が主
であり、そのため初期接着力が周囲の条件(冷却速度、
圧締め)により変動し特性にばらつきがあり好ましくな
い。(A)は上記のポリエステルポリオールを主成分と
したソフトセグメントであり、上記の条件範囲以外のポ
リオールを目的とする特性を損なわない範囲でブレンド
及び/又は共重合しソフトセグメントとしてもよい。例
えば、(B2 )で示される粘着性を与える成分と同じ働
きをする常温液体又はワックス状の粘着性のあるポリオ
ール、例えばNPGを主体としたグリコールとAA/I
PAとの脱水縮合で得られるポリエステルポリオール等
を速固化の特性を損ねない範囲でブレンドしてもよい。
結晶性成分である(A1 )は結晶化のしやすさから分子
量2000以上が好ましい。分子量2000未満では結
晶性が小さく速固化性が劣る。
【0022】融点は示差熱分析計(昇温速度10℃/
分)での吸熱ピークから求まる値を用いるが、他の方
法、例えば透過式融点測定装置で求めた場合も大差ない
値が得られる。40℃未満の時は本発明の特徴である初
期接着強さの発現が遅く、ホットメルト接着剤の利点で
ある操作性が劣る。
【0023】本発明の(B)の鎖延長剤は、芳香環ジオ
ール及び/又は脂環族ジオールの群から選ばれた1種以
上の剛直な構造を有するジオール(B1 )と、炭素数1
0以下で側鎖アルキル基を1つ以上有するα,ω−アル
キルジオールの群から選ばれた1種以上のジオール(B
2 )からなる。(B1 )として規定される芳香環ジオー
ル及び/又は脂環族ジオールの群から選ばれた1種以上
のジオールとは、具体的にはBPA、ビスフェノール
S、パラキシレングリコール、BHEB、BPAまたは
ビスフェノールSのPO又は、EO1〜5モル付加体、
HBPA、CHDM等が挙げられる。
【0024】(B2 )として規定される炭素数10以下
で側鎖アルキル基を1つ以上有するα,ωアルキレンジ
オールの群から選ばれた1種以上のグリコールとして
は、具体的には1,2−PG、1,3−BD、NPG、
3−MPD、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタ
ンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、
2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−n
−ブチル−2−エチル−プロパンジオール等が挙げられ
る。ウレタン系反応型ホットメルト接着剤のベースポリ
マーは結晶性を高め初期の立ち上がりを速くするため直
鎖状のポリオールのみを用いているのが一般的である。
【0025】本発明のジオール又はジカルボン酸から導
入されたウレタン系反応型ホットメルト接着剤は、
(A)の芳香環及び/又はシクロ環等の脂環を含有する
融点40℃以上のポリエステルポリオール(A1 )、炭
素数4以上の直鎖アルキレンジオールと炭素数4以上の
直鎖アルキレンジカルボン酸及び/又はそのジエステル
化物との縮合反応から得られる融点50℃以上の結晶性
ポリエステルポリオール又は、40℃以上のラクトン環
の開環重合で得られるラクトン系ポリエステルポリオー
ル(A2 )をソフトセグメントとし、剛直な構造を有す
るジオール(剛直ジオール)(B1 )と側鎖を導入した
短鎖ジオール(分岐ジオール)(B2 )を鎖延長剤とし
て用いることにより特異な作用を示す。
【0026】剛直ジオール(B1 は反応型ホットメル
ト接着剤に適度の硬さとTgのアップを与える。適度な
硬さとTgのアップは塗布後の冷却により接着剤の分子
運動が束縛されるため初期の立ち上がりが早くすること
と初期接着強度アップに必須成分である。分岐ジオール
(B2 は反応型ホットメルトに適度の初期粘着性を付
与するため及び初期粘着力の急速な立ち上がりで接着層
に生じた内部歪の緩和に必須成分である。
【0027】ソフトセグメントに対する鎖延長剤の比
(B)/(A)は0.1≦(B)/(A)≦0.5であ
る。(B)/(A)が0.1未満の場合、初期の立ち上
がりは非常に速いが歪緩和に効果のある分岐ジオール導
入量が少ないため、結晶化又はガラス化による内部歪の
緩和ができず、張り合わせ直後に内部からのずれ応力又
は衝撃を受けた場合剥離を起こすことがあり好ましくな
い。0.5を越えて鎖延長剤を導入した場合、(B1
/{(B1 )+(B2 )}比率にも関係するが、反応型
ホットメルト接着剤の硬さ、Tg及び側鎖の導入量が多
くなり初期粘着性は充分であり内部歪緩和も起こり耐衝
撃性に優れるが、極端に結晶化速度が低下し本発明の目
的である接着力の立ち上がりが遅くなり速固化タイプウ
レタン系反応型ホットメルト接着剤としての加工性が劣
り不適である。また、ウレタン基濃度も高くなり溶融粘
度が高く操作性も劣る。
【0028】本発明の剛直ジオール(B1 )と分岐ジオ
ール(B2 )の割合は0.4≦(B1 )/{(B1 )+
(B2 )}≦0.8の範囲である。0.4未満では全鎖
延長剤中の剛直ジオールの比率が少なく、接着層のTg
及び硬さに依存すると思われる冷却により直ちに発生す
る瞬間接着力が低く基材の曲げ強度に負けて基材間剥離
を生じ易く好ましくない。0.9を越えると基材の曲げ
強度よりも瞬間力は高いが、粘着性が不足する。本発明
の範囲が初期粘着性もありかつ瞬間接着力が基材の曲げ
強度に匹敵する範囲と考えられる。
【0029】一般のウレタン樹脂で鎖延長剤として用い
られる1,4−BDのような分岐のないアルキレン直鎖
ジオールをエクステンダーとして(B)で示される剛直
ジオール及び分岐ジオールと併用して用いることができ
るが、この場合は鎖延長剤の合計量はポリオール(A)
に対して約0.8を越えないようにすべきである。約
0.8を越えると加熱溶融粘度が高くなり、本発明の特
徴である95〜130℃の低温で溶融塗布が困難にな
る。
【0030】本発明の有機イソシアネート(C)として
はトリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジ
イソシアネート、MDI、4,4′−ジフェニルエーテ
ルジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4′
−ジイソシアネート、2,2′−ジフェニルプロパン−
4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフ
ェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4,4′
−ジフェニルプロパンジイソシアネート、m−フェニレ
ンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネー
ト、ナフチレンジイソシアネート、3,3′−ジメトキ
シジフェニル−4,4′−ジイソシアネート等の芳香族
ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リジンジ
イソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート(IPDI)、水添化トリレンジイ
ソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(H12MDI)等の脂肪族ジイソシアネート等、ある
いは、これらのジイソシアネートの重合体や2官能以上
のポリオール等と前記のジイソシアネート化合物及びそ
の重合体との反応で得られるイソシアネート基を有する
ポリイソシアネートであるポリメリックポリイソシアネ
ート、イソシアネートのポリオールアダクト、ウレトジ
オン、イソシアヌレート、カルボジミド変性体等も含ま
れる。特に好ましくは初期接着力の立ち上がり及び接着
層の耐久性からMDI、PPDI、TDI等の芳香族ジ
イソシアネート及びH12MDIが挙げられる。
【0031】本発明による反応型ホットメルト接着剤は
分子内に活性水素、湿気と反応するイソシアネート基を
含有することが必須であり、ヒドロキシル基とイソシア
ネート基(NCO/OH)の当量比、即ち(C)/
{(A)+(B)}が1.2〜2.5としてイソシアネ
ート基含有量が1.5〜5.5重量%であることが好ま
しい。(C)/{(A)+(B)}が1.2以下では接
着層の耐熱性が劣り、また、分子量が大きくなりすぎて
溶融状態での粘度が高すぎ操作性に欠ける。2.5を超
えると未反応のジイソシアネートが残存するため高温に
おいてジイソシアネートの臭気があり、このジイソシア
ネートモノマーの活性が高いため高温溶融状態での粘度
安定性に欠けるため好ましくない。また、イソシアネー
ト基含有量が1.5%以下では分子量が大きくなり、溶
融状態での粘度が高すぎて操作性が劣る。5.5%以上
では分子量が小さすぎてロールコーターでの操作に支障
をきたす。また、初期強度が小さく、活性水素及び湿気
との反応による接着強度向上が遅く、衝撃によって接着
層の剥離が起こり好ましくない。
【0032】本発明による反応型ホットメルト接着剤に
用いるイソシアネート基含有ポリウレタンプレポリマー
を製造する際には公知の方法例えば、溶融状態で反応せ
しめるバルク重合(塊状重合)法で行なうことができ
る。例えば、窒素等の不活性気体雰囲気中で、強力な攪
拌装置と加熱装置を有する反応機、ニーダ・ルーダー、
ヘンシエルミキサー、ナウターミキサー等の混練機での
加熱溶融反応する方法、及びエクスクルーダー等での製
造が挙げられる。
【0033】本発明によるポリウレタンプレポリマーを
製造する際に、必要に応じて触媒及び安定剤を用いるこ
とができる。触媒としては、例えばトリエチルアミン、
トリエチレンジアミン等の含窒素化合物、ジブチル錫ジ
ラウレート、オクチル酸錫、ステアリン酸亜鉛等の有機
金属化合物等が挙げられる。安定剤としては、例えば置
換ベンゾトリアゾール類等の紫外線吸収剤、フェノール
誘導体等の酸化防止剤、加水分解防止剤及びイソシアネ
ート基の反応を制御するためのいわゆるリターダー等を
加えることもできる。
【0034】本発明の反応型ホットメルト接着剤はイソ
シアネート基含有ポリウレタンポリマーを主成分として
成るが、必要に応じてこれと親和性のあるイソシアネー
トと非反応性の充填剤、タッキファイヤー及び熱可塑性
樹脂をそれぞれ10重量%以下の範囲で添加しても良
い。これらの添加時期はプレポリマー製造時でもプレポ
リマーとしてから添加混合しても良い。またタッキファ
イヤー及び熱可塑性樹脂はの分岐ジオール(B2 と混
合加熱溶解させて均一状態としてから有機ジイソシアネ
ートと反応することが好ましい。充填剤としては酸化マ
グネシウム、シリカ粉、炭酸カルシウム、カーボンブラ
ック、酸化チタン、金属粉等から選ばれた1種または2
種以上からなる乾燥した充填剤が挙げられる。タッキフ
ァイヤーとしては(水添)ロジンエステル誘導体、石油
樹脂、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、キシレ
ン樹脂、ケトン樹脂等が代表的であり、熱可塑性樹脂と
しては、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、エチレン−メチルアクリレート樹脂等であり、これ
らの単独または2種以上の混合物としても使用できる。
【0035】本発明により、95℃〜130℃というホ
ットメルト接着剤としては低温で溶融塗布できること、
及び初期粘着性を有するため数分から数十分の接着可能
時間を有するので、硬質PVC、アクリル板、ABS、
ポリプロピレン等の耐熱性のないプラスチックスの接着
及び上記プラスチック等とアルミ、鋼材、紙、木材等の
接着、特にこれらの大型部材の接着に適している。
【0036】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例によって説明
する。以下に示す成分、割合、操作順序等は本発明の精
神から逸脱しない範囲において変更できる。実施例に於
ける「部」及び「%」は断わりのない限り「重量部」及
び「重量%」である。
【0037】実施例1 温度計、冷却装置、減圧脱水装置及び攪拌機を備えた反
応容器に、HDとIPAからのポリエステルポリオール
(PHIPA−1000と略す。水酸基価112.1、
分子量1000、融点83℃)500部、(0.5モ
ル)、1,4−BDとAAからのポリエステルポリオー
ル(PBA−2500と略す。水酸基価44.9、分子
量2500、融点52.5℃)1250部、(0.50
モル)、BPA15.2部(0.07モル)、NPG
8.3部(0.08モル)を投入し110℃真空化で脱
水処理したのち冷却し、40℃以下でMDI 605.
6部(2.42モル)を加えた。反応により発熱がおこ
り粘度が急激に上昇するが、冷却し内温を約90℃に保
つ。この温度に保って4時間反応させた。得られたプレ
ポリマーの構造因子は(A1 )/(A)=0.50、
(B)/(A)=0.15、(B1 )/{(B1 )+
(B2 )}=0.46、(C)/{(A+B}=2.1
1、NCO含有量4.5%、粘度=20,000 mP
a・s/100℃であった。被着体として鋼板と硬質塩
ビ(PVC)を用いた30秒以内に圧締圧0.1Kg/
cm2 、圧締め時間1分間条件で接着しホットメルト接
着剤としての特性を測定した。タックフリー時間=3
分、瞬間接着性=◎、耐衝撃性=◎、軟化点(7日後)
=185℃となり瞬間粘着性、耐衝撃性、硬化性とも満
足できる値であった。
【0038】実施例2 温度計、冷却装置、減圧脱水装置を備えたニーダにHD
とIPA/TPA/AA=20/30/50(モル比)
からのポリエステルポリオール(PH−1000と略
す。水酸基価112.2、分子量1000,融点85.
1℃)500部(0.50モル)、HDとAAからのポ
リエステルポリオール(PHA−2000と略す。水酸
基価56.1、分子量2000,融点54.0℃)10
00部(0.50モル)、水添ビスフェノールA35.
4部(0.15モル)、NPG10.4部(0.10モ
ル)を投入し110℃真空化で脱水処理したのち冷却
し、60℃以下でミリオネートMTL(日本ポリウレタ
ン工業(株)製 カルボジイミド変性イソシアネート
NCO含有量=29%)542.2部を加えた。反応に
より発熱がおこり粘度が急激に上昇するが、冷却し内温
を約100℃に保つ。この温度に保って4時間反応させ
た。得られたプレポリマーの構造因子は(A1 )/
(A)=0.50、(B)/(A)=0.25、
(B1 )/{(B1 )+(B2 )}=0.60、(C)
/{(A)+(B)}=1.50、NCO含有量=2.
5%、粘度=50,000 mPa・s/100℃であ
った。タックフリー時間=2分、瞬間接着性=◎、耐衝
撃性=◎、軟化点(7日後)=205℃となり瞬間粘着
性、耐衝撃性、硬化性とも満足できる値であった。
【0039】実施例3〜7 実施例1と同様の装置及び方法で、表1に示すモル比の
組成でプレポリマーを製造した。プレポリマーの性状及
びロールコーター(松下工業製テストコーター)での結
果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】比較例1〜5 実施例1と同様の装置及び方法で、表2に示すモル比の
組成でプレポリマーを製造した。プレポリマーの性状及
びロールコーター(松下工業製テストコーター)での結
果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】性状及び結果は以下の方法で行った。 粘度 :B型回転粘度計で測定。mPa・
s/100℃。 タックフリー時間 :110℃にセットしたロールコー
タよりサンプリングし、100℃に加熱したバーコータ
にて室温(25℃)としたガラス板に塗布量75g/m
2 で塗布する。直ちに指触タックを測定開始し、タック
のなくなる時間をタックフリー時間(分)とする。タッ
クフリー時間は接着可能時間の相対評価値である。 初 期 接 着 力:110℃にセットしたロールコー
ターで松下工業製テストコーターで幅300mm×長さ
1000mmの鋼板に50g/m2 で塗布し、5分後に
硬質塩ビ(PVC)を張り合わせて試料とする。初期接
着力は3時間後に25mm幅のサンプルを切出しテンシ
ロンで引張りせん断強度(Kg/cm2 )を測定する。 7日後接着力 :上記の張り合わせサンプルを25
℃に7日間放置した、のち引張りせん断強度(Kg/c
2 )を測定する。 SP(軟化点) :タックフリー測定に用いたと同時
の方法で作成した。フィルム試料を所定日数放置した
後、加重5g/100μmをかけ10℃/分の昇温速度
で加熱し急激にフィルムの伸びる温度を持って軟化点
(℃)とする。
【0044】
【発明の効果】本発明の速固化タイプウレタン系反応型
ホットメルト接着剤は、長期の接着耐久性に優れてお
り、特定構造のポリウレタン樹脂をベースポリマーとす
ることにより以下の特性をもっている。 (1)接合後の接着強度の立ち上がりが速い。 (2)接着層の内部歪みが小さいため、接着力が大き
い。 (3)速固化性である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)芳香環及び/又はシクロ環を含有す
    る融点40℃以上のポリエステルポリオール(A1 )、
    炭素数4以上の直鎖アルキレンジオールと炭素数4以上
    の直鎖アルキレンジカルボン酸及び/又はそのジエステ
    ル化物との縮合反応から得られる融点50℃以上の結晶
    性ポリエステルポリオール又は融点40℃以上のラクト
    ン環の開環重合で得られるポリエステルポリオール(A
    2 )を主成分としたソフトセグメント (B)芳香環含有ジオール及び/又は脂環族ジオールの
    群から選ばれた1種以上のジオール(B1 )と炭素数1
    0以下で側鎖アルキル基を1つ以上有するα、ω−アル
    キレンジオールの群から選ばれた1種以上のジオール
    (B2 )からなる鎖延長剤 (C)有機ポリイソシアネート で示される(A)、(B)、(C)を必須成分とし、当
    量比で0.3≦(A1 )/{(A1 )+(A2 )}<
    1.0 0.1≦(B)/(A)≦0.5かつ 0.4≦(B1 )/{(B1 )+(B2 )}≦0.8 1.2<(C)/{(A)+(B)}<2.5で反応せ
    しめてなるイソシアネート基含有量が1.5〜5.5重
    量%のイソシアネート基含有プレポリマーを主成分とす
    ることを特徴とする反応型ホットメルト接着剤。
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