JP2627834B2 - 反応型ホットメルト接着剤 - Google Patents

反応型ホットメルト接着剤

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JP2627834B2 JP3209969A JP20996991A JP2627834B2 JP 2627834 B2 JP2627834 B2 JP 2627834B2 JP 3209969 A JP3209969 A JP 3209969A JP 20996991 A JP20996991 A JP 20996991A JP 2627834 B2 JP2627834 B2 JP 2627834B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリウレタン系反応型ホ
ットメルト接着剤に関する。更に詳細には、温度95〜
130℃の低温で溶融塗布でき、初期粘着力が大きく接
着可能時間の長いウレタン系反応型ホットメルト接着剤
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、接着剤は大別してホットメルトタ
イプと反応タイプとが知られている。通常、ホットメル
トタイプはEVA等の高融点ポリマーをベース樹脂と
し、これに粘着付与剤等を添加して成っており、150
℃前後の加熱溶融状態で被着体に塗布し冷却固化により
短時間で接着力が得られるため接着作業性に優れてい
る。反面、熱可塑性樹脂をベースにしているため高温で
の接着力の低下が著しく耐熱性が悪い。
【0003】一方、反応(硬化)タイプは、化学反応で
架橋し硬化するため耐熱性は優れているが、反応を伴う
硬化システムのため反応初期では接着力が著しく低く、
ホットメルトタイプのような初期段階からの大きな接着
力が得られないという欠点がある。
【0004】上記の改良として、ホットメルトタイプ接
着剤の耐熱性を向上させたポリエステル系、ポリアミド
系ホットメルト接着剤等も上市されているが、これらは
200℃近い高温での溶融塗布が必要となりプラスチッ
ク等の耐熱性のない被着体への適応が難しい。
【0005】又、ホットメルトタイプ接着剤の用途が拡
大するにつれ耐熱性以外にも長期にわたる接着力の保持
性も要求されてきている。これらは自動車内装、建材等
の分野にも使用されてきている。そのため、面積の大き
い被着体を接着加工する時、塗布後できるだけ長い接着
可能時間(オープンタイム)を有するいわゆる初期粘着
性ホットメルト接着剤も要求されている。
【0006】即ち、塗布直後は強い粘着力を示し、張り
合わせ接着後は架橋反応等により種々の条件下で優れた
接着力を長期にわたり示すホットメルト接着剤の開発が
望まれている。これらの要求に対して、接着後は何らか
の方法により架橋反応を起こさせて耐熱性を向上させた
いわゆる反応型ホットメルト接着剤が開発されつつあ
る。反応型ホットメルト接着剤として、例えば、ポリマ
ー中のカルボキシル基と多価金属イオンによるイオン架
橋タイプホットメルト接着剤、分子末端、又は側鎖に導
入したイソシアネート基をカプロラクタム、フェノール
等のブロック剤でブロックしたブロックイソシアネート
タイプホットメルト接着剤、及び水分(湿気)と反応し
て架橋するイソシアネート基やアルコキシ基をポリマー
中に導入した湿気硬化タイプホットメルト接着剤等が提
案されている(接着の技術 VoL.19,No.2
(1990))が満足するものは得られていなかった。
【0007】しかし上記に示した反応型ホットメルト接
着剤は、確かに従来のホットメルト接着剤と同様に短時
間接着が可能であり、かつ従来のホットメルト接着剤よ
りは耐熱性に優れている。特に、経済性も含めた総合特
性に優れたものとしてウレタン系反応ホットメルト接着
剤が種々提案されている(特開昭59−197432、
特開昭61−115977、特開昭62−18137
5、特開平2−305881、特開平2−30588
2)。
【0008】このようなウレタン系反応型ホットメルト
接着剤は、主成分であるウレタンプレポリマー分子に含
まれるイソシアネート基と基材の活性水素化合物及び/
又は雰囲気中等に含まれる水分(湿気)等と反応し硬化
することにより従来のホットメルト接着剤に比較し耐熱
性に優れているが、貯蔵安定性、初期接着強度発現性、
オープンタイム、長期耐久性等においてまだ充分満足で
きるものでない等の改善すべき点があり、その改良が強
く望まれている。
【0009】ウレタン系反応型ホットメルト接着剤は、
主成分のベース樹脂としてイソシアネート基含有の分子
量数千を有するウレタンプレポリマーを用い、場合によ
っては粘着付与剤、反応性調整剤、酸化防止剤、加水分
解防止剤、消泡剤、無機添加物(充填剤)等の各種添加
剤を加えて成っている。プレポリマー分子内に含有され
るイソシアネート基が被着体表面にある水分、結合水、
OH基、COOH基、NH基等の活性水素基及び大気中
の湿気と反応し、ウレア結合・ウレタン結合等の凝集エ
ネルギーの高い結合の生成を伴いながら分子延長、架橋
されることにより接着力及び耐熱性を発現すると言われ
ている。
【0010】又、低温で溶融塗布でき、初期粘着力が大
きくかつ接着可能時間の長いポリウレタン系反応型ホッ
トメルト接着剤には、次の二つがある。一方は、ポリオ
ールとして結晶性の低い低融点の高分子量のポリオール
をポリイソシアネートとイソシアネート基過剰条件で反
応させたイソシアネート基含有プレポリマーを反応型ホ
ットメルト接着剤のベースポリマーとしたものである。
他は、例えば高融点で高分子量のポリオールをジイソシ
アネートとイソシアネート基過剰条件で反応させイソシ
アネート基含有プレポリマーとし、それに石油樹脂、ク
マロン樹脂等の粘着付与剤を添加し粘着性を与えたもの
である。前者は必要以上に低融点となりそのため初期接
着力の立ち上がりが非常に遅くホットメルト接着剤の利
点である操作性に欠ける。後者は、粘着付与剤等の添加
量の調整で確かに操作性を犠牲とせずに初期粘着性を高
めることが可能であるが、粘着付与剤が低分子であるた
め可塑性的作用を示し、かつこれら粘着付与剤は徐々に
ブリードし接着力の立ち上がりや最終接着強度及び長期
耐久性が劣るものが多かった。従来のホットメルト接着
剤ではオープンタイムが秒〜分単位しかなく、面積の大
きい耐熱性のないプラスチックスを被着体とする接着に
は作業性の点で問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、長期の
接着耐久性に優れたウレタン系粘着タイプ反応型ホット
メルト接着剤の開発を行い、特定構造のポリウレタン樹
脂をベースポリマーとすることにより以下の特性をもつ
ウレタン系反応型ホットメルト接着剤を得ようとするも
のである。 (1)面積が大きい耐熱性のないプラスチック被着体に
用いることができる。 (2)低い温度で溶融し、ロールコーター又はスプレー
等で塗布ができる。 (3)接合可能時間(塗布に再加熱なしで基材同志を弱
い圧で密着させて接着できる時間)が長い。 (4)接合後の接着強度の立ち上がりが速い。 (5)接着層の内部歪が小さいため、接着力が大きい。
【0012】
【課題を解決すするための手段】即ち、本発明は、 (A)ポリオールとしてジオールとアジピン酸、スベリ
ン酸、セバチン酸及びそれらのジエステルとの縮合反応
から得られる融点が40℃以上65℃以下のポリエステ
ルポリオール、及び/又はラクトン環の開環重合で得ら
れる融点が40℃以上65℃以下のラクトン系ポリエス
テルポリオール (B)鎖延長剤として炭素数10以下で側鎖アルキル基
を1つ以上有するジオール (C)有機イソシアネート 上記(A)、(B)、(C)を必須成分とし、当量比で
0<(B)/(A)≦0.80 かつ 1.2<(C)/{(A)+(B)}<2.5で反応せ
しめてなるイソシアネート基含有量が1.5〜5.5重
量%のイソシアネート基含有プレポリマーを主成分とし
て成ることを特徴とする反応型ホットメルト接着剤であ
る。
【0013】この反応型ホットメルト接着剤は95〜1
30℃の低温で溶融塗布ができ、約60℃以下に冷却さ
れると急激に固化し、かつ(B)成分と(C)成分の連
鎖による集中したウレタン結合による凝集力で初期接着
力を与えるが、鎖延長剤として導入した(B)成分の側
鎖の影響でホットメルト接着剤のベースポリマーの全体
の結晶化が起こらず一定時間粘着性を示す。その後の時
間と環境温度にもよるが徐々に(A)成分によるソフト
セグメントの凝集により粘着性が低下する。それと並行
してイソシアネート基と湿気または被着体表面の活性水
素と反応し、分子量数千のプレポリマーがウレア接合・
ウレタン結合等の凝集エネルギーの高い結合の生成を伴
いながら分子延長、架橋されることにより接着力向上及
び耐熱性を発現する。
【0014】本発明の反応型ホットメルト接着剤を構成
する成分について以下に説明する。本発明の(A)のポ
リエステルポリオールは、分子量500〜8000であ
る。 具体的にはアジピン酸、スベリン酸、セバチン酸
及びそれらのジメチルエステル等のジエステル化合物と
エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−
プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール(1,
6−HD)、ネオペンチルグリコール(NPG)、3−
メチル−1,5−ペンタンジオール(3−MPD)、
1,8−オクタンジオール等のジオール群から選ばれた
1種以上との脱水又は、脱アルコール縮合反応で得られ
るものである。ジオールとしては、耐加水分解性を考え
ると炭素数の大きいものが好ましい。更に初期接着性の
立ち上がりが適当な速さなため直鎖のジオールが適当で
あり、1,4−BD、1,6−HD等が特に好ましい。
【0015】また、ラクトン環の開環重合で得られるラ
クトン系ポリエステルポリオールとしては、分子量50
0〜7000である。具体的には、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、NPG等のジオールを開始
剤とするカプロラクトンまたはδ−バレロラクトンから
得られるものや他のポリエステルジオールとの交換反応
で得られるラクトンエステルを主成分とするジオールな
どである。
【0016】融点は示差熱分析計(昇温温度10℃/
分)での吸熱ピークから求める値を用いるが、例えば透
過式融点測定装置で求めた場合も大差ない値が得られ
る。融点が40℃以下ではホットメルト接着剤の初期接
着力の発現が遅くホットメルト接着剤の利点である操作
性に欠ける。逆に65℃以上では初期接着力の立ち上り
は、良好であるが、それに伴う収縮があり内部歪を生じ
剥離または接着不足となる場合があり好ましくない。
【0017】本発明の(B)の鎖延長剤は、ジオールで
炭素数10以下で側鎖アルキル基を1つ以上有し、分子
量が62〜200である。具体的には1,2−プロピレ
ングリコール、1,3−ブタンジオール(1,3−B
D)、NPG、3−MPD、2,2,4−トリメチル−
1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキ
サンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジ
オール(DMP)、2−n−ブチル−2−エチル−プロ
パンジオール(DMH)等が挙げられる。ウレタン系反
応型ホットメルト接着剤のベースポリマーは結晶性を高
め初期の立ち上がりを早くするため直鎖状のポリオール
を用いているのが一般的である。本発明者らはウレタン
系反応型ホットメルト接着剤に側鎖を導入した短鎖ジオ
ール(以後分岐ジオールと省略する)を鎖延長剤として
用いることにより特異な作用を示すことを見いだした。
【0018】これらの分岐ジオールは、反応型ホットメ
ルトに接着剤に適度の初期粘着性を付与し又、初期接着
力の急速な立ち上がりによる接着層に生じる内部歪の緩
和のための必須の成分である。(A)のポリエステルポ
リオールに対する(B)分岐ジオールの当量比は0.8
以下が好ましい。これが0の場合((A)で示されるポ
リエステルポリオールだけの場合)では、初期の立ち上
がりは早いが粘着性に不足し、かつ内部歪の緩和ができ
ず張り合わせ直後からのずれ応力又は衝撃を受けた場合
に剥離を起こすことがあり好ましくない。
【0019】又、0.8を超えて分岐ジオールを導入し
た場合は、反応型ホットメルト接着剤への側鎖の導入量
が多くなり、初期粘着性は充分でありかつ内部歪の緩和
も起こり耐衝撃性に優れるが、極端に結晶化速度が低下
し接着力の立ち上がりが遅いためホットメルト接着剤と
して加工性が劣り好ましくない。分岐のない直鎖ジオー
ルをエクステンダーとして(B)の分岐ジオールと併用
して使用することができるが、この場合は両者合わせて
(B)/(A)モル比は1.0以下が好ましい。1.0
を超えると加熱溶融温度が高くなり、本発明の特徴であ
る95℃〜130℃の低温で溶融塗布が困難になる。
【0020】本発明の(C)の有機イソシアネートとし
てはトリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレン
ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソ
シアネート(MDI)、4,4′−ジフェニルエーテル
ジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4′−
ジイソシアネート、2,2′−ジフェニルプロパン−
4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフ
ェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、4,4′
−ジフェニルプロパンジイソシアネート、m−フェニレ
ンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネー
ト、ナフチレンジイソシアネート、3,3′−ジメトキ
シジフェニル−4,4′−ジイソシアネート等の芳香族
ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リジンジ
イソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート(IPDI)、水添化トリレンジイ
ソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネー
ト(H12MDI)等の脂環族ジイソシアネート等のジイ
ソシアネートが挙げられる。
【0021】又、上記ジイソシアネートの重合体や2官
能以上のポリオール等と前記のジイソシアネート化合物
及びその重合体との反応で得られるイソシアネート基を
有するポリイソシアネートであるポリメリックポリイソ
シアネート、イソシアネートのポリオールアダクト、ウ
レトジオン、イソシアヌレート、カルボジミド変性体等
も含まれる。特に好ましくは初期接着力の立ち上がり及
び接着層の耐久性からMDI、PPDI、TDI等の芳
香族ジイソシアネート及びH12MDIが挙げられる。
【0022】又、本反応型ホットメルト接着剤は分子内
に活性水素、湿気と反応するイソシアネート基を含有す
ることが必須であり、ヒドロキシル基とイソシアネート
基(NCO/OH)の当量比、即ち(C)/{(A)+
(B)}が1.2〜2.5としてイソシアネート基含有
量が1.5〜5.5重量%であることが好ましい。
(C)/{(A)+(B)}が1.2以下では接着層の
耐熱性が劣り、又、分子量が大きくなりすぎて溶融状態
での粘度が高すぎ操作性に欠ける。2.5を超えると未
反応のジイソシアネートが残存するため高温においてジ
イソシアネートの臭気がありこのジイソシアネートモノ
マーの活性が高いため高温溶融状態での粘度安定性に欠
けるため好ましくない。又、イソシアネート基含有量が
1.5%以下では分子量が大きくなり、溶融状態での粘
度が高すぎて操作性が劣る。5.5%以上では分子量が
小さすぎてロールコーターでの操作に支障をきたす。
又、初期強度が小さく、活性水素及び湿気との反応によ
る接着強度向上が遅く、衝撃によって接着層の剥離が起
こり好ましくない。
【0023】本発明による反応型ホットメルト接着剤に
用いるイソシアネート基含有ポリウレタンプレポリマー
を製造する際には公知の方法例えば、溶融状態で反応せ
しめるバルク重合(塊状重合)法でこなうことができ
る。例えば、窒素等の不活性気体雰囲気中で、強力な攪
拌装置と加熱装置を有する反応機、ニーダ・ルーダー、
ヘンシエルミキサー、ナウターミキサー等の混練機での
加熱溶融反応する方法、及びエクストルーダー等での製
造が挙げられる。
【0024】本発明によるポリウレタンプレポリマーを
製造する際に、必要に応じて触媒および安定剤を用いる
ことができる。触媒としては、例えばトリエチルアミ
ン、トリエチレンジアミン等の含窒素化合物、ジブチル
錫ジラウレート(DBTDL)、オクチル酸錫、ステア
リン酸亜鉛等の有機金属化合物等が挙げられる。安定剤
としては、例えば置換ベンゾトリアゾール類等の紫外線
吸収剤、フェノール誘導体等の酸化防止剤、加水分解防
止剤及びイソシアネート基の反応を制御するためのいわ
ゆるリターダー等を加えることもできる。
【0025】又、本発明の反応型ホットメルト接着剤は
イソシアネート基含有ポリウレタンポリマーを主成分と
して成るが、必要に応じてこれと親和性のあるイソシア
ネートと非反応性の充填剤、タッキファイヤー及び熱可
塑性樹脂をそれぞれ10%以下の範囲で添加しても良
い。これらの添加時期はプレポリマー製造時でも、プレ
ポリマーとしてから添加混合しても良い。またタッキフ
ァイヤー及び熱可塑性樹脂は(B)の分岐ジオールと混
合加熱溶解させて均一状態としてから有機ジイソシアネ
ートと反応することが好ましい。充填剤としては酸化マ
グネシウム、シリカ粉、炭酸カルシウム、カーボンブラ
ック、酸化チタン、金属粉等から選ばれた1種または2
種以上からなる乾燥した充填剤が挙げられる。タッキフ
ァイヤーとしては(水添)ロジンエステル誘導体、石油
樹脂、テルペン樹脂、クマロン−インデン樹脂、キシレ
ン樹脂、ケトン樹脂等などが代表的であり、熱可塑性樹
脂としては、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリエステル
樹脂、エチレン−メチルアクリレート樹脂等であり、こ
れらの単独または2種以上の混合物としても使用でき
る。
【0026】本発明は95℃〜130℃というホットメ
ルト接着剤としては低温で溶融塗布できること、及び初
期粘着性を有するため数分から数十分の接着可能時間を
有するので、硬質PVC、アクリル板、ABS、ポリプ
ロピレン等の耐熱性のないプラスチックスの接着及び上
記プラスチック等とアルミ、鋼材、紙、木材等の接着、
特にこれらの大型部材の接着に適している。
【0027】以下、本発明を具体的な実施例によって説
明する。以下に示す成分、割合、操作順序等は本発明の
精神から逸脱しない範囲において変更できる。実施例に
於ける「部」及び「%」は断わりのない限り「重量部」
及び「重量%」である。
【0028】実施例1 温度計、冷却装置、減圧脱水装置及び攪拌機を備えた反
応容器に、1,4−BDとアジピン酸からのポリエステ
ルポリオール(PBA−2000、水酸基価56.1、
分子量2000、融点51.1℃)2000部、(1.
0モル)NPG26.0部(0.25モル)を投入し1
10℃真空下で脱水処理したのち冷却し、40℃以下で
MDI 485部(1.94モル)を加えた。反応によ
り発熱がおこり粘度が急激に上昇するが、冷却し内温を
約80℃に保つ。この温度に保って3時間反応させた。
得られたプレポリマーの構造因子は(B)/(A)=
0.25、(C)/{(A)+(B)}=1.55、性
状はNCO含有量=2.3%、粘度=23,000mP
a・s/100℃、融点=42℃であった。結果はタッ
クフリー時間=20分、初期接着力=15Kg/25c
2 、軟化点(1日後)130℃、軟化点(7日後)1
85℃となり初期粘着性、接着力、硬化性とも満足でき
る値であった。
【0029】実施例2 温度計、冷却装置、減圧真空装置を備えたニーダに1,
6−HDとアジピン酸からのポリエステルポリオール
(以下PHA−2500と略す。水酸基価44.9、分
子量2520、融点55.1℃)2520部(1.0モ
ル)、NPG 41.6部(0.40モル)を投入し1
10℃真空下で脱水処理したのち冷却し、40℃以下で
MDI 741部(2.96モル)を加えた。反応によ
り発熱がおこり粘度が急激に上昇するが、冷却し内温を
約80℃に保つ。この温度に保って3時間反応させた。
得られたプレポリマーの構造因子は(B)/(A)=
0.40、(C)/{(A)+(B)}=2.11、性
状はNCO含有量=4.0%、粘度=9,500mPa
・s/100℃、融点=35℃であった。結果はタック
フリー時間=15分、初期接着力=18Kg/25cm
2 、軟化点(1日後)115℃、軟化点(7日後)19
0℃となり初期粘着性、接着力、硬化性とも満足できる
値であった。
【0030】実施例3〜6、比較例1、2 実施例1と同様の装置及び方法でプレポリマーを製造
し、評価した。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】実施例7、8、比較例3〜5 実施例1と同様の装置及び方法でプレポリマーを製造
し、評価した。結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】実施例9、10、11、比較例6、7 実施例1と同様の装置及び方法でプレポリマーを製造
し、評価した。結果を表3及び表4に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
【表5】
【0037】 表1〜3の注 分子量 水酸基価 1)PBA−1000:ポリ(ブチレン)アジペートジオール 1000 112.2 2)PBA−2000:ポリ(ブチレン)アジペートジオール 2000 56.1 3)PHA−1500:ポリ(ヘキサメチレンアジペート)ジオール 1500 74.8 4)PHA−5000:ポリ(ヘキサメチレンアジペート)ジオール 5000 22.4 5)PCL−2000:ポリ(カプロラクトン)ポリオール 2000 56.1 6)PCL−5000:ポリ(カプロラクトン)ポリオール 5000 22.4 7)PDS−2000:ポリ(デカメチレン)セバケート 2000 56.1 8)PHP−1000:ポリ(ヘキサン)フタレートジオール 1000 112.2 9)PHP−2000:ポリ(ヘキサン)フタレートジオール 2000 56.1 10)PHSbA−2000:ポリ(ヘキサン)スベレートジオール 2000 56.1
【0038】性状及び結果は以下の方法で行った。 粘度(mPa・s):粘度は温度100℃での値である
mPa・s/100℃ タックフリー時間 :110℃にセットしたロールコー
タよりサンプリンクし、100℃に加熱したバーコータ
にて室温(25℃)としたガラス板に塗布量75g/m
2 で塗布する。直ちに指触タックを測定開始し、タック
のなくなる時間をタックフリー時間(分)とする。タッ
クフリー時間は接着可能時間の相対評価値である。 初 期 接 着 力:110℃にセットしたロールコー
ターで松下工業製テストコーターで幅300mm×長さ
1000mmの鋼板に50g/m2 で塗布し、5分後に
硬質塩ビ(PVC)を張り合わせて試料とする。初期接
着力は3時間後に25mm幅のサンプルを切出しテンシ
ロンで引張りせん断強度(kg/cm2 )を測定する。
*は場所、条件によりばらつき有り。 7日後接着力 :上記の張り合わせサンプルを25
℃に7日間放置したののち、引張りせん断強度(kg/
cm2 )を測定する。 SP(軟化点) :タックフリー測定に用いたと同時
の方法で作成した。フィルム試料を所定日数放置した
後、加重5g/100μmをかけ10℃/分の昇温速度
で加熱し急激にフィルムの伸びる温度を持って軟化点
(℃)とする。
【0039】
【発明の効果】本発明のウレタン系反応型ホットメルト
接着剤は、長期の接着耐久性に優れており、特定構造の
ポリウレタン樹脂をベースポリマーとすることにより以
下の特性をもっている。 (1)面積が大きい耐熱性のないプラスチック被着体に
用いることができる。 (2)低い温度で溶融し、ロールコーター又はスプレー
等で塗布ができる。 (3)接合可能時間(塗布に再加熱なしで基材同志を弱
い圧で密着させて接着できる時間)が長い。 (4)接合後の接着強度の立ち上がりが速い。 (5)接着層の内部歪が小さいため、接着力が大きい。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリオールとしてジオールとアジピ
    ン酸、スベリン酸、セバチン酸及びそれらのジエステル
    との縮合反応から得られる融点が40℃以上65℃以下
    のポリエステルポリオール、及び/又はラクトン環の開
    環重合で得られる融点が40℃以上65℃以下のラクト
    ン系ポリエステルポリオール (B)鎖延長剤として炭素数10以下で側鎖アルキル基
    を1つ以上有するジオール (C)有機イソシアネート 上記(A)、(B)、(C)を必須成分とし、当量比で
    0<(B)/(A)≦0.80 かつ 1.2<(C)/{(A)+(B)}<2.5で反応せ
    しめてなるイソシアネート基含有量が1.5〜5.5重
    量%のイソシアネート基含有プレポリマーを主成分とし
    て成ることを特徴とする反応型ホットメルト接着剤。
  2. 【請求項2】請求項1における(B)成分の鎖延長剤と
    して炭素数10以下で側鎖アルキル基を1つ以上有する
    ジオール(B)と直鎖ジオール(B)を併用し、当
    量比で0<(B)/(A)≦0.80、かつ0<
    {(B)+(B)}/(A)<1.0、 1.2<
    (C)/{(A)+(B)}<2.5で反応せしめてな
    るイソシアネート基含有量が1.5〜5.5重量%のイ
    ソシアネート基含有プレポリマーを主成分として成るこ
    とを特徴とする反応型ホットメルト接着剤。
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