JP4038608B2 - 耐久性に優れた無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物、発泡体、及びそれを用いたシート構造体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規にして有用なる耐久性(特に、耐加水分解性及び耐熱性)に優れた無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物、発泡体、及びそれを用いたシート構造体に関する。
更に詳しくは、合成皮革や人工皮革以外にも、接着剤、粘着剤、シーリング剤、塗料、コーティング剤、フィルム、シート、断熱材、吸音材、クッション材等々の幅広い用途に使用される無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物、発泡体、及びそれを用いたシート構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ポリウレタン樹脂は人工皮革及び合成皮革の用途に幅広く用いられてきた。人工皮革或いは合成皮革とは、広義にはポリウレタン樹脂組成物と、不織布や織布、編布等とを組み合わせたシート状物を指称するものであるが、一般的には、次のように分類されている。
【0003】
即ち、「人工皮革」とは、ポリウレタン樹脂組成物を、不織布に充填又は積層せしめた形のシート状物を云い、その製法としては、一般には、ポリウレタン樹脂組成物のジメチルホルムアミド(以下、DMFとも云う)溶液を不織布に含浸せしめ、或いはコーティングせしめ、これを水凝固浴或いはDMF−水の混合溶液からなる凝固浴中で、ポリウレタン樹脂を多孔質状に凝固せしめた後、洗浄工程ならびに乾燥工程を経るという方法、所謂、湿式加工法が採用されている。
【0004】
更に、必要に応じて、かくして得られるシート状物の表面を、ラミネート或いはコーティングによる造面を施すということによって、スムース調のものと為したり、此のシート状物の表面をバフィングするということにより、ヌバック調ないしはスエード調のものと為すという方法なども採用されている。
【0005】
他方の「合成皮革」とは、一般に、乾式合成皮革と湿式合成皮革とに大別され、織布や編布等に、ポリウレタン樹脂組成物を積層せしめた形のシート状物を指称する。乾式合成皮革の製法としては、一般には、先ず表皮用ポリウレタン樹脂溶液と顔料、溶剤、添加剤などを混合して、離型紙上に塗布して乾燥後に表皮用ポリウレタン樹脂を得る。次に、接着剤として2液型ポリウレタン樹脂とイソシアネートを上記で調整した表皮用ポリウレタン樹脂に塗布して、乾燥しないうちに起毛布を圧着後、乾燥して熟成するという方法で得られる。また、湿式合成皮革の製法としては、一般には、ポリウレタン樹脂組成物のDMF溶液を、織布ないしは編布等に含浸せしめ、或いはコーティングせしめ、これを水凝固浴或いはDMF−水の混合溶液からなる凝固浴中で、ポリウレタン樹脂を多孔質状に凝固せしめた後、洗浄工程ならびに乾燥工程を経るという方法により得られるが、所謂、湿式加工法が主に採用されている。
【0006】
更に、必要に応じて、同様にして、かくして得られるシート状物の表面を、ラミネート或いはコーティングによる造面を施すということによって、スムース調のものと為したり、此のシート状物の表面をバフィングするということによって、ヌバック調ないしはスエード調のものと為すという方法も採用されている。
【0007】
これらの加工方法には溶剤型のウレタン樹脂を使用しているため、加工工程途中において、溶剤の乾燥や溶剤の抽出が不可欠であるため、人体への悪影響や環境汚染の問題、溶剤を蒸発させるために必要なエネルギーコストの問題等々があり、溶剤型から無溶剤型の樹脂や加工方法への移行の要求が最近高まっている。
【0008】
上記のような要求に対応するため、無溶剤化の手法として水系化が検討されているが、耐水性や耐久性が劣るためにその実用化は制限されている。
また、無溶剤の液状架橋樹脂の使用も無溶剤化の手法であるが、凝集力の発現が架橋に依存するため、塗布や貼り合せ等の加工時の凝集力発現調整が難しいという問題がある。例えば、加工時の生産性を上げるために加熱により架橋を促進して凝集力の発現を速めると、塗布や張り合わせ等の加工できる時間の幅が狭くなり過ぎて生産に支障をきたしやすく、逆に加工時間の幅を延ばすために加工時の温度を下げると、架橋が遅くなり過ぎて凝集力の発現が遅れて生産性が低下する畏れがあり、合成皮革加工への応用を困難にしている。
【0009】
更に、常温で固形の反応性樹脂を加熱溶融させて、接着剤やコーティング材に用いる「反応性ホットメルト」がよく知られているが、自動車や家具用途に用いる人工皮革や合成皮革の発泡層に用いる場合には、優れた耐久性(特に耐加水分解性及び耐熱性)が要求されていた。
【0010】
更に、常温で固形の反応性樹脂を加熱溶融させて、接着剤やコーティング材に用いる「無溶剤型湿気硬化性(反応性)ホットメルト」がよく知られている。従来、反応性ホットメルトを発泡させる例としては、溶融状態の反応性ホットメルトに加圧下で不活性ガスを導入する方法(特開平3−6281号公報)が開示されているが、該組成物を加圧して周囲圧力にまで開放しないと発泡しないという欠点を有している。
【0011】
また、反応性ホットメルト組成物において、接着性と耐久性(特に、耐加水分解性及び耐熱性)などの優れた性能を併せ持つ組成物の開発が要望されていた。そこで先に、発明者らは、特願2001−344706において耐加水分解性を向上させることが可能である事を見出したが、更に優れた耐熱性を付与すべく検討した。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、発泡層と皮革様のフィルム層を一体化させたシート構造体に用いた場合に、湿気硬化反応に基づく優れた接着性と耐久性(特に、耐加水分解性及び耐熱性)を併せ持つ高性能の多孔層が得られる人工皮革及び合成皮革の発泡層形成用無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物と、それを用いて得られる人工皮革または合成皮革、それらの製造方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ホットメルトウレタンプレポリマー(A)[以後、プレポリマー(A)と云う]を構成するポリオール成分中で、ポリカーボネートポリオールを必須成分とするプレポリマー(A)の軟化点が30〜160℃の範囲であるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー、及びアルコキシシリル基末端ウレタンプレポリマーを含有するプレポリマー(A)を加熱溶融状態で、アミン系触媒(B)、及び水(C)、場合によっては不活性気体の混合により水発泡をさせた後、発泡体を形成せしめて冷却固化、更には架橋養生した場合や基材上に塗布して発泡層を形成せしめ冷却固化更には架橋養生させて適用させた場合、更に皮革様のフィルム層と基材の間に該発泡層を形成せしめて同様に冷却固化更には架橋養生させた場合、湿気硬化反応に基づく、優れた接着性や耐久性(特に、耐加水分解性及び耐熱性)を併せ持つ高性能の発泡体、及びかかる発泡層を有するシート構造体及び皮革様のシート構造体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0014】
即ち、本発明は、20重量%以上のポリカーボネートポリオールを含むポリオール成分と、ポリイソシアネート成分とを反応させて得られたイソシアネート基末端ホットメルトウレタンプレポリマー(A)、アミン系触媒(B)、及び水(C)を含有する、人工皮革及び合成皮革の発泡層形成用無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物を提供するものである。
【0015】
また、本発明は、基材上に、前記無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物によって形成された発泡層を有する人工皮革または合成皮革に関するものである。
【0017】
また、本発明は、基材上に、20重量%以上のポリカーボネートポリオールを含むポリオール成分と、ポリイソシアネート成分とを反応させて得られたイソシアネート基末端ホットメルトウレタンプレポリマー(A)、アミン系触媒(B)、及び水(C)を含有する加熱溶融状態の無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物の水発泡したものを塗布し、湿気硬化させ発泡層を形成する、人工皮革または合成皮革の製造方法を提供するものである。
【0018】
また、本発明は、基材上に、20重量%以上のポリカーボネートポリオールを含むポリオール成分と、ポリイソシアネート成分とを反応させて得られたイソシアネート基末端ホットメルトウレタンプレポリマー(A)、アミン系触媒(B)、及び水(C)を含有する加熱溶融状態の無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物に、予め不活性気体を混合し、次いで水発泡したものを塗布し、湿気硬化させ発泡層を形成する、人工皮革または合成皮革の製造方法を提供するものである。
【0019】
また、本発明は、皮革様のフィルム上に、20重量%以上のポリカーボネートポリオールを含むポリオール成分と、ポリイソシアネート成分とを反応させて得られたイソシアネート基末端ホットメルトウレタンプレポリマー(A)、アミン系触媒(B)、及び水(C)を含有する加熱溶融状態の無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物の水発泡したものを塗布し、湿気硬化させ発泡層を形成する、人工皮革または合成皮革の製造方法を提供するものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明を実施するにあたり、必要な事項を以下に述べる。
【0024】
先ず、ポリオール成分とポリイソシアネート成分を反応させたホットメルトウレタンプレポリマー(A)、アミン系触媒(B)、及び水(C)からなる無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物について説明する。
【0025】
本発明の耐久性に優れた無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物を構成するプレポリマー(A)は、ポリオール成分とイソシアネート成分とを反応させて得られるが、ポリオール成分としてポリカーボネートポリオールを必須成分として使用する。
【0026】
本発明で使用するポリカーボネートポリオールの数平均分子量は、特に限定されないが、通常、好ましくは650〜10000の範囲である。
【0027】
本発明で使用するプレポリマー(A)のポリオール成分中のポリカーボネートポリオール含有率は、好ましくは20重量%以上であり、より好ましくは40重量%以上である。かかる範囲であれば、優れた耐加水分解性及び耐熱性を有する発泡体、及びそれを用いたシート構造体を得ることが出来る。
【0028】
また、プレポリマー(A)の軟化点は、好ましくは30〜160℃の範囲であり、より好ましくは40〜100℃の範囲である。かかる範囲の軟化点であれば、ムラのない安定した均一な発泡体が得られ、また、冷却固化時間の適切化が図れるため好ましい。
【0029】
更に、本発明では、プレポリマー(A)は、ポリカーボネートポリオール以外のポリオール成分を併用してもよく、又、併用するポリオール成分、イソシアネート成分の種類は特に限定するものではない。
【0030】
本発明で使用するプレポリマー(A)の軟化点の調整方法としては、特に制限はなく、例えば、▲1▼分子量による調整方法(ポリオール成分とポリイソシアネート成分とのモル比、高分子量ポリオールの使用、高分子ポリマーの使用等)、▲2▼ポリエステルポリオールのエチレン鎖の結晶による調整方法、▲3▼ポリオール成分やポリイソシアネート成分の芳香族環の構造による調整方法、▲4▼ウレタン結合の量による調整方法等がある。
【0031】
本発明において使用可能なポリカーボネート以外のポリオール成分としては、例えば、ポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、又はこれらの混合物若しくは共重合物等が挙げられる。更に、アクリルポリオール、ポリオレフィンポリオール、ひまし油ポリオール等が挙げられる。
【0032】
本発明で使用可能なポリエステル系ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ビスフェノールAのEOまたはPO付加物などの1種または2種以上のジオールと、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸などのジカルボン酸の1種または2種以上との縮合物などが挙げられる。その他、前記したグリコール成分を開始剤とするγ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトンなどの開環重合物などが挙げられる。尚、本発明において、EOとはエチレンオキサイド、POとはプロピレンオキサイドを意味する。
【0033】
また、本発明で使用可能なポリエーテル系ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール等のグリコール成分、或いはグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール、或いは前記ポリエステルポリオールを開始剤とするエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイドの単独あるいは2種以上の開環重合物等が挙げられる。又、これらポリエーテル系ジオールへのγ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトンなどの開環付加重合物などが挙げられる。
【0034】
更に、公知の低分子量ポリオールも使用可能であり、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ビスフェノールAのEOまたはPO付加物などの1種または2種以上のジオール等が挙げられる。
【0035】
本発明で使用するポリイソシアネート成分としては、特に限定されるものではないが、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートやヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどの脂肪族あるいは脂環族ジイソシアネート等が挙げられる。これらの中で、溶融して使用するホットメルト樹脂に用いられることを考慮した場合、加熱時の蒸気圧が低いジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を用いることが好ましい。
【0036】
本発明で云うプレポリマー(A)とは、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との反応により得られるイソシアネート基を残存させたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー、及びポリオール成分とポリイソシアネート化合物と、イソシアネート基と反応する活性水素原子を1分子あたり1個以上有して、且つ加水分解性シリル基を有する化合物を反応させたイソシアネート基、及びアルコキシシリル基末端ウレタンプレポリマーからなる。
【0037】
本発明で使用するイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーは、ポリオール成分とポリイソシアネート成分をイソシアネートのNCO基とポリオールのOH基の当量比(NCO基/OH基当量比)が1以上、即ちNCO基が過剰で反応させることにより得られる。NCO基/OH基当量比は、通常、好ましくは1.1〜5.0の範囲であり、より好ましくは1.5〜3.0の範囲である。NCO基/OH基当量比がかかる範囲であれば、優れた加工適性と泡もち性、及び適度な架橋密度が得られる。
【0038】
本発明で使用するイソシアネート基、及びアルコキシシリル基末端ウレタンプレポリマーは、ポリオール成分とポリイソシアネート成分と、イソシアネート基と反応する活性水素原子を1分子あたり1個以上有して、且つ加水分解性シリル基を有する化合物を反応させて得られる。通常は前述のイソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーに、イソシアネート基と反応し得る活性水素原子の1個と加水分解性シリル基を有する化合物を反応せしめることによって、分子末端に加水分解性シリル基を導入せしめるという方法が用いられる。これ以外に、イソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーとイソシアネート基と反応し得る少なくとも2個以上の活性水素原子と加水分解性シリル基を有する化合物を反応せしめることによって分子中にイソシアネート基と加水分解性のアルコキシシリル基を有するウレタンプレポリマーが得られる。
【0039】
本発明の無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物の架橋反応は、それぞれのプレポリマー中のイソシアネート基や加水分解性シリル基が湿気と反応することにより起こる。
【0040】
本発明で使用するイソシアネート基と反応する活性水素原子を1分子あたり1個以上有しており、且つ、加水分解性シリル基を有する化合物とは、イソシアネート基と反応する活性水素原子を有する官能基を1分子あたり1個以上有し、且つ、加水分解性シリル基を有する化合物であれば、特に制限されるものではない。活性水素原子を有する官能基としては、例えば、アミノ基及び水酸基、SH基等が挙げられる。それらの中でも、イソシアネート基との反応性に優れる点からアミノ基が好ましい。一方、加水分解性シリル基とは、例えば、ハロシリル基、アルコキシシリル基、アシロキシシリル基、フェノキシシリル基、イミノオキシシリル基またはアルケニルオキシシリル基などの如き、加水分解され易いシリル基が挙げられるが、より具体的には下記一般式[1]で示されるものが挙げられる。
【0041】
【化1】
【0042】
(但し、一般式[1]中のR1 は、水素原子又はアルキル基、アリール基若しくはアラルキル基より選ばれる一価の有機基を、R2 は、ハロゲン原子又はアルコキシル基、アシロキシ基、フェノキシ基、イミノオキシ基若しくはアルケニルオキシ基を表し、また、nは0又は1若しくは2なる整数を表す。)
【0043】
上記加水分解性シリル基の中でも、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、(メチル)ジメトキシシリル基、(メチル)ジエトキシシリル基などが架橋が進行し易い点から好ましい。
【0044】
かかるイソシアネート基と反応する基、及び加水分解性シリル基を含有する化合物としては、例えば、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−ヒドロキシルエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−ヒドロキシルエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−ヒドロキシルエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−ヒドロキシルエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシランまたはγ−(N,N−ジ−2−ヒドロキシルエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシランまたはγ−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0045】
本発明で使用するプレポリマー(A)を調製するには、公知慣用の種々の方法を用いればよく、特に限定はしない。
【0046】
一般的には、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーの場合は、原料イソシアネート成分に水分を除去したポリオール成分を滴下して加熱してポリオール成分の水酸基が無くなるまで反応して得られる。また、イソシアネート基及びアルコキシシリル基末端ウレタンプレポリマーの場合は、上記のようにして得られたイソシアネート基末端プレポリマーにNCO基と反応する基を有するアルコキシシラン化合物を滴下し、必要に応じて加熱して反応して得られる。この反応は無溶剤で行われるが場合によっては有機溶剤中で行い、その後脱溶剤することでも得られる。有機溶剤中で反応させる場合には、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、メチルエチルケトン、トルエン等の公知慣用の種々の有機溶剤の使用が可能であり、反応を阻害しない有機溶剤であれば特に限定しない。この場合、反応終了後、減圧加熱に代表される脱溶剤方法により溶剤を除去することが必要である。
【0047】
本発明において、上記プレポリマー(A)を使用するが、必要に応じて本来の湿気硬化性を損なわない範囲で使用時に活性水素含有化合物を鎖伸長剤として使用することも出来る。
【0048】
上記活性水素含有化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ビスフェノールAのEOまたはPO付加物などの1種または2種以上のジオール等のグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール、或いは前記ポリエステルポリオールを開始剤とするエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイドの単独或いは2種以上の開環重合物、前記ポリエーテル系ジオールのγ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトンなどの開環付加重合物等が使用出来る。これらの中で、加工時のイソシアネート基との反応が緩やかであり架橋速度の制御が行い易い点から加工適性を考慮した場合に、グリコールが好ましい。
【0049】
これら活性水素含有化合物の使用量は、プレポリマー(A)100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部の範囲であり、より好ましくは0.5〜5重量部の範囲である。活性水素含有化合物の使用量がかかる範囲であれば、良好な増粘効果が得られ、泡もち性が良好であり、また、混合攪拌時にゲル化することもなく、好ましい。
【0050】
本発明で使用するアミン系触媒(B)としては、例えば、エチレンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノルボルネンジアミン、ヒドラジン、ピレラジン、N,N’−ジアミノピペラジン、2−メチルピペラジン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、ジアミノベンゼン、ジフェニルメタンジアミン、メチレンビスジクロロアニリン、トリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、トリエチルアミン(TEA)、トリプロピルアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、ジ(2,6−ジメチルモルフォリノエチル)エーテル、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルテトラエチレンテトラアミン(HMTETA)、ジメチルアミノエチルエタノールエーテル(DMAEE)、トリメチルアミノエチルエタノールアミン(TMAEEA)、ビスジメチルアミノエチルエーテル(BDMEE)、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン(DMCHA)、N−メチルジシクロヘキシルアミン(MDCHA)N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)N,N,N',N'−テトラメチルプロピレンジアミン(TMPDA)、N,N,N',N'−テトラメチルヘキサメチレンジアミン(TMHMDA)、N,N,N',N'',N''−ペンタメチルエチレンプロピレントリアミン(PMEPTA)、N,N,N',N'',N''−ペンタメチルジプロピレンテトラアミン(PMDPTA)、N,N,N',N'',N''',N'''−ヘキサメチルジプロピレンエチレンテトラアミン(HMAPEDA)、N,N,N'−トリメチル−N−アミノエチルピレラジン(TMNAEP)、N−ヒドロキシエチルモルフォリン(HEMO)、N,N,N',N'−テトラメチルジプロピレンエチレングリコールジアミン(TMEGDA)、N,N,N',N'',N''−ペンタメチルジエチレントリアミン(PMDETA)等のポリアミンのうち、1種或いは2種類以上の混合物が使用できる。
【0051】
これらアミン系触媒(B)の使用量は、プレポリマー(A)100重量部に対して、好ましくは0.1〜10重量部であり、好ましくは0.5〜5重量部である。アミン系触媒(B)の使用量がかかる範囲であれば、良好な増粘効果が得られ、泡もち性が良好で、また、混合攪拌時にゲル化することもなく、好ましい。
【0052】
次に、本発明のホットメルトウレタン樹脂組成物に使用する水(C)は、アミン系触媒(B)と混合して、プレポリマー(A)と混合攪拌して水発泡させるための必須成分である。
【0053】
水(C)の添加量は、プレポリマー(A)100重量部に対して、好ましくは0.01〜5.0重量部、より好ましくは0.05〜1.0重量部である。水(C)の添加量がかかる範囲であれば、発泡度が適度となり発泡体の表面状態が良好となり、好ましい。
【0054】
本発明において、必要に応じて本来の湿気硬化性を損なわない範囲で使用時に整泡剤を使用することも出来る。具体的には、有機珪素系界面活性剤などに使用される従来公知のポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体を10重量%以上含むものが挙げられる。整泡剤としては、例えば、東レダウコーニング・シリコーン株式会社製の商品名SF2969、PRX607、SF2964、SRX274C、SF2961、SF2962、SF2965、SF2908、BY10−123、SF2904、SRX294A、BY10−124、SF2935F、SF2945F、SF2944F、SF2936F、SH193、SH192H、SH192、SF2909、SH194、SH190、SRX290A、SRX298、及び日本ユニカー株式会社製の商品名L−580、SZ1127、SZ1111、SZ1136、SZ1919、SZ1105、SZ1142、SZ1162、L3601、L5309、L5366、SZ1306、SZ1311、SZ1313、SZ1342、L5340、L5420、SZ1605、SZ1627、SZ1642、SZ1649、SZ1671、SZ1675、SZ1923などが挙げられる。
【0055】
これら整泡剤の使用量は、プレポリマー(A)100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部であり、より好ましくは0.5〜10重量部である。整泡剤の使用量がかかる範囲であれば、整泡力に優れ、熟成後の発泡体の物理的機械強度にも優れ、好ましい。
【0056】
また、整泡剤に、必要に応じてフタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(DOP)、アジピン酸ジイソノニル(DINA)、アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)(DOA)等の可塑剤、EO/PO共重合体等のポリエーテル系界面活性剤などを添加してもよい。
【0057】
本発明の耐久性に優れた無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物は、上記の架橋反応性即ち、湿気硬化性とホットメルト性(即ち、常温では固形でありながら熱を加えると溶融して塗布可能な状態となり、冷却により再度凝集力が出る状態となる性質を云う)を併せ持つ樹脂をいう。
【0058】
本発明でいう発泡層とは、人工皮革や合成皮革を構成する複層構造のうちの皮革としての風合いを付加する重要な層をいう。発泡層を得る方法としては、▲1▼DMF溶剤を用いた湿式法、▲2▼発泡剤を用いた方法、▲3▼イソシアネートと水との反応により発生する炭酸ガスを利用する方法、▲4▼強制的なガス混入による機械発泡による方法等が知られている。
【0059】
本発明の発泡体は、少なくともプレポリマー(A)とアミン系触媒(B)、及び水(C)からなる無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物を、水発泡した後、硬化せしめたことを特徴とするものである。
【0060】
また、本発明の発泡体は、前記無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物を加熱して液状又は溶融状態とし、必要に応じて予め不活性気体を混合して水発泡させた後、ホットメルト性と湿気硬化性を利用して硬化させ、発泡状態を固定する方法が好ましい。不活性気体を混合した場合、水と不活性気体との熱膨張率の差が生じるため、混合比率により発泡セルの大きさが制御できるため有効である。
【0061】
本発明で発泡に使用可能な不活性気体としては、例えば、窒素、希ガス、二酸化炭素、及びハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
【0062】
本発明の無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂は、上記のプレポリマー(A)を主成分とし必要に応じて、シランカップリング剤、粘着付与剤、ワックス、可塑剤、架橋触媒、安定剤、充填剤、顔料、蛍光増白剤等の添加剤、熱可塑性樹脂等をそれぞれ単独若しくは複数添加されてもよい。
【0063】
このようにして調製される当該プレポリマー(A)の数平均分子量としては、特に限定はしないが、流動性や加工性などの面から、好ましくは500〜500000の範囲内、より好ましくは1000〜100000の範囲内である。
【0064】
反応性ホットメルトウレタンプレポリマー(A)を調製するに際して、必要ならば、ウレタン化触媒或いは安定剤等を使用することも出来る。これらの触媒や安定剤等は、斯かる反応の任意の段階で加えることが出来、特に制限はしない。
【0065】
上記ウレタン化触媒としては、例えば、酢酸カリウム、ステアリン酸亜鉛またはオクチル酸錫などによって代表されるような種々の金属塩;あるいはジブチル錫ジラウレートなどによって代表されるような種々の有機金属化合物などが挙げられる。これらは単独使用でもよく、2種以上を併用してもよい。
【0066】
一方、上記安定剤としては、例えば、置換ベンゾトリアゾール類などのような紫外線に対する安定剤などであるし、更には置換フェノール誘導体などのような熱酸化に対する安定剤などが挙げられ、これらの各安定剤は、目的に応じて、適宜、選択して加えることが出来、単独使用でもよく、2種以上を併用してもよい。
【0067】
また、アルコキシシリル基末端ウレタンプレポリマーの場合も、必要に応じて架橋触媒として、例えば、リンゴ酸、クエン酸等の各種の酸性化合物、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチレンジアミン等の各種の塩基性化合物類、テトライソプロピルチタネート、ジ−n−ブチル錫ジラウレート、ジ−n−ブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイドまたはジ−n−ブチル錫マレエートの如き、各種の含金属化合物類等の一般的にアルコキシシリル基架橋触媒として用いられるものを添加して使用することが出来る。
【0068】
本発明で用いられるシランカップリング剤としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシランまたはγ−クロロプロピルトリメトキシシラン等である。
【0069】
本発明で用いられる充填材としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリン、タルク、カーボンブラック、アルミナ、酸化マグネシウム、無機・有機バルーン等が挙げられる。更にチキソ付与剤として知られている表面処理炭酸カルシウム、微粉末シリカ、ベントナイト、セピオライト等も使用出来る。特に発泡後の泡の安定化の点よりチキソ付与剤の添加は好ましい。
【0070】
本発明のシート構造体は、基材と該基材上に前記の無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物を、水発泡した後、硬化せしめた発泡層を有することを特徴とする。
【0071】
本発明のシート構造体は、基材と該基材上に前記の無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物に、予め不活性気体を混合して、水発泡した後、硬化せしめた発泡層を有することを特徴とする。
【0072】
本発明のシート構造体は、基材と該基材上に前記の無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物を、水発泡した後、硬化せしめた発泡層と該発泡層に皮革様のフィルム層を一体化させたことを特徴とする。
【0073】
本発明のシート構造体は、基材と該基材上に前記の無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物に、予め不活性気体を混合して、水発泡した後、硬化せしめた発泡層と該発泡層に皮革様のフィルム層を一体化させたことを特徴とする。
【0074】
本発明のシート構造体は、皮革様のフィルムと該フィルム上に前記の無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物を、水発泡した後、硬化せしめた発泡層を有することを特徴とする。
【0075】
本発明のシート構造体は、皮革様のフィルムと該フィルム上に前記の無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物に、予め不活性気体を混合して、水発泡した後、硬化せしめた発泡層を有することを特徴とする。
【0076】
本発明のシート構造体を構成する基材としては、例えば、不織布や織布、編布等の一般的に人工皮革や合成皮革に用いられている基布や天然皮革、各種プラスチックシート等であれば何ら限定されるものではない。また、溶剤系及び水系のポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ゴム系(SBR、NBRなど)ラテックス等を少なくとも1種以上を含浸させた不織布や織布、編布等の一般的に人工皮革や合成皮革に用いられている基布や天然皮革等であれば何ら限定されるものではない。
【0077】
本発明で用いられる皮革様フィルムとしては、従来人工皮革用又は合成皮革用に用いられるポリウレタン樹脂であれば特に限定されるものでなく、通常は、溶剤型及び水系ポリウレタン樹脂などを離型紙上に塗布乾燥して得ること出来る。
【0078】
本発明で得られる発泡体、発泡層を有するシート構造体、又は発泡層と該発泡層に皮革様のフィルム層を一体化させたシート構造体は、プレポリマー(A)を溶融させて、アミン系触媒(B)、及び水(C)、場合によっては不活性気体を混合させて水発泡させた無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物を、離型紙間、又は基材上と離型紙の間、又は基布と皮革様のフィルムの間、離型紙と撥水処理布及びフィルムに均一に積層し冷却固化させた後、架橋させて加工出来る方法であれば特に制限はない。また、発泡体を調整後、基材又は/及び皮革様のフィルムと接着加工してもよい。
【0079】
更に、樹脂を発泡する設備は不活性気体を所定量混合しながら均一混合可能な設備であれば特に制限はないが、不活性気体の混合時の攪拌で冷却増粘して均一な発泡が行われない場合や基材やフィルムに発泡層として加工した場合に流動せずに塗布不良や接着不良が起こることを避けるために混合物を加熱保温出来る構造が望ましい。
【0080】
本発明の発泡体の発泡層の発泡度は、その用途に応じて適宜調整することが出来、風合い或いは強度を損なわない範囲であれば、特に制限はない。例えば、人工皮革用途又は合成皮革用途であれば、発泡度は1.5〜2.5倍の範囲が好ましい。尚、ここで云う「発泡度」とは、発泡前の樹脂の体積(V1)と発泡後の樹脂の体積(V2)の比、即ちV2/V1のことを云う。
【0081】
本発明の発泡体又はシート構造体への公知慣用のラミネート又はコーティング等による表面加工、或いはバフィング加工等の諸々の加工方法については何ら限定されるものではない。
【0082】
以上のように、本発明により、特に接着性と耐加水分解性、耐熱性に優れる無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物と、該ウレタン樹脂組成物を用いて得られる発泡体、及びそれを用いたシート構造体を提供出来る。
【0083】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、一層具体的に説明するが、本発明は、決して、これらの実施例のみに限定されるものではない。尚、以下において、部及び%は、特にことわりのない限り、全て重量基準である。又、樹脂の諸性質は以下の方法に従い測定した。
【0084】
[表皮フィルム1の作製方法]
合成皮革表皮用の溶剤型ウレタン樹脂であるクリスボンNY324(大日本インキ化学工業株式会社製)に、顔料のDILAC−6001(大日本インキ化学工業株式会社製)とメチルエチルケトン(MEK)とジメチルホルムアミド(DMF)とをナイフコーターを用いて、離型紙上に塗布量が100g/m2(wet)になるように均一に塗布した後、70℃で1分間乾燥し、次いで120℃で2分間乾燥させて、厚さ30μの表皮フィルム1を作製した。
【0085】
[軟化点の測定方法]
実施例及び比較例で得た各プレポリマーの軟化点を示差熱測定装置(DSC)を用いて、窒素雰囲気下、昇温速度5℃/分にて測定した。
【0086】
[発泡度の評価]
120℃にて溶融したプレポリマー(A)に、所定量のアミン触媒(B)及び水(C)を混合攪拌した発泡前の樹脂体積(V1)と発泡後の樹脂体積(V2)の比、即ちV2/V1を測定し、発泡度とした。
○:発泡性良好
×:発泡性不良
【0087】
[接着性の測定方法]
表皮フィルム付きシート構造体の表皮にホットメルト布テープを130℃で5秒間熱圧着した後、テンシロン(ヘッドスピード:200mm/分)を用いて剥離強度を測定した。
【0088】
[耐加水分解性の測定方法]
表皮フィルム付きシート構造体を耐加水分解試験(ジャングル試験条件:70℃、相対湿度95%、12週間保持)に供した後、表皮にホットメルト布テープを130℃で5秒間熱圧着した後、テンシロン(ヘッドスピード:200mm/分)を用いて剥離強度を測定して保持率と、評価後の外観変化を観察し、下記の判定基準で評価した。
○:ジャングル試験後の外観変化無し
×:ジャングル試験後の外観変化有り
【0089】
[耐熱性の測定方法]
表皮フィルム付きシート構造体を耐熱試験(試験条件:120℃、500時間保持)に供した後、表皮にホットメルト布テープを130℃で5秒間熱圧着した後、テンシロン(ヘッドスピード:200mm/分)を用いて剥離強度を測定して保持率と、評価後の外観変化を観察し、下記の判定基準で評価した。
○:試験後の外観変化無し
×:試験後の外観変化有り
【0090】
《実施例1》表皮フィルム付き構造体1の製造方法
1リットル4ツ口フラスコに数平均分子量が2000なるポリカーボネートジオール(日本ポリウレタン社(株)製:ニッポラン980R、以下PC2000と略称)の80部と、アジピン酸(表中ではAAと略称)とヘキサンジオール(表中ではHGと略称)との数平均分子量が2000のポリエステルポリオールの20部を120℃に減圧加熱して水分0.05%となるまで脱水した。40℃に冷却後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を20部加えた後、90℃まで昇温して、NCO含有量が一定となるまで3時間反応してプレポリマー1を得た。コーンプレート粘度計での125℃の粘度は6000mPa・sであり、NCO含有量は2.0重量%であった。得られたプレポリマー1を120℃に加熱して溶融して120℃で加温しながら窒素ガスを吹き込み、プレポリマー1の100部に対して、POLYCAT−8(エアープロダクツジャパン社製;N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン(DMCHA))を0.10部及び、水を0.05部加えてミキシングして、約2倍に発泡したことを体積から確認した。直ちに、表皮フィルム1の上に厚み50μで塗布して、ポリウレタン含浸不織布貼り合せて冷却して、温度23℃、相対湿度65%の環境下で5日間放置して、シート状の表面フィルム付き構造体1を得た。本発明のシート状の表皮フィルム付き構造体1の特性評価結果を表1に示したが、接着性、耐加水分解性、及び耐熱性に優れていた。
【0091】
《実施例2》表面フィルム付き構造体2の製造方法
1リットル4ツ口フラスコにPC2000の50部と、アジピン酸とヘキサンジオールとの数平均分子量が2000のポリエステルポリオールの50部を120℃に減圧加熱して水分0.05%となるまで脱水した。40℃に冷却後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を20部加えた後、90℃まで昇温して、NCO含有量が一定となるまで3時間反応してプレポリマー2を得た。コーンプレート粘度計での125℃の粘度は5500mPa・sでNCO含有量は1.9重量%となった。得られたプレポリマー2を120℃に加熱して溶融して120℃で加温しながら窒素ガスを吹き込み、プレポリマー2の100部に対して、POLYCAT−8を0.10部、水を0.05部加えてミキシングして、約2倍に発泡したことを体積から確認した。直ちに、表皮フィルム1の上に厚み50μで塗布して冷却して、温度23℃、相対湿度65%の環境下で5日間放置し、シート状の表皮フィルム付き発泡体2を得た。本発明のシート状の表皮フィルム付き構造体2の特性評価結果を表1に示したが、接着性、耐加水分解性、及び耐熱性に優れていた。
【0092】
《実施例3》表面フィルム付き構造体3の製造方法
1リットル4ツ口フラスコにPC2000の20部と、アジピン酸とヘキサンジオールとの数平均分子量が2000のポリエステルポリオールの80部を120℃に減圧加熱して水分0.05%となるまで脱水した。40℃に冷却後、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を20部加えた後、90℃まで昇温してNCO含有量が一定となるまで3時間反応して、プレポリマー3を得た。コーンプレート粘度計での125℃の粘度は4000mPa・sでNCO含有量は2.1重量%となった。得られたプレポリマー3を120℃に加熱して溶融して120℃で加温しながら窒素ガスを吹き込み、プレポリマー3の100部に対して、POLYCAT−8を0.10部、及び水0.05部を加えてミキシングして、約2倍に発泡したことを体積から確認した。直ちに、表皮フィルム1の上に厚み50μで塗布して冷却して、温度23℃、相対湿度65%の環境下で5日間放置し、シート状の表皮フィルム付き構造体3を得た。本発明のシート状の表面フィルム付き構造体3の特性評価結果を表1に示したが、接着性、耐加水分解性、及び耐熱性に優れていた。
【0093】
《実施例4》表面フィルム付き構造体4の製造方法
実施例2で得られたプレポリマー2を、120℃に加熱溶融した後、120℃に加熱した数平均分子量が1000のプロピレングリコール(PPG1000)とジブチルジ錫ジラウレート(DBSNDL)を、プレポリマー2/PPG−1000=100/3.0/0.1重量比で混合しながら窒素ガスを吹き込み、POLYCAT−8を0.10部、及び水0.10部を加えてミキシングして、約2倍に発泡したことを体積から確認した。発泡プレポリマー1を得た。直ちに、表皮フィルム1の上に厚み50μで塗布して冷却して、温度23℃、相対湿度65%の環境下で5日間放置して、シート状の表皮フィルム付き構造体4を得た。本発明のシート状の表面フィルム付き構造体4の特性評価結果を表1に示したが、接着性、耐加水分解性、及び耐熱性に優れていた。
【0094】
《実施例5》表面フィルム付構造体5の製造方法
1リットル4ツ口フラスコに実施例2で得られたプレポリマー2を124部、溶融状態で入れγ−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランを16部添加して、90℃にて2時間反応させてプレポリマー4を得、燐酸エステル触媒(AP−1)を1部添加し均一に混合した。コーンプレート粘度計での125℃の粘度は7000mPa・sであった。得られたプレポリマー4を120℃に加熱して溶融して120℃で加温しながら窒素ガスを吹き込み、プレポリマー4の100部に対して、POLYCAT−8を0.10部、及び水0.10部を加えてミキシングして、約2倍に発泡したことを体積から確認した。直ちに、表皮フィルム1の上に厚み50μで塗布して冷却して、温度23℃、相対湿度65%の環境下で5日間放置して、シート状の表皮フィルム付き構造体5を得た。本発明のシート状の表面フィルム付き構造体5の特性評価結果を表1に示したが、接着性及び耐加水分解性に優れていた。
【0095】
《比較例1》
1リットル4ツ口フラスコに数平均分子量が2000のポリプロピレングリコール(PPG−2000)の50部と、アジピン酸とヘキサンジオールとの数平均分子量が2000のポリエステルポリオールの50部とを120℃に減圧加熱して水分0.05%となるまで脱水した。40℃に冷却後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を20部加えた後、90℃まで昇温してNCO含有量が一定となるまで、3時間反応してプレポリマー5を得た。コーンプレート粘度計での125℃の粘度は8000mPa・sでNCO含有量は2.0重量%であった。得られたプレポリマー5を120℃に加熱して溶融して120℃で加温しながら窒素ガスを吹き込み、プレポリマー5の100部に対して、POLYCAT−8を0.10部、及び水0.05部を加えてミキシングして、約2倍に発泡したことを体積から確認した。直ちに、表皮フィルム1の上に厚み50μで塗布して冷却して、温度23℃、相対湿度65%の環境下で5日間放置して、シート状の表面フィルム付き構造体6を得た。その特性評価結果を表2に示す。本品は初期接着性は良好であったが、耐加水分解性及び耐熱性に劣るものであった。
【0096】
《比較例2》
1リットル4ツ口フラスコにPC2000を50部と、数平均分子量が2000のアジピン酸とヘキサンジオールとの数平均分子量が2000のポリエステルポリオールの50部を120℃に減圧加熱して水分0.05%となるまで脱水した。40℃に冷却後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を20部加えた後、90℃まで昇温してNCO含有量が一定となるまで3時間反応してプレポリマー2を得た。コーンプレート粘度計での125℃の粘度は5500mPa・sでNCO含有量は1.9重量%であった。得られたプレポリマー2を120℃に加熱して溶融して120℃で加温しながら窒素ガスを吹き込み、プレポリマー2の100部に対して、水0.05部のみを加えてミキシングして、約0.5倍しか発泡しなかった。直ちに、表皮フィルム1の上に厚み50μで塗布して冷却して、温度23℃、相対湿度65%の環境下で5日間放置して、シート状の表面フィルム付き構造体7を得た。その特性評価結果を表2に示す。本品は、耐加水分解性及び耐熱性は良好なものの、発泡性に劣るものであり、風合いが硬くなった。
【0097】
《比較例3》
1リットル4ツ口フラスコにPC2000の50部と、数平均分子量が2000のPPG50部を120℃に減圧加熱して水分0.05%となるまで脱水した。40℃に冷却後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を20部加えた後、90℃まで昇温してNCO含有量が一定となるまで3時間反応してプレポリマー2を得た。コーンプレート粘度計での125℃の粘度は5500mPa・sでNCO含有量は1.9重量%となった。得られたプレポリマー2を120℃に加熱して溶融して120℃で加温しながら窒素ガスを吹き込み、プレポリマー7の100部に対して、POLYCAT−8を0.10部のみを加えてミキシングしたが、約0.8倍しか発泡しなかった。直ちに、表皮フィルム1の上に厚み50μで塗布して冷却して、温度23℃、相対湿度65%の環境下で5日間放置して、シート状の表面フィルム付き構造体8を得た。本品は、耐加水分解性及び耐熱性は良好なものの、発泡性に劣るものであり、風合いが硬くなった。
【0098】
《比較例4》
1リットル4ツ口フラスコに数平均分子量が1400なるポリテトラメチレングリコール(以下、PTMGと略称)の60部と、アジピン酸(以下、AAと略称)とヘキサンジオール(以下、HGと略称)との数平均分子量が2000のポリエステルポリオールの40部を120℃に減圧加熱して水分0.05%となるまで脱水した。40℃に冷却後、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を25部加えた後、90℃まで昇温してNCO含有量が一定となるまで3時間反応してプレポリマー8を得た。コーンプレート粘度計での125℃の粘度は8000mPa・sでNCO(%)は2.0となった。得られたプレポリマー8を120℃に加熱して溶融して120℃で加温しながら窒素ガスを吹き込み、プレポリマー8の100部に対して、POLYCAT−8を0.10部、及び水0.05部を加えてミキシングして、約2倍に発泡したことを体積から確認した。直ちに、表皮フィルム1の上に厚み50μで塗布して冷却して、温度23℃、相対湿度65%の環境下で5日間放置して、シート状の表面フィルム付き構造体9を得た。本品は。初期及び耐加水分解性後の接着性は良好なものの、耐熱性に劣るものであった。
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】
【0101】
【発明の効果】
本発明により得られる耐久性に優れた無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物は、必要に応じて不活性気体を用いて水発泡を行い、表皮材上へコーティング加工することにより、柔軟性に富み、且つ接着性及び耐久性(特に、耐加水分解性及び耐熱性)に優れる合成皮革が無溶剤にて調整可能であるため、従来の溶剤型のウレタン樹脂の場合に不可欠であった溶剤の乾燥行程や抽出行程が不必要であり、人体への影響や環境汚染の問題、溶剤を蒸発させるためのエネルギーコスト面での問題等を改善することが出来る。本発明で得られる耐久性に優れた無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物、発泡体、及びそれを用いた構造体は、高耐久性を要求される家具や自動車用途などの合成皮革や人工皮革以外にも、接着剤、粘着剤、シーリング剤、塗料、コーティング剤あるいはフィルムないしはシート等の幅広い用途において、極めて実用性が高い。
Claims (9)
- 20重量%以上のポリカーボネートポリオールを含むポリオール成分と、ポリイソシアネート成分とを反応させて得られたイソシアネート基末端ホットメルトウレタンプレポリマー(A)、アミン系触媒(B)、及び水(C)を含有する、人工皮革及び合成皮革の発泡層形成用無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物。
- プレポリマー(A)の軟化点が、30〜160℃の範囲である請求項1のいずれかに記載の人工皮革及び合成皮革の発泡層形成用無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物。
- 基材上に、20重量%以上のポリカーボネートポリオールを含むポリオール成分と、ポリイソシアネート成分とを反応させて得られたイソシアネート基末端ホットメルトウレタンプレポリマー(A)、アミン系触媒(B)、及び水(C)を含有する無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物によって形成された発泡層を有する人工皮革または合成皮革。
- 前記発泡層上に、皮革様のフィルムを一体化させて得られる、請求項3に記載の人工皮革または合成皮革。
- 基材上に、20重量%以上のポリカーボネートポリオールを含むポリオール成分と、ポリイソシアネート成分とを反応させて得られたイソシアネート基末端ホットメルトウレタンプレポリマー(A)、アミン系触媒(B)、及び水(C)を含有する加熱溶融状態の無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物の水発泡したものを塗布し、湿気硬化させ発泡層を形成する、人工皮革または合成皮革の製造方法。
- 基材上に、20重量%以上のポリカーボネートポリオールを含むポリオール成分と、ポリイソシアネート成分とを反応させて得られたイソシアネート基末端ホットメルトウレタンプレポリマー(A)、アミン系触媒(B)、及び水(C)を含有する加熱溶融状態の無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物に、予め不活性気体を混合し、次いで水発泡したものを塗布し、湿気硬化させ発泡層を形成する、人工皮革または合成皮革の製造方法。
- 前記発泡層上に皮革様のフィルムを一体化させる、請求項5または6に記載の人工皮革または合成皮革の製造方法。
- 皮革様のフィルム上に、20重量%以上のポリカーボネートポリオールを含むポリオール成分と、ポリイソシアネート成分とを反応させて得られたイソシアネート基末端ホットメルトウレタンプレポリマー(A)、アミン系触媒(B)、及び水(C)を含有する加熱溶融状態の無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物の水発泡したものを塗布し、湿気硬化させ発泡層を形成する、人工皮革または合成皮革の製造方法。
- 皮革様のフィルム上に、20重量%以上のポリカーボネートポリオールを含むポリオール成分と、ポリイソシアネート成分とを反応させて得られたイソシアネート基末端ホットメルトウレタンプレポリマー(A)、アミン系触媒(B)、及び水(C)を含有する加熱溶融状態の無溶剤型湿気硬化性ホットメルトウレタン樹脂組成物に、予め不活性気体を混合し、次いで水発泡したものを塗布し、湿気硬化させ発泡層を形成する、人工皮革または合成皮革の製造方法。
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