JP2962180B2 - ポリウレタン被覆ゴム材料 - Google Patents

ポリウレタン被覆ゴム材料

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JP2962180B2
JP2962180B2 JP3526995A JP3526995A JP2962180B2 JP 2962180 B2 JP2962180 B2 JP 2962180B2 JP 3526995 A JP3526995 A JP 3526995A JP 3526995 A JP3526995 A JP 3526995A JP 2962180 B2 JP2962180 B2 JP 2962180B2
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勝次 川西
章人 迫田
一明 関屋
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SHINTO TORYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、摩擦を受ける環境下で
使用されるゴム製品、例えば、製鉄所の原料ヤード等に
設けられる粉粒体搬送用のベルトコンベアー設備のゴム
ベルトやコンベアプーリー、鋼板搬送用のゴムロール、
焼結鉱のふるい口用のラバースクリーン、あるいはゴム
タイヤ等に利用可能な、高耐摩耗性、高弾性のポリウレ
タン被覆を有するゴム材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記のようなゴム製品は、使用によりゴ
ム表面がある程度磨滅すると、新品に交換するのが一般
的であった。しかし、資源保護と産業廃棄物の低減の観
点から、磨滅したゴムに、ポリウレタン樹脂と硬化剤と
を含有する自然硬化型の樹脂液をハケやスプレーで塗布
し、放置して塗膜を硬化させることにより、ウレタンエ
ラストマー系の耐摩耗性被覆を施して、ゴム表面を補修
・再生する工法が開発された。
【0003】ゴム表面が磨滅するたびに、そのゴム製品
を利用した設備の稼働を停止し、上記の耐摩耗性被覆を
施工してゴム表面を再生することにより、そのゴム製品
を使用し続けることができる。その結果、そのゴム製品
の寿命を大幅に延長することができる上、産業廃棄物量
も低減する。被覆材料としてウレタンエラストマーを用
いるのは、その塗膜伸び率が高く、基体のゴム製品が受
ける大きな変形にも追従できるからである。
【0004】例えば、商品名イラセン (米国) や商品名
Gコート (独) が、この種の処理を施すための被覆組成
物(塗料)であると考えられるが、これらはいずれも硬
化時間が長く、ハケ塗りやスプレー後に1日間放置しな
ければならなかった。硬化時間が長いと、そのゴム製品
を用いた設備の稼働停止期間が長くなり、設備の生産性
の阻害が著しくなる。
【0005】ゴムに対する同様のポリウレタン系耐摩耗
性被覆工法は特開昭61−93875 号公報にも記載されてい
る。この公報に記載の方法では、コンベアベルト本体の
ゴムに、ポリウレタン樹脂と硬化剤を混合した樹脂液を
塗布し、自然放置または熱風加熱して塗膜を硬化させ
る。しかし、所定の硬度が得られるまでの硬化時間が、
自然放置で8時間、熱風加熱で3時間30分とまだかなり
長く、上記のように生産性の点で問題がある上、熱風加
熱の場合には作業費の増大という問題もある。また、こ
の公報に記載の方法では、コンベアベルトのゴム表面を
ワイヤーブラシ等で粗面化したのち、接着剤を塗布し、
次いで該ポリウレタン樹脂液を塗布しているが、ワイヤ
ーブラシ等による粗面化処理は、処理工程を非常に煩雑
にする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
した従来のポリウレタン系耐摩耗性被覆ゴム材料の欠
点、即ち、塗布後の硬化に長時間を要し、作業費が増
大し、設備の生産性が大きく阻害されるという問題、お
よびワイヤーブラシ等の粗面化工程により、作業工程
が煩雑になるという問題、を解決することである。具体
的には、ゴムに対して良好に接着可能で、かつ短時間に
硬化可能な、ポリウレタン被覆層を有するゴム材料を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、接着剤に
代わる下塗り(プライマー)塗膜として、特定のポリウ
レタン塗料から形成されたポリウレタン樹脂塗膜を形成
し、その上にウレタンエラストマーからなる上塗り塗膜
を形成すると、粗面化工程を必要とせずに、ゴムとの密
着性に優れた高耐摩耗性のポリウレタン被覆を、短い乾
燥時間で形成することができることを見出し、本発明を
完成させた。
【0008】ここに、本発明の要旨は、ゴム上に、NC
O基含有量が2重量%以上のイソシアネート基末端ウレ
タンプレポリマーの湿気硬化により形成されたポリウレ
タン樹脂からなる下塗り塗膜と、ウレタンエラストマー
からなる上塗り塗膜とを有することを特徴とする、ポリ
ウレタン被覆ゴム材料である。
【0009】好適態様にあっては、前記上塗り塗膜が、
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーとポリオー
ルを二液型ホットエアレススプレー装置で噴射すること
により、10分以内の硬化時間で形成されたウレタンエラ
ストマー塗膜である。
【0010】以下、本発明を詳しく説明する。 (1) ゴム基体 本発明により高耐摩耗性のポリウレタン被覆が施される
ゴム基体の種類は特に制限されず、高耐摩耗性の付与を
必要とする任意のゴム製品に本発明を適用することがで
きる。このようなゴム製品の例としては、ベルトコンベ
アー等の各種搬送設備のゴム製のベルト、プーリー、ロ
ール等、フルイ用のゴム製スクリーン、さらにはゴムタ
イヤ等が挙げられる。ゴムの種類も何でもよいが、主と
して、天然ゴム、各種のジエン系合成ゴムおよびオレフ
ィン系合成ゴムが、高耐摩耗性付与の対象となる。
【0011】被覆を施すゴム基体は、新品のゴム製品で
も、或いは使用途中の、例えば、ゴム表面が磨滅して補
修が必要となったゴム製品でもよい。例えば、本発明の
ポリウレタン系被覆は高摩耗性を備えているので、これ
を使用前の新品のゴム基体に予め施しておくと、そのゴ
ム製品の使用寿命を著しく延長することができる。
【0012】また、本発明によるポリウレタン被覆は、
ゴム製品に下塗りと上塗りの2種類の樹脂液を塗布し、
放置して硬化させるだけであるので、ゴム製品を用いた
設備(例、ベルトコンベア)のユーザーが、その設備の
稼働を止め、自分で容易に実施することができ、従っ
て、補修目的にも非常に有用である。
【0013】即ち、本発明によれば、ゴム製品に、NC
O基含有量が2重量%以上のイソシアネート基末端ウレ
タンプレポリマーを含有する一液型組成物を塗布し、塗
膜を湿気硬化させてポリウレタン樹脂塗膜を形成した
後、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーとポリ
オールとを含有する二液型組成物を塗布し、塗膜を硬化
させてウレタンエラストマー塗膜を形成することからな
る、ゴム製品の補修方法も提供される。
【0014】好適態様にあっては、上記二液型組成物の
おけるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー中の
NCO当量とポリオールのOH当量の比が 0.3/1〜2
/1の範囲内であり、この二液型塗料を40〜90℃の塗料
温度で、より好ましくは二液型ホットエアレススプレー
装置を用いて塗布する。それにより、この塗料を容易に
塗布でき、塗布後に10分以内という従来に比べて非常に
短い時間で塗膜を硬化させることができ、かつ形成され
たウレタンエラストマー塗膜はテーバー摩耗減量が300
mg以下、塗膜伸び率が100 %以上という優れた特性を示
す。
【0015】(2) 下塗り塗膜 基体のゴム上に形成する下塗り塗膜は、ポリウレタン樹
脂から形成された非エラストマー性の塗膜である。ポリ
ウレタン樹脂からなる塗膜は、ウレタン結合を有するた
め、基体のゴムおよび上塗り塗膜に用いるウレタンエラ
ストマーの双方との密着性がよく、ワイヤーブラシ等に
よる粗面化を行わずに、上塗り塗膜のウレタンエラスト
マー層をゴム基体に堅固に接着させることができる。
【0016】ただし、基体のゴム表面が汚れている場合
は、必要に応じて、ワイヤーブラシ等によるゴム表面の
粗面化、および/またはキシレンや酢酸エチレン等の溶
剤によるゴム表面の清浄化処理を行ってから、下塗り塗
膜用の樹脂液を塗布してもよい。それにより、ゴム基体
と上塗り塗膜のウレタンエラストマー層との接着性が向
上する場合がある。
【0017】塗料や接着剤として利用されるウレタン系
樹脂組成物は、常温硬化型と焼付け硬化型に大別され、
また一液型と二液型の組成物がある。本発明の下塗り塗
膜の形成材料としては、加熱を必要としない常温硬化型
の組成物を使用することが好ましい。
【0018】本発明で下塗り塗膜の形成に用いるのに適
した常温硬化型のウレタン系組成物としては、末端イ
ソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含有
し、イソシアネート基と空気中の湿気との反応で硬化す
る湿気硬化性(常温硬化型)の一液型組成物と、ポリ
イソシアネート自体またはポリイソシアネートを低分子
量ポリオールまたは水と予備縮合させたイソシアネート
基末端ウレタンプレポリマーを含有する液と、硬化剤の
ポリオール樹脂 (例、ポリエステルポリオール、ポリエ
ーテルポリオール等) を含有する液とからなる二液型組
成物、とが挙げられる。
【0019】このうち、の湿気硬化性の一液型組成物
を用いて (即ち、イソシアネート基末端ウレタンプレポ
リマーの湿気硬化により) 、下塗り塗膜を形成すること
が特に好ましい。なぜなら、湿気硬化性一液型ウレタン
系組成物は、使用前に2液を混合する必要がなく、ユー
ザーによる使用が簡便である上、塗布後に空気中の湿気
によって迅速に硬化し、短時間放置しただけで上塗り用
のウレタンエラストマー組成物を塗布することができる
ので、作業効率が高くなるからである。また、得られた
ポリウレタン塗膜のゴム基体との接着能も高い。
【0020】湿気硬化性一液型組成物に用いるイソシア
ネート基末端ウレタンプレポリマーは、従来から知られ
ているように、多官能性イソシアネートとポリオールと
の反応により合成することができる。
【0021】多官能性イソシアネートとは、分子内に2
以上のイソシアネート基を含有する芳香族または脂肪族
化合物を意味し、反応にはこれら1種または2種以上を
使用できる。芳香族イソシアネートとしては、トルエン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、および一般にクルード
MDIと称されているアニリンノボラックのイソシアネ
ート化物が使用できる。脂肪族イソシアネートとして
は、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト等が挙げられる。また、上記イソシアネート化合物の
ウレトジオン化物、イソシアヌレート化物等の多量体、
ならびにトリメチロールプロパン、グリセリン等の多価
アルコールとイソシアネート化合物との付加物で、2以
上のイソシアネート基を含有するものも包含される。
【0022】ポリオールとしては、トリメチロールプロ
パン、グリセリン等の3官能性以上の多価アルコール化
合物;エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テ
トラハイドロフラン等のアルキレンオキサイドの単独重
合体または共重合体からなるポリエーテルポリオール;
脂肪族多価アルコールと多価カルボン酸の反応生成物で
あるポリエステルポリオール;および上記ポリエーテル
ポリオールまたは/およびポリエステルポリオールとホ
スゲンまたは炭酸ジアルキルとの反応で得られるポリカ
ーボネートポリオールなどが挙げられる。
【0023】イソシアネート基末端ウレタンプレポリマ
ーは、上述したような多官能性イソシアネートとポリオ
ールとをイソシアネート過剰当量比で、無溶剤または溶
剤中で、無触媒または触媒の共存下、所定のイソシアネ
ート含有量の反応生成物が得られるまで反応させること
により合成される。
【0024】本発明で下塗り塗膜の形成に用いるイソシ
アネート基末端ウレタンプレポリマーは、NCO基含有
量が2重量%以上のものを使用する。NCO基含有量が
2重量%未満であると、十分な接着強度を得ることがで
きない。
【0025】このウレタンプレポリマーは、好ましく
は、NCO基含有量が2〜25重量%、数平均分子量が 3
00〜5000である。ウレタンプレポリマーのNCO基含有
量と数平均分子量は、反応成分である多官能性イソシア
ネートとポリオールとの反応比率および反応成分の種類
を変化させることにより調整することができる。
【0026】ウレタンプレポリマーの数平均分子量が30
0 未満になると、接着強度が低下する傾向がある。ま
た、NCO基含有量が25重量%より大きいか、または数
平均分子量が5000を超えると、塗膜の硬化に要する時間
が長くなる。使用環境が過酷な場合 (例、高温、腐食性
が強い) には、NCO基含有量が6〜16重量%、数平均
分子量が 500〜2000であることが特に望ましい。
【0027】なお、本明細書における「数平均分子量」
とは、ゲルパーミッションクロマトグラフィーを使用
し、標準ポリスチレンの検量線を使用して測定したもの
であり、「NCO基含有量」は、ウレタン樹脂 (ポリウ
レタンまたはウレタンプレポリマー) 中のNCO基 (イ
ソシアネート基) の割合(重量%)を意味する。
【0028】このウレタンプレポリマーをそのまま、或
いは必要により適当な有機溶剤で希釈すると、本発明の
下塗り塗膜の形成に適した湿気硬化性一液型塗料が得ら
れる。溶剤としては、揮発性が比較的高いものが好まし
く、例えば、トルエン、キシレン、酢酸エチルなどが適
当である。この塗料を慣用の塗装手段 (例、ハケ塗り、
ローラー塗装、スプレー塗装など) で基体のゴムに塗布
し、放置すると、溶剤(存在する場合) が揮発した後、
イソシアネート基と空気中の水分との反応で塗膜が硬化
し、ポリウレタン樹脂からなる下塗り塗膜が形成され
る。通常、この組成物の塗膜の乾燥・硬化は、常温で数
時間以内に完了するが、ウレタンプレポリマーのNCO
基含有量が25重量%以下で、数平均分子量が5000以下で
あると、硬化時間は約1時間と短くなる。下塗り塗膜は
接着層として機能するので、膜厚は薄くてよく、通常は
5〜50μm、特に10〜30μmの範囲内で十分である。
【0029】なお、の二液型組成物を使用する場合に
は、二液型ポリウレタン塗料または接着剤として公知の
組成物、好ましくは常温硬化型の組成物を使用して非エ
ラストマー性のポリウレタン樹脂塗膜を形成すればよ
い。二液型の組成物は、使用前に混合してから塗布して
もよく、或いは後述するように、2頭スプレーガンを使
用して噴射することにより混合と塗布を同時に行っても
よい。
【0030】(3) 上塗り塗膜 下塗り塗膜の上に、ウレタンエラストマーからなる上塗
り塗膜を形成する。ウレタンエラストマー塗膜は、伸び
が基体のゴムより一般に大きいので、基体が使用中に変
形応力を受けても、その変形に追従でき、塗膜の損傷が
起こりにくい。また、下塗り塗膜のポリウレタン樹脂塗
膜に対して良好な接着性を有する。上塗り塗膜の膜厚
は、施工するポリウレタン被覆に要求される耐用期間に
応じて適当に選択すればよいが、通常は 0.5〜5mm、特
に1〜3mmの範囲内である。
【0031】ウレタンエラストマーには各種の種類のも
のがあるが、本発明の上塗り塗膜においては、塗料、特
にスプレー塗装可能な塗料に従来より使用されているよ
うな原料を用いてウレタンエラストマー塗膜を形成する
ことが好ましい。スプレー塗装によるウレタンエラスト
マー塗膜は、一般に(a) イソシアネート基末端ウレタン
プレポリマーと(b) 硬化剤のポリオールとの反応により
形成される。
【0032】ウレタンエラストマーの合成に用いるイソ
シアネート基末端ウレタンプレポリマー(a) は、下塗り
塗膜の形成に用いる湿気硬化性1液型組成物に関して前
述したイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーと同
様のものである。これは、既に説明したように、多官能
性イソシアネートとポリオールとを、イソシアネート過
剰当量で、溶剤および/または触媒の存在下または不存
在下に反応させることにより合成される。原料の多官能
性イソシアネートとポリオールの種類も、湿気硬化性1
液型組成物に用いるウレタンプレポリマーに関して説明
したものと同様のものでよい。なお、ポリウレタンの技
術分野で周知のように、この反応を水、短鎖ジアミン
(例、エチレンジアミン)、短鎖ジオール(例、エチレ
ングリコール)等の鎖延長剤の存在下で行い、得られた
プレポリマーを高分子化することもできる。
【0033】ウレタンエラストマーの硬化剤として作用
するポリオール(b) としては、2以上の活性水素を有す
る化合物(例、ポリアミン、アミノアルコール、多価ア
ルコール)に、一般に過剰量の低級アルキレンオキサイ
ド(例、エチレンオキサイド、特に好ましくはプロピレ
ンオキサイド)を付加反応させた、常温で液体ないし固
体のポリオールが好ましい。
【0034】ポリオール(b) の具体例としては、 エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヘキサメ
チレンジアミン等のアルキレンアミンポリアミンにプロ
ピレンオキサイドを付加したポリオール、 エタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミノア
ルコールにプロピレンオキサイドを付加したポリオー
ル、および エチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリ
セリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールにプ
ロピレンオキサイドを付加したポリオール、を挙げるこ
とができる。
【0035】ウレタンエラストマーからなる上塗り塗膜
は、上記のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー
(a) と硬化剤のポリオール(b) とを、それぞれ必要によ
り溶剤で希釈して液状化し、この2液を使用前に混合
し、得られた混合液からなる塗料を下塗り塗膜の上に、
下塗り塗膜について説明したような慣用の塗装手段で塗
布することにより形成することができる。或いは、2頭
スプレーガン等を用いて、上記の2液の混合と塗布を同
時に行うこともできる。この場合の塗布は、エアスプレ
ーとエアレススプレーのいずれでもよい。その後、放置
して塗膜を乾燥・硬化させる。
【0036】2液の混合比率は、イソシアネート基末端
プレポリマー(a) 中のNCO当量と、ポリオール(b) の
OH当量の比が、 0.3/1〜2/1の範囲内となる比率
が適当である、好ましくは 0.7/1〜1/1の範囲内で
ある。硬化時間を短縮するために、3級アミン類、錫系
化合物等の触媒を添加してもよい。
【0037】好適態様にあっては、上塗り塗膜の形成
は、2頭エアレススプレーガンを取り付けた二液型ホッ
トエアレススプレー装置を用いて、塗料温度40〜90℃
で、プレポリマー(a) とポリオール(b) の混合と噴射を
同時に行うことにより実施する。塗料温度を高くするこ
とで、塗料粘度の低下により流動性が確保され、同時に
硬化時間の短縮にも効果があり、塗布から10分以内、通
常は数分の硬化時間で塗膜を乾燥・硬化させることがで
きる。
【0038】塗料温度が40℃より低いと、塗料粘度が高
いため十分な塗料供給がしにくくなる上、プレポリマー
(a) と硬化剤(b) との均一分散性が悪くなって、硬化時
間が非常に長くなる。一方、塗料温度が90℃より高い
と、塗料中のモノマー成分の揮発が起こり、配管中で詰
まる等の作業効率の低下が生じる。本発明で上塗り塗膜
に用いるウレタンエラストマーは、常温では、乾燥・硬
化までに数時間かかることがあるが、このように塗料温
度40〜90℃で塗布すれば、確実に10分以内、好ましくは
数分で硬化させることができ、作業効率上非常に有利で
ある。
【0039】ウレタンエラストマーからなる上塗り塗膜
は、テーバー摩耗減量が300 mg以下、塗膜伸び率が100
%以上であることが好ましい。上塗り塗膜のテーバー摩
耗減量が300 mgより大きいと、摩耗による上塗り塗膜の
減量が大きくなり、ポリウレタン被覆の耐用期間が短く
なる。また、塗膜伸び率が100 %未満であると、ポリウ
レタン塗膜が使用中にゴムに加わる変形や伸縮に追随で
きなくなり、塗膜が剥離し易くなって、塗膜の耐久性
(例、接着強度の保持能) が低下する。より好ましく
は、テーバー摩耗減量が250 mg以下、塗膜伸び率が200
%以上である。
【0040】テーバー摩耗減量はテーバー摩耗試験によ
り測定した摩耗減量である。この試験は、図1に示すよ
うに、回転台に取り付けた試験片の上に、水平軸の両端
に摩耗輪と分銅 (図示せず) を取り付けた車輪を載せ、
試験片を回転させることにより行われる。
【0041】具体的には、中心に直径約7mmの穴のある
SPCC-SB 鋼板 (直径約100 mm、厚さ約1mm) の片面に、
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーからなる湿
気硬化性1液型組成物を20μm厚に塗布し、約1時間放
置した後、試験するウレタンエラストマーの塗膜を3mm
厚に塗布し、完全に硬化させたものを試験片とする。こ
の試験片をテーバー摩耗試験機の回転台に取付け、摩耗
輪として床タイル用のH-22型摩耗輪を用い、2個のアー
ムにかかる荷重がそれぞれ1000gになるように分銅を取
付け、試験片を1000回転させる。1000回転後の摩耗減量
Wを次式により算出し、この値をテーバー摩耗減量とす
る。
【0042】W=A−B ここに、W:摩耗減量 A:試験前の試験片の質量 (mg) B:試験後の試験片の質量 (mg) 。
【0043】塗膜伸び率は、離型紙 (例えば、テフロン
フィルム離型紙等) の上に、膜厚が約3mmになるように
ウレタンエラストマーを塗付し、乾燥後、生成した硬化
フィルムを剥離し、このフィルムを図2に示すJIS K 63
01 (加硫ゴム物理試験方法)に規定するダンベル4号形
に裁断した試験片を用いて、引張試験により測定した伸
び率である。
【0044】具体的には、上記裁断後、20℃の養生室に
4時間放置した試験片を用い、同室内において、標線距
離20 mm の試験片をチャック間距離が60 mm になるよう
に引張試験機に取り付け、約200 mm/minの引張速度で試
験片が破断するまで加力し、破断時の標線間距離を測定
することにより、次式から伸び率Eを算出する。
【0045】
【数1】
【0046】ここに、E:破断時伸び率 (%) L:破断時の標線間距離 (mm) ウレタンエラストマー塗膜のテーバー摩耗減量や塗膜伸
び率は、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー
(a) 中のNCO当量と、硬化剤のポリオール(b)のOH
当量との比を変化させることによって調整することがで
きる。
【0047】本発明のポリウレタン被覆ゴム材料は、粗
面化工程を行わずに塗布可能であって、下塗り塗膜のポ
リウレタン樹脂層により上塗り塗膜のウレタンエラスト
マー層を強固に密着させることができる。また、下塗り
塗膜の塗料組成や、上塗り塗膜の塗布時の塗料温度を適
切に選択すると、下塗り塗膜は1時間程度で、上塗り塗
膜は10分以内で迅速に乾燥・硬化させることができる。
得られたポリウレタン被覆は、高耐摩耗性で、かつ上塗
り塗膜がエラストマーであることから高弾性を示し、基
体のゴムの変形に容易に追随できる。その結果、ポリウ
レタン被覆は、摩耗が遅く、かつ剥離が起こりにくいた
め、耐用期間が長くなる。
【0048】本発明のポリウレタン被覆ゴム材料の耐用
期間は、その用途によっても異なるが、ベルトコンベア
ー設備のゴムベルトの場合で少なくとも1年間は使用で
きる。ポリウレタン被覆が磨滅した場合には、一旦その
設備の稼働を停止し、本発明に従ってポリウレタン被覆
を再び施すことにより、再被覆を行うこともできる。そ
の場合、下塗りおよび上塗り塗膜の硬化に要する時間が
短いため、設備の停止期間が短くてすみ、その設備の生
産性の著しい低下を避けることができる。
【0049】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、実施例中の%および部は、特に指定しない限
り重量%および重量部である。
【0050】合成例1 (湿気硬化性1液型ウレタンプレ
ポリマーの合成) 冷却管、攪拌羽根、および温度計を備えた、2Lのガラ
ス反応器に、トリメチロールプロパン 134g(3.0当量)
、トルエンジイソシアネート 479g(5.5当量)、キシレ
ン 375g、酢酸エチル 375g、およびジブチル錫ジラウ
レート3gを仕込み、75℃で5時間反応させて、NCO
基含有量8%、数平均分子量700 のイソシアネート基末
端ウレタンプレポリマーを含有する、固形分45%の褐色
樹脂液を1350g得た。この樹脂液を湿気硬化性1液型組
成物として、下塗り塗膜のポリウレタン樹脂塗膜の形成
に用いた。
【0051】合成例2 (ウレタンエラストマー合成に用
いるウレタンプレポリマーの合成) 冷却管、攪拌羽根、および温度計を備えた2Lのガラス
反応器に、ポリプロピレングリコール#200(数平均分子
量200 、OH当量100 のポリエーテルポリオール) 400
g(4.0当量) 、トルエンジイソシアネート 626g(7.2当
量) 、およびトリブチルアミン4gを仕込み、100 ℃で
3時間反応させて、NCO基含有量13.2%、数平均分子
量590 、NCO含有量13%の褐色液状のイソシアネート
基末端ウレタンプレポリマー1000gを得た。
【0052】合成例3 (ウレタンエラストマー合成に用
いるポリオールの合成) 圧力ゲージ、攪拌羽根、および温度計を備えた2Lのス
テンレス鋼製オートクレーブに、ジエチレントリアミン
103g (1モル) 、プロピレンオキサイド1450g (25モ
ル) を圧入し、80℃で5時間反応させて、褐色液状のポ
リオールを得た。このポリオールは、OH価180 mg-KOH
/g、数平均分子量1550で、1分子中に5個のOH基を有
している。従って、OH当量は310 である。
【0053】実施例1 スチレン・ブタジエンゴムを主成分とするゴム板 (150
×150 ×15 mm)の片面に、合成例1で得たイソシアネー
ト基末端ウレタンプレポリマー含有液からなる湿気硬化
性1液型ポリウレタン塗料をハケで塗布し、常温で1時
間放置して、膜厚20μmの下塗り塗膜を形成した。次い
で、その上に、合成例2で得たイソシアネート基末端ウ
レタンプレポリマー 100部と合成例3で得たポリオール
100部と混合した温度70℃の塗料をホットエアレススプ
レーにより塗布した。この混合比率は、プレポリマーの
NCO当量/ポリオールのOH当量の比で1/1に相当
する。上記の塗膜は約5分間で硬化し、膜厚3 mm のウ
レタンエラストマーからなる上塗り塗膜が形成された。
この上塗り塗膜のテーバー摩耗係数は180 mgであり、塗
膜伸び率は400 %であった。
【0054】こうして作製されたポリウレタン被覆ゴム
材料のポリウレタン被覆の接着強度を測定した結果を表
1に示す。接着強度の測定は、試験片のポリウレタン塗
膜面に、直径1cmの端子を、2液型無溶剤エポキシ系接
着剤を用いて接着し、垂直引張力による引張試験を行っ
て、塗膜の剥離に要する力を測定し、この力を接着強度
とした。比較のために、湿気硬化性ポリウレタン塗料に
代えて、ゴムやポリウレタンの接着に利用されているエ
ポキシ樹脂、塩化ゴム、または塩化ビニル樹脂からなる
塗料を用いて下塗り塗膜をほぼ同じ膜厚で形成し、或い
は下塗り塗膜を形成せずに、上記と同じウレタンエラス
トマーからなる上塗り塗膜を形成することにより、ポリ
ウレタン被覆ゴム材料を作製した。これらの接着強度の
試験結果も表1に併せて示す。
【0055】
【表1】
【0056】表1からわかるように、本発明に従って、
湿気硬化性ウレタンプレポリマーからポリウレタン樹脂
下塗り塗膜を形成した場合には、ウレタンエラストマー
からなる上塗り塗膜が基材のゴムに対して良好な接着強
度を有している。即ち、従来はワイヤーブラシ等でゴム
表面を粗面化しないと、良好な接着強度が得られなかっ
たものが、本発明では接着剤に代えて上記ポリウレタン
樹脂からなる下塗り塗膜を介在させることで、ウレタン
エラストマー上塗り塗膜のゴムへの接着強度を大幅に改
善することができた。
【0057】しかし、下塗り塗膜がエポキシ樹脂では、
接着強度が著しく低下し、下塗り塗膜が塩化ゴムや塩化
ビニル樹脂では、接着強度が下塗り塗膜を形成しなかっ
た場合と同じであり、下塗り塗膜による接着強度の改善
が全く得られなかった。
【0058】実施例2 合成例1と同様にして、ただしトリメチロールプロパ
ン、トルエンジイソシアネートの混合比率を変化させる
ことによって、NCO基含有量および数平均分子量が異
なる各種のイソシアネート末端ウレタンプレポリマーを
含有する樹脂液を合成した。これらのウレタンプレポリ
マー含有樹脂液を湿気硬化性1液型ウレタンプレポリマ
ー組成物として用いた以外は実施例1と同様にして、ゴ
ム板に下塗り塗膜と上塗り塗膜を形成し、ポリウレタン
被覆ゴム材料を作製した。
【0059】下塗り塗膜の硬化に要した乾燥時間とポリ
ウレタン被覆の接着強度を、下塗り塗膜の形成に用いた
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマーのNCO基
含有量および数平均分子量とともに、表2にまとめて示
す。
【0060】
【表2】
【0061】下塗り塗膜の形成に用いた湿気硬化性のウ
レタンプレポリマーのNCO基含有量が2%未満である
と接着強度が不十分であった。このプレポリマーのNC
O基含有量が2〜25%、数平均分子量が 300〜5000の範
囲内であると、高い接着強度のみならず、短い硬化時間
を得ることができた。
【0062】実施例3 実施例1と同様にして、ゴム板の片面にポリウレタン樹
脂からなる下塗り塗膜とウレタンエラストマーからなる
上塗り塗膜を形成することにより、ポリウレタン被覆ゴ
ム材料を作製した。ただし、合成例2で得たイソシアネ
ート基末端ウレタンプレポリマーと合成例3で得たポリ
オールとの混合比率 (NCO/OH比、即ち、プレポリ
マーのNCO当量/ポリオールのOH当量の比) を変化
させた塗料を用いて上塗り塗膜を形成することにより、
そのテーバー摩耗係数および塗膜伸び率を変化させた。
ポリウレタン被覆の接着強度の耐久性を、冷熱サイクル
試験の前後での接着強度を測定することにより評価し
た。冷熱サイクル試験は、ポリウレタン被覆ゴム材料の
試験片を、−20℃×3時間→+50℃×3時間を1サイク
ルとする冷熱サイクルに100 サイクル曝すことにより実
施した。冷熱サイクル試験前および試験後の接着強度の
結果を、上塗り塗膜のウレタンエラストマーのテーバー
摩耗係数および塗膜伸び率とともに、次の表3に示す。
【0063】
【表3】
【0064】上塗り塗膜のウレタンエラストマーの塗膜
伸び率が100 %以上であると、冷熱サイクル試験後の接
着強度の低下がなく、長期にわたって良好な接着強度を
保持することができることがわかる。これに対し、ウレ
タンエラストマーの塗膜伸び率が100 %未満であると、
冷熱サイクルによるゴム基体の伸縮に塗膜が追従でき
ず、冷熱サイクル後の接着強度が大きく低下した。従っ
て、このようなポリウレタン被覆ゴム材料は、使用につ
れて塗膜が剥離し易く、耐用期間が短くなる。
【0065】また、テーバー摩耗係数が300 mgを超える
ようなウレタンエラストマー塗膜は、使用中の摩耗によ
るウレタンエラストマー塗膜の磨滅が早く、耐用期間が
やはり短くなる。
【0066】実施例4 実施例1と同様にして、イソシアネート末端ウレタンプ
レポリマーを含有する湿気硬化性1液型樹脂液を用いて
下塗り塗膜を形成した後、合成例2で得たイソシアネー
ト末端ウレタンプレポリマー液と合成例3で得たポリオ
ール液とを、2頭スプレーガンを取り付けた2液型ホッ
トエアレススプレー装置を用いて下塗り塗膜の上に各種
塗料温度で噴射して、ウレタンエラストマーからなる上
塗り塗膜を形成した。
【0067】上塗り塗膜の形成に用いたウレタンプレポ
リマー液とポリオール液との混合比率は実施例1と同じ
であった。エアレススプレーにおける圧送ポンプの圧力
比30:1 (一次圧力4kg/cm2)とし、混合は2頭スプレ
ーガン内のスタティックミキサーにより行った。噴射後
の上塗り塗膜の硬化に要した時間を、塗料温度、塗料粘
度、およびエアレススプレー性の適否 (噴射後の塗膜状
態により評価) とともに、表4に示す。表4からわかる
ように、常温で塗布した場合、塗料粘度が高いので、エ
アレススプレー塗装では塗布が困難である。
【0068】
【表4】
【0069】
【発明の効果】本発明のポリウレタン被覆ゴム材料によ
り下記の効果が得られる。 ワイヤーブラシ等を用いたゴム表面の粗面化を行わず
にポリウレタン被覆を行うことができ、また塗膜、特に
上塗り塗膜を非常に短時間で硬化させることができるの
で、施工が簡単で、かつ短時間で完了する。
【0070】コンベアベルト等のゴム製品は、従来は
ある一定まで磨滅すると新品に取り替えていたが、本発
明を利用すると、ゴム製品のユーザーが自分で簡単にポ
リウレタン被覆を施して、そのゴム製品を使用可能な状
態に再生できる。その結果、ゴム製品を継続して使用で
きるため、大幅に産業廃棄物を減らすことができる。ま
た、その際の施工が短時間ですむため、装置の稼働停止
時間が短くてすみ、生産性の阻害が少なくてすむ。
【0071】現在産業廃棄物化したゴム製品も、本発
明を適用することにより再利用が可能となる。 新品のゴム製品に本発明を適用すると、その使用寿命
を著しく延長することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】テーバー摩耗試験の説明図である。
【図2】塗膜伸び率の測定に用いる試験片の寸法図 (単
位mm) である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 30:00 (72)発明者 迫田 章人 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友 金属工業株式会社内 (72)発明者 関屋 一明 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友 金属工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−106567(JP,A) 特開 昭61−43635(JP,A) 特開 昭60−102980(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 C08J 7/04 B05D 1/00 - 7/26 B29C 73/00 - 73/34

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム上に、NCO基含有量が2重量%以
    上のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーの湿気
    硬化により形成されたポリウレタン樹脂からなる下塗り
    塗膜と、ウレタンエラストマーからなる上塗り塗膜とを
    有することを特徴とする、ポリウレタン被覆ゴム材料。
  2. 【請求項2】 前記イソシアネート基末端ウレタンプレ
    ポリマーのNCO基含有量が2〜25重量%、その数平均
    分子量が 300〜5000である、請求項1記載のポリウレタ
    ン被覆ゴム材料。
  3. 【請求項3】 前期ウレタンエラストマーからなる上塗
    り塗膜のテーバー摩耗減量が300 mg以下、塗膜伸び率が
    100 %以上である、請求項1または2記載のポリウレタ
    ン被覆ゴム材料。
  4. 【請求項4】 前記上塗り塗膜が、イソシアネート基末
    端ウレタンプレポリマーとポリオールとを二液型ホット
    エアレススプレー装置で噴射することにより、10分以内
    の硬化時間で形成されたウレタンエラストマー塗膜であ
    る、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のポリウレ
    タン被覆ゴム材料。
  5. 【請求項5】 ゴム製品に、NCO基含有量が2重量%
    以上のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを含
    有する一液型組成物を塗布し、塗膜を湿気硬化させてポ
    リウレタン樹脂塗膜を形成した後、イソシアネート基末
    端ウレタンプレポリマーとポリオールとを含有する二液
    型組成物を塗布し、塗膜を硬化させてウレタンエラスト
    マー塗膜を形成することからなる、ゴム製品の補修方
    法。
  6. 【請求項6】 前記二液型組成物のおけるイソシアネー
    ト基末端ウレタンプレポリマー中のNCO当量とポリオ
    ールのOH当量の比が 0.3/1〜2/1の範囲内であ
    り、この二液型塗料を40〜90℃の塗料温度で塗布するこ
    とからなる、請求項5記載の補修方法。
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