JP7239049B1 - 研磨パッド用の湿気硬化型ホットメルト接着剤および研磨パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】研磨パッドの接着層用として好適な接着剤とこれを用いた研磨パッドを提供。【解決手段】本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、研磨パッドの接着層用であり、ポリオール化合物(a)とポリイソシアネート(b)との反応生成物であり、NCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)が1.10~1.45であるウレタンポリマー(X)を含み、ポリオール化合物(a)は、炭素数8~16の直鎖ポリカルボン酸と直鎖ポリオールとの縮合重合物である結晶性ポリエステルポリオール(a1)と、ポリプロピレングリコール(a2)とを含み、ポリオール化合物(a)100質量%中、結晶性ポリエステルポリオール(a1)の含有量が10~70質量%であり、ポリプロピレングリコール(a2)の含有量が10~60質量%である。【選択図】図1

Description

本開示は、研磨パッド用の湿気硬化型ホットメルト接着剤および研磨パッドに関する。
一般的に、シリコンウエハ等の半導体基板およびディスプレイ用ガラス基板等の基板の製造方法は、基板表面の平坦化または鏡面化のための研磨工程を含む。シリコンウエハ等の被研磨物の研磨方法として、化学的機械的研磨(CMP)が挙げられる。
CMPでは、研磨装置の定盤上に研磨パッドを固定し、研磨パッド上に研磨スラリーを供給し、研磨ヘッドに被研磨物を取り付け、研磨ヘッドによって被研磨物を研磨パッドに押圧させた状態で、定盤を回転させて、研磨を行う。
研磨パッドの構造としては、研磨層と第1の粘着層または接着層との2層構造;研磨層と、第1の粘着層または接着層と、クッション層と、第2の粘着層または接着層との4層構造等が挙げられる。
ここで言う「粘着層または接着層」は、粘着性または接着性を有する層、または、基材の両面に粘着性または接着性を有する層が積層された両面粘着シートまたは両面接着シートである。
上記2層構造では、研磨層が第1の粘着層または接着層を介して定盤に固定され、研磨層の露出面に被研磨物が当接する。
上記4層構造では、研磨層と第1の粘着層または接着層とクッション層との積層体が第2の粘着層または接着層を介して定盤に固定され、研磨層の露出面に被研磨物が当接する。
特開2005-167200号公報
CMPの間、研磨パッドは、部分的に研磨ヘッドから押圧される。研磨層、および、それに隣接する粘着層または接着層においては、押圧される部分の表面の位置が押圧されない部分の表面の位置に対して下がる変形が生じる。特に、上記4層構造では、研磨層に隣接する粘着層または接着層の下の層が柔らかいクッション層であるため、研磨層、および、それに隣接する粘着層または接着層において、押圧される部分の位置が全体的に、押圧されない部分の位置に対して下がる変形が生じる。
定盤の回転により、研磨パッドに対して研磨ヘッドが相対移動するので、粘着層または接着層には強い剪断力と摩擦熱がかかる。
シリコンウエハ等のCMPでは、研磨スラリーとして、pH11程度のアルカリ性のスラリーまたは過酸化水素等の酸化剤を含むスラリーが好ましく用いられる。
研磨層に隣接する粘着層または接着層は、強アルカリ下または酸化剤存在下で、押圧力、剪断力、および摩擦熱を受けて、破断または隣接する層から剥離する恐れがある。特に、上記4層構造では、研磨層に隣接する粘着層または接着層は、下の層が柔らかいクッション層であるため、変形が生じやすく、より条件が過酷である。
研磨層に隣接する粘着層または接着層は、強アルカリ下または酸化剤存在下で、押圧力、剪断力、および摩擦熱を受けても、隣接する層に良好に追従し、破断せず、隣接する層から剥離しないことが必要である。
特許文献1には、
ケミカルメカニカルポリッシングのための積層研磨パッドであって、
ベース層と、
前記ベース層の上にある研磨層と、
前記ベース層と前記研磨層との間に挿まれ、前記ベース層を前記研磨層に接着するホットメルト接着剤層とを含む研磨パッドが開示されている(請求項1)。
特許文献1には、ホットメルト接着剤の構成樹脂として、ポリオレフィン、エチレン酢酸ビニルコポリマー、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、およびエポキシ樹脂が例示されている(段落0015)。
特許文献1において、ベース層用部材および研磨層用部材が接着対象物である。
上記研磨パッドは、一方の接着対象物上に加熱溶融したホットメルト接着剤を塗工し、この上に他方の接着対象物を貼り合わせることで、製造できる(段落0024)。
上記方法では、通常、ホットメルト接着剤は、塗工装置内に注入され、この装置内で加熱溶融された後、一方の接着対象物上に塗工される。ホットメルト接着剤の注入と塗工は連続的であり、ほとんどのホットメルト接着剤は加熱溶融された後、それほど時間を空けずに塗工される。しかしながら、塗工装置内に注入された一部の少量のホットメルト接着剤は、塗工装置内に加熱溶融状態で滞留し、硬化反応により粘度が増加し、連続均一塗工に影響を及ぼす恐れがある。ホットメルト接着剤は、ポットライフが充分に長く、塗工温度の加熱状態が続いても溶融粘度の増加が抑制され、連続塗工性が良好であることが好ましい。
一般的に、ホットメルト接着剤は、一方の接着対象物上に塗工された直後から、雰囲気温度の影響を受けて温度が低下し、これによって固化が進み、粘度が増加する。「オープンタイム」とは、一方の接着対象物上に接着剤を塗工した後、他方の接着対象物をその上に貼合せ可能な、貼合せ有効時間である。工程管理が容易であることから、ホットメルト接着剤は、オープンタイムが充分に長いことが好ましい。
研磨パッド用のホットメルト接着剤では、一方の接着対象物上に塗工された接着剤が研磨層用部材に適度に含浸できるよう、一方の接着対象物上に塗工された接着剤が適度な流動性とタック性とを適度に維持できることが好ましい。この場合、ホットメルト接着剤は、研磨層用部材に適度に含浸した後に固化することで、強固な接着を発現でき、研磨層接合性が良好な接着層を形成することができ、好ましい。
耐アルカリ性および酸化剤耐性を向上する手段として、ホットメルト接着剤の構成樹脂の架橋密度の増加および/または疎水化が考えられる。しかしながら、これらの手段は、適度な流動性およびタック性の維持に対しては不利であり、耐アルカリ性および酸化剤耐性と、オープンタイムおよび研磨層接合性とを両立することは難しい。
特許文献1には、一般的なホットメルト接着剤が例示されているだけで、具体的な組成について、記載がない。
特許文献1は、アルカリ性のスラリーまたは酸化剤含有スラリーを用いるCMP用研磨パッドに好適なホットメルト接着剤の組成を開示していない。接着剤の組成によっては、接着層が、強アルカリ下または酸化剤存在下で、押圧力、剪断力、および摩擦熱を受けたときに、破断または隣接する層から剥離する恐れがある。
特許文献1はまた、ポットライフ、連続塗工性、オープンタイム、および研磨層接合性が良好な研磨パッド用ホットメルト接着剤の組成を開示していない。
本開示は上記事情に鑑みてなされたものであり、研磨パッドの接着層用であり、ポットライフが好適で連続塗工性が良好であり、オープンタイムが好適であり、耐アルカリ性および酸化剤耐性が良好で、研磨層接合性が良好な接着層を形成することが可能な接着剤、およびこれを用いた研磨パッドを提供することを目的とする。
本開示は、以下の[1]~[10]の、湿気硬化型ホットメルト接着剤および研磨パッドを提供する。
[1] 研磨層と当該研磨層の一方の表面上に形成された接着層とを有する研磨パッドの前記接着層用であり、
ポリオール化合物(a)とポリイソシアネート(b)との反応生成物である、イソシアネート基を有するウレタンポリマー(X)を含み、
ウレタンポリマー(X)は、NCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)が1.10~1.45であり、
ポリオール化合物(a)は、炭素数8~16の直鎖ポリカルボン酸と直鎖ポリオールとの縮合重合物である結晶性ポリエステルポリオール(a1)と、ポリプロピレングリコール(a2)とを含み、
ポリオール化合物(a)100質量%中、結晶性ポリエステルポリオール(a1)の含有量が10~70質量%であり、ポリプロピレングリコール(a2)の含有量が10~60質量%である、湿気硬化型ホットメルト接着剤。
[2] ウレタンポリマー(X)は、NCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)が1.10~1.42である、[1]の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
[3] ウレタンポリマー(X)は、NCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)が1.10~1.40である、[1]または[2]の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
[4] ポリオール化合物(a)100質量%中、結晶性ポリエステルポリオール(a1)の含有量が20~60質量%であり、ポリプロピレングリコール(a2)の含有量が20~60質量%である、[1]~[3]のいずれかの湿気硬化型ホットメルト接着剤。
[5] 結晶性ポリエステルポリオール(a1)の数平均分子量が1000~5000である、[1]~[4]のいずれかの湿気硬化型ホットメルト接着剤。
[6] ポリオール化合物(a)はさらに、結晶性ポリエステルポリオール(a1)以外の他のポリエステルポリオール(a3)を含む、[1]~[5]のいずれかの湿気硬化型ホットメルト接着剤。
[7] 前記研磨パッドは、アルカリ性の研磨スラリーまたは酸化剤含有研磨スラリーを用いる化学的機械的研磨用である、[1]~[6]のいずれかの湿気硬化型ホットメルト接着剤。
[8] 前記研磨層は硬質ウレタン樹脂からなる、[1]~[7]のいずれかの湿気硬化型ホットメルト接着剤。
[9] 研磨層と当該研磨層の一方の表面上に形成された接着層とを有する研磨パッドであって、
前記接着層は、[1]~[8]のいずれかの湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物からなる、研磨パッド。
[10] 前記研磨層と前記接着層とクッション層と粘着層との積層構造を有し、
前記クッション層がウレタン樹脂を含む、[9]の研磨パッド。
本開示によれば、研磨パッドの接着層用であり、ポットライフが好適で連続塗工性が良好であり、オープンタイムが好適であり、耐アルカリ性および酸化剤耐性が良好で、研磨層接合性が良好な接着層を形成することが可能な接着剤、およびこれを用いた研磨パッドを提供することができる。
本発明に係る第1実施形態の研磨パッドの模式断面図である。 本発明に係る第2実施形態の研磨パッドの模式断面図である。 CMP装置を用いて被研磨物を研磨している様子を示す模式断面図である。
本明細書において、「~」を用いて特定される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値の範囲として含むものとする。
本明細書において、特に明記しない限り、各種成分は、1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
[湿気硬化型ホットメルト接着剤]
本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤(以下、単に「接着剤」と略記する場合がある。)は、研磨層とこの研磨層の一方の表面上に形成された接着層とを有する研磨パッドの接着層用の材料である。
一般的に、シリコンウエハ等の半導体基板およびディスプレイ用ガラス基板等の基板の製造方法は、基板表面の平坦化または鏡面化のための研磨工程を含む。シリコンウエハ等の被研磨物の研磨方法として、化学的機械的研磨(CMP)が挙げられる。
シリコンウエハ等のCMPでは、研磨スラリーとして、pH11程度のアルカリ性のスラリーまたは過酸化水素等の酸化剤を含むスラリーが好ましく用いられる。
本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、CMP用の研磨パッドの接着層用の材料として好適であり、特に、アルカリ性の研磨スラリーまたは酸化剤含有研磨スラリーを用いるCMP用の研磨パッドの接着層用の材料として好適である。
図1に示す第1実施形態の研磨パッド1は、研磨層11と接着層12との2層構造を有する。図2に示す第2実施形態の研磨パッド2は、研磨層11と接着層12とクッション層13と粘着層14との4層構造を有する。図1および図2は、模式断面図である。
本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、接着層12用の材料として好適である。本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は特に、図2に示す4層構造の接着層12用の材料として好適である。
接着層12は、本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物からなる。
[発明を実施するための形態]の項および[実施例]の項において、特に明記しない限り、「接着層」は湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物からなる層であり、湿気硬化型ホットメルト接着剤の固化物からなる未硬化の層は「未硬化接着層」と言う。
図3は、CMP装置を用いて被研磨物を研磨している様子を示す模式断面図である。ここでは、研磨パッドとして、図2に示す研磨パッド2を用いた場合を例として、図示してある。
研磨装置20の定盤21上に研磨パッド2を固定し、研磨パッド2上に研磨スラリーSLを供給し、研磨ヘッド22に被研磨物31を取り付け、研磨ヘッド22によって被研磨物31を研磨パッド2に押圧した状態で、定盤21を回転させて、研磨を行うことができる。図中、符合23は、研磨スラリーSLを供給するノズル等のスラリー供給手段である。
本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、ポリオール化合物(a)とポリイソシアネート(b)との反応生成物である、イソシアネート基を有するウレタンポリマー(X)を含む。
ポリオール化合物(a)は、炭素数8~16の直鎖ポリカルボン酸と直鎖ポリオールとの縮合重合物である結晶性ポリエステルポリオール(a1)と、ポリプロピレングリコール(a2)とを含む。
[発明が解決しようとする課題]の項で説明したように、一般的に、アルカリ性の研磨スラリーまたは酸化剤含有スラリーを用いるCMPにおいては、研磨パッドに含まれる粘着層または接着層は、強アルカリ下または酸化剤存在下で、押圧力、剪断力、および摩擦熱を受けて、破断または隣接する層から剥離する恐れがある。
上記構成の本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤の固化物からなる未硬化接着層は、良好な破断伸度を有することができる。本明細書において、「未硬化接着層の破断伸度」は、「初期破断伸度」とも言う。
上記構成の本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物からなる接着層は、破断伸度および破断強度が高く、耐熱性、耐アルカリ性、および酸化剤耐性が良好である。
上記構成の本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物からなる接着層は、強アルカリ下または酸化剤存在下で、押圧力、剪断力、および摩擦熱を受けても、隣接する層に良好に追従し、破断または隣接する層からの剥離が抑制される。この接着層は、例えば、pH11程度の強アルカリのスラリー、および、2.5質量%程度の過酸化水素を含むスラリー等に対して安定な、耐アルカリ性および酸化剤耐性を有することができる。
本明細書において、特に明記しない限り、「破断伸度」および「破断強度」は、引張試験を実施して測定される物性であり、後記[実施例]の項に記載の方法にて測定することができる。
後記[実施例]の項に記載の方法にて測定される初期破断伸度は、好ましくは15%以上、より好ましくは30%以上、特に好ましくは50%以上である。初期破断伸度の上限値は、例えば、400%である。
後記[実施例]の項に記載の方法にて測定される硬化後の破断伸度は、好ましくは150%以上、より好ましくは300%以上、特に好ましくは500%以上である。硬化後の破断伸度の上限値は、例えば、800%である。
後記[実施例]の項に記載の方法にて測定される硬化後の破断強度は、好ましくは1.5MPa以上、より好ましくは3.0MPa以上、特に好ましくは4.0MPa以上である。硬化後の破断強度の上限値は、例えば、30MPaである。
上記構成の本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、適度な溶融粘度を有し、良好な塗工性を有することができる。
上記構成の本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、ポットライフが充分に長く、塗工温度の加熱状態が続いても溶融粘度の増加が抑制され、良好な連続塗工性を有することができる。
上記構成の本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、オープンタイムが充分に長く、工程管理が容易であり、工業生産的に好ましい。
本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、適度な流動性とタック性とを適度に維持でき、研磨層用部材に適度に含浸することができる。本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、研磨層用部材に適度に含浸した後に固化し、硬化反応が進むことで、強固な接着を発現でき、研磨層接合性が良好な接着層を形成することができる。
上記構成の本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤では、耐アルカリ性および酸化剤耐性と、オープンタイムおよび研磨層接合性とを両立することができる。
(ウレタンポリマー(X))
ウレタンポリマー(X)は、ポリオール化合物(a)とポリイソシアネート(b)との反応生成物である、イソシアネート基含有ウレタンポリマーである。ウレタンポリマー(X)に含まれるイソシアネート基は、空気中および/または接着対象物中に存在する水分と反応して架橋構造を形成できる。この作用により、ウレタンポリマー(X)を含む接着剤は、湿気硬化型ホットメルト接着剤として機能できる。ウレタンポリマー(X)は、1種または2種以上用いることができる。
ウレタンポリマー(X)の重量平均分子量(Mw)は特に制限されず、1万~6万が好ましく、1万~4万がより好ましい。Mwがかかる範囲内であれば、接着剤の塗工性、並びに、接着層の破断強度および耐熱性が良好となる。
<ポリオール化合物(a)>
ポリオール化合物(a)は、1分子中に2つ以上の水酸基を有するポリオールである。
ポリオール化合物(a)は、炭素数が8~16の直鎖ポリカルボン酸と直鎖ポリオールとの縮合重合物である結晶性ポリエステルポリオール(a1)と、ポリプロピレングリコール(a2)とを含む。
ポリオール化合物(a)は、結晶性ポリエステルポリオール(a1)以外の他のポリエステルポリオール(a3)を含むことができる。ポリオール化合物(a)は、(a1)~(a3)以外のその他のポリオール(a4)を含むことができる。
ポリオール化合物(a)100質量%中、結晶性ポリエステルポリオール(a1)とポリプロピレングリコール(a2)との合計量は、好ましくは50~100質量%、より好ましくは60~100質量%、さらに好ましくは70~100質量%、特に好ましくは80~100質量%、最も好ましくは90~100質量%である。
ポリオール化合物(a)中の結晶性ポリエステルポリオール(a1)とポリプロピレングリコール(a2)との合計量は、多い方が、接着層の酸化剤耐性を効果的に向上できる。
<結晶性ポリエステルポリオール(a1)>
結晶性ポリエステルポリオール(a1)は、炭素数が8~16の直鎖ポリカルボン酸と直鎖ポリオールとの反応生成物である。
本明細書において、「結晶性を有する物質」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、降温時に液体から固体への状態変化に伴う発熱ピークを確認できるものである。「非結晶性を有する物質」とは、DSCにおいて、降温時に液体から固体への状態変化に伴う発熱ピークが確認されず、昇温時に固体から液体への状態変化に伴う吸熱ピークのみが確認されるものである。
本明細書において、特に明記しない限り、「結晶化温度」は、JIS K7121に準拠して測定される値である。
炭素数が8~16の直鎖ポリカルボン酸としては、例えば、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9-ノナンジカルボン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、およびヘキサデカン二酸等の脂肪族ポリカルボン酸が挙げられる。
これらの中でも、結晶化温度が高く、接着層の破断強度、耐熱性、耐アルカリ性、および酸化剤耐性を効果的に向上できることから、炭素数が10~16かつ偶数の直鎖ポリカルボン酸が好ましい。具体的には、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、およびヘキサデカン二酸等が好ましい。
直鎖ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、および1,10-デカンジオール等の脂肪族ポリオールが挙げられる。
これらの中でも、結晶化温度が高く、接着層の破断強度、耐熱性、耐アルカリ性、および酸化剤耐性を向上できることから、炭素数が4~10の直鎖ポリオールが好ましい。具体的には、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、および1,10-デカンジオール等が好ましい。
結晶性ポリエステルポリオール(a1)の数平均分子量(Mn)は特に制限されず、好ましくは1000~10000、より好ましくは1000~6000、特に好ましくは1000~5000、最も好ましくは2000~4000である。
Mnが上記下限値以上であれば、接着層に好適な凝集力を付与し、未硬化接着層の破断伸度(初期破断伸度)を効果的に向上できる。Mnが上記上限値以下であれば、接着剤の溶融粘度を下げることができ、接着剤の塗工性を向上できる。
結晶性ポリエステルポリオール(a1)の結晶化温度は特に制限されず、好ましくは30~100℃、より好ましくは40~70℃である。結晶化温度が30℃以上であれば、接着層の破断強度、耐熱性、耐アルカリ性、および酸化剤耐性を効果的に向上できる。結晶化温度が100℃以下であれば、接着剤のオープンタイムを好適に設計でき、塗工性を向上できる。
結晶性ポリエステルポリオール(a1)は、接着層の破断強度を高める作用を有することができる。ポリオール化合物(A)100質量%中、結晶性ポリエステルポリオール(a1)の含有量は10~70質量%であり、好ましくは15~65質量%、より好ましくは20~60質量%、特に好ましくは35~55質量%である。
ポリオール化合物(A)100質量%中の結晶性ポリエステルポリオール(a1)の含有量が高い程、ウレタンポリマー(X)の疎水性が向上し、接着層の酸化剤耐性が向上する傾向がある。
結晶性ポリエステルポリオール(a1)の含有量は、上記下限値以上であれば、接着層の破断強度を効果的に向上でき、上記上限値以下であれば接着層の破断伸度を効果的に向上できる。
結晶性ポリエステルポリオール(a1)の含有量は、上記上限値以下であれば、湿気硬化型ホットメルト接着剤は、オープンタイムが充分に長く、適度な流動性とタック性とを適度に維持でき、研磨層接合性が良好な接着層を形成することができる。
結晶性ポリエステルポリオール(a1)の含有量を上記のように設計することで、耐アルカリ性および酸化剤耐性と、オープンタイムおよび研磨層接合性とを両立することができる。
<ポリプロピレングリコール(a2)>
ポリプロピレングリコール(a2)は、繰返し単位としてオキシプロピレン基を有し、両末端に水酸基を有する化合物である。ポリプロピレングリコール(a2)は、プロピレンオキサイドのアニオン開環重合反応により、製造できる。
ポリプロピレングリコール(a2)としては、ウレタン樹脂等の原料として公知のものを使用できる。市販品としては、例えば、三洋化成社製「サンニックスシリーズ」、および、三井化学社製「アクトコールシリーズ」等が挙げられる。
ポリプロピレングリコール(a2)の数平均分子量(Mn)は、好ましくは200~5000、より好ましくは500~3000である。Mnは上記下限値以上であれば、接着剤のオープンタイムを好適に設計でき、接着層の柔軟性および破断伸度を効果的に向上できる。Mnは上記上限値以下であれば、接着剤の塗工性を好適に設計できる。
ポリプロピレングリコール(a2)は、接着層に柔軟性を付与する作用を有することができる。ポリオール化合物(A)100質量%中、ポリプロピレングリコール(a2)の含有量は10~60質量%であり、好ましくは15~60質量%、より好ましくは20~60質量%、特に好ましくは35~55質量%である。
ポリプロピレングリコール(a2)の含有量は、上記下限値以上であれば接着層の破断伸度および耐アルカリ性を効果的に向上でき、上記上限値以下であれば接着層の破断強度を効果的に向上できる。
<他のポリエステルポリオール(a3)>
ポリオール化合物(a)は必要に応じて、結晶性ポリエステルポリオール(a1)以外の他のポリエステルポリオール(a3)を含むことができる。
他のポリエステルポリオール(a3)としては、炭素数が8未満または炭素数16超の脂肪族ポリカルボン酸と、直鎖または分岐鎖のポリオールとの縮合重合物;炭素数が任意の芳香族ポリカルボン酸と、直鎖または分岐鎖のポリオールとの縮合重合物;炭素数8~16の直鎖ポリカルボン酸と分岐鎖ポリオールとの縮合重合物等が挙げられる。
他のポリエステルポリオール(a3)としては、非結晶性ポリエステルポリオールが好ましい。ポリオール化合物(a)が他のポリエステルポリオール(a3)を含む場合、未硬化接着層の破断伸度(初期破断伸度)を効果的に向上できる。
炭素数が8未満の脂肪族ポリカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、およびトリカルバリル酸等が挙げられる。
炭素数が任意の芳香族ポリカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、トリメリット酸、およびピロメリット酸等が挙げられる。
これらの中でも、未硬化接着層の破断伸度(初期破断伸度)の向上の観点から、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、およびフタル酸等が好ましく、アジピン酸および/またはテレフタル酸がより好ましい。
直鎖ポリオールとしては、(a1)の説明で例示したポリオールを用いることができる。
分岐鎖ポリオールとしては、例えば、ネオペンチルグリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、およびグリセリン等の脂肪族ポリオールが挙げられる。これらの中でも、未硬化接着層の破断伸度(初期破断伸度)の向上の観点から、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、およびネオペンチルグリコール等が好ましい。エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、およびネオペンチルグリコール等がより好ましい。
他のポリエステルポリオール(a3)の数平均分子量(Mn)は、好ましくは1000~5000、より好ましくは2000~4000である。Mnは上記下限値以上であれば、接着層に好適な凝集力を付与し、接着層の破断強度を効果的に向上できる。Mnは上記上限値以下であれば、接着剤の溶融粘度を下げることができ、塗工性を向上できる。
他のポリエステルポリオール(a3)は、未硬化接着層の破断伸度(初期破断伸度)を向上させる作用を有することができる。
ポリオール化合物(A)100質量%中、他のポリエステルポリオール(a3)の含有量は、好ましくは2~40質量%、より好ましくは2~35質量%、特に好ましくは2~20質量%、最も好ましくは5~15質量%である。
他のポリエステルポリオール(a3)の含有量は、上記下限値以上であれば未硬化接着層の破断伸度(初期破断伸度)を効果的に向上でき、上記上限値以下であれば接着層の破断強度が良好となる。
<その他のポリオール(a4)>
ポリオール化合物(a)は必要に応じて、(a1)~(a3)以外のその他のポリオール(a4)を含むことができる。
その他のポリオール(a4)としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブタジエンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、ネオペンチルグリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ジメチロールプロピオン酸、およびジメチロールブタン酸(DMBA)等が挙げられる。
これらの中で、未硬化接着層の破断伸度(初期破断伸度)の向上の観点から、カルボン酸含有低分子ポリオールが好ましい。具体的には、ジメチロールプロピオン酸およびジメチロールブタン酸(DMBA)等が好ましい。
<ポリイソシアネート(b)>
ポリイソシアネート(b)は、1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートである。ポリイソシアネート(b)としては、1分子中に2つのイソシアネート基を有する2官能イソシアネート(ジイソシアネート)が好ましい。
ジイソシアネートとしては、例えば、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’-MDI)、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート(2,2’-MDI)、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4’-MDI)、p-フェニレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート(TDI)、1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,5-オクチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水素添加させたMDI(水添MDI)、水素添加させたXDI(水添XDI)、およびポリメリックMDI等が挙げられる。
これらの中で、反応性の観点から、芳香族ポリイソシアネートが好ましい。具体的には、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、およびポリメリックMDI等が好ましい。4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、およびポリメリックMDI等がより好ましい。4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、および2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート等が特に好ましい。
(ウレタンポリマー(X)の製造方法)
以下、ウレタンポリマー(X)の製造方法の例について、説明する。
結晶性ポリエステルポリオール(a1)とポリプロピレングリコール(a2)とを含む複数種のポリオール化合物(a)を反応容器に入れる。このとき、必要に応じて添加剤を添加してもよい。添加剤の添加タイミングは、適宜変更できる。
複数種のポリオール化合物(a)を融点以上に加熱して溶融させる。
加熱溶融させた複数種のポリオール化合物(a)および必要に応じて添加剤を、攪拌混合しながら、脱水のために減圧下で加熱する。加熱温度は、100~140℃が好ましい。設定温度±10℃以内で温度を制御し得る公知の加熱器を使用することが好ましい。
次に、所定量のポリイソシアネート(b)を添加し、反応容器内にドライ窒素を供給し、水分が入らないようにして、約2時間、90~140℃で反応を行う。この反応は、溶剤を必要としないが、溶剤を用いてもよい。溶剤を用いる場合、反応温度は、溶剤の沸点未満とする。
ウレタンポリマー(X)におけるNCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)が1.0超となるように、ポリオール化合物(a)の量とポリイソシアネート(b)の量を設計する。換言すれば、ポリオール化合物(a)のOH基に対するポリイソシアネート(b)のNCO基のモル比(NCO/OH)が1.0超となるように、ポリオール化合物(a)の量とポリイソシアネート(b)の量を設計する。このように配合比を設計することで、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンポリマー(X)が得られる。
ウレタンポリマー(X)は、NCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)が高い程、架橋密度が高く、接着層の耐アルカリ性および酸化剤耐性が向上する傾向がある。ただし、過度な架橋密度は、ポットライフ、連続塗工性、オープンタイム、および研磨層接合性に対しては不利である。
ウレタンポリマー(X)のNCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)は、接着剤の塗工性、耐アルカリ性、酸化剤耐性、および接着層の破断強度等の観点から、好ましくは1.10以上、より好ましくは1.20以上、さらに好ましくは1.25以上、特に好ましくは1.30以上、最も好ましくは1.35以上である。
ウレタンポリマー(X)のNCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)は、接着剤のポットライフ、連続塗工性、および接着層の破断伸度等の観点から、1.45以下であり、好ましくは1.42以下、より好ましくは1.40以下である。
ポットライフ、連続塗工性、耐アルカリ性および酸化剤耐性の向上、オープンタイムの好適化、および研磨層接合性の向上の観点から、ウレタンポリマー(X)のNCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)は、好ましくは1.10~1.45、より好ましくは1.10~1.42、特に好ましくは1.10~1.40、最も好ましくは1.25~1.40である。
ウレタンポリマー(X)のイソシアネート基含有率(以下、「NCO%」と略記する場合がある。)は、好ましくは0.5%以上、より好ましくは0.5~3.0%、特に好ましくは1.0~2.5%である。イソシアネート基含有率は、上記下限値以上であれば接着剤の塗工性が良好となり、上記上限値以下であれば接着層の破断伸度を向上できる。
ウレタンポリマーの「イソシアネート基含有率(NCO%)」は、JIS K1603-1に準拠し、電位差滴定法により測定を行い、下記式に基づき求めることができる。
NCO%=4.202×(V1ーV2)×c/m
式中、各符号および数値は、以下のパラメータを示す。
V1:空試験に要した塩酸の使用量(mL)、
V2:試料の滴定に要した測定した塩酸の使用量(mL)、
c:塩酸の濃度(mol/L)、
m:試料の質量(g)、
4.202:NCO基の当量(42.02mg/ミリ当量)。
(ウレタンポリマー(Y))
本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、ウレタンポリマーとして、1種以上のウレタンポリマー(X)のみを含むことができる。
本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、1種以上のウレタンポリマー(X)と、1種以上の他のウレタンポリマーとを含むことができる。他のウレタンポリマーとしては、ウレタンポリマー(X)とイソシアネート反応性化合物との反応生成物である、イソシアネート基含有ウレタンポリマー(Y)が挙げられる。
本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤の作用効果が効果的に発現することから、本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、ウレタンポリマーとして、1種以上のウレタンポリマー(X)のみを含み、ウレタンポリマー(X)とイソシアネート反応性化合物との反応生成物である、イソシアネート基含有ウレタンポリマー(Y)を含まないことが好ましい。
<イソシアネート反応性化合物>
イソシアネート反応性化合物は、イソシアネート基と反応する反応性官能基を有する。イソシアネート反応性化合物は、1分子中に1つの反応性官能基を有する単官能イソシアネート反応性化合物であることが好ましい。
反応性官能基としては、水酸基、カルボキシ基、チオール基、アミノ基、およびエポキシ基等が挙げられ、水酸基、カルボキシ基、およびアミノ基等が好ましい。
ウレタンポリマー(X)に含まれるイソシアネート基と、イソシアネート反応性化合物に含まれる反応性官能基とが反応して、ウレタンポリマー(Y)が生成される。
イソシアネート反応性化合物として、結晶性かつイソシアネート反応性を有するワックス(c)(以下、単に「ワックス(c)」と略記する場合がある。)が挙げられる。ワックス(c)は、接着剤のポットライフ、並びに、接着層の耐アルカリ性および酸化剤耐性を向上させる作用を有することができる。
ワックス(c)としては、下記式(1)で表される化合物が好ましい。
CH-(CH-(O-CH-CH-Z・・・(1)
上記式中、mは自然数、nは0または自然数、Zは反応性官能基を、それぞれ表す。
mとnとの比率は特に制限されず、m:n=10:1~1:10が好ましい。
n=0であるとき、ワックス(c)は化学構造と物性がポリオレフィンワックスに近く、接着剤の溶融粘度を好適化でき、好ましい。
反応性官能基Zとしては、水酸基、カルボキシ基、チオール基、アミノ基、およびエポキシ基等が挙げられ、水酸基、カルボキシ基、およびアミノ基等が好ましく、接着剤のポットライフの観点から、水酸基およびカルボキシ基等がより好ましい。
ワックス(c)としては、例えば、直鎖1級アルコール、直鎖1級カルボン酸、およびエトキシ化直鎖1級アルコール等が挙げられる。これらの中で、直鎖1級アルコールおよび直鎖1級カルボン酸は、化学構造と物性がポリオレフィンワックスに近く、接着剤の溶融粘度を好適化でき、好ましい。
ワックス(c)の市販品としては、例えば、ベーカー・ヒューズ社製「ユニリンシリーズ」(直鎖1級アルコール)、同社製「ユニシッドシリーズ」(直鎖1級カルボン酸)、および同社製「ユニトックスシリーズ」(エトキシ化直鎖1級アルコール)等が挙げられる。
ワックス(c)の数平均分子量(Mn)は、好ましくは100~10000、より好ましくは300~5000である。Mnは上記下限値以上であれば、ワックス(c)の融点が好適であり、接着層の耐熱性を向上できる。Mnは上記上限値以下であれば、接着剤の溶融粘度を下げることができ、塗工性を向上できる。
ワックス(c)の融点は、好ましくは40~120℃、より好ましくは70~110℃である。融点は40℃以上であれば、接着層の耐熱性、耐アルカリ性、および酸化剤耐性を効果的に向上できる。融点は120℃以下であれば、接着剤のオープンタイムを好適に設計でき、塗工性を向上できる。
なお、本明細書において、特に明記しない限り、「融点」は、JIS K7121に準拠して測定される値を示す。
ウレタンポリマー(X)100質量部に対する、ワックス(c)の量は、好ましくは0.1~30質量部、より好ましくは0.2~15質量部、特に好ましくは、1~10質量部である。
ワックス(c)の量は上記下限値以上であれば、ワックス(c)がウレタンポリマー(X)と反応して、接着層の破断強度を向上できる。ワックス(c)の量は上記上限値以下であれば、接着層が硬くなりすぎず、接着層の破断伸度が良好となる。
(上記以外の任意成分)
本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、必要に応じて、上記以外の1種以上の任意成分を含むことができる。任意成分としては、例えば、粘着付与樹脂、鎖延長剤、硬化触媒、水分除去剤、酸化防止剤、可塑剤、安定剤、充填材、染料、顔料、蛍光増白剤、シランカップリング剤、ワックス、および熱可塑性樹脂等が挙げられる。
粘着付与樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、キシレンフェノール樹脂、キシレン樹脂、シクロペンタジエン-フェノール樹脂;脂肪族系、脂環族系、および芳香族系の石油樹脂、並びにその水素添加物;フェノール変性石油樹脂;ロジンエステル樹脂、変性ロジンエステル樹脂;低分子量ポリスチレン系樹脂;テルペン樹脂およびその水素添加物;等が挙げられる。
これらの中で、テルペンフェノール樹脂、ロジンエステル樹脂、マレイン酸変性ロジンエステル樹脂、および芳香族系石油樹脂等が好ましい。ロジンエステル樹脂および芳香族系石油樹脂等がより好ましい。
市販のロジンエステル樹脂としては、例えば、荒川化学社製「スーパーエステルシリーズ」、および、ハリマ化成社製「ハリタックシリーズ」等が挙げられる。
市販の芳香族系石油樹脂としては、例えば、イーストマンケミカル社製「クリスタレックスシリーズ」、および、三井化学社製「FTRシリーズ」等が挙げられる。
粘着付与樹脂の軟化点は、好ましくは80~130℃である。軟化点が80℃以上であれば、未硬化接着層の破断伸度(初期破断伸度)を効果的に向上でき、130℃以下であれば、ウレタンポリマー(X)との相溶性が良好で、好適に使用できる。
なお、本明細書において、特に明記しない限り、「軟化点」は、JIS K5601-2-2に準拠して、環球法により測定される値を示す。
(溶融粘度)
本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤の120℃における溶融粘度は、塗工性の観点から、好ましくは1000~50000mPa・s、より好ましくは、1000~25000mPa・sである。
溶融粘度の測定方法は、後記[実施例]の項に詳細に記載する。
[研磨パッド]
本開示の研磨パッドは、研磨層と当該研磨層の一方の表面上に形成された接着層とを有し、接着層が、上記の本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物からなる。
研磨パッドの構造としては、研磨層と接着層との2層構造;研磨層と接着層とクッション層と粘着層との4層構造等が挙げられる。
上記2層構造および4層構造においては、研磨層に隣接する接着層が、本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物からなる。
上記2層構造および4層構造において、接着層は、基材の両面に本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物が積層された両面接着シートであってもよい。
研磨層は、硬質ウレタン樹脂からなることができる。本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、ウレタン系接着剤であるので、硬質ウレタン樹脂からなる研磨層に対して、相性が良く、良好な接着性が得られる。
硬質ウレタン樹脂からなる研磨層は、公知方法にて製造でき、市販の研磨層用部材を用いてもよい。
硬質ウレタン樹脂からなる研磨層は、例えば、1種以上のポリオールと1種以上のイソシアネート化合物との予備重合反応生成物であるウレタンプレポリマーと、硬化剤とを反応させることで、製造できる。
研磨層は、気泡を含むことができる。例えば、ウレタンプレポリマーと硬化剤との反応時に公知の発泡剤を添加することで、気泡を含む研磨層を製造できる。
クッション層は、研磨層を支持しながら、研磨層に加わる衝撃を吸収し、分散させる役割を有する。例えば、表面に回路が形成されたシリコンウエハ等の回路基板のCMPにクッション層を含む研磨パッドを用いる場合、回路の粗密によらず、全面に亘って平坦に研磨できる。
クッション層は、ウレタン樹脂を含むことができ、発泡ウレタン樹脂を含むことが好ましい。クッション層は、ウレタン樹脂を含浸させた不織布であってもよい。
本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、ウレタン系接着剤であるので、ウレタン樹脂を含むクッション層に対して、相性が良く、良好な接着性が得られる。
クッション層は、公知方法にて製造でき、市販のクッション層用部材を用いてもよい。
上記2層構造の研磨パッドの製造方法の一実施形態は、
研磨層用部材の一方の表面上に、加熱溶融した本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤を塗工して、塗工層を形成する工程(S11)と、
得られた積層体を、塗工層が固化しさらに硬化するまで、ある程度の湿度を有する環境下で静置する工程(S12)とを含むことができる。
上記2層構造の研磨パッドにおいて、本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物からなる接着層は、ある程度のタック性を有するので、粘着層と同じように、定盤に接着できる。
上記4層構造の研磨パッドの製造方法の第1実施形態は、
研磨層用部材の一方の表面上に、加熱溶融した本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤を塗工して、塗工層を形成する工程(S21)と、
上記塗工層上に、クッション層用部材を載せる工程(S22)と、
得られた積層体を、塗工層が固化しさらに硬化するまで、ある程度の湿度を有する環境下で静置する工程(S23)とを含むことができる。
上記4層構造の研磨パッドの製造方法の第2実施形態は、
クッション層用部材の一方の表面上に、加熱溶融した本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤を塗工して、塗工層を形成する工程(S31)と、
上記塗工層上に、研磨層用部材を載せる工程(S32)と、
得られた積層体を、塗工層が固化しさらに硬化するまで、ある程度の湿度を有する環境下で静置する工程(S33)とを含むことができる。
工程(S11)、(S21)、(S31)において、本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤の加熱溶融温度は、接着剤の融点以上であればよく、110~130℃程度が好ましい。
工程(S11)、(S21)、(S31)において、湿気硬化型ホットメルト接着剤の塗工は、公知方法にて行うことができ、ロールコーター方式、スロットダイ方式、ノズル方式、およびスプレー方式等が挙げられる。
工程(S12)、(S23)、(S33)において、塗工層を固化および硬化させるための環境としては、相対湿度50%以上の環境が好ましい。環境温度は特に制限されず、常温(20~25℃)でよい。固化した後の塗工層の静置期間(養生期間とも言う。)は、好ましくは24時間以上である。
硬化反応の終了は、赤外分光(IR)分析により得られる赤外吸収スペクトル(IRスペクトル)にいて、イソシアネート基の消失を確認することで、確認できる。
上記4層構造の研磨パッドにおいて、粘着層は、公知の粘着剤を用いて形成された粘着層、または、基材の両面に公知の粘着剤を用いて形成された粘着層が積層された両面粘着シートであることができる。粘着層は、公知方法にて形成できる。
粘着層は、本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物からなる接着層、または、基材の両面に本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物からなる接着層が積層された両面接着シートに替えてもよい。
本開示の湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物からなる接着層は、ある程度のタック性を有するので、粘着層と同じように、定盤に接着できる。
本開示の研磨パッドは、CMP用として有効であり、特に、アルカリ性の研磨スラリーを用いるCMP用として有効である。
以上説明したように、本開示によれば、研磨パッドの接着層用であり、ポットライフが好適で連続塗工性が良好であり、オープンタイムが好適であり、耐アルカリ性および酸化剤耐性が良好で、研磨層接合性が良好な接着層を形成することが可能な接着剤、およびこれを用いた研磨パッドを提供することができる。
本発明に係る実施例および比較例について説明する。特に明記しない限り、配合量の単位として、「部」は「質量部」を意味し、「%」は「質量%」を意味する。[実施例]の項および表中に記載の原料(溶剤を除く)の配合量は、特に明記しない限り、不揮発分換算値である。
[材料の評価項目および評価方法]
(分子量)
重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)法により測定した。測定条件は以下の通りである。なお、MwおよびMnはいずれも、ポリスチレン換算値である。
測定装置:昭光サイエンス社製のGPC装置「SHODEX GPC-101」、
カラム:KF-G 4A/KF-805/KF-803/KF-802、
温度:40℃、
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)、
流速:1.0mL/分、
検出器:RI(示差屈折計)。
(水酸基価)
ポリエステルポリオールの水酸基価は、JIS K 1557-1に準拠して測定した。
(融点および結晶化温度)
ポリエステルポリオールの融点および結晶化温度は、JIS K7121に準拠して、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製の示差走査熱量測定(DSC)装置「DSC220C」を使用して、最大吸熱および発熱ピーク温度から求めた。DSCは、昇温速度10℃/分、降温速度-10℃/分の条件で行った。
[湿気硬化型ホットメルト接着剤の評価項目および評価方法]
(塗工性:120℃における粘度)
得られた湿気硬化型ホットメルト接着剤の120℃における溶融粘度を、B型粘度計(ローター♯3、回転数1.5~12rpm)にて測定し、塗工性を下記基準にて評価した。
<評価基準>
〇(優良):1000mPa・s以上、15000mPa・s未満。
〇△(良):15000mPa・s以上、25000mPa・s未満。
△(可):25000mPa・s以上、50000mPa・s未満。
×(不可):1000mPa・s未満、または50000mPa・s以上。
(初期破断伸度:硬化前の破断伸度)
得られた湿気硬化型ホットメルト接着剤を120℃で加熱溶融した。これを、アプリケーターを使用して、離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(離型PETフィルム)上に、固化後の厚さが250μmとなるように、塗工した。得られた塗工層を、25℃、相対湿度50%の環境下に30分間静置して、固化させた。このようにして、厚さ250μmの未硬化接着層を得た。
離型PETフィルムから上記未硬化接着層を単離し、所定の形状の試料を切り出した。JIS K7311に準拠し、試料幅:10mm、チャック間距離(試料の試験長さ):24mm、100mm/分の引張速度の条件で、引張試験を実施し、破断伸度を求めた。これを初期破断伸度(硬化前の破断伸度)とし、下記基準にて評価した。
<評価基準>
〇(優良):50%以上。
〇△(良):30%以上、50%未満。
△(可):15%以上、30%未満。
×(不可):15%未満。
(硬化後の破断伸度)
得られた湿気硬化型ホットメルト接着剤を120℃で加熱溶融した。これを、アプリケーターを使用して、離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(離型PETフィルム)上に、固化後の厚さが250μmとなるように、塗工した。得られた塗工層を、25℃、相対湿度50%の環境下に24時間静置して、硬化させた。
硬化反応の終了は、赤外吸収分光光度計を用いて赤外吸収スペクトル(IRスペクトル)を得、イソシアネート基の消失を確認することで、確認した。このようにして、接着剤の硬化物からなる厚さ250μmの接着層を得た。
離型PETフィルムから上記接着層を単離し、所定の形状の試料を切り出した。JIS K7311に準拠し、試料幅:10mm、チャック間距離(試料の試験長さ):24mm、100mm/分の引張速度の条件で、引張試験を実施し、破断伸度を求めた。下記基準にて評価した。
<評価基準>
〇(優良):500%以上。
〇△(良):300%以上、500%未満。
△(可):150%以上、300%未満。
×(不可):150%未満。
(引張強度:硬化後の破断強度)
硬化後の破断伸度の測定の際に、合わせて破断強度を求めた。接着層の断面積は、2.5mmであった。引張強度は、単位面積1mmあたりの換算値で示す。下記基準にて評価した。
<評価基準>
〇(優良):4.0MPa以上。
〇△(良):3.0MPa以上、4.0MPa未満。
△(可):1.5MPa以上、3.0MPa未満。
×(不可):1.5MPa未満。
(耐熱性、耐アルカリ性、および酸化剤耐性)
得られた湿気硬化型ホットメルト接着剤を120℃で加熱溶融した。これを、アプリケーターを使用して、JIS L0803準拠の試験用添付白布綿(カナキン3号)上に、固化後の厚さが50μmとなるように、塗工した。得られた塗工層の上に、即座に、クッション層用部材(日本発条社製「ニッパレイEXT」、0.8mm厚の発泡ウレタン樹脂シートと50μm厚のPETフィルムとの積層体)を重ね、プレス機を用いて、圧着した。このとき、塗工層と発泡ウレタン樹脂シートとが接するように、積層した。得られた積層体を23℃、相対湿度50%の環境下に1週間静置して、塗工層を硬化させた。
得られた積層体から、25mm×100mmの4枚の試料a、b、c、dを得た。
試料aについては、以下のように、熱アルカリ処理を実施した。
試料aは、pHを11.0、温度を80℃に調整した水酸化カリウム水溶液中に24時間浸漬し、水洗した後、80℃の環境下に24時間静置した。
試料cについては、以下のように、熱酸化剤処理を実施した。
試料cは、温度を60℃に調整した、2.5質量%の過酸化水素水溶液中に24時間浸漬し、水洗した後、60℃の環境下に24時間静置した。
試料b、dについては、以下のように、熱処理のみを実施した。
試料bは、80℃の環境下に48時間静置した。
試料dは、60℃の環境下に48時間静置した。
いずれの試料についても、クッション層用部材のPETフィルム側に、市販の粘着テープを介して、試料の支持部材としてステンレス板(2mm厚)を貼着した。
恒温槽付きの引張試験機(島津製作所製「AUTOGRAPH AGS-X」)を用い、試料の上記処理温度(具体的には、60℃または80℃)、剥離速度300mm/分の条件で、白布綿の180°剥離試験を実施し、白布綿の180°剥離に要した応力を測定した。
80℃で熱アルカリ処理を行った試料aの測定値(α)と80℃で熱処理のみを行った試料bの測定値(β)との比(α/β)を求め、耐熱性と耐アルカリ性を下記基準にて評価した。
60℃で熱酸化剤処理を行った試料cの測定値(γ)と60℃で熱処理のみを行った試料dの測定値(δ)との比(γ/δ)を求め、耐熱性と酸化剤耐性を下記基準にて評価した。
<耐熱性と耐アルカリ性の評価基準>
○(優良):α/βが0.95以上。
○△(良):α/βが0.8以上、0.95未満。
△(可):α/βが0.7以上、0.8未満。
×(不可):α/βが0.7未満。
<耐熱性と酸化剤耐性の評価基準>
○(優良):γ/δが0.95以上。
○△(良):γ/δが0.8以上、0.95未満。
△(可):γ/δが0.7以上、0.8未満。
×(不可):γ/δが0.7未満。
(ポットライフ(連続塗工性))
撹拌機を備えた1Lフラスコに得られた湿気硬化型ホットメルト接着剤を500g入れ、大気雰囲気下、110℃で4時間攪拌した。初期(攪拌前)と攪拌後について、湿気硬化型ホットメルト接着剤の120℃における溶融粘度を、B型粘度計(ローター♯3、回転数1.5~12rpm)にて測定した。ポットライフの指標として、下記式に示す溶融粘度比を求めた。ポットライフが長い方が連続塗工性に有利である。
[溶融粘度比]=[110℃で4時間攪拌後の120℃における溶融粘度]/[初期(攪拌前)の120℃における溶融粘度]
下記基準にて評価した。
<評価基準>
〇(優良):1.0以上、1.4未満。
〇△(良):1.4以上、1.7未満。
△(可):1.7以上、2.0未満。
×(不可):2.0以上。
(オープンタイム)
得られた湿気硬化型ホットメルト接着剤を120℃で加熱溶融し、アプリケーターを用いて、表面に離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルム(離型PETフィルムとも言う。)上に塗工し、250μm厚の塗工層を形成した。塗工終了後30秒経過ごとに、塗工層の表面を指圧し、指に湿気硬化型ホットメルト接着剤が付着しなくなるまでの経過時間を、オープンタイムとして測定した。オープンタイムが長い方が、工程管理が容易であり、好ましい。下記基準にて評価した。
<評価基準>
〇(優良):120秒以上、300秒未満。
〇△(良):90秒以上、120秒未満。
△(可) :60秒以上、90秒未満。
×(不可):60秒未満。
(研磨層接合性)
ウレタン樹脂の材料としてトーヨーケム社製「リオウレタンVA9310」を用いて、ステンレス板上に0.01mm厚のウレタン樹脂層を形成した評価用基材を用意した。
研磨層用部材の評価用材料として、厚み1.2mm、引張強力1.95kN/25mmの不織布(ユニチカ社製「スパンボンドAN120」)を用意した。
ロールコーターを用いて、得られた湿気硬化型ホットメルト接着剤を120℃で加熱溶融し、塗工量が200g/mとなる条件で、上記不織布上に塗工し、塗工層を形成した。
塗工終了後、塗工層を所定時間放置した。放置時間は、1分間(条件1)および5分間(条件2)の2条件とした。
所定時間放置した塗工層上に、塗工層とウレタン樹脂層とが接するように、上記評価用基材を重ね、温度23℃、圧力0.1MPa、時間30秒の条件で加圧した。
得られた積層体から、25mm×200mmの試料を切り出した。この試料を、23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室環境下で1週間静置して、湿気硬化型ホットメルト接着剤からなる接着層を硬化させた。この試料を、60℃の環境下に24時間静置した。
恒温槽付きの引張試験機(島津製作所製「AUTOGRAPH AGS-X」)を用い、60℃、剥離速度300mm/分の条件で、不織布の90°剥離試験を実施し、不織布の90°剥離に要した応力を測定した。
条件1および条件2のそれぞれについて、下記基準にて研磨層接合性を評価した。
<評価基準>
○(優良):35N/25mm以上。
○△(良):20N/25mm以上、35N/25mm未満。
△(可):5N/25mm以上、20N/25mm未満。
×(不可):5N/25mm未満。
[製造例1]
(結晶性ポリエステルポリオール(a1-1)の合成)
ヘキサデカン二酸280g(1.0mol)と1,6-ヘキサンジオール130g(1.1mol)とを反応させて、水酸基価38.7、Mn2899、融点82.1℃、結晶化温度64.5℃の結晶性ポリエステルポリオール(a1-1)を得た。用いた原料と得られたポリオールの物性データを表1に示す。
[製造例2~10、14、15]
(結晶性ポリエステルポリオール(a1-2)~(a1-9)、他のポリエステルポリオール(a3-1)、(a3-5)、(a3-6)の合成)
表1に示すポリカルボン酸(1.0mol)とポリオール(1.1mol)とを製造例1と同様に反応させて、結晶性ポリエステルポリオール(a1-2)~(a1-9)、および他のポリエステルポリオール(a3-1)、(a3-5)、(a3-6)を得た。得られたポリオールの物性データを表1に示す。
[製造例11]
(他のポリエステルポリオール(a3-2)の合成)
イソフタル酸124g(0.75mol)と、アジピン酸36.5g(0.25mol)と、1,6-ヘキサンジオール130g(1.1mol)とを反応させて、他のポリエステルポリオール(a3-2)を得た。このポリエステルポリオールは、DSC測定による発熱ピークを示さなかった。用いた原料と得られたポリオールの物性データを表1に示す。
[製造例12]
(他のポリエステルポリオール(a3-3)の合成)
イソフタル酸の代わりにテレフタル酸(0.75mol)を用いた以外は製造例11と同様にして、他のポリエステルポリオール(a3-3)を得た。このポリエステルポリオールは、DSC測定による発熱ピークを示さなかった。用いた原料と得られたポリオールの物性データを表1に示す。
[製造例13]
(他のポリエステルポリオール(a3-4)の合成)
テレフタル酸166g(1.0mol)と、ネオペンチルグリコール62.5g(0.6mol)と、エチレングリコール31.0g(0.5mol)とを反応させて、他のポリエステルポリオール(a3-4)を得た。このポリエステルポリオールは、DSC測定による発熱ピークを示さなかった。用いた原料と得られたポリオールの物性データを表1に示す。
Figure 0007239049000002
[材料]
以下の材料を用意した。
<ポリプロピレングリコール(a2)>
(PP-200)三洋化成社製「サンニックスPP-200」、Mn200、
(D-700)三井化学社製「アクトコールD-700」、Mn700、
(D-4000)日油社製「ユニオールD-4000」、Mn4600。
<その他のポリオール(a4)>
(PTMG2000)三菱ケミカル社製「PTMG2000」、ポリテトラメチレングリコール、Mn2000、
(DMBA)ジメチロールブタン酸。
(ポリイソシアネート(b))
(4,4’-MDI)4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、
(2,4’-MDI)2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート。
(結晶性かつイソシアネート反応性を有するワックス(c))
(ユニリン700)ベーカー・ヒューズ社製「ユニリン700」、直鎖1級アルコール、Mn700、融点105℃、
(ユニシッド700)ベーカー・ヒューズ社製「ユニシッド700」、直鎖1級カルボン酸、Mn700、融点110℃、
(ユニトックス520)ベーカー・ヒューズ社製「ユニトックス520」、エトキシ化直鎖1級アルコール、Mn700、融点99℃。
[実施例101]
撹拌機、温度計、窒素導入管、および減圧装置を備えた反応容器に、結晶性ポリエステルポリオール(a1-4)を70部、およびポリプロピレングリコール(a2)としてのアクトコールD-700(三井化学社製、Mn700)を30部仕込んだ。これらを融点以上に加熱して溶融させ、攪拌混合しながら、減圧下、120℃で2時間加熱した。反応容器内を110℃に冷却した後、ドライ窒素雰囲気下、70℃で加熱溶融した4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4’-MDI)を24部加え、110℃で2時間反応させて、イソシアネート基を有するウレタンポリマー(X-101)を得た。得られたウレタンポリマー(X-101)を湿気硬化型ホットメルト接着剤とした。
ウレタンポリマー(X-101)のMwは22800であった。
配合組成と評価結果を表2-1に示す。
表中、[(a1)+(a2)]/(a)(%)は、ポリオール化合物(a)100質量%中、結晶性ポリエステルポリオール(a1)とポリプロピレングリコール(a2)との合計量(質量%)を示す。
[実施例102~108、111~116、121~126、131~138]
配合組成を表2-1~表2-3に示すように変更した以外は、実施例101と同様にして、ウレタンポリマー(X-102)~(X-108)、(X-111)~(X-116)、(X-121)~(X-126)、(X-131)~(X-138)を得た。得られたウレタンポリマー(X)を湿気硬化型ホットメルト接着剤とした。
評価結果を表2-1~表2-3に示す。
[比較例201~209]
配合組成を表3に示すように変更した以外は、実施例101と同様にして、比較用のウレタンポリマー(Z-201)~(Z-209)を得た。得られたウレタンポリマー(Z)を湿気硬化型ホットメルト接着剤とした。
評価結果を表3に示す。
[比較例301]
配合組成を表4に示すように変更した以外は、実施例101と同様にして、ウレタンポリマー(X-301)を得た。
得られたウレタンポリマー(X-301)に対して、結晶性かつイソシアネート反応性を有するワックス(c)としての、反応性官能基が水酸基であるユニリン700(ベーカー・ヒューズ社製、直鎖1級アルコール、Mn700、融点105℃)を3部添加した。これらを攪拌混合しながら、ドライ窒素雰囲気下、120℃で2時間反応させて、イソシアネート基を有するウレタンポリマー(Y-301)を得た。最終的に得られたウレタンポリマー(Y-301)を湿気硬化型ホットメルト接着剤とした。
評価結果を表4に示す。
Figure 0007239049000003
Figure 0007239049000004
Figure 0007239049000005
Figure 0007239049000006
Figure 0007239049000007
[結果のまとめ]
実施例101~108、111~116、121~126、131~138では、炭素数8~16の直鎖ポリカルボン酸と直鎖ポリオールとの縮合重合物である結晶性ポリエステルポリオール(a1)と、ポリプロピレングリコール(a2)とを含む複数種のポリオール化合物(a)と、ポリイソシアネート(b)との反応生成物である、イソシアネート基を有するウレタンポリマー(X)からなる、湿気硬化型ホットメルト接着剤を製造した。
これら実施例では、ポリオール化合物(a)100質量%中、結晶性ポリエステルポリオール(a1)の含有量を10~70質量%、ポリプロピレングリコール(a2)の含有量を10~60質量%とした。ウレタンポリマー(X)におけるNCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)は、1.10~1.45とした。
これら実施例で得られた湿気硬化型ホットメルト接着剤はいずれも、塗工性、初期破断伸度(硬化前の破断伸度)、硬化後の破断伸度、引張強度(硬化後の破断強度)、耐熱性、耐アルカリ性、酸化剤耐性、ポットライフ(連続塗工性)、オープンタイム、および研磨層接合性が良好であった。
比較例201では、結晶性ポリエステルポリオール(a1)を含まず、ポリプロピレングリコール(a2)を含む複数種のポリオール化合物(a)と、ポリイソシアネート(b)との反応生成物である、比較用のウレタンポリマー(Z-201)からなる、湿気硬化型ホットメルト接着剤を製造した。この湿気硬化型ホットメルト接着剤は、引張強度(硬化後の破断強度)が不良であった。
比較例202では、結晶性ポリエステルポリオール(a1)を含み、ポリプロピレングリコール(a2)を含まない複数種のポリオール化合物(a)と、ポリイソシアネート(b)との反応生成物である、比較用のウレタンポリマー(Z-202)からなる、湿気硬化型ホットメルト接着剤を製造した。この湿気硬化型ホットメルト接着剤は、硬化後の破断伸度が不良で、耐熱性および/または耐アルカリ性が不良であった。
比較例203では、結晶性ポリエステルポリオール(a1)と、ポリプロピレングリコール(a2)とを含む複数種のポリオール化合物(a)と、ポリイソシアネート(b)との反応生成物であるが、ポリオール化合物(a)100質量%中の結晶性ポリエステルポリオール(a1)の含有量が70質量%超である、比較用のウレタンポリマー(Z-203)からなる、湿気硬化型ホットメルト接着剤を製造した。この湿気硬化型ホットメルト接着剤は、オープンタイムおよび研磨層接合性が不良であった。
比較例204では、結晶性ポリエステルポリオール(a1)と、ポリプロピレングリコール(a2)とを含む複数種のポリオール化合物(a)と、ポリイソシアネート(b)との反応生成物であるが、ポリオール化合物(a)100質量%中の結晶性ポリエステルポリオール(a1)の含有量が10質量%未満である、比較用のウレタンポリマー(Z-204)からなる、湿気硬化型ホットメルト接着剤を製造した。この湿気硬化型ホットメルト接着剤は、耐熱性および/または酸化剤耐性が不良であった。
比較例205では、結晶性ポリエステルポリオール(a1)と、ポリプロピレングリコール(a2)とを含む複数種のポリオール化合物(a)と、ポリイソシアネート(b)との反応生成物であるが、NCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)が1.10未満である、比較用のウレタンポリマー(Z-205)からなる、湿気硬化型ホットメルト接着剤を製造した。この湿気硬化型ホットメルト接着剤は、塗工性、耐熱性、耐アルカリ性、および酸化剤耐性が不良であった。
比較例206~208では、結晶性ポリエステルポリオール(a1)と、ポリプロピレングリコール(a2)とを含む複数種のポリオール化合物(a)と、ポリイソシアネート(b)との反応生成物であるが、NCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)が1.45超である、比較用のウレタンポリマー(Z-206)~(Z-208)からなる、湿気硬化型ホットメルト接着剤を製造した。これらの湿気硬化型ホットメルト接着剤は、硬化後の破断伸度およびポットライフ(連続塗工性)が不良であった。
比較例209では、結晶性ポリエステルポリオール(a1)と、ポリプロピレングリコール(a2)とを含む複数種のポリオール化合物(a)と、ポリイソシアネート(b)との反応生成物であるが、ポリオール化合物(a)100質量%中、ポリプロピレングリコール(a2)の含有量が60質量%超である比較用のウレタンポリマー(Z-209)からなる、湿気硬化型ホットメルト接着剤を製造した。この湿気硬化型ホットメルト接着剤は、引張強度(硬化後の破断強度)が不良であった。
比較例301では、ウレタンポリマー(X)とイソシアネート反応性化合物であるワックス(c)との反応生成物である、イソシアネート基を有するウレタンポリマー(Y)からなる、湿気硬化型ホットメルト接着剤を製造した。この湿気硬化型ホットメルト接着剤は、オープンタイムおよび研磨層接合性が不良であった。
本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、適宜設計変更が可能である。
1、2 研磨パッド
11 研磨層
12 接着層
13 クッション層
14 粘着層

Claims (10)

  1. 研磨層と当該研磨層の一方の表面上に形成された接着層とを有する研磨パッドの前記接着層用であり、
    ポリオール化合物(a)とポリイソシアネート(b)との反応生成物である、イソシアネート基を有するウレタンポリマー(X)を含み、
    ウレタンポリマー(X)は、NCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)が1.10~1.45であり、
    ポリオール化合物(a)は、炭素数8~16の直鎖ポリカルボン酸と直鎖ポリオールとの縮合重合物である結晶性ポリエステルポリオール(a1)と、ポリプロピレングリコール(a2)とを含み、
    ポリオール化合物(a)100質量%中、結晶性ポリエステルポリオール(a1)の含有量が10~70質量%であり、ポリプロピレングリコール(a2)の含有量が10~60質量%である、湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  2. ウレタンポリマー(X)は、NCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)が1.10~1.42である、請求項1に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  3. ウレタンポリマー(X)は、NCO基とOH基とのモル比(NCO/OH)が1.10~1.40である、請求項1または2に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  4. ポリオール化合物(a)100質量%中、結晶性ポリエステルポリオール(a1)の含有量が20~60質量%であり、ポリプロピレングリコール(a2)の含有量が20~60質量%である、請求項1または2に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  5. 結晶性ポリエステルポリオール(a1)の数平均分子量が1000~5000である、請求項1または2に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  6. ポリオール化合物(a)はさらに、結晶性ポリエステルポリオール(a1)以外の他のポリエステルポリオール(a3)を含む、請求項1または2に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  7. 前記研磨パッドは、アルカリ性の研磨スラリーまたは酸化剤含有研磨スラリーを用いる化学的機械的研磨用である、請求項1または2に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  8. 前記研磨層は硬質ウレタン樹脂からなる、請求項1または2に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  9. 研磨層と当該研磨層の一方の表面上に形成された接着層とを有する研磨パッドであって、
    前記接着層は、請求項1または2に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤の硬化物からなる、研磨パッド。
  10. 前記研磨層と前記接着層とクッション層と粘着層との積層構造を有し、
    前記クッション層がウレタン樹脂を含む、請求項9に記載の研磨パッド。
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