JP2001304355A - 車両用自動変速機 - Google Patents
車両用自動変速機Info
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Abstract
速機を提供する。 【解決手段】ラビニヨウ型遊星歯車装置4、後退用クラ
ッチC1、前進低速段用クラッチC2、前進高速段用ク
ラッチC3および前進用ブレーキB1を備えた自動変速
機であって、前進低速段用クラッチC2の作動用ピスト
ン15と前進用ブレーキB1の作動用ピストン25との
間に、前進低速段用クラッチC2と後退用クラッチC1
と前進用ブレーキB1とが軸方向に並んで配置され、後
退用クラッチC1と前進用ブレーキB1の内径側に前進
高速段用クラッチC3が配置され、前進低速段用クラッ
チC2の内径側に前進高速段用クラッチC3の作動用ピ
ストン31が配置される。前進低速段用クラッチC2の
作動用ピストン15と後退用クラッチC1の作動用ピス
トン14は二重ピストン構造とされ、前進用ブレーキB
1の作動用ピストン25は遊星歯車装置4の外周部に配
置されている。
Description
構造に関するものである。
の摩擦係合要素とを備え、これら摩擦係合要素を適宜締
結・解放することで、複数の変速段を実現する車両用自
動変速機が種々提案され、実用化されている。この種の
自動変速機の中で、特に軸方向寸法が短く、コンパクト
な自動変速機が、例えば特開2000−46159号公
報、特開2000−55088号公報によって提案され
ている。この自動変速機は、ラビニヨウ型遊星歯車装
置、後退用クラッチC1、前進低速段用クラッチC2、
前進高速段用クラッチC3、前進用ブレーキB1、後退
用ブレーキB2およびワンウエイクラッチFを備えてい
る。遊星歯車装置のフォワードサンギヤは後退用クラッ
チC1を介して入力軸と連結されるとともに、前進用ブ
レーキB1を介して変速機ケースと連結され、リヤサン
ギヤは前進低速段用クラッチC2を介して入力軸と連結
され、ロングピニオンとショートピニオンとを支持する
キャリヤは前進高速段用クラッチC3を介して入力軸と
連結されている。さらに、キャリヤは後退用ブレーキB
2とキャリヤの正転(エンジン回転方向)のみを許容す
るワンウェイクラッチFとを介して変速機ケースと連結
されている。フォワードサンギヤはロングピニオンと噛
み合い、リヤサンギヤはショートピニオンを介してロン
グピニオンと噛み合い、ロングピニオンのみと噛み合う
リングギヤは出力軸と連結されている。
チC1と前進用ブレーキB1とが軸方向に並んで配置さ
れ、その内径側に前進高速段用クラッチC3が配置され
ている。前進高速段用クラッチC3はその伝達トルクが
他の係合要素に比べて小さくて済むので、比較的小径に
構成でき、他の係合要素の内径側に配置することができ
る。なお、後退用ブレーキB2とワンウエイクラッチF
は遊星歯車装置の外周部に配置されている。
変速機の場合、各摩擦係合要素がコンパクトに集約され
て配置され、無駄なスペースを極力少なくできるという
特徴がある。しかし、摩擦係合要素には多板クラッチの
ほかに作動用ピストンが設けられるので、作動用ピスト
ンの配置によっては自動変速機全体の軸方向寸法が拡大
してしまう問題がある。すなわち、前進低速段用クラッ
チC2と後退用クラッチC1と前進用ブレーキB1とい
う3個の摩擦係合要素が軸方向に直列に配置されるが、
中央に位置する後退用クラッチC1の作動用ピストンを
他の係合要素と干渉せずにコンパクトに配置するのが難
しい。同様に、クラッチC1,C2および前進用ブレー
キB1の内径側に配置される前進高速段用クラッチC3
の作動用ピストンも、他の摩擦係合要素と干渉せずにコ
ンパクトに配置するのに工夫を要する。
く、コンパクトな車両用自動変速機を提供することにあ
る。
載の発明によって達成される。すなわち、ラビニヨウ型
遊星歯車装置、後退用クラッチC1、前進低速段用クラ
ッチC2、前進高速段用クラッチC3および前進用ブレ
ーキB1を備え、遊星歯車装置のフォワードサンギヤは
後退用クラッチC1を介して入力軸と連結されるととも
に、前進用ブレーキB1を介して変速機ケースと連結さ
れ、リヤサンギヤは前進低速段用クラッチC2を介して
入力軸と連結され、ロングピニオンとショートピニオン
とを支持するキャリヤは前進高速段用クラッチC3を介
して入力軸と連結され、フォワードサンギヤはロングピ
ニオンと噛み合い、リヤサンギヤはショートピニオンを
介してロングピニオンと噛み合い、ロングピニオンのみ
と噛み合うリングギヤが出力軸と連結された自動変速機
において、前進低速段用クラッチC2の作動用ピストン
と前進用ブレーキB1の作動用ピストンとの間に、前進
低速段用クラッチC2と後退用クラッチC1と前進用ブ
レーキB1とが軸方向に並んで配置され、後退用クラッ
チC1と前進用ブレーキB1の内径側に前進高速段用ク
ラッチC3が配置され、前進低速段用クラッチC2の内
径側に前進高速段用クラッチC3の作動用ピストンが配
置され、前進低速段用クラッチC2の作動用ピストンと
後退用クラッチC1の作動用ピストンとは二重ピストン
構造とされ、前進用ブレーキB1の作動用ピストンは遊
星歯車装置の外周部に配置されていることを特徴とする
車両用自動変速機を提供する。
ンと前進用ブレーキB1の作動用ピストンとの間に、他
のピストンを介在させずに、前進低速段用クラッチC2
と後退用クラッチC1と前進用ブレーキB1とを軸方向
に並べて配置することで、3個の摩擦係合要素の軸方向
寸法を短縮できる。そして、後退用クラッチC1と前進
用ブレーキ1の内径側に前進高速段用クラッチC3を配
置し、前進低速段用クラッチC2の内径側に前進高速段
用クラッチC3の作動用ピストンを配置することで、前
進高速段用クラッチC3とその作動用ピストンを3個の
係合要素(C1,C2,B1)の内径側にできた空間に
効率よく配置でき、軸方向寸法を短縮できる。このよう
に、4個の係合要素を内外にオーバーラップさせて配置
することで、軸方向寸法を可能な限り短縮することがで
きる。また、軸方向に直列に配置された3個の係合要素
(C1,C2,B1)のうち、中央に位置する後退用ク
ラッチC1の作動用ピストンを他の係合要素と干渉せず
に配置するため、本発明では、前進低速段用クラッチC
2の作動用ピストンと後退用クラッチC1の作動用ピス
トンとを二重ピストン構造としている。すなわち、前進
低速段用クラッチC2と後退用クラッチC1の入力部材
は共に入力軸と連結されるので、後退用クラッチC1の
作動用ピストンが前進低速段用クラッチC2のクラッチ
ドラムを兼ねるようにし、後退用クラッチC1のクラッ
チドラムと作動用ピストンとを一体回転可能にかつ軸方
向移動自在に係合させることで、簡単に構成できる。二
重ピストン構造とすることで、作動ピストン部分の軸方
向寸法が大幅に短縮される。なお、二重ピストン構造と
すると、両方のピストンを同時に作動させることはでき
ないが、後退用クラッチC1と前進低速段用クラッチC
2は同時に作動されることのないクラッチであるから、
二重ピストン構造としても支障がない。さらに、前進用
ブレーキB1の作動用ピストンがラビニヨウ型遊星歯車
装置の外周部に配置されているので、前進用ブレーキB
1の作動用ピストンを遊星歯車装置の外周部の空いたス
ペースで吸収でき、軸方向寸法が拡大するのを防止でき
る。なお、前進用ブレーキB1としては、2,4速時に
係合するブレーキのほか、4速時のみ係合するブレーキ
であってもよい。この場合には、ブレーキB1と並列
に、フォワードサンギヤと変速機ケースとの間を連結す
る別の前進用ブレーキおよびワンウエイクラッチを設け
ればよい。
段用クラッチC2と後退用クラッチC1と前進高速段用
クラッチC3の各作動用ピストンを配置し、前進低速段
用クラッチC2の作動用ピストンを間にして、ピストン
室と反対側に油圧キャンセラ室を形成し、前進高速段用
クラッチC3の作動用ピストンを間にして、ピストン室
と反対側に油圧キャンセラ室を形成してもよい。油圧キ
ャンセラ室には潤滑油が供給され、回転に伴って遠心油
圧を発生させ、ピストン室に発生する遠心油圧を相殺す
る機能を持つ。この場合には、油圧キャンセラ室が入力
軸の回転に伴って常に回転するので、ピストン室内に作
動油が残らない。そのため、引きずりトルクの発生を防
止できる。また、前進低速段用クラッチC2の油圧キャ
ンセラ室は、後退用クラッチC1の油圧キャンセラ室も
兼ねるので、1個の油圧キャンセラ室で両方のクラッチ
の遠心油圧を相殺することができる。
C2と後退用クラッチC1の作動油圧を、変速機ケース
に固定された支持部材の油路から各クラッチのピストン
室へ導き、前進高速段用クラッチC3の作動油圧を、支
持部材の油路から入力軸の内部油路を介してクラッチの
ピストン室へ導くのがよい。すなわち、入力軸には、ト
ルクコンバータへの入,出力油路や潤滑油路などの多く
の油路が形成される。前進高速段用クラッチC3への作
動油だけでなく、前進低速段用クラッチC2や後退用ク
ラッチC1にも入力軸を介して作動油を供給してもよい
が、入力軸に形成される油路の数が多くなり、入力軸が
太くなるとともに、油路の取り回しのために、軸方向寸
法も長くなる。そこで、二重ピストン構造の前進低速段
用クラッチC2と後退用クラッチC1のピストン室に
は、入力軸を経由することなく、支持部材の油路から直
接油圧を導くことで、入力軸の軸方向および半径方向の
寸法を短縮することができる。
変速機、特にFF式自動変速機の全体構造を示し、図2
はその概略構成を示す。この自動変速機は、トルクコン
バータ1、トルクコンバータ1を介してエンジン動力が
伝達される入力軸2、3個の多板クラッチC1〜C3、
2個の多板ブレーキB1,B2、ワンウエイクラッチ
F、ラビニヨウ型遊星歯車装置4、出力ギヤ5、出力軸
7、差動装置8などを備えている。
はC1クラッチを介して入力軸2と連結されており、フ
ォワードサンギヤ4aはB1ブレーキを介して変速機ケ
ース6とも連結されている。また、リヤサンギヤ4bは
C2クラッチを介して入力軸2と連結されている。キャ
リヤ4cは中間軸3およびC3クラッチを介して入力軸
2と連結されている。また、キャリヤ4cはB2ブレー
キを介して変速機ケース6に連結されるとともに、キャ
リヤ4cの正転(エンジン回転方向)のみを許容するワ
ンウェイクラッチFを介して変速機ケース6に連結され
ている。キャリヤ4cは2種類のピニオンギヤ4d,4
eを支持しており、フォワードサンギヤ4aは軸長の長
いロングピニオン4dと噛み合い、リヤサンギヤ4bは
軸長の短いショートピニオン4eを介してロングピニオ
ン4dと噛み合っている。ロングピニオン4dのみと噛
み合うリングギヤ4fは出力ギヤ5に結合されている。
出力ギヤ5は出力軸7を介して差動装置8と接続されて
いる。
C3、ブレーキB1,B2およびワンウェイクラッチF
の作動によって、図3のように前進4段、後退1段の変
速段を実現している。図3はDレンジおよびRレンジの
各係合要素の作動を示し、○は係合状態を示している。
すなわち、C1クラッチは後退時に係合される後退用ク
ラッチ、C2クラッチは1速〜3速において係合される
前進低速段用クラッチ、C3クラッチは3速および4速
時に係合される前進高速段用クラッチ、B1ブレーキは
2速および4速時に係合される前進用ブレーキ、B2ブ
レーキは後退時に係合される後退用ブレーキである。な
お、B2ブレーキは後退時だけでなく1速時にも係合す
るが、1速時に係合するのはLレンジ時のみであるた
め、破線○印で示してある。
ブレーキおよびC3クラッチの配置構造を示す。入力軸
2は変速機ケース6に固定された支持部材10の筒状部
10aの中に挿通されている。支持部材10の内側に
は、入力軸2をブッシュ11を介して支持するスリーブ
12が固定されている。支持部材10の筒状部10aの
外周には、C1,C2クラッチ用のクラッチドラム13
のボス部13aが回転自在に支持され、ボス部13aの
先端部は入力軸2とスプライン嵌合している。
トン構造の作動用ピストン14,15が配置され、クラ
ッチドラム13と第1ピストン14との間に第1ピスト
ン室16が形成され、第1ピストン14と第2ピストン
15との間に第2ピストン室17が形成されている。第
1ピストン14は、スプラインによってクラッチドラム
13と一体回転可能に、かつ軸方向移動自在に係合して
いる。第1ピストン室16に供給された作動油によって
第1ピストン14が作動され、クラッチドラム13と第
1クラッチハブ18との間に配置されたC1クラッチが
締結される。第1クラッチハブ18は、遊星歯車装置4
のフォワードサンギヤ4aに固定されている。第2ピス
トン室17に供給された作動油によって第2ピストン1
5が作動され、第1ピストン14と第2クラッチハブ1
9との間に配置されたC2クラッチが締結される。第2
クラッチハブ19は、リヤサンギヤ4bと一体回転可能
に連結されている。クラッチドラム13のボス部13a
の先端部外周にはスナップリング20によってキャンセ
ラプレート21の内周部が係止されており、キャンセラ
プレート21と第2ピストン15との間に、第1ピスト
ン14および第2ピストン15を軸方向に復帰付勢する
リターンスプリング22が配置されている。キャンセラ
プレート21の外周部は第2ピストン15の内周面にシ
ール状態で摺接しており、キャンセラプレート21と第
2ピストン15との間に油圧キャンセラ室23が形成さ
れている。このキャンセラ室23は、第1ピストン室1
6あるいは第2ピストン室17内の油によって発生する
遠心油圧をキャンセルする働きを有する。
の間には、B1ブレーキが配置されている。B1ブレー
キの作動用ピストン25は、変速機ケース6の内部に固
定されたドラム26の内部に配置され、ドラム26とピ
ストン25との間に形成されたピストン室27に作動油
を供給することにより、ピストン25が図4の右方へ作
動され、B1ブレーキを締結させる。B1ブレーキの作
動用ピストン25は遊星歯車装置4の外周部に、軸方向
にオーバーラップさせて配置されている。
ドラム30が固定されており、このクラッチドラム30
の内部に第3ピストン31が軸方向に移動自在に配置さ
れ、クラッチドラム30と第3ピストン31との間に第
3ピストン室32が形成されている。第3ピストン室3
2に供給された作動油によって第3ピストン31が作動
され、クラッチドラム30と第3クラッチハブ33との
間に配置されたC3クラッチが締結される。第3クラッ
チハブ33は、入力軸2と同軸上に配置された中間軸3
に固定されている。入力軸2の先端部外周にはキャンセ
ラプレート34の内周部がスナップリング35によって
係止されており、キャンセラプレート34と第3ピスト
ン31との間に、第3ピストン31を軸方向に復帰付勢
するリターンスプリング36が配置されている。キャン
セラプレート34の外周部は第3ピストン31の内周面
にシール状態で摺接しており、キャンセラプレート34
と第3ピストン31との間に油圧キャンセラ室37が形
成されている。このキャンセラ室37は、第3ピストン
室32内の油によって発生する遠心油圧をキャンセルす
る働きを有する。
チは、C2クラッチの作動用ピストン15とB1ブレー
キの作動用ピストン25との間に、軸方向に並んで配置
されている。そして、C1クラッチとB1ブレーキの内
径側にC3クラッチが軸方向にオーバーラップして配置
され、C2クラッチの内径側にC3クラッチの作動用ピ
ストン31が軸方向にオーバーラップして配置されてい
る。C3クラッチは、クラッチハブ18,19を隔てて
遊星歯車装置4と軸方向に隣接して配置されている。さ
らに、B1ブレーキの作動用ピストン25は遊星歯車装
置4のキャリヤ4cの外周部に、軸方向にオーバーラッ
プさせて配置されている。
油路40、C2クラッチ作動用の油路(図示せず)、C
3クラッチ作動用の油路41、潤滑用の油路(図示せ
ず)、トルクコンバータ1への油圧給排用の油路(図示
せず)などが中心方向に向かって形成されている。上記
各油路は、周方向に位相が異なる位置に形成されてい
る。C1クラッチ作動用の油路40は、スリーブ12の
外周面に形成された溝状の油路42、支持部材10の筒
状部10aおよびクラッチドラム13のボス部13aを
半径方向に貫通する油路43を介して、第1ピストン室
16に接続されている。また、C2クラッチ作動用の油
路は、同じくスリーブ12に形成された油路44、支持
部材10の筒状部10aおよびクラッチドラム13のボ
ス部13aを半径方向に貫通する油路45を介して第2
ピストン室17に接続されている。さらに、C3クラッ
チ作動用の油路41は、スリーブ12の外周面に形成さ
れた溝状の油路46、入力軸2の内部に軸方向に形成さ
れた油路47を介して、第3ピストン室32に接続され
ている。また、支持部材10の潤滑用油路から供給され
た潤滑油は、入力軸2の内部に軸方向に形成された油路
48を通って油圧キャンセラ室23へ供給され、油圧キ
ャンセラ室23の内径部からオーバーフローした潤滑油
はC1クラッチおよびC2クラッチを潤滑する。さら
に、油路48を通った潤滑油は、中間軸3の軸心穴49
に導かれ、油圧キャンセラ室37や他の潤滑部(C3ク
ラッチ,B1ブレーキ,遊星歯車装置4など)へ供給さ
れる。最後に、トルクコンバータ1への油圧給排用の油
路は、支持部材10から入力軸2の内部に軸方向に形成
された油路50を介してトルクコンバータと接続されて
いる。
への作動油は、入力軸2を経由せずに供給し、入力軸2
に形成される油路の本数を少なくするとともに、油路の
長さを短縮している。また、C3クラッチへの作動油
は、第3ピストン室32が支持部材10から軸方向に離
れた位置にあるので、入力軸2を経由して供給してい
る。そして、潤滑油は多数の箇所に供給する必要から、
入力軸2の内部油路48を介して供給している。このよ
うに油路の取り回しを行なうことで、小さなスペースに
5本の油路を効率よく配置することができ、入力軸2の
軸寸法を短縮することができる。
ついて説明する。ロングピニオン4dは第1シャフト6
0によりニードルベアリング61を介して回転自在に支
持されており、ショートピニオン4eも第2シャフト6
2によりニードルベアリング63を介して回転自在に支
持されている。第1シャフト10の両端部および第2シ
ャフト62の両端部はキャリヤ4cによって嵌合支持さ
れている。第1シャフト60の一端部を支持するキャリ
ヤ4cの嵌合穴には、直交方向にローラピン64が挿入
され、第1シャフト60はローラピン64によってキャ
リヤ4cに対して軸方向および回転方向に固定されてい
る。
イン嵌合されている。キャリヤ4cの軸方向一端部(図
5の右端部)にはキャリヤカバー65が取り付けられて
いる。すなわち、キャリヤカバー65の側壁部とキャリ
ヤ4cとが皿ねじ66によって一体的に固定されてい
る。キャリヤカバー65は、キャリヤ4cの外周部を覆
うようドラム状に形成されており、B2ブレーキのクラ
ッチ板が係合するスプラインハブ65aと、ワンウエイ
クラッチFの内輪を構成する内輪部65bとを備えてい
る。したがって、遊星歯車装置4の外周部にB2ブレー
キとワンウエイクラッチFとが軸方向にオーバーラップ
して配置されている。なお、上述のように遊星歯車装置
4の外周部にB1ブレーキの作動用ピストン25も配置
されている。B2ブレーキの作動用ピストン67は、軸
受69の外輪を支持する変速機ケース6の支持部70の
外周部に配置され、ピストン67と変速機ケース6との
間にピストン室68が形成されている。
は、オイルカバー71が嵌着されている。このオイルカ
バー71は、キャリヤ4cの外面に沿って外径方向へ流
れる潤滑油を受け止め、第1シャフト60の軸心潤滑穴
60bに供給している。軸心潤滑穴60bに入り込んだ
油は、第1シャフト60とロングピニオン4dとの間に
配置されたニードルベアリング61を潤滑する。リング
ギヤ4fの一端部には、ハブ部72が一体回転可能に連
結されており、このハブ部72は中間軸3と軸方向に隣
接して配置され、その外周に出力ギヤ5がスプライン嵌
合している。
3,B1を内外にオーバーラップさせて配置すること
で、軸方向寸法を可能な限り短縮することができる。ま
た、B2ブレーキとワンウエイクラッチFとB1ブレー
キの作動ピストン25とを遊星歯車装置4の外周部に配
置することで、空いた空間に必要な機構部分をコンパク
トに配置できる。このように係合要素C1〜C3,B
1,B2,Fと遊星歯車装置4とを集約配置すること
で、非常に小型の変速機構を構成できる。
施例を示し、図7は各係合要素の作動を示す。ラビニヨ
ウ型遊星歯車装置4、後退用クラッチC1、前進低速段
用クラッチC2、前進高速段用クラッチC3、前進用ブ
レーキB1、後退用ブレーキB2の各構成は第1実施例
(図2)と同様である。また、ワンウエイクラッチF1
は図2のワンウエイクラッチFと同様の機能を有する。
この実施例では、遊星歯車装置4のフォワードサンギヤ
4aと変速機ケース6との間に、ワンウエイクラッチF
2およびブレーキB3が追加されている。第1実施例で
は、B1ブレーキは2,4速時に係合したが、この実施
例では、B1ブレーキは4速時のみ係合する。一方、B
3ブレーキは2速〜4速時に係合するが、3速,4速時
にはワンウエイクラッチF2が空転するので、効いてい
ない。なお、図7に破線○で示すように、B1ブレーキ
は2レンジの2速時にエンジンブレーキのために作動さ
れ、B2ブレーキはLレンジの1速時にエンジンブレー
キのために作動される。
る自動変速機について説明したが、補助変速機を追加す
ることにより、5速以上の変速段を構成することもでき
る。また、本発明の自動変速機はFF車に限らず、FR
車にも適用できる。
よれば、前進低速段用クラッチC2の作動用ピストンと
前進用ブレーキB1の作動用ピストンとの間に、前進低
速段用クラッチC2と後退用クラッチC1と前進用ブレ
ーキB1とを軸方向に並んで配置し、後退用クラッチC
1と前進用ブレーキB1の内径側に前進高速段用クラッ
チC3を配置し、前進低速段用クラッチC2の内径側に
前進高速段用クラッチC3の作動用ピストンを配置し、
前進低速段用クラッチC2と後退用クラッチC1の作動
用ピストンを二重ピストン構造とし、前進用ブレーキB
1の作動用ピストンを遊星歯車装置の外周部に配置した
ので、4個の係合要素をコンパクトに配置でき、軸方向
寸法の短い車両用自動変速機を実現できる。
断面図である。
ある。
面図である。
細断面図である。
のスケルトン図である。
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】ラビニヨウ型遊星歯車装置、後退用クラッ
チC1、前進低速段用クラッチC2、前進高速段用クラ
ッチC3および前進用ブレーキB1を備え、遊星歯車装
置のフォワードサンギヤは後退用クラッチC1を介して
入力軸と連結されるとともに、前進用ブレーキB1を介
して変速機ケースと連結され、リヤサンギヤは前進低速
段用クラッチC2を介して入力軸と連結され、ロングピ
ニオンとショートピニオンとを支持するキャリヤは前進
高速段用クラッチC3を介して入力軸と連結され、フォ
ワードサンギヤはロングピニオンと噛み合い、リヤサン
ギヤはショートピニオンを介してロングピニオンと噛み
合い、ロングピニオンのみと噛み合うリングギヤが出力
軸と連結された自動変速機において、前進低速段用クラ
ッチC2の作動用ピストンと前進用ブレーキB1の作動
用ピストンとの間に、前進低速段用クラッチC2と後退
用クラッチC1と前進用ブレーキB1とが軸方向に並ん
で配置され、後退用クラッチC1と前進用ブレーキB1
の内径側に前進高速段用クラッチC3が配置され、前進
低速段用クラッチC2の内径側に前進高速段用クラッチ
C3の作動用ピストンが配置され、前進低速段用クラッ
チC2の作動用ピストンと後退用クラッチC1の作動用
ピストンとは二重ピストン構造とされ、前進用ブレーキ
B1の作動用ピストンは遊星歯車装置の外周部に配置さ
れていることを特徴とする車両用自動変速機。 - 【請求項2】上記入力軸上に、前進低速段用クラッチC
2と後退用クラッチC1と前進高速段用クラッチC3の
各作動用ピストンが配置され、前進低速段用クラッチC
2の作動用ピストンを間にして、ピストン室と反対側に
油圧キャンセラ室が形成され、前進高速段用クラッチC
3の作動用ピストンを間にして、ピストン室と反対側に
油圧キャンセラ室が形成されていることを特徴とする請
求項1に記載の車両用自動変速機。 - 【請求項3】前進低速段用クラッチC2と後退用クラッ
チC1の作動油圧は、変速機ケースに固定された支持部
材の油路から各クラッチのピストン室へ導かれ、前進高
速段用クラッチC3の作動油圧は、上記支持部材の油路
から入力軸の内部油路を介してクラッチのピストン室へ
導かれることを特徴とする請求項1または2に記載の車
両用自動変速機。
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