JP2825826B2 - 自動変速機におけるクラッチ装置 - Google Patents

自動変速機におけるクラッチ装置

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JP2825826B2
JP2825826B2 JP63263680A JP26368088A JP2825826B2 JP 2825826 B2 JP2825826 B2 JP 2825826B2 JP 63263680 A JP63263680 A JP 63263680A JP 26368088 A JP26368088 A JP 26368088A JP 2825826 B2 JP2825826 B2 JP 2825826B2
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【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、自動車に搭載される自動変速機、特に前進
4速の自動変速機構を有する自動変速機に係り、詳しく
はその最外側に配置されるクラッチ装置に関する。
(ロ) 従来の技術 近時、本出願人は、例えば特開昭62−93545号公報に
示すように、シングルプラネタリギヤ及びデュアルプラ
ネタリギヤを組合せたプラネタリギヤユニットからなる
前進3速又は4速の自動変速機構を備えた自動変速機を
案出した。
該自動変速機は、両プラネタリギヤのサンギヤ及びキ
ャリヤをそれぞれ一体に連結して構成すると共に、キャ
リヤを出力要素とし、そして入力軸の回転をシングルプ
ラネタリギヤのリングギヤ(以下小リングギヤという)
に伝達すると共にデュアルプラネタリギヤのリングギヤ
(以下大リングギヤという)を固定して1速を得、該小
リングギヤへの入力状態でサンギヤを固定して2速を
得、該両ギヤからなるプラネタリギヤユニットを一体に
回転して3速を得、これにより前進3速の自動変速機構
を構成している。
更に、入力軸と大リングギヤとを断接する第3のクラ
ッチを付設して、入力軸の回転を大リングギヤに伝達す
ると共にサンギヤを固定して4速を得、これにより前進
4速の自動変速機構を構成している。
本自動変速機構は、前進3速及び4速の変速機構の部
品及び製造ラインを共通化して、大きなコストアップを
伴うことなく車種のワイドバリエーションへの対応を図
っている。
そして、本出願人は、第6図に示すように、3速及び
4速変速時に介在するワンウェイクラッチF0に摩擦係合
クラッチC3を介在し、後進方向を機械的にロックするこ
とを防止し、更に該摩擦係合クラッチC3を前記第3のク
ラッチC0の操作用の油圧アクチュエータ2にて操作し
て、装置のコンパクト化を図った自動変速機構1′を提
案した(特願昭62−94868号;未公開)。
(ハ) 発明が解決しようとする課題 しかし、上述変速機構は、クラッチドラム3にドラム
部材4を固定し、該ドラム部材4に第3のクラッチC0及
び第4のクラッチC3を係合すると共に、該ドラム部材4
を用いてクラッチドラム3の外方に油圧アクチュエータ
2を構成するので、3速自動変速機構と4速自動変速機
構とは大幅に構成を変更することになり、部品及び製造
ラインの共通化による利点を享受できなくなる虞れがあ
る。
また、本提案例にあっては、ドラム部材4をクラッチ
ドラム3に固定して、油圧アクチュエータ2を構成する
と共に各クラッチC0,C3の位置決めを図っているため、
組付けも面倒になっている。
そこで、本発明は、自動変速機構の最外側に位置する
クラッチを、シリンダを構成するフランジ部材とクラッ
チ出力側を構成するドラム部材を分離して、該フランジ
部材及びドラム部材をクラッチの外摩擦板の爪部にて回
転方向に連結して、組立てを容易すると共にコンパクト
化を図った自動変速機構を提供することを目的とするも
のである。
(ニ) 課題を解決するための手段 本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、例
えば第1図及び第2図を参照して示すと、プラネタリギ
ヤユニット(9)、該ギヤユニットの所定要素と入力部
材(5)を接離する複数のクラッチ、及び該ギヤユニッ
トの所定要素を適宜係止する複数の係止手段を有する自
動変速機構(1)を備えてなる自動変速機(A)におい
て、前記自動変速機構(1)の最外側に位置するクラッ
チ(C0)は、その出力側(19a)がドラム部材(15)を
介して前記ギヤユニット(9)の所定要素(R2)に連結
してなり、該クラッチ(C0)用の前記油圧アクチュエー
タ(2)におけるシリンダを構成するフランジ部材(2
0)の外周部にスリット(20a)を形成し、かつ前記ドラ
ム部材(15)にコルゲーション(15a)を形成し、前記
クラッチの外摩擦板(19),(19a)の爪部(t)を、
前記スリット(20a)を貫通して前記コルゲーション(1
5a)に係合して、前記フランジ部材(20)とドラム部材
(15)とを回転方向に連結してなる、ことを特徴とす
る。
一例として、第4図に示すように、前記プラネタリギ
ヤユニット(9)が、シングルプラネタリギヤ(6)と
デュアルプラネタリギヤ(7)とを組合せてなり、かつ
該ギヤユニットの両サンギヤ(S1)及びキャリヤ(CR
1)をそれぞれ一体に連結して構成すると共に該キャリ
ヤを出力部材(10)に連結し、そして入力部材(5)
を、第1のクラッチ(C1)を介してシングルプラネタリ
ギヤのリングギヤ(R1)に、第2のクラッチ(C2)を介
してサンギヤ(S1)に、第3のクラッチ(C0)を介して
デュアルプラネタリギヤのリングギヤ(R2)にそれぞれ
連結し、更にサンギヤ(S1)及びデュアルプラネタリギ
ヤのリングギヤ(R2)を適宜係止手段(B1),(B2),
(F1),(B3),(F2)にて係止して前進4速自動変速
機構(1)を構成し、そして前記自動変速機構の最外側
に位置するクラッチが、上記第3のクラッチ(C0)であ
る。
(ホ) 作用 以上構成に基づき、油圧アクチュエータ(2)に油圧
を供給すると、クラッチ(C0)の内摩擦板21と外摩擦板
(19),(19a)とが接続して、入力部材(5)の回転
は、クラッチドラム(3)及び該クラッチ(C0)を介し
てドラム部材(15)に伝達される。この際、クラッチ
(C0)の外摩擦板(19),(19a)は、その爪部(t)
がフランジ部材(29)のスリット(20a)に係合するこ
とにより、油圧アクチュエータ(2)を一体に回転する
と共に、コルゲーション(15a)に係合することにより
ドラム部材(15)にトルクを伝達する。
また、クラッチ(C0)及び油圧アクチュエータ(2)
からなるクラッチ装置の組立てに際し、他のクラッチを
収納したクラッチドラム(3)の組立て、かつドラム部
材(15)を装着し、そして該ドラム部材(15)のコルゲ
ーション(15a)に外摩擦板(19),(19a)を挿入する
と共に、ハブ(22)に内摩擦板(21)を挿入する。そし
て、油圧アクチュエータ(2)を組立て、該アクチュエ
ータ(2)を、そのフランジ部材(20)のスリット(20
a)が外摩擦板(19),(19a)の爪部(t)に係合する
ように組込み、スナップリング(23)を装着して該油圧
アクチュエータ(2)、クラッチ(C0)及びドラム部材
(15)を軸方向に対して位置決めする。
具体的には、本自動変速機構(1)は、3速自動変速
機構と同様な部品(C1),(C2),(B1),(B2),
(F1),(F2)にて前進3速が行われ、そして4速変速
時に、付加した部品(C0),(F0),(C3)が機能す
る。即ち、入力部材(5)の回転が第1のクラッチ(C
1)を介して小リングギヤ(R1)に伝達されると共に係
止手段(F2),(B3)にて大リングギヤ(R2)が停止さ
れ、キャリヤ(CR1)から1速回転が取出され、該小リ
ングギヤ(R1)の入力状態においてサンギヤ(S1)を係
止手段(B1),(B2),(F1)にて停止してキャリヤ
(CR1)から2速回転が取出され、更に小リングギヤ(R
1)の入力状態において第3のクラッチ(C0)を接続し
て大リングギヤ(R2)にも入力し、ギヤユニット(9)
を一体に回転した3速回転がキャリヤ(CR1)から取出
される。なお、該3速変速時に際して、第3のクラッチ
(C0)用油圧アクチュエータ(2)を伸長すると、該第
3のクラッチ(C0)が接続すると共に、連結部材(16)
を介して第4のクラッチ(C3)を接続し、入力部材
(5)の回転は、第3のクラッチ(C0)、ドラム部材
(15)、そして第4のクラッチ(C3)及び(第3の)ワ
ンウェイクラッチ(F0)を介して小リングギヤ(R1)に
伝達される。更に、4速変速時、まず第1のクラッチ
(C1)が解放され、専ら第3のクラッチ(C0)及び第4
のクラッチ(C4)を介してワンウェイクラッチ(F0)の
作用下の基に小リングギヤ(R1)が回転されている状態
にあり、この状態で係止手段(第1のブレーキB1)によ
りサンギヤ(S)が停止すると、入力部材(5)から第
3のクラッチ(C0)を介して大リングギヤ(R2)に伝達
される回転は、小リングギヤ(R1)を高速空転しなが
ら、キャリヤ(CR1)からオーバドライブ回転が取出さ
れる。また、リバースレンジにて車輌を後方に走行し、
惰行走行している状態でシフトレバーをDレンジにシフ
トしても、第4のクラッチ(C3)は解放状態にあるの
で、ワンウェイクラッチ(F0)を介してギヤユニット
(9)を機械的に固定してしまうことはない。
なお、カッコ内の符号は、参照のために図面の各部品
と対照するものであって、何等構成を限定するものでは
ない。
(ヘ) 実施例 以下、図面に沿って、本発明による実施例について説
明する。
まず、本発明を適用した自動変速機Aについて、第4
図に沿ってその概要を説明するに、自動変速機Aはエン
ジンクランク軸30に整列する入力軸5、カウンタ軸25及
びフロントアクスル軸26a,26bの3軸を有しており、入
力軸5上にはロックアップクラッチ31aを有するトルク
コンバータ31及び前進4速自動変速機構1が支持され、
またカウンタ軸25上にはアンダードライブ機構27が支持
され、更にフロントアクスル軸26a,26b上にはフロント
ディファレンシャル装置29が支持されている。
4速自動変速機構1はシングルプラネタリギヤ6及び
デュアルプラネタリギヤ7を組合せてなるプラネタリギ
ヤユニット9を有しており、該プラネタリギヤユニット
9は前記両プラネタリギヤのサンギヤS1同士及びキャリ
ヤCR1同士が一体に連結して構成され、またサンギヤS1
に噛合するピニオンがロングピニオンP1により構成され
ている。そして、入力軸5とシングルプラネタリギヤ6
のリングギヤR1(小リングギヤ)とが第1の(フォワー
ド)クラッチC1を介して連結されており、また入力軸5
とサンギヤS1とが第2の(リバース)クラッチC2を介し
て連結されている。また、サンギヤS1が第1のブレーキ
B1により直結係止されていると共に、第2のブレーキB2
により第1のワンウェイクラッチF1を介してその一方向
回転が係止されている。また、デュアルプラネタリギヤ
7のリングギヤR2(大リングギヤ)が第3のブレーキB3
により直接係止されていると共に第2のワンウェイクラ
ッチF2により一方向回転が係止されている。そして、キ
ャリヤCR1がケース隔壁40aに支持されているカウンタド
ライブギヤ10に連結されており、該ギヤ10が該4速自動
変速機構1の出力部材となる。
そして、上述クラッチC1,C2及びブレーキB1,B2、ワン
ウェイクラッチF1,F2は、3速自動変速機構と同様であ
るが、本4速自動変速機構にあっては、上述構成に加え
て、入力軸5と大リングギヤR2とを連結する第3のクラ
ッチC0、該クラッチC0の出力側部材と小リングギヤR1と
の間に介在する第4のクラッチC3及び第3のワンウェイ
クラッチF0が付設されている。
また、アンダードライブ機構27は1個のシングルプラ
ネタリギヤ32を有しており、該プラネタリギヤのキャリ
ヤCR3とサンギヤS3とが第5の(ダイレクト)クラッチC
4を介して連結されている。また、サンギヤS3が第4の
(アンダードライブ)ブレーキB4にて直接係止されてい
ると共に第4のワンウェイクラッチF3により一方向回転
が係止されている。そして、リングギヤR3が、前記カウ
ンタドライブギヤ10と噛合して本アンダードライブ機構
27の入力部材となるカウンタドリブンギヤ33に連結され
ており、またキャリヤCR3がカウンタ軸25に連結されて
いる。更に、該カウンタ軸25には該アンダードライブ機
構27の出力部材となる減速ギヤ35が固定されている。
また、フロントディファレンシャル装置29はデフキャ
リヤ36及び左右サイドギヤ37a,37bを有しており、ギヤ
マウントケースとなるデフキャリヤ36にはリングギヤ39
が固定されている。そして、該リングギヤ39が前記減速
ギヤ35と噛合して最終減速機構を構成しており、また左
右サイドギヤ37a,37bがそれぞれ左右フロントアクスル
軸26a,26bに連結されている。
ついで、本自動変速機Aにおける4速自動変速機構1
の作動を、第5図に沿って説明する。
エンジンクランク軸30の回転はトルクコンバータ31を
介して又はロックアップクラッチ31aを介して入力軸5
に伝達される。そして、Dレンジにおける1速状態にあ
っては、第1のクラッチC1が接続状態にある。この状態
あっては、入力軸5の回転が第1のクラッチC1を介して
小リングギヤR1に伝達され、かつこの状態では、大リン
グギヤR2が第2のワンウェイクラッチF2により回転が阻
止されているので、サンギヤS1を逆方向に空転させなが
ら共通キャリヤCR1が正方向に大幅減速回転され、該回
転がカウンタドライブギヤ10から取出される。
また、Dレンジにおける2速状態では、第1のクラッ
チC1の接続に加えて第2のブレーキB2が作動する。する
と、サンギヤS1が該ブレーキB2に基づく第1のワンウェ
イクラッチF1の作動により回転が停止され、従って入力
軸5からの小リングギヤR1の回転は、大リングギヤR2を
正方向に空転させながらキャリヤCR1を正方向に減速回
転し、該回転がカウンタドライブギヤ10に2速として取
出される。なお、1→2変速時、第2のワンウェイクラ
ッチF2がロック状態からオーバラン状態に切換えられ、
つかみ換えによるシフトショックを生ずることなく、滑
らかにシフトする。
Dレンジにおける3速状態は、第2速状態から第3の
クラッチC3及び第4のクラッチC4が接続する。すると、
入力軸5から第1のクラッチC1を介して小リングギヤR1
に伝達されると共に第3のクラッチC0を介して大リング
ギヤR2に伝達され、プラネタリギヤユニット9が一体回
転して直結回転がカウンタドライブギヤ10に伝達され
る。なお、2→3変速時、第1のワンウェイクラッチF1
がロック状態からオーバラン状態に切換えられ、つかみ
換えによるシフトショックを生ずることなく、滑らかに
シフトする。また、該3速状態にあっては、第3のクラ
ッチC0と共に第4のクラッチC3が接続し、入力軸5の回
転は、第3のクラッチC0、第4のクラッチC3及び第3の
ワンウェイクラッチF0を介する経路にても小リングギヤ
R1に伝達される。
そして、Dレンジにおける3速から4速へのアップシ
フト時は、まず第1クラッチC1が解放される。この状態
にあっては、専ら第3のクラッチC0、第4のクラッチC3
及び第3のワンウェイクラッチF0を介する経路にて小リ
ングギヤR1に回転が伝達されており、この状態におい
て、第1のブレーキB1が作動する。すると、サンギヤS1
が逆回転に対しても停止され、入力軸5から第3のクラ
ッチC0を介して伝達される大リングギヤR2の回転は、ワ
ンウェイクラッチF0をオーバランして小リングギヤR1を
高速空転しながら、キャリヤCR1からオーバドライブ回
転として取出される。この際、第1のクラッチC1は解放
状態にあって第3のワンウェイクラッチF0の作用下にて
変速が行われるので、つかみ換えによるシフトショック
を生ずることなく、滑らかにシフトする。
更に、3レンジ、2レンジ又は1レンジ等のエンジン
ブレーキ作動状態にあっては、1速時において、第3の
ブレーキB3が作動して大リングギヤR2を逆トルクに対し
ても停止し、また2速時において、第1のブレーキB1を
作動してサンギヤS1を逆トルクに対しても停止する。
そして、リバースレンジにあっては、第2のクラッチ
C2を接続すると共に、第3のブレーキB3が作動する。こ
の状態にあっては、入力軸5の回転は第2のクラッチC2
を介してサンギヤS1に伝達され、かつこの状態では大リ
ングギヤR2が第3のブレーキB3の作動により固定されて
いるので、小リングギヤR1を逆転させながらキャリヤCR
1も逆転し、該キャリヤの逆転がカウンタドライブギヤ1
0に取出される。
一方、アンダードライブ機構27は、第4のブレーキB4
及び(又は)第4のワンウェイクラッチF3によりサンギ
ヤS3が停止状態にあっては、カウンタドリブンギヤ33か
らの回転はリングギヤR3からキャリヤCR3に減速(アン
ダードライブ)回転として取出される。また、第4のブ
レーキB4を解放すると共に、第5のクラッチC4を係合す
ると、キャリヤCR3とサンギヤS3とが一体となり、直結
回転がカウンタ軸25に取出される。
そして、自動変速機Aは、4速自動変速機構1の前進
4速変速とアンダードライブ機構27の減速及び直結とが
適宜組合されて、所定変速段が得られ、該回転が減速ギ
ヤ35及リングギヤ39を介してフロントディファレンシャ
ル装置29に伝達され、更に左右フロントアクスル軸26a,
26bに伝達される。例えば、前記4速自動変速機構1と
アンダードライブ機構27の組合せは、アンダードライブ
機構27を減速状態として4速自動変速機構1を作動して
パワーモードとし、かつアンダードライブ機構27を直結
として4速自動変速機構1を作動してエコノミーモード
とするような、モードの切換え手段とするか、またアン
ダードライブ機構27をエキストラロー又はハイとして、
特別な場合に作動するような手段とするか、更にアンダ
ードライブ機構27を4速自動変速機構1の2速と3速の
間に入れて、前進5速とする等が考えられる。
ついで、第3図に基づき、上述自動変速機Aを具体化
した実施例について説明する。
自動変速機Aは、トランスアクスルケース40、トラン
スアクスルハウジング41、リヤカバー17からなる一体ケ
ースを有しており、該ケースには入力軸5、カウンタ軸
25及びフロントディファレンシャル装置29のデフキャリ
ヤとなるリングギヤマウントケース36が回転自在に支持
されている。そして、入力軸5上にはロックアップクラ
ッチ31aを有するトルクコンバータ31及び4速自動変速
機構1が配設されており、またカウンタ軸25上にはアン
ダードライブ機構27が配設されている。また、トランス
アクスルケース40にはサイドカバー48にて覆われている
バルブボディ44が配設されている。
4速自動変速機構1は、エンジンクランク軸19より軸
方向に後側に向かってブレーキ部43、出力部45、プラネ
タリギヤユニット9そしてクラッチ部47が順に配置され
ており、更にブレーキ部43とトルクコンバータ31との間
部分にはオイルポンプ49が配設されており、また入力軸
5に被嵌して回転自在に中空軸50が支持されている。
そして、プラネタリギヤユニット9は、シングルプラ
ネタリギヤ6とデュアルプラネタリギヤ7からなり(第
4図参照)、シングルプラネタリギヤ6は中空軸50に形
成されたサンギヤS1、リングギヤR1、及びこれらギヤに
噛合するピニオンP1を支持したキャリヤCR1からなり、
またデュアルプラネタリギヤ7は中空軸50に形成された
サンギヤS1、リングギヤR2、並びにサンギヤS1に噛合す
る第1ピニオンP1及びリングギヤR2に噛合する第2ピニ
オンP2を互に噛合するように支持するキャリヤCR1から
なる。そして、これら両プラネタリギヤ6,7はサンギヤS
1が共に中空軸50に形成された同歯数の単一ギヤからな
り、またキャリヤCR1は一体に構成されており、またピ
ニオンP1は一体のロングピニオンにて構成されている。
また、ブレーキ部43には、内径側から外径方向に向っ
て順次第1のワンウェイクラッチF1、多板ブレーキから
なる第1のブレーキB1そして多板ブレーキからなる第2
のブレーキB2が配設されている。そして、第1のワンウ
ェイクラッチF1はそのインナーレースに前記中空軸50の
先端がスプライン係合しており、またそのアウターレー
スに外径側に延びる第2ブレーキ用ハブが固定されてい
る。また、該ワンウェイクラッチF1のインナーレースの
前側(エンジン側)には第1のブレーキ用ハブが固定さ
れている。一方、オイルポンプ49はアルミダイカストか
らなるポンプカバーをポンププレートを挟んでポンプボ
ディにボルトにて一体に固定したオイルポンプアッセン
ブリからなる。そして、該オイルポンプカバーの後側に
はその内径側から環状に順次第1のブレーキ用油圧アク
チュエータ52、第2のブレーキ用油圧アクチュエータ51
が配設されている。
一方、出力部45は、4速自動変速機構1の略々中央部
に位置しているカウンタドライブギヤ10を有しており、
該カウンタドライブギヤ10はアクスルケース40に形成さ
れた隔壁40aにダブルテーパードベアリング53を介して
回転自在に支持されており、またそのボス部が前記プラ
ネタリギヤユニット9のキャリヤCR1に連結している。
更に、前記ベアリング53のアウターレースはケース隔壁
40a内周面にスプライン係合して嵌合されていると共
に、該レース延長部外周面に第2のワンウェイクラッチ
F2が装着されている。
そして、第1図に詳示するように、該第2のワンウェ
イクラッチF2のアウターレースは前記デュアルプラネタ
リギヤ7のリングギヤR2に固定されており、かつ該リン
グギヤR2はスラストベアリングを介してカウンタギヤボ
ス部及びキャリヤCR1との間に挟持されている支持板55
により支持されている。従って、該第2のワンウェイク
ラッチF2はプラネタリギヤユニット9とケース隔壁40a
との間にて軸方向に並んで配置される。また、リングギ
ヤR2外周とアクスルケース40との間には第3のブレーキ
B3が介在しており、かつ隔壁40aの一側壁面部にはシリ
ンダが形成されて、かつ該シリンダにはピストンからな
る油圧アクチュエータ65(第3図)が第2のワンウェイ
クラッチF2との間で挟まれるように配設されている。更
に、該油圧アクチュエータ65は円筒状のくし歯形状から
なるアームを有しており、該アームは第2のワンウェイ
クラッチF2の外径側を通って軸方向に延びて、第3のブ
レーキB3を制御すると共に、そのくし歯部分に戻しスプ
リング56が配設される。
そして、クラッチ部47は、第1の(フォワード)クラ
ッチC1及び第2の(リバース)クラッチC2を備えてお
り、かつ4速自動変速機構1後端に位置してトランスア
クスルカバー17部分に収納されている。また、入力軸5
後端部にはカバー17の中央ボス部17aを被嵌するように
スリーブ部5aが固定されており、かつ該スリーブ部5aに
クラッチドラム3が一体に連結されている。更に、該ク
ラッチドラム3には可動部材69がスプラインにより軸方
向のみ摺動自在に嵌合されており、更に該可動部材69に
はピストン部材70が油密状に嵌合している。また、可動
部材69はクラッチドラム3内周面からなるシリンダとの
間で油室を構成して第1のクラッチC1用の油圧アクチュ
エータ13を構成している。一方、ピストン部材70は可動
部材69内周面からなるシリンダとの間にて油室を構成し
て第2のクラッチC2用の油圧アクチュエータ12を構成し
ている。更に、該ピストン部材70とスリーブ部5aにスナ
ップリングにて固定されたスプリング受け部材71との間
にはスプリング73が縮設されており、該スプリング73は
両油圧アクチュエータ12,13のピストン部材69,70に共通
する戻しスプリングを構成している。また、第1のクラ
ッチC1はクラッチドラム3の外径部内周面に形成された
スプラインとリングギヤR1の軸方向延出部面に形成され
たスプラインとの間に介在しており、また第2のクラッ
チC2は可動部材69の外径部内周面に形成されたスプライ
ンと中空軸50に固定されたハブ部50a外周面に形成され
たスプラインとの間に介在している。
そして、本4速自動変速機構1は、上述3速自動変速
機構との共通部品に加えて、以下の装置が付加されてい
る。即ち、リヤカバー17の環状ボス部17bにスリーブ部
材75が嵌挿されており、該スリーブ部材75にはフランジ
部材20が固定されて、第3のクラッチC0用油圧アクチュ
エータ2のシリンダを構成している。該シリンダにはピ
ストン77が油密状に嵌合していると共に、フランジ部材
20の外周部はくし歯状にスリット20aが形成されてお
り、該スリット20aに貫通して第3のクラッチC0用の外
摩擦板を構成するセパレータプレート19及びバッキング
プレート19aが配置されている。また、前記クラッチド
ラム3の段部にハブ22が固定されており、該ハブ22に係
合して内摩擦板を構成するクラッチプレート21が配置さ
れ、該クラッチプレート21及び前記セパレータプレート
19により、前記油圧アクチュエータ2に隣接した第3の
クラッチC0が構成されている。また、スリーブ部材75の
先端部分にはスナップリング82によりスプリング受け部
材83が装着されており、該受け部材83の一面とピストン
77との間には戻しスプリング85が縮設されており、かつ
該受け部材83の他面とクラッチドラム3の立上り部との
間にはスラストワッシャ86が介在している。一方、油圧
アクチュエータ2のフランジ部材20の外径側にはドラム
部材15が軸方向に延びており、該ドラム部材15の一端に
はフランジ部材20に固定されているリング状プレート87
に当接してスナップリング89が抜止め・係止されてい
る。また、該ドラム部材15の他端部は内方に折曲してお
り、該折曲先端部に形成された孔に大リングギヤR2の突
出部90が係合すると共にスナップリング91にて抜止め・
係止されている。更に、該ドラム部材15の一端部分内周
面にはスプライン様のコルゲーション15aが形成されて
おり、該コルゲーション15aに前記第3のクラッチ用セ
パレータプレート19及びバッキングプレート19aの爪部
tが係合してる。従って、第2図に詳示するように、フ
ランジ部材20とドラム部材15とはセパレータプレート19
及びバッキングプレート19aの爪部tにより回転方向に
一体に連結されており、特にバッキングプレート19aは
その爪部が軸方向に長く構成され、該爪部にて大きなト
ルクを担持し得る。また、該ドラム部材15の他端部分に
は溝15bが形成されており、該溝15bには第4のクラッチ
C3を構成するセパレータプレート92が係合している。そ
して、該ドラム部材15の内径側に平行して、突張り部材
を構成する環状のチューブ16が前記第3のクラッチC0用
バッキングプレート19と第4のクラッチC3用バッキング
プレート92との間に組込まれている。なお、チューブ16
は両バッキングプレート19a,92の軸方向に突出した爪部
にて半径方向の位置決めが行われ、かつ両バッキングプ
レート19a,92の間に挟持されることにより軸方向の位置
決めが行われる。また、ドラム部材15及びチューブ16に
は所定数の孔が形成されており、内径側から飛散される
潤滑油を溜めてクラッチC1,C2等の潤滑を図ると共に、
孔から潤滑油を排出して放熱をも図っている。そして、
第1のクラッチC1の抜止め用スナップリング96と前記ド
ラム部材連結用スナップリング91との間には、スラスト
ワッシャ97,99を介して位置決めされて第3のワンウェ
イクラッチF0のアウターレース100が配設されており、
該アウターレース100の外径面には前記セパレータプレ
ート92とで第4のクラッチC3を構成する1枚のクラッチ
プレート101が係合している。また、該第3のワンウェ
イクラッチF0はそのインナーレースを小リングギヤR1の
外周面として直接載置されており、かつ該小リングギヤ
R1はスラストベアリングを介してハブ部50a及びギヤユ
ニット9のキャリヤCR1に挟持されている支持プレート1
02にて支持されている。
一方、アンダードライブ機構27は、第3図に示すよう
に、1個のシングルプラネタリギヤ32を有している。更
に、カウンタ軸25上にベアリング103を介してカウンタ
ドリブンギヤ33が回転自在に支持されており、かつ該軸
25上に減速ギヤ35が固定されている。そして、プラネタ
リギヤ32のリングギヤR3がカウンタドリブンギヤ33に連
結しており、またピニオンP3を支持するキャリヤCR3は
カウンタ軸25を外径方向に膨出して一体に形成されてい
る。更に、サンギヤS3は軸25上に回転自在に支持された
ハブ105に形成されており、該ハブの外径部に固定され
たドラム106はその外周面にバンドブレーキからなる第
4のブレーキB4が係合されている。また、該ドラム106
の内周面とキャリヤCR3に固定されたハブとの間には第
5のクラッチC4が介在しており、更に該クラッチC4に隣
した前記ハブ105にはピストンが嵌合してクラッチC4用
の油圧アクチュエータ107を構成している。また、ハブ1
05の延長部とケース40との間に第4のワンウェイクラッ
チF3が介在している。
また、フロントディファレンシャル装置29はデフキャ
リヤとなるリングギヤマウントケース36を有しており、
該ケース36はベアリングを介してハウジング41及びケー
ス40に回転自在に支持されている。更に、該マウントケ
ース36上には前記減速ギヤ35と噛合する大径のリングギ
ヤ39が固定されており、またその内部にはピニオン軸11
0によりピニオンギヤ111が回転自在に支持されていると
共に、該ギヤ111に噛合する左右サイドギヤ37a,37bが回
転自在に支持されている。そして、該サイドギヤ37a,37
bには左右フロントアクスル軸26a,26bがそれぞれ嵌合・
連結される。
ついで、上述実施例の作動について説明する。
前進1速状態においては、リヤカバー17に形成した油
路を介して油圧アクチュエータ13に油圧を供給する。す
ると、クラッチドラム3をシリンダとして可動部材69が
スプリング73に抗して移動し、第1のクラッチC1を係合
する。この状態にあっては、入力軸5の回転は、クラッ
チドラム3及び第1のクラッチC1を介して小リングギヤ
R1に伝達され、大リングギヤR2が第2ワンウェイクラッ
チF2により係止さることと相俟って、キャリヤCR1から
1速回転が取出される。なお、エンジンブレーキ作動時
は、油圧アクチュエータ65に油圧を供給して第3のブレ
ーキB3を作動し、小リングギヤR1を直接係止する。そし
て、該回転は、先に第3図の概略図に沿って説明したよ
うに、カウンタドライブギヤ10及びカウンタドリブンギ
ヤ33を介してアンダードライブ機構27に伝達され、更に
減速ギヤ35及びリングギヤ39を介してフロントディファ
レンシャル装置29に伝達され、そして左右フロントアク
スル軸26a,26bに伝達される。
また、前進2速状態においては、油圧アクチュエータ
51に油圧を供給して第2のブレーキB2を作動する。する
と、第1のワンウェイクラッチF1及び中空軸50を介して
サンギヤS1が停止し、第1のクラッチC1を介しての小リ
ングギヤR1の回転は、前述したようにキャリヤCR1から
2速回転として取出される。なお、2速時にあって、エ
ンジンブレーキを必要とする場合は、油圧アクチュエー
タ52に油圧を供給して直接サンギヤS1を固定する。
そして、前進3速時にあっては、第1のクラッチC1用
油圧アクチュエータ13への油圧供給に加えて、リヤカバ
ー17の環状ボス部17bに形成した油路を介して油圧アク
チュエータ2に油圧を供給する。すると、ピストン77が
スプリング85に抗して移動し、第3のクラッチC0を係合
する。これにより、入力軸5の回転は、クラッチドラム
3、ハブ22、第3のクラッチC0(19,21)及びドラム部
材15を介して大リングギヤR2に伝達され、第1のクラッ
チC1を介しての小リングギヤR1の回転と相俟って、ギヤ
ユニット9を一体に回転した直結回転がキャリヤCR1か
ら取出される。
また、第3のクラッチC0の係合によるバッキングプレ
ート19aの移動は、チューブ16を介して第4のクラッチC
3のセパレータプレート92に伝達され、該クラッチC3を
係合する。すると、前述同様に第3のクラッチC0を介し
て伝達されるドラム部材15の回転は、第4のクラッチC3
を介して第3のワンウェイクラッチF0のアウターレース
100に伝達され、更に該ワンウェイクラッチF0を介して
小リングギヤR1に伝達される。
なおこの際、クラッチドラム3の回転は、クラッチプ
レート21及びセパレータプレート19、バッキングプレー
ト19aの爪部tがスリット20aに貫通することによりフラ
ンジ部材20に伝達されて、油圧アクチュエータ2を一体
に回転すると共に、爪部tの半径方向に突出した部分が
コルゲーション15aに係合してドラム部材15に伝達され
る。また、油圧アクチュエータ2への油圧供給に基づく
ピストン反力は、シリンダを構成するフランジ部材20、
プレート87及びスナップリング23を介してドラム部材15
に引張り力として作用し、一方、ピストン77への押圧力
は、第3のクラッチC0を介して第4のクラッチC3との間
にてチューブ16に圧縮力として作用し、これらドラム部
材15の引張り力とチューブ16の圧縮力により、該油圧ア
クチュエータ2の伝達系内にて収納され、リヤカバー1
7,40にスラスト力として作用することはない。従って、
該4速自動変速機構として付加する第3のクラッチC0、
第4のクラッチC3及び油圧アクチュエータ2からなる装
置は、第1図における左方向のスラスト力に対しては、
大リングギヤR2をドラム部材15に抜止め・連結するスナ
ップリング91により担持され、また右方向のスラスト力
に対しては、スリーブ部材75に装着されたスナップリン
グ82がスプリング受け部材83及びスラストワッシャ86を
介してクラッチドラム3に当接することにより担持さ
れ、これらスナップリング91,82による僅かな担持力に
より所定位置に位置決めされる。
更に、前進4速時へのアップシフトに先立ち、まず油
圧アクチュエータ13をドレーンして第1のクラッチC1を
解放する。この状態にあっては、小リングギヤR1は、専
ら第3のクラッチC0及び第4のクラッチC4そして第3の
ワンウェイクラッチF0を介して動力伝達されている。そ
して、この状態において、油圧アクチュエータ52,51に
油圧供給して第1のブレーキB1及び第2のブレーキB2を
作動し、サンギヤS1を停止すると、入力軸5の回転は、
第3のクラッチC0及びドラム部材15を介して大リングギ
ヤR2に伝達され、ワンウェイクラッチF0をオーバランし
ながら小リングギヤR1を高速空転して、キャリヤCR1か
らオーバドライブ回転が取出される。
また、リバースレンジにあっては、リヤカバー17に形
成した油路から油圧アクチュエータ12に油圧を供給し、
可動部材69をシリンダとしてピストン部材70をスプリン
グ73に抗して移動して、第2のクラッチC2を係合すると
共に、油圧アクチュエータ65に油圧供給して、第3のブ
レーキB3を係止する。この状態にあっては、入力軸5の
回転は、クラッチドラム3、可動部材69、第2のクラッ
チC2及びハブ部50aを介してサンギヤS1に伝達され、第
3のブレーキB3に基づく大リングギヤR2の停止により、
キャリヤCR1から逆回転が取出される。
また、該リバースレンジによる後進惰行時に、シフト
レバーをDレンジに操作して第1のクラッチC1が係合し
ても、第4のクラッチC3は解放されているので、第3の
ワンウェイクラッチF0により小リングギヤR1と大リング
ギヤR2を機械的に連結してしまうことは防止される。
そして、第3のクラッチC0、第4のクラッチC3及び油
圧アクチュエータ2からなる4速付加装置は、3速変速
機構との共通部分組立て後、クラッチドラム3の外方部
に組付けられる。即ち、スリーブ部材75、フランジ部材
20及びピストン77並びに戻しスプリング85等からなる油
圧アクチュエータ2が組立てられ、サブアッシーとな
る。一方、ドラム部材15を、小リングギヤR1の突出部90
にスナップリング91にて抜止めして取付け、更にその溝
15bにセパレータプレート92を挿入して第4のクラッチC
3を組付けておく。そして、チューブ16をクラッチドラ
ム3の外側に嵌挿し、その後ドラム部材15のコルゲーシ
ョン15aに第3のクラッチC0のセパレータプレート19及
びバッキングプレート19aの爪部tを係合すると共にク
ラッチプレート21をハブ22に係合する。そして、前記油
圧アクチュエータ2を、そのフランジ部の20のスリット
20aがセパレータプレート19及びバッキングプレート19a
の爪部tに挿入するように組込み、その後、ドラム部材
15にスナップリング23を係止して、本4速付加装置が軸
方向に位置決めされ、更にリヤカバー17により蓋され
て、自動変速機が組立てられる。
(ト) 発明の効果 以上説明したように、本発明によると、クラッチ(C
0)の外摩擦板(19),(19a)の爪部(t)によりフラ
ンジ部材(20)とドラム部材(15)とを回転方向に連結
するので、フランジ部材(20)とドラム部材(15)とを
分離して構成でき、クラッチドラム(3)の外側に、順
次ドラム部材(15)及び油圧アクチュエータ(2)等を
装着して組付けることができ、組付け性を大幅に向上す
ることがきる。更に、フランジ部材(20)及びドラム部
材(15)を連結するためのキー等の特別な部材を必要と
せず、半径方向及び軸方向のコンパクト化を図ることが
できる。
特に、前記クラッチを、第3のクラッチ(C0)とする
と、リヤカバー(17)、スリーブ部材(5a)等を僅かに
変更するだけで、入力軸(5)、クラッチドラム(3)
及び該ドラム(3)内に収納されるクラッチ(C1),
(C2)及び油圧アクチュエータ(12),(13)等は3速
自動変速機構と共通又は略々同様なものが用いられ、3
速及び4速自動変速機構の大幅な共通化を図って、コス
トアップを伴うことなく車種のワイドバリエーションに
対応することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る自動変速機の主要部を示す断面
図、第2図は第1図II−II線による断面図、第3図はそ
の自動変速機全体を示す断面図、第4図はその概略図、
第5図はその4速自動変速機構の作動を示す図である。
そして、第6図は本出願人が既に提案した自動変速機構
を示す断面図である。 1……4速自動変速機構、2……油圧アクチュエータ、
3……クラッチドラム、5……入力部材(入力軸)、6
……シングルプラネタリギヤ、7……デュアルプラネタ
リギヤ、9……プラネタリギヤユニット、10……出力部
材(カウンタドライブギヤ)、12,13……油圧アクチュ
エータ、15……ドラム部材、15a……コルゲーション、1
6……チューブ、17……リヤカバー、19,19a……外摩擦
板(セパレータプレート、バッキングプレート)、20…
…フランジ部材、20a……スリット、21……内摩擦板
(クラッチプレート)、22……ハブ、C1……第1のクラ
ッチ、C2……第2のクラッチ、C0……第3のクラッチ、
C3……第4のクラッチ、F0……(第3の)ワンウェイク
ラッチ、F1,F2,B1,B2……係止手段(第1のワンウェイ
クラッチ、第2のワンウェイクラッチ、第1のブレー
キ、第2のブレーキ)、S1……サンギヤ、CR1……キャ
リヤ、R1……シングルプラネタリギヤの(小)リングギ
ヤ、R2……デュアルプラネタリギヤの(大)リングギ
ヤ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹本 春樹 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 新美 守 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−219954(JP,A) 特開 昭63−259253(JP,A) 特開 昭57−79332(JP,A) 実開 昭63−53937(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 25/0638 F16D 25/12 F16H 3/44 - 3/78

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラネタリギヤユニット、該ギヤユニット
    の所定要素と入力部材を接離する複数のクラッチ、及び
    該ギヤユニットの所定要素を適宜係止する複数の係止手
    段を有する自動変速機構を備えてなる自動変速機におい
    て、 前記自動変速機構の最外側に位置するクラッチは、その
    出力側がドラム部材を介して前記ギヤユニットの所定要
    素に連結してなり、 該クラッチ用の前記油圧アクチュエータにおけるシリン
    ダを構成するフランジ部材の外周部にスリットを形成
    し、かつ前記ドラム部材にコルゲーションを形成し、前
    記クラッチの外摩擦板の爪部を、前記スリットを貫通し
    て前記コルゲーションに係合して、前記フランジ部材と
    ドラム部材とを回転方向に連結してなる、 ことを特徴とする自動変速機におけるクラッチ装置。
  2. 【請求項2】前記プラネタリギヤユニットが、シングル
    プラネタリギヤとデュアルプラネタリギヤとを組合せて
    なり、かつ該ギヤユニットの両サンギヤ及びキャリヤを
    それぞれ一体に連結して構成すると共に該キャリヤを出
    力部材に連結し、そして入力部材を、第1のクラッチを
    介してシングルプラネタリギヤのリングギヤに、第2の
    クラッチを介してサンギヤに、第3のクラッチを介して
    デュアルプラネタリギヤのリングギヤにそれぞれ連結
    し、更にサンギヤ及びデュアルプラネタリギヤのリング
    ギヤを適宜係止手段にて係止して前進4速自動変速機構
    を構成し、 そして前記自動変速機構の最外側に位置するクラッチ
    が、上記第3のクラッチである、 請求項1記載の自動変速機におけるクラッチ装置。
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