JP2007127185A - 動力伝達部材の結合構造 - Google Patents

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Tatsuhiko Iwasaki
龍彦 岩崎
Naohiro Sakagami
直博 坂上
Yoshihiko Fujita
芳彦 藤田
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Abstract

【課題】ドラム状回転部材6と相手側回転部材8と、を含む動力伝達部材の結合構造の結合構造として、部品点数の削減と共に、組み付け性を大幅に向上した構造を提供する。
【解決手段】ドラム状回転部材6は、根元部分72と挿入部分73,77とを有する少なくとも1の凸設部71,76を備え、回転力伝達部材8は、凸設部71,76の挿入部分73,77が回転軸方向に挿入される少なくとも1の挿入孔82を備える。凸設部71の挿入部分73には、爪74が形成され、ドラム状回転部材6と相手側回転部材8とは、凸設部71の挿入部分73が挿入孔82に挿入されると共に爪74が挿入孔82の周縁部に係合することによって、互いに結合される。
【選択図】図5

Description

本発明は、動力伝達部材の結合構造に関する。
従来より、この種の動力伝達部材の結合構造の例として、例えば特許文献1には、自動変速機におけるクラッチドラムと相手側回転部材とを、スナップリングを利用して結合する構造が開示されている。
この構造では、クラッチドラムの一端部内周面にスプライン歯を形成する一方、相手側回転部材にはスプライン溝を形成しており、クラッチドラムと相手側回転部材とをスプライン嵌合させた状態で、クラッチドラムの内周面に形成した凹溝内にスナップリングを装着することによって、クラッチドラムと相手側回転部材とを回転動力が伝達可能に結合している。
特開平10−19051号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されているようなスナップリングを利用した結合構造は、部品点数が増えると共に、その組み付けの際には、先ずクラッチドラムと相手側回転部材とをスプライン嵌合させるべく互いに組み合わせ、その状態でスナップリングを凹溝内に装着させる、という2段階の作業が必要であり、組み付け性が悪いという問題がある。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、動力伝達部材の結合構造として、部品点数の削減と共に、組み付け性を大幅に向上した構造を提供することにある。
本発明の構造は、所定の回転軸回りに回転するドラム状回転部材と、該ドラム状回転部材の一端に結合されて、上記ドラム状回転部材と共に上記回転軸回りに回転する相手側回転部材と、を含む動力伝達部材の結合構造である。
この構造において、上記ドラム状回転部材は、その一端から上記回転軸方向に突出する根元部分と、その根元部分の先端に配置された周方向に所定幅の挿入部分と、を有する少なくとも1の凸設部を備え、上記相手側回転部材は、上記回転軸方向に貫通し、それによって上記凸設部の挿入部分が上記回転軸方向に挿入される少なくとも1の挿入孔を備え、上記凸設部の挿入部分には、爪が形成されており、上記ドラム状回転部材と相手側回転部材とは、上記凸設部の挿入部分が上記挿入孔に挿入されると共に上記爪が上記挿入孔の周縁部に係合することによって、互いに結合される。
この構成によると、ドラム状回転部材と相手側回転部材とは、ドラム状回転部材に形成された凸設部の挿入部分が、相手側回転部材の挿入孔に挿入されることによって回転方向に互いに係合し、その挿入部分に形成された爪が、挿入孔の周縁部に係合することによって、回転軸方向に互いに係合する。そうして、ドラム状回転部材と相手側回転部材とは、回転動力が伝達可能に結合される。
このように、上記の結合構造は、ドラム状回転部材の凸設部と相手側回転部材の挿入孔とによって、これら両部材を結合する構造であるため、スナップリングを必要とせず、部品点数が低減する。また、両部材の組み付けの際には、ドラム状回転部材と相手側回転部材とを回転軸方向に突き合わせるようにして、ドラム状回転部材に形成された凸設部の挿入部分を、相手側回転部材の挿入孔に挿入させかつ、爪を挿入孔の周縁部に係合させることだけで組み付けが完了する。つまり、両部材の組み付けがほぼワンアクションで完了するため、組み付け性が大幅に向上する。
ここで、上記ドラム状回転部材は、2以上の凸設部を備えており、上記2以上の凸設部の内の少なくとも1の凸設部は、その挿入部分に爪が形成されている爪付き凸設部であり、他の凸設部は、その挿入部分に爪が形成されていない爪無し凸設部である、としてもよい。
ドラム状回転部材が2以上の凸設部を備えることによって、それら2以上の凸設部が回転動力を分担して受け持つ。このため、動力伝達部材全体として、回転動力の伝達強度は高まる。
また、2以上の凸設部の内、全ての凸設部が爪付き凸設部であるとすれば、その組み付けの際には、全ての爪を挿入孔の周縁部に係合させる必要があり組み付け作業が煩雑になる。これに対し、上記の構成では、一部の凸設部が爪付き凸設部であるため、組み付け作業の煩雑さは解消される。
上記爪付き凸設部の根元部分の径方向に対する曲げ剛性は、上記爪無し凸設部のそれよりも低下している、ことが好ましい。
こうすることで、爪付き凸設部の根元部分は比較的容易に径方向に曲げることができる。このため、ドラム状回転部材と相手側回転部材とを組み付ける際には、爪付き凸設部の根元部分を径方向に曲げながら、爪が形成された挿入部分を挿入孔に容易に挿入することができ、組み付けに要する力が低減する。
上記爪付き凸設部と爪無し凸設部とは、上記ドラム状回転部材の一端において周方向に均等に配置されている、ことが好ましい。
こうすることで、回転軸回りに回転して回転動力の伝達を行う動力伝達部材の回転アンバランスが回避される。
上記爪付き凸設部の挿入部分には、その挿入方向の先端に、当該挿入方向に対して傾斜した傾斜面が形成されている、としてもよい。
こうすることで、凸設部の先端部分は、その先端に形成された傾斜面が挿入孔の周縁に当接しながらその挿入孔に挿入されるため、凸設部の根元部分が径方向に弾性的に曲げられ、それに伴い爪が形成された挿入部分は挿入孔内へと案内される。そして、爪が挿入孔を通過した後は、弾性的に曲げられていた凸設部の根元部分が復元し、爪が挿入孔の周縁部と係合する。こうして、ドラム状回転部材と相手側回転部材とを回転軸方向に突き合わせることだけで、爪が形成された挿入部分が自動的に挿入孔に挿入されるため、両部材の組み付け性がさらに向上する。
上記凸設部の根元部分は、上記ドラム状回転部材の回転数を検出するセンサの被検出部である、としてもよい。
このように、ドラム状回転部材と相手側回転部材との結合に利用する凸設部の根元部分を、センサの被検出部として利用することによって、センサの被検出部を別途取り付ける必要がなく、部材点数の低減が図られる。
以上説明したように、本発明の結合構造によると、ドラム状回転部材と相手側回転部材とを、ドラム状回転部材に形成された凸設部と相手側回転部材に形成された挿入孔とによって回転動力伝達可能に結合させることで、部品点数を低減させることができると共に、両部材の組み付けを、ほぼワンアクションで行うことができ、組み付け性を大幅に向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本実施形態に係る動力伝達部材の結合構造が適用された自動変速機ATの一部分を示しており、この自動変速機ATの変速歯車機構は、図2に示すように構成されている。
図2は、変速歯車機構の構成を示す骨子線図(スケルトン図)であり、この自動変速機ATは、車両に対し横置きに搭載されるFF車用のパワートレインに適用した場合を示している。同図においてInputは、駆動源である図外のエンジン等の回転駆動力がトルクコンバータ(図示せず)を介して入力する入力軸であり、Outputは、回転駆動力をファイナルギヤ等を介して駆動輪側に出力する出力ギヤである。入力軸Input及び出力ギヤOutputは同軸上に配置されている。
この変速歯車機構は、第1〜第4の4組のプラネタリギヤセットGS1,GS2,GS3,GS4と、第1〜第3の3つの湿式多板式のクラッチC1,C2と、第1及び第2の2つの湿式多板式のブレーキB1,B2と、を備え、前進6速と後退速とが得られるようになっている。また、第1及び第2のプラネタリギヤセットGS1,GS2は、それぞれ第3及び第4のプラネタリギヤセットGS3,GS4よりも小型のものとされている。
第1のプラネタリギヤセットGS1は、第1サンギヤS1と、第1リングギヤR1と、該両ギヤS1,R1に噛み合う第1ピニオンP1を支持する第1キャリアPC1と、を有するシングルピニオンタイプのプラネタリギヤセットである。また、第2のプラネタリギヤセットGS2は、第2サンギヤS2と、第2リングギヤR2と、該両ギヤS2,R2に噛み合う第2ピニオンP2を支持する第2キャリアPC2と、を有するシングルピニオンタイプのプラネタリギヤセットである。尚、上記第1及び第2のプラネタリギヤセットGS1,GS2における入力回転の減速比(即ち、それぞれのリングギヤ及びピニオンの歯数の比)は、互いに異なる値に設定されている。
上記第1サンギヤS1は、入力軸Inputの一側を支持するボス部16aの外周面に対してスプライン等によって固定(常時固定)され(図1参照)、第2サンギヤS2は、入力軸Inputの他側を支持するボス部に対してスプライン等によって固定(常時固定)されている。
一方、第1リングギヤR1は、第1連結メンバM1によって入力軸Inputに連結(常時連結)され、第2リングギヤR2は、第2連結メンバM2によって入力軸Inputに連結(常時連結)されている。
これにより、上記入力軸Inputの回転は第1及び第2のプラネタリギヤセットGS1,GS2においてそれぞれ常時減速されて、第1及び第2キャリアPC1,PC2から出力される。
第3のプラネタリギヤセットGS3は、第3サンギヤS3と、第3リングギヤR3と、該両ギヤS3,R3に噛み合う第3ピニオンP3を支持する第3キャリアPC3と、を有するシングルピニオンタイプのプラネタリギヤセットである。また、第4のプラネタリギヤセットGS4は、第4サンギヤS4と、第4リングギヤR4と、該両ギヤS4,R4に噛み合う第4ピニオンP4を支持する第4キャリアPC4と、を有するシングルピニオンタイプのプラネタリギヤセットである。
そして、上記第3リングギヤR3と第4キャリアPC4とは、第3連結メンバM3により連結(常時連結)されており、これによって、第3リングギヤR3と第4キャリアPC4とは互いに一体に回転するようになっている。また、上記第3キャリアPC3と第4リングギヤR4とは、第4連結メンバM4により連結(常時連結)されており、これによって、上記第3キャリアPC3と第4リングギヤR4とは互いに一体的に回転するようになっている。
つまり、第3及び第4のプラネタリギヤセットGS3,GS4は、第3及び第4連結メンバM3,M4によって互いに連結されることにより、合わせて4つの回転要素(第3サンギヤS3、第3キャリアPC3=第4リングギヤR4、第3リングギヤR3=第4キャリアPC4、第4サンギヤS4)を有するようになっており、これによりシンプソン型の遊星歯車列を構成している。
出力ギヤOutputは、第4キャリアPC4に連結されており、これによって、第4キャリアPC4と一体に回転するようになっている。
そして上記変速歯車機構は、上記第1〜第3の3つのクラッチC1〜C3と、第1及び第2の2つのブレーキB1,B2とを選択的に作動させて入力軸Inputから出力ギヤOutputまでの駆動力の伝達経路を切り替えることにより、前進6速と後退速とが得られるようになっている。
尚、図示しないが、上記第1〜第3のクラッチC1〜C3、第1、第2のブレーキB1,B2には変速油圧制御装置が接続されており、この変速油圧制御装置が、図3の締結作動表に示すように、各変速段にて締結圧(●印)や解放圧(無印)を作り出すようになっている。このような変速油圧制御装置としては、油圧制御タイプ、電子制御タイプ、油圧+電子制御タイプ等が考えられる。尚、本実施形態では第2のブレーキB2と並列にワンウエイクラッチOWCが配置されており、この場合、前進1速では第2のブレーキB2は締結されず、例えばマニュアルモードやホールドモード等、エンジンブレーキの必要な場合にのみ、第2のブレーキB2は締結される(締結作動表においては括弧を付して示す)。但し、ワンウエイクラッチOWCはなくてもよく、その場合は、前進1速で第2のブレーキB2が締結される。
第1のクラッチC1は、第4サンギヤS4と第1キャリアPC1とを選択的に断接するクラッチであって、図3の締結作動表に示すように、低速側の1〜4速にて締結されることから、Lowクラッチとも呼ばれる。
第2のクラッチC2は、第3キャリアPC3と第1リングギヤR1(入力軸Input)とを選択的に断接するクラッチであって、図3の締結作動表に示すように、高速側の4〜6速にて締結されることから、Highクラッチとも呼ばれる。
第3のクラッチC3は、第2キャリアPC2と第3サンギヤS3とを選択的に断接するクラッチであって、図3の締結作動表に示すように、3速、5速及び後退速にて締結されることから、3/5/Rクラッチとも呼ばれる。
第1のブレーキB1は、第3サンギヤS3を選択的に変速機ケース1に断接して、これを選択的に停止させるブレーキであり、図3の締結作動表に示すように、2速及び6速にて締結されることから、2/6ブレーキとも呼ばれる。
第2のブレーキB2は、第3キャリアPC3及び第4リングギヤR4を連結する第4連結メンバM4を、選択的に変速機ケース1に断接して、これを選択的に停止させるブレーキであり、図3の締結作動表に示すように、1速及び後退速にて締結されることから、L/Rブレーキとも呼ばれる。
次に、図1,4,5を参照しながら、本発明の結合構造が適用された第1のクラッチC1の構成についてさらに詳細に説明する。
第1のクラッチC1は、第1のプラネタリギヤセットGS1の外周側位置に配置されていて、内周側のボス部が第1キャリアPC1に連結されかつ、入力軸Inputの軸回りに回転するクラッチドラム5と、このクラッチドラム5の外周壁の内面から径方向内方に離間して配置されかつ、入力軸Inputの軸回りに回転するクラッチハブ6と、これらクラッチドラム5及びクラッチハブ6の間に入力軸方向(図の左右方向)に交互に配設された複数のクラッチプレート53,54…と、を備えている。
そして、上記クラッチハブ6は、入力軸Inputの軸回りに回転する円板状の回転力伝達部材(相手側回転部材)8と、入力軸Inputに外挿されてその軸回りに回転する第5連結メンバM5と、を介して上記第4サンギヤS4に連結されている。
尚、符号55は、クラッチドラム5との間に受圧室を区画するように配設された第1のクラッチC1のクラッチピストン、符号56は、受圧室と隣り合う遠心バランス室を区画するためのシーリングプレート、符号57はクラッチピストン55及びシーリングプレート56との間に配置されてクラッチピストン55をクラッチ解放側に付勢するリターンスプリング、である。
上記クラッチハブ6は、上記クラッチプレート53,53…が入力軸方向に摺動可能にスプライン嵌合するスプライン歯61aが形成された筒状のスプライン部61と、このスプライン部61よりも拡径し、上記第2のクラッチC2の外周囲を覆う筒状の本体部62と、を含み、本体部62の先端には、複数の(図例では16個の)凸設部71,76,…が形成されている。
ここで、凸設部71,76には、その先端に爪74が形成された爪付き凸設部71と、爪が形成されていない爪無し凸設部76との2種類が含まれ、これら爪付き凸設部71と爪無し凸設部76とは周方向に交互に配置され、それによって、爪付き凸設部71と、爪無し凸設部76とはクラッチハブ6の周方向に均等に配置されている。
爪付き凸設部71は、本体部62の先端から入力軸Inputの軸方向(以下、回転軸方向という)に突出する一つの根元部分72と、その根元部分72の先端に配置された周方向に所定幅の挿入部分73と、を備えてなり、その挿入部分73の径方向の外側に爪74が形成されている。また、この爪付き凸設部71の挿入部分73には、その先端に、回転軸方向に対して傾斜した傾斜面75が形成されている(図6(a)参照)。
爪無し凸設部76は、周方向に所定の間隔を空けて配置された、本体部62の先端から回転軸方向に突出する二つの根元部分72,72と、その二つの根元部分72,72の先端同士を互いに連結するように配置された周方向に所定幅の挿入部分77と、を備えてなる。
ここで、爪付き凸設部71の根元部分72と、爪無し凸設部76の各根元部分72とは、周方向に互いに同じ幅を有していると共に、周方向に等間隔を空けて配置されている。
また、爪付き凸設部71の挿入部分73と、爪無し凸設部76の挿入部分77とは、周方向に互いに同じ幅を有しており、爪無し凸設部76においては、その挿入部分77と根元部分72との間に、挿入部分77よりも幅広の段部78が形成されている。
回転力伝達部材8は、クラッチハブ6との結合側とは反対側表面(反結合側表面)において、その中心位置に回転軸方向に沿って突出するボス部81が形成されており、このボス部81の内周面には、第5連結メンバM5に外挿されてスプライン嵌合するためのスプライン歯81aが形成されている。
そして、回転力伝達部材8の外周縁部には、上記クラッチハブ6の凸設部71,76,…に対応して複数の(図例では16個)の挿入孔82,82,…が、回転軸方向に貫通して形成されている。挿入孔82,82,…は、周方向に等間隔を空けて配置されており、各挿入孔82は、その径方向及び周方向のそれぞれに、爪付き及び爪無し凸設部71,76の挿入部分73,77が挿入可能な幅及び長さを有している。
この構成のクラッチハブ6と回転力伝達部材8とを組み付ける際には、クラッチハブ6と回転力伝達部材8とを互いに同軸に配置し、クラッチハブ6と回転力伝達部材8とを突き合わせるように両部材6,8を接近させる。そうして、クラッチハブ6の各爪付き凸設部71の挿入部分73及び各爪無し凸設部76の挿入部分77を、回転力伝達部材8の各挿入孔82内に挿入させる。
このときに、爪付き凸設部71には、その先端に傾斜面75が形成されているため、その傾斜面75が挿入孔82の周縁に当接しながら、爪付き凸設部71の挿入部分73は挿入孔82に挿入される。これにより、爪付き凸設部71の根元部分72が径方向内方に弾性的に曲げられ、それに伴い挿入部分73は挿入孔82内へ案内される。このときに、爪付き凸設部71の根元部分72は一つであるため、比較的容易に曲げられる。そうして、爪付き凸設部71の爪74が挿入孔82を貫通した後に、曲げられていた根元部分72は復元し、回転力伝達部材8の反結合側表面(図1の左側表面)において、挿入孔82の周縁部に係合される(図6(a)参照)。
これに対し、爪無し凸設部76には、爪74及び傾斜面75が形成されていないため、爪無し凸設部76の挿入部分77は、そのまま挿入孔82を貫通し、回転力伝達部材8の結合側表面(図1の右側表面)において、その段部78が挿入孔82の周縁部と当接する(図6(b)参照)。
こうして、クラッチハブ6と回転力伝達部材8とが、爪74及び段部78によって回転軸方向に互いに結合される。この結合構造においては、爪付き及び爪無し凸設部71,76の挿入部分73,77と挿入孔82とが周方向に係合することによって、クラッチハブ6及び回転力伝達部材8間の回転力の伝達が可能になる。
このように、上記の結合構造はスナップリングが不要であり、部品点数の削減が実現すると共に、部材の組み付けがワンアクションで可能であるため、組み付け性を大幅に向上させることができる。
また、凸設部71,76を複数形成することによって、それらの凸設部71,76が回転動力を分担して受け持ち、動力伝達部材全体として、回転動力の伝達強度が高まる。その場合において、複数の凸設部71,76の内の半数を爪付き凸設部71とし、残りの半数を爪無し凸設部76とすることによって、その半数の爪付き凸設部71の爪74を挿入孔82の周縁部に係合させるだけでよく、組み付けにおける煩雑さが解消される。また、その爪付き凸設部71と爪無し凸設部76とを周方向に均等に配置することによって、クラッチハブ6と回転力伝達部材8とを含む動力伝達部材の回転アンバランスが回避される。
爪付き凸設部71の根元部分が一つであるため、爪付き凸設部71は径方向に曲がりやすく、組み付け力の低減化が図られると共に、爪付き凸設部71の挿入部分に傾斜面75を形成することによって、上述したように、クラッチハブ6と回転力伝達部材8とを回転軸方向に突き合わせることだけで、爪74が形成された挿入部分73が自動的に挿入孔82に挿入されるようになり、両部材6,8の組み付け性がさらに向上する。
一方で、組み付け時において径方向に曲げる必要のない爪無し凸設部76は、その根元部分72,72を二つとすることによって周方向の剛性が高まり、動力伝達部材における回転動力の伝達強度が高まる。
また、上記爪付き凸設部71の根元部分72と、爪無し凸設部76の各根元部分72とは、互いに同じ幅でかつ、等間隔に配置されているため、これらの根元部分72,72,…を、クラッチハブ6の回転数を検出するセンサ10の被検出部として機能させることができる。つまり、図1に示すように、第2のクラッチC2の外周側において、変速機ケース1にセンサ10が取り付け、このセンサ10がクラッチハブ6の根元部分72,72,…を検出することによって、クラッチハブ6の回転数を検出するようにすればよい。こうすることによって、センサ10のターゲットを別途設ける必要がなくなり、部品点数を削減する上で有効である。
尚、上記実施形態では、各爪74を各挿入部分73の径方向の外側に形成し、それによって各爪74を各挿入孔82における径方向の外方側周縁部と係合させたが、例えば図7に示すように、各爪74を各挿入部分73の径方向の内側に形成し、それによって各爪74を各挿入孔82における径方向の内方側周縁部と係合させてもよい。但し、クラッチハブ6及び回転力伝達部材8は回転する部材であることから、各爪74を各挿入部分73の径方向の外側に形成する構成は、遠心力が凸設部71に対して、挿入孔82の周縁部に爪74が係合する方向に作用する構成となる点で好ましい。
また、本発明は、上記実施形態の構成に限定されず、それ以外の種々の構成を包含するものである。上記実施形態では、本発明の結合構造を自動変速機ATのクラッチハブ6と回転力伝達部材8との結合に適用した例を示したが、本発明の結合構造は、これに限るものではなく、その他の動力伝達部材の結合構造に適用することも可能である。また、本発明の結合構造が適用可能な例は、自動変速機ATに限るものでもない。
以上説明したように、本発明は、部品点数を低減しつつ組み付け性が高い動力伝達部材の結合構造であるから、例えば自動変速機や、その他の装置に広く適用することができ、有用である。
本実施形態に係る動力伝達部材の結合構造が適用された自動変速機の一部分を示す断面図である。 同自動変速機の概略構成を示す骨子線図である。 同自動変速機の締結作動表である クラッチハブと回転力伝達部材との結合状態を示す斜視図である。 クラッチハブと回転力伝達部材との分解斜視図である。 (a)爪付き凸設部における係合部分を示す断面図、(b)爪無し凸設部における係合部分を示す断面図である。 変形例に係る爪付き凸設部における係合部分を示す断面図である。
符号の説明
6 クラッチハブ(ドラム状回転部材)
71 爪付き凸設部
72 根元部分
73 挿入部分(爪付き凸設部)
74 爪
75 傾斜面
76 爪無し凸設部
77 挿入部分(爪無し凸設部)
8 回転力伝達部材(相手側回転部材)
82 挿入孔
10 センサ
Input 入力軸(回転軸)

Claims (6)

  1. 所定の回転軸回りに回転するドラム状回転部材と、該ドラム状回転部材の一端に結合されて、上記ドラム状回転部材と共に上記回転軸回りに回転する相手側回転部材と、を含む動力伝達部材の結合構造であって、
    上記ドラム状回転部材は、その一端から上記回転軸方向に突出する根元部分と、その根元部分の先端に配置された周方向に所定幅の挿入部分と、を有する少なくとも1の凸設部を備え、
    上記相手側回転部材は、上記回転軸方向に貫通し、それによって上記凸設部の挿入部分が上記回転軸方向に挿入される少なくとも1の挿入孔を備え、
    上記凸設部の挿入部分には、爪が形成されており、
    上記ドラム状回転部材と相手側回転部材とは、上記凸設部の挿入部分が上記挿入孔に挿入されると共に上記爪が上記挿入孔の周縁部に係合することによって、互いに結合されている結合構造。
  2. 請求項1に記載の結合構造において、
    上記ドラム状回転部材は、2以上の凸設部を備えており、
    上記2以上の凸設部の内の少なくとも1の凸設部は、その挿入部分に爪が形成されている爪付き凸設部であり、他の凸設部は、その挿入部分に爪が形成されていない爪無し凸設部である結合構造。
  3. 請求項2に記載の結合構造において、
    上記爪付き凸設部の根元部分の径方向に対する曲げ剛性は、上記爪無し凸設部のそれよりも低下している結合構造。
  4. 請求項3に記載の結合構造において、
    上記爪付き凸設部と爪無し凸設部とは、上記ドラム状回転部材の一端において周方向に均等に配置されている結合構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の結合構造において、
    上記爪付き凸設部の挿入部分には、その挿入方向の先端に、当該挿入方向に対して傾斜した傾斜面が形成されている結合構造。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の結合構造において、
    上記凸設部の根元部分は、上記ドラム状回転部材の回転数を検出するセンサの被検出部である結合構造。
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