JP2001303666A - 鉄筋コンクリ−ト柱と鉄骨梁の接合部構造 - Google Patents

鉄筋コンクリ−ト柱と鉄骨梁の接合部構造

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JP2001303666A
JP2001303666A JP2000121889A JP2000121889A JP2001303666A JP 2001303666 A JP2001303666 A JP 2001303666A JP 2000121889 A JP2000121889 A JP 2000121889A JP 2000121889 A JP2000121889 A JP 2000121889A JP 2001303666 A JP2001303666 A JP 2001303666A
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Tomoyasu Kato
友康 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本願発明は、高さが45mを超える中高層建物
を、柱に鉄筋コンクリ−ト、梁に鉄骨を使用した複合構
造物により構築し、鉄骨が可能とする大スパン構造に適
用したり、或いは逆に鉄筋コンクリ−ト造では困難な短
スパン構造にも適用できる柱と梁の接合部を提供するこ
とを課題とするものである。 【解決手段】本願発明は上記課題を解決するため、高強
度コンクリ−トと高強度鉄筋によるコンクリ−ト柱と鉄
骨梁を、該柱内部に埋設された定着金物と、該定着金物
に螺合されるハイテンションボルトとスプリットティと
により接合するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本願発明は、事務所棟・住宅
棟或いは店舗等として使用される中高層建物における柱
と梁の接合部に係るものであって、柱は鉄筋コンクリ−
ト、梁に鉄骨を使用した複合構造からなる柱と梁の接合
部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】圧縮力に強い鉄筋コンクリ−ト柱と、曲
げに強い鉄骨梁からなる複合構造物は従来より知られて
おり、その従来技術の1つとして、鉄筋コンクリ−ト柱
71の梁接合部に接合部鋼板72が、鉄骨梁73の上下
フランジと略同じレベルでかつ水平にそれぞれ埋設さ
れ、該接合部鋼板72は、鉄筋コンクリ−ト柱71の断
面形状と同じ大きさの断面形をなす基板部74と、この
基板部74の端縁部から水平に突出する継手部75と、
上下継手部75を互いに接合するウエブプレ−トから成
り、基板部74の中央部に開口部76が、その外側に鉄
筋コンクリ−ト柱の柱主筋77が垂直に貫通され、更に
その内側に定着筋78が柱主筋77に沿って垂直に複数
突設されて形成され、該継手部75に鉄骨梁73の上下
フランジが接合プレ−ト79と複数の高力ボルトでそれ
ぞれ接合されているものである(図7参照)。
【0003】また、他の従来技術として、単位接合部鋼
板81を2枚使用し、一方の単位接合部鋼板81を90
度回転させて、直交した状態で重ね合わせて形成する接
合部鋼板は、接合すべき柱幅に等しい一辺を有する正方
形状に形成した柱接合部82と、この柱接合部82の対
向する2つの辺側に延設した台形状の梁接合部83から
なり、柱接合部82の中心に正円状孔84を設けたもの
で、柱接合部82の四隅部に予め4個ずつ柱筋挿通孔8
5が穿設された接合部鋼板を、梁成の寸法に等しい間隔
で配設し、上下接合部鋼板の梁接合部83、83間に梁
の軸を含む面に平行な面内に縦長方形状のプレ−ト85
を設けて梁のウエブと連結し、又、梁のフランジを接合
部鋼板の間に挟み、鉄筋コンクリ−ト柱の側面まで押し
込み、梁のフランジと接合部鋼板の梁接合部83を固着
することにより接合されているものである(図8参
照)。
【0004】しかし、異種材質の架構から成る鉄筋コン
クリ−ト柱と鉄骨梁との接合部が、柱に埋め込んだ接合
部鋼板だけで行われているために応力の伝達機構が不明
解であることや、また接合部において充分な強度を持た
すためには更に補強することが必要であること等で、高
さは45m以下、スパンは6m以下の複合構造物から成
っており、45mを越える構造物には適用されていなか
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、高さが4
5mを超える中高層建物を、柱に鉄筋コンクリ−ト、梁
に鉄骨を使用した複合構造物により構築し、鉄骨が可能
とする大スパン構造に適用したり、或いは逆に鉄筋コン
クリ−ト造では困難な短スパン構造にも適用できる柱と
梁の接合部を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明は上記課題を解
決するため、高強度コンクリ−トと高強度主筋(SD6
85以下)および横補強筋(SD785、もちあみ形
式)を使用した高強度鉄筋によるコンクリ−ト柱と鉄骨
梁を、該柱内部に埋設された定着金物と、該定着金物に
螺合するハイテンションボルトとスプリットティにより
接合するものである。
【0007】課題を解決するための具体的手段の1は、
鉄筋コンクリ−ト柱の梁接合部に定着金物を埋設し、該
柱側面にスプリットティを定着金物に接合し、該スプリ
ットティに鉄骨梁の端部を接合して成る鉄筋コンクリ−
ト柱と鉄骨梁の接合部構造。課題を解決するための具体
的手段の2は、定着金物は、異形鉄筋又はねじ鉄筋の両
端部に鋳物製の雌ねじ金物を摩擦接合又はアモルファス
結合により一体に接合されて成る鉄筋コンクリ−ト柱と
鉄骨梁の接合部構造。課題を解決するための具体的手段
の3は、定着金物は、異形鉄筋又はねじ鉄筋の両端部
に、プレ−トナットの背面に鋳物製のナットが一体化さ
れたハイブリッド定着金物が螺合接合されて成る鉄筋コ
ンクリ−ト柱と鉄骨梁の接合部構造。課題を解決するた
めの具体的手段の4は、定着金物は、異形鉄筋又はねじ
鉄筋の一端部に鋳物製の雌ねじ金物を摩擦接合アモルフ
ァス接合により一体に接合し、他端部にねじ定着板が螺
合手段により一体に接合されて成る鉄筋コンクリ−ト柱
と鉄骨梁の接合部構造。課題を解決するための具体的手
段の5は、定着金物は、異形鉄筋又はねじ鉄筋の一端部
にプレ−トナットの背面に鋳物製のナットが一体化され
たハイブリッド定着金物が螺合手段により、他端部にね
じ定着板が同じく螺合手段によりそれぞれ一体に接合さ
れて成る鉄筋コンクリ−ト柱と鉄骨梁の接合部構造。課
題を解決するための具体的手段の6は、プレ−トナット
の背面部又は上面部に、雌ねじ部へ連通する充填材の注
入孔が穿設されて成る鉄筋コンクリ−ト柱と鉄骨梁の接
合部構造。課題を解決するための具体的手段の7は、定
着板は、円盤状の定着板部と、該定着板部の一側面中央
に柱状のねじ部を一体的に設けて成る鉄筋コンクリ−ト
柱と鉄骨梁の接合部構造。課題を解決するための具体的
手段の8は、鉄筋コンクリ−ト柱は、高強度コンクリ−
トと高強度鉄筋により構成されて成る鉄筋コンクリ−ト
柱と鉄骨梁の接合部構造。課題を解決するための具体的
手段の9は、鉄筋コンクリ−ト柱は、プレキャストコン
クリ−ト柱から成る鉄筋コンクリ−ト柱と鉄骨梁の接合
部構造。とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本願発明を図面に示した実施
例に基いて説明する。
【0009】
【実施例1】図1は、プレキャストコンクリ−ト柱1
と、該プレキャストコンクリ−ト柱1に接合された鉄骨
梁2の骨組みから成る躯体を示す縦断面図である。一節
のプレキャストコンクリ−ト柱1は2層又は3層分の長
さから成り、そのプレキャストコンクリ−ト柱1の側面
に鉄骨梁2が接合されて躯体が構成されている。
【0010】図2aは、図1に示す右側の円形部分で囲
まれた部分(A)における中柱のプレキャストコンクリ
−ト柱1と鉄骨梁2との接合部の詳細図であり、図2b
は、プレキャストコンクリ−ト柱1の水平断面図を示す
ものである。
【0011】プレキャストコンクリ−ト柱1の側面に、
スプリットティ3、又はハイスプリットティ3が、該プ
レキャストコンクリ−ト柱1の中を貫通する定着金物8
にハイテンションボルト4により予め取り付けられ、鉄
骨梁2は、プレキャストコンクリ−ト柱1側面に取り付
けたスプリットティ3又はハイスプリットティ3をハイ
テンションボルト5により接合することにより、プレキ
ャストコンクリ−ト柱1間に取り付けられる。該プレキ
ャストコンクリ−ト柱1は、高強度コンクリ−トに高強
度主筋(SD685以下)と横補強筋(SD785、も
ちあみ形式)の材料により成形されている。
【0012】図3は、中柱として使用されるプレキャス
トコンクリ−ト柱1と、その側面に取り付けるスプリッ
トティ3又はハイスプリットティ3およびプレキャスト
コンクリ−ト柱1間に取り付ける鉄骨梁2との接合部を
示す詳細図である。
【0013】3a図で示すように、プレキャストコンク
リ−ト柱1の内部に、鋳物製の雌ねじ金物6が、ねじ鉄
筋7又は異形鉄筋7の両端部にアモルファス接合或いは
摩擦接合により一体に接合された定着金物8(b図参
照)が、プレキャストコンクリ−ト柱1を貫通するよう
にして埋設されている。該定着金物8は、プレキャスト
コンクリ−ト柱1側面の所定の位置に取り付けられるス
プリットティ3又はハイスプリットティ3のフランジに
穿設された取付孔の位置に合わせて埋設されている。
【0014】このように定着金物8を埋設した状態でプ
レキャストコンクリ−ト柱1が成形され、該定着金物の
雌ねじ金物6が露出するプレキャストコンクリ−ト柱1
の側面にスプリットティ3、又はハイスプリットティ3
をハイテンションボルト4により接合し、該プレキャス
トコンクリ−ト柱1が所定の間隔で据え付けられる。
【0015】次いで、プレキャストコンクリ−ト柱1間
に鉄骨梁2が取り付けられるが、該鉄骨梁2は、プレキ
ャストコンクリ−ト柱1に予め取り付けてあるスプリッ
トティ3、又はハイスプリットティ3に、ハイテンショ
ンボルト5で接合され、中柱であるプレキャストコンク
リ−ト柱1に鉄骨梁2が取り付けられる。
【0016】
【実施例2】図4は、同じく中柱として使用されるプレ
キャストコンクリ−ト柱1と、その側面に取り付けるス
プリットティ3又はハイスプリットティ3およびプレキ
ャストコンクリ−ト柱1間に取り付ける鉄骨梁2との接
合部を示す他の実施例であって、図4aは、中柱として
使用されるプレキャストコンクリ−ト柱1と、その側面
に取り付けるスプリットティ3又はハイスプリットティ
3およびプレキャストコンクリ−ト柱1間に取り付ける
鉄骨梁2との接合部を示す詳細図である。スプリットテ
ィ3は、プレキャストコンクリ−ト柱1の内部に埋設さ
れたハイブリッド定着金物13にハイテンションボルト
4で接合されている。
【0017】図4bは、プレキャストコンクリ−ト柱1
の内部に埋設される定着金物8が示されており、該定着
金物8は、ねじ鉄筋7又は異形鉄筋7の両端部にハイブ
リッド定着金物13が螺合により一体に接合されてい
る。
【0018】図5に示すハイブリッド定着金物13は、
図3に示す雌ねじ金物6に代わるもので、図5aは、ハ
イテンションボルト4側からみた正面図、図5bは、ハ
イブリッド定着金物13にハイテンションボルト4とね
じ鉄筋7が螺合された状態の側面図、図5cはねじ鉄筋
7側からみた正面図、図5dはハイブリッド定着金物1
3にハイテンションボルト4とねじ鉄筋7が螺合された
状態の側断面図が示されている。
【0019】図5b、図5dで示すように、ハイブリッ
ド定着金物13としてプレ−トナット13aと鋳物製ナ
ット13bが使用され、プレ−トナット13aの背面部
に充填材の注入孔14が穿設されており、その背面にハ
イテンションボルト4を螺合する鋳物製ナット13bが
一体化されている。この実施例では、プレ−トナット1
3aの背面部に充填材の注入孔14を穿設しているが、
プレ−トナット13aの上面部に雌ねじ部へ連通する注
入孔(図示せず)を設けてもよい。
【0020】まず、ねじ鉄筋7の両端部にハイブリッド
定着金物13を螺合させ、プレ−トナット13aに設け
た注入孔14より充填材(無機系或いは有機系)を注入
してハイブリッド定着金物13がねじ鉄筋7に固定され
た状態で、プレキャストコンクリ−ト柱1に埋設される
(図4、図5参照)。
【0021】図4aで示すように、プレキャストコンク
リ−ト柱1の内部を、ハイブリッド定着金物13及びね
じ鉄筋7が貫通するようにして埋設されている。該ハイ
ブリッド定着金物13は、プレキャストコンクリ−ト柱
1側面の所定の位置に取り付けるスプリットティ3又は
ハイスプリットティ3のフランジに穿設された取付孔の
位置に合わせて埋設される。
【0022】このようにハイブリッド定着金物13及び
ねじ鉄筋7を所定の位置に埋設した状態でプレキャスト
コンクリ−ト柱1が成形され、該ハイブリッド定着金物
13の鋳物製のナット13bにハイテンションボルト4
をねじ込むことにより、プレキャストコンクリ−ト柱1
の側面にスプリットティ3、又はハイスプリットティ3
が取り付けられ、該プレキャストコンクリ−ト柱1が所
定の間隔で据え付けられる。
【0023】次いで、据え付けられたプレキャストコン
クリ−ト柱1間に鉄骨梁2が取り付けられるが、該鉄骨
梁2は、プレキャストコンクリ−ト柱1に予め取り付け
てあるスプリットティ3、又はハイスプリットティ3に
ハイテンションボルト4で接合されて設けられる。
【0024】
【実施例3】図6および図7は、図1に示す左側の円形
で囲まれた部分(B)における外柱として使用されるプ
レキャストコンクリ−ト柱1と、その側面に取り付ける
スプリットティ3、又はハイスプリットティ3およびプ
レキャストコンクリ−ト柱1間に取り付ける鉄骨梁2と
の接合部を示す詳細図である。
【0025】プレキャストコンクリ−ト柱1の内部に、
ねじ鉄筋7又は異形鉄筋7の一端部に鋳物製の雌ねじ金
物6がアモルファス接合或いは摩擦接合により一体に接
合され、他端部にねじ定着板9が接合されて定着金物1
0が形成されている。
【0026】該ねじ定着板9は、円盤状の定着板部11
と、この定着板部11の一側面中央に六角柱状のねじ部
12を一体的に設けたものから成り、ねじ部12から定
着板部11の一部にかけてねじ鉄筋7又は異形鉄筋7を
取り付けるねじ孔が穿設されている。また、定着板部1
1の中央に充填材注入孔(図示せず)が穿設され、この
充填孔注入孔はねじ孔に連通されている。
【0027】このように、円盤状の定着板部11と六角
柱状のねじ部12からなるねじ定着板9は、六角柱状の
ねじ部12にねじ鉄筋7又は異形鉄筋7の端部をねじ込
み、充填材の注入孔より無機系の高強度無収縮モルタル
又は有機系のエポキシをねじ部12と、ねじ鉄筋7又は
異形鉄筋7との間に注入することにより固定されてプレ
キャストコンクリ−ト柱1に埋設されている。該定着金
物10は、前記したように、プレキャストコンクリ−ト
柱側面の所定の位置に取り付けるスプリットティ3、又
はハイスプリットティ3のフランジに穿設された取付孔
の位置に合わせ埋設される。
【0028】このように定着金物10を埋設した状態で
プレキャストコンクリ−ト柱1が成形され、該定着金物
10の雌ねじ金物6が露出するプレキャストコンクリ−
ト柱1の側面に、スプリットティ3、又はハイスプリッ
トティ3をハイテンションボルト4により接合し、該プ
レキャストコンクリ−ト柱1が所定の間隔で据え付けら
れる。
【0029】次いで、プレキャストコンクリ−ト柱1に
鉄骨梁2の取り付け作業が行われるが、該鉄骨梁2は、
プレキャストコンクリ−ト柱1に予め取り付けたスプリ
ットティ3、又はハイスプリットティ3にハイテンショ
ンボルト5で接合することによりプレキャストコンクリ
−ト1間に鉄骨梁2が取り付けられる。
【0030】上記実施例3では、ねじ鉄筋7又は異形鉄
筋7の一端部に鋳物製の雌ねじ金物6がアモルファス接
合或いは摩擦接合により一体に接合され、該雌ねじ金物
6にハイテンションボルト4を螺合することによりスプ
リットティ3、又はハイスプリットティ3が接合されて
いるが、前記鋳物製の雌ねじ金物6に代えて、プレ−ト
ナット13aの背面にハイテンションボルト4を螺合す
る鋳物製のナット13bを一体化したハイブリッド定着
金物13を使用し、該ハイブリッド定着金物13にハイ
テンションボルト4を螺合することによりスプリットテ
ィ3、又はハイスプリットティ3が接合される。
【0031】図8は、このような鉄筋コンクリ−ト柱と
鉄骨梁の接合部において、鉄骨梁2の上下フランジに生
じた曲げ応力に伴う柱内部における引張応力および圧縮
応力を示すもので、鉄骨梁2に生じた応力はスプリット
ティ3を形成するプレ−ト3a、3bを介し、プレ−ト
3a、3a間は圧縮応力として、またプレ−ト3b、3
b間は引張応力として鉄筋コンクリ−ト柱1に伝達され
る。なお、定着金物に示す矢印は鉄筋の付着力の伝達を
表している。
【0032】
【発明の効果】本願発明は、以上の構成から成っている
ので、プレキャストコンクリ−ト柱と鉄骨梁との接合部
は、プレキャストコンクリ−ト部材の接合部設計による
ことができる。
【0033】更に、ねじ鉄筋、又は異形鉄筋による接合
部内の定着は、該鉄筋の両端部に取り付けた鋳物製のね
じ金物により拘束されるので、より一層鉄筋の定着性能
を増すものである。
【0034】又、柱をプレキャストコンクリ−ト造、梁
を鉄骨造から成る構造物にしてあるので、純鉄骨並の施
工が可能であり、工期が短縮される。更に、柱はプレキ
ャストコンクリ−ト造であるので高品質の部材とするこ
とできる。
【0035】又、プレキャストコンクリ−ト柱の梁接合
部に、ねじ鉄筋又は異形鉄筋に雌ねじ金物が接合されて
一体となった定着金物が埋設され、該定着金物に接合さ
れたスプリットティにより鉄骨梁が接合されるので、材
質の異なる鉄筋コンクリ−ト柱と鉄骨梁とを容易に接合
することができる。
【0036】又、プレ−トナットは建築センタ−の一般
評価をSD490まで認定されているもので、ネジ山の
かみ合う長さを調整すればSD685も充分に可能であ
り、プレ−トナットと鋳物製のハイテンションボルト用
ナットを合わせたハイブリッド定着金物を用いて柱コン
クリ−ト、梁S構造を成立することができる。
【0037】
【図面の簡単な説明】
【図1】プレキャストコンクリ−ト柱と鉄骨梁から成る
躯体を示す縦断面図である。
【図2】(a)中柱のプレキャストコンクリ−ト柱と鉄
骨梁との接合部の側面図である。 (b)プレキャストコンクリ−ト柱の水平断面図であ
る。
【図3】(a)中柱のプレキャストコンクリ−ト柱と鉄
骨梁との接合部の詳細図である。 (b)定着金物の詳細図である。
【図4】(a)中柱のプレキャストコンクリ−ト柱と鉄
骨梁との接合部の詳細図である。 (b)定着金物の詳細図である。
【図5】ハイブリッド定着金物とハイテンションボルト
及びねじ鉄筋を示す正面図、側面図および側断面図であ
る。
【図6】(a)外柱のプレキャストコンクリ−ト柱と鉄
骨梁との接合部の側面図である。 (b)プレキャストコンクリ−ト柱の水平断面図であ
る。
【図7】(a)外柱のプレキャストコンクリ−ト柱と鉄
骨梁との接合部の詳細図である。 (b)定着板の詳細図である。
【図8】接合部における力の伝達を示す断面図である。
【図9】従来技術の接合部を示す縦断面図および水平断
面図である。
【図10】従来技術の接合部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 プレキャストコンクリ−ト柱 2 鉄骨梁 3 スプリットティ、又はハイスプリットティ 4 ハイテンションボルト 5 ハイテンションボルト 6 雌ねじ金物 7 ねじ鉄筋、又は異形鉄筋 8 定着金物 9 ねじ定着板 10 定着金物 11 定着板部 12 ねじ部 13 ハイブリッド定着金物 13a プレ−トナット 13b 鋳物製のナット 14 注入孔 91 鉄筋コンクリ−ト柱 92 接合部鋼板 93 鉄骨梁 94 基板部 95 継手部 96 開口部 97 柱主筋 98 定着筋 99 接合プレ−ト 101 単位接合部 102 梁接合部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄筋コンクリ−ト柱の梁接合部に定着金物
    を埋設し、該柱側面にスプリットティを定着金物に接合
    し、該スプリットティに鉄骨梁の端部を接合して成る鉄
    筋コンクリ−ト柱と鉄骨梁の接合部構造。
  2. 【請求項2】定着金物は、異形鉄筋又はねじ鉄筋の両端
    部に鋳物製の雌ねじ金物を摩擦接合又はアモルファス接
    合により一体に接合されて成ることを特徴とする請求項
    1記載の鉄筋コンクリ−ト柱と鉄骨梁の接合部構造。
  3. 【請求項3】定着金物は、異形鉄筋又はねじ鉄筋の両端
    部に、プレ−トナットの背面に鋳物製のナットが一体化
    されたハイブリッド定着金物が螺合手段により一体に接
    合されて成ることを特徴とする請求項1記載の鉄筋コン
    クリ−ト柱と鉄骨梁の接合部構造。
  4. 【請求項4】定着金物は、異形鉄筋又はねじ鉄筋の一端
    部に鋳物製の雌ねじ金物を摩擦接合又はアモルファス接
    合により一体に接合し、他端部にねじ定着板が螺合手段
    により一体に接合されて成ることを特徴とする請求項1
    記載の鉄筋コンクリ−ト柱と鉄骨梁の接合部構造。
  5. 【請求項5】定着金物は、異形鉄筋又はねじ鉄筋の一端
    部に、プレ−トナットの背面に鋳物製のナットが一体化
    されたハイブリッド定着金物が螺合手段により、他端部
    に、ねじ定着板が同じく螺合手段によりそれぞれ一体に
    接合されて成ることを特徴とする請求項1記載の鉄筋コ
    ンクリ−ト柱と鉄骨梁の接合部構造。
  6. 【請求項6】プレ−トナットの背面部又は上面部に、プ
    レ−トナットの雌ねじ部へ連通する充填材の注入孔が穿
    設されて成ることを特徴とする請求項3又は請求項5記
    載の鉄筋コンクリ−ト柱と鉄骨梁の接合部構造。
  7. 【請求項7】ねじ定着板は、円盤状の定着板部と、該定
    着板部の一側面中央に柱状のねじ部を一体的に設けて成
    ることを特徴とする請求項4又は請求項5又は請求項6
    記載の鉄筋コンクリ−ト柱と鉄骨梁の接合部構造。
  8. 【請求項8】鉄筋コンクリ−ト柱は、高強度コンクリ−
    トと高強度鉄筋により形成されて成ることを特徴とする
    請求項1乃至請求項7の何れかに記載の鉄筋コンクリ−
    ト柱と鉄骨梁の接合部構造。
  9. 【請求項9】鉄筋コンクリ−ト柱は、プレキャストコン
    クリ−ト柱から成ることを特徴とする請求項1乃至請求
    項8の何れかに記載の鉄筋コンクリ−ト柱と鉄骨梁の接
    合部構造。
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