JP2015059408A - コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造 - Google Patents

コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼材量や溶接加工手間を低減でき、コンクリートの充填性が良好で、コンクリート柱の柱主筋の位置の制約の少ないコンクリート柱と鉄骨梁との接合構造を提供する。
【解決手段】コンクリート柱10を貫通する連結プレート24の両端部をそれぞれ2つの鉄骨梁11a、11bのウェブ端部に連結する。また、コンクリート柱10を貫通する上下の鋼棒材15,16の両端を2つの鉄骨梁11a、11bの上下に取り付けられてコンクリート柱10に当接する固定部材13,14にそれぞれ固定する。このようにして、コンクリート柱10を挟んで端部が対向している2つの鉄骨梁11a、11bをコンクリート柱10に接合させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、柱を鉄筋コンクリート等のコンクリート造とし、梁を鉄骨造とする混合構造における、コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造に関する。
大型物流倉庫のように、10〜12m程度のロングスパンの梁を有し、15kN〜20kN/m程度の大きな積載荷重を負担する建造物には、鉄骨構造が適している。しかしながら、鉄骨は価格変動が激しい。そこで、近年では、製造コストを安定させるため、価格変動の少ない鉄筋コンクリート(RC)を柱に用い、鉄骨(S)を梁に用いる混合構造(以下、「柱RC梁S構造」という)が採用されるケースが多い。
図12及び図13に示すのは、このような柱RC梁S構造の例であって、出願人によって開発されたものである(非特許文献1)。これらは、梁貫通型と呼ばれる形態で、鉄骨梁101が鉄筋コンクリート柱102を貫通している。図12を参照すると、鉄筋コンクリート柱101との接合部において、鉄骨梁101が十字状に交差している。4つのふさぎ板103の各々が、鉄骨梁101との溶接により一体化し、鉄筋コンクリート柱102を取り囲むように配置されている。鉄筋コンクリート柱102の主筋104は、鉄骨梁101によって区分された4隅に配置される。図13は、図12に示されたものとは異なる従来技術を示す。この従来技術では、図12のふさぎ板103の代わりに、鉄筋コンクリート柱102の中に配置されるせん断補強筋105と、鉄骨梁101に溶接されて鉄筋コンクリート柱102に当接することになる支圧板106とが用いられている。
特許文献1には、直交する一方向の梁が、接合端部でRC造、中央部で鉄骨造とされ、他方の梁が鉄骨梁とされることにより、骨組の軽量化及び梁の長スパン化が容易になり、骨組構造が精度よく構築される柱RC梁S構造が提案されている。また、特許文献2には、4つの鉄骨梁の端部を十字交差ガセットプレートで互いに結合し、4つの鉄骨梁の端部の下フランジを鉄筋コンクリート柱の主筋先端に固着させることよって、現場での作業を効率化し、鉄筋コンクリート柱に必要な主筋量を確保する柱RC梁S構造が提案されている。また、特許文献3には、プレキャストコンクリート柱を貫通する定着金物の両端が、プレキャストコンクリート柱の側面及び鉄骨梁に取り付けられたスプリットティに固定される柱RC梁S構造が提案されている。
特開平10−280541号公報 特開平10−280542号公報 特開2001−303666号公報
[online]、平成21年12月18日、[平成25年9月10日検索]、インターネット〈URL:http://www.smcon.co.jp/2009/1218937/〉
しかしながら、図12及び13に示す構造では、柱梁接合部内で鉄骨梁にフランジが交差するため、特にフランジ下部のコンクリートの充填性が問題となり、物件毎に施工確認を行い、充填性が確保されることを示すことが要求された。また、柱梁接合部内で鉄骨梁にフランジが交差するため、溶接等の加工手間の省力化が困難でコスト低減の足かせになるとともに、柱主筋の配筋位置が柱の四隅に制約されて柱の耐力を確保するために柱断面を大きくせざるを得ない場合があった。
また、特許文献1に記載の柱RC梁S構造では、梁の降伏ヒンジが梁端部の鉄筋コンクリート部分に生じるため、構造特性係数(Ds値)が鉄筋コンクリート造扱いの値(0.3〜0.55)となり、梁に鉄骨部材を用いたメリットをフルに生かせないという問題があった。また、地震経験後の梁部材の損傷が、鉄筋コンクリート端部に集中するため、損傷制御型の設計が困難であった。
特許文献2に記載の柱RC梁S構造の工法では、現場での主筋と鉄骨梁との締結、十字交差ガセットプレートと鉄骨梁との連結が必要であり、これに伴う鉄骨梁位置の施工精度のさらなる向上が求められていた。
特許文献3に記載の柱RC梁S構造では、ねじ鉄筋等の定着金物及びスプリットティのみで鉄骨梁と鉄筋コンクリート柱とを接合するため、耐力を上げることが困難で、適用可能な架構や部位に制限があった。
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、十分な耐力を確保した上で、主筋の配置の自由度が高く、施工性を向上できる、コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造を提供することを目的とする。
本発明に係るコンクリート柱と鉄骨梁との接合構造は、ウェブ(21a,61a)、該ウェブの上端に結合した上フランジ(22a,62a)及び該ウェブの下端に結合した下フランジ(23a,63a)を有し、水平方向に延在する第1鉄骨梁(11a,51a)と、ウェブ(21b,61b)、該ウェブの上端に結合した上フランジ(22b,62b)及び該ウェブの下端に結合した下フランジ(23b,63b)を有し、前記第1鉄骨梁の延長線上に延在する第2鉄骨梁(11b,51b)と、前記第1鉄骨梁のウェブ及び前記第2鉄骨梁のウェブの互いに対向する端部にその両端部が連結される第1連結プレート(24,53)と、前記第1鉄骨梁の前記上フランジ及び前記下フランジの前記第1連結プレートが連結される側の端部に各々結合される第1上側固定部材(13a,13a’,13a”,54a)及び第1下側固定部材(14a,14a’,14a”,55a)と、前記第2鉄骨梁の前記上フランジ及び前記下フランジの前記第1連結プレートが連結される側の端部に各々結合される第2上側固定部材(13b,54b)及び第2下側固定部材(14b,55b)と、前記第1上側固定部材及び前記第2上側固定部材を互いに連結する第1上側鋼棒材(15a,56)と、前記第1下側固定部材及び前記第2下側固定部材を互いに連結する第1下側鋼棒材(16a,57)と、前記第1連結プレートを保持し、前記第1上側鋼棒材及び前記第1下側鋼棒材の各々を貫通させ、前記第1及び第2上側固定部材並びに前記第1及び第2下側固定部材が当接するコンクリート柱(10,50)とを備えることを特徴とする。
鉄骨梁に曲げ応力が加わる場合には、接合部の上端側及び下端側の一方に引張力が働き、他方に圧縮力が働く。本発明の上記構成によれば、接合部には引張力及び圧縮力に抵抗するための上下フランジがないが、引張力に対しては上側又は下側鋼棒材で抵抗し、圧縮力に対しては、下側又は上側固定部材から圧縮力を受けるコンクリート柱が抵抗する。また、せん断力に対しては、鉄骨梁のウェブに連結された第1連結プレートが抵抗する。すなわち、コンクリート柱内の接合部材にフランジがなくとも、十分な耐力を得ることが出来る。さらに、コンクリート柱の鉄骨梁を接合する部材にフランジがないことによって、柱梁接合部内での鋼材量や溶接加工手間を低減でき、接合部のコンクリートの充填性が向上し、主筋の配置の自由度が高まる。
また、本発明の一側面によれば、上記構成に加えて、ウェブ、該ウェブの上端に結合した上フランジ及び該ウェブの下端に結合した下フランジを有し、水平方向に延在し、前記第1鉄骨梁(51a)及び前記第2鉄骨梁(51b)の延在方向に所定の角度を持って交差するように、前記コンクリート柱(50)を貫通する、第3鉄骨梁(52)を更に備え、前記第1連結プレート(53)は、一端が前記第1鉄骨梁のウェブに連結され、他端が前記第3鉄骨梁のウェブに溶接される第1鋼板(53a)と、一端が前記第2鉄骨梁のウェブに連結され、他端が前記第3鉄骨梁のウェブに溶接される第2鋼板(53b)とを有することを特徴とする。
この構成によれば、鉄骨梁の継手数を減らすことが出来る。
また、本発明の一側面によれば、上記構成に加えて、前記第1上側鋼棒材及び前記第1下側鋼棒材の各々は、上下2段に配列された複数の鋼棒材を有し、前記複数の鋼棒材の各々の両端部が、それぞれ、前記第1上側固定部材及び第2上側固定部材、又は前記第1下側固定部材及び第2下側固定部材に連結されることを特徴とする。
この構成によれば、各鋼棒材の引張力によって固定部材に偏心モーメントがかかることを防止又は低減することができる。
また、本発明の一側面によれば、上記第1の構成に加えて、ウェブ(21c)、該ウェブの上端に結合した上フランジ(22c)及び該ウェブの下端に結合した下フランジ(23c)を有し、その延長線が前記第1鉄骨梁(11a)及び前記第2鉄骨梁(11b)の延在方向に所定の角度を持って交差するように水平方向に延在する第3鉄骨梁(11c)と、ウェブ(21d)、該ウェブの上端に結合した上フランジ(22d)及び該ウェブの下端に結合した下フランジ(23d)を有し、前記第3鉄骨梁の延長線上に延在する第4鉄骨梁(11d)と、前記第3鉄骨梁のウェブ及び前記第4鉄骨梁のウェブの互いに対向する端部にその両端部が連結される第2連結プレート(25)と、前記第3鉄骨梁の前記上フランジ及び前記下フランジの前記第2連結プレートが連結される側の端部に各々結合される第3上側固定部材(13c)及び第3下側固定部材(14c)と、前記第4鉄骨梁の前記上フランジ及び前記下フランジの前記第2連結プレートが連結される側の端部に各々結合される第4上側固定部材(13d)及び第4下側固定部材(14d)と、前記第3上側固定部材及び前記第4上側固定部材を互いに連結する第2上側鋼棒材(15b)と、前記第3下側固定部材及び前記第4下側固定部材を互いに連結する第2下側鋼棒材(16b)とを更に備え、前記第2連結プレートは、前記コンクリート柱に保持され、前記第1連結プレート(24)は、一端が前記第1鉄骨梁のウェブに連結され、他端が前記第2連結プレートに溶接される第1鋼板(24a)と、一端が前記第2鉄骨梁のウェブに連結され、他端が前記第2連結プレートに溶接される第2鋼板(24b)とを有し、前記第3及び第4上側固定部材、並びに前記第3及び第4下側固定部材は、前記コンクリート柱(10)に当接していることを特徴とする。さらに、この構成において、前記第1及び第2鉄骨梁の延在方向と前記第3及び第4鉄骨梁の延在方向とは直交しており、前記第1連結プレートと前記第2連結プレートとが結合して平面視で十字形を呈する十字形ウェブプレートを形成してもよい。
これら構成によれば、4つの鉄骨梁を接合することができるとともに、第1の構成と同様の効果を得ることが出来る。すなわち、引張力に対しては上側又は下側鋼棒材で抵抗し、圧縮力に対しては、下側又は上側固定部材から圧縮力を受けるコンクリート柱が抵抗する。また、せん断力に対しては、鉄骨梁のウェブに連結された連結プレート(十字形ウェブプレート)が抵抗する。このように、コンクリート柱内の接合部材にフランジがなくとも、十分な耐力を得ることが出来る。さらに、コンクリート柱の鉄骨梁を接合する部材にフランジがないことによって、柱梁接合部内での鋼材量や溶接加工手間を低減でき、接合部のコンクリートの充填性が向上し、主筋の配置の自由度が高まる。
また、本発明の一側面によれば、上記構成において、前記コンクリート柱は、前記十字形ウェブプレートと、前記第1及び第2鋼棒材、又は前記第1及び第2鋼棒材が挿入されるシース管(37)とが取り付けられたプレキャストコンクリートであり、前記十字形ウェブプレートの各端部は、前記コンクリート柱から露出していてもよい。
この構成によれば、現場打ちのコンクリートに比べて工期が短縮できる。また、コンクリート柱から突出する十字形ウェブプレートの端部や鋼棒材の端部は短いので、運搬及びストックの効率がよい。
また、本発明の一側面によれば、上記構成に加えて、一端が前記コンクリート柱と前記第1〜第4鉄骨梁のいずれかとの接合部に取り付けられる鉄骨ブレース(39)を更に備え、前記第1〜第4上側固定部材は、一体化されて前記コンクリート柱の側面を取り囲む上側リングプレート(40)を形成し、前記下側第1〜第4固定部材は、一体化されて前記コンクリート柱の側面を取り囲む下側リングプレート(41)を形成し、前記第1〜第4鉄骨梁と前記十字形ウェブプレートとの連結は、前記第1〜第4鉄骨梁のウェブと前記十字形ウェブプレートとの溶接によって行われ、前記第1〜第4鉄骨梁と前記第1〜第4上側固定部材との結合は、前記第1〜第4鉄骨梁の上フランジと前記第1〜第4上側固定部材との溶接によって行われ、前記第1〜第4鉄骨梁と前記第1〜第4下側固定部材との結合は、前記第1〜第4鉄骨梁の下フランジと前記第1〜第4下側固定部材との溶接によって行われることを特徴とする。
この構成によれば、鉄骨ブレースからの力が接合部の略中央に向かうように鉄骨ブレースの仕口を設けることができる。
また、本発明の一側面によれば、上述の構成のいずれかにおいて、前記コンクリート柱は、前記第1及び第2鉄骨梁が接合する部分において柱せいが拡幅され、前記第1上側鋼棒材及び前記第1下側鋼棒材は、前記コンクリート柱に付着していることを特徴とする。
この構成によれば、鋼棒材のコンクリートへの付着力が増すとともに、柱全体の柱せいを大きくすることなく、柱梁接合部のせん断強度を大きくすることができる。また、拡幅部は、柱梁接合部の一部として取り扱うことが出来るため、経済的な設計ができる。また、拡幅部は、鉄骨梁をコンクリート柱に取り付ける際の施工誤差を吸収する調整しろとして使用することが出来る。
本発明によれば、コンクリート柱内の接合部材にフランジがなくとも、十分な耐力を得ることが出来る。すなわち、鉄骨梁に曲げ応力が加わる場合には、接合部の上端側及び下端側の一方に引張力が働き、他方に圧縮力が働くが、引張力に対しては上側又は下側鋼棒材で抵抗し、圧縮力に対しては、下側又は上側固定部材から圧縮力を受けるコンクリート柱が抵抗する。また、せん断力に対しては、鉄骨梁のウェブに連結された第1連結プレートが抵抗する。さらに、コンクリート柱の鉄骨梁を接合する部材にフランジがないことによって、柱梁接合部内での鋼材量や溶接加工手間を低減でき、接合部のコンクリートの充填性が向上し、主筋の配置の自由度が高まる。
本発明の第1実施形態に係る柱RC梁S構造の斜視図 本発明の第1実施形態に係る柱RC梁S構造の一部を省略した斜視図 本発明の第1実施形態に係る柱RC梁S構造の(a)平面図及び(b)正面図 本発明の第1実施形態に係る複数のバリエーションの固定プレートを示す斜視図 本発明の第1実施形態に係る柱RC梁S構造の施工方法を示す概略図 本発明の第1実施形態に係る柱RC梁S構造の施工方法を示す概略図 本発明の第1実施形態の変形形態に係る柱RC梁S構造の(a)平面図及び(b)正面図 本発明の第2実施形態に係る柱RC梁S構造の(a)平面図及び(b)正面図 本発明の第2実施形態に係る柱RC梁S構造の組み合わせを示す概略平面図 実施例に係る柱梁接合部の荷重−変形角関係 実施例に係る柱梁接合部の荷重−変形角関係 従来技術の斜視図 従来技術の斜視図
以下、本発明に係るコンクリート柱と鉄骨梁との接合構造について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、例えば、第1〜第4鉄骨梁11a〜11dのように、同様の形状を有するが配置が異なる部材について、それらを区別するときは、アルファベットの添え字を付けるが、これらを区別する必要がないときは、アルファベットの添え字を省略して、鉄骨梁11のように記載する。他の部材についても同様とする。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る柱RC梁S構造のコンクリートを透視した斜視図であり、図2は、交差する一方向の鉄骨梁を省略し、コンクリートを透視した斜視図であり、図3は、コンクリートを透視した平面図(a)及び正面図(b)である。
図1、図2及び図3を参照すると、第1実施形態に係る柱RC梁Sの接合構造は、鉄筋コンクリート柱10と、鉄筋コンクリート柱10に接合する鉄骨梁11a〜11dと、鉄骨梁11に連結される十字形ウェブプレート12と、鉄骨梁11a〜11dに固定されて鉄筋コンクリート柱10に当接する上側固定部材13a〜13d及び下側固定部材14a〜14dと、対向する鉄骨梁11にそれぞれ固定された2つの上側固定部材13又は2つの下側固定部材14を連結する上側鋼棒材15a,15b及び下側鋼棒材16a,16bとを備える。
鉄筋コンクリート柱10は、プレキャスト部材又は現場打ちの、四角柱形状の鉄筋コンクリート造の部材である。鉄筋コンクリート柱10は、鉛直方向に延在する主筋19及び主筋19を取り囲む帯筋20を備える。また、鉄筋コンクリート柱10は、鉄骨梁11との接合部において柱せいが拡幅されている。
第1鉄骨梁11a、第2鉄骨梁11b、第3鉄骨梁11c及び第4鉄骨梁11dが、全体として十字を形成するように、それぞれの一端部で鉄筋コンクリート柱10に接合している。第1〜第4鉄骨梁11a〜11dの各々は、ウェブ21a〜21dと、ウェブ21a〜21dの上端に結合した上フランジ22a〜22dと、ウェブ21a〜21dの下端に結合した下フランジ23a〜23dとを備えたH形鋼からなる。第1〜第4鉄骨梁11a〜11dの各々は、水平方向に延在している。第1鉄骨梁11aと第2鉄骨梁11bとは、鉄筋コンクリート柱10を挟んで同一方向に延在している。第3鉄骨梁11cと第4鉄骨梁11dとは、鉄筋コンクリート柱10を挟んで同一方向に延在している。第1鉄骨梁11aと第2鉄骨梁11bとの延在方向は、第3鉄骨梁11cと第4鉄骨梁11dとの延在方向と直交しており、両者の延長線は、鉄筋コンクリート柱10の上下方向の中心軸近傍で交わる。
十字形ウェブプレート12は、それぞれ長方形形状の鋼板からなる第1連結プレート24と第2連結プレート25とが、鉛直に立った状態で平面視で十字に結合してなる。より具体的には、第1連結プレート24は、それぞれ長方形形状の第1鋼板24aと第2鋼板24bとからなり、第1鋼板24a及び第2鋼板24bの一端が、第2プレートの中央の互いに反対側の面に溶接されて、十字形ウェブプレート12が形成される。十字形ウェブプレート12は、中心部が鉄筋コンクリート柱10内に埋め込まれてコンクリートに付着しており、4つの端部がコンクリート柱10の少なくとも外面まで延在しており、それぞれ第1〜第4鉄骨梁11a〜11dに結合している。具体的には、第1連結プレート24の両端が、それぞれ第1鉄骨梁11aのウェブ21aと第2鉄骨梁11bのウェブ21bとに結合し、第2連結プレート25の両端が、それぞれ第3鉄骨梁11cのウェブ21cと第4鉄骨梁11dのウェブ21dとに結合している。結合は、継手板17を十字形ウェブプレートの端部及び鉄骨梁11のウェブ21にあてて高力ボルト18を締結することによってなされる。溶接してもよい。
第1〜第4鉄骨梁11a〜11dの各々の、鉄筋コンクリート柱10に面する側の端部には、第1〜第4上側固定部材13a〜13d及び第1〜第4下側固定部材14a〜14dが結合されている。図4(a)は、第1鉄骨梁11aに取り付けられた第1上側固定部材13a及び第1下側固定部材14aの斜視図である。
図4(a)を参照すると、第1上側固定部材13aは、表面が鉄筋コンクリート柱10に当接するように第1鉄骨梁11aのウェブ21aの上端側及び上フランジ22aの端部に取り付けられた固定プレート26aと、その端辺が上フランジ22aの側縁と固定プレート26aの裏面とに結合するように上フランジ22aの両側部に配置された2つの水平補強リブ27aと、その端辺が上フランジ22aの上面と固定プレート26aの裏面とに結合するように配置された鉛直補強リブ28aとを備える。固定プレート26a、水平補強リブ27a及び鉛直補強リブ28aは、いずれも鋼板からなり、それぞれ、長方形形状、台形形状、三角形形状を呈し、互いの結合及び第1鉄骨梁11aとの結合は、溶接による。固定プレート26aは、上下を略2等分する位置で上フランジ22aに溶接されており、その上側には、後述の第1上側鋼棒材15aが挿入される孔29が左右に同じ数だけ設けられている。
第1下側固定部材14aは、表面が鉄筋コンクリート柱10に当接するように第1鉄骨梁11aのウェブ21aの下端側及び下フランジ23aの端部に取り付けられた固定プレート30aと、その端辺が下フランジ23aの側縁と固定プレート30aの裏面とに結合するように下フランジ23aの両側部に配置された2つの水平補強リブ31aと、その端辺が下フランジ23aの下面と固定プレート26aの裏面とに結合するように配置された鉛直補強リブ32aとを備える。固定プレート30a、水平補強リブ31a及び鉛直補強リブ32aは、いずれも鋼板からなり、それぞれ、長方形形状、台形形状、三角形形状を呈し、互いの結合及び第1鉄骨梁11aとの結合は、溶接による。固定プレート30aは、上下を略2等分する位置で下フランジ23aに溶接されており、その上側には、後述の第1下側鋼棒材16aが挿入される孔33が左右に同じ数だけ設けられている。
第2上側固定部材13b及び第2下側固定部材14bは、結合先が第2鉄骨梁11bであるという点を除いて、第1上側固定部材13a及び第1下側固定部材14aと略同一である。第3上側固定部材13c及び第3下側固定部材14cは、結合先が第3鉄骨梁11cであるという点、及び固定プレートに設けられる孔29,33の位置が固定プレート26,30の下側であるという点を除いて、第1上側固定部材13a及び第1下側固定部材14aと略同一である。第4上側固定部材13d及び第4下側固定部材14dは、結合先が第4鉄骨梁11dであるという点を除いて、第3上側固定部材13c及び第3下側固定部材14cと略同一である。
図4(b)は、上側及び下側固定部材13,14の変形例(13a’,14a’)を示す。固定プレート26,30の左右両端部から鉄筋コンクリート柱10側に突出した平板状の埋め込み補強リブ34,35を設けても良い。後述の各鋼棒材15,16が固定プレート26,30に対して偏心して取り付けられているため、各鋼棒材15,16の引張力による偏心モーメントが固定プレート26,30に生じるが、埋め込み補強リブ34,35がこの偏心モーメントに抵抗することにより、偏心モーメントによる固定プレート26,30の強度の低下を低減することができる。また、図4(c)は、上側及び下側固定部材13,14の他の変形例(13a”,14a”)を示す。この変形例では、偏心モーメントを低減または防止するために、固定プレート26,30に設ける孔29,33をそれぞれ上下2段にして、それぞれに対応する各鋼棒材15,16を締結している。
再び、図1〜図3を参照する。第1上側鋼棒材15aは、その両端が、第1鉄骨梁11aに固定された第1上側固定部材13aと第2鉄骨梁11bに固定された第2上側固定部材13bとに連結される。第1下側鋼棒材16aは、その両端が、第1鉄骨梁11aに固定された第1下側固定部材14aと第2鉄骨梁11bに固定された第2下側固定部材14bとに連結される。第2上側鋼棒材15bは、その両端が、第3鉄骨梁11cに固定された第3上側固定部材13cと第4鉄骨梁11dに固定された第4上側固定部材13dとに連結される。第2下側鋼棒材16bは、その両端が、第3鉄骨梁11cに固定された第3下側固定部材14cと第4鉄骨梁11dに固定された第4下側固定部材14dとに連結される。各鋼棒材15a,15b,16a,16bには、高強度異形鉄筋、ねじ鉄筋、PC鋼棒、PC鋼線又はアンカーボルトを用いることができる。各鋼棒材15a,15b,16a,16bの両端部は、ねじ部となっており、定着ナット36を締結することによって、各固定部材13a〜13d,14a〜14dに締結される。各鋼棒材15a,15b,16a,16bの中央部は、鉄筋コンクリート柱10のコンクリートに直接付着していてもよく、鉄筋コンクリート柱10に配設されたシース管37(図5参照)に挿入されてグラウトによりコンクリートと結合していてもよく、また、シース管37に挿入されたのみのアンボンドであってもよい。
また、第1上側鋼棒材15aが締結される第1及び第2上側固定部材13a,13bの孔29の高さ(固定プレート26の上側)と、第2上側鋼棒材15bが締結される第3及び第4上側固定部材13c,13dの孔の高さ(固定プレート26の下側)とが異なるため、第1上側鋼棒材15aと第2上側鋼棒材15bとは、平面視で交差するが、上下方向にはずれて配置される。第1下側鋼棒材16aと第2下側鋼棒材16bとについても同様である。また、図4(c)で示されるように固定プレート26,30に上下2段の孔29,33を設けた場合も、第1上側鋼棒材15aと第2上側鋼棒材15bとが、平面視で交差するが上下方向にずれて配置されるように、孔29,33の位置が調整される。
図5は、鉄筋コンクリート柱10にプレキャスト部材を用いる場合の施工方法の一例を模式的に示す図である。図5(a)を参照すると、十字形ウェブプレート12及び各鋼棒材15,16が挿入されるシース管37が設置されたプレキャスト部材の鉄筋コンクリート柱10が2本設置されている。十字形ウェブプレート12は、その中央部が鉄筋コンクリート柱10のコンクリートに付着し、その端部が鉄筋コンクリート柱10から露出している。この状態から、図5(b)に示すように、2本の鉄筋コンクリート柱の間に、上側固定部材13及び下側固定部材14が取り付けられた鉄骨梁11を配置し、鉄骨梁11のウェブ21と十字形ウェブプレート12の端部を高力ボルトで締結し、上側及び下側鋼棒材15,16をシース管37及び上側又は下側固定部材13,14の孔29,33(図4参照)に挿入し、上側及び下側鋼棒材15,16の両端を定着ナット36(図3参照)で締結する。定着ナットで締結する前に、シース管37にグラウトを注入してもよい。
図6は、鉄筋コンクリート柱10にプレキャスト部材を用いる場合の施工方法の他の一例を模式的に示す図である。図6(a)を参照すると、十字形ウェブプレート12及び各鋼棒材15,16が設置されたプレキャスト部材の鉄筋コンクリート柱10が2本設置されている。十字形ウェブプレート12は、その中央部が鉄筋コンクリート柱10のコンクリートに付着し、その端部が鉄筋コンクリート柱10から露出している。また、図の左側の鉄筋コンクリート柱10には、鉄骨梁11と同一断面のH形鋼からなる継ぎ手部38が、十字形ウェブプレート12の端部の1つに取り付けられている。取付手段は、鉄骨梁11と同様であり、上側固定部材13及び下側固定部材14を解して上側鋼棒材15及び下側鋼棒材16に締結され、継ぎ手部38のウェブと十字形ウェブプレートの端部の1つとが継手板17を解して高力ボルトで締結されている。この状態から、図6(b)に示すように、2本の鉄筋コンクリート柱の間に、上側固定部材13及び下側固定部材14が右端側に取り付けられた鉄骨梁11を配置し、鉄骨梁11のウェブ21と右側の鉄筋コンクリート柱の十字形ウェブプレート12の端部を高力ボルトで締結し、上側固定部材13及び下側固定部材14に上側鋼棒材15及び下側鋼棒材16が定着ナットで締結される。その後、継ぎ手部38の右端側と鉄骨梁11の左端側との互いのウェブ及び両フランジ同士を継手板17を介して高力ボルトで締結する。
次に、第1実施形態の作用効果について説明する。
鉄骨梁11に曲げ応力が加わる場合には、接合部の上端側及び下端側の一方に引張力が働き、他方に圧縮力が働く。このとき、引張力に対しては上側又は下側鋼棒材15,16で抵抗し、圧縮力に対しては、下側又は上側固定部材14,13から圧縮力を受ける鉄筋コンクリート柱10が抵抗する。また、せん断力に対しては、鉄骨梁11のウェブ21に連結された十字形ウェブプレート12が抵抗する。このように、接合部内の部材、すなわち十字形ウェブプレート12にフランジがなくとも、引張力に弱く圧縮力に強いコンクリートの特性を利用し、少ない鋼材量で効率的に荷重に耐えることができ、鉄骨梁が鉄筋コンクリート柱内を貫通する従来の梁貫通型接合部と同等の耐力を発揮できる。さらに、十字形ウェブプレート12にフランジがないことによって、次の利点が生まれる。第1に、柱梁接合部内での鋼材量や溶接加工手間を低減できる。第2に、接合部のコンクリートの充填性が向上する。第3に、主筋19の配置の自由度が高まる。
また、梁の一部に鉄筋コンクリート梁を用いる場合に比べると、鉄骨梁11の端部に降伏ヒンジが形成されるため、Ds値は鉄骨造扱いの値(0.25〜0.5)となり、合理的な構造設計が可能となるとともに、鉄骨梁11の端部に損傷が集中するため、鉄筋コンクリート部材の損傷制御設計を行う必要がない。
また、鉄筋コンクリート柱10をプレキャスト部材とした場合、鉄筋コンクリート柱10の側面から突出するのは、十字形ウェブプレート12及び各鋼棒材15,16の端部のみ、または十字形ウェブプレート12の端部のみ(シース管37が埋め込まれる場合)であり、その突出量は小さい。そのため、鉄筋コンクリート柱10の運搬及び貯蔵の効率が高まる。
また、上側及び下側鋼棒材15,16として、高強度異形鉄筋を用いた場合、アンカーボルトに比べて引き抜き強度が高まり、接合部の耐力が向上する。
また、鉄筋コンクリート柱10の柱せいが拡幅されているため、上側及び下側鋼棒材15,16と、鉄筋コンクリート柱10との付着力が増大し、鉄骨梁11のフランジ22,23に生じる引張力に対する抵抗が増大する。さらに、柱梁接合部のせいが大きくなるため、柱梁接合部のせん断強度も増大する。すなわち、鉄筋コンクリート柱10全体の柱せいを大きくすることなく、柱梁接合部のせん断強度を大きくすることが出来る。また、梁の一部に鉄筋コンクリート造の梁を用いると、その梁は鉄筋コンクリート造の梁材として取り扱われるが、第1変形実施形態の拡幅されたコンクリート部分(拡幅部)は、柱梁接合部の一部として取り扱われる。そのため、第1変形実施形態に係る柱梁接合部は、梁の一部に鉄筋コンクリート造の梁を用いる場合に比べて、せん断強度が大きく耐震性が向上するとともに、Ds値が小さい(鉄筋コンクリート梁のDs値:0.3以上、鉄骨梁のDs値:0.25以上)ため梁部材の断面を小さくでき、経済的設計が可能となる。また、拡幅部は、鉄骨梁11を鉄筋コンクリート柱10に取り付ける際の施工誤差を吸収する調整しろとしても機能する。
次に、図7を参照して、第1実施形態の変形実施形態について説明する。変形実施形態に係る柱梁接合構造は、鉄骨ブレース39を備える点、並びに上側及び下側固定部材13,14がリング状になっている点で、第1実施形態と異なる。
鉄骨ブレース39は、その両端が、互いに異なる接合部に取り付けられて、構造物を補強する。図7は、コンクリート柱10と第2鉄骨梁11bとの接合部に鉄骨ブレース39の一端が取り付けられた状態を示している。鉄筋コンクリート柱10に当接する第1〜第4上側固定部材13a〜13dは、その各々が隣接する2つの上側固定部材13とその両端で結合されることによって、一体化し、上側リングプレート40を形成している。同様に、鉄筋コンクリート柱10に当接する第1〜第4下側固定部材14a〜14dは、その各々が隣接する2つの下側固定部材14とその両端で結合されることによって、一体化し、下側リングプレート41を形成している。鉄骨梁11のウェブ21と十字形ウェブプレート12との結合、並びに鉄骨梁11の上下フランジ22,23と上側及び下側リングプレート40,41との結合は、溶接が望ましい。このように、上側及び下側リングプレート40,41を採用することによって、柱梁接合部に鉄骨ブレース39の仕口部を設けやすくなり、鉄骨ブレースから加わる力の方向を柱梁接合部の中心付近に向けやすくなる。
<第2実施形態>
次に図8を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。第1実施形態と、構造や作用効果が一致するものについては、説明を省略する。図8は、第2実施形態に係る柱RC梁S構造の平面図及び正面図である。第2実施形態荷係る柱RC梁Sの接合構造は、鉄筋コンクリート柱50と、鉄筋コンクリート柱50にその端部で接合する鉄骨梁51(第1鉄骨梁51a、第2鉄骨梁51b)と、鉄筋コンクリート柱50を貫通する第3鉄骨梁52と、第1及び第2鉄骨梁51a,51bを連結する連結プレート53と、第1及び第2鉄骨梁51a,51bに固定されて鉄筋コンクリート柱50に当接する上側固定部材54及び下側固定部材55と、第1及び第2鉄骨梁51a,51bにそれぞれ固定された2つの上側固定部材54又は2つの下側固定部材55を連結する上側鋼棒材56及び下側鋼棒材57とを備える。
鉄筋コンクリート柱50は、プレキャスト部材又は現場打ちの、四角柱形状の鉄筋コンクリート造の部材である。梁との接合部のみを現場打ちとし、残りをプレキャスト部材としてもよい。
第1鉄骨梁51a及び第2鉄骨梁51bは、同一直線状に延在し、その一端が鉄筋コンクリート柱に接合される。第1及び第2鉄骨梁51a,51bの各々は、第1実施形態の鉄骨梁11と同様に、ウェブ61a,61bと、ウェブ61a,61bの上端に結合した上フランジ62a,62bと、ウェブ61a,61bの下端に結合した下フランジ63a,63bとを備えたH形鋼からなる。第1及び第2鉄骨梁51a,51bの各々は、水平方向に延在している。第1鉄骨梁51aと第2鉄骨梁51bとは、鉄筋コンクリート柱50を挟んで同一方向に延在している。
第3鉄骨梁52は、ウェブ61cと、ウェブcの上端に結合した上フランジ62cと、ウェブ61cの下端に結合した下フランジ63cとを備えたH形鋼からなる。第3鉄骨梁は、鉄筋コンクリート柱50の横方向の中央を貫通し、第1及び第2鉄骨梁51a,51bを結ぶ延長線を直交するように、水平方向に延在している。
連結プレート53は、それぞれ長方形形状の、第1鋼板53aと第2鋼板53bとからなり、第1鋼板53a及び第2鋼板53bの一端が、第3鉄骨梁52のウェブ61cの中央の互いに反対側の面に溶接されて、第3鉄骨梁52と一体となって平面視で十字形を形成する。連結プレート53は、中心部が鉄筋コンクリート柱50内に埋め込まれてコンクリートに付着しており、両端部が少なくとも鉄筋コンクリート柱50の外面まで延在しており、それぞれ第1及び第2鉄骨梁51a,51bに結合している。結合は、継手板17を介して高力ボルト18を締結することによって行われるが、溶接でもよい。
第1及び第2鉄骨梁51a,51bの各々の、鉄筋コンクリート柱50に面する側の端部には、第1及び第2上側固定部材54a,54b及び第1及び第2下側固定部材55a,55bが結合されている。第1及び第2上側固定部材54a,54b並びに第1及び第2下側固定部材55a,55bは、図4(c)に示される第1実施形態の上側及び下側固定部材13a”,14a”と同一の形状を備え、それぞれ、第1及び第2鉄骨部材51a,51bの上側、ならびに第1及び第2鉄骨部材51a,51bの下側に取り付けられる。
再び、図8を参照する。上側鋼棒材56は、第1鉄骨梁51aに固定された第1上側固定部材54aと第2鉄骨梁51bに固定された第2上側固定部材54bとを連結する。下側鋼棒材57は、第1鉄骨梁51aに固定された第1下側固定部材55aと第2鉄骨梁51bに固定された第2下側固定部材55bとを連結する。上側及び下側鋼棒材56,57は、各々2段になっている点を除いて、第1実施形態の第1上側及び第1下側鋼棒材15a,16aと同様であるため、同様な部分の説明は省略する。上側及び下側鋼棒材56,57が、各々2段になっているため、それらの引張力による偏心モーメントは、防止又は低減される。上側鋼棒材56の上側の段の鋼棒材は、第3鉄骨梁52の上フランジ62cの上側を通り、上側鋼棒材56の下側の段の鋼棒材は、第3鉄骨梁52の上フランジ62cの下側を通る。そのため、第3鉄骨梁52のウェブ61cの上部には、上側鋼棒材15の下段の鋼棒材が貫通する孔が設けられている。同様に、下側鋼棒材57の下側の段の鋼棒材は、第3鉄骨梁52の下フランジ63cの下側を通り、下側鋼棒材57の上側の段の鋼棒材は、第3鉄骨梁52の下フランジ63cの上側を通る。そのため、第3鉄骨梁52のウェブ61cの下部には、下側鋼棒材16の上段の鋼棒材が貫通する孔が設けられている。
次に、第2実施形態の作用効果について説明する。
第1又は第2鉄骨梁51に曲げ応力が加わる場合には、接合部の上端側及び下端側の一方に引張力が働き、他方に圧縮力が働く。このとき、引張力に対しては上側又は下側鋼棒材56,57で抵抗し、圧縮力に対しては、下側又は上側固定部材55,54から圧縮力を受ける鉄筋コンクリート柱50が抵抗する。また、せん断力に対しては、第1又は第2鉄骨梁51のウェブ61に連結された連結プレート53が抵抗する。また、第3鉄骨梁52に曲げ応力が加わる場合は、接合部を第3鉄骨梁52が貫通しているため、第3鉄骨梁のウェブ61c及び上下フランジ62c,63cで、せん断力、並びに圧縮力及び引張力に抵抗する。このように、接合部内を直交する2つの部材の内、一方の部材、すなわち連結プレート53にフランジがなくとも、引張力に弱く圧縮力に強いコンクリートの特性を利用し、少ない鋼材量で効率的に荷重に耐えることができ、従来の梁貫通型接合部と同等の耐力を発揮できる。さらに、連結プレート53にフランジがないことに関して、第1実施形態において十字形ウェブプレート12にフランジがないことによって生じる効果と同種の効果を一定程度得ることが出来る。すなわち、第1に、柱梁接合部内での鋼材量や溶接加工手間を低減できる。第2に、接合部のコンクリートの充填性が向上する。第3に、主筋19の配置の自由度が高まる。
また、梁の一部に鉄筋コンクリート梁を用いる場合に比べた場合、第1実施形態と同様の効果を得られる。すなわち、鉄骨梁11の端部に降伏ヒンジが形成されるため、Ds値は鉄骨造扱いの値(0.25〜0.5)となり、合理的な構造設計が可能となるとともに、鉄骨梁11の端部に損傷が集中するため、鉄筋コンクリート部材の損傷制御設計を行う必要がない。
また、第2実施形態の接合構造を用いると、図9に示すように、鉄骨梁の継手数を効率よく低減できる。すなわち、図9に示すような6グリッドの構造において、従来工法だと継手が34箇所必要だった(5.67箇所/グリッド)のに対し、第2実施形態に係る接合構造を用いると、継手は図9に示すように6箇所(1.00箇所/グリッド)で済む。
以上で具体的実施形態についての説明を終えるが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、各要素の具体的形状や、配置、数量、および作業手順の順序などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、鉄骨梁が延在する2方向は、直交する方向だけではなく、直角以外の角度で交差しても良い。この場合、第1実施形態の十字形ウェブプレート12の第1連結プレート24(第1鋼板24a、第2鋼板24b)は、鉄骨梁の交差角度と同じ角度で交差するように第2連結プレート25に取り付けられる。同様に、第2実施形態の連結プレート53は、鉄骨梁の交差角度と同じ角度で交差するように第3鉄骨梁52に取り付けられる。また、本発明は、建造物の隅部や外壁部での接合にも適用できる。隅部(互いに直交する2本の鉄骨梁の端部が鉄筋コンクリート柱に接合する場合)は、鋼棒材を締結するための固定部材は、鉄骨梁が接合しない側では、固定プレートのみで足りる。また、第2実施形態では、第3鉄骨梁に取り付けられる連結プレートは、鉄骨梁が接合する側のみに取り付けられる。外壁部(鉄骨梁が丁字状に交差する場合)も同様に変形できる。また、鉄筋コンクリート柱をプレストレストコンクリート柱に変更してもよい。
<実施例1>
第1実施形態に係る接合構造について加力実験を行った。
(1)試験体
表1に試験体一覧を示す。
Figure 2015059408
試験体は、柱を鉄筋コンクリート(RC)造、梁を鉄骨(S)造とした混合構造の十字形架構試験体の3体である。試験体の縮尺は1/2.5程度を想定し、3体とも梁の加力点間距離Lと柱の支持点間距離H、およびS梁断面(BH-350×117×6×12)を同一とした。
NF60は、柱梁接合部を梁貫通型構造とした従来型の比較用試験体である。直交梁は両側に設け、柱形が外壁面になる場合を想定し、片側の直交梁は柱梁接合部から外側に突出させていない。S梁端部の柱面に設けた支圧板(PL-6,SM490A)は、S梁のフランジ幅と同じとした。柱梁接合部のせん断補強筋は□-D6(せん断補強筋比pw=0.27%)とし、同図B断面に示すように、L形およびU形の補強筋を、ウェブにφ16mmの孔を開けて重ね継手とする配筋方法とした。NF60のRC柱は、せいD×幅B=400×400mmとし、コンクリート強度はFc60とした。柱の主筋は20-D16、せん断補強筋は□-D6@40mm (pw=0.40%)とした。
F60とS36は、柱梁接合部にS梁を貫通させない代わりに、PL-6(SM490A)を十字形に溶接した十字形ウェブプレートと高強度異形鉄筋(4- D19, USD685A)を貫通させ、これらとS梁を連結させた試験体である。S梁端の上下フランジには、梁フランジ厚の0.75倍の厚さの固定プレート (PL-9, SM490A)を溶接接合し、これに高強度異形鉄筋を通してナットで定着した。この固定プレートは、長辺が梁フランジ幅の2.6倍、短辺が梁せいの0.23倍の長方形の形状をしており、水平補強リブ(PL-12, SM490A)、および鉛直補強リブ(PL-9, SM490A)で補強されている。十字形ウェブプレートは、柱梁接合部内の高強度異形鉄筋と干渉しないように、そのウェブせいを梁せいの0.54倍とした。
直交する2方向の同一断面梁が、同じ高さで柱梁接合部に取付く場合を想定し、高強度異形鉄筋の取付け高さは、加力する側のS梁では上・下フランジの上方とし、直交梁では逆に下方とした。S梁のウェブは、高力ボルトで十字形ウェブプレートに摩擦接合した。したがってS梁フランジに作用する材軸方向の圧縮・引張力は固定プレートの曲げ抵抗を介して、柱梁接合部のコンクリートおよび高強度異形鉄筋に、S梁ウェブに作用するせん断力は、主として十字形ウェブプレートのせん断抵抗を介して、柱梁接合部のコンクリートに伝達される抵抗機構となっている。
柱梁接合部のせん断補強筋は、□-D6(pw=0.26%)とし、L形状に分割したせん断補強筋を十字形ウェブプレートにフレア溶接した。施工時のS梁の取付けや精度確保を考慮して、柱面とS梁接合面との間にはクリアランスを設け、柱面から135mmの位置のS梁に、柱と同一幅のカバープレート (PL-6, SM490A)を設けて、この範囲まで柱と同強度のコンクリートを打設した。RC柱はせいD×幅B=350×350mmとし、柱の主筋は16-D16、帯筋は□-D6@40mm(pw=0.46%)とした。S梁の上フランジには、頭付スタッドφ13mmを溶接し、梁端から梁せいの3倍の位置まで厚さ70mmの床スラブを設けた。床スラブのコンクリート強度はFc36とした。
F60はS梁の曲げ降伏を想定しており、RC柱のコンクリート強度はFc60である。柱面からカバープレートまでのRC部分を柱梁接合部とみなすと、柱梁接合部は、せい620mm、幅350mmとなる。一方、S36は、柱梁接合部のせん断破壊を想定し、柱および柱梁接合部のコンクリート強度を床スラブと同じFc36とした。その他の仕様はF60と共通である。
表2、表3にコンクリートと鋼材の材料試験結果をそれぞれ示す。
Figure 2015059408
Figure 2015059408
(2)加力および計測方法
柱上部の油圧ジャッキにより一定軸力N(1,000kN)を作用させ、左右の油圧ジャッキの変位制御により梁に逆対称の荷重QGを載荷した。加力ルールは、折返し変形角Rを±2.5, 5, 10(2回), 13.3(2回), 20, 40, 50[×10-3rad]とした正負漸増繰返し加力とした。各部に配置した変位計、および各部の鋼材に貼付けたひずみゲージにより、変形とひずみを計測した。
(3)実験結果
a)破壊状況および荷重-変形角関係
図10にそれぞれNF60、F60及びS36の荷重-変形角関係を示す。
NF60は、R=+3.7×10-3radで柱梁接合部にせん断ひび割れが確認された。R=+7.6×10-3radでは、柱梁接合部内のウェブが部分的に降伏ひずみに達し、その後R=+10×10-3radで梁端のフランジ部が降伏ひずみに達した。R=+15.6×10-3radではウェブが全面的に降伏ひずみに達し、荷重-変形角曲線の勾配が緩やかになりR=+40×10-3radで最大荷重を示した。最大荷重QGmaxは152kN、材料試験値による降伏点を用いた梁の全塑性曲げ強度QMPは143kNであり、QGmaxはQMPを上回っている。QGmaxのQMPに対する余裕率QGmax/QMPは1.07となった。荷重-変形角曲線は良好な復元力特性を示している。NF60の残留ひび割れ幅は、R=±10×10-3rad経験後で0〜0.05mm、R=±13.3×10-3rad経験後で0.05〜0.1mm、R=±20×10-3rad経験後で0.1〜0.25mmであった。
F60は、R=+1.0×10-3rad程度で床スラブに曲げひび割れが確認され、その後S梁とRC柱との連結部分の曲げひび割れが顕著に伸展する破壊経過を示した。R=+12.0×10-3radで固定プレートが先行して降伏ひずみに達し、その後R=+13.2×10-3radで梁端のフランジ部が降伏ひずみに達した。R=+34.5×10-3radで最大荷重127kNを示し、次の加力サイクルで固定プレートが破断して荷重が低下した。本試験体は梁曲げ降伏破壊を想定した試験体であるが、梁フランジが降伏する降伏曲げ強度(QMY=109kN)を上回ったものの、梁の全塑性曲げ強度(QMP=143kN)には至らず、余裕率QGmax/QMPは0.89となった。したがって、梁の全塑性曲げ強度を発揮させるためには、固定プレートの強度をより大きくする必要がある。
S36もF60と同様、S梁とRC柱の連結部分の曲げひび割れが顕著に伸展する破壊経過を示した。R=+11.1×10-3radで固定プレートが先行して降伏ひずみに達し、その直後のR=+11.5×10-3radで梁端のフランジ部が降伏ひずみに達した。R=+24.4×10-3radでは、十字型ウェブプレートが全面的に降伏ひずみに達した。R=+40×10-3radに最大荷重140kNを示し、次の加力サイクルのR=+50×10-3radに向かう途中の変形角で固定プレートが破断して荷重が低下した。余裕率QGmax/QMPは、0.98となった。S36は柱梁接合部破壊を想定した試験体であり、F60とは異なり十字形ウェブプレートの全面的な降伏を確認した。
図10(b)及び(c)に示したように、F60, S36の荷重-変形角曲線は、おおむね良好な復元力特性を示している。よって、固定プレートを適切に補強することでNF60と同等な耐力と変形性能が期待できると考えられる。
b)柱梁接合部内の高強度異形鉄筋のひずみ分布
R=+2.5から+20×10-3radにかけての各加力サイクルのピーク時における高強度異形鉄筋のひずみ分布は、柱梁接合部内において傾きを有する直線状の分布を示しており、コンクリートとの付着を保持し、鉄骨梁の連結機構として機能していることが分かる。R=+20×10-3radにおけるF60, S36の高強度異形鉄筋のひずみ値は、引張応力側の柱面で最大となり、降伏ひずみの0.6〜0.7倍となった。一方、これに近接する固定プレートのひずみ値は、降伏ひずみの1.6〜1.9倍、梁フランジのひずみ値は2.2倍以上となった。
<実施例2>
固定部材(固定プレート)の強度確保を目的として行った片持ち形鉄骨梁の加力実験
(1)試験体
表4に試験体一覧を示す。試験体の形状は、FSN1及びFWN1が、図4(a)に示す形状に対応し、RSN1が図4(b)に示す形状に対応し、FSN2が図4(c)に示す形状に対応する。
Figure 2015059408
実験要因は、高強度異形鉄筋をS梁フランジに接合する固定プレートの補強方法である。試験体は、RC柱を模擬した、せい×幅=463×400mmのコンクリートスタブにS梁を接合した逆T形の片持ち梁の形状となっている。S梁の固定プレートから加力点までの距離h、S梁の断面(H-350x120x7x11)、およびS梁仕口部の仕様は、十字形架構試験体のものとほぼ同一となっているが、固定プレートに関しては、厚さを梁フランジ厚の1.1倍(PL-12, SM520C)、短辺の長さを梁せいの0.36倍に変更した。コンクリートスタブには、高強度異形鉄筋(2x6-D16, USD685A)と十字形ウェブプレートを模擬したPL-6(SM490A)の鋼板(以下、埋込み鋼板と呼ぶ)が埋込まれており、前者は固定プレートに、後者は梁ウェブにそれぞれ接合されている。本実験ではS梁端部のカバープレートを省略したため、固定プレートとこれに定着した高強度異形鉄筋のナット部分は、コンクリートスタブから露出した状態となっている。当該部のナット定着は、緩み防止と強度確保のためダブルナットとした。
FSN1は基本試験体であり、6-D16の高強度異形鉄筋を固定プレートの片側に一段配筋した接合方法となっている。FWN1は、FSN1に対し、高強度異形鉄筋と固定プレートをより強固に接合するために、固定プレートのコンクリート側にもナット(以下、裏当てナットと呼ぶ)を付加した試験体である。RSN1は、FSN1に対し、固定プレートの強度と剛性を向上させる目的で、固定プレートのコンクリート側の両縁にPL-9(SS400)の埋込み補強リブを溶接した試験体である。FSN2は、6-D16の高強度異形鉄筋を、梁フランジの両側に2段配筋した試験体である。これは、第2実施形態を想定した接合方法である。
表5に鋼材の材料試験結果を示す。
Figure 2015059408
(2)加力および計測方法
コンクリートスタブを反力床にPC鋼棒で固定し、水平方向に設置した油圧ジャッキで鉄骨梁上部の加力点を静的に加力した。加力ルールは、折返し変形角Rを±2.5, 5, 10, 13.3, 20, 40, 50, 100[×10-3rad] (各々1回)とした正負漸増繰返し加力である。各部に配置した変位計、および鋼材に貼付けたひずみゲージにより、各部の変形とひずみを計測した。
(3)実験結果
a)S梁仕口部の最終破壊状況
FSN1は、最大荷重時に水平補強リブと梁フランジの溶接部が破断した。当該部位が先行破壊し、荷重が低下したために、周辺部位の大きな変形等は見られなかった。FWN1は、高強度異形鉄筋で定着されてない側の固定プレートが、大きく曲げ変形した状態となった。固定プレートは、S梁の正負交番加力により繰返しの曲げ応力を受け、最大荷重時に固定プレートと梁フランジの溶接部が破断した。RSN1もFWN1と同様な固定プレートの変形が見られたが、埋込み補強リブによって固定プレートの曲げ変形が拘束されているために、変形量はFWN1ほど大きくならなかった。その一方で、埋込み補強リブの抜け出しに伴って生じたスタブ表面のコンクリートの損傷が顕著となった。また、梁フランジ・ウェブともに大きな座屈を生じた。FSN2は、高強度異形鉄筋を、梁フランジを挟んで二段配筋した接合方法となっているため、固定プレートの変形量は微小である。梁フランジ・ウェブに関しては、RSN1と同様に大きな座屈が生じた。
b)荷重と変形角の関係
図11に、それぞれの試験体の荷重-変形角関係を示す。同図には材料試験による降伏点を用いて計算したS梁の全塑性曲げ強度QMP(=142kN)、S梁フランジの縁応力度がそれぞれ長期および短期許容応力度に達したときの許容曲げ荷重QML(=67kN)、QMS(=101kN)をそれぞれ併記した。
各試験体の最大荷重は、正および負加力ともに梁の全塑性曲げ強度QMPを上回る値となった。各試験体の鋼材のひずみは、正および負加力ともに短期許容曲げ荷重QMSを超えた辺りから連続的に降伏に至っており、鋼材の降伏ひずみの発生傾向に関しては、試験体ごとの大きな差異はないといえる。各試験体の固定プレートの降伏ひずみ(◇印)に関しては、荷重-変形角曲線の勾配が緩やかになるQMP近傍での発生傾向が伺える。各試験体の荷重-変形角曲線は、RC部材に類似した復元力特性となった。以下、荷重-変形角曲線の正加力側についてその傾向を述べる。
FSN1は、QMP近傍で引張側の梁フランジ(FU2)が降伏し、次いで高強度異形鉄筋(BU3)、梁ウェブ(WU)、圧縮側の梁フランジ(FD2)、固定プレート(PU2)の順に降伏が生じた。その後、荷重-変形角曲線の勾配が緩やかになり、R=+40×10-3radで最大荷重169kNに達した。次サイクルのR=+32.3×10-3radで、水平補強リブと梁フランジの溶接部が破断し、荷重が低下した。
FWN1は、QMSを超えた辺りで梁ウェブ(WD)が降伏し、QMP近傍で固定プレート(PU2)、高強度異形鉄筋(BU3)および梁フランジ(FU2, FD2)が降伏した。その後荷重-変形角曲線の勾配が緩やかになり、R=+40×10-3rad辺りから、固定プレートの曲げ変形が大きく進行した。R=+66.7×10-3radで最大荷重182kNに達し、固定プレートと梁フランジの溶接部が破断した。FWN1のR=±40×10-3radに至るまでの荷重-変形角曲線は、FSN1のそれとほぼ同様な曲線となっている。
RSN1は、QMP近傍で引張側の梁フランジ(FU2)、梁ウェブ(WD, WU)、圧縮側の梁フランジ(FD2)、高強度異形鉄筋(BU3)、固定プレート(PU2)が続けて降伏し、荷重-変形角曲線の勾配が緩やかになった。R=+58.8×10-3radで最大荷重182kNに達し、梁が横座屈した。埋込み補強リブの抜け出しはR=±13.3×10-3rad辺りから顕著となった。
FSN2は、QMP近傍で梁ウェブ(WD)、固定プレート(PU2)、引張・圧縮の梁フランジ(FU2, FD2)、高強度異形鉄筋(BU3)が続けて降伏し、荷重-変形角曲線の勾配
が緩やかになった。R=+50×10-3radで最大荷重182kNに達し、S梁が横座屈した。固定プレートの変形量は、全加力サイクルを通して微小であった。
c)固定プレートの補強方法と最大荷重
表6に実験値の最大荷重QmaxとS梁の全塑性曲げ強度QMPの比較を示す。
Figure 2015059408
各試験体の最大荷重Qmaxは161〜194kN、Qmax時の部材変形角Rは40〜67×10-3radとなっている。正加力時のQmaxのQMPに対する余裕率Qmax / QMPは、基本試験体であるFSN1で1.19、これに裏ナットを付加したFWN1で1.28、固定プレートを埋込みリブで補強したRSN1で1.28、高強度異形鉄筋を二段配筋したFSN2で1.37となり、いずれの試験体のQmaxもQMPを上回った。固定プレートの補強方法の違いにより、最大荷重や固定プレートの変形状態、およびスタブコンクリートの損傷状況に差異が生じたが、試験体ごとに、それぞれの固定プレートの補強効果を確認できた。
<第1実施形態>
10…鉄筋コンクリート柱、11…鉄骨梁(11a〜11d:第1〜第4鉄骨梁)、12…十字形ウェブプレート、13…上側固定部材(13a〜13d:第1〜第4上側固定部材)、14…下側固定部材(14a〜14d:第1〜第4下側固定部材)、15…上側鋼棒材(15a、15b:第1上側鋼棒材、第2上側鋼棒材)、16…下側鋼棒材(16a、16b:第1下側鋼棒材、第2下側鋼棒材)、17…継手板、18…高力ボルト、19…主筋、20…帯筋、21…ウェブ、22…上フランジ、23…下フランジ、24…第1連結プレート(24a:第1鋼板、24b:第2鋼板)、25…第2連結プレート、26,30…固定プレート、27,31…水平補強リブ、28,32…鉛直補強リブ、29,33…孔、34,35…埋込み補強リブ、36…定着ナット、37…シース管、38…継手部、39…鉄骨ブレース、40…上側リングプレート、41…下側リングプレート
<第2実施形態>
50…鉄筋コンクリート柱、51…鉄骨梁(51a,51b:第1鉄骨梁、第2鉄骨梁)、52…第3鉄骨梁、53…連結プレート(53a,53b:第1鋼板、第2鋼板)、54…上側固定部材(54a,54b:第1上側固定部材、第2上側固定部材)、55…下側固定部材(55a,55b:第1下側固定部材、第2下側固定部材)、56…上側鋼棒材、57…下側鋼棒材、61…ウェブ、62…上フランジ、63…下フランジ
<従来技術>
101…鉄骨梁、102…鉄筋コンクリート柱、103…ふさぎ板、104…主筋、105…せん断補強筋、106…支圧板

Claims (8)

  1. コンクリート柱と鉄骨梁との接合構造であって、
    ウェブ、該ウェブの上端に結合した上フランジ及び該ウェブの下端に結合した下フランジを有し、水平方向に延在する第1鉄骨梁と、
    ウェブ、該ウェブの上端に結合した上フランジ及び該ウェブの下端に結合した下フランジを有し、前記第1鉄骨梁の延長線上に延在する第2鉄骨梁と、
    前記第1鉄骨梁のウェブ及び前記第2鉄骨梁のウェブの互いに対向する端部にその両端部が連結される第1連結プレートと、
    前記第1鉄骨梁の前記上フランジ及び前記下フランジの前記第1連結プレートが連結される側の端部に各々結合される第1上側固定部材及び第1下側固定部材と、
    前記第2鉄骨梁の前記上フランジ及び前記下フランジの前記第1連結プレートが連結される側の端部に各々結合される第2上側固定部材及び第2下側固定部材と、
    前記第1上側固定部材及び前記第2上側固定部材を互いに連結する第1上側鋼棒材と、
    前記第1下側固定部材及び前記第2下側固定部材を互いに連結する第1下側鋼棒材と、
    前記第1連結プレートを保持し、前記第1上側鋼棒材及び前記第1下側鋼棒材の各々を貫通させ、前記第1及び第2上側固定部材並びに前記第1及び第2下側固定部材が当接するコンクリート柱とを備えることを特徴とするコンクリート柱と鉄骨梁との接合構造。
  2. ウェブ、該ウェブの上端に結合した上フランジ及び該ウェブの下端に結合した下フランジを有し、水平方向に延在し、前記第1鉄骨梁及び前記第2鉄骨梁の延在方向に所定の角度を持って交差するように、前記コンクリート柱を貫通する、第3鉄骨梁を更に備え、
    前記第1連結プレートは、一端が前記第1鉄骨梁のウェブに連結され、他端が前記第3鉄骨梁のウェブに溶接される第1鋼板と、一端が前記第2鉄骨梁のウェブに連結され、他端が前記第3鉄骨梁のウェブに溶接される第2鋼板とを有することを特徴とする請求項1に記載のコンクリート柱と鉄骨梁との接合構造。
  3. 前記第1上側鋼棒材及び前記第1下側鋼棒材の各々は、上下2段に配列された複数の鋼棒材を有し、
    前記複数の鋼棒材の各々の両端部が、それぞれ、前記第1上側固定部材及び前記第2上側固定部材、又は前記第1下側固定部材及び前記第2下側固定部材に連結されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンクリート柱と鉄骨梁との接合構造。
  4. ウェブ、該ウェブの上端に結合した上フランジ及び該ウェブの下端に結合した下フランジを有し、その延長線が前記第1鉄骨梁及び前記第2鉄骨梁の延在方向に所定の角度を持って交差するように水平方向に延在する第3鉄骨梁と、
    ウェブ、該ウェブの上端に結合した上フランジ及び該ウェブの下端に結合した下フランジを有し、前記第3鉄骨梁の延長線上に延在する第4鉄骨梁と、
    前記第3鉄骨梁のウェブ及び前記第4鉄骨梁のウェブの互いに対向する端部にその両端部が連結される第2連結プレートと、
    前記第3鉄骨梁の前記上フランジ及び前記下フランジの前記第2連結プレートが連結される側の端部に各々結合される第3上側固定部材及び第3下側固定部材と、
    前記第4鉄骨梁の前記上フランジ及び前記下フランジの前記第2連結プレートが連結される側の端部に各々結合される第4上側固定部材及び第4下側固定部材と、
    前記第3上側固定部材及び前記第4上側固定部材を互いに連結する第2上側鋼棒材と、
    前記第3下側固定部材及び前記第4下側固定部材を互いに連結する第2下側鋼棒材とを更に備え、
    前記第2連結プレートは、前記コンクリート柱に保持され、
    前記第1連結プレートは、一端が前記第1鉄骨梁のウェブに連結され、他端が前記第2連結プレートに溶接される第1鋼板と、一端が前記第2鉄骨梁のウェブに連結され、他端が前記第2連結プレートに溶接される第2鋼板とを有し、
    前記第3及び第4上側固定部材、並びに前記第3及び第4下側固定部材は、前記コンクリート柱に当接していることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート柱と鉄骨梁との接合構造。
  5. 前記第1及び第2鉄骨梁の延在方向と前記第3及び第4鉄骨梁の延在方向とは直交しており、
    前記第1連結プレートと前記第2連結プレートとが結合して平面視で十字形を呈する十字形ウェブプレートを形成することを特徴とする請求項4に記載のコンクリート柱と鉄骨梁との接合構造。
  6. 前記コンクリート柱は、前記十字形ウェブプレートと、前記第1及び第2鋼棒材、又は前記第1及び第2鋼棒材が挿入されるシース管とが取り付けられたプレキャストコンクリートであり、前記十字形ウェブプレートの各端部は、前記コンクリート柱から露出していることを特徴とする請求項5に記載のコンクリート柱と鉄骨梁との接合構造。
  7. 一端が前記コンクリート柱と前記第1〜第4鉄骨梁のいずれかとの接合部に取り付けられる鉄骨ブレースを更に備え、
    前記第1〜第4上側固定部材は、一体化されて前記コンクリート柱の側面を取り囲む上側リングプレートを形成し、
    前記第1〜第4下側固定部材は、一体化されて前記コンクリート柱の側面を取り囲む下側リングプレートを形成し、
    前記第1〜第4鉄骨梁と前記十字形ウェブプレートとの連結は、前記第1〜第4鉄骨梁のウェブと前記十字形ウェブプレートとの溶接によって行われ、
    前記第1〜第4鉄骨梁と前記第1〜第4上側固定部材との結合は、前記第1〜第4鉄骨梁の上フランジと前記第1〜第4上側固定部材との溶接によって行われ、
    前記第1〜第4鉄骨梁と前記第1〜第4下側固定部材との結合は、前記第1〜第4鉄骨梁の下フランジと前記第1〜第4下側固定部材との溶接によって行われることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のコンクリート柱と鉄骨梁との接合構造。
  8. 前記コンクリート柱は、前記第1及び第2鉄骨梁が接合する部分において柱せいが拡幅され、
    前記上側及び第1下側鋼棒材は、前記コンクリート柱に付着していることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載のコンクリート柱と鉄骨梁との接合構造。
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