JP2001123530A - 建物の柱脚接合金物とその接合構造 - Google Patents

建物の柱脚接合金物とその接合構造

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JP2001123530A
JP2001123530A JP30452099A JP30452099A JP2001123530A JP 2001123530 A JP2001123530 A JP 2001123530A JP 30452099 A JP30452099 A JP 30452099A JP 30452099 A JP30452099 A JP 30452099A JP 2001123530 A JP2001123530 A JP 2001123530A
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column
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JP30452099A
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Inventor
Nobuo Nishiyama
誕生 西山
Katsumune Nagai
克宗 永井
Minoru Endo
稔 遠藤
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基礎上に柱を簡単且つ強固に立設、固定でき
て耐振構造に優れた建物を築造し得る柱脚接合金物を提
供する。 【解決手段】 上底部と下底部とを一体に設けてなる断
面I型状の台座を基礎上に載置して該基礎から突出して
いるアンカーボルトの上端部を下底部の四方四隅部に設
けている取付孔に挿通してナットにより固定する一方、
上底部の互いに平行な2辺の縁部に縦長長方形状の一対
の垂直片の下端部を固定して上底部上に設置した柱の下
端部の互いに平行な2面に垂直片の対向面を添設し、こ
の状態で垂直片を螺子や釘等の留め具によって柱に固着
した構造としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は木造建築物におい
て、柱と基礎とを緊結するための柱脚接合金物とその接
合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から木造建築物において、基礎上に
柱を立設するには図10に示すように、基礎21上に土台22
を配設してこの土台22をアンカーボルト23により基礎21
に固定すると共に柱24を土台22上に立設して面一に連続
した柱24の下端部垂直面と土台22の垂直面とにかけてT
字型やL字型のかど金物25を当てがい、このかど金物25
を柱24と土台22とに釘打ちすることによって柱24を土台
22に固定した構造としている。また、木造3階建住宅等
のように高い耐力が必要な場合には、図11に示すよう
に、柱24の一側面と土台22の上面とに亘ってホールダウ
ン金物26を当てがい、このホールダウン金物26の下端部
をアンカーボルト23によって基礎21に固定すると共に該
ホールダウン金物26の垂直部を留め具27によって柱24の
下端部に固着した構造としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
かど金物25による柱24と土台22との接続構造では、かど
金物25による土台22に対する柱24の引抜耐力が小さいた
めに、低い壁倍率の耐力壁でよい住宅にしか採用するこ
とができないという問題点がある。このため、壁倍率が
4〜5倍の高い耐力壁が必要な住宅には、後者のように
引抜耐力が大きいホールダウン金物(引き寄せ金物)26
を使用しているが、このホールダウン金物26のブラケッ
ト部分が柱24の下端部垂直面から突出しているために、
例えば、幅が80mmのホールダウン金物26を使用した場
合、柱24への取付位置によっては、筋交いや筋交いプレ
ートの取付けの妨げとなって納まらない場合があった。
【0004】このような筋交いや筋交いプレートの納ま
りを可能にするために、基礎にアンカーボルトによって
柱脚接続金物を固着し、この柱脚接続金物に突設してい
る垂直片を柱の下端部に加工しているスリットに挿入し
たのち、ドリフトピンで固定した柱と基礎との接続構造
も採用されているが、柱脚接続金物の垂直片を挿入する
ためのスリットの加工に著しい手間と熟練を要するばか
りでなく、その加工精度によっては柱の施工性や緊結後
の耐力にばらつきが生じるという問題点があった。
【0005】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは柱に高度の加工を必
要とすることなく簡単且つ精度のよい施工を可能にする
と共に引抜耐力等の強度的に優れた柱と基礎との接続構
造を得ることができ、その上、筋交いの併用を可能にし
得ると共に安定した性能を保持し得る建物の柱脚接合金
物とその接合構造を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の建物の柱脚接合金物は、請求項1に記載した
ように、上面で柱の下端面を受止する上底部と下面を基
礎上に設置し且つ該基礎に固着したアンカーボルトに固
定するための複数個の孔を穿設してなる下底部とを一体
に設けてなる台座に、柱の下端部の互いに平行な2面に
添接する垂直片を立設し、これらの垂直片に柱に留め具
を固定するための複数個の取付孔を設けてなる構造を有
している。
【0007】上記請求項1に記載の柱脚接合金物におい
て、請求項2に係る発明は、上記垂直片を縦長長方形状
の金属板の下端に螺子棒を一体に固着してなる形状と
し、この垂直片の上記螺子棒を台座の上底部の端部に上
下方向に貫設している挿通孔に挿通してナットにより固
定するように構成したことを特徴としている。
【0008】さらに、請求項3に係る発明は、上記台座
の上底部上面に、柱の下端面に設けている穴に嵌合させ
る上側突起部を突設していることを特徴とし、請求項4
に係る発明は、上記台座の下底部下面に、基礎に埋設さ
せる下側突起部を一体に設けていることを特徴としてい
る。
【0009】また、請求項5に記載の発明は、建物の柱
と基礎との接合構造であって、建物の基礎上にアンカー
ボルトによって上記台座の下底部を固定していると共に
この台座の下底部の下面に突設している突起部を基礎に
埋設させてあり、さらに、この台座の上面に柱を立設し
て該柱の下端部の互いに平行な2面を上記台座から突設
している縦長長方形状の垂直片により挟着させた状態で
これらの垂直片を釘等の留め具によって柱に固着してい
ることを特徴としている。
【0010】
【作用】柱脚接合金物は基礎に固着したアンカーボルト
の上端部をその台座の下底部に設けている孔に挿通して
ナットにより固定される。従って、柱脚接合金物を基礎
に強固に固定し得ると共にアンカーボルトに台座を取付
ける際に、その高さ及び水平度を正確に調整したのち、
固定することができる。こうして基礎上に固定した柱脚
接合金物の台座の上面に柱を設置して台座上に緊結す
る。この緊結は、台座の上底部に左右又は前後方向に柱
の太さ間隔を存して立設している一対の垂直片間に柱の
下端部を挿入、介在させてこれらの垂直片を柱の下端部
における互いに平行な垂直2面に添接した状態とした
後、該垂直片に設けている複数個の取付孔を通じて柱に
留め具を打ち込むことにより行われる。
【0011】従って、柱に何等の加工を施すことなく一
対の垂直片による緊結が可能になると共に柱に引き抜き
方向の力が作用した場合に、垂直片を介して柱脚接合金
物の台座に強固に且つ均一に支持させることができる緊
結構造を得ることができる。その上、垂直片を筋交いや
筋交いパネルの施工に邪魔にならない柱の2面に添設し
ておくことができ、筋交いとの併用が可能となる。
【0012】さらに、一対の垂直片を台座と別体に形成
しておくことによって、保管や梱包或いは輸送等がし易
くなると共に、施工時には垂直片の下端に一体に設けて
いる螺子棒を台座の上底面に設けている挿通孔に挿通し
てナットにより簡単に固定することができ、その上、柱
の寸法精度にばらつきに関係なく、該柱に垂直片を釘等
の留め具によって強固に固定することができる。
【0013】また、台座の上底部上面の略中央部に上側
突起部を突設し、この上側突起部を柱の下端面に設けて
いる穴に嵌合させることによって、台座と柱との剪断耐
力が増大する。一方、台座の下底部下面に下側突起部を
一体に設け、この下側突起部を基礎に埋設させることに
よって、基礎と台座との剪断耐力が増大する。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な実施の形
態を図面について説明すると、図1は柱脚接合金具の一
実施例を示すもので、この柱脚接合金具Aは、建物の基
礎B(図2〜図4に示す)上に固定される台座1と、こ
の台座1の前後端面に下端部を一体に固着して台座1か
ら立設している一対の垂直片2、2とからなる。なお、
これらの台座1と垂直片2、2は鉄又はアルミ合金等の
金属材料から形成されており、後述する留め具8は釘、
ボルト、木ネジ、ラグスクリュー等の部材接合具を使用
している。
【0015】上記台座1は、一定厚みを有する長方形板
状の上下底部1a、1bを上下に一定間隔を存して対向させ
且つこれらの上下底部1a、1bの対向面における中央部間
を垂直な連結板部1cによって全長に亘って一体に連設し
てなる断面I型に形成されてあり、必要に応じて上下底
部1a、1bの対向面間を補強板片1dに一体に連結した構造
を有している。また、上底部1aの上面は柱Cの下端面全
面を設置し得る大きさに形成されている。一方、この上
底部1aと同一形状、同一大きさを有する下底部1bは、そ
の前後方向の幅を上記基礎Bの幅(厚み)に略等しく形
成していると共に四方隅部には上下面間に貫通したアン
カーボルト固定用孔3が穿設されている。さらに、この
下底部1bの下面中央部には適宜長さを有する短筒形状の
突起部4を下方に向けて垂直に突設している。
【0016】上記台座1における上底部1aに上記一対の
垂直片2、2を柱Cの互いに平行な前後2面間の太さ間
隔を存して上方に向けて平行に突設している。これらの
垂直片2、2は、一定厚みを有する縦長長方形状の金属
板からなり、一方の垂直片2の下端は上底部1aの前端面
一側部に溶接によって固着されていると共に他方の垂直
片2の下端は上底部1aの後端面他側部に溶接によって固
着されている。従って、これらの垂直片2、2は上底部
1aの長さ方向の中央部に対して互いに左右方向にずらし
た状態にして上底部1aに固着されている。また、これら
の垂直片2、2には厚み方向(前後方向)に貫通した留
め具取付孔5、5・・・5を上下左右に所定間隔毎に複
数個設けている。
【0017】なお、垂直片2、2の下端を溶接によって
上底部1aの前後端面に固着するには、図1では上底部1a
の前端面一側部と後端面他側部とに垂直片2の下端部の
嵌合孔部1e、1eを形成しておき、この嵌合孔部1e、1eに
垂直片2、2の下端部を挿嵌させて垂直片2、2を起立
状態に保持し、この状態にして嵌合孔部1e、1eの孔壁に
垂直片2、2の下端部をそれぞれ溶接しているが、この
ような嵌合孔部1e、1eを設けることなく、上底部1aの前
後端面の所定部分に垂直片2、2の下端部をそれぞれ直
接、溶接することによって上底部1aに一体に固着しても
よい。
【0018】このように構成した柱脚接合金物Aを用い
て、例えば、図2に示すように基礎B上に大きな開口部
からなる出入口を有する門型フレームを形成する場合に
おける該門型フレームの両側の柱施工方法を述べると、
この門型フレームの柱Cは、左右方向の揺れに対して門
型フレームが大きな耐力を発揮するように、断面形状が
上記台座1における上底部1aの平面形状に等しい横長長
方形状に形成されていると共に柱Cを設置すべき基礎B
は建物の両側耐力壁を施工する基礎B'の上面に対して図
5に示すように一段、低く形成されてあり、その平面形
状は上記台座1の下底部1bを全面的に設置し得る横長長
方形状に形成されている。そして、この基礎Bには台座
1の下底部1bの四隅部に穿設しているアンカーボルト固
定用孔3にそれぞれ対応させて複数本(4本)のアンカ
ーボルト7がその上端部を基礎Bの上面から突出させた
状態にして埋設されている。
【0019】まず、図6(b)に示すように、基礎Bか
ら突出しているこれらのアンカーボルト6の上端部にナ
ット7aを螺合させ、全てのナット7aの上端面に載置して
いる座金7bが同一水平面上になるようにナット7aの高さ
位置を調整する。なお、これらのナット7aは、該ナット
上の座金7bの上面が上記建物の両側耐力壁を施工する基
礎B'の上面と同一水平面上になるように螺合位置を調整
する。しかるのち、台座1の下底部1bの四隅部に設けて
いる上記アンカーボルト固定用孔3をこれらのアンカー
ボルト6にそれぞれ挿通させることにより、図6(c)
に示すように台座1の下底部1bの下面をナット7aの座金
7b上に受止させる。
【0020】この状態にすると、ナット7a上の座金7bか
ら上方のアンカーボルト6の上端部は台座1の下底部1b
から上下底部1a、1bの対向面間の空間部内に突出してあ
り、これらのアンカーボルト6の上端から図6(d)に
示すように、ナット7cを下底部1bの上面に螺締させて上
記ナット7aと共に下底部1bの四隅部を挟着させることに
より、台座1はその下底部1bの下面が上記建物の両側耐
力壁を施工する基礎B'の上面と同一水平面上の高さ位置
にして水平に保持される。
【0021】次いで、図6(e)に示すように、台座1
の下面と基礎Bの上面間の空間部に無収縮モルタルDを
打設、充填し、この無収縮モルタルDの硬化によって台
座1を基礎B上に一体に固定する。この際、台座1の下
底部1bの下面中央部に突設している突起部4が無収縮モ
ルタルD内に埋設され、基礎Bと台座1との剪断耐力が
増大した水平方向のずれ防止構造を構成している。
【0022】こうして台座1を基礎Bに固定したのち、
図2〜図4に示すように柱Cの下端部をこの台座1の前
後端面から突設している一対の垂直片2、2間に挿入し
てその下端面を台座1の上底部1aの上面に当接、受止さ
せると共に垂直片2、2を柱Cの下端部における前面一
側部と後面他側部とにそれぞれ添接した状態にし、これ
らの垂直片2、2に設けている留め具取付孔5に留め具
8を柱Cの太さ方向に中程乃至端部に達するまで打ち込
んで垂直片2、2を柱Cの前後面に強固に固着し、柱C
を台座1上に固定するものである。
【0023】このように、建物の基礎B上にアンカーボ
ルト6によって柱脚接合金物Aの台座1の下底部1bが強
固に緊結、固定されていると共にこの台座1の下底部1b
の下面中央部に下方に向けて突設している突起部4が、
下底部1bの下面と基礎Bの上面間の空間部に無収縮モル
タルDを打設して硬化させることにより建物の両側耐力
壁を施工する上記基礎B'の上面と同一高さまで達した基
礎内に埋設されてあり、さらに、この台座1の上底部1a
の上面に柱Cを立設して該柱Cの下端部の互いに平行な
前後2面を上記台座の前後端面から突設している縦長長
方形状の垂直片2、2により挟着させた状態でこれらの
垂直片2、2を留め具8によって柱Cに固着することに
より、柱脚接合金物Aによる基礎Bと柱Cとの接合構造
が構成される。
【0024】この接合構造によれば、柱Cに何等の加工
を施すことなく柱脚接合金物Aの台座1上に該柱Cを簡
単且つ精度よく立設、固定し得ると共に柱Cの下端部に
おける平行な2面を台座1と一体の垂直片2、2によっ
て挟んだ状態でこれらの垂直片2、2を柱Cに留め具8
により固着しているから、地震発生時等において、柱C
に作用する引抜力が柱全体に均等にかかり、引抜耐力等
の強度に優れている上に、壁面内に上記垂直片2、2が
納まっているので、筋交いとの併用が可能となって強度
の大きい耐力壁を構成することができる。
【0025】その上、台座1は前後端面が長辺となる平
面横長長方形状に形成され、この台座1の上底部1aにお
ける前端面一側部に一方の垂直片2を、後端面他側部に
他方の垂直片2をそれぞれ突設しているので、これらの
垂直片2、2に設けている取付孔5から柱Cに留め具8
を打ち込んだ場合、前後側の留め具8が柱C内で突き当
たり状態となることなくすべての留め具8が柱Cの横幅
方向に間隔を存して打ち込まれた構造となるから、柱C
の強度に悪影響を及ぼすことはないのは勿論、柱Cの後
面側に建物の側壁を施工する際に、柱Cの後面における
他側部に固着した垂直片2が側壁の施工に邪魔になるこ
となく、この垂直片2と柱Cの後面一側端間の柱Cの後
面部に側壁の前端面を連設させることができる。
【0026】さらに、建物が地震等によって左右方向の
揺れが生じた場合、右方向の揺れに対しては柱Cの横幅
方向の中央に対して左側に固定している垂直片2により
その揺れ方向に対して大きな抵抗力を発生させることが
でき、左方向の揺れに対しては右側に固定している垂直
片2によりその揺れ方向に対して大きな抵抗力を発生さ
せることができて優れた耐震構造を得ることができる。
【0027】一方、上述したように、柱脚接合金物Aの
台座1における下底部1bの下面には突起部4を突設して
あり、この突起部4を基礎B側に埋設しているので、基
礎Bと台座1との剪断方向の耐力が向上し、地震発生時
における水平方向の振動によって台座1が水平方向にず
れるのを確実に防止することができる。なお、この突起
部4の形状は円筒状や円柱状に限らず、角筒状や角柱状
に形成しておいてもよく、また、一個に限らず、数個、
台座1の下底部1bから下方に突設しておいてもよい。
【0028】以上の実施例においては、台座1に前後一
対の垂直片2、2を一体に固着している柱脚接合金物A
を示したが、台座1に対してこれらの垂直片2、2を別
体に形成しておき、施工時に垂直片2、2を台座1に固
定するように構成しておいてもよい。図7はその実施例
を示すもので、一対の垂直片2A、2Aは、下端に螺子棒9
の上端部を溶接によって一体に固着している縦長長方形
状の金属板からなる一方、台座1の上底部1aの前端一側
部と後端他側部とに上下方向に貫通する垂直片取付用孔
10を設けてなり、これらの取付用孔10、10に垂直片2A、
2Aの下端に突設している上記螺子棒9を挿通し、該螺子
棒9にナット11を螺合させることによって垂直片2A、2A
をそれぞれ台座1の上底部1aに互いにその平坦な面を前
後に対向させた状態で立設、固定するように構成してい
る。
【0029】なお、上記垂直片取付用孔10は螺子棒9が
前後方向に移動調整可能なように螺子棒9よりも大径に
形成している。この場合、垂直片取付用孔10を前後方向
に長い長孔に形成しておいてもよい。また、台座1の下
底部1bに設けているアンカーボルト固定用孔3は、この
アンカーボルト固定用孔3にアンカーボルト6の上端部
を挿通させる際、上記螺子棒9の下端部が邪魔にならな
いように、下底部1bの前後両側部に設けている。その他
の構造は上記実施例と同様であるので、同一部分には同
一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0030】このように構成した柱脚接合金物A1によれ
ば、台座1と垂直片2A、2Aとは別体にして着脱可能に形
成しているので、保管や梱包等が容易であると共に輸送
その他の取扱性も良く、その上、使用時には台座1の下
底部1bを上記実施例と同様にして基礎Bに埋設したアン
カーボルト6に固定することにより基礎B上に緊結した
のち、台座1の上底部1a上に柱Cを設置し、しかるの
ち、台座1の上底部1aに設けている上記垂直片取付用孔
10、10に垂直片2A、2Aの下端螺子棒9をそれぞれ挿通し
て該螺子棒9を取付用孔10内で前後方向に僅かに移動さ
せることにより垂直片2A、2Aの対向面をそれぞれ柱Cの
下端部前後面に密接させる。
【0031】この状態にして螺子棒9をナット11により
下底部1bに固定すると共に、垂直片2A、2Aに設けている
複数個の留め具取付孔5に留め具8を柱Cの太さ方向に
中程〜端部に達するまで打ち込んで垂直片2、2を柱C
の前後面に固着するものである。このように、台座1上
に柱Cを設置したのち、垂直片2A、2Aの下端螺子棒9を
取付用孔10内で前後方向に移動させて垂直片2A、2Aの対
向面を該柱Cの前後面に密接させるものであるから、柱
Cの寸法精度のばらつきに関係なく、該柱Cを垂直片2
A、2Aに固定することができる。なお、この実施例にお
いても、台座1の下底部1bの下面には基礎Bに埋設させ
る突起部4が一体に設けられている。
【0032】次に、上記いずれの実施例においても、垂
直片2、2又は垂直片2A、2Aは、台座1の前後側に設け
て柱Cの下端部における前後面を挟むようにしてこの前
後面に固着するように構成しているが、台座1の左右両
側端部に設けて柱Cの下端部における両側面を挟むよう
にしてこの両側面に留め具8によって固着するように構
成してもよい。
【0033】図8はその一実施例を示すもので、一対の
垂直片2A、2Aは図7で示した上記実施例と同様にその下
端に螺子棒9の上端部を溶接によって一体に固着してい
る縦長長方形状の金属板からなる一方、台座1の上底部
1aの両側端部の中央に上下方向に貫通する垂直片取付用
孔10' 、10' を設けてなり、これらの取付用孔10' 、1
0' に垂直片2A、2Aの下端に突設している上記螺子棒9
を挿通し、該螺子棒9にナット11を螺合させることによ
って垂直片2A、2Aをそれぞれ台座1の上底部1aに互いに
その平坦な面を左右に対向させた状態で立設、固定する
ように構成している。
【0034】なお、上記垂直片取付用孔10' は螺子棒9
が左右方向(上底部1aの長さ方向)に移動調整可能なよ
うに螺子棒9よりも大径に形成している。この場合、垂
直片取付用孔10' を左右方向に長い長孔に形成しておい
てもよい。その他の構造は上記実施例と同様であるの
で、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略す
る。
【0035】このように構成した柱脚接合金物A2は、そ
の台座1の下底部1bを上記実施例と同様にして基礎Bに
埋設したアンカーボルト6に固定することにより基礎B
上に緊結したのち、台座1の上底部1a上に柱Cを設置
し、しかるのち、台座1の上底部1aに設けている上記両
側の垂直片取付用孔10' 、10' に垂直片2A、2Aの下端螺
子棒9をそれぞれ挿通して該螺子棒9を取付用孔10' 内
で前後方向に僅かに移動させることにより垂直片2A、2A
の対向面をそれぞれ柱Cの下端部両側面に密接させる。
【0036】この状態にして螺子棒9をナット11により
下底部1bに固定すると共に、垂直片2A、2Aに設けている
複数個の留め具取付孔5に留め具8を柱Cの太さ方向に
中程乃至端部に達するまで打ち込んで垂直片2A、2Aを柱
Cの両側面にそれぞれ固着するものである。このように
台座1上に柱Cを設置したのち、垂直片2A、2Aの下端螺
子棒9を取付用孔10' 内で左右方向に移動させて垂直片
2A、2Aの対向面を該柱Cの両側面にそれぞれ密接させる
ものであるから、柱Cの寸法精度のばらつきに関係な
く、該柱Cを垂直片2A、2Aに固定することができる。
【0037】なお、この実施例においても、台座1の下
底部1bの下面には基礎Bに埋設させる突起部4が一体に
設けられている。また、この突起部4を下側突起部とし
て台座1の上底部1aの上面中央部に適宜高さの短筒状又
は短柱状の上側突起部4Aを一体に突設しておいてもよ
い。この上側突起部4Aを設けている場合には、柱Cの下
面中央部にその下面から軸心方向に該突起部4Aを挿嵌さ
せる嵌合穴(図示せず)を設けておき、台座1上に柱C
を設置する際に、柱Cの該嵌合穴を上記突起部4Aに合わ
せてこの突起部4Aを嵌合穴に挿嵌させる。このように構
成すると、柱脚接合金物A2と柱Cとの水平方向の剪断耐
力が増大し、互いにずれが生じるのを確実に防止するこ
とができる。なお、このような突起部4Aを台座1の上底
部1aの前後端面に垂直片2、2を一体に設けている上記
実施例や、前後端面に垂直片2A、2Aを着脱自在に設けて
いる上記図7に示す実施例にも採用してもよい。
【0038】また、上記いずれの実施例においても、垂
直片2、2又は垂直片2A、2Aを柱Cの前後2面又は両側
2面に固着させるように構成しているが、柱Cの四方の
面に垂直片を固着させるように構成しておいてもよく、
要するに、柱Cの少なくとも平行する2面に固着させる
ように構成しておけばよい。
【0039】さらに、台座1は上下底部1a、1bを垂直な
連結板部1cによって一体に連結して断面I型形状に形成
しているが、図9に示すように、一定高さを有する平面
横長矩形状の鉄筋コンクリート製ブロックから台座1'を
形成しておいてもよい。この場合、この台座1'の四隅部
を下部の所定高さ部分を残して断面L字状に切欠くこと
によりアンカーボルト6の上端部を突出させる空間部12
に形成し、この空間部12に上面を臨ませている下端四隅
部を下底部1b' としてこの下底部1b' に上記アンカーボ
ルト6の上端部挿通孔3'を設けてあり、下底部1b' から
上方部を上底部1a' としてこの上底部1a' の前後端面に
複数個の留め具取付孔5を設けている垂直片2、2の下
端部を溶接等によって固着した構造を有している。な
お、この台座1'においても、下端に螺子棒9を一体に設
けている垂直片2A、2Aを着脱自在に取付ける場合には上
底部1a' に両側部に螺子棒9の挿通用孔を設けると共に
この挿通用孔9の開口下端を下底部1b' の下面から上方
部において下方に臨ませた構造に構成しておけばよい。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明の建物の柱脚接合金
物によれば、上面で柱の下端面を受止する上底部と下面
を基礎上に設置し且つ該基礎に固着したアンカーボルト
に固定するための複数個の孔を穿設してなる下底部とを
一体に設けてなる台座に、柱の下端部の互いに平行な2
面に添接する垂直片を立設し、これらの垂直片に柱に留
め具を固定するための複数個の取付孔を設けてなるもの
であるから、台座の下底部に設けている孔に、基礎に固
着したアンカーボルトの上端部を挿通してナットにより
固定することにより、台座を基礎に簡単且つ強固に固定
することができると共に台座の高さ及び水平度を正確に
調整したのち、固定することができる。
【0041】さらに、この台座に柱の下端部の互いに平
行な2面に添接する垂直片を立設しているので、これら
の垂直片間に柱の下端部を挿入、介在させた状態で該柱
を台座上に設置し、この柱の下端部の互いに平行な2面
に垂直片を留め具によって固着することにより、垂直片
を介して柱脚接合金物の台座に柱を強固に立設させるこ
とができ、柱の引抜耐力が極めて大きい接合構造を得る
ことができるものであり、その上、上記一対の垂直片を
筋交いや筋交いパネルの施工に邪魔にならない柱の2面
に添設しておくことができ、筋交いとの併用が可能とな
るばかりでなく、柱に何等の加工を施すことなく一対の
垂直片による柱の緊結が可能となる。
【0042】また、請求項2に係る発明によれば、上記
垂直片を縦長長方形状の金属板の下端に螺子棒を一体に
固着してなる形状とし、この垂直片の上記螺子棒を台座
の上底部の端部に上下方向に貫設している挿通孔に挿通
してナットにより固定するように構成しているので、垂
直片と台座とを別体に形成しているから、保管や梱包或
いは輸送等がし易くなると共に、施工時には垂直片の下
端に一体に設けている螺子棒を台座の上底面に設けてい
る挿通孔に挿通してナットにより簡単に固定することが
でき、その上、柱の寸法精度にばらつきに関係なく、該
柱に垂直片を釘等の留め具によって強固に固定すること
ができる。
【0043】さらに、請求項3に係る発明によれば、台
座の上底部上面に、柱の下端面に設けている穴に嵌合さ
せる上側突起部を突設しているので、この上側突起部を
柱の下端面に設けている穴に嵌合させることによって、
剪断耐力の大きい台座と柱との接合構造を得ることがで
きと共に、請求項4に係る発明によれば、台座の下底部
下面に、基礎に埋設させる下側突起部を一体に設けてい
るので、この下側突起部を基礎に埋設させることによっ
て、基礎と台座との剪断耐力を著しく増大させることが
でき、耐震構造に優れた建物を築造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】柱脚接合金物の斜視図、
【図2】この柱脚接合金物による基礎と柱の接合構造を
示す簡略斜視図、
【図3】その要部の拡大斜視図、
【図4】その正面図、
【図5】基礎の一部分の簡略斜視図、
【図6】柱施工工程を示す正面図、
【図7】本発明の別な柱脚接合金物の斜視図、
【図8】本発明のさらに別な柱脚接合金物の斜視図、
【図9】台座が鉄筋ブロックよりなる柱脚接合金物の斜
視図、
【図10】従来例を示す簡略斜視図、
【図11】別な従来例を示す簡略斜視図。
【符号の説明】
1 台座 1a、1b 上下底部 2 垂直片 3 アンカーボルト固定用孔 4 下側突起部 5 留め具取付孔 6 アンカーボルト 8 留め具 9 螺子棒 10 螺子棒取付用孔 A 柱脚接合金物 B 基礎 C 柱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 稔 富山県東砺波郡井波町井波1番地の1 大 建工業株式会社内 Fターム(参考) 2D046 AA17 2E125 AA04 AA45 AB12 AC04 AC23 AG41 AG60 BB03 BB09 BB16 BB22 BC09 BD01 BD02 CA01 CA03 CA04 CA77 CA82 EA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面で柱の下端面を受止する上底部と下
    面を基礎上に設置し且つ該基礎に固着したアンカーボル
    トに固定するための複数個の孔を穿設してなる下底部と
    を一体に設けてなる台座に、柱の下端部の互いに平行な
    2面に添接する垂直片を立設し、これらの垂直片に柱に
    留め具を固定するための複数個の取付孔を設けているこ
    とを特徴とする建物の柱脚接合金物。
  2. 【請求項2】 垂直片は下端に螺子棒を一体に固着して
    いる縦長長方形状の金属板からなり、この垂直片の上記
    螺子棒を台座の上底部の端部に上下方向に貫設している
    挿通孔に挿通してナットにより固定するように構成して
    いることを特徴とする請求項1に記載の建物の柱脚接合
    金物。
  3. 【請求項3】 台座の上底部上面に、柱の下端面に設け
    ている穴に嵌合させる上側突起部を突設していることを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の建物の柱脚接
    合金物。
  4. 【請求項4】 台座の下底部下面に、基礎に埋設させる
    下側突起部を一体に設けていることを特徴とする請求項
    1、請求項2又は請求項3に記載の建物の柱脚接合金
    物。
  5. 【請求項5】 建物の基礎上にアンカーボルトによって
    台座の下底部を固定していると共にこの台座の下底部の
    下面に突設している突起部を基礎に埋設させてあり、さ
    らに、この台座の上面に柱を立設して該柱の下端部の互
    いに平行な2面を上記台座から突設している縦長長方形
    状の垂直片により挟着させた状態でこれらの垂直片を留
    め具によって柱に固着していることを特徴とする建物の
    柱と基礎との接合構造。
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