JP3162699B2 - コンクリート部材における柱・梁接合部構造 - Google Patents

コンクリート部材における柱・梁接合部構造

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は門形にプレキャスト化されたコンクリート
部材の柱・梁接合部を補強した、コンクリート部材にお
ける柱・梁接合部構造に関するものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
厚さに対して相対的に幅が大きい偏平な柱と梁とから
門形にプレキャスト化されたコンクリート部材は構造体
の多くの部分を工場生産に依存でき、現場では組み立て
るのみで構築が行える等の利点より特に狭隘な敷地に建
物を建てる場合等に多用されている。
このコンクリート部材は建物の内部に柱型や梁型を出
さないことを目的として、薄肉断面の柱と梁から適当な
幅寸法でユニット化された状態で製作され、幅方向と高
さ方向に連続的に組み立てられ、各ユニットが緊張材で
互いに連結されて柱と梁が連続することによりフラット
な壁とスラブを形成し、壁式ラーメン構造の構造体を構
成するもので、現場打ちコンクリート造の構造体と同等
の耐力が確保されながら、施工の単純化により工期の短
縮化を実現できることに加え、敷地条件の制約を克服し
て建設し得る等、多くの利点を持っている。
しかしながら、このコンクリート部材は薄肉化される
一方、高応力が作用する柱と梁の接合部に耐力と剛性の
確保上、ハンチを形成することが従来不可欠となってお
り、その存在を前提とした設計が行われているが、立面
計画上は、ハンチの存在が室内の入隅部の天井高を犠牲
にし、空間の利用効率上の妨げとなっている。
また柱・梁接合部の補強は通常、柱から接合部まで延
長される柱主筋回りのフープにより行われるが、このフ
ープによる補強では、接合部における曲げモーメントに
よるコンクリートの亀裂発生を防止することはできず、
その効果は余り期待できない。
この発明は上記背景より、ハンチを不在化しながら補
強効果の高いコンクリート部材の接合部構造を提案する
ものである。
〔課題を解決するための手段〕
ハンチは梁端部の断面を拡大することによりその剛性
と曲げモーメントに対する抵抗力を確保する目的で形成
されるが、同時に接合部の水平断面も拡大される結果、
水平力作用時のせん断耐力を高める効果を持っている。
柱・梁接合部は鉛直荷重による曲げモーメントと水平
力によるせん断力が大きくなる箇所であるため、これら
の力に対して十分な抵抗力を保有させる必要があり、特
にせん断力による斜張力によって接合部にはせん断破壊
が生じ易いためこれに対する補強が必要である。
そこで本発明では柱・梁接合部に、偏平な断面形状の
柱と梁の幅方向に軸を向けて鋼管や角形鋼管を配置し、
柱、または梁のコンクリート中に鋼管や角形鋼管を埋設
してその内部にコンクリートを充填させることにより、
鋼管や角形鋼管にせん断力を負担させ、コンクリートの
負担応力を低減させると共に、接合部において鋼管や角
形鋼管内に存在するコンクリートを鋼管や角形鋼管によ
って拘束し、コンクリートの亀裂発生を防止する。
鋼管や角形鋼管によるコンクリートの拘束効果によっ
てコンクリート自身の耐力が上がる結果、ハンチが不在
になり、その分、入隅部の天井高が拡大する。
コンクリート部材は、厚さに対して相対的に幅の大き
い偏平な断面形状で製作されたプレキャストコンクリー
トの柱と梁から門形状に形成され、高さ方向及び幅方向
に連続的に組み立てられることで構造物を構成する。
コンクリート部材は柱の上端が梁の天端より上方へ立
ち上がった、H形に近い立面形状をし、高さ方向に積み
上げられて互いに連結される際の継手位置が比較的応力
の小さい、接合部を外した位置に設けられる。
柱と梁は両者を貫通するPC鋼材により圧着接合される
ことによりコンクリート部材を形成する。
柱と梁のいずれか一方の接合部に鋼管や角形鋼管が埋
設されていることと、コンクリート部材が柱と梁の圧着
接合によって形成されることから、コンクリート部材の
製作は柱と梁を直交させて配置することと、PC鋼材の挿
通と圧着接合のみによって行われる。
〔実施例〕
この発明は偏平な、すなわち長方形断面の柱Cと梁B
とから第5図に示すような門形ラーメンの立面形状をし
たプレキャストコンクリート製のコンクリート部材1の
柱Cと梁Bとの接合部に補強部材として鋼管,もしくは
角形鋼管2を配置して接合部を補強したものである。
コンクリート部材1は第1図〜第4図に示すように柱
Cと梁Bを独立してプレキャスト化した後、PC鋼材3に
よる圧着接合により一体化することにより製作され、第
6図に示すように幅方向及び高さ方向に連続的に組み立
てられて建物の躯体を構成する。
柱Cと梁Bを一体化したとき、コンクリート部材1,1
を高さ方向に積み上げて互いに連結する際の継手位置が
比較的応力の小さい、接合部を外した位置に設けられる
よう、コンクリート部材1は柱Cの上端が梁Bの天端よ
り上方へ立ち上がった、H形に近い立面形状に形成され
る。
第1図〜第4図は角形鋼管2を使用した場合の実施例
を示すが、角形鋼管2,もしくは鋼管はその軸が柱Cの幅
方向を向いて配置され、予め柱C、または梁B内に埋め
込まれることで角形鋼管2,もしくは鋼管の内部にコンク
リートが充填される。柱C、または梁B内には軸方向
(長さ方向)にPC鋼材3が挿通して柱Cと梁Bを貫通し
ており、柱Cと梁Bはこの両者を貫通するPC鋼材3によ
って圧着接合される。
第1図,第2図は柱Cが接合部を通る形で柱Cと梁B
を接合した場合、第3図,第4図は梁Bが接合部を通る
形で柱Cと梁Bを接合した場合であり、図示するように
PC鋼材3による接合の場合は継手目地に目地モルタル4
を充填してその緊張が行われ、一体化される。
また柱Cを貫通させる場合、実施例ではPC鋼材3を角
形鋼管2の側面に定着しているが、この定着部回りには
柱Cと梁Bの接合後、後打ちモルタル7が充填される。
第2図に示す実施例は梁Bの中間部に切欠きbを形成
し、この切欠きbにPC鋼材3の一端を定着した場合であ
る。
角形鋼管2を使用する場合、各側面(フランジ)がそ
れぞれの面に平行な方向のせん断力を負担することにな
り、同時に接合部において角形鋼管2の内部に充填され
ているコンクリートを拘束する役目を持つ。この拘束効
果の結果、接合部に働く曲げモーメントによる亀裂の発
生やその進展が有効に防止される。
第4図は接合部を外した柱C側と梁B側にも角形鋼管
2や鋼管を配置した場合の実施例を示す。
〔発明の効果〕 プレキャストコンクリートの柱と梁から門形状に形成
されるコンクリート部材において、接合部に補強部材と
して鋼管や角形鋼管を配置し、鋼管や角形鋼管に、接合
部に働くせん断力を負担させるため、接合部が有効に補
強され、ハンチを不在にできる結果、室内空間が拡大さ
れ、その居住性を高めることが可能となる。
また接合部において鋼管や角形鋼管内に存在するコン
クリートが鋼管や角形鋼管によって効果的に拘束される
ため、曲げ破壊による亀裂の発生とその進展を防止する
ことができる。
コンクリート部材は柱と梁の圧着接合によって形成さ
れ、柱と梁のいずれか一方の接合部に鋼管や角形鋼管が
埋設されているため、柱と梁を直交させて配置すること
と、PC鋼材の挿通と圧着接合のみによってコンクリート
部材を製作することができる。
加えてコンクリート部材は柱の上端が梁の天端より上
方へ立ち上がった、H形に近い立面形状をするため、コ
ンクリート部材を高さ方向に積み上げて連結する際の継
手を比較的応力の小さい、接合部を外した位置で行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本発明の実施例を示した縦断面図、第
5図はコンクリート部材を示した斜視図、第6図はコン
クリート部材の組み立ての様子を示した斜視図である。 1……コンクリート部材、C……柱、B……梁、2……
角形鋼管、3……PC鋼材、4……目地モルタル、7……
後打ちモルタル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−70921(JP,A) 実開 昭63−14704(JP,U) 実開 昭58−188406(JP,U) 特公 昭56−20414(JP,B1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚さに対して相対的に幅の大きい偏平な断
    面形状で製作されたプレキャストコンクリートの柱と梁
    から門形状に形成され、高さ方向及び幅方向に連続的に
    組み立てられて構造物を構成する、プレキャストコンク
    リート製のコンクリート部材において、コンクリート部
    材は柱の上端が梁の天端より上方へ立ち上がったH形に
    近い立面形状をし、柱、または梁のいずれか一方の接合
    部内に、軸が柱、または梁の幅方向を向いて鋼管,もし
    くは角形鋼管が配置され、柱、または梁のコンクリート
    中に埋設されて鋼管,もしくは角形鋼管の内部にコンク
    リートが充填されており、柱と梁は両者を貫通するPC鋼
    材により圧着接合されているコンクリート部材における
    柱・梁接合部構造。
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JPS6314704U (ja) * 1986-07-15 1988-01-30

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