JP3064764U - 木造建築物の基礎部分の補強構造及びその補強金具 - Google Patents

木造建築物の基礎部分の補強構造及びその補強金具

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JP3064764U JP1999004185U JP418599U JP3064764U JP 3064764 U JP3064764 U JP 3064764U JP 1999004185 U JP1999004185 U JP 1999004185U JP 418599 U JP418599 U JP 418599U JP 3064764 U JP3064764 U JP 3064764U
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正明 牧野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 木造建築物の基礎部分の補強を確実に行な
え、特に既設の建物等に対して家屋内部側から確実に基
礎部分の補強工事を行えて耐震性を向上させ得る木造建
築物の基礎部分の補強構造及び補強金具を提供する。 【構成】 木造建築物の基礎12と基礎12上に横方向
に設けられた土台14と土台に直角状に立ち上げて固定
される柱16の家屋内面側においてすべてにまたがって
設けられ、基礎12と土台14と柱16のそれぞれに対
応する位置にねじ止め用の孔18a...を有する金属
板体からなる補強金具を建物の内部側からねじ止めして
これらの連結強度を補強してなる木造建築物の基礎部分
の補強構造から構成される。家屋内から補強工事を行え
るから既設の建物の増築、改築時でも基礎部分の補強を
行ない、建物の耐震性を向上させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は木造建築物の基礎部分に取り付けられる木造建築物の基礎部分の補強 金具に関する。
【0002】
【考案の属する技術分野】
従来の木造建築物としての家屋は、例えば図30に示すように、コンクリート 製の布基礎Kの上面に横方向に長く土台Dを固定し、その土台の上面から直角状 に柱Pを立設させて駆体の骨組を構成するようにしている。そして、土台Dと柱 Pに近接して根太Nを配置させて固定し、根太上面に床板Yを張って床組を構築 している。さらに、耐震性を確保するために土台や柱等をかすがいやボルト・ナ ット締め等で固定する方法が用いられている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
一方、1994年に阪神大震災が起こる等、強い地震が起こる度に建築物を支 える土台の上の柱が傾いたり、倒壊に至る家屋があり、その度に高い耐震構造の 家屋の構築が検討される。特に、築造してある程度の年月を経過した既設の家屋 では、どうしてもかすがいやボルト締め等の固定部分が弱体化することは否定で きない。そして、既設の家屋の改築や、増築時に建築物の駆体そのものについて 耐震性の補強工事を施すことは従来困難とされており、よって既設の建物の基本 構造の補強を行なえるような器具の出現が待望されていた。
【0004】 本考案は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その一つの目的は、 木造建築物の基礎部分の補強を確実に行なえ、特に既設の建物等に対して家屋内 部側から確実に基礎部分の補強工事を行えて耐震性を向上させ得る木造建築物の 基礎部分の補強構造を提供することである。また、本考案の他の目的は、簡単な 構造で、既設あるいは新築木造住宅の内部から家屋の基礎部分に固定され、木造 建築物の駆体自体を強固に補強し得る木造建築物の基礎部分の補強金具を提供す ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案は、木造建築物の基礎12と基礎12上に 横方向に設けられた土台14と土台に直角状に立ち上げて固定される柱16の家 屋内面側においてすべてにまたがって設けられ、基礎12と土台14と柱16の それぞれに対応する位置にねじ止め用の孔18a、18b、18c...を有す る金属板体からなる補強金具を建物の内部側からねじ止めしてこれらの連結強度 を補強してなる木造建築物の基礎部分の補強構造から構成される。
【0006】 また、本考案は、木造建築物の基礎12と基礎上に横方向に設けられた土台1 4と土台に直角状に立ち上げて固定される柱16の家屋内面側においてすべてに またがって設けられる金属板体からなり、それぞれに対応する位置にねじ止め用 の孔18a、18b、18c...を有する木造建築物の基礎部分の補強金具1 0から構成される。
【0007】 また、基礎12と土台14に連続して密着当接するように第1段差部20が設 けられてなることとしてもよい。
【0008】 また、柱16の基部に近接して配置される根太26表面に柱16への当接部か ら連続して密着当接するように第2段差部28が設けられてなることとしてもよ い。
【0009】 また、土台14と柱16との隅角部に三角状に跨がるように基礎12と土台1 4にまたがる直状部からく字状に曲折したく字折曲部38を有することとしても よい。
【0010】 また、柱16の基部に近接して配置される根太26表面に当接する横当接部4 2を有し、全体としてL字板状に形成されてなることとしてもよい。
【0011】 また、本考案は、木造建築物の基礎12と基礎上に横方向に設けられた土台1 4と土台に直角状に立ち上げて固定される柱16とのすべてにまたがって設けら れる金属板体からなり、柱16の基部に近接し土台14の長手方向に沿うように 根太26が配置され、金属板体はすくなくとも根太26と基礎12とに当接し、 これらの当接部分のそれぞれに対応する位置にねじ止め用の孔18a、18b、 18c...を有する木造建築物の基礎部分の補強金具から構成される。
【0012】
【実施例及び考案の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて実施の形態とともに本考案の好適な実施例を説明す る。図1ないし図3は本考案の第1実施例に係る木造建築物の基礎部分の補強金 具(以下「補強金具」という)10aを示しており、図において、ある程度の厚 さを備えた布基礎からなるコンクリート壁基礎12が地盤に縦方向に固定され、 その上面に木材の角柱状の土台14が横たえられた状態で図示しないアンカーボ ルト等により密着して固定されている。そして、さらに、この土台14の上面に 縦に木材等からなる角柱状の柱16が例えばかすがい等により直角状に立設固定 されている。
【0013】 図1、3において、基礎12と、土台14と、柱16とは基礎の内部側100 について面一状に配置されている。本考案において、これらの基礎部分にわたっ て補強金具10aが取りつけられている。補強金具10aは、基礎12と、基礎 上に横方向に設けられた土台14と、土台に直角状に立ち上げて固定される柱1 6とのすべてにまたがるように設けられた金属板体からなる。
【0014】 実施例において、補強金具10aは縦長の金属製矩形板からなり、基礎12、 土台14及び柱16のそれぞれに対応する位置に3個のねじ止め用の孔18が穿 孔されている。これによって、図1、3に示すように、基礎12に対応する孔1 8aには例えばコンクリート用スクリュねじ部材S1がねじ込まれて固定され、 さらに、土台14及び柱16にはそれぞれ木質用のスクリュねじ部材S2がねじ 込まれて家屋の基礎の内側からこれら木造建築物の基礎部分の主要な駆体構築部 材を同時に固定することとなる。このように、基礎と土台と柱を1個の補強金具 で固定するから連結による強度が高くなり、建築物駆体の補強を行なうことがで きる。よって、ボルト・ナット等による締着と異なり、既設の木造建築物であっ て床板の取り外し等により屋内側からのみの作業で耐震工事を行うことが可能と なる。なお、実施例では長矩形の金属板材としているが、これに限定されるもの ではなく、対応する位置にねじ止め用孔18を備えておれば板の形状は任意の形 状としても良い。
【0015】 次に、図4、5、6を参照しつつ本考案の第2実施例に係る補強金具について 説明するが、第1実施例と同一部材には同一符号を付し、その説明を省略する。 この実施例では、土台14と柱16の幅が同じで、それらの幅は基礎12の上面 の幅よりも小さいもので基礎部分を構成した場合に適用される。実施例において 、第2補強金具10bでは、基礎12と土台14に連続して密着当接するように 第1段差部20が設けられている。すなわち、この補強金具10bは基礎12部 分に当接する基礎当接部22と、基礎当接部22に直角状に折り曲げられた第1 段差部20と、第1段差部からさらに直角状に折り曲げられ、第1段差部20の 面に沿うように位相をずらせてこの第1段差部20から差し違い状に設けられた 土台・柱当接部24とから形成されている。そして、これらは図5のように正面 視では縦長の長矩形状に形成されており、基礎当接部22にねじ止め用孔18a が穿孔されるとともに、土台・柱当接部24のそれぞれ土台に当接する部分にね じ止め用孔18b、柱に当接する部分にねじ止め用孔18cがそれぞれ穿孔され ている。
【0016】 第1段差部20の段差底面は基礎上面より幅狭のぶんだけ土台14が後退した 部分に相当する部分の基礎上面に密着当接する。これによって、土台14と柱1 6の幅が同じで、それらの幅は基礎12の上面の幅よりも小さいもので基礎部分 を構成した場合においても、第1段差部20が基礎上面に密着当接し、補強金具 10b全体が連続的に基礎12、土台14及び柱16に当接するからこれらの建 築物の基礎部分の補強力が高く、建築物の耐震性向上を達成し得る。
【0017】 次に、図7、8、9を参照しつつ本考案の第3実施例に係る補強金具について 説明するが、第1実施例と同一部材には同一符号を付し、その説明を省略する。 この実施例では、補強金具10cは、柱16の基部に近接して床板支持用等の根 太26が土台14の長手方向に沿うように配置されている場合に適用される。こ の実施例では、根太26の表面に土台14への当接部から連続して密着当接する ように第2段差部が設けられている。
【0018】 図8において、補強金具10cは正面視略T字状に形成された金属製板体から 構成されており、基礎12と土台14に連続して密着当接するように長四角状の 基礎・土台当接部30が縦に設けられ、この基礎・土台当接部30に接続して第 2段差部28が設けられ、この第2段差部28に接続してさらに根太の表面に当 接する根太当接部32が設けられている。このように、柱に近接して根太26が 配置されている場合に土台14から根太26の表面に迂回して当接するようにし 、さらに、基礎・土台当接部30の基礎部分にねじ止め用孔18aを穿孔し、土 台当接部分にねじ止め用孔18bを、また、根太当接部分にはこの根太を介して 間接的に補強金具10cが柱に跨がっているから、孔18cを穿孔させている。 これによって、孔18a、18bとともに、根太当接部分には長いスクリュねじ を用いることにより、根太の厚みを貫通してその背面側の柱まで突入させてねじ 込むことにより、これらの基礎部分の構造材を同時に連結固定するから高耐震性 の補強を行なうことができる。
【0019】 次に、図10、11、12を参照しつつ本考案の第4実施例に係る補強金具に ついて説明するが、第1実施例と同一部材には同一符号を付し、その説明を省略 する。この実施例では、補強金具10dは、柱16の基部に近接して根太26が 配置され、かつ、土台14と柱16のそれぞれの板厚が基礎12の壁厚よりも小 さな場合に適用される。実施例において、基礎12と土台14との接合部分には 第1段差部20が設けられ、土台14と根太26との段差部に第2段差部28が 設けられている。すなわち、根太26の表面に土台14への当接部から連続して 密着当接するように第2段差部28が設けられている。この場合は第2実施例の 柱の基部分に根太が取りつけられた構造であり、基礎12と根太26の表面が面 一状に形成されるとともに、土台14部分が凹設しているからこの凹設に対応し て第1段差部が基礎上面と土台14の表面側との接続を行ない、さらに、第2段 差部が土台14と根太26との連続的な密着接続を行なう。実施例では根太表面 に当接する当接部32から接続してさらに柱側に第3段差部34が設けられ、か つ柱当接部36が同柱の表面側に密着当接するように設けられている。このよう に図1、2上、矩形の凹凸を形成するようになっており、基礎12、土台14、 根太26、柱16の表面に連続密着する。そして、基礎、土台、根太の当接部分 にねじ止め用孔18a、18b、18cを穿孔するとともに、柱当接部分にねじ 止め用孔18dを穿孔させ、根太当接部分にはこの根太を介して間接的に補強金 具10dが柱に跨がっているから、根太当接部分には長いスクリュねじを用いる ことにより、根太の厚みを貫通してその背面側の柱まで突入させてねじ込むこと により、これらの基礎部分の構造材を同時に連結固定し、高耐震性の補強を行な うことができる。
【0020】 次に、図13、14を参照しつつ本考案の第5実施例に係る補強金具について 説明するが、第1実施例と同一部材には同一符号を付し、その説明を省略する。 この実施例では、補強金具10eは、例えば基礎12と土台14の表面は面一状 に設置されており、かつ、建物の基礎部分、すなわちこの上面に横たえて固定さ れる土台14の隅角部において、その直角部分から柱16が垂直に立設されてい るような場合に適用される。実施例において、土台14と柱16との隅角部36 に三角状に跨がるように基礎12と土台14にまたがる直状部すなわち基礎・土 台当接部30からく字状に曲折したく字折曲部38を有している。そして、基礎 ・土台当接部30の基礎に当接する部分にねじ止め用孔18aが穿孔されるとと もに土台当接部分にねじ止め用孔18bが設けられ、さらに、柱当接部分にねじ 止め用孔18cが穿孔されている。このように1個の補強金具10eが基礎、土 台、柱に同時に跨がった状態で当接し、しかも各ねじ止め用孔を設けているから 家屋の内部側からスクリュねじ等を用いて簡単にしかも建築物の基礎部分につい て高い強度を保持し得るように補強工事を行うことができる。
【0021】 次に、図15、16、17を参照しつつ本考案の第6実施例に係る補強金具に ついて説明するが、第1実施例と同一部材には同一符号を付し、その説明を省略 する。この実施例では、補強金具10fは、土台14の幅は基礎12の上面の幅 よりも小さいもので基礎部分が構成され、かつ、建物の基礎部分、すなわちこの 上面に横たえて固定される土台14の隅角部において、その直角部分から柱16 が垂直に立設されているこの隅角部部分に適用される。実施例において、土台1 4と柱16との隅角部36に三角状に跨がるように基礎12と土台14にまたが る直状部すなわち基礎・土台当接部30からく字状に曲折したく字折曲部38が 設けられている。そして、基礎12上において土台14の狭幅分だけ基礎の表面 側から後退している部分に当接するように第1段差部20が設けられている。し たがって、この実施例では長板状の基礎当接部22から接続して第1段差部20 が設けられ、この第1段差部から斜めにく字状に折曲されて土台・柱当接部24 が形成され、これらの対応する部分に各孔18a、18b、18cが穿孔されて いる。これによって基礎12から段差状に土台14が小さな厚み部分だけ後退し て配置されているような場合でも基礎と土台が連続して密着し、かつ、く字折曲 部38により土台と柱を跨がって1個の補強金具10fが固定されるから駆体の 連結補強が確実に行なわれ、しかも、従来工事が困難であった家屋の内部側のみ からのスクリュねじのみによる補強工事を実現させる。
【0022】 上の第6実施例では家屋の内部側から見て右曲がりく字のく字折曲部38を有 する形態の補強金具について説明したが、この補強金具10fの変化例として例 えば図18、19、20に示すように、補強金具10fを図15ないし図17の 対称な形状の金具、すなわち、家屋内部側から見て左曲がりタイプのく字折曲部 を有するな補強金具としても良い。この場合には土台と柱の隅角が右に開放する ように形成されている場合であって、この右開放部分からく字折曲部で土台から 柱に跨がるように設ければ良いものである。この場合には、第6実施例と同様の 作用効果を奏することが可能である。
【0023】 次に、図21、22を参照しつつ本考案の第7実施例に係る補強金具について 説明するが、第1実施例と同一部材には同一符号を付し、その説明を省略する。 この実施例では、補強金具10gは、第4実施例と同様、柱16の基部に近接し て根太26が配置されている場合であって、根太26と基礎12の表面が面一状 に形成されている場合に適用される。この実施例では第4実施例と同様土台14 と柱16のそれぞれの板厚が基礎12の壁厚よりも小さくなっており、土台の厚 み分だけ土台部分が基礎や根太表面側から後退している。そして、この土台14 の後退した部分に土台と直角方向となる水平方向に大引き40が固定されている 。このように、この実施例では土台に大引き40が直角状に固定されているよう な場合に基礎12と土台14と柱16を同時に跨がらせるように配置させて、同 時に連結を確保する必要があるような場合に有効である。実施例において、基礎 に当接する四角長板状の基礎当接部22からそのままの平面を維持しながら上方 に立ち上がり後退した土台14の表面には当接せず土台の後退部分に空隙を形成 するようにして根太表面に接続されている。そして、根太表面に当接するように 根太表面の長手方向に沿って横当接部42が連接されており、これによって、補 強金具10gは全体としてL字板状に形成されている。そして、基礎当接部22 にねじ止め用孔18aが穿孔され、根太への当接部32には4個のねじ止め用孔 18eが設けられている。そして、根太当接部分にはこの根太を介して間接的に 補強金具10cが柱に跨がっているから、根太当接部分に長いスクリュねじを用 いることにより、根太の厚みを貫通してその背面側の柱まで突入させてねじ込む ことにより、これらの基礎部分の構造材を同時に連結固定し、高耐震性の補強を 行なうことができる。
【0024】 上の第7実施例では家屋の内部側から見て右曲がりに曲がるL字状の金具とし て説明したが、この補強金具10gの変化例として例えば図23、24に示すよ うに、補強金具10gの対称な形状の金具、すなわち、家屋内部側から大引き4 0を内側に巻き込むように左曲がりタイプのL字折曲部を有するな補強金具とし ても良い。
【0025】 次に、図25ないし図27を参照しつつ本考案の第8実施例に係る補強金具に ついて説明するが、第1実施例と同一部材には同一符号を付し、その説明を省略 する。この実施例では、補強金具10hは、基礎12と土台14と柱16は内面 側が面一状に形成され、柱16の基部に近接して根太26が配置されている。ま た、上方に立ち上げ設けられた柱16と直角状に土台14から水平方向に大引き 40が固定されている。そして、図27に示すように根太26の表面に土台14 への当接部から連続して密着当接するように第2段差部が設けられている。
【0026】 図において、補強金具10hは第2段差部28に接続されて根太表面に当接す るように根太表面の長手方向に沿って横当接部42が連接されており、これによ って、補強金具10hは全体としてL字板状に形成されている。そして、直状の 基礎・土台当接部30の基礎当接部分にねじ止め用孔18aが穿孔され、土台当 接部分にねじ止め用孔18bが穿孔されている。さらに根太への当接部32には 4個のねじ止め用孔18eが設けられている。そして、根太当接部分にはこの根 太を介して間接的に補強金具10hが柱に跨がっているから、根太当接部分に長 いスクリュねじを用いることにより、根太の厚みを貫通してその背面側の柱まで 突入させてねじ込むことにより、これらの基礎部分の構造材を同時に連結固定し 、高耐震性の補強を行なうことができる。
【0027】 次に、図28、図29を参照しつつ本考案の第9実施例に係る補強金具につい て説明するが、第1実施例と同一部材には同一符号を付し、その説明を省略する 。この実施例では、補強金具10iは、基礎の隅角部すなわち土台14の隅角部 であってその角部に柱16が直角状に立設され、かつ土台の厚みが基礎の壁厚よ りも小さく設定され、土台14は基礎の表面側から後退した部分を形成している 。そして、柱16の基部に近接して根太26が配置されている場合に適用される 。
【0028】 実施例において、基礎12と土台14との接合部分には第1段差部20が設け られ、土台14と根太26との段差部に第2段差部28が設けられている。すな わち、根太26の表面に土台14への当接部から連続して密着当接するように第 2段差部28が設けられている。この場合は第2実施例の柱の基部部分に根太が 取りつけられた構造であり、基礎12と根太26の表面が面一状に形成されると ともに、土台14部分が凹設しているからこの凹設に対応して第1段差部が基礎 上面と土台14の表面側との接続を行ない、さらに、第2段差部が土台14と根 太26との連続的な密着接続を行なう。
【0029】 そして、第2段差部28に接続されて根太表面に当接するように根太表面の長 手方向に沿って横当接部42が連接されており、これによって、補強金具10i は全体としてL字板状に形成されている。直状の基礎当接部22にねじ止め用孔 18aが穿孔され、土台当接部分にねじ止め用孔18bが穿孔されている。さら に根太への当接部32には4個のねじ止め用孔18eが設けられている。そして 、根太当接部分にはこの根太を介して間接的に補強金具10hが柱に跨がってい るから、根太当接部分に長いスクリュねじを用いることにより、根太の厚みを貫 通してその背面側の柱まで突入させてねじ込むことにより、これらの基礎部分の 構造材を同時に連結固定し、高耐震性の補強を行なうことができる。
【0030】 本考案の木造建築物の基礎部分の補強構造としては、基礎12と基礎12上に 横方向に設けられた土台14と土台に直角状に立ち上げて固定される柱16の家 屋内面側においてすべてにまたがって設けられ、基礎12と土台14と柱16の それぞれに対応する位置にねじ止め用の孔18a、18b、18c...を有す る金属板体からなる補強金具10を建物の内部側からねじS1、S2止めしてこ れらの連結強度を補強して木造建築物の基礎部分の補強を確実に行なう。特に、 家屋の内部側からコンクリート用スクリュねじあるいは大型木質ねじ等を用いて 補強工事を行えるので既設住宅その他の木造建築物の基礎部分の補強工事が行な え、耐震構造を実現し得る。
【0031】 本考案に係る木造建築物の基礎部分の補強金具は前記した実施例構成にのみ限 定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された考案の本質を逸脱 しない範囲において任意の改変を行っても良い。例えば、各ねじ止め用孔の個数 は2個以上の複数個穿孔させてよく、これによって、スクリュねじ止め個数を多 くすることによりより高い連結強度を保持させ得る。
【0032】
【考案の効果】
以上説明した様に、本考案に係る木造建築物の基礎部分の補強構造によれば、 木造建築物の基礎と基礎上に横方向に設けられた土台と土台に直角状に立ち上げ て固定される柱の家屋内面側においてすべてにまたがって設けられ、基礎と土台 と柱のそれぞれに対応する位置にねじ止め用の孔を有する金属板体空なる補強金 具を建物の内部側からねじ止めしてこれらの連結強度を補強してなることとする ことにより木造建築物の基礎部分の補強を確実に行なえるとともに、特に、家屋 の内部側からコンクリート用スクリュねじあるいは大型木質ねじ等を用いて補強 工事を行えるので既設住宅その他の木造建築物の基礎部分の補強工事が行なえ、 耐震構造を実現し得る。
【0033】 また、本考案に係る木造建築物の基礎部分の補強金具によれば、木造建築物の 基礎と基礎上に横方向に設けられた土台と土台に直角状に立ち上げて固定される 柱の家屋内面側においてすべてにまたがって設けられる金属板体からなり、それ ぞれに対応する位置にねじ止め用の孔を有するようにしたので、基礎と土台と柱 を1個の補強金具で跨がらせた状態で固定するから連結による強度が高くなり、 建築物駆体を強固に補強することが可能である。また、ボルト・ナット等による 締着と異なり、既設の木造建築物であって床板の取り外し等により屋内側からの みの作業で耐震工事を行うことが可能である。
【0034】 また、基礎と土台に連続して密着当接するように第1段差部が設けられてなる ようにすることにより、土台と柱の幅が同じで、それらの幅は基礎の上面の幅よ りも小さいもので基礎部分を構成した場合においても、第1段差部が基礎上面に 密着当接し、補強金具全体が連続的に基礎、土台及び柱に当接するからこれらの 建築物の基礎部分の補強力が高く、建築物の耐震性向上を達成することが可能で ある。
【0035】 また、柱の基部に近接して配置される根太表面に土台への当接部から連続して 密着当接するように第2段差部が設けられてなるようにすることにより、柱に近 接して根太が配置されている場合に土台から根太の表面に迂回して当接するよう にし、さらに、基礎部分や土台当接部分にねじ止め用孔を穿孔し、また、根太当 接部分にはこの根太を介して間接的に補強金具が柱に跨がっているから、孔を穿 孔させており、これによって、孔とともに、根太当接部分には長いスクリュねじ を用いることにより、根太の厚みを貫通してその背面側の柱まで突入させてねじ 込む結果、これらの基礎部分の構造材を同時に連結固定することとなり、高耐震 性の補強を確実に行なうことが可能である。
【0036】 また、土台と柱との隅角部に三角状に跨がるように基礎と土台にまたがる直状 部からく字状に曲折したく字折曲部を有するようにすることにより、例えば建物 の基礎部分あるいは土台の隅角部において、その直角部分から柱が垂直に立設さ れているような場合に、基礎と土台にまたがる直状部からく字状に折曲させたく 字折曲部の先端が柱に跨がって連接され、それぞれ、基礎部分、土台部分、柱部 分に対応する部分にねじ止め用孔が穿孔されから、1個の補強金具が基礎、土台 、柱に同時に跨がった状態で当接して家屋の内部側からスクリュねじ等を用いて 簡単にしかも建築物の基礎部分について高い強度を保持し得るように補強工事を 行うことができる。
【0037】 また、柱の基部に近接して配置される根太表面に当接する横当接部を有し、全 体としてL字板状に形成されているので、例えば柱の基部に近接して根太が配置 され、土台と直角方向となる水平方向に大引きが固定されているような場合に大 引きとの接合部分を迂回して基礎、土台、柱を連結させる必要があるような場合 に、基礎と土台と柱を同時に跨がらせるように配置させて、根太表面に当接する ように根太表面の長手方向に沿って横当接部を連接させるから、基礎や土台当接 部分とともに、根太当接部分に複数のねじ止め用孔を設け、根太当接部分に長い スクリュねじを用いることにより、根太の厚みを貫通してその背面側の柱まで突 入させてねじ込むことにより、これらの基礎部分の構造材を同時に連結固定し、 高耐震性の補強をしかも基礎の内部側すなわち、屋内側から行なうことができる 。
【0038】 また、本考案に係る木造建築物の基礎部分の補強金具によれば、木造建築物の 基礎と基礎上に横方向に設けられた土台と土台に直角状に立ち上げて固定される 柱とのすべてにまたがって設けられる金属板体からなり、柱の基部に近接し土台 の長手方向に沿うように根太が配置され、金属板体はすくなくとも根太と基礎と に当接し、これらの当接部分のそれぞれに対応する位置にねじ止め用の孔を有す ることとしたので、根太と基礎の表面が面一状に形成され土台と柱のそれぞれの 板厚が基礎の壁厚よりも小さくなって土台の厚み分だけ土台部分が基礎や根太表 面側から後退しこの土台の後退した部分に土台と直角方向となる水平方向に大引 きが固定されているような場合に、基礎と土台と柱を同時に跨がらせ根太表面に 当接するように根太表面の長手方向に沿って例えば横当接部を連接させて補強金 具を全体としてL字板状に形成させ、基礎当接部と根太への当接部に複数のねじ 止め用孔を設けることができるから、根太当接部分にはこの根太を介して間接的 に補強金具を柱に跨がらせた状態で根太当接部分に長いスクリュねじを用いるこ とにより根太の厚みを貫通してその背面側の柱まで突入させてねじ込むことによ り、これらの基礎部分の構造材を同時に連結固定し、高耐震性の補強を行なうこ とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係る木造建築物の基礎部
分の補強金具の取付状態を示す一部省略斜視説明図であ
る。
【図2】同補強金具の正面図である。
【図3】図1の一部省略縦断面説明図である。
【図4】本考案の第2実施例に係る木造建築物の基礎部
分の補強金具の取付状態を示す一部省略斜視説明図であ
る。
【図5】同補強金具の正面図である。
【図6】図4の一部省略縦断面説明図である。
【図7】本考案の第3実施例に係る木造建築物の基礎部
分の補強金具の取付状態を示す一部省略斜視説明図であ
る。
【図8】同補強金具の正面図である。
【図9】図7の一部省略縦断面説明図である。
【図10】本考案の第4実施例に係る木造建築物の基礎
部分の補強金具の取付状態を示す一部省略斜視説明図で
ある。
【図11】同補強金具の正面図である。
【図12】図10の一部省略縦断面説明図である。
【図13】本考案の第5実施例に係る木造建築物の基礎
部分の補強金具の取付状態を示す一部省略斜視説明図で
ある。
【図14】同補強金具の正面図である。
【図15】本考案の第6実施例に係る木造建築物の基礎
部分の補強金具の取付状態を示す一部省略斜視説明図で
ある。
【図16】図15の一部省略縦断面説明図である。
【図17】図15の他の部分の一部省略縦断面説明図で
ある。
【図18】本考案の第6実施例の対称形に係る木造建築
物の基礎部分の補強金具の取付状態を示す一部省略斜視
説明図である。
【図19】図18の一部省略縦断面説明図である。
【図20】図18の他の部分の一部省略縦断面説明図で
ある。
【図21】本考案の第7実施例に係る木造建築物の基礎
部分の補強金具の取付状態を示す一部省略斜視説明図で
ある。
【図22】図21の一部省略縦断面説明図である。
【図23】本考案の第7実施例の対称形に係る木造建築
物の基礎部分の補強金具の取付状態を示す一部省略斜視
説明図である。
【図24】図23の一部省略縦断面説明図である。
【図25】本考案の第8実施例に係る木造建築物の基礎
部分の補強金具の取付状態を示す一部省略斜視説明図で
ある。
【図26】同補強金具の正面図である。
【図27】図25の一部省略縦断面説明図である。
【図28】本考案の第9実施例に係る木造建築物の基礎
部分の補強金具の取付状態を示す一部省略斜視説明図で
ある。
【図29】図28の一部省略縦断面説明図である。
【図30】一般的な木造建築物の基礎部分の組付構造を
示す一部省略斜視説明図である。
【符号の説明】
10 木造建築物の基礎部分の補強金具 12 基礎 14 土台 16 柱 18 ねじ止め用孔 20 第1段差部 22 基礎当接部 24 土台・柱当接部 26 根太 28 第2段差部 30 基礎・土台当接部 32 根太当接部 36 隅角部 38 く字折曲部 40 大引き 42 横当接部

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木造建築物の基礎と基礎上に横方向に設
    けられた土台と土台に直角状に立ち上げて固定される柱
    の家屋内面側においてすべてにまたがって設けられ、基
    礎と土台と柱のそれぞれに対応する位置にねじ止め用の
    孔を有する金属板体空なる補強金具を建物の内部側から
    ねじ止めしてこれらの連結強度を補強してなる木造建築
    物の基礎部分の補強構造。
  2. 【請求項2】 木造建築物の基礎と基礎上に横方向に設
    けられた土台と土台に直角状に立ち上げて固定される柱
    の家屋内面側においてすべてにまたがって設けられる金
    属板体からなり、それぞれに対応する位置にねじ止め用
    の孔を有する木造建築物の基礎部分の補強金具。
  3. 【請求項3】 基礎と土台に連続して密着当接するよう
    に第1段差部が設けられてなる請求項2記載の木造建築
    物の基礎部分の補強金具。
  4. 【請求項4】 柱の基部に近接して配置される根太表面
    に土台への当接部から連続して密着当接するように第2
    段差部が設けられてなる請求項2または3記載の木造建
    築物の基礎部分の補強金具。
  5. 【請求項5】 土台と柱との隅角部に三角状に跨がるよ
    うに基礎と土台にまたがる直状部からく字状に曲折した
    く字折曲部を有する請求項2ないし4のいずれかに記載
    の木造建築物の基礎部分の補強金具。
  6. 【請求項6】 柱の基部に近接して配置される根太表面
    に当接する横当接部を有し、全体としてL字板状に形成
    されてなる請求項2ないし4のいずれかに記載の木造建
    築物の基礎部分の補強金具。
  7. 【請求項7】 木造建築物の基礎と基礎上に横方向に設
    けられた土台と土台に直角状に立ち上げて固定される柱
    とのすべてにまたがって設けられる金属板体からなり、
    柱の基部に近接し土台の長手方向に沿うように根太が配
    置され、金属板体はすくなくとも根太と基礎とに当接
    し、これらの当接部分のそれぞれに対応する位置にねじ
    止め用の孔を有する木造建築物の基礎部分の補強金具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7214025B1 (ja) 2022-03-15 2023-01-27 株式会社ポラス暮し科学研究所 柱と横架材との接合構造

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JP2023135355A (ja) * 2022-03-15 2023-09-28 株式会社ポラス暮し科学研究所 柱と横架材との接合構造

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