JP2001302855A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

Info

Publication number
JP2001302855A
JP2001302855A JP2000119481A JP2000119481A JP2001302855A JP 2001302855 A JP2001302855 A JP 2001302855A JP 2000119481 A JP2000119481 A JP 2000119481A JP 2000119481 A JP2000119481 A JP 2000119481A JP 2001302855 A JP2001302855 A JP 2001302855A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
resin composition
parts
wood flour
zeolite
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000119481A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Kuroda
實 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2000119481A priority Critical patent/JP2001302855A/ja
Publication of JP2001302855A publication Critical patent/JP2001302855A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】成形温度を高く設定した場合でも木粉の熱分解
による有機酸を無害化させ、金型などの金属部分の腐食
を低コストで防止することができる樹脂組成物を提供す
ることを目的としている。 【解決手段】オレフィン系樹脂100重量部に対して、
木粉が5重量部以上300重量部以下、ゼオライトが
0.1重量部以上25重量部以下の割合で含まれている
構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木粉を含有する樹
脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境負荷軽減の観点から、木質材
を加工する工場などで発生する木粉の再利用が強く望ま
れているため、このような木粉をフィラーとして樹脂中
に添加することがすでに行われている。また、特開昭6
3−139946号公報においては、このように木粉を
含む樹脂組成物を用いて成形品を成形しようとした場
合、成形時の高温下で木粉の熱分解により発生する、ギ
酸、酢酸などの有機酸による金型などの金属部分の腐食
を防止するために、有機酸を中和する酸化マグネシウム
が木粉とともに、樹脂中に添加された樹脂組成物も提案
されている。
【0003】しかし、酸化マグネシウムの場合、中和反
応が固相で行われるため、酸化マグネシウムを非常に細
かくして添加する必要があり、コストや手間の面で実用
的なものではない。また、容器包装リサイクル法による
包装容器類や一般からの家庭用樹脂成形品のリサイクル
が進む中で、オレフィン系樹脂の再利用は今後さらに重
要になる。
【0004】特に、リサイクル品は、樹脂を特定化でき
ず、成形時の条件管理も余裕のある設定が必要となり、
具体的には、射出温度も適正地より高めの設定地となら
ざるを得ない場合が多い。したがって、木粉をフィラー
として添加した場合、有機酸の発生が多くなる傾向にあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みて、成形温度を高く設定した場合でも木粉の
熱分解による有機酸を無害化させ、金型などの金属部分
の腐食を低コストで防止することができる樹脂組成物を
提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の請求項1に記載の発明にかかる樹脂
組成物(以下、「請求項1の樹脂組成物」と記す)は、
オレフィン系樹脂100重量部に対して、木粉が5重量
部以上300重量部以下、ゼオライトが0.1重量部以
上25重量部以下の割合で含まれている構成とした。
【0007】本発明の請求項2に記載の発明にかかる樹
脂組成物(以下、「請求項2の樹脂組成物」と記す)
は、オレフィン系樹脂100重量部に対して、木粉が5
重量部以上250重量部以下、茶の葉粉体が0.1重量
部以上50重量部以下の割合で含まれている構成とし
た。
【0008】本発明の請求項3に記載の発明にかかる樹
脂組成物(以下、「請求項3の樹脂組成物」と記す)
は、請求項1または請求項2の樹脂組成物において、オ
レフィン系樹脂として、ポリプロピレン,ポリエチレ
ン,エチレン−プロピレン共重合体から選ばれた少なく
ともいずれか1種を用いるようにした。本発明におい
て、木粉を構成する木の種類および木粉の粒径は、特に
限定されないが、たとえば、合板の切粉等のように一部
に接着剤等の合成樹脂がまざっていても舞わない。
【0009】請求項1の樹脂組成物において、木粉がオ
レフィン系樹脂100重量部に対して50重量部以上3
00重量部以下に限定される理由は、木粉が50重量部
未満では、木粉入りの外観として不満足であり、木粉の
再利用効果も不十分であり、300重量部を超えると樹
脂組成物全体の流動性が低くなり、成形が困難になるた
めである。また、ゼオライトが0.1重量部以上25重
量部以下に限定される理由は、ゼオライトが0.1重量
部未満では、ゼオライトの吸着効果が充分に発揮され
ず、25重量部を超えると、過剰添加になり、不要であ
るばかりか、得られる成形品の機械的強度が低下するた
めである。
【0010】さらに、請求項1の樹脂組成物において、
ゼオライトは、天然ゼオライトでも合成ゼオライトでも
構わない。
【0011】一方、請求項2の樹脂組成物において、木
粉がオレフィン系樹脂100重量部に対して50重量部
以上250重量部以下に限定される理由は、木粉が50
重量部未満では、木粉入りの外観として不満足であり、
木粉の再利用効果も不十分であり、300重量部を超え
ると樹脂組成物全体の流動性が低くなり、成形が困難に
なるためである。また、茶の葉が0.1重量部以上50
重量部以下に限定される理由は、茶の葉が0.1重量部
未満では、茶の葉の吸着効果および中和効果が充分に発
揮されず、50重量部を超えると、pHの上昇が大きく
過剰添加になり、不要であるばかりか、得られる成形品
の機械的強度が低下するためである。
【0012】さらに、請求項2の樹脂組成物において、
茶の葉としては、特に限定されないが、煎茶の粉砕品、
玉露、ほうじ茶、ウーロン茶、紅茶などが挙げられる。
また、廃棄物利用の観点から、従来廃棄されていた抽出
残滓(でがらし)も、回収し、乾燥して用いることがで
きる。請求項2の樹脂組成物において茶の葉の粒径は、
特に限定されないが、より添加効果を高めるには微細な
方が好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0014】本発明にかかる樹脂組成物の1つの実施の
形態(請求項1の実施の形態)は、オレフィン系樹脂1
00重量部に対して、木粉が50重量部以上300重量
部以下、ゼオライトが0.1重量部以上25重量部以下
の割合で添加されている。すなわち、この樹脂組成物を
用いて射出成形を行った場合、射出機での樹脂組成物の
溶融混練の際の熱によって木粉から発生するギ酸や酢酸
などの有機酸をゼトライトが吸収し金型等の接触面側に
溶出したりすることがなくなる。したがって、有機酸に
より金型等の金属部分が腐食されたりすることがなくな
るとともに、コストや手間も省ける。また、ゼオライト
によりpHがアルカリ側にシフトするため、成形温度を
高く設定し木粉から多量の有機酸が生成される場合でも
全く有機酸が溶出することがない。
【0015】本発明にかかる樹脂組成物の他の実施の形
態(請求項2の実施の形態)は、オレフィン系樹脂10
0重量部に対して、木粉が50重量部以上250重量部
以下、茶の葉が0.1重量部以上50重量部以下の割合
で添加されている。すなわち、この樹脂組成物を用いて
射出成形を行った場合、射出機での樹脂組成物の溶融混
練の際の熱によって木粉から発生するギ酸や酢酸などの
有機酸が茶の葉粉体に吸着されるとともに茶の葉の成分
によって中和される。したがって、有機酸により金型等
の金属部分が腐食されたりすることがなくなるととも
に、コストや手間も省ける。また、茶の葉によりpHが
アルカリ側にシフトするため、成形温度を高く設定し木
粉から多量の有機酸が生成される場合でも全く有機酸が
溶出することがない。
【0016】
【実施例】以下に、本発明の実施例をより詳しく説明す
る。
【0017】(実施例1)ポリプロピレン(出光石油化
学社製 J−5051HP)100重量部に対して、木
粉(合板の切粉)110重量部、日東粉化工業社製ゼオ
ペット♯40N(ゼオライトを40重量%含有させたマ
スターバッチ)8.75重量部(実質ゼオライトは3.
5重量部)を混合した樹脂組成物を、190℃で加熱混
合して押し出し、約3g/50個のペレット状樹脂組成
物を得た。
【0018】(比較例1)ゼオライトを添加しなかった
以外は、実施例1と同様にしてペレット状樹脂組成物を
得た。
【0019】実施例1および比較例1において得られた
ペレット状樹脂組成物の酸発生を確認するため、ペレッ
ト10gをイオン交換水50ml中に浸漬し、20℃×5
分間攪拌後、浸漬水のpHを測定し、その結果をイオン
交換水のpHと併せて表1に示した。
【0020】
【表1】
【0021】上記表1の結果から実施例1のようにゼオ
ライトを添加すれば、イオン交換水よりアルカリ側にシ
フトし、ペレット表面に酸成分が溶出しないことがわか
る。すなわち、逆にゼオライトによりアルカリ側にシフ
トし,pHの上昇があったものと考えられる。一方、比
較例1のようにゼオライトを添加しない場合、イオン交
換水より酸側にシフトしており、ペレット表面に酸成分
が溶出しているものと思われる。
【0022】(実施例2)実施例1で得られたペレット
を用い、射出成形(最高温度190℃)によって平板状
の成形品を得たのち、この平板状の成形品を粉砕して約
3g/50個の樹脂組成物粉砕粒を得た。
【0023】(実施例3)実質ゼオライト量を7重量部
とした以外は、実施例1と同様にしてペレット状樹脂物
を得たのち、このペレット状樹脂組成物を用いて実施例
2と同様にして樹脂組成物粉砕粒を得た。
【0024】(比較例2)ゼオライトを添加しなかった
以外は、実施例1と同様にしてペレット状樹脂組成物を
得た。このペレット状樹脂組成物を用いて実施例2と同
様にして樹脂組成物粉砕粒を得た。
【0025】上記実施例2,3および比較例2で得られ
た樹脂組成物粉砕粒の酸発生を確認するため、ペレット
10gをイオン交換水50ml中に浸漬し、20℃×5分
間攪拌後、浸漬水のpHを測定し、その結果を表2に示
した。
【0026】
【表2】
【0027】表2から比較例2のようにゼオライトを添
加していないペレット状樹脂組成物を用いてさらに射出
成形した場合、pHはペレット状樹脂組成物の場合と変
化がないのに対し、実施例2および実施例3のようにゼ
オライトを添加したペレット状樹脂組成物を用いてさら
に射出成形した場合、ペレット状樹脂組成物よりさらに
アルカリ側にシフトすることがわかる。すなわち、酸成
分発生防止効果がさらに高まることがわかる。また、実
施例3のようにゼオライトの添加量を増やせばよりpH
上昇の効果が高まることがわかる。なお、上記実施例
2,3のようなpH上昇範囲では、アルカリによる腐食
などの問題は生じないと考えられる。
【0028】(実施例4)ポリプロピレン(出光石油化
学社製)100重量部に対して、木粉(合板の切粉)1
10重量部、日東粉化工業社製ゼオペット♯40N(ゼ
オライトを40重量%含有させたマスターバッチ)8.
75重量部(実質ゼオライトは3.5重量部)を混合し
た樹脂組成物を、190℃で加熱混合して押し出し、約
3g/50個のペレット状樹脂組成物を得た。このペレ
ット状樹脂組成物を用いて実施例2と同様にして樹脂組
成物粉砕粒を得た。
【0029】(比較例3)ゼオライトを添加しないとと
もに、木粉の添加量をポリプロピレン100重量部に対
して100重量部とした以外は、実施例1と同様にして
ペレット状樹脂組成物を得た。このペレット状樹脂組成
物を用いて実施例2と同様にして樹脂組成物粉砕粒を得
た。
【0030】(比較例4)ゼオライトを添加しないとと
もに、木粉の添加量をポリプロピレン100重量部に対
して60重量部とした以外は、実施例1と同様にしてペ
レット状樹脂組成物を得た。このペレット状樹脂組成物
を用いて実施例2と同様にして樹脂組成物粉砕粒を得
た。
【0031】上記実施例4および比較例2,3で得られ
た樹脂組成物粉砕粒の酸発生を確認するため、ペレット
10gをイオン交換水50ml中に浸漬し、20℃×5分
間攪拌後、浸漬水のpHを測定し、その結果を樹脂組成
物中の木粉の配合割合と併せて表3に示した。
【0032】
【表3】
【0033】上記表3の結果から実施例4のように茶の
葉を添加すれば、イオン交換水よりアルカリ側にシフト
し、ペレット表面に酸成分が溶出しないことがわかる。
すなわち、逆に茶の葉によりアルカリ側にシフトし,p
Hの上昇があったものと考えられる。一方、比較例2,
3のように茶の葉を添加しない場合、特に比較例3のよ
うに木粉の配合割合を37.5wtパーセントと実施例
4の木粉の配合割合と同じにした場合であっても、イオ
ン交換水より酸側にシフトすることがわかるすなわち、
茶の葉を添加しない場合、ペレット表面に酸成分が溶出
しているものと思われる。
【0034】
【発明の効果】本発明にかかる樹脂組成物は、以上のよ
うに構成されているので、成形温度を高く設定した場合
でも木粉の熱分解による有機酸を無害化させ、金型など
の金属部分の腐食を低コストで防止することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オレフィン系樹脂100重量部に対して、
    木粉が5重量部以上300重量部以下、ゼオライトが
    0.1重量部以上25重量部以下の割合で含まれている
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】オレフィン系樹脂100重量部に対して、
    木粉が5重量部以上250重量部以下、茶の葉粉体が
    0.1重量部以上50重量部以下の割合で含まれている
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】オレフィン系樹脂がポリプロピレン,ポリ
    エチレン,エチレン−プロピレン共重合体から選ばれた
    少なくともいずれか1種である請求項1または請求項2
    に記載の樹脂組成物。
JP2000119481A 2000-04-20 2000-04-20 樹脂組成物 Pending JP2001302855A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000119481A JP2001302855A (ja) 2000-04-20 2000-04-20 樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000119481A JP2001302855A (ja) 2000-04-20 2000-04-20 樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001302855A true JP2001302855A (ja) 2001-10-31

Family

ID=18630450

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000119481A Pending JP2001302855A (ja) 2000-04-20 2000-04-20 樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001302855A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011173941A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Toray Ind Inc ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体
CN102757656A (zh) * 2012-07-20 2012-10-31 鑫盛(湖州)塑木科技有限公司 一种弹性体改性塑木复合材料板材及其制备方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011173941A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Toray Ind Inc ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体
CN102757656A (zh) * 2012-07-20 2012-10-31 鑫盛(湖州)塑木科技有限公司 一种弹性体改性塑木复合材料板材及其制备方法
CN102757656B (zh) * 2012-07-20 2014-04-23 鑫盛(湖州)塑木科技有限公司 一种弹性体改性塑木复合材料板材及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100464765B1 (ko) 고강성,고열변형온도특성을가지는목질섬유계복합재제품의제조방법
JP2001302855A (ja) 樹脂組成物
US2912388A (en) Rubber-resin cutting pads and methods of mixing and milling rubber-resin compositions
JPH0381111A (ja) 金型清掃用成形材料および金型清掃方法
KR20000020504A (ko) 환경친화성 식품포장 용기 조성물 및 그의 제조방법
JP3684463B2 (ja) ゼオライト粉材マスターバッチ及びその製造方法
JPS63139946A (ja) 木粉入り樹脂組成物
US20070049679A1 (en) Fly ash powder and production method thereof and resin composition for semiconductor encapsulation and semiconductor device using the same
JPS595220B2 (ja) 樹脂組成物
JPS62174252A (ja) フエノ−ル樹脂成形材料
JPH06128457A (ja) 樹脂組成物及び成形材料
JPH0525646B2 (ja)
JPH0859904A (ja) プラスチック組成物
JPH07157632A (ja) フェノール樹脂組成物
JPH1036632A (ja) フェノール樹脂成形材料
CN104497389A (zh) 汽车用再生改性塑料颗粒
CN104497388A (zh) 汽车保险杠用再生改性塑料颗粒
JP2002249637A (ja) フェノール樹脂成形材料
JPH08199042A (ja) メラミン樹脂成形材料
CS237630B1 (cs) Způsob výroby nízkotlaké epoxidové lisovací hmoty
JPH02103255A (ja) フェノール樹脂成形材料
JP2002187982A (ja) 熱可塑性複合成形材料、その製造方法及びそれを用いた成形体の製造方法
JPH08291248A (ja) フェノール樹脂成形材料及びその成形方法
JPH073120A (ja) 樹脂組成物及び成形材料
JPH10166356A (ja) 紙とプラスチックからなるペレットを用いた成形法