JP2001302171A - 吊り治具 - Google Patents

吊り治具

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JP2001302171A JP2000113802A JP2000113802A JP2001302171A JP 2001302171 A JP2001302171 A JP 2001302171A JP 2000113802 A JP2000113802 A JP 2000113802A JP 2000113802 A JP2000113802 A JP 2000113802A JP 2001302171 A JP2001302171 A JP 2001302171A
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JP2000113802A
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English (en)
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Katsuichi Nakahara
勝一 中原
Masaru Himuro
勝 檜室
Koji Nishikawa
浩二 西川
Minoru Tabata
稔 田畑
Akikage Suzuki
顕彰 鈴木
Takayuki Obara
孝之 小原
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Maeda Corp
Original Assignee
Maeda Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の揚重機を使用して構造物を昇降させる
場合に、構造物の各吊り位置に作用する力や各揚重機に
作用する荷重をそれぞれほぼ均等に保つことができ、構
造物の姿勢をほぼ一定の状態に保つことができる吊り治
具を提供する。 【解決手段】 複数の揚重機2,…を使用してプレキャ
ストリング(構造物)1を昇降させる場合に用いられる
吊り治具10である。プレキャストリング1の吊り位置
にそれぞれ設置される複数の定滑車12,…と、複数の
揚重機2,…より繰り出される昇降用ワイヤ2a,…の
各々に接続される複数の動滑車11,…と、定滑車1
2,…の下側及び動滑車11,…の上側を通るようにし
て各定滑車12,…及び各動滑車11,…のそれぞれに
滑動自在な状態で掛け渡されるループ状の吊りワイヤ1
3と、を備えている。吊りワイヤ13を介して、プレキ
ャストリング1を吊り下げる構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の揚重機を使
用して構造物を昇降させる場合に用いられる吊り治具に
係り、詳細には、橋脚の耐震補強工事などにおいて、リ
ング状に組み立てたプレキャストパネルを昇降させる場
合に用いられる吊り治具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、橋脚の耐震補強工法として、
例えば、鉄筋コンクリートを橋脚に巻立てて補強する工
法や、プレキャストパネルを橋脚の周りに組み立てて補
強する工法などが知られている。プレキャストパネルを
用いた耐震補強工法では、橋脚周囲を仮締め切りせずに
耐震補強することが可能であり、例えば、次のような手
順で作業が進められる。先ず、橋脚周囲の水面上に作業
構台を設置し、この作業構台上において、複数のプレキ
ャストパネルを周方向に接合し、橋脚周囲にプレキャス
トリングを形成する。次に、その形成したプレキャスト
リングを水面下に吊り降ろし、水底(基礎の上)に設置
する。以降、同様の作業を繰り返し、橋脚の下の方から
プレキャストリングを積層していく。なお、上記耐震補
強工法では、プレキャストリングの重心位置に既設橋脚
が位置してプレキャストリングを重心位置1点で吊るこ
とができないため、プレキャストリングを吊り降ろす際
には、同時に複数の揚重機(ホイストなど)が使用され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、同時に複数の揚重機を使用してプレキャストリ
ングを吊り降ろす場合には、各揚重機による昇降量(つ
まり、昇降用ワイヤの繰り出し量)を均等にすることが
困難であり、例えば、各揚重機による昇降量にバラツキ
が生じると、プレキャストリングが傾いたり、局部的に
大きな荷重が作用してプレキャストリングが変形したり
するおそれがあった。そして、プレキャストリングに傾
き或いは変形が生じると、複数の揚重機に均等に荷重が
作用せず、その中の一部の揚重機に過大な力が加わっ
て、その荷重が揚重機の定格荷重を上回るおそれがあっ
た。例えば、それに備えて予め使用する揚重機の定格荷
重を過大に設定することも可能であるが、その場合、コ
ストが増大するといった問題が生じる。
【0004】本発明の課題は、複数の揚重機を使用して
構造物を昇降させる場合に、構造物の各吊り位置に作用
する力や各揚重機に作用する荷重をそれぞれほぼ均等に
保つことができ、かつ構造物の姿勢をほぼ一定の状態に
保つことができる吊り治具を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、例えば、図1及び図2に示
すように、複数の揚重機(2,…)を使用して構造物
(例えば、プレキャストリング1など)を昇降させる場
合に用いられる吊り治具(10)であって、前記構造物
の吊り位置にそれぞれ設置される複数の定滑車(12,
…)と、前記複数の揚重機より繰り出される昇降用ワイ
ヤ(2a,…)の各々に接続される複数の動滑車(1
1,…)と、前記定滑車の下側及び前記動滑車の上側を
通るようにして前記複数の定滑車及び前記複数の動滑車
のそれぞれに滑動自在な状態で掛け渡されるループ状の
紐状部材(例えば、吊りワイヤ13など)と、を備え、
前記紐状部材を介して、前記構造物を吊り下げる構成と
した。
【0006】請求項1記載の発明によれば、構造物の吊
り位置にそれぞれ設置される複数の定滑車と、複数の揚
重機より繰り出される昇降用ワイヤの各々に接続される
複数の動滑車とに対して、ループ状の紐状部材を滑動自
在な状態で掛け渡し、この紐状部材を介して構造物を吊
り下げるようにしたので、構造物の各吊り位置に作用す
る力や各揚重機に作用する荷重をそれぞれほぼ均等に保
つことができる。つまり、紐状部材に作用する張力が紐
状部材の全区間に亘り一定であり、また、例えば、揚重
機による昇降量に偏りが生じたり、風などの影響で構造
物の姿勢に変化が生じるなどして、紐状部材に作用する
張力に偏りが生じた場合には、張力が均一化されるよう
に紐状部材が滑動することとなるので、構造物の各吊り
位置に作用する力や各揚重機に作用する荷重をそれぞれ
ほぼ均等に保つことができ、構造物の姿勢を一定の状態
に維持することができる。従って、構造物をスムーズに
昇降させることができる。
【0007】ここで、揚重機には、例えば、ホイスト、
ウィンチ、クレーンなどが含まれる。構造物には、例え
ば、請求項4記載の発明のように、複数のプレキャスト
パネルを接続してなる構造物などが含まれるが、これ以
外の構造物、資材、機材などであってもよい。また、紐
状部材には、例えば、ワイヤ、ロープなどが含まれる。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の吊
り治具において、例えば、図2に示すように、前記構造
物の吊り位置の各々には、一対の定滑車が近接配置され
ており、前記紐状部材は、各定滑車の下側を通るように
して配線されると共に、その一部が、対をなす定滑車の
間を通って上方に繰り出され、該繰り出された部分が、
前記動滑車に掛け渡されていることを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明によれば、紐状部材
が、各定滑車の下側を通るようにして配線されると共
に、その一部が、対をなす定滑車の間を通って上方に繰
り出され、該繰り出された部分が、動滑車に掛け渡され
ているので、対をなす定滑車のほぼ真上位置に動滑車が
配置されることとなり、その結果として、各揚重機にか
かる荷重を最小限(鉛直方向の荷重のみ)とすることが
できる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項2記載の吊
り治具において、例えば、図2に示すように、前記構造
物を水平状態で吊下可能な位置に、前記構造物の吊り位
置が設定されていることを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明によれば、構造物を水
平状態で吊下可能な位置に、構造物の吊り位置が設定さ
れているので、構造物を昇降させる場合においても、構
造物の姿勢を水平状態に維持することができる。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3記載の吊
り治具において、例えば、図1及び図2に示すように、
前記構造物は、複数のプレキャストパネル(1a,…)
を周方向に接続してなるプレキャストリング(1)であ
ることを特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明によれば、例えば、橋
脚の耐震補強工事において、複数の揚重機を使用してプ
レキャストリングを昇降させる場合に、プレキャストリ
ングの各吊り位置に作用する力や各揚重機に作用する荷
重をそれぞれほぼ均等に保つことができ、プレキャスト
リングの姿勢を水平状態に保つことができる。従って、
例えば、各揚重機による昇降量にバラツキが生じたとし
ても、プレキャストリングが傾いたり、局部的に大きな
荷重が作用してプレキャストリングが変形したりするこ
とを防止できる。また、プレキャストリングの姿勢を水
平状態に保持できるので、例えば、プレキャストリング
と既設橋脚とのクリアランスが小さくても、プレキャス
トリングが既設橋脚に衝突することを回避することがで
き、プレキャストリングの破損を防止することができ
る。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項4記載の吊
り治具において、例えば、図2に示すように、前記プレ
キャストリングの上端面には、該上端面とほぼ同一形状
の下面を有するリング状の基板(14)が接合されてお
り、前記複数の定滑車は、前記基板の上面に設置されて
いることを特徴とする。
【0015】請求項5記載の発明によれば、プレキャス
トリングの上端面には、該上端面とほぼ同一形状の下面
を有するリング状の基板が接合されているので、基板に
よりプレキャストパネルが拘束された状態となって、プ
レキャストリングが変形し難くなる。また、定滑車を基
板の上面に設置するようにしたので、プレキャストリン
グの吊り位置に定滑車を配置するのが容易となる。
【0016】請求項6記載の発明は、請求項5記載の吊
り治具において、例えば、図2に示すように、前記基板
の上面には、前記複数の定滑車と協働して前記紐状部材
を案内するガイド(15,…)が設けられていることを
特徴とする。
【0017】請求項6記載の発明によれば、基板の上面
には、複数の定滑車と協働して紐状部材を案内するガイ
ドが設けられているので、基板上面の形状に合わせて紐
状部材を配線することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。
【0019】まず、構成を説明する。図1及び図2に示
すように、この実施の形態の吊り治具10は、橋脚3の
耐震補強工事において、リング状に組み立てたプレキャ
ストパネル(以下、プレキャストリング1という)を昇
降させる場合に用いられるもので、基板14、複数の定
滑車12,…、複数の動滑車11,…、紐状部材として
例示する吊りワイヤ13等により構成されている。
【0020】基板14は、鋼材により構成されている。
この基板14は、図2に示すように、プレキャストリン
グ1の上端面とほぼ同一形状の下面を有し、ボルト等で
プレキャストリング1の上端面に接合されている。この
基板14の上面には、複数の定滑車12,…が対をなし
た状態で設置されている。これら定滑車12,…の設置
位置(プレキャストリング1の吊り位置)は、プレキャ
ストリング1を水平状態に吊下可能な位置に設定されて
いる。また、基板14の上面には、複数の定滑車12,
…と協働して吊りワイヤ13を案内するガイド15,…
が設けられている。これらガイド15,…は、基板14
の曲線部分に配置されている。
【0021】動滑車11,…は、揚重機(例えば、ホイ
ストなど)2,…より繰り出される昇降用ワイヤ2a,
…のフック2b,…に接続され、対をなす定滑車12,
…の真上位置に配置されている。各動滑車11は、揚重
機2による昇降用ワイヤ2aの巻き上げ、巻き戻しによ
り、昇降するようになっている。吊りワイヤ13は、ル
ープ状(無端状態)に形成されており、定滑車12,…
の下側及び動滑車11,…の上側を通るようにして、定
滑車12,…及び動滑車11,…に滑動自在な状態で掛
け渡されている。つまり、吊りワイヤ13は、定滑車1
2,…とガイド15,…により、各定滑車12,…の下
側を通るようにして基板14の上面に沿って配線される
と共に、その一部が、対をなす定滑車12,…の間を通
って上方に繰り出され、該繰り出された部分が、動滑車
11,…に掛け渡されている。図2に示すように、プレ
キャストリング1を吊り下げた状態においては、吊りワ
イヤ13が緊張状態となって、吊りワイヤ13の全長に
亘って均一に張力が作用した状態となっている。
【0022】プレキャストパネル1a,…は、橋脚3の
断面寸法に合わせて、予め工場或いは現場にて作製され
る。複数のプレキャストパネル(分割ブロック)1a,
…を周方向に接合することによって、プレキャストリン
グ(構造物)1が形成されるようになっている。
【0023】次に、上記吊り治具10を用いて行われる
橋脚3の耐震補強工事について説明する。
【0024】先ず、図1に示すように、橋脚3上部の梁
4に、揚重機走行用のレール2cを敷設し、レール2c
上の所望位置に揚重機2,…を設置する。また、橋脚3
周囲の水面上に作業構台5を設置する。次に、作業構台
5上において、複数のプレキャストパネル1a,…を周
方向に接合して、橋脚3の周囲にプレキャストリング1
を組み立てる。組立が完了したら、プレキャストリング
1に吊り治具10を取り付ける。具体的には、プレキャ
ストリング1の上端面に基板14を取り付けた後、対を
なす定滑車12,…の間からそれぞれ吊りワイヤ13を
たぐり出して各々の動滑車11,…に掛け渡たし、各動
滑車11,…を、対応する揚重機2,…の昇降用ワイヤ
2a,…のフック2b,…にそれぞれ取り付ける。
【0025】次に、各揚重機2,…を作動させて、揚重
機2,…によりプレキャストリング1を吊り下げた状態
とする。このとき、プレキャストリング1は水平状態と
なっている。また、吊りワイヤ13は緊張状態となって
おり、吊りワイヤ13の全長に亘って均一に張力が作用
した状態となっている。この状態で、各揚重機2,…よ
り昇降用ワイヤ2a,…を繰り出していき、プレキャス
トリング1を降下させていく。その際に、例えば、各揚
重機2,…による昇降量(昇降用ワイヤ2a,…の繰り
出し量)に偏りが生じたり、風などの影響でプレキャス
トリング1の姿勢に変化が生じるなどして、吊りワイヤ
13に作用する張力に偏りが生じた場合には、張力が均
一化されるように(つまり、各揚重機2,…に作用する
荷重や、プレキャストリング1の各吊り位置に作用する
力が釣り合うように)吊りワイヤ13が滑動することと
なるので、プレキャストリング1の各吊り位置に作用す
る力や各揚重機2,…に作用する荷重をそれぞれほぼ均
等に保つことができ、プレキャストリング1の姿勢を水
平状態に維持することができる。従って、プレキャスト
リング1をスムーズに昇降させることができる。
【0026】なお、一部の揚重機2の作動を停止させる
ことで、プレキャストリング1の姿勢を水平に維持した
まま、プレキャストリング1の降下速度を遅くすること
ができる。これにより、プレキャストリング1の降下位
置を微調整することができる。
【0027】プレキャストリング1の吊り降ろしが完了
したら、プレキャストリング1と基板14との結合を解
除して吊り治具10を取り外すと共に、プレキャストリ
ング1を橋脚3に固定する。そして、次のプレキャスト
リング1の吊り降ろしにそなえて、吊り治具10を作業
構台5上に引き上げる。以降、同様の作業を繰り返し、
橋脚3の下の方からプレキャストリング1を順次積層し
ていく。
【0028】以上のように、この実施の形態の吊り治具
10によれば、プレキャストリング1(構造物)の吊り
位置にそれぞれ設置される複数の定滑車12,…と、複
数の揚重機2,…より繰り出される昇降用ワイヤ2a,
…の各々に接続される複数の動滑車11,…とに対し
て、1本のループ状の吊りワイヤ13(紐状部材)を滑
動自在な状態で掛け渡し、この吊りワイヤ13を介して
プレキャストリング1を吊り下げるようにしたので、プ
レキャストリング1の各吊り位置に作用する力や各揚重
機2に作用する荷重をそれぞれほぼ均等に保つことがで
き、プレキャストリング1の姿勢を水平状態に保つこと
ができる。そのため、例えば、各揚重機2,…による昇
降量にバラツキが生じたとしても、プレキャストリング
1が傾いたり、局部的に大きな荷重が作用してプレキャ
ストリング1が変形したりすることを防止できる。ま
た、プレキャストリング1の姿勢を水平状態に保持でき
るので、例えば、プレキャストリング1と既設橋脚3と
のクリアランスが小さくても、プレキャストリング1が
既設橋脚3に衝突することを回避することができ、プレ
キャストリング1の破損を防止することができる。
【0029】また、プレキャストリング1の上端面に
は、該上端面とほぼ同一形状の下面を有するリング状の
基板14が接合されているので、基板14によりプレキ
ャストパネル1a,…が拘束された状態となって、プレ
キャストリング1が変形し難くなる。また、定滑車1
2,…を基板14の上面に設置するようにしたので、プ
レキャストリング1の吊り位置に定滑車12,…を配置
するのが容易となる。また、基板14の上面に、吊りワ
イヤ13を案内するガイド15,…を設けたので、基板
14上面の形状に合わせて吊りワイヤ13を自在に配線
することができる。
【0030】なお、以上の実施の形態においては、構造
物として、プレキャストパネル1a,…を接合してなる
プレキャストリング1を例示したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、その他の構造物、資材或いは機
材などであってもよい。また、構造物はリング状の構造
物に限られるものではなく、その他の形状の構造物であ
ってもよい。構造物の形状に応じて、基板14の形状
や、定滑車12,…や動滑車11,…の設置位置や数量
等を変更することも可能である。また、この実施の形態
では、定滑車12,…と協働して吊りワイヤ13を案内
するガイドとして、吊りワイヤ13を通すための貫通孔
を有し、この貫通孔に吊りワイヤ13を通すことによっ
て吊りワイヤ13の配線位置を規定可能なガイド15を
例示したが、これ以外のガイドであってもよい。例え
ば、プレキャストリング1の径が小さい場合などには、
基板14の上面に複数の定滑車を寝かせた状態で設置
し、これら定滑車の外側を通すことによって、吊りワイ
ヤ13を基板14の上面に沿って案内するように構成す
ることも可能である。その他、具体的な細部構造等につ
いても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、構造物の
各吊り位置に作用する力や各揚重機に作用する荷重をそ
れぞれほぼ均等に保つことができ、構造物の姿勢を一定
の状態に維持することができる。従って、構造物をスム
ーズに昇降させることができる。
【0032】請求項2記載の発明によれば、対をなす定
滑車のほぼ真上位置に動滑車が配置されることとなり、
各揚重機にかかる荷重を鉛直方向の荷重のみとすること
ができる。
【0033】請求項3記載の発明によれば、構造物を昇
降させる場合においても、構造物の姿勢を水平状態に維
持することができる。
【0034】請求項4記載の発明によれば、例えば、橋
脚の耐震補強工事において、複数の揚重機を使用してプ
レキャストリングを昇降させる場合に、プレキャストリ
ングの各吊り位置に作用する力や各揚重機に作用する荷
重をそれぞれほぼ均等に保つことができ、プレキャスト
リングの姿勢を水平状態に保つことができる。
【0035】請求項5記載の発明によれば、プレキャス
トリングの上端面に基板を接合したので、プレキャスト
リングが変形し難くなる。また、定滑車を基板の上面に
設置するようにしたので、プレキャストリングの吊り位
置に定滑車を配置するのが容易となる。
【0036】請求項6記載の発明によれば、基板の上面
に紐状部材を案内するガイドを設けたので、基板上面の
形状に合わせて紐状部材を自在に配線することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施の形態の吊り治具の使
用状態を示す図である。
【図2】図1の吊り治具の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 プレキャストリング(構造物) 1a プレキャストパネル 2 揚重機 3 橋脚 10 吊り治具 11 動滑車 12 定滑車 13 吊りワイヤ(紐状部材) 14 基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 浩二 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 田畑 稔 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 鈴木 顕彰 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 小原 孝之 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 Fターム(参考) 2E174 BA01 CA03 CA09 CA16 DA34 3F004 EA11 LC08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の揚重機を使用して構造物を昇降させ
    る場合に用いられる吊り治具であって、 前記構造物の吊り位置にそれぞれ設置される複数の定滑
    車と、 前記複数の揚重機より繰り出される昇降用ワイヤの各々
    に接続される複数の動滑車と、 前記定滑車の下側及び前記動滑車の上側を通るようにし
    て前記複数の定滑車及び前記複数の動滑車のそれぞれに
    滑動自在な状態で掛け渡されるループ状の紐状部材と、
    を備え、 前記紐状部材を介して、前記構造物を吊り下げる構成と
    したことを特徴とする吊り治具。
  2. 【請求項2】前記構造物の吊り位置の各々には、一対の
    定滑車が近接配置されており、 前記紐状部材は、各定滑車の下側を通るようにして配線
    されると共に、その一部が、対をなす定滑車の間を通っ
    て上方に繰り出され、該繰り出された部分が、前記動滑
    車に掛け渡されていることを特徴とする請求項1記載の
    吊り治具。
  3. 【請求項3】前記構造物を水平状態で吊下可能な位置
    に、前記構造物の吊り位置が設定されていることを特徴
    とする請求項2記載の吊り治具。
  4. 【請求項4】前記構造物は、複数のプレキャストパネル
    を周方向に接続してなるプレキャストリングであること
    を特徴とする請求項3記載の吊り治具。
  5. 【請求項5】前記プレキャストリングの上端面には、該
    上端面とほぼ同一形状の下面を有するリング状の基板が
    接合されており、 前記複数の定滑車は、前記基板の上面に設置されている
    ことを特徴とする請求項4記載の吊り治具。
  6. 【請求項6】前記基板の上面には、前記複数の定滑車と
    協働して前記紐状部材を案内するガイドが設けられてい
    ることを特徴とする請求項5記載の吊り治具。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007119156A (ja) * 2005-10-27 2007-05-17 Imabari Shipbuilding Co Ltd 複数のクレーンを用いた吊り上げ方法及びそれに用いる吊り上げ用治具
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